JP3841523B2 - 位相差顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相差顕微鏡に係り、特に培養細胞の育成状況観察等に用いられる位相差顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
位相差顕微鏡は、照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、観察物体を介して共役な対物レンズの瞳位置に輪帯状の位相膜を配置することにより、観察物体の位相分布をコントラストに変える顕微鏡である。そして、細菌や生物細胞等の無色透明な物体の観察に広く用いられている。また、位相差顕微鏡おける像コントラストや解像力の改善に関する種々の方法が、以下に述べる文献1等に開示されている。
【0003】
例えば、位相差顕微鏡の像コントラストを改善するためには、位相膜の中心径を対物レンズの瞳径の半分程度にするのが良いことが、例えば文献1「Some Improvements in the phase contrast microscope,K.Yamamoto,A.Taira,J.Microscope,129(1983),p49-62」に示されている。
【0004】
位相差顕微鏡で十分な像コントラストを得るためには、位相膜とリングスリットを使用する対物レンズに対して適切に配置することと、原理上位相膜とリングスリットの共役関係をに保つ必要がある。
【0005】
このため、現在の位相差顕微鏡には、加工上の誤差の影響によるリングスリットと位相膜の位置ずれを補正するために、リングスリットを移動させて位置合わせを行なう機構が付加されている。
【0006】
細菌や生体の細胞をシャーレ等容器で培養し、培養の状況を容器のまま観察できる顕微鏡として、倒立型顕微鏡が知られている。特に、培養細胞の育成状況をチェックするルーチンワーク顕微鏡には、位相差観察のできる倒立型位相差顕微鏡が多く用いられている。
【0007】
培養細胞の育成状況をチェックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡では、観察する細胞の大きさにより使用する対物レンズを交換している。そのため、観察を開始する前にリングスリットと位相膜の位置合わせ等を各対物レンズ毎に行う必要がある。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】
倒立型位相差顕微鏡には、リングスリットと対物レンズ内に配置された位相膜との共役関係を保つためにリングスリットの位置調整する機構が、観察物体の上方のコンデンサーに配置されている。培養細胞の育成をチェックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡では、観察を開始する前に調整機構を用いて対物レンズの各倍率毎にリングスリットの位置調整を行い、一連のルーチンワークを開始する。このリングスリットの位置調整の際に、調整機構等に付着していた異物などが、培養容器に落下すると培養細胞に影響を与えることになり、問題になる。
【0009】
このため、培養細胞の育成状況をチエックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡では、リングスリットの位置調整を無くしたイニシャライズフリーの仕様が要望されている。観察する細胞の大きさにより観察倍率を変えることがあり、これに伴いリングスリットも対物レンズにあわせて交換することになり、この際にも培養容器内への異物の落下が問題になる。
【0010】
また、対物レンズを変える時にリングスリットも同時に変えることは、作業上の効率を著しく低下さる。このため、培養細胞の育成をチェックするルーチンワーク用の位相差顕微鏡には、対物レンズの倍率を変えても、リングスリットを交換しないで済む共通リングスリットの仕様が要望されている。
【0011】
位相差顕微鏡のリングスリットの位置調整を機械的に行なわない方法が、文献2(特開平5−333272号公報)に開示されている。この文献2は、図9に示すように、光源103とコンデンサレンズ104の間に配設されるリングスリット100を液晶素子で形成し、該液晶素子に印加する電圧をコントローラ101により制御して液晶素子100の形状及び位置を変えることにより、液晶素子と位相膜(透明板102aと位相制御板102bからなるもの)102の位置調整を行なう発明である。
【0012】
なお、図9において、105はステージ、107は培養容器106内に配置した培養細胞、108はコンデンサレンズ104とにより光学系を構成する対物レンズ、109は結像部材である。
【0013】
この文献2が開示している技術を用いることにより、培養容器106の上方での操作を無くすことができ、培養容器106への異物の落下を防ぐことができる。しかし、観察開始前に行なうリングスリット100の初期調整はそれ以前に必要であり、対物レンズ108の倍率を変えた時のリングスリット100の交換も必要であり、ルーチンワークの作業上の効率が悪い。
【0014】
位相差顕微鏡で、照明系の瞳位置に配置するリングスリットを共通にすると、対物レンズの瞳位置に投影されるリングスリットの径は対物レンズの倍率により変わり、共役関係にある位相膜の径も対物レンズ毎に変わることになる。このため、対物レンズ毎にリングスリットを設定した場合と比べ、解像力や像コントラストが変わり、全ての倍率で十分な解像力や像コントラストを得ることはできない。
【0015】
また、位相差顕微鏡では、加工誤差の影響によりリングスリットと位相膜の共役関係が保たれなくなる。この加工誤差の影響を補正するために、リングスリットの位置調整が行われている。リングスリットの位置調整を行なわずに加工誤差の影響を補正するためには、リングスリットの対物レンズの瞳面に投影される像が、位相膜からはみ出さないように位相膜の幅を広く取ることが考えられる。従って、イニシャライズフリーの仕様を満足するためには、位相膜の膜幅を十分広くすることになる。しかし、位相差顕微鏡で位相膜の膜幅を広くすると、解像力と像コントラストを低下させてしまうという問題がある。
【0016】
本発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、培養細胞等の育成状況をチェックするルーチンワーク用顕微鏡において、観察前にリングスリットの位置調整を行なう必要の無いイニシャライズフリーであり、対物レンズの倍率変化に伴うリングスリットの変更を行なわない共通開口を有する位相差顕微鏡を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に対応する発明は、光源と、前記光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、前記観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと前記観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は倍率の異なる複数の対物レンズを有し、
前記複数の対物レンズに対し、同一のリングスリットを使用し、
前記照明光学系の略瞳位置に配置された共通リングスリットの中心径が以下の式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡である。
0.35<(R/I)<0.55
ここで、Rは前記共通リングスリットが最低倍の対物レンズの瞳面に投影された像の中心半径を表し、Iは最低倍率の対物レンズの瞳の半径を表す。
【0018】
前記目的を達成するため、請求項2に対応する発明は、前記倍率の異なる複数の対物レンズの倍率の変化率が約4倍以下であることを特徴とする請求項1記載の位相差顕微鏡である。
【0019】
前記目的を達成するため、請求項3に対応する発明は、光源と、前記光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、前記観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は倍率の異なる複数の対物レンズを有し、
前記照明光学系に配置されるリングスリットが挿脱可能であり、前記リングスリットを前記照明光学系に挿入した際に、前記リングスリットの拡大光学系中の複数の対物レンズの瞳面近傍に投影された像が、前記拡大光学系中の前記複数の対物レンズの瞳面近傍に配置された前記位相膜からはみ出さないように以下の式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡である。
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5
ここで、Tは前記位相膜の膜幅、Riは前記リングスリットの内径、Roは前記リングスリットの外径とし、βは前記リングスリットの拡大光学系への投影倍率を表す。
前記目的を達成するため、請求項4に対応する発明は、光源と、前記光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、前記観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、
前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと前記観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は倍率の異なる複数の対物レンズを有し、前記複数の対物レンズに対して同一のリングスリットを使用する以下の(1)式を満足し、
前記照明光学系に配置される前記リングスリットが挿脱可能であり、前記リングスリットを照明光学系に挿入した際に、前記リングスリットの拡大光学系中の対物レンズの瞳面近傍に投影された像が、拡大光学系中の対物レンズの瞳面近傍に配置された前記位相膜からはみ出さないように以下の(2)式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡である。
0.35<(R/I)<0.55 ・・・ (1)
ここで、Rは前記照明光学系の略瞳位置に配置された共通のリングスリットの中心径が共通リングスリットが最低倍の対物レンズの瞳面に投影された像の中心半径を、Iは最低倍率の対物レンズの瞳の半径を表す。
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5 ・・・ (2)
ここで、Tは前記位相膜の膜幅、Riは前記リングスリットの内径、Roは前記リングスリットの外径とし、βは前記リングスリットの拡大光学系への投影倍率を表す。
前記位相膜の膜幅をT、前記リングスリットの内径をRi、外径をRoとし、前記リングスリットの結像光学系への投影倍率をβとする時、(2)式が成立する。
前記目的を達成するため、請求項5に対応する発明は、次のようにしたものである。すなわち、前記位相膜の膜幅は、前記複数の対物レンズのうちの高倍の対物レンズの位相膜の膜幅であることを特徴とする請求項3に記載の位相差顕微鏡である。
前記目的を達成するため、請求項6に対応する発明は、倍率の異なる複数の対物レンズの倍率の変化率が約4倍以下であることを特徴とする請求項4記載の位相差顕微鏡である。
【0020】
請求項1〜請求項6のいずれかに対応する発明によれば、リングスリットの径及び位相膜の膜幅をそれぞれ最適に設定することにより、位相差顕微鏡(特に培養細胞の育成状況観察用の位相差顕微鏡)における、リングスリットの共通化とイニシャライズフリーの仕様を満足することができ、位相差観察における倍率変化時の操作性及び作業効率を改善することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、始めに本発明の実施形態の概要について説明する。
従来、位相差顕微鏡の結像特性が、結像光学系の瞳面上に配置される位相膜の径及び位相膜膜幅により変わることは、例えば前述の文献1および文献3「位相差顕微鏡の像コントラストに関する考察、大木裕史、光学、Vol.20、No.9(1991) 、p590 594 」にそれぞれ開示されている。
【0022】
位相膜は照明系に配置されているリングスリットと共役な関係にあるので、リングスリットの径により位相差顕微鏡の結像特性が変わることになる。照明系に配置するリングスリットの径を共通にして、複数の倍率の異なる対物レンズに対応させると、倍率によって結像特性が異なることになる。培養細胞の育成状況をチェックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡では、観察に4倍から40倍の対物レンズが用いられる。特に、10倍から40倍の対物レンズの使用頻度が高くなっている。
【0023】
従って、リングスリットの径を共通化した時に、10倍から40倍の対物レンズで位相差像の結像特性が、培養細胞の育成をチェックするのに必要十分な結像特性が得られれば、倍率変換のために対物レンズを交換する際に、同時にリングスリットを交換する必要が無くなり、ルーチンワークの作業効率を向上させることができる。
【0024】
位相差顕微鏡において、結像光学系の瞳位置に配置する位相膜の径を大きくすると解像力は向上するが、像のコントラストが低下する。逆に、径を小さくすると像のコントラストは向上するが、解像力が低下する。10倍から40倍の対物レンズに対し、照明系に配置するリングスリットの径を共通にした場合、各倍率で対物レンズの瞳面に投影されるリングスリットの投影倍率が変わる。通常の位相差顕微鏡に用いている40倍用のリングスリットを共通リングスリットに用いると、40倍の対物レンズでは位相膜の径がほぼ瞳径の半分程度になるが、10倍の対物レンズでは瞳径の半分よりかなり外側にくる。これにより、10倍での解像力は大幅に良くなるが、像のコントラストが低下してしまう。同様に、10倍用のリングスリットを共通リングスリットに用いると、10倍で位相膜の径が瞳径のほぼ半分程度になり、40倍で位相膜の径が半分より内側にくる。この場合、40倍での解像力の低下が生じる。10倍及び40倍の対物レンズに、10倍用、20倍用、40倍用の各リングスリットを用いた時のMTF(光学的応答関数)を図4及び図5に示す。
【0025】
この時、リングスリットと位相膜の径はそれそれの対物レンズの瞳径で規格化されている。培養細胞の育成状況をチェックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡では、40倍の高倍側においても解像力より像のコントラストの高い方が作業上良いことと、10倍のリングスリットを共通リングスリットに用いた場台でも、解像力が使用上問題ないことから、10倍用のリングスリットを共通リングスリットに用いることが良い。特に、共通リングスリットが10倍の対物レンズの瞳面上に投影された時、その中心半径Rと、10倍の対物レンズの瞳半径Iとが次の(1)式を満たすことが良い。
【0026】
0.35<(R/I)<0.55 …(1)
ここで「r中心半径」とは、リングスリットの外半径と内半径の平均値をいう。
【0027】
この条件式の上限を超えると、10倍での像コントラストの低下が大きくなり、実使用上問題になる。下限を下回ると、40倍での解像力が低下し、観察に必要な解像力が得られなくなり、培養細胞の育成チエックがしずらくなる。以上より、培養細胞の育成状況をチエックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡で、10倍から40倍の対物レンズを共通の径を持つリングスリットで位相差観察を行なうことができ、倍率を変化させる時にリングスリットを同時に変える必要が無くなり、観察の作業性を向上させることができる。
【0028】
位相差顕微鏡でリングスリットの位置調整を行わないイニシャライズフリーを実現するためには、リングスリットと位相膜を照明光学系と対物レンズのそれそれの瞳位置に配置する時の偏心によるリングスリット像と位相膜の位置ずれを無くす必要がある。位相差顕微鏡はリングスリットの像が位相膜からはみ出さなければ、位相差観察が可能である。従って、位相膜の幅を広くし、リングスリット等の偏心が生じてもリングスリットの像が位相膜からはみ出さなければ、位相差観察は可能である。
【0029】
しかし、位相膜の幅を広くすると、位相差像のコントラストの低下を招くことになる。よって、リングスリット等の偏心による機械的誤差を許容し、位相差像のコントラスト低下を最低限に抑える位相膜の膜幅を求めることにより、位相差顕微鏡のイニシャライズフリーか実現できる。位相膜の膜幅をT、リングスリットの内径をRi、外径をRoとし、リングスリットの結像光学系への投影倍率をβとする時、以下の条件を満足することにより、リングスリットの偏心等による機械的誤差によるリングスリットと位相膜の位置ずれを無くし、位相差観察を可能にする。
【0030】
ここで、(2)式を満せば、実使用上問題ない最低限のレベルを確保できる。
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5 …(2)
(2)式(条件式)の下限を下回ると、リングスリット等の偏心による機械的誤差を、非常に小さくする必要があり、位相差顕微鏡の生産性を著しく低下させる。
【0031】
また、(2)式の上限を超えてしまうと、機械的誤差の影響は小さくなるが、位相差像のコントラストの低下を招き、位相差像の品位が低下してしまう。従って、位相膜の幅を上記(2)式の範囲に設定することにより、イニシャライズフリーの位相差顕微鏡を実現することができる。
【0032】
上記説明により、位相差顕微鏡のリングスリットの共通化とイニシャライズフリーの実現方法について、説明してきた。上記2つの方法は排他的なものではなく、同時に満たすことができる。よって、上記で説明した2つの方を組台わせることにより、対物レンズの倍率変換に伴うリングスリットの交換と観察開始時のリングスリット調整を必要としない位相差顕微鏡が可能になる。
【0033】
そして、培養細胞の育成状況をチェックするルーチンワーク用倒立型位相差顕微鏡に用いることにより、作業性を大幅に改善することが可能になる。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態で倒立型顕微鏡の全体図を示すもので、(a)はその正面図であり、(b)はその右側面図である。図2は図1の光学系のみを示す概略図である。内部に光源(図示せず)を有するランプハウス1と、また内部に後述するコンデンサレンズ13を収納したコンデンサ筒2からなる照明光学系3は、L形の照明支柱4の上端部側に支持されている。照明支柱4の下端部側は観察物体(標本)14を載置する標本載置台(ステージ)5の後端部に固定され、標本載置台5は顕微鏡本体6に固定されている。
【0034】
ランプハウス1とコンデンサ筒2の間であって、後述するコンデンサレンズの前側焦点位置の近傍には、光軸Oに対して直交する方向にスライド可能にスライダ7が配設され、このスライダ7の中央部には後述するリングスリット12が配設されている。
【0035】
顕微鏡本体6には、接眼レンズ9を有する鏡筒8が垂直線に対して所定角度傾斜した状態で固定され、また顕微鏡本体6にはレボルバ10がピント合わせのための上下動かつ対物レンズ交換のための回転が可能なように支持され、レボルバ10には倍率の異なる例えば10x,20x,40xの複数の対物レンズ11が取り付けられ、さらに対物レンズ11の後側焦点位置近傍に後述する位相膜15が配置されている。次に、以上述べた実施形態における、リングスリット及び位相膜の中心径条件と、リングスリット及び位相膜の幅条件について具体的に説明する。
【0036】
前述したように、異なる倍率の対物レンズに対して共通のリングスリットを使用すると、解像力またはコントラストの低下が生じるが、これについて、具体的に検討する。なお、使用する対物レンズの倍率範囲は、前述と同様の10倍〜40倍とする。
【0037】
<リングスリット及び位相膜の中心径条件>
図3(a)は、図2の位相膜15およびリングスリット12の投影像12iを示す概略図である。ここで、Ca はリングスリット投影像12iの位相膜15からのはみ出しに対する外側余裕量であり、Cb はリングスリット投影像12iの位相膜15からのはみ出しに対する内側余裕量であり、dは位相膜15上でのリングスリット投影像12iの偏心量を示している。
【0038】
図7は、図4(b)、図5(b)の条件を説明するための図で、図7(a)は対物レンズ11の瞳と、リングスリット12の像を示し、Rinは瞳半径を1としたときのリングスリット12の像の内半径、Rout はリングスリット12の外半径を示している。図7(b)は対物レンズ11の瞳と、位相膜15を示し、rinは瞳半径を1としたときの位相膜15の内半径、rout は外半径を示している。
【0039】
まず、最低倍率である10倍対物レンズについて、10倍用、20倍用、40倍用の各リングスリットを使用した場台のMTFを計算した結果を、図4(a)に示す。計算の条件は、図4(b)に示されている。また、対物レンズのNA=0.3、λ=550nmとしている。
【0040】
10倍対物レンズを装着した状態でそれよりの高倍率用のリングスリットを使用すると、リングスリット像12i及び位相膜15が瞳径の外形に近づき、コントラストの低下が生じる。
【0041】
図4(a)を見ると、10倍用リングスリットに対して20倍用リングスリットではMTF値がほぼ同程度であるが、40倍用リングスリットではMTFの値が大きく低下している。従つて、10倍対物レンズに対して20倍用リングスリットが使用の限度であるといえる。20倍用リングスリットの中心半径は、図4(b)から0.51[=(0.48+0.54)/2]であるので、マージンを見込んで、リングスリットの上限値を0.55とする。
【0042】
次に、最高倍率である40倍対物レンズについて、同様に10倍用、20倍用の各リングスリットを使用した場合のMTFを計算した結果を、図5(a)に示す。計算条件は、図5(b)に示されている。また、対物レンズのNA=0.55、λ=550nmとしている。40倍対物レンズを装着した状態でそれより低倍率用のリングスリットを使用すると、リングスリット像12i及び位相膜15が瞳径の中心に近づき、解像力の低下が生じる。
【0043】
図5(a)を見ると、40倍用リングスリットに対して、20倍用、10倍用の各リングスリットとも多少の解像力の低下があるが、どちらも大幅な低下ではなく、両方とも使用可能であるといえる。
【0044】
10倍用リングスリットの中心半径は、図5(b)から0.22[=0.22十0.24)/2]であるが、この値は40倍対物レンズに対する値である。先に決めた上限値と比較可能にするために、最低倍率である10倍対物レンズに対する値に換算すると、図4(b)を参照して0.41[=(0.38+0.44)/2]となるので、この値にマージンを見込んで、リングスリットの下限値を0.35とする。
【0045】
すなわち、リングスリットの中心半径をR、対物レンズの瞳径をIとしたとき、使用する各対物レンズに対して共通使用するリングスリットが、
0.35<R/I<0.55
を満たしていれば、実用上支障ないレベルの観察像を得ることができるといえる。
【0046】
なお、ここでの検討では使用する対物レンズ倍率を10倍、20倍、40倍としたが、これと異なる倍率であっても同様に適用できる。例えば最低倍率が2倍または4倍といった場合、その最低倍率の対物レンズを基準にすればよく、高倍率側についても同様である。
【0047】
<リングスリット及び位相膜の幅条件:機械的条件>
イニシャライズフリーを実現するためのリングスリット及び位相膜の幅条件について、まず、リングスリット像が位相膜からはみ出ないための機械的条件について説明する。
【0048】
図3(b)は、図3(a)とは逆に、リングスリット12および位相膜15の投影像15iを示す概略図である。ここで説明する機械誤差の寸法関係は、図3(b)のようにリングスリット12上に各対物レンズの位相膜の投影像15iを投影して説明する。ここで、Ro、Riは、それぞれリングスリットの外半径、内半径を示している。
【0049】
次に本実施形態の構成要素の寸法関係について説明する。
リングスリット12の外半径Ro は10.5mm、リングスリット12の内半径Ri は8.8mmであり、リングスリット12の各対物レンズ11の位相膜15への投影倍率は、
10倍の対物レンズ(10x)で0.2、
20倍の対物レンズ(20x)で0.14、
40倍の対物レンズ(40x)で0.07
と縮小投影になっている。
【0050】
リングスリット12と位相膜15の投影像15iの間の投影時に影響する機械的誤差は、
観察光軸と照明光軸のずれが0.30mm(光軸調整を行った値)
リングスリットスライダ7とリングスリット12の中心のずれが0.1mm
レボルバ10の各対物レンズ11の取り付けねじ穴のずれが0.015mm
対物レンズ11の取り付けねじと対物レンズの光軸のずれが0.0lmm
これらを累積すると0.425mmとなり、リングスリット12上に直接効く機械的誤差である。この場合の直接機械的誤差0.425mmである。
【0051】
また、対物レンズ11の光軸とその位相膜のずれが0.03mmであり、これをリングスリット12上に投影して換算すると、40倍の換算0.429mm(0.03/0.07=0.429)となる。この結果、投影換算機械的誤差は0.429mmとなる。
【0052】
それぞれの機械的誤差の和は0.854mmとなり、この誤差があってもリングスリット12が位相膜15の投影像15iからはみ出さないためには、0.854×2=1.708mmの余裕が必要となって、リングスリット位置での位相膜増の幅は、1.7+1.708=3.408mmとなり、前述のリングスリット12の幅1.7mmの2倍に相当する。(10.5−8.8=1.7)
それゆえ、リングスリット位置での位相膜像の幅はリングスリット12の幅の2倍以上、またはリングスリット12の幅が該位相膜像15の幅の半分以下である必要がある。
【0053】
<リングスリット及び位相膜の幅条件:光学的条件>
リングスリット幅に対して位相膜幅が大きすぎると像のコントラストが低下する。図6に、位相膜の幅を大きくしたときのMTFの計算結果を示す。図6で、Aは理想の膜幅値、Bは位相膜像15iの幅がリングスリット12の幅の3.5倍の値でのMTFである。図6のBの状態を超えると、コントラスト低下が無視できなくなり、性能上好まし<ないといえる。従って、リングスリツト位置での位相膜像15iの幅が、リングスリット12の幅の3.5倍以下である必要がある。これらの結果をまとめると、前述の(2)式が、初期の位置調節を不要とするための多件となる。
【0054】
[第2実施形態]
以上述べた第1の実施形態は、リングスリット12がスライダ7によりスライド可能に構成した場合であるが、図8は本発明の第2実施形態で倒立型顕微鏡の全体図を示すもので、(a)はその正面図であり、(b)はその右側面図であり、(c)はリングスリット12の部分を水平方向に切断した断面図である。図8から明らかなように、第1の実施形態と同様にコンデンサレンズ13の前側焦点位置近傍に配置されたリングスリット12は、光軸Oに挿脱可能にリングスリット枠121を設け、リングスリット枠121に直接取り付けたものである。この場合、リングスリット枠121の外径122は、受け側の内径と嵌合する寸法に形成され、また図8(c)の紙面の縦方向つまりリングスリット枠121の奥行き方向はストッパ123により位置決めされるようになっている。以上述べた点以外の構成は、前述の第1実施形態と同一である。
【0055】
以上述べた第2実施形態によれば、第1実施形態のスライダ7を用いた構成に比べて照明支柱4の周りの顕微鏡操作スペースを縮小でき、コンパクトで取扱いが容易な顕微鏡を構成できるという利点を有する。
【0056】
[変形例]
以上述べた実施形態では倒立型顕微鏡について説明したが、正立型顕微鏡であっても同様に実施でき、作用効果も倒立型顕微鏡と同様な作用効果が得られる。また、対物レンズ11は3個組合わせたものをあげたが、これに限らず2個あるいは4個以上であっても同様に実施できる。
【0057】
本発明は、以上述べた請求項1〜請求項3以外に、次の請求項もすべて含まれる。
[請求項4] 光源と、該光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと前記観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、前記拡大光学系は複数の倍率の異なる対物レンズを有し、前記複数の対物レンズに対し、同一のリングスリットを使用することを特徴とする位相差顕微鏡。
【0058】
[請求項5] 前記対物レンズの倍率の変化率が約4倍以下であることを特徴とする請求項4記載の位相差顕微鏡。
[請求項6] 前記照明光学系の略瞳位置に配置された共通のリングスリットの中心径が以下の(3)式(条件式)を満足することを特徴とする請求項4または請求項5記載の位相差顕微鏡。
【0059】
0.35<(R/I)<0.55 …(3)
但し、Rは共通リングスリットが最低倍の対物レンズの瞳面に投影された像の中心半径を表し、Iは最低倍率の対物レンズの瞳の半径を表す。
【0060】
[請求項7] 光源と、光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記位相膜の膜幅をT、リングスリットの内径をRi、外径をRoとし、リングスリットの結像光学系への投影倍率をβとする時、以下の(4)式(条件式)を満足することを特徴とする位相差顕微鏡。
【0061】
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5 …(4)
[請求項8] 光源と、該光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は複数の倍率の異なる対物レンズを有し、前記複数の対物レンズに対し、同一のリングスリットを使用することを特徴とする位相差顕微鏡。
【0062】
[請求項9] 前記対物レンズの倍率の変化率が約4倍以下であることを特徴とする請求項7または8記載の位相差顕微鏡。
[請求項10] 前記照明光学系の略瞳位置に配置された共通のリングスリットの中心径が以下の(5)式(条件式)を満足することを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の位相差顕微鏡。
【0063】
0.35<(R/I)<0.55 …(5)
但し、Rは共通リングスリットが最低倍の対物レンズの瞳面に投影された像の中心半径を表し、Iは最低倍率の対物レンズの瞳の半径を表す。
【0064】
[請求項11] 前記位相膜の膜幅をT、前記リングスリットの内径をRi、外径をRoとし、前記リングスリットの結像光学系への投影倍率をβとする時、以下の(6)式(条件式)を満足すること特徴とする請求項10記載の位相差顕微鏡。
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5 …(6)
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような作用効果が得られる位相差顕微鏡を提供できる。
(1)リングスリットの径及び位相膜の膜幅をそれそれ最適に設定することにより、位相差顕微鏡(特に培養細胞の育成状況観察用の位相差顕微鏡)における、リングスリットの共通化とイニシャライズフリーの仕様を満足することができ、位相差観察における倍率変化時の操作性及び作業効率を改善することができる。
(2)培養細胞を入れている培養容器への異物の落下を無くすこともでき、培養細胞観察状の諸問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明するための位相差顕微鏡の外観図。
【図2】図1の実施形態の光学系を説明するための概略図。
【図3】図1の実施形態の位相膜及びリングスリット投影像を説明するための概略図。
【図4】図1の実施形態を具体的に説明するための図。
【図5】図1の実施形態を具体的に説明するための図。
【図6】図1の実施形態を具体的に説明するための図。
【図7】図4,5の実験条件を説明するための図。
【図8】本発明の第2実施形態を説明するための位相差顕微鏡の外観図。
【図9】従来の位相差顕微鏡の一例を説明するための図。
【符号の説明】
1…ランプハウス
2…コンデンサ筒
3…照明光学系
4…照明支柱
5…標本載置台
6…顕微鏡本体
7…スライダ
8…鏡筒
9…接眼レンズ
10…レボルバ
11…対物レンズ
12…リングスリット
13…コレクタレンズ
14…観察物体(標本)
15…位相膜
121…リングスリット枠
Claims (6)
- 光源と、
前記光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、
前記観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、
前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと前記観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は倍率の異なる複数の対物レンズを有し、
前記複数の対物レンズに対し、同一のリングスリットを使用し、
前記照明光学系の略瞳位置に配置された共通リングスリットの中心径が以下の式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡。
0.35<(R/I)<0.55
ここで、Rは前記共通リングスリットが最低倍の対物レンズの瞳面に投影された像の中心半径を表し、Iは最低倍率の対物レンズの瞳の半径を表す。 - 前記倍率の異なる複数の対物レンズの倍率の変化率が約4倍以下であることを特徴とする請求項1記載の位相差顕微鏡。
- 光源と、
前記光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、
前記観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、
前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと前記観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は倍率の異なる複数の対物レンズを有し、
前記照明光学系に配置されるリングスリットが挿脱可能であり、前記リングスリットを前記照明光学系に挿入した際に、前記リングスリットの拡大光学系中の複数の対物レンズの瞳面近傍に投影された像が、前記拡大光学系中の前記複数の対物レンズの瞳面近傍に配置された前記位相膜からはみ出さないように以下の式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡。
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5
ここで、Tは前記位相膜の膜幅、Riは前記リングスリットの内径、Roは前記リングスリットの外径とし、βは前記リングスリットの拡大光学系への投影倍率を表す。 - 光源と、
前記光源からの光を観察物体に照射する照明光学系と、
前記観察物体を拡大投影する拡大光学系を有し、
前記照明光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、前記リングスリットと前記観察物体を介して略共役な位置に位相膜が配置されている位相差顕微鏡において、
前記拡大光学系は倍率の異なる複数の対物レンズを有し、前記複数の対物レンズに対して同一のリングスリットを使用する以下の(1)式を満足し、
前記照明光学系に配置される前記リングスリットが挿脱可能であり、前記リングスリットを照明光学系に挿入した際に、前記リングスリットの拡大光学系中の対物レンズの瞳面近傍に投影された像が、拡大光学系中の対物レンズの瞳面近傍に配置された前記位相膜からはみ出さないように以下の(2)式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡。
0.35<(R/I)<0.55 ・・・ (1)
ここで、Rは前記照明光学系の略瞳位置に配置された共通のリングスリットの中心径が共通リングスリットが最低倍の対物レンズの瞳面に投影された像の中心半径を、Iは最低倍率の対物レンズの瞳の半径を表す。
2<T/[β(Ro−Ri)]<3.5 ・・・ (2)
ここで、Tは前記位相膜の膜幅、Riは前記リングスリットの内径、Roは前記リン グスリットの外径とし、βは前記リングスリットの拡大光学系への投影倍率を表す。
前記位相膜の膜幅をT、前記リングスリットの内径をRi、外径をRoとし、前記リングスリットの結像光学系への投影倍率をβとする時、(2)式が成立する。 - 前記位相膜の膜幅は、前記複数の対物レンズのうちの高倍の対物レンズの位相膜の膜幅であることを特徴とする請求項3に記載の位相差顕微鏡。
- 前記倍率の異なる複数の対物レンズの倍率の変化率が約4倍以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の位相差顕微鏡。
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