JP2002164260A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JP2002164260A JP2002164260A JP2000359371A JP2000359371A JP2002164260A JP 2002164260 A JP2002164260 A JP 2002164260A JP 2000359371 A JP2000359371 A JP 2000359371A JP 2000359371 A JP2000359371 A JP 2000359371A JP 2002164260 A JP2002164260 A JP 2002164260A
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- electrolytic solution
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解コンデンサの高温無負荷時の漏れ電流を
低減することが可能な電解コンデンサの駆動用電解液を
提供する。 【解決手段】 エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、高級二塩基酸およびその塩のうち少なくとも１種
を溶質として溶解し、１，２，３，４−ブタンテトラカ
ルボン酸（化１）を０．１〜１．０ｗｔ％添加したこと
を特徴としている。 【化１】
低減することが可能な電解コンデンサの駆動用電解液を
提供する。 【解決手段】 エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、高級二塩基酸およびその塩のうち少なくとも１種
を溶質として溶解し、１，２，３，４−ブタンテトラカ
ルボン酸（化１）を０．１〜１．０ｗｔ％添加したこと
を特徴としている。 【化１】
Description
【０００１】
【発明の属する技術用分野】本発明は、電解コンデンサ
の駆動用電解液（以下、電解液と称す）の改良に関する
ものである。
の駆動用電解液（以下、電解液と称す）の改良に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】近年の電解コンデンサの小型化に伴い、
電解コンデンサの陽極箔にはエッチング倍率の高いもの
が使用されるようになり、比抵抗の低い電解液が要求さ
れている。従来の電解液としては、エチレングリコール
を溶媒として、電解質として高級二塩基酸のアンモニウ
ム塩を溶解したものが使用されている。
電解コンデンサの陽極箔にはエッチング倍率の高いもの
が使用されるようになり、比抵抗の低い電解液が要求さ
れている。従来の電解液としては、エチレングリコール
を溶媒として、電解質として高級二塩基酸のアンモニウ
ム塩を溶解したものが使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記電解液で
低比抵抗のものを得るには、電解質の濃度を高くする
か、水を多量に添加しなければならない。しかし、電解
質の濃度の増加は電解質の析出、耐電圧低下を起こす。
また水を多量に添加した場合、電解コンデンサの高温無
負荷時の漏れ電流を増加させるため、１０５℃での使用
は困難であった。本発明は上記の問題点を改善し、高温
条件下においても使用可能な電解液を提供するものであ
る。
低比抵抗のものを得るには、電解質の濃度を高くする
か、水を多量に添加しなければならない。しかし、電解
質の濃度の増加は電解質の析出、耐電圧低下を起こす。
また水を多量に添加した場合、電解コンデンサの高温無
負荷時の漏れ電流を増加させるため、１０５℃での使用
は困難であった。本発明は上記の問題点を改善し、高温
条件下においても使用可能な電解液を提供するものであ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、電解液に１，２，３，４−ブタンテトラカル
ボン酸を添加することで、高温下での電極箔と水との水
和反応を抑制し、高温無負荷での信頼性に優れた電解液
を提供するものである。すなわち、エチレングリコール
と水とを混合した溶媒に、高級二塩基酸およびその塩の
うち少なくとも１種を溶質として溶解し、１，２，３，
４−ブタンテトラカルボン酸（化２）を添加したことを
特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。
するため、電解液に１，２，３，４−ブタンテトラカル
ボン酸を添加することで、高温下での電極箔と水との水
和反応を抑制し、高温無負荷での信頼性に優れた電解液
を提供するものである。すなわち、エチレングリコール
と水とを混合した溶媒に、高級二塩基酸およびその塩の
うち少なくとも１種を溶質として溶解し、１，２，３，
４−ブタンテトラカルボン酸（化２）を添加したことを
特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。
【０００５】
【化２】
【０００６】さらに、上記１，２，３，４−ブタンテト
ラカルボン酸の添加量が０．１〜１．０ｗｔ％であるこ
とを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。
ラカルボン酸の添加量が０．１〜１．０ｗｔ％であるこ
とを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。
【０００７】また、上記水の混合量が１．０〜１０．０
ｗｔ％であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用
電解液である。
ｗｔ％であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用
電解液である。
【０００８】上記高級二塩基酸としては、アゼライン
酸、セバシン酸、１，６−デカンジカルボン酸、５，６
−デカンジカルボン酸、７−ビニルヘキサデセン−１，
１６−ジカルボン酸等を例示することができる。
酸、セバシン酸、１，６−デカンジカルボン酸、５，６
−デカンジカルボン酸、７−ビニルヘキサデセン−１，
１６−ジカルボン酸等を例示することができる。
【０００９】高級二塩基酸の塩としては、アンモニウム
塩の他、メチルアミン、エチルアミン、ｔ−ブチルアミ
ン等の１級アミン塩、ジメチルアミン、エチルメチルア
ミン、ジエチルアミン等の２級アミン塩、トリメチルア
ミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、
トリエチルアミン等の３級アミン塩、テトラメチルアン
モニウム、トリエチルメチルアンモニウム等の４級アン
モニウム塩等を例示することができる。
塩の他、メチルアミン、エチルアミン、ｔ−ブチルアミ
ン等の１級アミン塩、ジメチルアミン、エチルメチルア
ミン、ジエチルアミン等の２級アミン塩、トリメチルア
ミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、
トリエチルアミン等の３級アミン塩、テトラメチルアン
モニウム、トリエチルメチルアンモニウム等の４級アン
モニウム塩等を例示することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】電解液中の１，２，３，４−ブタ
ンテトラカルボン酸が電極箔表面に吸着するため、水の
添加量が増加しても１０５℃の高温下での水と電極箔と
の水和反応を抑制でき、高温無負荷時の漏れ電流増大を
抑制することができる。また電解質の増量を必要としな
いので、耐電圧を低下させることもない。
ンテトラカルボン酸が電極箔表面に吸着するため、水の
添加量が増加しても１０５℃の高温下での水と電極箔と
の水和反応を抑制でき、高温無負荷時の漏れ電流増大を
抑制することができる。また電解質の増量を必要としな
いので、耐電圧を低下させることもない。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
表１、２の組成で電解液を調合し、３０℃における比抵
抗を測定した。
表１、２の組成で電解液を調合し、３０℃における比抵
抗を測定した。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【表２】
【００１４】表１、２の電解液を使用して、定格４００
Ｖ−２２μＦ（φ１６×２５ｍｍＬ）のアルミニウム電
解コンデンサを各１０個作製し、ｔａｎδ、漏れ電流に
ついて初期特性測定後、高温無負荷試験（１０５℃、１
０００時間放置）を行い表３の結果を得た。
Ｖ−２２μＦ（φ１６×２５ｍｍＬ）のアルミニウム電
解コンデンサを各１０個作製し、ｔａｎδ、漏れ電流に
ついて初期特性測定後、高温無負荷試験（１０５℃、１
０００時間放置）を行い表３の結果を得た。
【００１５】
【表３】
【００１６】表３より、１，２，３，４−ブタンテトラ
カルボン酸を添加しなかった従来例１〜３と比較し、本
発明である実施例１〜９は、高温無負荷試験において、
漏れ電流の増大が抑制され、優れた特性を示している。
１，２，３，４−ブタンテトラカルボン酸の添加量は、
０．１〜１．０ｗｔ％の範囲が好ましく、０．１ｗｔ％
未満では十分な効果が得られず、１．０ｗｔ％を超える
と比抵抗が高くなり、低比抵抗用途に不向きとなる。ま
た、水の添加量は、２．０〜１０．０ｗｔ％の範囲が好
ましく、２．０ｗｔ％未満では比抵抗がやや高いので、
低比抵抗用途に不向きであり、１０．０ｗｔ％を超える
と、１，２，３，４−ブタンテトラカルボン酸の効果が
低下する。
カルボン酸を添加しなかった従来例１〜３と比較し、本
発明である実施例１〜９は、高温無負荷試験において、
漏れ電流の増大が抑制され、優れた特性を示している。
１，２，３，４−ブタンテトラカルボン酸の添加量は、
０．１〜１．０ｗｔ％の範囲が好ましく、０．１ｗｔ％
未満では十分な効果が得られず、１．０ｗｔ％を超える
と比抵抗が高くなり、低比抵抗用途に不向きとなる。ま
た、水の添加量は、２．０〜１０．０ｗｔ％の範囲が好
ましく、２．０ｗｔ％未満では比抵抗がやや高いので、
低比抵抗用途に不向きであり、１０．０ｗｔ％を超える
と、１，２，３，４−ブタンテトラカルボン酸の効果が
低下する。
【００１７】
【発明の効果】上記のとおり、１，２，３，４−ブタン
テトラカルボン酸は、エチレングリコールと水との混合
溶媒に容易に溶解し、水を含有していても高温下の安定
性に優れるため、電解コンデンサの特性改善並びに信頼
性向上を図ることができる。
テトラカルボン酸は、エチレングリコールと水との混合
溶媒に容易に溶解し、水を含有していても高温下の安定
性に優れるため、電解コンデンサの特性改善並びに信頼
性向上を図ることができる。
Claims (3)
- 【請求項１】 エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、高級二塩基酸およびその塩のうち少なくとも１種
を溶質として溶解し、１，２，３，４−ブタンテトラカ
ルボン酸（化１）を添加したことを特徴とする電解コン
デンサの駆動用電解液。 【化１】 - 【請求項２】 請求項１記載の１，２，３，４−ブタン
テトラカルボン酸の添加量が０．１〜１．０ｗｔ％であ
ることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。 - 【請求項３】 請求項１記載の水の混合量が２．０〜１
０．０ｗｔ％であることを特徴とする電解コンデンサの
駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000359371A JP2002164260A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000359371A JP2002164260A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002164260A true JP2002164260A (ja) | 2002-06-07 |
Family
ID=18831144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000359371A Abandoned JP2002164260A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002164260A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006351912A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
| WO2011118234A1 (ja) | 2010-03-26 | 2011-09-29 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ用電解液 |
-
2000
- 2000-11-27 JP JP2000359371A patent/JP2002164260A/ja not_active Abandoned
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006351912A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Nichicon Corp | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
| JP4641454B2 (ja) * | 2005-06-17 | 2011-03-02 | ニチコン株式会社 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
| WO2011118234A1 (ja) | 2010-03-26 | 2011-09-29 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ用電解液 |
| KR20130018793A (ko) | 2010-03-26 | 2013-02-25 | 닛뽄 케미콘 가부시끼가이샤 | 전해 컨덴서용 전해액 |
| US9111685B2 (en) | 2010-03-26 | 2015-08-18 | Nippon Chemi-Con Corporation | Electrolytic solution for electrolytic capacitor |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070515 |
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| A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20080129 |