JP2000348982A - アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液

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JP2000348982A
JP2000348982A JP11156314A JP15631499A JP2000348982A JP 2000348982 A JP2000348982 A JP 2000348982A JP 11156314 A JP11156314 A JP 11156314A JP 15631499 A JP15631499 A JP 15631499A JP 2000348982 A JP2000348982 A JP 2000348982A
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phosphite
electrolytic capacitor
aluminum electrolytic
driving
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JP11156314A
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English (en)
Inventor
Kazuto Nishizawa
和人 西澤
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Nichicon Corp
Original Assignee
Nichicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 比抵抗が低く、高温での信頼性を改善したア
ルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。 【解決手段】 エチレングリコ−ルと水とを混合した溶
媒に、アジピン酸、安息香酸およびそれらの塩のうち少
なくとも1種を溶質として溶解し、亜リン酸エステル
(式1)を添加したことを特徴としている。 上記亜リン酸エステルの添加量は0.01〜3.0wt
%が好ましく、さらに、電解液に添加する水の混合量
は、10〜50wt%が好ましい。上記亜リン酸エステ
ルは、亜リン酸メチル、亜リン酸エチル、亜リン酸イソ
プロピル、亜リン酸ブチル、亜リン酸ジメチル、亜リン
酸ジエチル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジブチ
ル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン
酸トリイソプロピル、亜リン酸トリブチルであることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム電解
コンデンサの駆動用電解液(以下、電解液と称す)に関
するものであり、特に比抵抗が低く、高温での信頼性を
改善した電解液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミニウム電解コンデンサは、
高純度アルミニウム箔をエッチングして表面積を拡大
し、その表面を陽極酸化した陽極箔と、この陽極箔と対
向するエッチングされた陰極箔との間にセパレータを介
在させて巻回した構造の素子に電解液を含漬後、ケース
に収納し、封口体により封口してなるものである。この
ような電解コンデンサにおいては、電解液の特性が電解
コンデンサの性能を決定する大きな要因となる。特に近
年の電解コンデンサの小型化に伴い、エッチング倍率の
高いものが使用されるようになり、コンデンサの抵抗率
が高くなっていることから、これに用いる電解液は比抵
抗の低いものが常に要求される。従来の電解液の中でコ
ストも安く、比抵抗の低いものとしては、エチレングリ
コールを主溶媒としてこれに水を加え、さらに電解質と
してアジピン酸、安息香酸等のアンモニウム塩を溶解し
たものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記電解液で低
比抵抗のものを得るには、電解質の濃度を高くするか、
水を多量に添加しなければならない。しかし、電解質濃
度の増加は電解質の析出を招き、また水分を多量に添加
した場合、高温下において電解液中の水分が電極箔と水
和反応してガス発生し、電解コンデンサの内圧を上昇さ
せるため105℃以上での使用は困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、電解液に亜リン酸エステルを添加すること
で、高温下で水と電極箔との水和反応を抑制し、低比抵
抗で高温での信頼性に優れた電解液を提供するものであ
る。すなわち、エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、アジピン酸、安息香酸およびそれらの塩のうち少
なくとも1種を溶質として溶解し、亜リン酸エステル
(化2)を添加したことを特徴とするアルミニウム電解
コンデンサの駆動用電解液である。
【0005】
【化2】
【0006】そして、上記亜リン酸エステルの添加量
が、0.01〜3.0wt%であることを特徴とするア
ルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液である。
【0007】さらに、上記水の混合量が10〜50wt
%であることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ
の駆動用電解液である。
【0008】また、上記亜リン酸エステルが、亜リン酸
メチル、亜リン酸エチル、亜リン酸イソプロピル、亜リ
ン酸ブチル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜
リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸ト
リメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリイソプロ
ピル、亜リン酸トリブチルであることを特徴とするアル
ミニウム電解コンデンサの駆動用電解液である。
【0009】
【発明の実施の形態】亜リン酸エステルを添加すること
により、亜リン酸エステルが電極箔表面に吸着するた
め、水の添加量が増加しても105℃の高温下での電解
液中の水と電極箔との水和反応が抑制され、ガス発生を
抑えることができる。また電解質の増量を必要としない
ので、耐電圧を低下させることもない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
表1の組成で電解液を調合し、30℃における比抵抗を
測定した。
【0011】
【表1】
【0012】表1の電解液を使用して、定格16V−4
700μFのアルミニウム電解コンデンサを各10個作
製し、静電容量、tanδ、漏れ電流の初期特性および
高温負荷試験(105℃中において定格電圧を印加、1
000時間)後の静電容量変化率、tanδ、漏れ電
流、外観を調査した結果を表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】亜リン酸エステルを添加しなかった従来例
1〜4と亜リン酸ジエチルを0.005wt%添加した
比較例1においてはガス発生を抑制することができず短
時間で防爆弁が作動してしまった。本発明の電解液(実
施例1〜6)を使用したアルミニウム電解コンデンサ
は、105℃1000時間後においても安定した特性を
示している。
【0015】亜リン酸エステルの添加量は、0.01〜
3.0wt%が好ましい。0.01未満では亜リン酸エ
ステルの効果が充分に得られず、3.0wt%を超える
と高温負荷試験で容量変化率やtanδが大きく悪化し
問題である。
【0016】電解液に添加する水の混合量は、10〜5
0wt%が好ましい。10wt%未満では電解液の比抵
抗が低くならず、50wt%を超えると亜リン酸エステ
ルの効果が充分得られない問題がある。
【0017】実施例では亜リン酸エステルとして、亜リ
ン酸イソプロピル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチ
ル、亜リン酸トリメチルを使用したが、亜リン酸メチ
ル、亜リン酸エチル、亜リン酸ブチル、亜リン酸ジイソ
プロピル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸トリエチル、亜
リン酸トリイソプロピル、亜リン酸トリブチルでも同等
の効果があった。
【0018】
【発明の効果】上記のように本発明の電解液は、低比抵
抗下のために多量の水を含有していても、亜リン酸エス
テルを添加することによって、高温下の安定性に優れ、
比抵抗が低い電解液が得られるため、低コストで電解コ
ンデンサの特性改善並びに信頼性向上がはかることがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレングリコールと水とを混合した溶
    媒に、アジピン酸、安息香酸およびそれらの塩のうち少
    なくとも1種を溶質として溶解し、亜リン酸エステル
    (化1)を添加したことを特徴とするアルミニウム電解
    コンデンサの駆動用電解液。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記亜リン酸エステルの添加量が、0.
    01〜3.0wt%であることを特徴とする請求項1記
    載のアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。
  3. 【請求項3】 上記水の混合量が10〜50wt%であ
    ることを特徴とする請求項1記載のアルミニウム電解コ
    ンデンサの駆動用電解液。
  4. 【請求項4】 上記亜リン酸エステルが、亜リン酸メチ
    ル、亜リン酸エチル、亜リン酸イソプロピル、亜リン酸
    ブチル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン
    酸ジイソプロピル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸トリメ
    チル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリイソプロピ
    ル、亜リン酸トリブチルであることを特徴とする請求項
    1または2記載のアルミニウム電解コンデンサの駆動用
    電解液。
JP11156314A 1999-06-03 1999-06-03 アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 Pending JP2000348982A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002056324A1 (fr) * 2001-01-15 2002-07-18 Ube Industries, Ltd. Électrolyte pour condensateur électrolytique
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