JP2006156706A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

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良夫 伊藤
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Abstract

【目的】電解コンデンサの高温無負荷時の漏れ電流を低減することが可能な電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。
【解決手段】 電解コンデンサの駆動用電解液において、エチレングリコールと水とを混合した溶媒に、アゼライン酸、セバシン酸、安息香酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等の有機カルボン酸またはその塩の1種以上と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、以下の化学式で示されるロジノールを0.1〜1.0wt%添加する。
【化1】
Figure 2006156706

【選択図】 なし

Description

本発明は、電解コンデンサの駆動用電解液(以下、電解液と称す)に関するものである。さらに詳しくは、高温無負荷時の漏れ電流を低減するための電解液組成に関するものである。
従来、中高圧用のアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液としては、エチレングリコールを主溶媒とし、有機カルボン酸またはそのアンモニウム塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩とを配合し、さらに、電解液の耐電圧を上昇させるためにマンニトール、ソルビトール等の多価アルコールを添加した電解液が用いられている。
近年、電解コンデンサの小形化に伴い、電解コンデンサの陽極箔にエッチング倍率の高いものが使用されるようになり、比抵抗の低い電解液が要求されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特公平7−48459号公報(第1−4頁) 特公平7−48460号公報(第1−3頁) 特公平7−63047号公報(第1−4頁)
しかしながら、従来の電解液で低比抵抗のものを得るには、電解質の濃度を高くするか、水を多量に混合しなければならないため、以下の問題点がある。まず、電解質の濃度が高いと電解質の析出や耐電圧低下が起こってしまう。また、水を多量に配合した場合、電解コンデンサの高温無負荷時の漏れ電流を著しく増加させてしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、耐電圧が低下せず、かつ、高温無負荷時の漏れ電流の増加を抑制できる電解コンデンサの駆動用電解液を提供することにある。
上記課題を解決するため各種検討した結果、本願発明者は、電解液にロジノールを添加すると、水による電極の劣化を防止することができるなど、電解コンデンサの高温安定性が向上することを見出した。
本発明に係る電解コンデンサの駆動用電解液は、かかる知見に基づいてなされたものであり、エチレングリコールと水とを混合した溶媒に、有機カルボン酸およびその塩の1種以上と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、以下の化学式で示されるロジノールとを配合したことを特徴とする。
Figure 2006156706
本発明において、ロジノールの配合量は、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%であることが好ましい。0.1wt%未満では、高温無負荷放置における漏れ電流増大の抑制効果が小さく、1.0wt%を超えると比抵抗が上昇する傾向にある。
本発明において、水の配合量は、電解液全体に対して2.0〜10.0wt%であることが好ましい。2.0wt%未満では比抵抗の低減効果が小さく、10.0wt%を超えると、高温無負荷放置において漏れ電流が増大する傾向にあり、ロジノールの効果が低下することが分かる(実施例15)。
本発明において、上記の有機カルボン酸としては、アゼライン酸、セバシン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等を例示することができる。
また、有機カルボン酸の塩としては、アンモニウム塩の他、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミン等の一級アミン塩、ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン等の二級アミン塩、トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン塩、テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩等を例示することができる。
上記の電解液には、カルボン酸とその塩、溶媒の他、漏れ電流の低減、耐電圧向上、ガス吸収等の目的で種々の添加剤を加えることができる。添加剤の例として、リン酸化合物、ホウ酸化合物、多価アルコール類、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールのランダム共重合体及びブロック共重合体に代表される高分子化合物、ニトロ化合物等が挙げられる。
本発明に係る電解液において、ロジノールは、エチレングリコールと水との混合溶媒に容易に溶解し、水を含有していても高温下の安定性に優れるため、電解コンデンサの特性改善並びに信頼性向上を図ることができる。また、電解液中でロジノールは電極箔表面に吸着するため、水の配合量が多くても105℃の高温下での水と電極箔との水和反応を抑制でき、高温無負荷時の漏れ電流増大を抑制することができる。また、電解質の増量を必要としないので、耐電圧を低下させることもない。
本発明に係る電解コンデンサの駆動用電解液は、エチレングリコールと水とを混合した溶媒に、有機カルボン酸またはその塩の1種以上と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、上記の化学式で示されるロジノールとを配合したものであり、後述するように、本発明に係る電解液を用いれば、電解コンデンサの損失低減と信頼性の向上とを図ることができる。
ここで、ロジノールの配合量は、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%であることが好ましく、水の配合量は、電解液全体に対して2.0〜10.0wt%であることが望ましい。
以下、実施例に基づき本発明を適用したアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液をさらに具体的に説明する。まず、表1に示す組成で電解液を調合した後、30℃における比抵抗を測定した。その測定結果を表1に示す。
Figure 2006156706
次に、表1の電解液を使用して、定格400V−22μF(φ16×25mmL)のアルミニウム電解コンデンサを各10個作製し、損失(tanδ)、漏れ電流について初期特性を測定した後、高温無負荷試験(105℃、1000時間放置)を行い、表2に示す結果を得た。
Figure 2006156706
まず、有機カルボン酸塩を1,6−デカンジカルボン酸アンモニウムとした場合の実施例1〜15について説明する。
表2において、水分配合量が等しいもの、すなわち、5wt%の従来例2と実施例3,5,7とを比較すると、ロジノールを配合した実施例の方が、高温無負荷試験において漏れ電流の増大が抑制され、優れた特性を示している。
このように、本発明の実施例に係る電解液を用いた電解コンデンサはいずれも、電解液に水分を添加したのでtanδが小さく、かつ、高温無負荷試験での漏れ電流の増大が抑制されている。
但し、ロジノールの配合量が0.1wt%未満では、高温無負荷時における漏れ電流増大の抑制効果が小さい(実施例1参照)。また、1.0wt%を超えると比抵抗が上昇する傾向にある(実施例9参照)。
よって、ロジノールの配合量は、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%の範囲が好ましい。
また、水分の配合量は、電解液全体に対して2.0wt%未満では比抵抗の低減効果が小さく(実施例10〜11)、10.0wt%を超えるとロジノールの効果が低下し、高温無負荷によって漏れ電流が増大する傾向にある(実施例15)。
よって、水分の配合量は2.0〜10.0wt%が好ましい。
また、有機カルボン酸をセバシン酸アンモニウムとした場合(実施例16)、およびアゼライン酸アンモニウムとした場合(実施例17)も、上記と同様、ロジノールによる漏れ電流増大の抑制効果が見られた。
なお、ロジノールを配合させた効果は、上記実施例に限定されるものではなく、先に記載した有機カルボン酸やその塩を単独または複数配合した電解液に用いても同等の効果があった。

Claims (3)

  1. エチレングリコールと水とを混合した溶媒に、有機カルボン酸またはその塩の1種以上と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、以下の化学式で示されるロジノールとを配合したことを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
    Figure 2006156706
  2. 請求項1において、ロジノールの配合量が、電解液全体に対して0.1〜1.0wt%であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
  3. 請求項1または2において、水の配合量が、電解液全体に対して2.0〜10.0wt%であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0982576A (ja) * 1995-09-08 1997-03-28 Hitachi Aic Inc 電解コンデンサ用電解液
JPH09320904A (ja) * 1996-05-30 1997-12-12 Nichicon Corp 電解コンデンサの駆動用電解液

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