JP4405906B2 - アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液(以下、電解液と称す)に関するものであり、特に、高温下で電極が電解液によって劣化することを防止するための技術に関するものである。
近年、電解コンデンサの小形化に伴い、電解コンデンサの陽極箔にはエッチング倍率の高いものが使用されるようになり、比抵抗の低い電解液が要求されている。従来の電解液としては、エチレングリコールを主溶媒とし、電解質としてカルボン酸のアンモニウム塩を配合したものが使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特公平7−48460号公報(第1−3頁) 特公平7−63047号公報(第1−4頁)
上記電解液で低比抵抗のものを得るには、電解質の濃度を高くするか、水を多量に混合しなければならない。しかしながら、電解質の濃度の増加は、電解質の析出、耐電圧低下を起こすという問題点がある。また、電解液に水を混合した場合、アルミニウム電解コンデンサを高温無負荷においたときに電極が電解液によって劣化するため、漏れ電流が増加してしまうなど、信頼性が低下するという問題点がある。
上記問題点に鑑みて、本発明の課題は、水分を含んでいる場合でも、電極が電解液によって劣化することを防止することにより、信頼性を向上可能なアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するため、種々検討した結果見出されたものであり、電解液にアンセリンを配合することにより、電解液が水を含んでいる場合でも高温下での電極箔と水との水和反応を抑制し、信頼性を向上可能な電解液を提供するものである。
すなわち、本発明では、溶媒中に水を含むアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液において、少なくとも、カルボン酸またはその塩と、以下の化学式で示されるアンセリンとを配合したことを特徴する。
Figure 0004405906
本発明において、前記溶媒は、例えば、エチレングリコールと水とを含んでいる。
本発明において、アンセリンの配合量は、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%であることが好ましい。配合量が0.1wt%未満では十分な効果が得られず、350μA以下の低漏れ電流用途に不適当である。一方、1.0wt%を超えると、比抵抗が高くなる傾向があり、低比抵抗用途に不向きとなる。
本発明において、水の配合量は、電解液全体に対して2.0〜10.0wt%であることが好ましい。配合量が、2.0wt%未満では電解液の比抵抗を低減する効果が十分でなく、10.0wt%を超えると、漏れ電流が増大する傾向がある。
本発明において、上記カルボン酸としては、アゼライン酸、セバシン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等を例示することができる。
カルボン酸の塩としては、アンモニウム塩の他、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミン等の一級アミン塩、ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン等の二級アミン塩、トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン塩、テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩等を例示することができる。
本発明に係る電解液にはアンセリンが配合されており、このアンセリンは、エチレングリコールと水との混合溶媒に溶解し易く、かつ、水を混合した場合でも高温下で電極箔と水との水和反応を抑制する効果を有する。このため、本発明によれば、低比抵抗で高温安定性に優れた電解液を提供することができ、アルミニウム電解コンデンサの特性改善並びに信頼性向上を図ることができる。
本発明を適用した電解液は、溶媒中に水を含んでおり、この溶媒中に、少なくとも、カルボン酸またはその塩と、アンセリンとが配合されている。溶媒は、例えば、エチレングリコールと水とを含んでいる。本発明において、アンセリンの配合量は、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%であることが好ましい。
ここで、溶媒中に水が含まれるのは、電解液の調製時に水を配合した場合、あるいは、吸湿によって水分が含まれるようになった場合が考えられ、本発明は、それらのいずれの場合にも効果的である。なお、電解液の調製時に水を配合する場合、水の配合量は、電解液全体に対して2.0〜10.0wt%であることが好ましい。
このように構成した電解液では、電解液中のアンセリンが電極箔表面に吸着するため、電解液が水を含んでいる場合でも、水と電極箔が水和反応するのを抑制できるので、105℃という高温雰囲気下でアルミニウム電解コンデンサを無負荷状態で放置した場合でも、漏れ電流が増大しないなど、アルミニウム電解コンデンサの信頼性を向上させることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。まず、表1に示す組成で電解液を調合した後、30℃における比抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004405906
表1より明らかなように、アンセリン0.1〜1.0wt%、水2.0〜10.0wt%を配合した実施例1〜9に係る電解液は、アンセリンを添加しない従来例1〜3と比較して、比抵抗値は同等か、または改善されている。
次に、表1に示す電解液を使用して、定格400V−22μF(φ16×25mmL)のアルミニウム電解コンデンサを各10個作製し、tanδ、漏れ電流について初期特性測定後、高温無負荷試験(105℃、1000時間放置)を行い、tanδや漏れ電流の変化を測定した。その測定結果を表2に示す。
Figure 0004405906
表2より明らかなように、アンセリンを配合しなかった従来例1〜3に係る電解液を用いたアルミニウム電解コンデンサと比較して、アンセリンを配合した実施例1〜9に係る電解液を用いたアルミニウム電解コンデンサでは、高温無負荷試験における漏れ電流の増大が抑制され、優れた特性を示している。
ここで、アンセリンの配合量は0.1〜1.0wt%の範囲が好ましい。アンセリンの配合量が0.1wt%未満では、実施例1に示すように、十分な効果が得られず、350μA以下の低漏れ電流用途に不適当である。一方、アンセリンの配合量が1.0wt%を超えると、実施例4に示すように、比抵抗が高くなり、500Ω・cm以下の低比抵抗用途に不向きとなる。
また、水の配合量は2.0〜10.0wt%の範囲が好ましく、2.0wt%未満では、実施例7に示すように、比抵抗がやや高いので、低比抵抗用途に不向きであり、10.0wt%を超えると、実施例8に示すように、漏れ電流が増大する傾向にある。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、先に例示したカルボン酸またはその塩を単独または複数配合しても上記実施例と同等の効果がある。また、アンセリンは、溶媒にエチレングリコールを用いた場合に限らず、γ−ブチロラクトンなどの溶剤を用いた電解液や、副溶媒としてスルホラン、N−メチルホルムアミド、エチレンカーボネート等を混合した電解液においても同様な効果が得ることができる。

Claims (4)

  1. 溶媒中に水を含むアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液において、
    少なくとも、カルボン酸またはその塩と、以下の化学式で示されるアンセリンとを配合したことを特徴するアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。
    Figure 0004405906
  2. 請求項1において、前記溶媒は、エチレングリコールと水とを含んでいることを特徴するアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。
  3. 請求項1または2において、アンセリンの配合量が、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、水の配合量が、電解液全体に対して2.0〜10.0wt%であることを特徴するアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。
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