JP2007273903A - 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用電極箔の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】化成液を改良することにより、陽極酸化に要する電気エネルギーの低減、および静電容量の増加を図ることのできる電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供する。
【解決手段】エッチングされたアルミニウム箔を化成液中で陽極酸化を行い、箔表面に陽極酸化皮膜を形成するにあたって、化成液は、過酸化水素を含んでいる。このような化成液を調製するにあたっては、化成液の溶媒として、過酸化水素の濃度が0.1〜5.0重量%の過酸化水素水を用い、この過酸化水素水に対してホウ酸またはその塩、リン酸またはその塩、アジピン酸またはその塩を溶質として配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電解コンデンサ用電極箔の製造方法に関するものである。
電解コンデンサ用電極箔を製造する際は、エッチングされたアルミニウム箔を化成液中で陽極酸化を行い、箔表面に陽極酸化皮膜を形成する。また、電解コンデンサ用電極箔を製造する際の化成液としては、一般的に、ホウ酸またはその塩、リン酸またはその塩、アジピン酸またはその塩の水溶液が使用されている(例えば、非特許文献1参照)。
電解コンデンサ用電極箔を製造する際の陽極酸化においては、大量の電気エネルギーを必要とするため、より少ない電気エネルギーで静電容量の大きい陽極酸化皮膜を生成させる方法が要求されている。
このため、比較的厚い陽極酸化皮膜を必要とする高圧用の電解コンデンサ用電極箔を製造する際には、トンネル状にエッチングされたアルミニウム箔を高温の純水中に浸漬し水和皮膜を生成させてから、化成液中で陽極酸化している。
また、比較的薄い陽極酸化皮膜を必要とする低圧用電極箔においては、スポンジ状にエッチングされたアルミニウム箔を用い、ケイ酸アルカリ処理または熱処理によって水和アルミニウム皮膜を生成させてから、化成液中で陽極酸化している(特許文献1、2参照)。
永田伊佐也、「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」、日本蓄電器工業株式会社、平成9年2月24日、P262〜331 特開昭57−6250号公報 特開平8−293442号公報
このように、陽極酸化に要する電気エネルギーの低減、および静電容量の増加を図るにあたって種々の前処理が検討されているが、コストダウン、地球環境保護、化石燃料の高騰など様々な要因から、さらなる電気エネルギーの低減および静電容量の増加が求められている。
そこで、本発明の課題は、化成液を改良することにより、陽極酸化に要する電気エネルギーの低減、および静電容量の増加を図ることのできる電解コンデンサ用電極箔の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、エッチングされたアルミニウム箔を化成液中で陽極酸化を行う電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、前記化成液は、過酸化水素を含んでいることを特徴とする。かかる化成液を調製するにあたっては、過酸化水素水を用いればよい。
本発明では、陽極酸化に用いる化成液が過酸化水素を含んでいるため、陽極酸化のみで酸化皮膜を生成させる従来の方法と比較して、少ない電気エネルギーで静電容量の高い電解コンデンサ用電極箔を製造することができる。
この場合、前記過酸化水素水は、過酸化水素の濃度が0.1重量%以上であることが好ましい。
工業的に生産される過酸化水素水の濃度は30〜50%であるが、任意の割合で水と混合できるため、純水で0.1重量%以上になるように希釈して使用することで、容易に化成液の溶媒として過酸化水素水を使用することができる。
また、過酸化水素の濃度が6%以上になると劇物に該当し、かつ過酸化水素水の分解が生じやすくなるため、それ以下の濃度で使用することが好ましい。
本発明では、陽極酸化に用いる化成液に過酸化水素を含んでいるため、化成液自体が化学的な酸化性を有している。そのため、電気エネルギーを使った陽極酸化と化成液自体の酸化性による化学的なアルミニウムの酸化が同時に進行し、陽極酸化だけで酸化皮膜を生成させる従来の方法よりも、少ない電気エネルギーで電解コンデンサ用電極箔を製造することができる。
また、過酸化水素水を用いることで、陽極酸化において化成液から潤沢に酸素が供給されるため、化成前工程でアルミニウム表面の付加されている水和皮膜からの脱水反応が促進され、酸化皮膜の結晶化が進みやすい。それ故、従来の方法よりも静電容量の大きい電解コンデンサ用電極箔を製造することができる。よって、電解コンデンサの小形化、低コスト化を図ることができる。
本発明では、電解コンデンサに用いる陽極箔を製造するにあたって、エッチングされたアルミニウム箔を化成液中で陽極酸化する。このような陽極酸化を行うにあたって、本形態では、過酸化水素を含む化成液を用いる。
このような化成液を調製するにあたっては、過酸化水素水を用い、この過酸化水素水に対して、陽極酸化用として一般的な、ホウ酸またはその塩、リン酸またはその塩、アジピン酸またはその塩を溶質として配合する。
ここで、化成液の過酸化水素の濃度が0.1〜5.0重量%であることが好ましい。
以下、実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明する。本例では、エッチングされたアルミニウム箔について、表1に示す各条件で陽極酸化を行う。
Figure 2007273903
[陽極酸化電圧22Vの場合]
[実施例1〜5]
本例では、スポンジ状にエッチングされた低圧用のアルミニウム箔を用いる。陽極酸化を開始する際には、電流密度を20mA/cm2に一定にした定電流条件下で、10.0重量%アジピン酸アンモニウムと、過酸化水素濃度0.1〜5.0重量%とした化成液中で陽極酸化を行い、定電圧22Vに到達後15分間、定電圧状態を保持しながら陽極酸化を行った。
次に、温度500℃の雰囲気中での3分間の熱処理と、表1に記載の化成液中での3分間の電圧印加を2回繰り返し、陽極酸化終了とした。
(従来例1)
アジピン酸アンモニウムを溶質とし、水を溶媒とする化成液を用いた以外は、上記実施例1〜5と同様にして陽極酸化を行った。
[陽極酸化電圧500Vの場合]
[実施例6〜10]
本例では、トンネル状にエッチングされた高圧用のアルミニウム箔を用いる。本例では、高温の純水中にエッチング箔を浸漬して表面に水和皮膜を形成してから、10.0%ホウ酸と過酸化水素濃度0.1〜5.0重量%とした化成液中での陽極酸化を開始する。
電流密度を20mA/cm2に一定にした定電流条件下で陽極酸化を行い、定電圧500Vに到達後30分間、定電圧状態を保持しながら陽極酸化を行った。
次に、温度500℃の雰囲気中での5分間の熱処理と、前記化成液中での5分間の電圧印加を2回繰り返し、陽極酸化終了とした。
10.0重量%アジピン酸アンモニウムと過酸化水素濃度0.1〜5.0重量%のホウ酸と、過酸化水素濃度0.1〜5.0重量%とした化成液中での陽極酸化を開始した。
(従来例2)
ホウ酸を溶質とし、水を溶媒とする化成液を用いた以外は、上記実施例6〜10と同様にして陽極酸化を行った。
[評価結果]
上記のようにして製造した電解コンデンサ用電極箔の静電容量、静電容量増加率、化成電気量、化成電気量減少率を表1に示す。
表1より、陽極酸化時の印加電圧が22Vの低圧用電極箔における実施例1〜5と従来例1とを比較すると、実施例1〜5では静電容量が増加し、化成電気量が減少していることが分かる。
また、陽極酸化時の印加電圧が500Vの高圧用電極箔の実施例6〜10においても、従来例2と比較すると、実施例6〜10では静電容量が増加し、化成電気量が減少していることが分かる。
このような効果は過酸化水素濃度が0.1重量%以上において得られるものである。但し、過酸化水素の濃度が6%重量以上になると劇物に該当し、かつ、過酸化水素水の分解が生じやすく、取り扱いが困難であるため、それ以下の濃度で使用することが好ましい。
以上より、過酸化水素の濃度は0.1〜5.0重量%であることが好ましい。

Claims (2)

  1. エッチングされたアルミニウム箔を化成液中で陽極酸化する電解コンデンサ用電極箔の製造方法において、
    前記化成液が、過酸化水素を含んでいることを特徴とする電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
  2. 前記化成液中の、過酸化水素の濃度が0.1〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用電極箔の製造方法。
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