JP4409257B2 - 無線タグ及びそれを備えた物品並びにrfidシステム - Google Patents

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本発明は、例えばRFID(Radio Frequency Identification)システムなどに用いられる薄型の無線タグ及びそれを備えた物品並びにRFIDシステムに関する。
RFIDシステムは、通常、書き込み・読み出し機能を持つリーダと無線タグから構成される。従来、特にマイクロ波領域では、無線タグとして、バッテリーを内蔵したタグがFA分野等でよく利用されている。また、最近では、リーダからの送信電波を検波し、それを駆動電力としてタグ動作を行わせるバッテリーレスタグが登場し、多くの分野で様々な活用が検討されており、FAのほか、物流・流通関連などの分野で大きな活用展開が予定されている。
RFIDシステムは、例えば図14に示すように、リーダRWと無線タグTとから構成されており、リーダRWは電波信号を送出し、このリーダRWからの送出電波信号を無線タグTが受け、タグ内のメモリに蓄積された情報で、入力信号に反射変調を与えてリーダRWに返送する。そして、無線タグTから返送された信号をリーダRWにて復調してタグ情報を取り出すようになっている。
このようなRFIDシステムに利用される無線タグとして、機器(装置)等に実装する平面状のタグが現在までに商用化されている。その代表的な無線タグの例を図15(A)及び(B)に示す。
図15(A)に示す無線タグT30は、誘電体基板306の上に、ダイポールアンテナ302を形成するとともに、タグIC305を組み込んで一体化したものである。図15(B)に示す無線タグT31は、同様の誘電体基板306上にループ状のアンテナ312を形成してタグIC305と一体化したものである。これらの無線タグT30,T31は、いずれも簡易なタグとして有効である。また、図15(B)の無線タグT31は、図15(A)の無線タグT30に比べて、アンテナ放射抵抗が大きく、タグICから見たアンテナのインピーダンスが異なるため、タグICの特性と相まって適した方式が使われる。
図15に示すような無線タグは、容易に形成されるが、接地面がなくアンテナの長さ方向を軸として、その回り全方向にわたって指向特性を示す。そのため、多方向から無線タグに対して通信可能であり便利な面もあるが、逆に、これら無線タグを物体に装着する場合、物体の影響を受けやすくて使用が制限される場合がある。
例えば、金属面を持つ各種の機器や、金属表面を持つ容器などの物品に対して実装する場合に多くの制約を受けることがある。特に、各種の情報・通信・家電機器等において、外部からの電波妨害を抑圧し、電波不用輻射を阻止するために、筺体の表面が金属体でコーティングされている場合、図15に示したような従来型の無線タグでは、実装上の大きな制約が課せられる。
次に、マイクロ波帯で使われるタグICの特徴について説明する。
まず、マイクロ波帯で使われるタグICとして、通信感度を高めた高感度なタグICが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載のタグIC(無線周波数トランスポンダ)405は、図16に示すように、マイクロ波部において信号を検波整流するダイオード401や変調や復調を行うダイオードと、変調用のためのトランジスタ402及び周辺リアクタンス等の基本素子を集積して構成されている。
ここで、タグICのIC構成においては、(1)IC素子の動作感度を高めるため、アンテナから取り込んだ信号を可能な限り損失を与えることなく基本素子に導くことが重要であり、また、(2)基本素子の形成においては、如何にしてシンプルな構成にするかが重要である。さらに、(3)現在、RFIDには900MHz帯や2400MHz帯等の周波数帯域が割り与えられており、タグICとしては共用できる構成とすることが望ましい。
これらの点を実現するには、アンテナの接続部(ICの入力部)に対し、より近い位置に基本素子を形成すること、すなわちダイオードやトランジスタ等の基本素子をアンテナ部に直結して形成することが有効であり、入力端にキャパシタンス等のリアクタンスを形成することは、使用周波数帯域を制限することにもなるので望ましくない。
しかしながら、前記した図16に示すタグIC405では、アンテナと接続するICの入力端部において、検波整流用のダイオードにて直流電圧を発生させることにより、制御回路やメモリ回路等を起動する方法であり、この場合、アンテナ形成上において重要な点は、タグICの入力端部403に電圧が発生するため、タグICよりアンテナ側をみたインピーダンスを、直流的に開放状態とする必要がある。すなわち、アンテナ側インピーダンスが短絡状態にあるとタグICが動作不能となる。なお、アンテナ側インピーダンスを直流的に開放状態とするには、タグICの入力部に直列にキャパシタンスを設ければよいが、前記した点を勘案すると良策とは言えない。
従って、上記した高感度なタグIC(入力端子間に直流電圧を発生するIC)を無線タグに適用する際に、タグのアンテナとして、例えば図15(B)に示したようなループ状のアンテナを使用する場合、図中波線で示す直流遮断用のキャパシタンス307を設けるか、あるいは他の方法を工夫する必要がある。そのため、この種のアンテナ構成は、タグ形成の簡易化・小型化・量産性には適さない。
一方、アンテナに関する技術として、電子回路一体型スロットアンテナが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この特許文献2に記載のアンテナでは、図17に示すように、スロットアンテナ506が形成された基板の接地面502上にコプレーナ線路503を形成し、このコプレーナ線路503の一端をスロットアンテナ506に接続して給電回路とする。その接続形態は、コプレーナ線路の中心導体504を延長してコプレーナ線路とスロットアンテナとを接続している。電子回路505は、スロットアンテナ506からコプレーナ線路503に変換し、延長した中心導体504と接地面502との間に接続している。
しかしながら、図17に示す電子回路一体型スロットアンテナでは、スロットアンテナ506の接地面502とコプレーナ線路503の中心導体504とを直接接続して線路変換を行っているため、中心導体504は接地面に直流的に短絡されている。従って、図17に示すような従来のアンテナでは、前述した高感度に設計されたタグICを接続することは不可能である。なお、その他の平面状アンテナとして、コプレーナアンテナや、スロットアンテナ等の平面状アンテナなどの様々な例はあるが、直流電圧を発生する簡易構成で高感度なタグICを用いて無線タグを構成した例はない。
特願平9−74370号公報 特開平7−235826号公報
前述したように、無線タグに用いられるタグICにおいては、通信感度を高めたり、作成を簡易にするために、ICの入力端にダイオードやトランジスタ等の基本半導体素子を形成している(図16参照)。そのため、この種のタグICを用いる場合、アンテナ素子形成において、タグICから外側をみた直流インピーダンスを開放状態とする必要があるが、従来のループアンテナを用いた方式では、短絡回路となるため、ループアンテナ上にキャパシタンスを用いて直流的に遮断するか、もしくは他の遮断方法を用いることが必要であり、回路が複雑化するため量産には適さない。
また、従来の薄型の無線タグでは、誘電体基板上に金属線状のアンテナを形成しているので、1つのアンテナ軸に対して、全方向に電波の指向性を有するが、逆に、アンテナ近傍の材質の影響を受ける。例えば、金属面で形成される各種の機器筺体や容器、あるいは部品実装基板に無線タグを設ける場合、周囲の金属体の影響を受けてしまい、無線タグの動作が不安定となり利用範囲が制約される。また、タグアンテナを形成するためのスペースも必要になる。
本発明はそのような点を解消するためになされたもので、入力端が基本半導体素子で形成され、直流電圧を発生する簡易構成で高感度なタグICを、直流遮断用キャパシタンス等を設けることなく使用することが可能であり、しかも、金属面を持つ各種の機器・部品実装基板や容器等の物品への組み込みにも適した薄型の無線タグを提供すること、及び、そのような特徴を有する無線装置を備えた物品並びにRFIDシステムを提供することを目的とする。
本発明の無線タグは、半導体モジュール(例えばタグIC)と、接地導体に形成されており両端が電気的に開放された中心導体からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナとを備え、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの周辺が前記接地導体にて囲われているとともに、前記半導体モジュールが、前記接地導体と前記中心導体との間に電気的に接続されており、前記接地導体に、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有し、両端が電気的に開放された中心導体からなる補助コプレーナ線路アンテナと、中心導体からなるアンテナ接続用コプレーナ線路とが形成されており、該アンテナ接続用コプレーナ線路の中心導体の両端の一方に、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体、他方に、前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体が接続されていることを特徴としている。
この発明の無線タグにおいて、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体の長さ方向の中央部付近と前記接地導体との間に前記半導体モジュールが電気的に接続されていることが好ましい。
本発明の無線タグは、半導体モジュールと、接地導体に形成されており両端が電気的に開放された中心導体からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナと、前記接地導体に形成されており一端が電気的に開放された中心導体からなる一端開放コプレーナ線路とを備え、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナ及び前記一端開放コプレーナ線路の周辺が共通の接地導体で囲われているとともに、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と前記一端開放コプレーナ線路の中心導体の他端との間に前記半導体モジュールが電気的に接続されていること特徴としている。
この発明において、一端開放コプレーナ線路の線路長は、通信周波数での管内波長λgの略λg/4であることが好ましい。また、半導体モジュールは、直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体の長さ方向の中央部付近に接続することが好ましい。
本発明の無線タグによれば、マイクロ波に適した平面構造導波路として知られているコプレーナ線路をアンテナとして用いるとともに、このコプレーナ線路の中心導体の両端を開放し、その中心導体の両端の接地面を同電位(共通の接地導体)として、コプレーナ線路にて直流電流を遮断するための回路を構成しているので、アンテナ回路を直流的に開放状態(タグIC接続点よりアンテナ側を見たインピーダンスが開放状態)にすることが可能となる。従って、半導体モジュールとして、入力端が基本半導体素子で形成され、直流電圧を発生する簡易構成で高感度なタグICの使用も可能になる。しかも、そのような簡易構成で高感度なタグICの接続する場合でも、ICの直流遮断用キャパシタンス等は不要であり、無線タグ全体の構成を簡略化することができる。
また、本発明の無線タグにおいて、接地導体に対して電気的に遮断され、かつ物理的に遮断された熱容量が小さな一端開放コプレーナ線路に半導体モジュールを接続するという構成を採用すれば、半導体モジュールを搭載する際の半田付け等の接続が容易になる。
本発明の無線タグにおいて、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナのコプレーナ線路が、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有するコプレーナ線路であることが好ましい。
本発明の無線タグにおいて、接地導体に、直流遮断コプレーナ線路アンテナとして該直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と接地導体との間に形成された間隙とは別に、該間隙を接地導体側に部分的に延長して形成されたスロット線路を備えた構成を採用してもよい。
この発明によれば、スロット線路内にも電界が進入して中心導体と接地導体との間にリアクタンス成分が装荷されることになり、従って、スロット線路の線路長を調整することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナの等価線路長を変えることで、無線タグとしての最適放射特性が得られるように調整することができる。
本発明の無線タグにおいて、接地導体に、直流遮断コプレーナ線路アンテナに加えて、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有し、両端が電気的に開放された中心導体からなる補助コプレーナ線路アンテナと、中心導体からなるアンテナ接続用コプレーナ線路とを形成し、該アンテナ接続用コプレーナ線路の中心導体の両端の一方に、直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体、他方に、補助コプレーナ線路アンテナの中心導体を接続してマルチアンテナタグを構成してもよい。
このようなマルチアンテナタグにおいて、直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と補助コプレーナ線路アンテナの中心導体とが互いに平行となるように配置し、直流遮断コプレーナ線路アンテナの電界方向と、補助コプレーナ線路アンテナの電界方向とが同方向となるようにすると、電界放射の強度を強くすることができ、RFIDシステムにおいて通信の信頼性を高めることができる。また、リーダアンテナとタグ間の通信距離を伸ばすことができる。なお、この構成を採用する場合、アンテナ接続用コプレーナ線路の線路長を、通信周波数での管内波長λgの略λg/2に設定することが望ましい。
また、直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と補助コプレーナ線路アンテナの中心導体とが互いに直交する配置とし、直流遮断コプレーナ線路アンテナの電界方向と、補助コプレーナ線路アンテナの電界方向とが異なる方向(例えば互いに直交する方向)となるようにすると、リーダアンテナから放射される2種の直線偏波信号をとらえることができ、無線タグとリーダとの間の通信の自由度を高めることができる。例えば、リーダアンテナからの送信信号が垂直または水平偏波信号であれば、いずれの信号とも通信可能になる。この構成を採用する場合、アンテナ接続用コプレーナ線路のコプレーナ線路の線路長は、コプレーナ線路の通信周波数での等価電気波長(管内波長)λgの半波長(略λg/2)または略λg/2の整数倍に設定することが好ましい。
本発明の無線タグにおいて、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナと前記アンテナ接続用コプレーナ線路とを互いに異なる平面(例えば互いに直交する2つの平面)上または曲面上に形成しておけば、無線タグに対して、2方向からリーダアンテナで通信することが可能になり、タグ読取操作の自由度を高めることができる。
本発明の無線タグは、特に、入力端子に高周波無線信号が入力されたときに直流的に開放した信号入力間に直流電圧を発生するタグICを搭載するのに適している。
本発明の物品は、前記した特徴を有する無線タグを備えていることによって特徴づけられる。なお、本発明が対象とする物品は、例えば、テレビ、パソコン、冷蔵庫、携帯電話などの電子機器、物品実装基板などの各種機器に使用されている基板、カメラ、携帯電話等のケースや瓶等の容器などが挙げられるが、各種分野で一般に使用されている物品の金属部を利用し、タグ形成が要求されるものであれば、任意の物品に適用できる。
本発明のRFIDシステムは、前記した特徴を有する無線タグ(もしくは前記した物品)と、前記無線タグに質問信号を送出して当該無線タグからの応答信号を受信するリーダによって構成されていることを特徴としている。
本発明の無線タグによれば、接地導体に両端が電気的に開放された中心導体からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ(通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長)を形成し、その直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と接地導体との間に半導体モジュール(タグIC)を電気的に接続しているので、半導体モジュールの負荷が直流的に開放状態となる。従って、実装する半導体モジュールが入出力端子に直流電流を発生する高感度なタグICであっても、IC入力端に直流遮断キャパシタンスを形成したり、アンテナ内にキャパシタンスを設けるなどの必要がなくなり、前記した直流電圧を発生する高感度なタグICを含めた如何なる半導体モジュールを利用することができる。
さらに、直流遮断コプレーナ線路アンテナは平面状線路であり、タグIC等の半導体モジュールについても平面実装することができるので、無線タグ(無線タグ)を一平面で構成できる。しかも、接地導体にスリット加工等により直流遮断コプレーナ線路アンテナを形成すればよいので、製作が簡単であり量産に適している。また、タグ形成のための接地面付き基板などを用意することなく、電波放射特性が良好な無線タグを容易に形成できるという利点もある。
ここで、本発明においては、金属面等を接地導体とし、その接地導体に直流遮断コプレーナ線路アンテナを形成するとともに、この直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体の両端を開放し、その中心導体の両端の接地面を同電位として、コプレーナ線路にて直流電流を遮断するための回路を構成してタグICを接続しているので、接地面付近での信号の指向性が小さくてその周辺の影響を受け難くなる。これにより、例えば金属面で形成される各種の機器筺体や容器、あるいは部品実装基板に無線タグを形成することが可能になる等、広範囲の物品に利用することができる。
さらに、金属面等の接地導体をベースとしているので、各種の機器や容器等の金属表面を接地導体として利用して、その接地導体にスリットを形成することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナを簡単に形成することができる。従って、各種の機器・部品実装基板や容器等の物品に形成された金属面(金属層)を利用して、上記した特徴を有する無線タグを各種物品に簡単に設けることができる。
例えば、コンピューターや携帯電話等の金属筺体に各線路用のスリットを設け、タグIC等の半導体モジュールを取り付けるのみで、簡単に無線タグ等を設けることができる。しかも、周囲を電気的に接続した接地導体に直流遮断コプレーナ線路アンテナを形成しているので、不要輻射や外部電波との干渉を改善するために筺体表面全体が金属面で囲まれた機器・装置などにおいて、表面の金属面を接地導体として利用することにより、無線タグを簡単に構成することができる。
これらタグ組み込みによる商品の特定化は、生産・物流・リサイクル過程における商品管理の実現が可能となる。また、商品生産時の生産効率を改善する際にも有効に利用できる。
そして、以上のような特徴を有する無線タグを使用することにより、FA・物流・流通などの各種分野において、信頼性の高いRFIDシステムを簡単に構築することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明は、マイクロ波に適した平面構造形導波路として知られている、コプレーナ線路の中心導体の両端を電気的に開放し、周囲を接地導体部で囲い、中心導体と接地導体間にタグICを接続する。コプレーナ線路の中心導体を直流遮断することにより、アンテナ回路を直流的に開放状態(タグIC接続点よりアンテナ側を見たインピーダンスが開放状態)にすることで、半導体モジュールとして、入力端が基本半導体素子で形成され、直流電圧を発生する簡易構成で高感度なタグICを用いる場合でも、IC入力端への直流遮断キャパシタンスの形成やアンテナ内へのキャパシタンスの形成などを行う必要のない回路構成を提供する点に特徴がある。その具体的な例(実施形態1〜実施形態7)を以下に示す。
なお、コプレーナ線路ついては、実用マイクロ波技術講座:理論と実際、第1巻(小西良弘著、日刊工業新聞社、2001年2月)の頁137〜139、頁317〜323(以下、資料1という)に、その基本構成と特性インピーダンス等が説明されている。
<実施形態1>
図1は本発明による無線タグの一例を模式的に示す図である。なお、図1(B)は図1(A)のX−X断面図である。
この例の無線タグT0は、誘電体基板1上に接地導体2を形成した平面構造のタグで、接地導体2に、両端が開放された中心導体4からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4と接地導体2との間にタグIC5が電気的に接続されている。直流遮断コプレーナ線路3の両側には、線路電気長を調整するため、小型タグIC5の実装を容易とするため、または、ICの回路調整のため等にコプレーナ線路の前後線路の一部を接続したものがある。以下、これをスロット線路6と名付ける。スロット線路6は、必要により用いることができ、その接続の個数は、一つでも複数個でもよく、または、用いなくてもよい。また、当スロット線路は、接地導体と中心導体間の他の領域に用いても同様の効果を得ることもできる。
直流遮断コプレーナ線路アンテナ3及びスロット線路6の周辺は共通の接地導体2によって囲われており、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の両端の接地面は同電位となっている。
直流遮断コプレーナ線路アンテナ3のコプレーナ線路長は、このコプレーナ線路における通信周波数の等価電気波長(管内波長)λgの略λg/2の長さに設定されている。なお、詳細な説明は省略するが、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3のコプレーナ線路の管内波長λgは、中心導体4の幅S、中心導体4と接地導体2との間隙の幅W、使用する誘電体基板1の誘電率及び誘電体基板1の厚さ等から求められる。
また、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3は、誘電体基板1上に接地面である接地導体2と中心導体4とが同一平面上に形成されており、誘電体基板1の厚さや誘電体特性はインピーダンスや回路などに影響を与えるが、誘電体基板1上に導体平面が形成できるものであれば特に問題はない。これら回路の特性インピーダンスに関しては、前記した資料1に記載されているので詳細な説明は省略するが、いずれも、接地導体2と中心導体4との間隙を狭くすれば、特性インピーダンスは低くなる。
ここでは、スロット線路6はタグIC5から見て対称の位置関係となる4箇所に設けられている。各スロット線路6は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4と接地導体2との間隙に接続されており、これによりスロット線路6内にも電界が進入して中心導体4と接地導体2との間にリアクタンス成分が装荷されることになる。従って、スロット線路6の長さLを調整することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の等価線路長をλg/2に調整することもできる。
そして、この例では、図1に示すように、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4と接地導体2との間にタグIC5を平面的に接続している。このような接続形態で、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4の一端は開放端となり、接地面である接地導体2とは直流的に遮断される。この場合、タグ動作としては、タグIC5はそれ自体から信号を送出することはできないが、リーダから信号を受けタグIC5から反射信号が返送される状態を想定すると(信号源がタグIC部に接続された状態と等価)、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3上では図1に示すような電界分布(破線矢印)が発生することになる。
ここで、両端開放で略λg/2(λgは等価波長)の線路長を有するコプレーナ線路は、通常の半波長両端開放ストリップライン共振系と類似した電界分布と見なされ、線路開放端部では、電圧が最大となり線路中間部では電圧が最小となる。また、図1に示す直流遮断コプレーナ線路アンテナ3においては、中心導体4の中心線(仮想線)Pに対し、中心導体4と接地導体2(接地面)との間の電界成分は対称に分布する(中心導体4と接地導体2との間隙の幅Wが中心線Pの両側で等しい場合)。そのため、これに基づく電波放射は概ね打ち消し合い主たる放射の役割を果たさないが、線路端部での電界成分は、両端で同方向となり同相となり、電波は中心導体4の長さ方向に沿う方向(図1の横方向)の電界成分が強くなり、コプレーナ線路面の前後(紙面上下)に波放射される。なお、無線タグから信号を放射する場合を述べたが、リーダから信号波を受信する時、送られてきた信号の電界成分は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4の長さ方向と平行な電界成分を有するようにリーダアンテナの設定が必要である。
以上のように、この例では、コプレーナ線路をアンテナとして用いるとともに、このコプレーナ線路の中心導体を開放し、その中心導体の両端の接地面を同電位として、コプレーナ線路にて直流電流を遮断するための回路を構成しているので、タグIC5の入力端から外側を見た直流インピーダンスが開放状態となる。これにより、タグIC5として、入力端がダイオードやトランジスタで構成されたタグIC(例えば図16に示したタグIC)を適用しても動作することが可能となる。
次に、無線タグT0の動作を説明する。
まず、図14に示したRFIDシステムにおいて、リーダRWから送られた信号は、無線タグT0の直流遮断コプレーナ線路アンテナ3で捉えられ、タグIC5に供給される。タグIC5では、IC内のメモリ情報で、入力信号が反射変調され、再び直流遮断コプレーナ線路アンテナ3から送出される。このとき、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3から放射される信号は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3面の前後方向(紙面上下)に放射され、リーダRW側に放射された信号は、リーダRWのアンテナで受信され復調される。これにより、無線タグT0が動作してタグ内の情報がリーダRWで取り出される。
以上の図1に示す無線タグT0において、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4の上下の間隙の幅Wを換えて共振周波数や帯域幅の調整を行うようにしてもよい。また、上下の間隔Wを異なった寸法にしてもよい。その場合の各調整量は実験的にて最適値を求めることができる。ただし、RFID動作においては、リーダアンテナから放射される電界方向も紙面横方向の成分を有するように設定することが必要になる。
なお、図1の例では、スロット線路6をタグIC5から見て対称となる4箇所に設けているが、これに限られることなく、スロット線路6は、非対称な1箇所もしくは2箇所に設けてよい。また、コプレーナ線路の最適長化やタグICとの整合が図れるなら、スロット線路は用いなくてもよい。スロット線路6を設ける位置は、特に限定されず、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4と接地導体2との間隙であればよく、例えば電界分布強度の強い線路の中央部付近に設けてもよい。
図3(A)は調整用のスロット線路6を省略した例で、両端が電気的に開放された中心導体24からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ23のみを接地導体22に形成し、その直流遮断コプレーナ線路アンテナ23の中心導体24の長さ方向の一端部と接地導体22との間にタグIC5を電気的に接続して無線タグT2を構成している。
また、図1の例では、直流遮断コプレーナ線路アンテナ3の中心導体4の長さ方向の一端部にタグIC5を接続しているが、本発明はこれに限れられることなく、図2に示すように、直流遮断コプレーナ線路アンテナ13の中心導体14の長さ方向の中央部付近と接地導体12との間にタグIC5を電気的に接続して無線タグT1を構成してもよい。
図2の例の場合、直流遮断コプレーナ線路アンテナ13内に図2の破線矢印で示すような電界分布が発生し、電波は中心導体14の長さ方向と直交する方向(図2の上下方向)の電界成分が強くなり、コプレーナ線路面の前後に波放射される。
なお、図2の例においても、調整用のスロット線路16が4箇所に設けられているが、このようなスロット線路16を省略して、図3(B)に示すように、両端が電気的に開放された中心導体34からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ33のみを接地導体32に形成し、その直流遮断コプレーナ線路アンテナ33の中心導体34の長さ方向の中央部付近と接地導体32との間にタグIC5を電気的に接続して無線タグT3を構成してもよい。
<実施形態2>
図4は本発明による無線タグの別の例を示す図である。
図4の(A)の例における無線タグT4は、誘電体基板(図示せず)上に接地導体42を形成した平面構造のタグで、接地導体42に、両端が開放された中心導体44からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ43と、スロット線路46が形成されており、直流遮断コプレーナ線路アンテナ43と接地導体42との間にタグIC5が電気的に接続されている。直流遮断コプレーナ線路アンテナ43及びスロット線路46の周辺は共通の接地導体42によって囲われており、直流遮断コプレーナ線路アンテナ43の両端の接地面は同電位となっている。
この例では、直流遮断コプレーナ線路アンテナ43の中心導体44の幅Sを、図1に示す例よりも広くした例である。例えば、コプレーナ線路長とその中心導体44の幅Sを、夫々通信周波数の等価電気波長(管内波長)λgの略λg/4の長さに設定する。
この場合中心導体44の幅Sを広くしているので、電界の横方向の分布(伝搬)を考慮する必要がある。この点について詳しく説明する。
まず、中心導体44は、当該中心導体44の中心線Pを基軸として、その片側の横幅方向と長さ方向とを合わせた長さで、スロット線路46のリアクタンス分も含めて等価的に略λg/2程度の共振線路となる。タグIC5は、図1の例と同様に、中心導体44の端部中央部付近と接地導体42との間に接続されているので、この接続形態における電界分布は部分的に示したが図4(A)の破線矢印のようになる。この電界分布からわかるように、中心導体44の幅Sつまり中心導体44の端部領域が長くなっているため、図1の例に比べて中心導体44の端部(図4(A)の横方向の端部)からの電波放射が大きくなる。一方、中心導体44の側部(図4(A)の上下方向の端部)の電界方向は接地面に対してほぼ対称で逆方向であり、中心導体44と接地導体42との間隙の幅が中心線Pの両側(図4(A)の上下)において等しい場合、これらの強さは等しくなるので、中心導体44の側部からの電波放射は小さくなる。従って、この例においても、電波は中心導体44の長さ方向に沿う方向(図4(A)の横方向)の電界成分が強くなり、コプレーナ線路面の前後(紙面横方向)に放射される。
図4の(B)の別の例における無線タグT4は、図4(A)にて、タグIC5の位置を中心線Pからずらせ下部のコーナー付近に設置したものである。
この場合、中心導体44と設置導体間の電界分布は図示した如くとなり、間隙の上下方向及び左右横方向で電界は同方向となり、放射電波は直交した電界成分を有することとなる。この場合、リーダとの通信は当直交した電界と平行した成分を有する信号波により可能となる。これにより、リーダによる通信の方向に自由度を持たせることも可能となる。他のICの位置においても同様の説明ができ、通信の自由度を高めることができる。
この例においても、コプレーナ線路をアンテナとして用いるとともに、このコプレーナ線路の中心導体つまり共振線路を形成する中心導体44を接地面(接地導体42)と直流的に開放しているので、タグIC5の入力端から外側を見た直流インピーダンスが開放状態となる。これにより、タグIC5として、入力端がダイオードやトランジスタで構成されたタグIC(例えば図16に示したタグIC)を適用しても動作することが可能となる。
また、直流遮断コプレーナ線路アンテナ43の中心導体44と接地導体42との間隙にスロット線路46が設けられているので、これらスロット線路46の長さLを調整することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナ43の等価線路長をλg/2に調整することができる。
なお、この例において無線タグT4の動作は、前記した<実施形態1>と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
<実施形態3>
図5は本発明による無線タグの別の例を示す図である。
この例の無線タグT5は、誘電体基板(図示せず)上に接地導体52を形成した平面構造のタグで、接地導体52に、両端が開放された中心導体54からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ53と、その直流遮断コプレーナ線路アンテナ53のコプレーナ線路の両側にそれぞれスロット線路56が形成されており、直流遮断コプレーナ線路アンテナ53と接地導体52との間にタグIC5が電気的に接続されている。直流遮断コプレーナ線路アンテナ53及びスロット線路56の周辺は共通の接地導体52によって囲われており、直流遮断コプレーナ線路アンテナ53の両端の接地面は同電位となっている。
この例では、直流遮断コプレーナ線路アンテナ53の中心導体54の幅Sを、図1に示す例に比べて極端に広くした点、及び、その中心導体54の幅Sをコプレーナ線路における通信周波数の等価電気波長(管内波長)λgの略λg/2の長さに設定している点に特徴がある。
この例の場合、タグIC5が中心導体54の幅Sの中心部付近に接続されているので、中心導体54の中心線Pを中心として、中心導体54と接地導体52との間の電界はほぼ対称に分布し、また、線路長が非常に短いため中心導体54の端部(図5の上下方向の端部からの電波放射は小さいが、中心導体54の側部(図5の横方向の端部)での電波放射が強くなり、コプレーナ線路面の前後に波放射される。
そして、この例においても、コプレーナ線路をアンテナとして用いるとともに、このコプレーナ線路の中心導体つまり共振線路を形成する中心導体54を接地面(接地導体52)と直流的に開放しているので、タグIC5の入力端から外側を見た直流インピーダンスが開放状態となる。これにより、タグIC5として、入力端がダイオードやトランジスタで構成されたタグIC(例えば図16に示したタグIC)を適用しても動作することが可能となる。
また、直流遮断コプレーナ線路アンテナ53の中心導体54と接地導体52との間隙の4箇所にスロット線路56が設けられているので、これらスロット線路56の長さを調整することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナ53の等価線路長をλg/2に調整することができる。
なお、この例において無線タグT5の動作は、前記した<実施形態1>と同じであるので、その詳細な説明は省略する。ただし、リーダから信号波を受信する時、送られてきた信号の電界成分は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ53の中心導体54と接地導体52間の電界成分(図5の横方向の電界成分)と平行な電界成分を有するようリーダアンテナの設定が必要である。
<実施形態4>
図6は本発明による無線タグの別の例を示す図である。
この例の無線タグT6は、図5に示した構成に加えて、接地導体62に一端開放コプレーナ線路7を形成した点に特徴があり、それ以外の構成は図5と同じである。
ここでは一端開放コプレーナ線路7はL字状に形成されている。一端開放コプレーナ線路7の線路長は、通信周波数の等価電気波長(管内波長)λgの略λg/4の長さに設定されている。一端開放コプレーナ線路7の中心導体8の他端は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ63の中心導体64の長さ方向の中心部付近(線路長(幅S)の中心部付近)の間隙に接続されており、その一端開放コプレーナ線路7の中心導体8の他端と直流遮断コプレーナ線路アンテナ63の中心導体64の中心部付近との間にタグIC5が電気的に接続されている。
この例によれば、接地導体62(タグIC5の接地面側)に一端開放で略λg/4の長さを有する一端開放コプレーナ線路7を設け、この一端開放コプレーナ線路7の中心導体8と直流遮断コプレーナ線路アンテナ63の中心導体64との間にタグIC5を接続しているので、一端開放で略λg/4の線路長の一端開放コプレーナ線路7の他端が信号周波数に対して短絡面となるため、タグIC5は接地面に接続されたのと等価になる。しかも、一端開放コプレーナ線路7の中心導体8は、接地導体62に対しても物理的に遮断され熱容量が小さくなるので、半田付け等の接続が容易となる。
なお、図1〜図5に示した構造では、タグIC5の一端子を、直流遮断コプレーナ線路アンテナの接地導体2,12,22,32,42,52に直接接続しているので、タグIC5の接続時において、各接地導体の大きさ形態にもよるが、接地導体の熱容量が大きい場合には接続に問題が生じる場合がある。
この例において無線タグT6の動作は、前記した<実施形態1>と同じであるので、その詳細な説明は省略する。ただし、リーダから信号波を受信する時、送られてきた信号の電界成分は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ63の電界成分(図6の横方向の電界成分)と平行な電界成分を有するようリーダアンテナの設定が必要である。
<実施形態5>
図7は本発明による無線タグの別の例を示す図である。
この例の無線タグT7は、誘電体基板(図示せず)上に接地導体72を形成した平面構造のタグであって、図5の例と同様に、接地導体72に、両端が開放された中心導体74からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ73と、接地導体72にスロット線路76を形成し、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73と接地導体72との間にタグIC5が電気的に接続されている点、及び、それらの構成に加えて、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナ73と同一の接地導体72に、両端が電気的に開放された中心導体10を有するコプレーナ線路からなる補助コプレーナ線路アンテナ9と、アンテナ接続用コプレーナ線路11とが形成されており、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナ73の中心導体74と補助コプレーナ線路アンテナ9の中心導体10とがアンテナ接続用コプレーナ線路11の中心導体12によって接続されている点に特徴がある。
直流遮断コプレーナ線路アンテナ73の中心導体74と補助コプレーナ線路アンテナ9の中心導体10とは互いに平行となるように配置されており、それら2つの中心導体74と中心導体10の各中心部付近(長さ方向の中心部付近)に、それぞれアンテナ接続用コプレーナ線路11の中心導体12が接続されている。
補助コプレーナ線路アンテナ9のコプレーナ線路長は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73と同様に、コプレーナ線路における通信周波数の等価電気波長(管内波長)λgの略λg/2の長さに設定されている。また、補助コプレーナ線路アンテナ9は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73と同様に、中心導体10の端部は開放端であり、接地面である接地導体72とは直流的に遮断されている。
アンテナ接続用コプレーナ線路11は、そのコプレーナ線路の通信周波数での等価電気波長(管内波長)λgの略λg/2の長さに設定されている。
この例によれば、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73の中心導体74と補助コプレーナ線路アンテナ9の中心導体10とが互いに平行であり、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73の電界方向(電波放射偏波面)と、補助コプレーナ線路アンテナ9の電界方向(電波放射偏波面)とが同方向となるので、電界放射の強度が強くなるという利点がある。
また、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73及び補助コプレーナ線路アンテナ9のそれぞれにスロット線路76を設けているので、これらスロット線路76の長さを調整することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73及び補助コプレーナ線路アンテナ9の各等価線路長を変えることで、指向特性の最適状態を実験的に調整することが可能になる。
なお、この例において無線タグT7の動作は、前記した<実施形態1>と同じであるので、その詳細な説明は省略する。ただし、リーダから信号波を受信する時、送られてきた信号の電界成分は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ73及び補助コプレーナ線路アンテナ9の中心導体74,10の電界成分(図7の横方向の電界成分)と平行な電界成分を有するようリーダアンテナの設定が必要である。
<実施形態6>
図8は本発明に無線タグの別の例を示す図である。
この例の無線タグT8は、誘電体基板(図示せず)上に接地導体82を形成した平面構造のマルチアンテナタグであって、図5の例と同様に、接地導体82に、両端が開放された中心導体84からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナ83と、スロット線路86が形成されており、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83と接地導体82との間にタグIC5が電気的に接続されている点、及び、それらの構成に加えて、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナ83と同一の接地導体82に、両端が電気的に開放された中心導体14からなるコプレーナ線路からなる補助コプレーナ線路アンテナ13と、アンテナ接続用コプレーナ線路15とが形成されており、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナ83の中心導体84と補助コプレーナ線路アンテナ13の中心導体14とがL字状のアンテナ接続用コプレーナ線路15の中心導体16によって接続されている点に特徴がある。
直流遮断コプレーナ線路アンテナ83の中心導体84と補助コプレーナ線路アンテナ13の中心導体14とは互いに直交するように配置されており、それら2つの中心導体84と中心導体14の各中心部付近(長さ方向の中心部付近)に、それぞれ、L字状のアンテナ接続用コプレーナ線路15の中心導体16が接続されている。
補助コプレーナ線路アンテナ13のコプレーナ線路長は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83と同様に、コプレーナ線路における通信周波数の等価電気波長(管内波長)λgの略λg/2の長さに設定されている。さらに、補助コプレーナ線路アンテナ13は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83と同様に、中心導体14の端部は開放端であり、接地面である接地導体82とは直流的に遮断されている。
この例によれば、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83の中心導体84と補助コプレーナ線路アンテナ13の中心導体14とが互いに直交する配置であり、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83の電界方向(電波放射偏波面)と、補助コプレーナ線路アンテナ13の電界方向(電波放射偏波面)とが異なる方向(互いに直交する方向)であるので、リーダアンテナからの送信信号が垂直または水平偏波信号であれば、いずれの信号とも通信可能である。
この場合、2つのアンテナから送出される信号は直交しているため、互いのアンテナから送出される信号の位相関係は自由に設定できる。従って、アンテナ接続用コプレーナ線路15のコプレーナ線路の線路長は、コプレーナ線路の通信周波数での等価電気波長(管内波長)λgの半波長(略λg/2)であってもよいし、一波長(略λg)であってもよい。
また、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83にスロット線路86を設けているので、そのスロット線路86の長さを調整することにより、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83の等価線路長を変えることで、指向特性の最適状態を実験的に調整することが可能になる。このような調整用のスロット線路は補助コプレーナ線路アンテナ13に設けておいてもよい。
なお、この例において無線タグT8の動作は、前記した<実施形態1>と同じであるので、その詳細な説明は省略する。リーダから信号波を受信する時、送られてきた信号の電界成分は、直流遮断コプレーナ線路アンテナ83の中心導体84の電界成分(図8の横方向の電界成分)、または、補助コプレーナ線路アンテナ13の中心導体14の電界成分(図8の縦方向の電界成分)に、平行な電界成分を有するようなリーダアンテナであればよく、通信の自由度が高い。
ここで、図8の例及び前記した図7の例においては、補助アンテナとして、1つの直流遮断コプレーナ線路アンテナを用いた例を示しているが、同様の考えで、別の補助コプレーナ線路アンテナを補助アンテナと別のアンテナ接続用コプレーナ線路を付加してマルチアンテナタグを形成してもよい。なお、補助アンテナは、コプレーナアンテナ型に限定されるものではないが、他の方式の補助アンテナを採用する場合には、接地面との間で直流遮断する構成が必要である。
<実施形態7>
前記した図7及び図8に示した例では、マルチアンテナ型の無線タグを構成する直流遮断コプレーナ線路アンテナと補助コプレーナ線路アンテナとを同一の平面上に形成しているが、これに限られることなく、直流遮断コプレーナ線路アンテナと補助コプレーナ線路アンテナとを異なる平面上または曲面上に形成してもよい。その具体的な例を図9及び図10に示す。
図9の無線タグT9は、基本的に図7の例と同じ構造であるが、マルチアンテナを構成する直流遮断コプレーナ線路アンテナ93と補助コプレーナ線路アンテナ99とを、それぞれ、物品のケース90(もしくは機器筐体等)の上面及び側面(互いに直交する2面)に形成している点に特徴がある。
このように直流遮断コプレーナ線路アンテナ93と補助コプレーナ線路アンテナ99とを互いに直交する平面上に形成することにより、物品の無線タグT9に対して、2方向からリーダアンテナで通信することが可能になる。これにより、物品の搬送時や、倉庫等での保管時の物品の配置状態において、無線タグT9との通信がどちらからでも可能となる結果、タグ読取操作の自由度が高まる。
図10の無線タグT10は、基本的に図7の例と同じ構造であるが、マルチアンテナを構成する直流遮断コプレーナ線路アンテナ103と補助コプレーナ線路アンテナ109とを円筒形状の容器100の外周面(曲面)に形成した点に特徴がある。
この例においても、容器100に形成された無線タグT10に対して、2方向からリーダアンテナで通信することが可能になる。これにより、容器等の搬送時や、倉庫等での保管時の容器等の配置状態において、無線タグT10との通信がどちらからでも可能となる結果、タグ読取操作の自由度が高まる。
なお、図9及び図10では、図7に示す構造のマルチアンテナタグを適用した例を示しているが、これに限られることなく、図8に示す構造のマルチアンテナタグを適用してもよい。
ここで、本発明の無線タグにおいて、直流遮断コプレーナ線路アンテナのコプレーナ線路の線路長はλg/2に限られることなく、略λg/2の奇数(3以上の奇数)倍であってもよい。
<実施形態8>
以上の各例では、無線タグの基本構成について説明したが、本発明の無線タグは、他の目的に用意された部品実装基板、電子機器の筺体、容器などの各種物品に形成された金属導体層を利用してタグ機能を持たせることも可能である。その具体的な例を以下に説明する。
−部品実装基板−
一般に、電気・情報・通信などの各種の機器(装置)では、電子制御用の部品を搭載する部品実装基板が利用される。部品実装基板には接地面(金属層)が形成される場合が多く、この例では部品実装基板の接地面や金属面を利用してタグを形成している。その具体的な構成を図11を参照しながら説明する。なお、図11(A)は部品実装基板208の斜視図、図11(B)はその部品実装基板208を裏面から見た要部構造図である。
部品実装基板208の上面には部品209a,209bなどが搭載されており、この基板裏面には金属層を一様に積層した接地面(接地導体)202が形成されている。
そして、この例では、部品実装基板208裏面の接地面202の隅部に、スリットを加工して、図2に示したものと同形状の直流遮断コプレーナ線路アンテナ203及びスロット線路206を形成するとともに、直流遮断コプレーナ線路アンテナ203の中心導体204と接地面202(接地導体)との間にタグIC5を接続することにより、無線タグT20を構成している点に特徴がある。
この例において部品実装基板208に形成された無線タグT20は、図14に示すようなリーダRWからの信号を直流遮断コプレーナ線路アンテナ203で受け、タグ内のタグIC5で入力信号に反射変調を与え、再び直流遮断コプレーナ線路アンテナ203からリーダRW側に放射され、リーダRWで受信・復調されるという通常のRFID動作で使用される。
この例において部品実装基板208の接地面202に形成された無線タグT20は、部品実装基板208の製造月日や使用部品、修理履歴などの固有の情報が記録される。その記録情報は、図14に示すようなリーダRWにて認識することができる。
なお、この例において、無線タグの形成位置は基板接地面であれば、特に制限はなく、部品実装基板208の空領域の任意の位置を利用することができる。
また、この例では部品実装基板208の接地面に無線タグを形成しているが、これに限られることなく、例えば、機器(装置)内の部品ケース、部品間の電波干渉を阻止するための金属板あるいは放熱板等の金属板などに、上記したようなタグアンテナ用のスリットを設けることにより、簡単に無線タグを構成することができる。また、コプレーナ線路の中心導体は、接地面と機械的に接続されていないので、場合によっては金属板の裏面に誘電体フィルム等を用いて接地面と平面的に固定する方法などが有効になる。
この例において、容器220に形成する無線タグとしては、図2の無線タグのほか、図1または図3〜図8に示した無線タグであってもよい。
−電子機器−
図12に電子機器に無線タグを形成した例を示す。なお、図12(A)は電子機器210の斜視図、図12(B)はその電子機器210の筐体211の要部断面図である。
電子機器(パソコン等)210の筐体210aは、プラスチック等で構成されており、その筐体210aの表面に、機構強度の問題や電波不要輻射や干渉阻止等のために金属コーティングによる金属面212が形成されている。金属面は裏面にあってもよい。
この例では、筐体210aの金属面(接地導体)212にスリット211aを加工して、図2に示したものと同形状の直流遮断コプレーナ線路アンテナ213及びスロット線路216を形成するとともに、直流遮断コプレーナ線路アンテナ213の中心導体214と金属面212(接地導体)との間にタグIC5を接続することにより、無線タグT21を構成している点に特徴がある。
この例において電子機器210に形成された無線タグT21は、図14に示すようなリーダRWからの信号を直流遮断コプレーナ線路アンテナ213で受け、タグ内のタグIC5で入力信号に反射変調を与え、再び直流遮断コプレーナ線路アンテナ213からリーダRW側に放射され、リーダRWで受信・復調されるという通常のRFID動作で使用される。
この例において、電子機器210の筐体210aに形成された無線タグT21は、電子機器210の製造月日や使用部品、修理履歴などの固有の情報が記録される。その記録情報は、図14に示すようなリーダRWにて認識することができる。
なお、無線タグを形成する電子機器としては、パソコンのほか、テレビ、冷蔵庫、携帯電話などの種々の機器を挙げることができる。
この例において、電子機器210の筐体210aに形成する無線タグとしては、図2の無線タグほか、図1または図3〜図8に示した無線タグであってもよい。
−容器−
図13に瓶や各種の容器220の表面に貼り付けた薄い金属膜222に無線タグを形成した例を示す。
容器(瓶)220の壁体220a表面に金属膜222を貼り付け、その金属膜(接地導体)222にスリットを加工して、図2に示したものと同形状の直流遮断コプレーナ線路アンテナ223及びスロット線路226を形成するとともに、直流遮断コプレーナ線路アンテナ223の中心導体224と金属膜222(接地導体)との間にタグIC5を接続することにより、無線タグT22を構成している点に特徴がある。
この例において容器220に形成された無線タグT22は、図14に示すようなリーダRWからの信号を直流遮断コプレーナ線路アンテナ223で受け、タグ内のタグIC5で入力信号に反射変調を与え、再び直流遮断コプレーナ線路アンテナ223からリーダRW側に放射され、リーダRWで受信・復調されるという通常のRFID動作で使用される。
なお、他の例として、ポリアミドやポリ塩化ビニール等の誘電体シートの表面に金属膜が貼り付けられたラベルを用い、そのラベルの金属膜にスリットを加工して、図11〜図13に示したような無線タグT20〜T22を作製して、各種物品に貼り付けるようにしてもよい。
ここで、以上説明した無線タグは各種の物品、商品に利用することができる。また、パソコン、テレビ、冷蔵庫、携帯電話、カメラ等の各種電子情報・家電機器等への組み込み無線タグとして有効に利用できる。
本発明は、FA・物流・流通などの各種分野において通信の信頼性・自由度が高いRFIDシステムを構築する際に有効に利用できる。また、本発明の無線タグは、例えばパソコン、テレビ、冷蔵庫、携帯電話、カメラ等の各種電子情報・家電機器等への組み込み無線タグとして有効に利用できる。
本発明の無線タグの一例を模式的に示す正面図(A)及び断面図(B)を併記して示す図である。 本発明の無線タグの他の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグの別の例を示す図である。 本発明の無線タグを備えた部品実装基板の斜視図(A)及びその部品実装基板の要部構造図(B)を併記して示す図である。 本発明の無線タグを備えた電子機器の斜視図(A)及びその電子機器の筐体の要部断面図(B)を併記して示す図である。 本発明の無線タグを備えた容器の斜視図である。 RFIDシステムの基本構成を示す図である。 従来の無線タグの一例を示す図である。 タグICの一例を示す図である。 電子回路一体型アンテナの一例を示す図である。
符号の説明
T0,T1 無線タグ
1 誘電体基板
2 接地導体
3 直流遮断コプレーナ線路アンテナ
4 中心導体
5 タグIC
6 スロット線路
7 一端開放コプレーナ線路
8 中心導体
9 補助コプレーナ線路アンテナ
10 中心導体
11 アンテナ接続用コプレーナ線路
12 中心導体
208 基板搭載部品
210 電子機器
220 容器
T20,T21,T22 無線タグ
RW リーダ

Claims (24)

  1. 半導体モジュールと、接地導体に形成されており両端が電気的に開放された中心導体からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナとを備え、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの周辺が前記接地導体にて囲われているとともに、前記半導体モジュールが、前記接地導体と前記中心導体との間に電気的に接続されており、
    前記接地導体に、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有し、両端が電気的に開放された中心導体からなる補助コプレーナ線路アンテナと、中心導体からなるアンテナ接続用コプレーナ線路とが形成されており、該アンテナ接続用コプレーナ線路の中心導体の両端の一方に、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体、他方に、前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体が接続されていることを特徴とする無線タグ。
  2. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナのコプレーナ線路が、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有するコプレーナ線路であることを特徴とする請求項1記載の無線タグ。
  3. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体の長さ方向の中央部付近と前記接地導体との間に前記半導体モジュールが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の無線タグ。
  4. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナとして該直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と接地導体との間に形成された間隙とは別に、該間隙を前記接地導体側に部分的に延長して形成されたスロット線路を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線タグ。
  5. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体とが互いに平行に配置されているとともに、前記アンテナ接続用コプレーナ線路の線路長が、通信周波数での管内波長λgの略λg/2に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線タグ。
  6. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体とが互いに直交するように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線タグ。
  7. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナと前記アンテナ接続用コプレーナ線路とが互いに異なる平面上に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線タグ。
  8. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナと前記アンテナ接続用コプレーナ線路とが曲面上に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線タグ。
  9. 前記半導体モジュールとして、入力端子に高周波無線信号が入力されたときに直流的に開放した信号入力間に直流電圧を発生する素子が用いられていることを特徴とする請求項1〜8ののいずれか1項に記載の無線タグ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線タグを備えていることを特徴とする物品。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の無線タグまたは請求項10記載の物品と、前記無線タグに質問信号を送出して当該無線タグからの応答信号を受信するリーダとを備えていることを特徴とするRFIDシステム。
  12. 半導体モジュールと、接地導体に形成されており両端が電気的に開放された中心導体からなる直流遮断コプレーナ線路アンテナと、前記接地導体に形成されており一端が電気的に開放された中心導体からなる通信周波数での管内波長λgの略λg/4の奇数倍の線路長を有する一端開放コプレーナ線路とを備え、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナ及び前記一端開放コプレーナ線路の周辺が共通の接地導体で囲われているとともに、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と前記一端開放コプレーナ線路の中心導体の他端との間に前記半導体モジュールが電気的に接続されていることを特徴とする無線タグ。
  13. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナのコプレーナ線路が、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有するコプレーナ線路であることを特徴とする請求項12記載の無線タグ。
  14. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体の長さ方向の中央部付近と前記接地導体との間に前記半導体モジュールが電気的に接続されていることを特徴とする請求項13記載の無線タグ。
  15. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体の長さ方向の中央部付近と前記一端開放コプレーナ線路の中心導体の他端との間に前記半導体モジュールが電気的に接続されていることを特徴とする請求項12記載の無線タグ。
  16. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナとして該直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と接地導体との間に形成された間隙とは別に、該間隙を前記接地導体側に部分的に延長して形成されたスロット線路を備えていることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の無線タグ。
  17. 前記接地導体に、通信周波数での管内波長λgの略λg/2の奇数倍の線路長を有し、両端が電気的に開放された中心導体からなる補助コプレーナ線路アンテナと、中心導体からなるアンテナ接続用コプレーナ線路とが形成されており、該アンテナ接続用コプレーナ線路の中心導体の両端の一方に、前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体、他方に、前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体が接続されていることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載の無線タグ。
  18. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体とが互いに平行に配置されているとともに、前記アンテナ接続用コプレーナ線路の線路長が、通信周波数での管内波長λgの略λg/2に設定されていることを特徴とする請求項17記載の無線タグ。
  19. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナの中心導体と前記補助コプレーナ線路アンテナの中心導体とが互いに直交するように配置されていることを特徴とする請求項17記載の無線タグ。
  20. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナと前記アンテナ接続用コプレーナ線路とが互いに異なる平面上に形成されていることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載の無線タグ。
  21. 前記直流遮断コプレーナ線路アンテナと前記アンテナ接続用コプレーナ線路とが曲面上に形成されていることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項に記載の無線タグ。
  22. 前記半導体モジュールとして、入力端子に高周波無線信号が入力されたときに直流的に開放した信号入力間に直流電圧を発生する素子が用いられていることを特徴とする請求項12〜21のいずれか1項に記載の無線タグ。
  23. 請求項12〜22のいずれか1項に記載の無線タグを備えていることを特徴とする物品。
  24. 請求項12〜22のいずれか1項に記載の無線タグまたは請求項23記載の物品と、前記無線タグに質問信号を送出して当該無線タグからの応答信号を受信するリーダとを備えていることを特徴とするRFIDシステム。
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