JPH09115781A - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
- Publication number
- JPH09115781A JPH09115781A JP26823895A JP26823895A JPH09115781A JP H09115781 A JPH09115781 A JP H09115781A JP 26823895 A JP26823895 A JP 26823895A JP 26823895 A JP26823895 A JP 26823895A JP H09115781 A JPH09115781 A JP H09115781A
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- JP
- Japan
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- electrolyte
- water
- electrolytic capacitor
- electrolytic
- acid
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解コンデンサの特性改善並びに信頼性向上
をはかる。 【構成】 エチレングリコールと10〜30wt.%の
水とを混合した溶媒にアジピン酸、安息香酸のうち少な
くとも1種類の有機カルボン酸またはその塩を溶質とし
て溶解させたものに0.01〜3.0wt.%のグリシ
ンを添加したことを特徴としている。
をはかる。 【構成】 エチレングリコールと10〜30wt.%の
水とを混合した溶媒にアジピン酸、安息香酸のうち少な
くとも1種類の有機カルボン酸またはその塩を溶質とし
て溶解させたものに0.01〜3.0wt.%のグリシ
ンを添加したことを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサの駆動
用電解液(以下単に電解液と称する)の改良に関するも
のであり、優れた電導度を有し、高温で安定な電解液に
関するものである。
用電解液(以下単に電解液と称する)の改良に関するも
のであり、優れた電導度を有し、高温で安定な電解液に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に電解コンデンサは、高純度アルミ
ニウム箔をエッチングして表面積を増大させ、その表面
を陽極酸化して誘電体化した陽極箔と、この陽極箔と対
向するエッチングされた陰極箔との間に隔離紙を介在さ
せて巻回した構造の素子に電解液を含浸させ、ケースに
収納し、封口体により封口してなるものである。このよ
うな電解コンデンサにおいては、電解液の特性が電解コ
ンデンサの性能を決定する大きな要因となる。特に近年
の電解コンデンサの小型化に伴い、エッチング倍率の高
いものが使用されるようになり、コンデンサの抵抗率が
大きくなっていることから、これに用いる電解液として
は比抵抗の小さいものが常に要求される。従来の電解液
の中でコストも安く、比抵抗の低いものとしてはエチレ
ングリコ−ルを主溶媒としてこれに水を加え、さらに電
解質としてアジピン酸、安息香酸等のカルボン酸のアン
モニウム塩を溶解したものが使用されている。
ニウム箔をエッチングして表面積を増大させ、その表面
を陽極酸化して誘電体化した陽極箔と、この陽極箔と対
向するエッチングされた陰極箔との間に隔離紙を介在さ
せて巻回した構造の素子に電解液を含浸させ、ケースに
収納し、封口体により封口してなるものである。このよ
うな電解コンデンサにおいては、電解液の特性が電解コ
ンデンサの性能を決定する大きな要因となる。特に近年
の電解コンデンサの小型化に伴い、エッチング倍率の高
いものが使用されるようになり、コンデンサの抵抗率が
大きくなっていることから、これに用いる電解液として
は比抵抗の小さいものが常に要求される。従来の電解液
の中でコストも安く、比抵抗の低いものとしてはエチレ
ングリコ−ルを主溶媒としてこれに水を加え、さらに電
解質としてアジピン酸、安息香酸等のカルボン酸のアン
モニウム塩を溶解したものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような電
解液は比抵抗を低下させることはできるものの水の添加
量が多い為、高温下では電解液中の水が電極箔と水和反
応してガスを発生させ、電解コンデンサの内圧を上昇さ
せるので105℃以上での使用は困難であった。
解液は比抵抗を低下させることはできるものの水の添加
量が多い為、高温下では電解液中の水が電極箔と水和反
応してガスを発生させ、電解コンデンサの内圧を上昇さ
せるので105℃以上での使用は困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するためエチレングリコ−ルと10〜30wt.%
の水とを混合した溶媒にアジピン酸、安息香酸のうち少
なくとも1種類の有機カルボン酸またはその塩を溶質と
して溶解させたものにグリシンを0.01〜3.0w
t.%添加したことを特徴とする。
解決するためエチレングリコ−ルと10〜30wt.%
の水とを混合した溶媒にアジピン酸、安息香酸のうち少
なくとも1種類の有機カルボン酸またはその塩を溶質と
して溶解させたものにグリシンを0.01〜3.0w
t.%添加したことを特徴とする。
【0005】
【作用】グリシンを添加することによって水の添加量が
増加しても105℃の高温下での電解液中の水と電極箔
との水和反応が抑制され、ガス発生が抑えられる。
増加しても105℃の高温下での電解液中の水と電極箔
との水和反応が抑制され、ガス発生が抑えられる。
【0006】グリシンの添加量を種々検討した結果、
0.01〜3.0wt.%の範囲内で良好であった。
0.01wt.%未満では抑制効果は現れず、3.0w
t.%を超えると析出してしまう。
0.01〜3.0wt.%の範囲内で良好であった。
0.01wt.%未満では抑制効果は現れず、3.0w
t.%を超えると析出してしまう。
【0007】水の添加量は10〜30wt.%の範囲内
であり、10wt.%未満では比抵抗が低くならず、3
0wt.%を超えるとグリシンによる上記の効果が現れ
なくなる。
であり、10wt.%未満では比抵抗が低くならず、3
0wt.%を超えるとグリシンによる上記の効果が現れ
なくなる。
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
1に本発明に係わる電解液(試料記号a,b,c,d,
e,f,g,h,i,j)と比較のための従来の電解液
(試料記号A,B,C,D)のそれぞれ電解液の組成
比、及び同電解液の30℃における比抵抗を示す。
1に本発明に係わる電解液(試料記号a,b,c,d,
e,f,g,h,i,j)と比較のための従来の電解液
(試料記号A,B,C,D)のそれぞれ電解液の組成
比、及び同電解液の30℃における比抵抗を示す。
【0008】
【表1】
【0009】また、表2に上記電解液を各々使用してア
ルミニウム電解コンデンサを各50ケ作製し、105℃
中で1000時間負荷試験を行った結果を示す。コンデ
ンサ試料は何れも定格10V4700μFのアルミニウ
ム電解コンデンサである。
ルミニウム電解コンデンサを各50ケ作製し、105℃
中で1000時間負荷試験を行った結果を示す。コンデ
ンサ試料は何れも定格10V4700μFのアルミニウ
ム電解コンデンサである。
【0010】
【表2】
【0011】従来の電解液(試料記号A,B,C,D)
を使用したアルミニウム電解コンデンサはガス発生が多
く、短時間で防爆弁が作動してしまった。本発明に係わ
る電解液(試料記号a,b,c,d,e,f,g,h,
i,j)を使用したアルミニウム電解コンデンサは、1
05℃1000時間後でも安定した特性を示している。
を使用したアルミニウム電解コンデンサはガス発生が多
く、短時間で防爆弁が作動してしまった。本発明に係わ
る電解液(試料記号a,b,c,d,e,f,g,h,
i,j)を使用したアルミニウム電解コンデンサは、1
05℃1000時間後でも安定した特性を示している。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明ではグリシンを添加
することにより、水の添加量が多くなっても、高温下で
の安定性に優れ、比抵抗が低い電解液が得られるので、
低コストで電解コンデンサの特性改善並びに信頼性向上
をはかることができ、工業的ならびに実用的価値の大な
るものである。
することにより、水の添加量が多くなっても、高温下で
の安定性に優れ、比抵抗が低い電解液が得られるので、
低コストで電解コンデンサの特性改善並びに信頼性向上
をはかることができ、工業的ならびに実用的価値の大な
るものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 エチレングリコ−ルと水とを混合した溶
媒にアジピン酸、安息香酸のうち少なくとも1種類の有
機カルボン酸またはその塩を溶質として溶解し、これに
グリシンを添加したことを特徴とする電解コンデンサの
駆動用電解液。 - 【請求項2】 上記グリシンの添加量が、0.01〜
3.0wt.%であることを特徴とする請求項1の電解
コンデンサの駆動用電解液。 - 【請求項3】 上記の水の添加量が10〜30wt.%
である請求項1または請求項2の電解コンデンサの駆動
用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26823895A JPH09115781A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26823895A JPH09115781A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09115781A true JPH09115781A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17455830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26823895A Pending JPH09115781A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09115781A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6288889B1 (en) | 1998-12-01 | 2001-09-11 | Rubycon Corporation | Electrolytic solution for electrolytic capacitor and electrolytic capacitor using the same |
JP2007311681A (ja) * | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Nichicon Corp | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
-
1995
- 1995-10-17 JP JP26823895A patent/JPH09115781A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6288889B1 (en) | 1998-12-01 | 2001-09-11 | Rubycon Corporation | Electrolytic solution for electrolytic capacitor and electrolytic capacitor using the same |
JP2007311681A (ja) * | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Nichicon Corp | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
JP4754404B2 (ja) * | 2006-05-22 | 2011-08-24 | ニチコン株式会社 | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20041119 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041129 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050328 |