JP2003298464A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2003298464A
JP2003298464A JP2002093899A JP2002093899A JP2003298464A JP 2003298464 A JP2003298464 A JP 2003298464A JP 2002093899 A JP2002093899 A JP 2002093899A JP 2002093899 A JP2002093899 A JP 2002093899A JP 2003298464 A JP2003298464 A JP 2003298464A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射効率が高く、かつ用途が広く、さらに製
造が容易で、製造コストが低い無線通信装置を提供す
る。 【解決手段】 誘電体基板21の厚み方向一方側表面部
21aに放射導電層22が設けられ、誘電体基板21の
厚み方向他方側表面部21bにアース導電層23が設け
られ、誘電体基板21、放射導電層22またはアース導
電層23にタグIC24が設けられ、タグIC24は、
放射導電層22およびアース導電層23に電気的に接続
される。誘電体基板21は、電波放射面22aとアース
面23aとに挟まれる領域およびその近傍領域に、高周
波特性が優れた、すなわち誘電体損失の低い主誘電体部
25が配置され、その周囲に主誘電体部25と異なった
材質の安価な補助誘電体部26が配置されて構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば移動体識
別(RFID)システムにおいて、種々の物体に装着す
る無線タグとして好適な無線通信装置に関する。
【0002】本発明において、用語「大略的に台形状」
は、各辺に相当する部分の線の形状を限定せず、たとえ
ば前記線が、直線、波線、階段状の線およびその他の線
である形状を含む。
【0003】また本発明において、用語「大略的に錐台
状」は、各面に相当する部分の面の形状を限定せず、た
とえば前記面が、平面、波面、階段状の面およびその他
の凹凸面である形状を含む。
【0004】
【従来の技術】無線通信システムの1つに、移動体識別
(RFID)システムがある。このRFIDシステム
は、読出し・書込み機能を有するシステムであって、質
問器と無線タグとを備える。無線タグは、質問器の指示
に従い情報を蓄え、また蓄えられた情報を送信する。
【0005】RFIDシステムで用いられる無線タグと
して、特にマイクロ領域では、バッテリを内蔵した無線
タグがファクトリオートメーション(Factory Automati
on;略称FA)分野などでよく利用されているが、半導
体の進展、つまり半導体を用いた無線通信回路の技術の
進展によって、質問器に基づく信号から駆動電力を得る
バッテリを持たない無線タグが開発され、多くの分野で
様々な活用が検討されている。この無線タグは、特に物
流、流通関連において、さらなる活用が期待されてい
る。
【0006】図19は、RFIDシステム1の基本構成
を示す図である。RFIDシステム1は、質問器2と、
無線タグ3とを備える。
【0007】図20は、従来の技術の無線タグ4aを示
す正面図である。この無線タグ4aは、誘電体基板5a
と、ダイポールアンテナ6と、通信機能を実行するタグ
IC7aとを含む。誘電体基板5aは、ポリプロピレン
またはポリイミドなどから成る。ダイポールアンテナ6
は、誘電体基板5a上に形成される。タグIC7aは、
ダイポールアンテナ6に電気的に接続され、誘電体基板
5aに実装される。無線タグ4aのアンテナとしては、
ダイポールアンテナ6の代わりに、ループアンテナを用
いることもある。
【0008】無線タグ4aは、ダイポールアンテナ6の
軸線の周囲に関して、幅広く信号を送受信することがで
き、各種の用途があるが、装着する物体が金属物体など
電波を反射する物体の場合、または電波を吸収する物体
の場合には、通信感度が著しく低下し、使用不可能とな
ることがある。この不具合を解決するための技術とし
て、オンメタルタグと呼ばれ、金属物体をはじめあらゆ
る物体に装着しても、使用可能な無線タグが用いられて
いる。
【0009】図21は、従来の技術の他の無線タグ4b
を示す正面図である。図22は、図21の切断面線I―
Iから見た無線タグ4bの断面図である。この無線タグ
4bは、オンメタルタグの1つであり、放射導電層8と
アース導電層9との間に、誘電体基板5bが介在され、
放射導電層8とアース導電層9とがタグIC7bによっ
て、電気的に接続されて構成される。このように放射導
電層8とアース導電層9とによってアンテナを構成する
ことによって、アース導電層9が導電体に接触した状態
で設置されても良好な放射特性が得られ、通信すること
ができる。このようにして図20に示される無線タグ4
aの課題を解決することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】誘電体基板5bの誘電
体損失は、無線タグ4bにおけるアンテナの特性に大き
な影響を与え、誘電体損失が大きいほど、無線タグ4b
の放射効率は低下する。また誘電体損失は、周波数が高
くなるほど大きくなる。したがって無線タグ4bには、
全体が誘電体損失の低い誘電体基板5bが利用される。
このように誘電体損失の低い誘電体基板5bを有する無
線タグ4bは、放射効率を高くすることができる。
【0011】ところが誘電体損失のより低い誘電体基板
5bは、製造が難しく、非常に高価である。したがって
全体が誘電体損失の低い誘電体基板5bを有する無線タ
グ4bは、種々の用途で幅広い活用が望まれているが、
製造が困難で、製造コストが高くなり、また無線タグ4
bを保護するケースの素材選定や製作方法等に問題があ
る。
【0012】さらに他の従来の技術として、特開平5−
298923号公報には、誘電体基板に比誘電率が連続
的または段階的に変化する部分を設け、比誘電率の変化
に応じてストリップラインの線幅を変える技術が示され
ている。このような技術であっても、製造が困難で、製
造コストが高くなるという問題を解決することができな
い。
【0013】そこで、放射効率が高く、かつ用途が広
く、さらに製造が容易で、製造コストが低い無線タグが
望まれている。
【0014】本発明の目的は、放射効率が高く、かつ用
途が広く、さらに製造が容易で、製造コストが低い無線
通信装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、厚み方向一方
側表面部に、電波放射面を有する放射導電層が設けら
れ、厚み方向他方側表面部に、アース面を有するアース
導電層が設けられ、電波放射面とアース面とに挟まれる
領域およびその近傍領域に配置される高周波特性が優れ
た主誘電体部と、主誘電体部の周囲に設けられる主誘電
体部と異なった材質の補助誘電体部とを有する誘電体基
板と、放射導電層、誘電体基板またはアース導電層に設
けられて、放射導電層およびアース導電層に電気的に接
続され、通信機能を実行する通信制御モジュールとを含
むことを特徴とする無線通信装置である。
【0016】本発明に従えば、誘電体基板の厚み方向一
方側表面部に放射導電層が設けられ、誘電体基板の厚み
方向他方側表面部にアース導電層が設けられ、この放射
導電層、誘電体基板またはアース導電層に通信制御モジ
ュールが設けられ、この通信制御モジュールは、放射導
電層およびアース導電層に電気的に接続されるので、到
来信号を電波放射面で受信することができ、また通信制
御モジュールからの信号を電波放射面から送信すること
ができる。
【0017】また放射導電層とアース導電層とによって
アンテナが構成されるので、アース導電層が導電体に接
触した状態で設置されても良好な放射特性が得られ、用
途の広い無線通信装置を実現することができる。
【0018】また信号の受信および送信のとき、電波放
射面とアース面とに挟まれる領域およびその近傍領域は
電界強度が高く、その周囲は電界強度が低いので、電波
放射面とアース面とに挟まれる領域およびその近傍領域
の誘電体損失は放射効率への影響が大きいが、その周囲
の誘電体損失は放射効率への影響が小さい。この点を考
慮し、本発明における誘電体基板は、電波放射面とアー
ス面とに挟まれる領域およびその近傍領域に、高周波特
性が優れた、すなわち誘電体損失の低い主誘電体部が配
置され、その周囲に主誘電体部と材質の異なった安価な
補助誘電体部が配置されて構成されている。このように
誘電体基板は、送受信のときの電界強度に応じて、主誘
電体部および補助誘電体部が配置されて構成されている
ので、放射効率が高く、かつ製造コストが低い無線通信
装置を実現することができる。
【0019】また本発明は、主誘電体部は、少なくと
も、電波放射面および電界端部効果を生じる領域表面を
含む等価電波放射面と、アース面とに挟まれる領域に配
置されることを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、主誘電体部は、電波放射
面および電界端部効果を生じる領域表面を含む等価電波
放射面とアース面とに挟まれる領域に配置される。信号
の受信および送信のとき、等価電波放射面とアース面と
に挟まれる領域は、残余の領域に比べて電界強度が高
く、この領域の誘電体損失は放射効率への影響が大き
い。このような領域に、誘電体損失の低い主誘電体部が
配置されるので、高い放射効率を確保することができ
る。
【0021】また本発明は、放射導電層、アース導電
層、誘電体基板の主誘電体部および通信制御モジュール
を収納するためのケース体を備え、このケース体の一部
によって、補助誘電体部が構成されることを特徴とす
る。
【0022】本発明に従えば、ケース体の一部によっ
て、補助誘電体部が構成されるので、ケース体を用いる
場合に、補助誘電体部を別部品で構成するのに比べて、
部品点数を少なくして、構成を簡単にし、製造が容易
で、製造コストが低い無線通信装置を実現することがで
きる。
【0023】また本発明は、ケース体は、少なくとも電
波放射面が空気層に臨むように、電波放射面から間隔を
あけて形成されることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、ケース体に収納される状
態で、電波放射面は空気層に臨むので、電波放射面が、
形成時の状態および使用状態において、共に空気層に臨
むようにして、同一の配置状態として、放射特性を同一
にすることができる。したがって電波放射面の設計およ
び形成作業が容易となる。
【0025】また本発明は、電波放射面は、矩形状また
は矩形状を放射特性に応じて変形した形状であることを
特徴とする。
【0026】本発明に従えば、電波反射面は、矩形状ま
たは矩形状を放射特性に応じて変形した形状であるの
で、予め定める周波数帯を利用する無線通信装置の電波
放射面としては、正方形状および円形状に比べて、面積
が小さくなる。したがって高価な主誘電体部を小さくす
ることができ、製造コストを低くすることができる。ま
た主誘電体部に応じて、残余の部分も小さくすることに
よって、無線通信装置を小形化することができる。
【0027】また本発明は、アース導電層のアース面に
電気的に接続され、そのアース導電層のアース面よりも
広いアース面を有する補助基板を含むことを特徴とす
る。
【0028】本発明に従えば、補助基板は、誘電体基板
のアース導電層のアース面よりも広いアース面を有し、
この補助基板のアース面は、アース導電層のアース面に
電気的に接続される。このような広いアース面を有する
補助基板が誘電体基板に対して厚み方向他方側に設けら
れることによって、放射特性が向上される。また電波放
射面およびアース面を有する誘電体基板と、アース面を
有する補助基板とは個別に形成することができ、これに
よって製造が容易となる。
【0029】また本発明は、補助基板は、金属から成る
ことを特徴とする。本発明に従えば、補助基板は金属か
ら成るので、補助基板の厚さを小さくすることができ、
これによって無線通信装置を薄形化することができる。
【0030】また本発明は、通信制御モジュールは、誘
電体基板の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に関
して、電波放射面が形成される領域内に設けられること
を特徴とする。
【0031】本発明に従えば、通信制御モジュールは、
誘電体基板の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に
関して、電波放射面が形成される領域内に設けられるの
で、主誘電体部が小さくまた全体が小形の無線通信装置
を実現することができる。
【0032】また本発明は、通信制御モジュールは、主
誘電体部内に設けられることを特徴とする。
【0033】本発明に従えば、通信制御モジュールは、
主誘電体部内に設けられるので、種々の環境ストレスか
ら保護される。
【0034】また本発明は、通信制御モジュールは、放
射導電層上に設けられることを特徴とする。
【0035】本発明に従えば、通信制御モジュールは、
放射導電層上に設けられるので、通信制御モジュールの
実装が容易となる。
【0036】また本発明は、補助基板には、誘電体基板
の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に関して、電
波放射面が形成される領域内に、収容空間が形成され、
この収容空間に通信制御モジュールが設けられることを
特徴とする。
【0037】本発明に従えば、補助基板には、収容空間
が形成され、この収容空間に通信制御モジュールが設け
られるので、通信制御モジュールと補助基板との電気的
および物理的な接触が防がれる。また前記収容空間は、
誘電体基板の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に
関して、電波放射面が形成される領域内に設けられるの
で、小形の無線通信装置を実現することができる。
【0038】また本発明は、誘電体基板の主誘電体部
は、厚み方向一方表面部から厚み方向他方表面部に向か
うにつれて、厚み方向に垂直な方向の寸法が大きくなる
ように形成されることを特徴とする。
【0039】本発明に従えば、誘電体基板の主誘電体部
は、厚み方向一方側表面部から厚み方向他方側表面部に
向かうにつれて、厚み方向に垂直な方向の寸法が大きく
なるように形成される。つまり主誘電体部は、電界端部
効果を生じる領域を含むように形成され、かつ断面形状
が大略的に台形状となる大略的に錐台状に形成されるた
め、誘電体基板における比誘電率などの急激な変化がな
く、電気的な不連続による電波放射の乱れが軽減され
る。
【0040】また本発明は、通信制御モジュールは、少
なくとも変調部と、情報を蓄積するメモリ部とを有し、
電波放射面で信号を受信したとき、その信号に基づい
て、メモリ部に蓄積される情報に関連する信号を用いて
変調部で電波放射面の反射特性を変化させて、電波放射
面で受信した信号を反射させることを特徴とする。
【0041】本発明に従えば、通信制御モジュールは、
到来信号を電波放射面で受信すると、その信号に基づい
て、メモリ部に蓄積される情報に関連する信号を用いて
変調部で電波放射面の反射特性を変化させて、電波放射
面で受信した信号を反射させることができる。これによ
って、メモリ部に蓄積される情報、たとえば本発明の無
線通信装置が装着される物体に関する情報などを、その
無線通信装置とは異なる他の無線通信装置を用いて読出
すことができる。
【0042】また本発明は、通信制御モジュールは、少
なくとも復調部と、情報を蓄積するメモリ部とを有し、
電波放射面で信号を受信したとき、その信号に基づい
て、情報をメモリ部に書込むことを特徴とする。
【0043】本発明に従えば、通信制御モジュールは、
到来信号を電波放射面で受信すると、その信号を復調部
で復調して、メモリ部に書込む。このように通信制御モ
ジュールを構成することによって、本発明の無線通信装
置に対して、たとえばその無線通信装置が装着される物
体に関する情報などを、その無線通信装置とは異なる他
の無線通信装置から送信して、本発明の無線通信装置の
通信制御モジュールが有するメモリ部に書込み、蓄積す
ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態である無線通信装置20を示す正面図である。図2
は、図1の切断面線II―IIから見た無線通信装置2
0の断面図である。図3は、無線通信装置20を含む移
動体識別(RFID)システム31の基本構成を示す図
である。本実施の形態の無線通信装置20は、RFID
システム31の無線タグであって、誘電体基板21と、
放射導電層22と、アース導電層23と、タグIC(In
tegrated Circuit)24とを含んで構成される。
【0045】誘電体基板21は、高周波特性が優れた、
すなわち誘電体損失の低い主誘電体部25と、主誘電体
部25と材質の異なった補助誘電体部26とを有する。
主誘電体部25は、略直方体形状であり、補助誘電体部
26は、たとえば直方体形状の偏平な立体から、その中
央部分を厚み方向に貫通してくりぬき、略直方体形状の
凹所を形成した閉ループ状であり、凹所は主誘電体部2
5を隙間のない状態で嵌め込むことができる形状であ
る。この補助誘電体部26は、たとえば補助誘電体部2
6を挟んで配置される内周面27と外周面28とが平行
であり、かつ各面27,28間の距離d1が周方向全周
にわたって等しくなるように形成される。
【0046】たとえば主誘電体部25は、照射ポリスチ
レン系の誘電体から成る。この照射ポリスチレン系の誘
電体は、比誘電率が2.53程度であり、誘電体損失が
6.6×10-4程度である。補助誘電体部26は、アク
リロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂(略称AB
S樹脂)から成る。このABS樹脂は、比誘電率が2.
4以上3.1以下であり、誘電体損失が(80×140
0)×10-4程度である。
【0047】放射導電層22は、正方形の電波放射面2
2aを有し、誘電体基板21の厚み方向一方側表面部2
1aの中央の一部に設けられる。アース導電層23は、
電波放射面22aよりも広い正方形のアース面23aを
有し、誘電体基板21の厚み方向他方側表面部21bの
全体にわたって設けられる。放射導電層22およびアー
ス導電層23は、電波放射面22aおよびアース面23
aが平行となるように形成される。
【0048】主誘電体部25は、電波放射面22aとア
ース面23aとに挟まれる領域およびその近傍領域に配
置され、補助誘電体部26は、主誘電体部25の周囲
に、主誘電体部25に当接して設けられる。本実施の形
態において、電波放射面22aとアース面23aとに挟
まれる領域およびその近傍領域は、電波放射面22aお
よび電界端部効果を生じる領域表面を含む等価電波放射
面と、アース面23aとに挟まれる領域である。主誘電
体部25および放射導電層22は、電波放射面22aの
縁辺29と、主誘電体部25の厚み方向一方側の面にお
ける縁辺30とが平行であり、かつ各縁辺29,30間
の距離d2が周方向全周にわたって等しくなるように設
けられる。
【0049】タグIC24は、通信機能を実行する通信
制御モジュールであって、半導体集積回路によって実現
され、復調部と、変調部と、情報を蓄積するメモリ部と
を有し、放射導電層22およびアース導電層23に電気
的に接続される。タグIC24は、誘電体基板21の厚
み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に関して、電波放
射面22aが形成される領域内にある。タグIC24
は、主誘電体部25内、主誘電体部25の厚み方向一方
側表面部または主誘電体部25の厚み方向他方側表面部
に設けられる。本実施の形態では、タグIC24は、た
とえば主誘電体部25内に設けられる。
【0050】このようにタグIC24は、誘電体基板2
1の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に関して、
電波放射面22aが形成される領域内に設けられるの
で、その領域の外側にタグIC24を設置するための領
域が必要なく、主誘電体部25を小さくし、誘電体基板
21の厚み方向に垂直な方向の寸法を小さくすることが
でき、無線通信装置を小形化することができる。タグI
C24は、主誘電体部25内に設けられた場合、種々の
環境ストレスから保護される。
【0051】タグIC24は、電波放射面22aで受信
した到来信号を復調部で復調する。復調した信号が応答
命令を表す場合、タグIC24の変調部は、メモリ部に
蓄積される情報に関連する信号を用いて電波放射面22
aの反射特性を変化させ、電波放射面22aによって到
来信号の一部を変調して反射送信する。また、復調した
信号が書込み命令を表す場合、タグIC24は、指定さ
れた情報をメモリ部に書込む。タグIC24は、応答命
令および書込み命令の両方に対応する機能を有する必要
はなく、応答命令に対応する機能のみを有するとしても
よい。
【0052】このように誘電体基板21の厚み方向一方
側表面部21aに放射導電層22が設けられ、誘電体基
板21の厚み方向他方側表面部21bにアース導電層2
3が設けられ、この放射導電層22およびアース導電層
23に前述のようなタグIC24が電気的に接続される
ので、到来信号を電波放射面22aで受信することがで
き、また電波放射面22aによって到来信号の一部を変
調して反射送信することができる。
【0053】また放射導電層22とアース導電層23と
によってアンテナが構成されるので、アース導電層23
が導電体に接触した状態で設置されても良好な放射特性
が得られ、用途の広い無線通信装置を実現することがで
きる。放射特性は、電波の放射特性である。
【0054】信号の受信および送信のとき、電波放射面
22aとアース面23aとに挟まれる領域およびその近
傍領域は電界が集中して電界強度が高く、その周囲は電
界強度が低いので、電波放射面22aとアース面23a
とに挟まれる領域およびその近傍領域の誘電体損失は放
射効率への影響が大きいが、その周囲の誘電体損失は放
射効率への影響が小さい。放射効率は、電波の放射効率
である。また誘電体損失の高い誘電体から成る基板は、
誘電体損失の低い誘電体から成る基板に比べて、製造が
容易で、製造コストが低い。
【0055】上述の点を考慮して、誘電体基板21は、
電波放射面22aとアース面23aとに挟まれる領域お
よびその近傍領域に、高周波特性が優れた、すなわち誘
電体損失の低い主誘電体部25が配置され、その周囲に
主誘電体部25と材質が異なり、誘電体損失の高い安価
な補助誘電体部26が配置されて構成されている。この
ように誘電体基板21は、送受信のときの電界強度に応
じて、主誘電体部25および補助誘電体部26が配置さ
れて構成されているので、放射効率が高く、かつ製造コ
ストが低い無線通信装置を実現することができる。さら
に、電波放射面22aとアース面23aとに挟まれる領
域およびその近傍領域は、電波放射面22aおよび電界
端部効果を生じる領域表面を含む等価電波放射面と、ア
ース面23aとに挟まれる領域とされているので、電界
強度が高い領域には、誘電体損失の低い主誘電体部25
が配置され、高い放射効率を確実に確保することができ
る。
【0056】さらに、主誘電体部25の周囲に補助誘電
体部26が設けられているので、アース面23aを電波
放射面22aに比べて広くして安定した放射特性を確保
することができるとともに、取付けなどの取扱いを容易
にすることができる。
【0057】さらに、主誘電体部25と補助誘電体部2
6とが隙間なく接触しているので、補助誘電体部26を
用いることによって、放射効率への影響を最小限にする
ことができる。
【0058】さらに、補助誘電体部26の前記内周面2
7と外周面28との間の距離d1が周方向全周にわたっ
て等しく、かつ電波放射面22aの縁辺29と、主誘電
体部25の電波放射面22aが形成される面における縁
辺30との間の距離d2が周方向全周にわたって等しい
ので、放射特性を周方向全周にわたって等しくし、かつ
主誘電体部25を最小にすることができる。
【0059】本実施の形態の無線通信装置20は、図3
に示すようなRFIDシステム31に含まれる。RFI
Dシステム31は、質問器32と、応答器として無線タ
グである無線通信装置20とを含む。
【0060】質問器32は、質問を生成し、質問を表す
質問信号を無線通信装置20に送信する。無線通信装置
20は、電波放射面22aで質問信号を受信して、質問
に対する回答を生成して、回答を表す応答信号を電波放
射面22aから送信する。無線通信装置20の電波放射
面22aから送信される応答信号は、質問器32で受信
される。これによって、無線通信装置20が有する情報
が取り出される。またRFIDシステム31では、質問
器32から情報を無線通信装置20に送信し、無線通信
装置20に情報を書込み蓄積することができる。
【0061】図4は、本発明の第2の実施の形態である
無線通信装置35を示す断面図である。本実施の形態に
おいて、前述の第1の実施の形態と同じ部分には、同一
の参照符を付して説明を省略する。本実施の形態の無線
通信装置35では、前述の第1の実施の形態の誘電体基
板21に代えて、略正四角錐台状の主誘電体部36と、
直方体形状の偏平な立体から、その中央部分を厚み方向
に貫通してくりぬき、略正四角錐台形状の凹所を形成し
た閉ループ状の補助誘電体部37とを有する誘電体基板
38が設けられる。
【0062】本実施の形態の主誘電体部36および補助
誘電体部37は、前述の第1の実施の形態における主誘
電体部25および補助誘電体部26と同一の材料から成
る。主誘電体部36は、厚み方向一方側表面部から厚み
方向他方側表面部に向かうにつれて、厚み方向に垂直な
方向の寸法が連続的に大きくなる。補助誘電体部37の
前記凹所は、主誘電体部36を隙間のない状態で嵌め込
むことができる形状である。このように、主誘電体部3
6と補助誘電体部37との境界面が厚み方向に対して傾
斜している。
【0063】このように主誘電体部36は、電界端部効
果を生じる領域を含むように形成され、かつ断面形状が
大略的に台形状、本実施の形態では、略台形状となる大
略的に錐台状、本実施の形態では、略正四角錐台状に形
成されるため、誘電体基板38における比誘電率などの
急激な変化がなく、電気的な不連続による電波放射の乱
れが軽減される。
【0064】放射導電層22は、誘電体基板38の厚み
方向一方側表面部38aの中央の一部に設けられる。ア
ース導電層23は、誘電体基板38の厚み方向他方側表
面部38bの全体にわたって設けられる。放射導電層2
2およびアース導電層23は、電波放射面22aおよび
アース面23aが平行となるように形成される。主誘電
体部36は、電波放射面22aとアース面23aとに挟
まれる領域およびその近傍領域に配置され、補助誘電体
部37は、主誘電体部36の周囲に、主誘電体部36に
当接して設けられる。このように主誘電体部36と補助
誘電体部37とが隙間なく接触しているので、補助誘電
体部37を用いることによって、放射効率への影響を最
小限にすることができる。
【0065】また放射導電層22、主誘電体部36およ
び補助誘電体部37は、電波放射面22aの縁辺29
と、主誘電体部36の厚み方向一方側の面における縁辺
39と、補助誘電体部37の厚み方向一方側の面におけ
る縁辺40とが平行であり、かつ各縁辺29,39,4
0間の距離が周方向全周にわたって等しくなるように設
けられる。このように構成されるので、放射特性を周方
向全周にわたって等しくすることができる。
【0066】図5は、本発明の第3の実施の形態である
無線通信装置41を示す断面図である。本実施の形態に
おいて、前述の第1および2の実施の形態と同じ部分に
は、同一の参照符を付して説明を省略する。本実施の形
態の無線通信装置41は、基本的には前述の第2の実施
の形態と同様であるが、誘電体基板42は、主誘電体部
43および補助誘電体部44の境界面が、厚み方向一方
側表面部から厚み方向他方側表面部に向かうにつれて、
厚み方向に垂直な方向の寸法が段階的に大きくなるよう
に形成されている。つまり、主誘電体部43は、電界端
部効果を生じる領域を含むように形成され、かつ断面形
状が大略的に台形状、本実施の形態では、厚み方向に対
して傾斜している辺に相当する部分の線は階段状の線と
なる大略的に錐台状、本実施の形態では、厚み方向に対
して傾斜している面に相当する部分の面は階段状の面に
形成される。このように誘電体基板44を構成しても、
前述の第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0067】図6は、本発明の第4の実施の形態である
無線通信装置50を示す断面図である。本実施の形態の
無線通信装置50は、図1および2に示される無線通信
装置20と類似する構成を有しており、異なる構成を有
する部分についてだけ説明し、同一の構成を有する部分
については、同一の参照符を付して説明を省略する。図
6において、タグIC24は省略している。
【0068】無線通信装置50では、アース導電層51
は、主誘電体部25の厚み方向他方側表面部に設けられ
る。また無線通信装置50は、補助アース導電層52
と、補助基板53と、ケース体54とを含む。アース導
電層51と補助アース導電層52は同一のものとしても
よい。
【0069】補助アース導電層52は、アース導電層5
1のアース面51aよりも広い補助アース面52aを有
し、補助基板53の厚み方向一方側表面部の全体にわた
って設けられる。補助アース導電層52は、アース導電
層51に当接して設けられ、補助アース導電層52の補
助アース面52aは、アース導電層51のアース面51
aに電気的に接続される。
【0070】このように広い補助アース面52aを有す
る補助基板53が設けられることによって、放射特性が
向上される。また電波放射面22aおよびアース面51
aを有する主誘電体部25と、補助アース面52aを有
する補助基板53とは個別に形成することができ、これ
によって製造が容易となる。
【0071】ケース体54は、誘電体損失が比較的低
く、耐候性に優れ、かつ安価なポリプロピレンなどの誘
電体から成る。ケース体54は、放射導電層22、主誘
電体部25、アース導電層51、補助アース導電層52
および補助基板53を、厚み方向一方側および厚み方向
に垂直な方向から隙間のない状態で覆うように設けられ
る。このようにケース体54は、各部分を収納し、それ
らを保護する。ケース体54は補助基板53を覆うよう
に構成してもよい。
【0072】また無線通信装置50では、図1および2
に示される無線通信装置20の補助誘電体部26に相当
する部分が、ケース体54の一部によって構成されてい
る。このように構成されているので、補助誘電体部を別
部品で構成するのに比べて、部品点数を少なくして、構
成を簡単にし、製造が容易で、製造コストが低い無線通
信装置を実現することができる。
【0073】図7は、本発明の第5の実施の形態である
無線通信装置55を示す断面図である。本実施の形態の
無線通信装置55は、図6に示される無線通信装置50
と類似する構成を有しており、異なる構成を有する部分
についてだけ説明し、同一の構成を有する部分について
は、同一の参照符を付して説明を省略する。
【0074】無線通信装置55では、ケース体56は、
主誘電体部25の厚み方向一方側の面と電波放射面22
aとから間隔をあけて形成され、主誘電体部25の厚み
方向一方側の面とケース体56とに囲まれる空間には、
空気が介在される。
【0075】このようにケース体56に収納される状態
で、電波放射面22aは空気層57に臨むので、電波放
射面22aが、形成時の状態および使用状態において、
共に空気層57に臨むようにして、同一の配置状態とし
て、放射特性を同一にすることができる。したがって電
波放射面22aの設計および形成作業が容易となる。
【0076】図8は、本発明の第6の実施の形態である
無線通信装置58を示す断面図である。本実施の形態の
無線通信装置58は、図1および2に示される無線通信
装置20と類似する構成と、図6に示される無線通信装
置50と類似する構成とを有しており、異なる構成を有
する部分についてだけ説明し、同一の構成を有する部分
については、同一の参照符を付して説明を省略する。
【0077】無線通信装置58では、ケース体59は、
誘電体基板21、放射導電層22、アース導電層23、
補助アース導電層52および補助基板53を含む部分を
覆うように設けられ、かつ誘電体基板21の厚み方向一
方側の面と電波放射面22aとから間隔をあけて形成さ
れ、主誘電体部25の厚み方向一方側の面とケース体5
9とに囲まれる空間には、空気が介在される。
【0078】このようにケース体59に収納される状態
で、電波放射面22aは空気層60に臨むので、電波放
射面22aが、形成時の状態および使用状態において、
共に空気層60に臨むようにして、同一の配置状態とし
て、放射特性を同一にすることができる。したがって電
波放射面22aの設計および形成作業が容易となる。
【0079】本実施の形態では、補助誘電体部26は、
ケース体59とは別に設けるので、図6に示される無線
通信装置50および図7に示される無線通信装置55に
比べて、構成は複雑となるが、空気層60を広く設ける
ことができ、電波放射面22aの設計および形成作業が
より容易となる。
【0080】図9は、本発明の第7の実施の形態である
無線通信装置61を示す斜視図である。図10は、無線
通信装置61を示す正面図である。図11は、図10の
切断面線III―IIIから見た無線通信装置61の断
面図である。図12は、図10の切断面線IV―IVか
ら見た無線通信装置61の断面図である。図13は、無
線通信装置61のアース導電層64を示す図である。本
実施の形態の無線通信装置61は、図1および2に示さ
れる無線通信装置20と類似する構成を有しており、異
なる構成を有する部分についてだけ説明し、同一の構成
を有する部分については、同一の参照符を付して説明を
省略する。
【0081】無線通信装置61では、正方形の電波放射
面22aを有する放射導電層22に代えて、矩形状の電
波放射面62aを有する放射導電層62が設けられる。
ここで、電波放射面62aの長辺の長さをL1、短辺の
長さをWとする。電波放射面62aの長辺の長さL1は
共振波長λとの関係でほぼ定まり、次式のように表され
る。 L1=λ/2√(εr) ここで、εrは主誘電体部25の比誘電率である。
【0082】共振電界の分布は、図11に示されるよう
に、電波放射面62aの長辺方向の中心部では「0」と
なり、電波放射面62aの長辺方向の両端では開放の電
界分布となる。電波放射面62aの長辺方向の両端では
電界が外側に漏れている。この漏れ電界の影響によっ
て、電波放射面62aの長辺の長さaは等価的に長くな
り、これによって、共振波長λ(および共振周波数)が
変化する。このような電界端部効果は、主誘電体部25
の比誘電率が高いほど小さく、また主誘電体部25の厚
み寸法が小さいほど小さい。この電界端部効果を生じる
領域表面と電波放射面62aとを含む面が等価電波放射
面である。電波放射面62aの長辺の長さL1と、等価
電波放射面の長辺の長さL2との関係は、たとえば新ア
ンテナ光学―移動通信時代のアンテナ技術―総合電子出
版社1996年4月第1版の119頁に詳述されてお
り、次式で与えられる。 L1/L2=f(h,L1,εr
【0083】主誘電体部63は、電波放射面62aおよ
び上述のような電界端部効果を生じる領域表面を含む等
価電波放射面と、アース面64aとに挟まれる領域に配
置される。このように電界端部効果を考慮して主誘電体
部63が設けられるので、高い放射効率を確保すること
ができる。
【0084】また図1および2に示される無線通信装置
20に比べて、電波放射面62aの面積が小さいので、
この電波放射面62aに応じて、高価な主誘電体部63
を小さくすることができ、より低い製造コストで無線通
信装置を実現することができる。また主誘電体部63に
応じて、主誘電体部63以外の部分、すなわち主誘電体
部63の周囲に設けられる補助誘電体部65なども小さ
くすることができ、これによって無線通信装置を小形化
することができる。
【0085】無線通信装置61は、補助アース導電層6
6と、補助基板67とを含む。補助基板67には、厚み
方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に関して、電波放射
面62aが形成される領域内に、収容空間68が形成さ
れ、この収容空間68にタグIC24が設けられる。こ
のように構成することによって、タグIC24と補助基
板67との電気的および物理的な接触が防がれる。
【0086】アース導電層64は、一部が取除かれ、取
除かれた部分には、必要により整合回路69が形成され
る。この整合回路69の一端は放射導電層62に接続さ
れ、他端はタグIC24の一方端子に接続される。タグ
IC24の他方端子は、アース導電層64に接続され
る。このように構成されることによって、タグIC24
は、放射導電層62とアース導電層64との間でインピ
ーダンス整合される。
【0087】本実施の形態では、製造の便宜上、図9お
よび10に仮想線で示されるように、主誘電体部25
が、電波放射面62aの長辺方向に長く延びた構成であ
ってもよい。
【0088】図14は、本発明の第8の実施の形態であ
る無線通信装置70のアース導電層を示す図である。本
実施の形態の無線通信装置70は、図9〜図13に示さ
れる無線通信装置61と類似する構成を有しており、異
なる構成を有する部分についてだけ説明し、同一の構成
を有する部分については、同一の参照符を付して説明を
省略する。
【0089】無線通信装置70では、図9〜図13に示
される無線通信装置61のアース面64に比べて、面積
の小さいアース面71aを有するアース導電層71が設
けられる。このようにアース面71aの面積を小さくす
ることによって、アース導電層71と補助アース導電層
66とを電気的に接続するためのハンダ付けなどの作業
が容易となる。
【0090】図15は、本発明の第9の実施の形態であ
る無線通信装置75を示す断面図である。図16は、無
線通信装置75を示す正面図である。本実施の形態の無
線通信装置75は、図9〜図13に示される無線通信装
置61と類似する構成を有しており、異なる構成を有す
る部分についてだけ説明し、同一の構成を有する部分に
ついては、同一の参照符を付して説明を省略する。
【0091】主誘電体部76には、厚み方向に垂直かつ
相互に垂直な2方向に関して、電波放射面77aが形成
される領域内に、収容空間が形成され、この収容空間に
タグIC24が設けられる。このように構成されるの
で、電波放射面77a上の電磁界の乱れを軽減すること
ができる。
【0092】放射導電層77は、一部が取除かれ、取除
かれた部分には、必要により整合回路78が形成され
る。この整合回路78の一端はタグIC24の一方端子
に接続され、他端はアース導電層79に接続される。タ
グIC24の他方端子は、放射導電層77に接続され
る。このように構成されることによって、タグIC24
は、放射導電層77とアース導電層79との間でインピ
ーダンス整合される。
【0093】本実施の形態では、電波放射特性を向上さ
せるために、一部が取除かれた放射導電層77を導電体
材料などでカバーしてもよい。
【0094】図17は、本発明の第10の実施の形態で
ある無線通信装置80を示す正面図である。図18は、
図17の切断面線V−Vから見た無線通信装置80の断
面図である。本実施の形態の無線通信装置80は、図1
および図2に示される無線通信装置20と類似する構成
を有しており、異なる構成を有する部分についてだけ説
明し、同一の構成を有する部分については、同一の参照
符を付して説明を省略する。
【0095】無線通信装置80では、ボウタイ(Bow-Ti
e)アンテナと呼ばれるアンテナ方式を採用しており、
正方形の電波放射面22aを有する放射導電層22に代
えて、略矩形状の電波放射面81aを有する放射導電層
81が設けられる。電波放射面81aは、その長手方向
Aの中央部付近において、中央部に近づくにつれて対向
する縁辺が相互に近接し、かつその中央部において、2
つの領域に分離している。前記各領域は同一の形状を有
する。
【0096】主誘電体部82は、前述のような電波放射
面81aおよび電界端部効果を生じる領域表面を含む等
価電波放射面と、電波放射面81aに平行なアース導電
層83のアース面83aとに挟まれる領域に配置され、
この主誘電体部82の周囲には、補助誘電体部84が設
けられる。タグIC24は、放射導電層81およびアー
ス導電層83に電気的に接続される。
【0097】注目すべきは、タグIC24は、主誘電体
部82内ではなく、放射導電層81上に実装される。具
体的に述べると、前述のような電波放射面81aを有す
る放射導電層81の長手方向Aの中央部に、放射導電層
81をその厚み方向に横切るように、すなわち放射導電
層81の厚み方向の両側に部分的に突出するように実装
される。このような構成にすることによって、タグIC
24が主誘電体部82内に実装されるのに比べて、タグ
IC24の実装が容易となる。
【0098】前述のような実装は、アンテナ方式を、ボ
ウタイアンテナに代えて、たとえばアース面付ダイポー
ルアンテナなどにした場合においても、同様に適用する
ことができる。
【0099】本発明のさらに他の実施の形態では、電波
放射面は、正方形状または矩形状に限らず、それらを放
射特性に応じて変形した形状であってもよい。たとえば
電波放射面は、切込みを有する構成とされてもよい。ま
た電波放射面は円形状であってもよい。円形状の電波放
射面の半径寸法rは、 r=λ/2√(επ) 程度である。ここで、εは誘電体基板5bの比誘電率で
あり、λは波長である。すなわち電波放射面は、誘電体
基板上での電波等価波長の約半波長程度の直径を必要と
する。アース面の面積は、電気的特性上、電波放射面に
比べてできるだけ大きくとることが望ましいが、用途お
よび製造コストの面から適切に設定される。このような
構成においても、前述の各実施の形態と同様な効果を達
成することができる。
【0100】本発明のさらに他の実施の形態では、主誘
電体部をセラミックまたはポリテトラフルオロエチレン
などの誘電体で実現してもよい。このような材料で主誘
電体部を構成しても、同様の効果を達成することができ
る。
【0101】本発明のさらに他の実施の形態では、タグ
ICを電波放射面上に設けてもよい。この場合、タグI
Cと放射導電層およびアース導電層とを電気的に接続す
る作業が容易となり、タグICの実装が容易となる。
【0102】本発明のさらに他の実施の形態では、補助
基板を有する各実施の形態において、補助基板は金属に
よって実現されてもよい。このように構成することによ
って、補助基板の厚さを小さくすることができ、これに
よって無線通信装置を薄形化することができる。
【0103】本発明のさらに他の実施の形態では、補助
基板を有する各実施の形態において、アース導電層およ
び補助アース導電層を一体としてもよい。
【0104】上述の各実施の形態では、同じ程度の比誘
電率を有する主誘電体部25および補助誘電体部26を
設ければ、それらの境界面における比誘電率の不連続に
よる電界分布の乱れを軽減することができる。
【0105】本発明は、マイクロ波など超高周波帯を利
用するRFIDシステムの無線タグとして好適に実施す
ることができ、製造分野から、物流、流通および各種物
品管理など極めて多くの分野で幅広く活用することがで
きる。また本発明は、RFIDシステムだけでなく、そ
の他の無線通信システムにおける無線通信装置としても
好適に実施することができる。
【0106】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、誘電体基
板の厚み方向一方側表面部に放射導電層が設けられ、誘
電体基板の厚み方向他方側表面部にアース導電層が設け
られ、この放射導電層、誘電体基板またはアース導電層
に通信制御モジュールが設けられ、この通信制御モジュ
ールは、放射導電層およびアース導電層に電気的に接続
されるので、到来信号を電波放射面で受信することがで
き、また通信制御モジュールからの信号を電波放射面か
ら送信することができる。
【0107】また放射導電層とアース導電層とによって
アンテナが構成されるので、アース導電層が導電体に接
触した状態で設置されても良好な放射特性が得られ、用
途の広い無線通信装置を実現することができる。
【0108】また信号の受信および送信のとき、電波放
射面とアース面とに挟まれる領域およびその近傍領域は
電界強度が高く、その周囲は電界強度が低いので、電波
放射面とアース面とに挟まれる領域およびその近傍領域
の誘電体損失は放射効率への影響が大きいが、その周囲
の誘電体損失は放射効率への影響が小さい。この点を考
慮し、本発明における誘電体基板は、電波放射面とアー
ス面とに挟まれる領域およびその近傍領域に、高周波特
性が優れた、すなわち誘電体損失の低い主誘電体部が配
置され、その周囲には主誘電体部と材質の異なった安価
な補助誘電体部が配置されて構成されている。このよう
に誘電体基板は、送受信のときの電界強度に応じて、主
誘電体部および補助誘電体部が配置されて構成されてい
るので、放射効率が高く、かつ製造コストが低い無線通
信装置を実現することができる。
【0109】また本発明によれば、主誘電体部は、電波
放射面および電界端部効果を生じる領域表面を含む等価
電波放射面とアース面とに挟まれる領域に配置される。
信号の受信および送信のとき、等価電波放射面とアース
面とに挟まれる領域は、残余の領域に比べて電界強度が
高く、この領域の誘電体損失は放射効率への影響が大き
い。このような領域に、誘電体損失の低い主誘電体部が
配置されるので、高い放射効率を確保することができ
る。
【0110】また本発明によれば、ケース体の一部によ
って、補助誘電体部が構成されるので、ケース体を用い
る場合に、補助誘電体部を別部品で構成するのに比べ
て、部品点数を少なくして、構成を簡単にし、製造が容
易で、製造コストが低い無線通信装置を実現することが
できる。
【0111】また本発明によれば、ケース体に収納され
る状態で、電波放射面は空気層に臨むので、電波放射面
が、形成時の状態および使用状態において、共に空気層
に臨むようにして、同一の配置状態として、放射特性を
同一にすることができる。したがって電波放射面の設計
および形成作業が容易となる。
【0112】また本発明によれば、電波反射面は、矩形
状または矩形状を放射特性に応じて変形した形状である
ので、予め定める周波数帯を利用する無線通信装置の電
波放射面としては、正方形状および円形状に比べて、面
積が小さくなる。したがって高価な主誘電体部を小さく
することができ、製造コストを低くすることができる。
また主誘電体部に応じて、残余の部分も小さくすること
によって、無線通信装置を小形化することができる。
【0113】また本発明によれば、補助基板は、誘電体
基板のアース導電層のアース面と同等か、より広いアー
ス面を有し、この補助基板のアース面は、アース導電層
のアース面に電気的に接続される。このような広いアー
ス面を有する補助基板が誘電体基板に対して厚み方向他
方側に設けられることによって、放射特性が向上され
る。また電波放射面およびアース面を有する誘電体基板
と、アース面を有する補助基板とは個別に形成すること
ができ、これによって製造が容易となる。
【0114】また本発明によれば、補助基板は金属から
成るので、補助基板の厚さを小さくすることができ、こ
れによって無線通信装置を薄形化することができる。
【0115】また本発明によれば、通信制御モジュール
は、誘電体基板の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方
向に関して、電波放射面が形成される上下の領域内に設
けられるので、小形の無線通信装置を実現することがで
きる。
【0116】また本発明によれば、通信制御モジュール
は、主誘電体部内に設けられるので、種々の環境ストレ
スから保護される。
【0117】また本発明によれば、通信制御モジュール
は、放射導電層上に設けられるので、通信制御モジュー
ルの実装が容易となる。
【0118】また本発明によれば、補助基板には、収容
空間が形成され、この収容空間に通信制御モジュールが
設けられるので、通信制御モジュールと補助基板との電
気的および物理的な接触が防がれる。また前記収容空間
は、誘電体基板の厚み方向に垂直かつ相互に垂直な2方
向に関して、電波放射面が形成される領域内に設けられ
るので、小形の無線通信装置を実現することができる。
【0119】また本発明によれば、誘電体基板の主誘電
体部は、厚み方向一方側表面部から厚み方向他方側表面
部に向かうにつれて、厚み方向に垂直な方向の寸法が大
きくなるように形成される。つまり主誘電体部は、電界
端部効果を生じる領域を含むように形成され、かつ断面
形状が大略的に台形状となる大略的に錐台状に形成され
るため、誘電体基板における比誘電率などの急激な変化
がなく、電気的な不連続による電波放射の乱れが軽減さ
れる。
【0120】また本発明によれば、到来信号を電波放射
面で受信すると、その信号に基づいて、メモリ部に蓄積
される情報に関連する信号を用いて変調部で電波放射面
の反射特性を変化させて、電波放射面で受信した信号を
反射させることができるので、メモリ部に蓄積される情
報、たとえば本発明の無線通信装置が装着される物体に
関する情報などを、その無線通信装置とは異なる他の無
線通信装置を用いて読出すことができる。
【0121】また本発明によれば、到来信号を電波放射
面で受信し、その信号を復調部で復調して、メモリ部に
書込むことができるので、本発明の無線通信装置に対し
て、たとえばその無線通信装置が装着される物体に関す
る情報などを、その無線通信装置とは異なる他の無線通
信装置から送信して、本発明の無線通信装置の通信制御
モジュールが有するメモリ部に書込み、蓄積することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である無線通信装置
20を示す正面図である。
【図2】図1の切断面線II―IIから見た無線通信装
置20の断面図である。
【図3】無線通信装置20を含む移動体識別(RFI
D)システム31の基本構成を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である無線通信装置
35を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態である無線通信装置
41を示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態である無線通信装置
50を示す断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態である無線通信装置
55を示す断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態である無線通信装置
58を示す断面図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態である無線通信装置
61を示す斜視図である。、
【図10】無線通信装置61を示す正面図である。
【図11】図10の切断面線III―IIIから見た無
線通信装置61の断面図である。
【図12】図10の切断面線IV―IVから見た無線通
信装置61の断面図である。
【図13】無線通信装置61のアース導電層64を示す
図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態である無線通信装
置70のアース導電層を示す図である。
【図15】本発明の第9の実施の形態である無線通信装
置75を示す断面図である。
【図16】無線通信装置75を示す正面図である。
【図17】本発明の第10の実施の形態である無線通信
装置80を示す正面図である。
【図18】図17の切断面線V−Vから見た無線通信装
置80の断面図である。
【図19】RFIDシステム1の基本構成を示す図であ
る。
【図20】従来の技術の無線タグ4aを示す正面図であ
る。
【図21】従来の技術の他の無線タグ4bを示す正面図
である。
【図22】図21の切断面線I―Iから見た無線タグ4
bの断面図である。
【符号の説明】
20,35,41,50,55,58,61,70,7
5,80 無線通信装置 21,38,42 誘電体基板 22,62,77 放射導電層 22a,62a,77a 電波放射面 23,51,64,71,79,83 アース導電層 23a,51a,64a,71a,83a アース面 24 タグIC 25,36,43,63,76,82 主誘電体部 26,37,44,65,84 補助誘電体部 52,66 補助アース導電層 52a,66a 補助アース面 53,67 補助基板 54,56,59 ケース体 57,60 空気層 68 収容空間

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向一方側表面部に、電波放射面を
    有する放射導電層が設けられ、厚み方向他方側表面部
    に、アース面を有するアース導電層が設けられ、電波放
    射面とアース面とに挟まれる領域およびその近傍領域に
    配置される高周波特性が優れた主誘電体部と、主誘電体
    部の周囲に設けられる主誘電体部と異なった材質の補助
    誘電体部とを有する誘電体基板と、 放射導電層、誘電体基板またはアース導電層に設けられ
    て、放射導電層およびアース導電層に電気的に接続さ
    れ、通信機能を実行する通信制御モジュールとを含むこ
    とを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 主誘電体部は、少なくとも、電波放射面
    および電界端部効果を生じる領域表面を含む等価電波放
    射面と、アース面とに挟まれる領域に配置されることを
    特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】 放射導電層、アース導電層、誘電体基板
    の主誘電体部および通信制御モジュールを収納するため
    のケース体を備え、このケース体の一部によって、補助
    誘電体部が構成されることを特徴とする請求項1または
    2記載の無線通信装置。
  4. 【請求項4】 ケース体は、少なくとも電波放射面が空
    気層に臨むように、電波放射面から間隔をあけて形成さ
    れることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    無線通信装置。
  5. 【請求項5】 電波放射面は、矩形状または矩形状を放
    射特性に応じて変形した形状であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 アース導電層のアース面に電気的に接続
    され、そのアース導電層のアース面よりも広いアース面
    を有する補助基板を含むことを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】 補助基板は、金属から成ることを特徴と
    する請求項6記載の無線通信装置。
  8. 【請求項8】 通信制御モジュールは、誘電体基板の厚
    み方向に垂直かつ相互に垂直な2方向に関して、電波放
    射面が形成される領域内に設けられることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれかに記載の無線通信装置。
  9. 【請求項9】 通信制御モジュールは、主誘電体部内に
    設けられることを特徴とする請求項8記載の無線通信装
    置。
  10. 【請求項10】 通信制御モジュールは、放射導電層上
    に設けられることを特徴とする請求項8記載の無線通信
    装置。
  11. 【請求項11】 補助基板には、誘電体基板の厚み方向
    に垂直かつ相互に垂直な2方向に関して、電波放射面が
    形成される領域内に、収容空間が形成され、この収容空
    間に通信制御モジュールが設けられることを特徴とする
    請求項6記載の無線通信装置。
  12. 【請求項12】 誘電体基板の主誘電体部は、厚み方向
    一方表面部から厚み方向他方表面部に向かうにつれて、
    厚み方向に垂直な方向の寸法が大きくなるように形成さ
    れることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載
    の無線通信装置。
  13. 【請求項13】 通信制御モジュールは、少なくとも変
    調部と、情報を蓄積するメモリ部とを有し、電波放射面
    で信号を受信したとき、その信号に基づいて、メモリ部
    に蓄積される情報に関連する信号を用いて変調部で電波
    放射面の反射特性を変化させて、電波放射面で受信した
    信号を反射させることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載の無線通信装置。
  14. 【請求項14】 通信制御モジュールは、少なくとも復
    調部と、情報を蓄積するメモリ部とを有し、電波放射面
    で信号を受信したとき、その信号に基づいて、情報をメ
    モリ部に書込むことを特徴とする請求項1〜12のいず
    れかに記載の無線通信装置。
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