JP2000306778A - アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JP2000306778A JP2000306778A JP11115024A JP11502499A JP2000306778A JP 2000306778 A JP2000306778 A JP 2000306778A JP 11115024 A JP11115024 A JP 11115024A JP 11502499 A JP11502499 A JP 11502499A JP 2000306778 A JP2000306778 A JP 2000306778A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解コンデンサの特性改善並びに信頼性向上
を図る。 【解決手段】 エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、アジピン酸、安息香酸、またはそれらの塩のうち
少なくとも１種を溶解し、化１に示すＮ−ヒドロキシエ
チルエチレンジアミン三酢酸を添加したことを特徴とし
ている。 【化１】
を図る。 【解決手段】 エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、アジピン酸、安息香酸、またはそれらの塩のうち
少なくとも１種を溶解し、化１に示すＮ−ヒドロキシエ
チルエチレンジアミン三酢酸を添加したことを特徴とし
ている。 【化１】
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム電解コ
ンデンサの駆動用電解液（以下電解液と称する）の改良
に関するものであり、優れた電導度を有し高温で安定な
電解液に関するものである。
ンデンサの駆動用電解液（以下電解液と称する）の改良
に関するものであり、優れた電導度を有し高温で安定な
電解液に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に電解コンデンサは高純度アルミニ
ウム箔をエッチングして表面積を拡大し、その表面を化
成した陽極箔と、該陽極箔に対向するエッチングされた
陰極箔との間にセパレータ紙を介在させて巻回した構造
の素子に電解液を含浸し、該素子をケースに収納し、封
口体により封止して作製されている。このような電解コ
ンデンサにおいては、電解液の特性が電解コンデンサの
性能を決定する大きな要因となる。特に近年の電解コン
デンサの小型化に伴い、エッチング倍率の高いものが使
用されるようになり、コンデンサの等価直列抵抗が大き
くなっていることから、これに用いる電解液としては比
抵抗の小さいものが常に要求される。従来の電解液の中
でコストも安く、比抵抗の低いものとしてはエチレング
リコールを主溶媒としてこれに水を加え、さらに電解質
としてアジピン酸、安息香酸等のカルボン酸のアンモニ
ウム塩を溶解したものが使用されている。
ウム箔をエッチングして表面積を拡大し、その表面を化
成した陽極箔と、該陽極箔に対向するエッチングされた
陰極箔との間にセパレータ紙を介在させて巻回した構造
の素子に電解液を含浸し、該素子をケースに収納し、封
口体により封止して作製されている。このような電解コ
ンデンサにおいては、電解液の特性が電解コンデンサの
性能を決定する大きな要因となる。特に近年の電解コン
デンサの小型化に伴い、エッチング倍率の高いものが使
用されるようになり、コンデンサの等価直列抵抗が大き
くなっていることから、これに用いる電解液としては比
抵抗の小さいものが常に要求される。従来の電解液の中
でコストも安く、比抵抗の低いものとしてはエチレング
リコールを主溶媒としてこれに水を加え、さらに電解質
としてアジピン酸、安息香酸等のカルボン酸のアンモニ
ウム塩を溶解したものが使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電解液への水
の添加量を増すと比抵抗を低下させることはできるが、
当該電解液を使用した電解コンデンサでは、高温下で電
解液中の水が電極箔と水和反応を起こしてガスを発生さ
せ、内圧を上昇させるので１０５℃以上での使用は困難
であり、水和反応を抑制する手段が要求されていた。
の添加量を増すと比抵抗を低下させることはできるが、
当該電解液を使用した電解コンデンサでは、高温下で電
解液中の水が電極箔と水和反応を起こしてガスを発生さ
せ、内圧を上昇させるので１０５℃以上での使用は困難
であり、水和反応を抑制する手段が要求されていた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、化２で示すＮ−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン三酢酸を電解液に添加することで、電解液中
の水と電極箔との水和反応を抑制し、低比抵抗で高温で
も安定な電解液を提供するものである。すなわち、エチ
レングリコールと水とを混合した溶媒に、アジピン酸、
安息香酸、またはそれらの塩のうち少なくとも１種を溶
解し、化２に示すＮ−ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸を添加したことを特徴とするアルミニウム電解
コンデンサの駆動用電解液である。
解決するため、化２で示すＮ−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン三酢酸を電解液に添加することで、電解液中
の水と電極箔との水和反応を抑制し、低比抵抗で高温で
も安定な電解液を提供するものである。すなわち、エチ
レングリコールと水とを混合した溶媒に、アジピン酸、
安息香酸、またはそれらの塩のうち少なくとも１種を溶
解し、化２に示すＮ−ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸を添加したことを特徴とするアルミニウム電解
コンデンサの駆動用電解液である。
【０００５】
【化２】
【０００６】そして、上記Ｎ−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン三酢酸の添加量が０．１〜３．０ｗｔ％であ
ることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサの駆動
用電解液である。また、上記の水の添加量が１０〜３０
ｗｔ％であるアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解
液である。
ンジアミン三酢酸の添加量が０．１〜３．０ｗｔ％であ
ることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサの駆動
用電解液である。また、上記の水の添加量が１０〜３０
ｗｔ％であるアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解
液である。
【０００７】
【発明の実施の形態】Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジ
アミン三酢酸を添加した電解液を使用し、電解コンデン
サを作製する。Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジアミン
三酢酸が箔表面に吸着することにより、水の添加量が増
加しても、高温下において電解液中の水と電極箔との水
和反応が抑制され、ガス発生が抑えられる。
アミン三酢酸を添加した電解液を使用し、電解コンデン
サを作製する。Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジアミン
三酢酸が箔表面に吸着することにより、水の添加量が増
加しても、高温下において電解液中の水と電極箔との水
和反応が抑制され、ガス発生が抑えられる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
１は本発明に係る実施例１〜１８の電解液と比較のため
の従来例１〜６の電解液のそれぞれの電解液の液組成お
よび３０℃における比抵抗を比較した結果である。
１は本発明に係る実施例１〜１８の電解液と比較のため
の従来例１〜６の電解液のそれぞれの電解液の液組成お
よび３０℃における比抵抗を比較した結果である。
【０００９】
【表１】
【００１０】また、上記電解液を用い、定格１０Ｖ−４
７００μＦのアルミニウム電解コンデンサを各５０個作
製し、１０５℃中で１０００時間負荷試験を行い、表２
の結果を得た。
７００μＦのアルミニウム電解コンデンサを各５０個作
製し、１０５℃中で１０００時間負荷試験を行い、表２
の結果を得た。
【００１１】
【表２】
【００１２】表２に記載したとおり、従来の電解液（従
来例１〜６）を使用したアルミニウム電解コンデンサは
ガス発生が多く、短時間で防爆弁が作動したが、本発明
に係る電解液（実施例１〜１８）を使用したアルミニウ
ム電解コンデンサは１０５℃１０００時間後でも防爆弁
の作動は全くなく、安定した電気特性を示している。
来例１〜６）を使用したアルミニウム電解コンデンサは
ガス発生が多く、短時間で防爆弁が作動したが、本発明
に係る電解液（実施例１〜１８）を使用したアルミニウ
ム電解コンデンサは１０５℃１０００時間後でも防爆弁
の作動は全くなく、安定した電気特性を示している。
【００１３】なお、Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン三酢酸の添加量を種々検討した結果、０．１〜３．
０ｗｔ％の範囲が適当であった。０．１ｗｔ％未満では
水和反応抑制効果は現れず、３．０ｗｔ％を越えると比
抵抗が高くなり過ぎるので、問題である。また、水の添
加量は１０〜３０ｗｔ％の範囲が適当であり、１０ｗｔ
％未満では比抵抗の低下が図れず、３０ｗｔ％を越える
とＮ−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸による
上記の水和反応抑制効果がなくなる。
ミン三酢酸の添加量を種々検討した結果、０．１〜３．
０ｗｔ％の範囲が適当であった。０．１ｗｔ％未満では
水和反応抑制効果は現れず、３．０ｗｔ％を越えると比
抵抗が高くなり過ぎるので、問題である。また、水の添
加量は１０〜３０ｗｔ％の範囲が適当であり、１０ｗｔ
％未満では比抵抗の低下が図れず、３０ｗｔ％を越える
とＮ−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸による
上記の水和反応抑制効果がなくなる。
【００１４】
【発明の効果】以上のように本発明では、Ｎ−ヒドロキ
シエチルエチレンジアミン三酢酸を添加することによ
り、水の添加量が多くなっても、高温下での安定性に優
れた比抵抗の低い電解液が得られる。よって、電解コン
デンサの特性改善並びに信頼性向上を低コストで実現す
ることができ、工業的ならびに実用的価値の大なるもの
である。
シエチルエチレンジアミン三酢酸を添加することによ
り、水の添加量が多くなっても、高温下での安定性に優
れた比抵抗の低い電解液が得られる。よって、電解コン
デンサの特性改善並びに信頼性向上を低コストで実現す
ることができ、工業的ならびに実用的価値の大なるもの
である。
Claims (3)
- 【請求項１】 エチレングリコールと水とを混合した溶
媒に、アジピン酸、安息香酸、またはそれらの塩のうち
少なくとも１種を溶解し、化１に示すＮ−ヒドロキシエ
チルエチレンジアミン三酢酸を添加したことを特徴とす
るアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液。 【化１】 - 【請求項２】 上記Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン三酢酸の添加量が０．１〜３．０ｗｔ％であること
を特徴とする請求項１記載のアルミニウム電解コンデン
サの駆動用電解液。 - 【請求項３】 上記の水の添加量が１０〜３０ｗｔ％で
ある請求項１記載のアルミニウム電解コンデンサの駆動
用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11115024A JP2000306778A (ja) | 1999-04-22 | 1999-04-22 | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11115024A JP2000306778A (ja) | 1999-04-22 | 1999-04-22 | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000306778A true JP2000306778A (ja) | 2000-11-02 |
Family
ID=14652348
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11115024A Pending JP2000306778A (ja) | 1999-04-22 | 1999-04-22 | アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000306778A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101465205B (zh) * | 2007-12-17 | 2012-07-18 | 大赛璐化学工业株式会社 | 用于制造叠层电容器的溶剂组合物 |
-
1999
- 1999-04-22 JP JP11115024A patent/JP2000306778A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101465205B (zh) * | 2007-12-17 | 2012-07-18 | 大赛璐化学工业株式会社 | 用于制造叠层电容器的溶剂组合物 |
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Legal Events
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