JP5132480B2 - 顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は顕微鏡の技術分野に係わり、特に位相差観察と蛍光観察に係わる。
顕微鏡における位相差観察は古くから用いられてきた観察方法の一つである。位相差観察法を使えば、生体標本のような位相物体(ほぼ透明であり屈折率だけが異なる)の屈折率分布を可視化することができるので、生物分野では重宝されてきた。ただし、顕微鏡で位相差観察をする場合には、位相差観察用の特別な対物レンズとコンデンサレンズ(およびその瞳位置に配置されたリングスリット)を利用しなければいけないという欠点を持つ。
一方、顕微鏡における蛍光観察は比較的に近年に重要性を増してきた観察方法の一つである。蛍光観察では、標本内にあらかじめ蛍光物質を導入しておき、標本に励起光を照射してその蛍光を検出することによって標本の観察をする。このとき、標本内の特定部位に蛍光物質を局在させると、標本内の見たい部分を特異的に発光させることができる。あるいは、標本内の特定のたんぱく質と結び付けることによって、生体活動と直結した情報を得ることができる。
ただし、蛍光観察は標本の形状を観察することを得意としないので、標本内のどの部位が発光しているのかを別の観察手法で調べる必要がある。このとき、微分干渉観察や位相差観察が用いられるのが一般的である。
ところが、微分干渉顕微鏡は偏光を利用して観察をするので、生体標本の観察で多く利用されるプラスティックボトムディッシュを利用することができないという問題がある。また、位相差観察の場合は特別な対物レンズを利用しなければいけない。つまり、位相差観察と蛍光観察を組み合わせた場合は部品点数が多くなってしまい、かつ交換作業を伴うことにより同時観察を妨げていた。
本発明では上記問題に鑑み、蛍光観察と位相差観察と両立させる顕微鏡を提供する。とくに、位相差対物レンズを複数備えた場合でもリングスリットを共通利用でき、さらに位相差観察と蛍光観察においても対物レンズを共通利用する。
本発明の上記課題は、倍率20倍以下の第1の位相差対物レンズと倍率60倍以上の第2の位相差対物レンズとを少なくとも備える顕微鏡において、レーザー光を発するレーザー光源と、前記レーザー光のスポットを標本面上で走査する走査手段と、前記標本面からの放射光を検出するための第1の検出器と、前記標本面からの透過光を検出するための第2の検出器とをさらに備え、前記レーザー光は前記位相差対物レンズの像側から入射され、前記第1の検出器では蛍光観察を行い、前記第2の検出器では位相差観察を行い、前記第1の位相差対物レンズと第2の位相差対物レンズとでリングスリットを共通化して使用し、前記第2の位相差対物レンズの瞳の面積をS OB2 とし、前記第2の位相差対物レンズの位相膜の面積をS PH2 としたとき、以下の条件式
PH2 / S OB2 ≦ 0.05 ・・・(3)
を満たすことによって解決される。
上記構成によれば、位相膜の面積が小さくなっているので、蛍光観察に用いることも可能である。また、必然的に第1の位相差対物レンズと第2の位相差対物レンズの瞳位置におけるリングスリットの像がほぼ等しい位置に構成され、同じリングスリットを利用しても位相差観察が行える。
上記構成の顕微鏡において、前記第2の位相差対物レンズは100倍以上であり、以下の条件式
SPH2 / SOB2 ≦ 0.03 ・・・(4)
を満たすことが好ましい。
2本の対物レンズを備えた構成では両者の倍率差はある程度離れているほうが好ましく、この場合は第2の位相差対物レンズは上記条件式を満たすことが好ましい。
さらに上記構成の顕微鏡において、前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズの間の倍率をもつ第3の位相差対物レンズをさらに備え、前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズと前記第3の位相差対物レンズとでリングスリットを共通化して使用することが好ましい。
さらに、前記第2の位相差対物レンズの瞳径をOBとし、前記第2の位相差対物レンズの位相膜のリングの中心径をPHOB2としたとき、以下の条件式
PHOB2 / OB ≦ 0.2 ・・・(1)
を満たすことが望ましい。
上記構成によれば、第1の位相差対物レンズと第2の位相差対物レンズの瞳位置におけるリングスリットの像がほぼ等しい位置に構成され、同じリングスリットを利用しても位相差観察が行える。また、上記構成は必然的に位相膜の面積が小さくなっているので、蛍光観察に用いることも可能である。
さらに好ましくは、前記第2の位相差対物レンズは100倍以上であり、以下の条件式
PHOB2 / OB ≦ 0.15 ・・・(2)
を満たすことが望ましい。
2本の対物レンズを備えた構成では両者の倍率差はある程度離れているほうが好ましく、この場合は第2の位相差対物レンズは上記条件式を満たすことが好ましい。
さらに好ましくは、前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズの間の倍率をもつ第3の位相差対物レンズをさらに備え、前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズと前記第3の位相差対物レンズとでリングスリットを共通化して使用することが望ましい。
ある程度、倍率比が大きく離れた位相差対物レンズで位相差リングを共通化した場合、中間的な倍率の対物レンズを備えていることが望ましい
本発明は、いわゆるレーザー走査型顕微鏡で実施されることが望ましい。このとき、透過光の検出からは標本の位相差像が得られ、同軸落射の検出からは標本の蛍光観察像が得られる。
上記構成において、前記第1の検出器は共焦点検出であり、前記第2の検出器は非共焦点検出であることが好ましい。
さらに、前記位相膜の中心径をPHとし、前記レーザー光の長径の半値全幅をFWHMとしたときに、以下の条件式
0.1 ≦ PH / FWHM ≦ 1 ・・・(5)
を満たすことが好ましい。
前記レーザー光源は半導体レーザーであり、前記レーザー光は光ファイバーを経由しないで前記レーザー光源から前記位相差対物レンズまで導かれる構成は好ましい。
上記構成の顕微鏡において、前記第1の検出器と前記第2の検出器の検出結果を画像化する画像処理手段を備え、蛍光観察と位相差観察を同時に行うことが好ましい。
本発明によれば、位相差観察と蛍光観察を単に両立するだけではなく、同時に観察することが可能である。そして同時に観察した場合は、位相差観察像と蛍光観察像を正確に重ね合わせることが可能である。
本発明によれば、蛍光観察と位相差観察と両立させる顕微鏡が提供される。とくに、位相差対物レンズを複数備えた場合でもリングスリットを共通利用でき、さらに位相差観察と蛍光観察においても対物レンズを共通利用できる。すなわち、顕微鏡装置全体の部品点数が少なくなり、全体の大きさが小型化される。
以下では、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例となる顕微鏡の構成を表している。図1に示されるように、本実施例ではレーザー光源1から射出したレーザー光はダイクロイックミラーなどの光線分離手段2によって蛍光検出光路に結合される。その後、レーザー光はガルバノミラーなどの走査手段3によってスキャンされる。その後、瞳投影光学系4によって、レーザー光は対物レンズ5の瞳に入射される。このとき、対物レンズ5は位相差対物レンズであり、瞳位置にリング状の位相膜6(と半透膜)を備え、レーザー光の光束をリング状に一部だけを±1/4位相だけ変化させる。その後、最終的にレーザー光は対物レンズ5によって標本面7に集光される。
標本面を透過した透過光は、透過検出光学系8によって透過光検出器9へ導かれる。このとき、透過検出光学系8の瞳位置にリングスリット10を配置し、リングスリット10の開口部は位相膜6と対応させて配置する。すなわち、位相膜6を透過したレーザー光の直接光がリングスリット10を通過できるような構成とする。このように構成した場合は、透過したレーザー光の直接光のみならず、標本によって回折された回折光もリングスリット10を通過し、両者の干渉によって標本のある一点の位相情報が透過光検出器9に検出される。この一点の位相情報を走査手段3によってスキャンすることによって、標本全体の位相差像が構成する。
このとき、透過光検出器9は透過検出光学系8の瞳位置と共役な位置の近傍に配置する。すなわち、本実施例では透過光検出には共焦点検出を行わず、デスキャン(走査手段を再実行して走査を元に戻すこと)を行わない構成を取っている。
一方、本実施例の蛍光検出は共焦点方式の検出を行う。すなわち、レーザー光源1から射出したレーザー光はダイクロイックミラーなどの光線分離手段2によって蛍光検出光路に結合され、ガルバノミラーなどの走査手段3によってスキャンされ、標本内の蛍光色素を励起する。これによって放射される蛍光は光路を逆行し、走査手段3によってデスキャンされた後に光線分離手段2によって励起光と分離される。分離された蛍光は共焦点レンズ11によって、標本面上のスポットと共役な点を共焦点ピンホール12に投影する。共焦点ピンホール12を透過した蛍光は蛍光検出器13によって検出され、画像処理部14によって画像化される。
画像処理部14は走査手段3とも連結されており、走査手段3の状態から蛍光検出器13の検出結果が標本面のどの位置と対応しているかを判断する。また、画像処理部14は透過光検出器9とも連結しており、位相差情報の画像化も担っている。このとき、走査手段3は透過光検出と蛍光検出で共通に利用されるので、位相像と蛍光像の重ね合わせを行うときには完全な対応が取れる。
なお、本実施例ではレーザー光源1から対物レンズ5までの間に光ファイバーを用いない構成をとっている。さらに、レーザー光源1には半導体レーザー(レーザーダイオード、LD)を用いている。そのことによって、本実施例は全体の構成がコンパクトになる構成となっている。このとき、レーザー光源1は一つに限らず、複数の波長のものを備える構成を取ることも考えられる。
本実施例では、光ファイバーを利用せずに半導体レーザーからのレーザー光を対物レンズ5に入射する。そのために、対物レンズ5内の位相膜6とレーザー光のビーム径の関係に工夫をする。図2は、半導体レーザーからのレーザー光を対物レンズ5に入射した場合の問題を説明する概略図である。
図2(a)は位相膜6(およびその共役な位置にある位相スリット10)に対して、対称な強度でレーザー光が照射されている状態を示す。一方、図2(b)は位相膜6に対して、非対称な強度でレーザー光が照射されている状態を示す。図2(b)のように、位相膜6に対して非対称な強度で照射されている場合は強度の中心軸が光軸とずれて傾いてしまう。この様な場合、焦点面を移動する(あるいは標本を光軸方向に移動する)ときに像が視野方向に移動してしまうという現象が起こる。この現象が起きてしまうと、異なる焦点面での精度劣化、とくに本実施例の構成における共焦点方式における蛍光観察との重ね合わせの際に問題になる。
図3は半導体レーザーからのレーザー光の強度分布と位相膜の中心径PHの関係を図示したものである。半導体レーザーからのレーザー光は全体としてはガウシアン強度分布をしているが、周辺では強度分布が非対称で不規則になる傾向がある。その結果、半導体レーザーからの周辺レーザー光を利用してしまうと、上述のような問題点を発生してしまう。
また、一般的なレーザー走査型顕微鏡で用いられるガルバノミラーは、いわゆる近接ガルバノと呼ばれるものであり、X軸走査用のミラーとY軸走査用のミラーを瞳位置の前後に近接して配置する構成を取っている。そのため、正確に位相膜6と共役の位置に配置されているわけではなく、走査する際にレーザー光の位相膜6への照射位置が変わってしまう。この意味でも、半導体レーザーからのレーザー光を使った場合は周辺部を使わない構成を取った方が好ましい。
そこで、本実施例の構成ではレーザー光源からのレーザー光のビーム径(半値全幅)と位相膜6の中心径の関係を規定する。すなわち、本実施例では、位相膜の中心径をPHとし、レーザー光の長径の半値全幅をFWHMとしたときに、
0.1 ≦ PH / FWHM ≦ 1 ・・・(5)
を満たす構成をしている。
このとき、レーザー光のビーム径を広げる方法としては瞳投影光学系4を利用して、瞳投影倍率を変えればよい。なお、本実施例では瞳投影光学系4の投影倍率は3.6倍である。
次に、本発明の特徴の一つであるリングスリットの共通化について説明する。
一般に、位相差対物レンズでは倍率ごと(あるいは近い倍率ごと)に異なるリングスリットを用いる。その理由は、低倍率の対物レンズはNAが小さく、高倍率の対物レンズではNAが大きい傾向があり、それぞれに最適なNAのリングスリットが存在するからである。本発明では、低倍率と高倍率のリングスリットを共有することによって、操作の簡便化と部品点数の削減をしている。
図4はリングスリット10を共通化するための位相膜6の配置について説明する概略図である。
図4(a)は低倍率の対物レンズ5における位相膜6とリングスリット10の関係を模式的に表したものである。低倍率の対物レンズは一般的にNAが小さく、また焦点距離も長い。その結果、リングスリット10の開口部は対物レンズ5の瞳面の比較的大きいリングに投影される。つまり、リングスリット10と位相膜6を対応付けるためには位相膜6は大きなリングとなる。
一方、図4(b)は高倍率の対物レンズ5における位相膜6とリングスリット10の関係を模式的に表したものである。高倍率の対物レンズは一般的にNAが大きく、また焦点距離も短い。その結果、リングスリット10の開口部は対物レンズ5の瞳面の比較的小さいリングに投影される。本来ならば、位相膜6のリング径が小さくならないように、リングスリット10の径を大きくしたものを利用するのであるが、本発明では高倍率でもリングスリット10の径を大きくせずに低倍率のリングスリット10と共通化している。
この構成は、単に共有化による部品点数の削減だけに留まらない。本発明の実施例では位相観察と蛍光観察で対物レンズを共有する。そのときに位相膜6は邪魔になってしまう。本発明の実施例では高倍率での位相膜6の径が小さいので、必然的に位相膜6の面積自体も小さくなり、蛍光観察時の障害が少なくて済む。
以下では、本発明の実施に利用されるリングスリットと対物レンズの組み合わせの例を挙げる。
以下の表は本実施例のリングスリットAの開口部のNAに関する。
リングスリットAのNA
内側 外側 中心
0.13 0.15 0.14
このリングスリットAに対して以下のように対物レンズを組み合わせて用いることができる。
上記の表から読み取れるように、本実施例の対物レンズでは、高倍率(60倍や100倍)において、瞳に対する位相膜の中心NAの比は小さく抑えられていることが解る。また、同様に高倍率では瞳に対する位相膜の面積比も小さく抑えられていることが解る。
さらに、低倍率と中倍率と高倍率の対物レンズの組み合わせでも本発明を実施することが可能である。この場合、中倍率(40倍)においても瞳に対する位相膜の中心NAの比と位相膜の面積比も小さく抑えられていることが解る。
また、上記実施例の組み合わせA1からA5において、10倍または20倍の対物レンズを第1の位相差対物レンズとみなし、60倍または100倍の対物レンズを第2の位相差対物レンズとみなした場合は、先述の条件式(1)および(3)が満たされていることが解る。また、実施例の組み合わせA5において、10倍の対物レンズを第1の位相差対物レンズとみなし、100倍の対物レンズを第2の位相差対物レンズとみなし、40倍の対物レンズを第3の位相差対物レンズとみなした場合は、先述の条件式(2)および(4)が満たされていることが解る。
なお、本発明の実施には上記の表に記載の組み合わせに限らず、様々な倍率で組み合わせた実施例を考えることができる。
以下の表は本実施例のリングスリットAの開口部のNAに関する。
リングスリットBのNA
内側 外側 中心
0.16 0.19 0.175
このリングスリットBに対して以下のように対物レンズを組み合わせて用いることができる。
上記の表から読み取れるように、本実施例の対物レンズでは、高倍率(60倍や100倍)において、瞳に対する位相膜の中心NAの比は小さく抑えられていることが解る。また、同様に高倍率では瞳に対する位相膜の面積比も小さく抑えられていることが解る。
さらに、低倍率と中倍率と高倍率の対物レンズの組み合わせでも本発明を実施することが可能である。この場合、中倍率(40倍)においても瞳に対する位相膜の中心NAの比と位相膜の面積比も小さく抑えられていることが解る。
また、上記実施例の組み合わせB1からB5において、10倍または20倍の対物レンズを第1の位相差対物レンズとみなし、60倍または100倍の対物レンズを第2の位相差対物レンズとみなした場合は、先述の条件式(1)および(3)が満たされていることが解る。また、実施例の組み合わせB5において、10倍の対物レンズを第1の位相差対物レンズとみなし、100倍の対物レンズを第2の位相差対物レンズとみなし、40倍の対物レンズを第3の位相差対物レンズとみなした場合は、先述の条件式(2)および(4)が満たされていることが解る。
なお、本発明の実施には上記の表に記載の組み合わせに限らず、様々な倍率で組み合わせた実施例を考えることができる。
以下の表は本実施例のリングスリットAの開口部のNAに関する。
リングスリットBのNA
内側 外側 中心
0.19 0.22 0.205
このリングスリットBに対して以下のように対物レンズを組み合わせて用いることができる。
上記の表から読み取れるように、本実施例の対物レンズでは、高倍率(60倍や100倍)において、瞳に対する位相膜の中心NAの比は小さく抑えられていることが解る。また、同様に高倍率では瞳に対する位相膜の面積比も小さく抑えられていることが解る。
さらに、低倍率と中倍率と高倍率の対物レンズの組み合わせでも本発明を実施することが可能である。この場合、中倍率(40倍)においても瞳に対する位相膜の中心NAの比と位相膜の面積比も小さく抑えられていることが解る。
また、上記実施例の組み合わせC1からC5において、10倍または20倍の対物レンズを第1の位相差対物レンズとみなし、60倍または100倍の対物レンズを第2の位相差対物レンズとみなした場合は、先述の条件式(1)および(3)が満たされていることが解る。また、実施例の組み合わせC5において、10倍の対物レンズを第1の位相差対物レンズとみなし、100倍の対物レンズを第2の位相差対物レンズとみなし、40倍の対物レンズを第3の位相差対物レンズとみなした場合は、先述の条件式(2)および(4)が満たされていることが解る。
なお、本発明の実施には上記の表に記載の組み合わせに限らず、様々な倍率で組み合わせた実施例を考えることができる。
以下に、上記実施例の効果を示す顕微鏡写真を掲げる。
図5は、実施例3における組み合わせC1の効果を示すための顕微鏡写真である。
図5(a)は、組み合わせC1における10倍の対物レンズ(NA=0.4)を用いてHela細胞を撮影したものである。すなわち、本撮影で用いられたリングスリットは、開口部のNAが0.19から0.22であり、それに対応して対物レンズの位相膜のNAが0.18から0.23である条件で撮影されたものである。以上を条件式(1)に当てはめて考えると、PHOB2/OB=0.17<0.2であり、確かに条件式(1)を満たしていることがわかる。
一方、図5(b)は、リングスリットの開口部のNAが0.32から0.35であり、それに対応して対物レンズの位相膜のNAが0.31から0.37である条件で撮影されたものである。以上を条件式(1)に当てはめて考えると、PHOB2/OB=0.28>0.2であり、条件式(1)を満たしていないことがわかる。
また、図5(a)と図5(b)を比較すると解るように、図5(a)ではコントラストと解像のバランスが取られているが、図5(b)ではエッジが強調されぎらついた画像となっている。そして、図5(a)では細胞内の構造が見て取れるが、図5(b)では細胞内の構造はつぶれてしまっている。このことから、条件式(1)が本発明の実施に係る条件であることが理解される。
さらに、図6は条件式(1)を満たしている場合の60倍対物レンズでの顕微鏡写真を掲げている。本発明の条件式(1)は60倍以上の対物レンズに関する条件式であるが、実際にはこの条件式(1)を満たさなくなるとリングスリットを共通化して用いられる10倍の対物レンズでの画像に関して影響をもたらす。大きな影響を受けないといえども、参考のために図6では条件式(1)を満たしている場合の60倍対物レンズでの顕微鏡写真も掲げている。
なお、図6は実施例2における組み合わせB1の60倍対物レンズ(NA=1.2)によるHela細胞の顕微鏡写真の例である。すなわち、リングスリットの開口部のNAが0.16から0.19であり、それに対応して対物レンズの位相膜のNAが0.10から0.23である条件で撮影されたものである。
図6に示される顕微鏡写真から解るように、条件式(1)の下では、60倍の対物レンズでも良好な位相差画像が取得される。
本発明実施の構成例の図である。 標本面を走査したときのレーザー光束の概略図である。 レーザー光の強度分布の図である。 倍率の違いによる位相膜の違いを説明する図である。 本発明の効果を示す10倍対物レンズの顕微鏡写真である。 本発明の効果を示す60倍対物レンズの顕微鏡写真である。
符号の説明
1・・・レーザー光源
2・・・光線分離手段
3・・・走査手段
4・・・瞳投影光学系
5・・・対物レンズ
6・・・位相膜
7・・・標本面
8・・・透過検出光学系
9・・・透過光検出器
10・・・リングスリット
11・・・共焦点レンズ
12・・・共焦点ピンホール
13・・・蛍光検出器
14・・・画像処理部

Claims (10)

  1. 倍率20倍以下の第1の位相差対物レンズと倍率60倍以上の第2の位相差対物レンズとを少なくとも備える顕微鏡において、
    レーザー光を発するレーザー光源と、
    前記レーザー光のスポットを標本面上で走査する走査手段と、
    前記標本面からの放射光を検出するための第1の検出器と、
    前記標本面からの透過光を検出するための第2の検出器とをさらに備え、
    前記レーザー光は前記位相差対物レンズの像側から入射され、
    前記第1の検出器では蛍光観察を行い、
    前記第2の検出器では位相差観察を行い、
    前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズとでリングスリットを共通化して使用し、
    前記第2の位相差対物レンズの瞳の面積をSOB2とし、前記第2の位相差対物レンズの位相膜の面積をSPH2としたとき、以下の条件式
    PH2 / SOB2 ≦ 0.05
    を満たすことを特徴とする顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の顕微鏡において、
    前記第2の位相差対物レンズは100倍以上であり、以下の条件式
    PH2 / SOB2 ≦ 0.03
    を満たすことを特徴とする顕微鏡。
  3. 請求項2に記載の顕微鏡において、前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズの間の倍率をもつ第3の位相差対物レンズをさらに備え、
    前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズと前記第3の位相差対物レンズとでリングスリットを共通化して使用することを特徴とする顕微鏡。
  4. 前記第2の位相差対物レンズの瞳径をOBとし、前記第2の位相差対物レンズの位相膜のリングの中心径をPHOB2としたとき、以下の条件式
    PHOB2 / OB ≦ 0.2
    を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡。
  5. 請求項4に記載の顕微鏡において、
    前記第2の位相差対物レンズは100倍以上であり、以下の条件式
    PHOB2 / OB ≦ 0.15
    を満たすことを特徴とする顕微鏡。
  6. 請求項5に記載の顕微鏡において、前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズの間の倍率をもつ第3の位相差対物レンズをさらに備え、
    前記第1の位相差対物レンズと前記第2の位相差対物レンズと前記第3の位相差対物レンズとでリングスリットを共通化して使用することを特徴とする顕微鏡。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の顕微鏡において、
    前記第1の検出器は共焦点検出であり、前記第2の検出器は非共焦点検出であることを特徴とする顕微鏡。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の顕微鏡において、
    前記位相膜の中心径をPHとし、前記レーザー光の長径の半値全幅をFWHMとしたときに、以下の条件式
    0.1 ≦ PH / FWHM ≦ 1
    を満たすことを特徴とする顕微鏡。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の顕微鏡において、
    前記レーザー光源は半導体レーザーであり、前記レーザー光は光ファイバーを経由しないで前記レーザー光源から前記位相差対物レンズまで導かれることを特徴とする顕微鏡。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の顕微鏡において、
    前記第1の検出器と前記第2の検出器の検出結果を画像化する画像処理手段を備え、
    蛍光観察と位相差観察を同時に行うことを特徴とする顕微鏡。
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