JP4409646B2 - 表面保護フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表面保護フィルムに関する。具体的には、いわゆるノート型パーソナルコンピュータ等の液晶ディスプレイなどに用いられる光拡散シート、レンズフィルムや偏光用フィルム等の製造組立工程等で用いられ、特に静電気の発生により不都合を生じやすい分野で汎用される表面保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
表面保護フィルムは、金属板、ガラス板、合成樹脂板又は塗装鋼板などの加工時及び運搬時に、これらの表面に汚れが付着したり、傷が付いたりすることを防止する目的で汎用されている。これらの表面保護フィルムは、一般に熱可塑性樹脂からなる基材層の片面に粘着剤層が形成された構造を有しており、使用に際しては、粘着剤層が金属板などの被着体表面に仮着され、それによって被着体表面を保護し、汚れの付着や傷つきを防止する機能を果たす。また、最終的には被着体表面から剥離され、廃棄される。
【0003】
このような保護フィルムは、近年、液晶ディスプレイやICチップなどの電子関連製品等の表面保護用としての用途が拡大されている。これらの用途においては、剥離時に発生した静電気によって、被着体である電子関連製品自体が破損される恐れがある。このため、係る静電気の発生を少なくするために、基材層上に帯電防止層を下塗りし、該帯電防止層上に粘着剤層を形成した表面保護フィルムが、例えば特開平8−325538号公報や特開平9−267449号公報に開示されている。
【0004】
これらの表面保護フィルムにおいては、帯電防止層として、4級アンモニウム塩基を有するアクリレート又はメタクリレート由来の部位を含有する重合体や側鎖にイオン導電性基を有する単量体等からなる重合体が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、粘着剤層としてアクリル系粘着剤を用いた場合、アクリル系以外のプラスチック材から形成された被着体には十分な接着力を発揮するが、アクリル系のプラスチック材から形成された被着体に用いる場合には、両材質の化学構造が近似しているため、剥離粘着力、つまり剥離時に必要な剥離力が高くなりすぎる場合があった。この結果、剥離困難な状況に陥り、表面保護フィルムとしての機能を果たせなくなると言う問題があった。
【0006】
一方、アクリル系以外の例えばスチレン系ブロックポリマーからなる粘着剤層を形成した場合には、広くアクリル系プラスチックに対しても優れた貼着効果を発揮するが、帯電防止層と間の投錨力が確保できなくなる。これは、上記したように帯電防止剤として一般的に使用されている極性の高いアクリル系ポリマーや4級アンモニウム塩である塩化コリンを含む帯電防止層と、当該アクリル系帯電防止剤に比較して低極性であるゴム系粘着剤(スチレン系ブロック共重合体)との相溶性が悪いためと考えられる。この結果、帯電防止層と粘着剤層との間で投錨破壊を生じやすく、剥離時に糊残りを生じて表面保護フィルムとしての機能を発揮できなくなるという場合があった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、帯電防止層との間の投錨力を向上させ、広い適用範囲と優れた帯電防止効果とを有する表面保護フィルムを提供することにある。
【0008】
そこで本願発明者らは、係る問題点を克服すべく鋭意努力した結果、ある特定の粘着剤層を、帯電防止層上に形成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の表面保護フィルムは、粘着剤層と基材層の間に、帯電防止層が形成されてなる表面保護フィルムであって、前記粘着剤層は、一般式A−B−Aブロック共重合体(Aはスチレン重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロックを示す。)と、一般式A−C−Aブロック共重合体(Aはスチレン重合体ブロック、Cはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロックの部分エポキシ化物を示す。)を含有し、前記帯電防止層は、帯電防止効果を有するアクリル樹脂層であることを特徴としている。
【0010】
すなわち、本発明においては、いわゆるスチレン系ブロック共重合体を主成分とし、帯電防止層とのバインダーの機能を果たすものとして当該スチレン系ブロック共重合体の一部がエポキシ化されたスチレン系ブロック共重合体の部分エポキシ化物が配合された粘着剤層を用いたことを特徴としている。
【0011】
本発明において用いられるA−B−Aブロック共重合体は、ブロック共重合体の構成成分として、Aブロックはスチレン系ブロック重合体、Bブロックはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック等の共役ジエン重合体ブロック又はこれらを水素添加して得られる重合体ブロックが用いられる。これらのブロック共重合体であれば特に限定されるものではなく、例えばスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などを挙げることができる。
【0012】
ここにおいて、A−B−Aブロック共重合体は、一般にトリブロック共重合体として市販されているものであって、当該A−B−Aブロック共重合体には、A−B−Aブロック共重合体のみならずA−Bブロック共重合体を含む概念で用いるものである。
【0013】
上記Aブロックであるスチレン系ブロック重合体としては、重量平均分子量が1,000〜100,000程度であって、好ましくはガラス転移温度が7℃以上のものが好適に用いられる。また、上記Bブロックであるブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック等の共役ジエン重合体ブロック又はこれらを水素添加して得られる重合体ブロックとしては、重量平均分子量が10,000〜500,000程度であって、好ましくはガラス転移温度が−20℃以下のものが好適に用いられる。特に、ブタジエン重合体ブロックやイソプレン重合体ブロックの共役ジエン重合体ブロックを水素添加して飽和し、残存二重結合を有しない重合体ブロックを用いることにより、耐熱性や耐候性を向上させることができる。
【0014】
また、AブロックとBブロックとの好ましいブロック重合体の重量比は、A/B=2/98〜50/50であって、さらに好ましくはA/B=15/85〜30/70である。
【0015】
また、これらのスチレン系ブロック共重合体は1種のみでなく、2種以上を適宜混合して用いることにしてもよい。
【0016】
本発明においては、これらのA−B−Aブロック共重合体に、これらのブロック共重合体の一部をエポキシ化したものがバインダー成分として混合される。当該部分エポキシ化物は、主としてA−B−Aブロック共重合体のうち、B重合体ブロックであるブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック等の共役ジエン重合体ブロック又はこれらを水素添加して得られる重合体ブロックを部分的にエポキシ化したものである。
【0017】
当該A−C−Aブロック共重合体のうちAブロック重合体については、上記A−B−Aブロック重合体と同様なブロック重合体が用いられる。また、Cブロックについては上記Bブロック重合体と同様なBブロック重合体であって、その一部がエポキシ化されたものであり、そのエポキシ当量はA−C−Aブロック共重合体に対し、概ね100〜10000g/equiv.のものが用いられ、好ましくは400〜3000g/equiv.のものが好ましく用いられる。なお、当該エポキシ当量は、臭化水素による滴定により測定されたオキシラン酸素濃度により算出されたものである。
【0018】
また、A−B−Aブロック共重合体とA−C−Aブロック共重合体の比率としては、特に限定されるものではなく、A−B−Aブロック共重合体100重量部に対し、A−C−Aブロック共重合体2〜30重量部程度が用いられる。
【0019】
本発明における粘着剤層は、両ブロック共重合体のみによって形成することができるが、粘着特性を調整すべく必要に応じて、例えばα−ピネンやβ−ピネン重合体、ジテルペン重合体、α−ピネン・フェノール共重合体等のテルペン系樹脂、脂肪族系や芳香族系、脂肪族・芳香族共重合体系等の炭化水素系樹脂、その他ロジン系樹脂やクマロンインデン系樹脂、(アルキル)フェノール樹脂やキシレン系樹脂などの適当な粘着付与剤を配合できる。さらに、液状ポリマーやパラフィン系オイルなどの軟化剤、充填剤、顔料、老化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤など種々の添加剤を、本発明の目的範囲内で適当量配合できる。
【0020】
この粘着剤層は、基材層上に形成された帯電防止層上に形成される。このとき粘着剤層の厚さとしては特に限定されるものではないが、一般的には0.1〜100μm、好ましくは0.1〜20μmに設定するのが望ましい。
【0021】
このような粘着剤層を、以下に述べるような帯電防止層上に形成することにより、本発明の目的を達成することができる。すなわち、粘着剤層中に上記エポキシ化されたA−C−Aブロック共重合体をバインダーとして含有させることにより、Aブロック重合体のスチレン基部分がA−B−Aブロック共重合体と相溶性を示すと共に、Cブロック重合体のエポキシ部分が帯電防止層の極性基と反応若しくは親和性を示すことにより、粘着剤層と帯電防止層との投錨力を向上させるものと考えられる。
【0022】
帯電防止層は、剥離時に静電気が発生するのを抑制する目的で設けられる。従って、当該目的を達成できるものであれば特に限定されるものではなく、従来から粘着テープ等の帯電防止剤として使用されてきた材料を適宜選択して使用することができる。例えば、上記各公報に開示されているように、カチオン型、両性イオン型、アニオン型及びノニオン型のイオン導電性基を有する単量体を重合若しくは共重合して得られた各種導電性を有する共重合体や、4級アンモニウム塩基を有するアクリレート又はメタクリレート由来の部位を含有する重合体を用いることができる。特に、安価でかつ十分な帯電防止効果を発揮させる観点から、帯電防止効果を有するアクリル樹脂層を設けるのが好適である。このような帯電防止層上に、上記ブロック共重合体組成物を含有する粘着剤層を積層した場合にも十分な投錨力が得られ、アクリル系プラスチック材を用いた各種被着体に支障なく表面保護フィルムを使用することができる。
【0023】
中でも本発明においては、当該帯電防止層として(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーに、塩化コリンやポリエチレンイミン、イミダゾール等の極性物質を配合し、さらに当該混合物にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を配合してなる熱硬化型帯電防止層を使用することが、帯電防止性の付与と、粘着剤層と支持体との投錨性の両立との観点から好ましい。具体的には、当該帯電防止層として、例えばコニシ社製のボンディップシリーズ(ボンディップPA−100、ボンディップPX等)を用いて形成することができる。もちろんこれら以外の帯電防止層を形成してもよく、また種々の方法により耐候性を向上させたり、さらに投錨力を向上させた帯電防止層を形成してもよい。
【0024】
当該帯電防止層は、例えば上記導電性を有する共重合体やアクリル系樹脂の溶液を次に述べる基材層上に、バーコータ等を用いて塗布形成することができる。このとき帯電防止層の厚さとしては、0.01〜100μm、好ましくは0.1〜10μmに形成するのがよい。
【0025】
基材層は、表面保護フィルムの基材層として一般的に用いられるシート状物であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体などのポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体のようなオレフィン極性モノマー共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアクリレートなどのポリエステル、ナイロン6、ナイロン6,6、部分芳香族ポリアミドなどのポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの合成樹脂あるいは紙や綿などの天然物から作製される。これらの合成樹脂や天然物から作製される基材層は、単層状、積層状のいずれでも差し支えなく、これらの合成樹脂のブレンド物であっても差し支えない。また、上記帯電防止層を形成するにあたって、必要に応じて、基材層の表面にはコロナ処理などの慣用されている各種の表面処理を施すこともできる。
【0026】
基材層の厚さとしても特に限定されるものではないが、一般には10〜300μmの厚さのものが用いられ、柔軟性等の観点から20〜100μmの厚さのものが好適に用いられる。
【0027】
【実施例】
次に、本発明の実施例に基づいて、本発明についてさらに詳細に説明する。以下の説明中、「%」は「重量%」を、「部」は「重量部」を示す。
【0028】
(実施例1)
まず、帯電防止層として、イソプロピルアルコールの67%水溶液に、商品名「ボンディップPA−100」((株)コニシ社製)の硬化剤と主剤とを1:1の割合で混合し、帯電防止剤濃度として5%の溶液に調整した。
【0029】
次に当該帯電防止剤の溶液を、#10のワイヤーバーを用いて、厚さ25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)のコロナ処理面上に塗布し、80℃で2分間乾燥させ、0.5μm厚の帯電防止層を得た。
【0030】
これとは別に、スチレン含有量25%のスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(シェル化学(株)社製、クインタック3460C)100部、テルペンフェノール系粘着付与剤(シェル化学(株)社製、クリアロンM−105)5部、エポキシ当量が1000g/equiv.のエポキシ化スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(ダイセル化学(株)社製、エポフレンドA−1010)5部をトルエンに溶解させて、固形分20%の粘着剤溶液を得た。
【0031】
当該溶液を、上記OPPフィルム上に形成した帯電防止層の上にバーコータを用いて塗布し、80℃で2分間乾燥させて、15μm厚の粘着剤層を備えた実施例1の表面保護フィルムを得た。
【0032】
(実施例2)
エポキシ当量が1000g/equiv.のエポキシ化スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体15部を用いた他は、実施例1と同様にして実施例2の表面保護フィルムを得た。
【0033】
(実施例3)
エポキシ当量が2000g/equiv.のエポキシ化スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(ダイセル化学(株)社製、試作品)15部を用いた他は、実施例1と同様にして実施例3の表面保護フィルムを得た。
【0034】
(実施例4)
スチレン含有量24%のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(JSR(株)社製)を用いた以外は、実施例1に準じて実施例4の表面保護フィルムを得た。
【0035】
(比較例1)
エポキシ当量が1000g/equv.のエポキシ化スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体を用いずに粘着剤層を形成した以外は、実施例1に準じて比較例1の表面保護フィルムを得た。
【0036】
(比較例2)
粘着剤層として、スチレン含有量25%のスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の替わりに天然ゴム100重量部を用いた以外は、実施例1に準じて比較例2の表面保護フィルムを得た。
【0037】
(比較例3)
粘着剤層として、ブチルアクリレート70部、エチルアクリレート25部、アクリロニトリル2部、ヒドロキシエチルアクリレート3部を配合し、さらに石油系タッキファイヤー10部を加えて、トルエンに溶解させて固形分20%の粘着剤溶液を得た。
【0038】
この粘着剤溶液を用いて粘着剤層を形成した以外は、実施例1に準じて比較例3の表面保護フィルムを得た。
【0039】
〔評価試験〕
(相溶性試験)
上記各実施例及び比較例で使用された粘着剤成分の内、スチレン系ブロック共重合体の相溶性について試験を行なった。すなわち、実施例1〜4及び比較例2において粘着剤層成分として使用された両スチレン系ブロック共重合体(天然ゴムを含む)をトルエンに溶解して、相溶性よくポリマー成分が溶け込むか否かを試験した。
【0040】
(投錨性試験)
上記各実施例及び比較例で得た各表面保護フィルムを用いて、各表面保護フィルムの粘着面同士を貼り合わせた後剥がすことにより、粘着剤層が剥がれないか否かを試験した。
【0041】
(接着力試験)
上記各実施例及び比較例で得た各表面保護フィルムを、40℃の乾燥機にて5日間保存を行なった後、頂角88℃、高さ25μmの断面三角形状をしたポリメタクリル酸メチル(PMMA)製のプリズムシートに仮貼付した後、線圧5.0kg/cmの荷重を掛けた。その後、20mm幅に鋭利な刃物でカットして20分間放置し、引張試験機を用いて、300mm/minの引張速度、180°ピールで引っ張り接着力試験を行い、剥離した時の荷重(gf/20mm)を測定した(初期試験)。
【0042】
また、同様に各保護表面フィルムをプリズムシートに貼付した後、50℃で7日間保存した場合及び40℃、92RH%の条件下で7日間保存した場合についても接着力試験を行なった。
【0043】
これらの試験結果を表1に示すが、上記A−B−Aブロック共重合体と一部がエポキシ化されたA−C−Aブロック共重合体とは相溶性が良好であったが、天然ゴムとでは良好な相溶性が得ることができなかった。また、比較例1〜3の表面保護フィルムでは投錨破壊が見られたが、実施例の表面保護フィルムにあってはいずれの場合も投錨破壊が見られず、本発明による効果を確認できた。
【0044】
【表1】
Figure 0004409646
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、A−B−Aブロック共重合体(Aはスチレン重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック等の共役ジエン重合体ブロック又はこれらを水素添加して得られる重合体ブロックを示す。)に、当該A−B−Aブロック共重合体の一部がエポキシ化されたA−C−Aを混合して粘着剤層を形成しているため、粘着剤層と基材層上に形成された帯電防止剤層との投錨力が向上される。従って、アクリル系プラスチック材を用いた製品に用いた場合でも剥離力が上昇せず、いわゆる糊残りなく表面保護フィルムを剥がすことができる。
【0046】
特に帯電防止効果の良好なアクリル樹脂層から形成された帯電防止層上に粘着剤層を形成する場合に効果的で、帯電防止効果に優れた適用範囲の広い表面保護フィルムを提供できる。

Claims (3)

  1. 粘着剤層と基材層の間に、帯電防止層が形成されてなる表面保護フィルムであって、
    前記粘着剤層は、一般式A−B−Aブロック共重合体(Aはスチレン重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロックを示す。)と、一般式A−C−Aブロック共重合体(Aはスチレン重合体ブロック、Cはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロックの部分エポキシ化物を示す。)を含有し、
    前記帯電防止層は、帯電防止効果を有するアクリル樹脂層であることを特徴とする表面保護フィルム。
  2. 前記粘着剤層は、前記A−B−Aブロック共重合体100重量部に対して前記A−C−Aブロック共重合体を2〜30重量部含有することを特徴とする請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記アクリル樹脂層は、帯電防止効果を有するメタ(アクリル)酸アルキルエステル系ポリマーを含む樹脂層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面保護フィルム。
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