JP4410960B2 - フラッシュバット溶接方法および装置 - Google Patents

フラッシュバット溶接方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接される部材の条件変化に応じた高品質溶接を可能とすることのできるフラッシュバット溶接方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフラッシュバット溶接では、溶接される部材の条件(端面形状、温度等)に関係なく、フラッシュ工程時のフラッシュ時間やフラッシュ量(部材送り量)がほぼ一定になるように設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶接される部材がビレットのような高温部材である場合、その部材条件(端面形状、温度等)によっては、図10及び図11のグラフに示すように適正なフラッシュ時間やフラッシュ量に次のような差が生じる。
▲1▼部材初期温度が高い場合、必要フラッシュ時間が短く、必要フラッシュ量が少なくなる(図10)。
▲2▼部材初期温度が低い場合、必要フラッシュ時間が長く、必要フラッシュ量が多くなる(図10)。
▲3▼部材端面が平坦な場合、必要フラッシュ時間が短く、必要フラッシュ量が少なくなる(図11)。
▲4▼部材端面が凹凸の場合、必要フラッシュ時間が長く、必要フラッシュ量が多くなる(図11)。
【0004】
したがって、設定フラッシュ時間を低温部材に合わせた場合、高温部材に対しては過剰なフラッシュ量、時間となる。逆に高温部材に合わせた場合には、低温部材に対して過熱不足となってしまう。そこで、フラッシュ時間ではなくフラッシュ量を設定すれば、高温部材に対してはフラッシュ時間を短く、低温部材に対してはフラッシュ時間を長くすることが可能である。しかし、これは部材端面が完全に平坦である場合にのみ可能な方法であり、凹凸の有る端面を溶接する場合には、溶接前半に部材送りが平坦な場合に比べて早く進むため、平坦な条件でのフラッシュ量では過熱不足となる。以上のことから、実際の溶接においては、図10に破線αで示すように部材温度が最も低く、端面凹凸が最も大きい条件に合わせて、フラッシュ時間もしくはフラッシュ量を設定することになる。つまり、溶接される部材の殆どにおいて過剰なフラッシュ量およびフラッシュ時間となり、時間、部材消耗、使用エネルギにおいて大きなロスが生じる。さらに過剰なフラッシュ時間、量(入熱過剰)は、逆に溶接品質が悪化することが知られている。
【0005】
本発明の技術的課題は、部材温度や端面形状の変化に対して適正かつ高品質な溶接を可能ならしめるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のフラッシュバット溶接方法は、フラッシュ工程時の印加電圧の立ち上がり、立ち下がりを捉えて、フラッシュ発生を判定し、カウントすることで、フラッシュ発生回数を測定し、フラッシュ発生回数が定常値に達した時点からフラッシュ量をカウントし、部材断面積に応じたフラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了し、アプセットすることを特徴としている。
【0007】
測定されたフラッシュ発生回数の溶接開始からの時間変化は図4のようになる。すなわち、フラッシュ発生回数は時間とともに上昇し、ある時点で定常値に達する。部材温度が高く端面が平坦な場合は早い時間tf1 にて定常値に達し、部材温度が低く端面が平坦な場合はtf1 より遅い時間tf2 にて定常値に達し、部材温度が低く端面が凹凸の場合はtf2 より更に遅い時間tf3 にて定常値に達する。このため、部材温度が高く端面が平坦な場合と部材温度が低く端面が凹凸の場合とでは、フラッシュ量(プラテン送り量)Δtfl に差が生じる。
【0008】
また、未溶着部、フラットスポットなどの欠陥の発生率を0%にする高品質溶接を行うためには、フラッシュ発生回数が定常値に達してからのフラッシュ量に最適な値が存在する。図5に示すようにフラッシュ量と欠陥発生率の関係は、フラッシュ量が少なくても入熱不足のため品質が悪く、逆にフラッシュ量が多くても入熱過剰により端面温度が高くなることから、1回のフラッシュによる溶融飛散量が増加しクレータが大きくなることと、定常状態に入ったフラッシュを溶接機によって安定してコントロールすることが難しいため徐々に品質が悪化する。この最適なフラッシュ量は、溶接機性能、溶接条件により大きく変化し、また被溶接部材の断面積、材質等でも異なるが、およそ5〜12mmの範囲にあり、個々の溶接機、条件で実験的に求める必要がある。本発明者らの実験によれば0.01〜0.8 %C量の炭素鋼、断面積10000〜31400mm2 の高温ビレットの溶接において、最適フラッシュ量は6〜8mmである。以上のことから、請求項1のようにフラッシュ発生回数が定常値に達した時点からフラッシュ量をカウントし、被溶接部材の断面積、材質等に応じた最適なフラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了し、アプセットすれば、部材の条件変化に応じて最適なフラッシュ時間で、欠陥発生率0%の高品質溶接が可能となる。
【0009】
また、この方法に用いられる装置は、フラッシュ工程時の印加電圧を検出する電圧検出器と、電圧検出器により検出される印加電圧の立ち上がり、立ち下がりを捉えて、フラッシュ発生を判定し、カウントするフラッシュ発生回数測定手段と、部材の移動量からフラッシュ量を検出するプラテン位置検出手段と、フラッシュ発生回数測定手段にてカウントされるフラッシュ発生回数が定常値に達した時点からプラテン位置検出手段の検出結果に基づいてフラッシュ量をカウントし、部材断面積に応じたフラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了させ、アプセット工程に移行させるように溶接装置を制御する溶接制御装置と、を備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施形態1.
以下、本発明の第1実施形態に係るフラッシュバット溶接方法およびこの方法に用いられる装置を図1乃至図7に基づき説明する。図1は本実施形態に係るフラッシュバット溶接装置の全体構成を示すブロック図、図2はそのフラッシュ発生回数測定部の構成を示すブロック図、図3は図1の主にフラッシュ発生回数測定部の詳細を示すブロック図、図4は部材温度および端面形状とフラッシュ発生回数の関係を示すグラフ、図5はフラッシュ量と欠陥発生率の関係を示すグラフ、図6はフラッシュ工程時の印加電圧波形と電流波形とそれぞれのしきい値との関係を示す説明図、図7はフラッシュ発生回数の測定とこれに基づく溶接方法を説明するためのフローチャートである。
【0011】
本実施形態のフラッシュバット溶接装置は、図1のように搬送ライン(図示せず)上に該ラインに沿って移動可能にクランプ装置1A,1Bが設置され、クランプ装置1A,1Bにより、断面積10000〜32400mm2 、内部温度800〜1300℃の一対の大断面積高温部材すなわちビレット2a,2bをクランプして付き合わせ、これらビレット2a,2bを搬送中に近接・離反させることができるようになっている。すなわち、クランプ装置1A,1Bは、いずれも搬送ラインの速度に同期しながらビレット2a,2bをクランプするものであるが、クランプ装置相互の関係で見れば、一方(図1中の右側)のクランプ装置1Aは可動側(プラテン)、他方(図1中の左側)のクランプ装置1Bは固定側として構成され、可動側のクランプ装置1Aが固定側のクランプ装置1Bに対して溶接中、近接・離反し、フラッシュバット溶接が行われるようになっている。
【0012】
すなわち、クランプ装置1A,1Bは、ライン方向に伸縮可能な油圧シリンダ3を介して連結され、シリンダ3のボトム3aが固定側のクランプ装置1Bに、またシリンダ3のピストンロッド3bが可動側のクランプ装置1Aに、それぞれ固定されているとともに、ピストンロッド3bのロッド部は、ボトム3aの両端から突出するように構成されている。シリンダ3のボトム3aには、比例弁4が一体化して取り付けられ、油圧ユニット5に接続されている。また、ピストンロッド3bのボトム3a後端面より突出するロッド部の動き(進退動)を検出するポテンショメータ18aが設置され、その出力に基づいてプラテン位置検出手段18がプラテンの位置(フラッシュ量)を検出するようになっている。
【0013】
また、クランプ装置1A,1Bには、それぞれクランパ6a,6bの先にビレット2a,2bと接触可能な給電用のジョー7a,7bが設けられ、電源装置と電気的に接続されている。
【0014】
電源装置は、3相交流電源8からの交流電圧を矩形波交流電圧に変換するIGBT(Insulated Gate Bi-polar Transistor)インバータ11と、インバ−タ11が出力する矩形波交流電圧を降圧して低電圧に変換する溶接トランス12と、溶接トランス12の2次側に配置されて溶接トランス12で低電圧に変換された矩形波交流電圧を直流電圧に変換してビレット2a,2bに印加するダイオード整流器13と、フラッシュ工程時の溶接トランス12の2次側の出力電圧(ここではジョー7a,7b間の電圧)を検出する電圧検出器14と、インバータ11と溶接トランス12間でフラッシュ工程時の電流を検出する電流検出器15と、電圧検出器14の検出結果と電流検出器15の検出結果に基づいてフラッシュが発生したか否かを判定してカウントするフラッシュ発生回数測定手段16と、フラッシュ発生回数測定手段16が測定したフラッシュ発生回数に基づいて溶接装置を制御する溶接制御装置17とから構成されている。
【0015】
フラッシュ発生回数測定手段16は、図2のように予め設定された電圧しきい値Vrefに対する電圧検出器14が検出した印加電圧(実測値)Vの立ち上がりe(図6)、立ち下がりf(図6)を判定する立ち上がり・立ち下がり判定手段21と、予め設定された電流しきい値Irefと電流検出器15が検出した電流値(実測値)Iとの比較から負荷、無負荷を判定する開放判定手段22と、電圧の立ち上がり・立ち下がり判定手段21と電流の開放判定手段22の各判定結果に基づいてフラッシュが発生したか否かを判定するフラッシュ判定手段23と、フラッシュ判定手段23にてフラッシュ発生と判定される度にカウントするカウンタ24と、サンプリング時間設定手段26にて設定される時間とカウンタ24の出力に基づいて、単位時間(例えば1秒)当たりの平均フラッシュ発生回数を演算するとともに、一定時間内での移動平均処理または加重平均処理する平均化演算手段25とから成り、フラッシュ判定手段23は、電流値がしきい値Irefよりも小さい場合は、電圧のしきい値Vrefに対する立ち上がり、立ち下がりに関係無く、無負荷g(図6)と判定するように構成されている。なお、フラッシュ発生回数は1秒当たり最大1000回程度であることが本発明者らの実験の結果判明している。
【0016】
溶接制御装置17は、溶接装置全般の制御を行うものである。すなわち、クランプ装置1A,1Bの比例弁4や電源装置のインバータ11に対し、フラッシュ工程とアプセット工程の開始や停止などのシーケンス制御のための信号を出力する機能を有し、フラッシュ工程からアプセット工程への移行のタイミングが、次のように設定されている。すなわち、フラッシュ発生回数測定手段16の出力(フラッシュ発生回数)に基づいてフラッシュ発生回数が定常値に達したか否かを判断し、定常値に達したらその時点(図4のtf1 ,tf2 ,tf3 時点)からプラテン位置検出手段18の検出結果に基づいてフラッシュ量をカウントし、最適フラッシュ量、つまり欠陥発生率を0%にすることができるフラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了させ、アプセット工程に移行させるように設定されている。これにより、ビレットの端面形状、温度等の条件変化や材質、断面積に応じて、最適(最短)なフラッシュ時間で、欠陥発生率0%の高品質溶接が可能となる。なお、溶接制御装置17は、フラッシュ工程中、出力電流をモニターし、一定値となるように油圧シリンダ3を押し引きし、プラテン(部材)の送りを制御する。
【0017】
ところで、電圧検出器14にて検出される2次側出力電圧は大きいため、図3のように絶縁増幅器(ISA)31にて絶縁増幅され、出力調整器(アンプ)32により出力調整された後、アナログ・ディジタル変換器(ADコンバータ)33によりディジタル信号に変換され、フラッシュ発生回数測定手段からなる例えばマイクロコンピュータやDSP(Digital Signal Processor)などの演算器34に入力されるようになっている。また、電流検出器15にて検出される電流値も大きいため、絶縁増幅器(ISA)35にて絶縁増幅され、更に直流電圧との対応関係をみれるように全波整流36され、ローパスフィルタ(LPF)37にてノイズ成分が除去されてから出力調整器(アンプ)38により出力調整された後、ADコンバータ33によりディジタル信号に変換され、演算器34に入力されるようになっている。そして、演算器34でADコンバータ33の出力としきい値とが比較され、その比較結果に基づいてフラッシュ発生回数が求められる。なお、フラッシュ発生回数の計測開始のタイミングは、I/Oポート39を介して演算器34に入力されるトリガ信号により決定される。演算器34の演算結果は、溶接制御装置17に出力される。
【0018】
次に、本実施形態のフラッシュバット溶接装置によるフラッシュバット溶接方法について説明する。まず、搬送ライン上を後続のビレット2bが送られてきて、先行のビレット2aと後続のビレット2bの溶接される端面相互が付き合わされた状態でライン上の所定位置に到達すると、クランプ装置1A,1Bを搭載した移動台車が搬送ラインに同期して走行を開始する。
【0019】
次いで、溶接制御装置17によりクランパ6a,6bに対しビレット把持指令を出し、ビレット2a,2bを把持する。この場合、クランパ6a,6bは、それぞれが把持すべきビレット2a,2bに対し時間差を持たせて把持動作させてもよいし、または同時に把持動作させるようにしてもよい。ビレット2a,2bの把持が完了した時点で、3相交流電源8よりインバータ11を介して電力を出力し、溶接トランス12、ダイオード整流器13を介してビレット2a,2bに電力を供給し、ビレット2a,2bに直流電圧を印加して、フラッシュ溶接を開始する。
【0020】
フラッシュ溶接におけるフラッシュ発生回数の測定とこれに基づくフラッシュ溶接は、図7のフローに従って行われる。まず、初期設定として、サンプリング時間(例えば0.1 秒間隔)と、ビレット断面積に応じたフラッシュ量、つまり欠陥発生率を0%とすることのできるフラッシュ量が設定され(ステップ1)、次いで溶接電源が投入され(ステップ2)、タイマが動作を開始する(ステップ3)。
【0021】
通電後、アークが発生する。フラッシュ発生回数測定手段16では常に出力電圧(実測値)Vと電流値(実測値)Iをみており、出力電圧Vがしきい値Vrefより高いか否かをみて(ステップ4)、出力電圧Vがしきい値Vrefより高いと判定されれば、次に電流値Iがしきい値Irefより高いか否かをみて(ステップ5)、電流値Iがしきい値Irefより高いと判定されれば、次に出力電圧Vがしきい値Vrefより低い(図6の立ち下がりf)か否かをみて(ステップ5−1)、出力電圧Vがしきい値Vrefより低いと判定されれば、フラッシュ発生と判定し(ステップ6)、カウントする(ステップ7)。次いで、サンプリング時間(0.1 秒)が経過したか否かをみて(ステップ8)、サンプリング時間(0.1 秒)が経過していなければステップ4に戻り、サンプリング時間(0.1 秒)が経過していれば、過去のn回のフラッシュ回数を積算し(n=設定時間/サンプリング時間)(ステップ9)、平均化処理の演算を行い(ステップ10)、算出した平均フラッシュ発生回数を溶接制御装置17に対し出力する(ステップ11)。
【0022】
また、ステップ5にて電流値Iがしきい値Irefより低いと判定されれば、無負荷と判定し(ステップ12)、カウントせず、ステップ8に飛ぶ。
【0023】
溶接制御装置17では、フラッシュ発生回数測定手段16の出力(フラッシュ発生回数)が定常値に達しているか否かをみて(ステップ13)、定常値に達していなければ、フラッシュ発生回数測定手段16に前述のステップ3〜ステップ12の処理を繰り返させ、定常値に達したら、その時点(図4のtf1 ,tf2 ,tf3 時点)からプラテン位置検出手段18の検出結果に基づいてフラッシュ量をカウントし(ステップ14)、予め設定したフラッシュ量、つまり欠陥発生率を0%にすることができる規定フラッシュ量に達したか否かをみて(ステップ15)、規定フラッシュ量に達したら、その時点でフラッシュ工程を終了させ(インバータ11に溶接電力の供給を停止させ)、比例弁4のドライバ19に対しアプセット指令を出力し(ステップ16)、アプセット工程へ移行させる。
【0024】
アプセット工程は、予め定められた押し付け距離(アプセット量)移動後、または予め定められた時間経過後、もしくは予め定められた押し付け力(アプセットカ)付与後、終了される。
【0025】
このように、本発明においては、フラッシュ発生回数を測定して、フラッシュ発生回数が定常値に達した時点からフラッシュ量をカウントし、予め求められた最適フラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了し、アプセットするので、ビレットの端面形状、温度等の条件変化や断面積に応じた最適(最短)なフラッシュ時間で、欠陥発生率0%の高品質溶接が可能となり、かつ省エネルギ化が図れる。また、フラッシュ工程時のビレット送り量が最適化され、部材ロスがなくなり、スパッタが低減し、かつメンテナンス時間が短縮できる。
【0026】
実施形態2.
図8は本発明の第2実施形態に係るフラッシュバット溶接装置の全体構成を示すブロック図であり、図中、前述の第1実施形態の図1と同一機能部分には同一符号を付してある。
【0027】
この第2実施形態に係るフラッシュバット溶接装置は、三相全波整流方式の電源装置であり、3相交流電源8からの交流電圧を、サイリスタやパワートランジスタ等を用いたスイッチ回路11Aを介して直接溶接トランス12に出力するように構成されている点が前述の第1実施形態のものと異なっており、それ以外の構成は全て前述の第1実施形態のものと同一である。
【0028】
このように、本発明のフラッシュバット溶接装置は、電源装置がインバータに限定されるものでなく、スイッチ回路11Aの使用も可能であり、このような場合でも前述の第1実施形態のものと同等の作用、効果を奏する。
【0029】
実施形態3.
図9は本発明の第3実施形態に係るフラッシュバット溶接装置の全体構成を示すブロック図であり、図中、前述の第1実施形態の図1と同一機能部分には同一符号を付してある。
【0030】
この第3実施形態に係るフラッシュバット溶接装置は、電源装置が、3相交流電源8からの交流電圧を、IGBTインバータ11で矩形波交流電圧に変換し、インバ−タ11が出力する矩形波交流電圧を溶接トランス12により7〜12Vに降圧して交流のままビレット2a,2bに印加するように構成されている点が前述の第1実施形態のものと異なっており、それ以外の構成は全て前述の第1実施形態のものと同一である。
【0031】
このように、本発明のフラッシュバット溶接装置は、溶接電源が直流溶接方式のものに限定されず、交流溶接方式の採用も可能であり、いずれの方式のものにも本発明を適用することができる。このような場合でも前述の第1実施形態のものと同等の作用、効果を奏する。
【0032】
なお、電圧検出器14が検出する2次側電圧は溶接トランス12の2次側であればどこからとってもよいが、各実施形態のようにジョー7a,7b間からとれば、計測が容易である。すなわち、2次側電圧を溶接トランス12の出口でとることも可能であるが、この位置では、アークの電圧が小さく、短絡の電流によって降下する電圧も小さくなるため、アークの波形は小さい。ところが、ジョー7a,7b部分で電圧を測ると、短絡による電圧降下が大きく、アーク電圧も大きいために波形変化が大きい。このため計測が容易となる。
【0033】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、フラッシュ工程時のフラッシュ発生回数を測定して、フラッシュ発生回数が定常値に達した時点からフラッシュ量をカウントし、材質、部材断面積に応じて予め求められた最適フラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了し、アプセットするようにしたので、部材の端面形状、温度等の条件変化や材質、断面積に応じた最適(最短)なフラッシュ時間で、欠陥発生率0%の高品質溶接が可能となり、かつ省エネルギ化が図れた。また、フラッシュ工程時の部材送り量を最適化できて、部材ロスがなくなり、スパッタが低減し、かつメンテナンス時間の短縮化が達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るフラッシュバット溶接装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係るフラッシュバット溶接装置のフラッシュ発生回数測定部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の主にフラッシュ発生回数測定部の詳細を示すブロック図である。
【図4】部材温度および端面形状とフラッシュ発生回数の関係を示すグラフである。
【図5】フラッシュ量と欠陥発生率の関係を示すグラフである。
【図6】フラッシュ工程時の印加電圧波形と電流波形とそれぞれのしきい値との関係を示す説明図である。
【図7】フラッシュ発生回数の測定とこれに基づく溶接方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係るフラッシュバット溶接装置の全体構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るフラッシュバット溶接装置の全体構成を示すブロック図である。
【図10】部材温度とフラッシュ時間とフラッシュ量の関係を示すグラフである。
【図11】部材端面形状とフラッシュ時間とフラッシュ量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2a,2b ビレット(高温部材)
14 電圧検出器
16 フラッシュ発生回数測定手段
17 溶接制御装置
18 プラテン位置検出手段
18a ポテンショメータ

Claims (2)

  1. 一対の部材間に電圧を印加してフラッシュバット溶接する方法において、
    フラッシュ工程時の印加電圧の立ち上がり、立ち下がりを捉えて、フラッシュ発生を判定し、カウントすることで、フラッシュ発生回数を測定し、
    フラッシュ発生回数が定常値に達した時点からフラッシュ量をカウントし、
    設定フラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了し、アプセットすることを特徴とするフラッシュバット溶接方法。
  2. 一対の部材間に電圧を印加してフラッシュバット溶接する装置において、
    フラッシュ工程時の印加電圧を検出する電圧検出器と、
    前記電圧検出器により検出される印加電圧の立ち上がり、立ち下がりを捉えて、フラッシュ発生を判定し、カウントするフラッシュ発生回数測定手段と、
    前記部材の移動量からフラッシュ量を検出するプラテン位置検出手段と、
    前記フラッシュ発生回数測定手段にてカウントされるフラッシュ発生回数が定常値に達した時点から前記プラテン位置検出手段の検出結果に基づいてフラッシュ量をカウントし、設定フラッシュ量に達した時点でフラッシュ工程を終了させ、アプセット工程に移行させるように溶接装置を制御する溶接制御装置と、
    を備えたことを特徴とするフラッシュバット溶接装置。
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