JP2003100563A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
- Publication number
- JP2003100563A JP2003100563A JP2001291851A JP2001291851A JP2003100563A JP 2003100563 A JP2003100563 A JP 2003100563A JP 2001291851 A JP2001291851 A JP 2001291851A JP 2001291851 A JP2001291851 A JP 2001291851A JP 2003100563 A JP2003100563 A JP 2003100563A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic capacitor
- acid
- butylphenyl
- tris
- phosphite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
な電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。 【解決手段】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
に、アゼライン酸、1,6−デカンジカルボン酸等の高
級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのアンモニ
ウム塩と、0.10〜5.0wt%のトリス(2,4−
ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(化1)
とを溶解することで、電解コンデンサの電極箔の水和反
応を長期間抑制することができるので、電解コンデンサ
のtanδ増加を長期間抑制することができる。 【化1】
Description
駆動用電解液(以下、電解液と称す)の改良に関するもの
である。
は、エチレングリコール等の溶媒に、高級二塩基酸また
はそのアンモニウム塩と、ホウ酸またはそのアンモニウ
ム塩と、マンニトール等の多価アルコール類を溶解して
いた。しかし、電解コンデンサが高温下にさらされる
と、電解液中に含まれる水分とアルミニウム電極箔との
水和反応等により、化成処理により形成された電極箔表
面の酸化皮膜が破壊されてガスが発生し、防爆弁の作動
や電気特性が悪化するという問題があった。
させるために、電解液にオルトリン酸や次亜リン酸等の
リン酸化合物が用いられる。リン酸化合物は、電極箔に
吸着し水分と電極箔との反応を阻害したり、リン酸化合
物が水和反応を起こし水分を保持する効果があるが、リ
ン酸化合物はアルミニウムとの反応性が高いため、コン
デンサ素子中に電解液を含浸させた時点で、溶解量のほ
とんどがアルミニウムが露出している電極箔の端面に吸
着してしまい、電解コンデンサの使用中に発生する酸化
皮膜の破壊を長期間抑制できないという問題があった。
4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトをエ
チレングリコールを主成分とする溶媒に溶解すること
で、電解コンデンサ内における電極箔の水和反応を長期
間抑制するものである。すなわち、エチレングリコール
を主成分とする溶媒に、高級二塩基酸またはその塩と、
ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、トリス(2,4−
ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(化2)
とを溶解することを特徴とする電解コンデンサの駆動用
電解液である。
−ブチルフェニル)ホスファイトの溶解量が、0.10
〜5.0重量%であることを特徴とする電解コンデンサ
の駆動用電解液である。
イン酸の他、アジピン酸、セバシン酸、1,6−デカン
ジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニ
ルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等を例示する
ことができる。
モニウム塩の他、メチルアミン、エチルアミン、t−ブ
チルアミン等の一級アミン塩、ジメチルアミン、エチル
メチルアミン、ジエチルアミン等の二級アミン塩、トリ
メチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチル
アミン、トリエチルアミン等の三級アミン塩、テトラメ
チルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テ
トラエチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩等を例
示することができる。
副溶媒としては、水の他、プロピレングリコール等のグ
リコール類、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピ
ロリドン等のラクトン類、N−メチルホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセト
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルア
セトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメ
チルホスホリックアミド等のアミド類、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、イソブチレンカーボ
ネート等の炭酸類、アセトニトリル等のニトリル類、ジ
メチルスルホキシド等のオキシド類、エーテル類、ケト
ン類、エステル類等を例示することができる。
ブチルフェニル)ホスファイトは、リン原子に2,4−
ジ−tert−ブチルフェニル基が結合したリン系化合
物であり、オルトリン酸のようなOH基を持たないた
め、電極箔との反応性が低く即座に吸着反応が起こら
ず、長期にわたって電解液中に存在することができるの
で、電極箔の保護効果が持続される。また、2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル基は熱的安定性が高いため
高温下でのコンデンサの電気特性を安定でき、長期信頼
性を改善することができる。
に説明する。表1の組成で電解液を調合し、30℃にお
ける電解液の比抵抗および85℃における電解液の火花
発生電圧(耐電圧)を測定し、表1の結果を得た。
陽極箔と陰極箔とをセパレータ紙を介して巻回したコン
デンサ素子に、表1の電解液を含浸した後、アルミニウ
ム製外装ケース内に封口ゴムと共に挿入し、直径35.
0mm、長さ30.0mm、定格電圧315V、静電容
量390μFのアルミニウム電解コンデンサを作製しエー
ジングを行った。これらの製品を105℃の恒温槽中で
定格電圧を印加し、tanδを測定した結果を表2に示
した。
ert−ブチルフェニル)ホスファイトを溶解した実施
例は、製品のtanδ上昇が抑えられ、かつショートパ
ンクが発生していないことから、電極箔の水和反応を抑
制していることが分かる。しかし、トリス(2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル)ホスファイトを溶解しな
かった従来例は、tanδの上昇が大きく、2000時
間までにショートパンクが発生した。
−tert−ブチルフェニル)ホスファイトの溶解量が
0.05wt%では、tanδ増加の抑制効果が充分で
はないため、さらなる長期信頼性を要求される用途には
不適であり、9.0wt%では電解液の比抵抗が高くな
り低比抵抗用途に不適である。よって、トリス(2,4
−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトの溶解
量は、0.10〜5.0wt%の範囲が好ましい。
く、先に例示した高級二塩基酸やその塩を単独または複
数混合しても本実施例と同等の効果があり、さらに、先
に例示した副溶媒を目的によって混合しても本実施例と
同等の効果が得られる。
リコールを主溶媒とし、トリス(2,4−ジ−tert
−ブチルフェニル)ホスファイトを溶解した電解液を用
いることで、電極箔の水和反応を長期間抑制できるの
で、製品のtanδ増加およびショートパンク発生の抑
制を図ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 エチレングリコールを主成分とする溶媒
に、高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのア
ンモニウム塩と、トリス(2,4−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)ホスファイト(化1)とを溶解することを
特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。 【化1】 - 【請求項2】 請求項1記載のトリス(2,4−ジ−t
ert−ブチルフェニル)ホスファイトの溶解量が、
0.10〜5.0重量%であることを特徴とする電解コ
ンデンサの駆動用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001291851A JP4724336B2 (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001291851A JP4724336B2 (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003100563A true JP2003100563A (ja) | 2003-04-04 |
JP4724336B2 JP4724336B2 (ja) | 2011-07-13 |
Family
ID=19113925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001291851A Expired - Lifetime JP4724336B2 (ja) | 2001-09-25 | 2001-09-25 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4724336B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100561266B1 (ko) | 2004-03-25 | 2006-03-14 | 파츠닉(주) | 알루미늄 전해콘덴서 초고압용 전해액 |
KR100676540B1 (ko) * | 2004-03-25 | 2007-01-30 | 대우전자부품(주) | 알루미늄 전해콘덴서 초고압용 전해액 |
CN114724856A (zh) * | 2022-04-23 | 2022-07-08 | 富之庆电子(深圳)有限公司 | 焊片式铝电解电容器电解液及其制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1174160A (ja) * | 1997-08-28 | 1999-03-16 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
JP2000149904A (ja) * | 1998-11-10 | 2000-05-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | アルカリ蓄電池用セパレータ |
-
2001
- 2001-09-25 JP JP2001291851A patent/JP4724336B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1174160A (ja) * | 1997-08-28 | 1999-03-16 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
JP2000149904A (ja) * | 1998-11-10 | 2000-05-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | アルカリ蓄電池用セパレータ |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100561266B1 (ko) | 2004-03-25 | 2006-03-14 | 파츠닉(주) | 알루미늄 전해콘덴서 초고압용 전해액 |
KR100676540B1 (ko) * | 2004-03-25 | 2007-01-30 | 대우전자부품(주) | 알루미늄 전해콘덴서 초고압용 전해액 |
CN114724856A (zh) * | 2022-04-23 | 2022-07-08 | 富之庆电子(深圳)有限公司 | 焊片式铝电解电容器电解液及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4724336B2 (ja) | 2011-07-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2015069985A (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP4724336B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4589218B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4150248B2 (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP4699652B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP6399466B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液およびそれを用いた電解コンデンサ | |
JP4637683B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4576070B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2008300684A (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液および電解コンデンサ | |
JP4612241B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2006186217A (ja) | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4653595B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4102100B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4699650B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP4576317B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2004193353A (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP6201172B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液およびそれを用いた電解コンデンサ | |
JP4641455B2 (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2009054691A (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2003338431A (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2004134655A (ja) | 電解コンデンサ駆動用電解液 | |
JP2006186213A (ja) | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2003109855A (ja) | 電解コンデンサ用電解液 | |
JP2004186188A (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 | |
JP2007180337A (ja) | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101012 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110405 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110411 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |