JP4403627B2 - ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法 - Google Patents

ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4403627B2
JP4403627B2 JP2000090853A JP2000090853A JP4403627B2 JP 4403627 B2 JP4403627 B2 JP 4403627B2 JP 2000090853 A JP2000090853 A JP 2000090853A JP 2000090853 A JP2000090853 A JP 2000090853A JP 4403627 B2 JP4403627 B2 JP 4403627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
substrate
pattern
resin composition
sensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000090853A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001281863A (ja
Inventor
克 太田
淳史 伊藤
伸一郎 岩永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2000090853A priority Critical patent/JP4403627B2/ja
Publication of JP2001281863A publication Critical patent/JP2001281863A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4403627B2 publication Critical patent/JP4403627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法に関わり、さらに詳しくは、酸解離性官能基を有する重合体およびポリ(ビニル低級アルキルエーテル)を樹脂成分として含有するポジ型感放射線性樹脂組成物、並びに当該ポジ型感放射線性樹脂組成物を用いる、集積回路素子に実装する際のバンプあるいは配線等として好適なメッキ造形物の製造方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、集積回路素子の微細化に伴い、大規模集積回路(LSI)の高集積化およびASICと呼ばれる特定用途に適合させた集積回路への移行が急激に進んでおり、そのためLSIを電子機器に搭載するための多ピン薄膜実装が必要とされとされ、テープ・オートメーテッド・ボンディング(TAB)方式やフリップチップ方式によるベアチップ実装などが採用されてきている。このような多ピン薄膜実装法では、接続用端子として、バンプと呼ばれる高さ10μm以上の突起電極が基板上に高精度に配置されることが必要であり、今後LSIのさらなる高集積化に対応して、バンプの高精度化がより一層必要になってきている。
このバンプは現在、以下のような手順で加工されている。すなわち、LSI素子が加工されたウェハー上に、導電層となるバリアメタルを積層し、感放射性樹脂組成物、いわゆるレジストを塗布して乾燥する。次いで、バンプを形成する部分が開口するように、マスクを介して放射線を照射(以下、「露光」という。)したのち現像して、パターンを形成する。その後、このパターンを鋳型として、電解メッキにより金や銅等の電極材料を析出させる。次いで、樹脂部分を剥離したのち、バリアメタルをエッチングにより除去する。その後、ウェハーからチップが方形に切り出されて、TAB等のパッケージングやフリップチップ等の実装工程に移っていく。
【0003】
前述したバンプの一連の加工工程においては、レジストに対して、以下のような特性が要求されている。
・ 20μm以上の均一な厚みの塗膜が形成できること。
・ バンプの狭ピッチ化に対応するために解像性が高いこと。
・ 鋳型となるパターンの側壁が垂直に近く、パターンがマスク寸法に忠実であること。
・ 工程の生産効率を高めるために、高感度で現像性の良いこと。
・ メッキ液に対する良好な濡れ性を有していること。
・ メッキ時にレジスト成分がメッキ液中に溶出してメッキ液を劣化させることがないこと。
・ メッキ時にメッキ液が基板とレジストとの界面にしみ出さないように、基板に対して高い密着性を有すること。
・ メッキの成長応力に抗しうる十分な強度を有し、鋳型となるパターンの形状を忠実に転写し、かつマスク寸法に忠実なメッキ造形物を形成できること。
・ メッキ中、およびメッキ後に基板を水洗し乾燥したときに、塗膜にクラックが発生しないこと。
・ メッキ後は、剥離液により容易に剥離されること。
【0004】
従来、バンプ加工用レジストとしては、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジド基含有化合物を主成分とするネガ型感放射線性樹脂組成物(特開平10−207067号公報参照)が用いられているが、このレジストは、パターン形状が順テーパー状となり、垂直な側壁を有するパターンが得られず、また感度が低いため露光時間が長くなり、生産効率が低いという問題点があった。しかも、このレジストは、メッキの成長応力に対する強度が不十分で、レジストから形成したパターンにクラックが発生しやすいなどの問題があり、さらに解像度や、厚膜のメッキ析出物のマスク寸法に対する忠実性の点でも十分とはいえなかった。
また、ノボラック樹脂やポリビニルフェノールと、アジド化合物あるいはジアゾ化合物とを含むレジストに、ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)を配合することにより、塗膜に柔軟性を付与できることが知られている(特公昭63−63892号公報、特公昭60−12621号公報参照)。しかしながら、これらのレジストも、前記特開平10−207067号公報のレジストと同様に、パターン形状、感度、解像度、厚膜のメッキ析出物のマスク寸法に対する忠実性等の面で満足できないものである。
【0005】
一方、薄膜用のレジストとして、酸により解離して酸性官能基を生じる酸解離性官能基を有する樹脂と、放射線の照射により酸を発生する成分とを含有する、高感度、高解像度の化学増幅型のポジ型レジストが多数知られている。しかしながら、これらの化学増幅型のポジ型レジストからメッキ造形物を形成しようとすると、メッキ液中に、あるいはメッキ後に基板を水洗し乾燥したときに、メッキの成長応力による内部応力の蓄積、レジストパターンが置かれる環境変化(例えば、温度の変化、乾燥状態の変化等)などにより、レジストパターンにクラックが発生するという問題がある。
そして、メッキ中のレジストパターンにクラックが生じると、メッキ液がしみ出して、メッキ析出物の変形につながる。また、メッキ後のレジストパターンにクラックが生じると、検査でメッキ膜厚が不足していることが判明しても、再メッキすることができず、経済性と生産性の面で大きな痛手を被ることになる。
これに対し、化学増幅型のポジ型レジストに用いられるベース樹脂の分子量を下げたり、あるいはガラス転移点を下げたりすることにより、前述したクラックの発生は防止できるようになるが、今度は、メッキの成長応力が大きいメッキ液中、あるいはメッキ温度が65℃を超えるようなメッキ条件下では、レジストパターンが軟化あるいは膨潤して、メッキ析出物の形状が所定の形状から大きくずれるという問題を生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における前記問題点に鑑み、バンプなどの加工用レジストとして使用される感放射線性樹脂組成物の構成成分について鋭意検討した結果なされたものであり、その課題は、特に、メッキ中およびメッキ後の水洗・乾燥によってもレジストパターンにクラックを生じることがなく、バンプあるいは配線等の厚膜のメッキ造形物を精度よく形成することができ、かつ感度、解像度等にも優れたポジ型感放射線性樹脂組成物、並びに当該ポジ型感放射線性樹脂組成物を用いるメッキ造形物の製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、前記課題は、第一に、
(A)酸により解離して酸性官能基を生じる酸解離性官能基を有するラジカル重合性単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および芳香族ビニル化合物を必須成分とする他の共重合可能なラジカル重合性単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位を含有する重合体であって、該酸により解離して酸性官能基を生じる酸解離性官能基を有するラジカル重合性単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位が1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および/または下記一般式(1)で表される繰返し単位を含む重合体、(B)下記一般式(2)で表されるビニル低級アルキルエーテルの単独または2種以上の混合物を重合することにより得られるポリ(ビニル低級アルキルエーテル)、(C)オニウム塩化合物(但し、チオフェニウム塩化合物を含む。)、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物の群から選ばれる放射線の照射により酸を発生する成分並びに(D)有機溶剤を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物、
【化1】
Figure 0004403627
〔一般式(1)において、R 1 は水素原子またはメチル基を示し、R 2 は置換されてもよい炭素数6〜20の1価の脂環族基または置換されてもよい炭素数6〜20の1価の芳香族基を示す。〕
【化2】
Figure 0004403627
〔一般式(2)において、R3 は炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示す。〕
により達成される。
【0008】
本発明によると、前記課題は、第二に、
(イ)前記ポジ型感放射線性樹脂組成物を、表面に導電層を有する基板上に塗布したのち乾燥して樹脂膜を形成する工程、(ロ)該樹脂膜に所定の形状に露光後加熱し、さらに現像してパターンを形成する工程、(ハ)基板上に形成された該パターンを鋳型とし所定厚さに電解メッキしてメッキ造形物を形成する工程、(ニ)基板から樹脂膜部分を剥離する工程、および(ホ)基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を除去する工程を経てなることを特徴とするメッキ造形物の製造方法、
により達成される。
【0009】
本発明によると、前記課題は、第三に、
前記ポジ型感放射線性樹脂組成物を支持体フィルム上に塗布して乾燥したのち、該支持体フィルムを剥離することにより形成されてなるポジ型感放射線性樹脂膜、
により達成される。
【0010】
本発明によると、前記課題は、第四に、
(イ)前記ポジ型感放射線性樹脂膜を、表面に導電層を有する基板上に積層する工程、(ロ)積層された樹脂膜に所定の形状に露光後加熱し、さらに現像してパターンを形成する工程、(ハ)基板上に形成された該パターンを鋳型とし所定厚さに電解メッキしてメッキ造形物を形成する工程、(ニ)基板から樹脂膜部分を剥離する工程、および(ホ)基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を除去する工程を経てなることを特徴とするメッキ造形物の製造方法、
により達成される。
【0011】
本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、それに含有される露光により酸を発生する成分(以下、「感放射線性酸発生剤」という。)に露光することにより酸が発生し、この酸の触媒作用により、当該ポジ型感放射線性樹脂組成物からなる樹脂膜(すなわちレジスト被膜)中で化学反応(例えば極性の変化、化学結合の分解、架橋反応等)が生起することにより、現像液に対する溶解性が露光部において変化する現象を利用して、パターンを形成するものである。
このパターンの形成機構をさらに説明すると、次のとおりである。感放射線性酸発生剤への露光により発生した酸の触媒作用により、ポジ型感放射線性樹脂組成物に含まれる酸解離性官能基を有する重合体中の該酸解離性官能基が解離して酸性官能基を生じ、その結果重合体のアルカリ現像液に対する溶解性が露光部において増大する。また、この酸解離性官能基の解離は、露光後に加熱(Post Exposure Bake、以下、「PEB」という。)することにより促進される。この酸解離性官能基の解離によって新たに発生した酸は次の解離に触媒作用を及ぼし、酸解離性官能基の解離と酸の発生が次々と“増幅”されることになる。このような化学増幅作用を利用することにより、所定のパターンが高感度(すなわち低露光量)かつ高解像度に形成されるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
重合体(A)
本発明に用いられる(A)成分は、酸により解離して酸性官能基を生じる酸解離性官能基を有するラジカル重合性単量体(以下、「単量体(I)」という。)の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位(以下、「酸解離性繰返し単位」という。)および芳香族ビニル化合物を必須成分とする他の共重合可能なラジカル重合性単量体(以下、「単量体(II)」という。)の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位(以下、「他の繰返し単位」という。)を含有する重合体であって、酸解離性繰返し単位が1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および/または前記一般式(1)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(1)」という。)を含む重合体(以下、「重合体(A)」という。)からなる。
【0013】
一般式(1)において、R 2 の置換されてもよい炭素数6〜20の1価の脂環族基としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−クロロシクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、2−メチルアダマンチル基、トリシクロデカニル基等を挙げることができる。
また、R 2 の置換されてもよい炭素数6〜20の1価の芳香族基としては、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、4−クロロフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、1−ナフチル基、ベンジル基等を挙げることができる。
1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および繰返し単位(1)以外の酸解離性繰返し単位(以下、「他の酸解離性繰返し単位」という。)のうち、酸により解離してカルボキシル基を生成する繰返し単位としては、例えば、t−ブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート、2−t−ブトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、2−ベンジルオキシカルボニルエチル(メタ)アクリレート、2−メチルアダマンチル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレート、t−ブトキシカルボニルメトキシスチレンの重合性不飽和結合が開裂した単位等を挙げることができる。
【0017】
さらに、酸により解離してフェノール性水酸基を生成する繰返し単位としては、例えば、p−1−メトキシエトキシスチレン、p−1−エトキシエトキシスチレン等のアセタール基で保護されたヒドロキシスチレン類や、t−ブトキシスチレン、t−ブトキシカルボニルオキシスチレン等の重合性不飽和結合が開裂した単位等を挙げることができる。
【0018】
重合体(A)は、その酸解離性繰返し単位中の酸解離性官能基が酸により解離して酸性官能基を生成するとともに、この解離により酸解離物質を生成し、例えば繰返し単位(1)が2−ベンジルプロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位の場合、2−ベンジルプロペンを生成する。
この酸解離物質の1気圧における沸点(以下、単に「沸点」という。)が室温以下の場合、メッキ造形物を製造する際のパターン形状に悪影響を与えるおそれがある。
一般に、レジスト被膜の厚さが集積回路素子の回路を形成する場合のように1〜2μm程度であるときには、沸点が20℃を下回るような酸解離物質であっても、PEBの過程でガス成分としてレジスト被膜中を透過してしまい、パターン形状に実際上影響を与えない。しかし、バンプなどを製造するためのレジスト被膜では、厚さを20μm以上に厚くしなければならない場合があり、発生したガス成分がレジスト被膜内に滞留して、大きな気泡を形成し、現像した際にパターン形状が著しく損なわれるおそれがある。このため、酸解離物質が低沸点、特に沸点が20℃未満の場合、レジスト被膜の厚さが20μmを超えるような用途には使用が困難である。
【0019】
したがって、重合体(A)における酸解離性繰返し単位としては、生成される酸解離物質の沸点が20℃以上である単位が好ましく、1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および繰返し単位(1)のうちでは、1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートあるいは2−ベンジルプロパン−2−イル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位が好ましい。重合体(A)中の1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレート単位から生成される酸解離物質は4−メチル−4−ペンテン−2−オンで、その沸点は約130℃であり、また2−ベンジルプロペンの沸点は約170℃である。
重合体(A)において、1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および繰返し単位(1)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて存在することができ、また他の酸解離性繰返し単位は、単独でまたは2種以上を組み合わせて存在することができる。
【0020】
単量体(II) のうち、芳香族ビニル化合物としては、例えば、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン等を挙げることができる。
また、芳香族ビニル化合物以外の単量体(II) としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のヘテロ原子含有脂環式ビニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル化合物;1.3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィン類;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類などを挙げることができる。
【0021】
これらの単量体(II) のうち、芳香族ビニル化合物としては、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、スチレンが好ましく、芳香族ビニル化合物以外の単量体(II) としては、アクリル酸、メタクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が好ましい。
単量体(II) は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0022】
重合体(A)中における酸解離性繰返し単位と他の繰返し単位との比率は、本発明の所期の効果を損なわない範囲であれば特に限定されるものではないが、酸解離性繰返し単位/他の繰返し単位(重量比)が、通常、5/95〜100/0、好ましくは10/90〜90/10、さらに好ましくは20/80〜80/20である。この場合、酸解離性繰返し単位の含有率が5重量%未満では、生成される酸性官能基の割合が低くなり、得られる重合体のアルカリ性現像液に対する溶解性が低下してパターン形成が困難になるおそれがある。
【0023】
重合体(A)は、例えば、
(i) 単量体(I)を、単量体(II) と共に、直接重合する方法、
(ii) 単量体(I)とp−アセトキシスチレンとを、場合により単量体(II) と共に、共重合したのち、塩基性条件下で加水分解を行って、重合体中のアセトキシ基をヒドロキシル基に変換する方法、
(iii) p−t−ブトキシスチレンを重合したのち、酸性条件下で加水分解を行って、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)に変性し、その後ポリ(p−ヒドロキシスチレン)中のヒドロキシル基を部分的に、例えばt−ブトキシカルボニルオキシ基、1−エトキシエトキシ基等で保護する方法
等により製造することができる。
前記(i)〜(iii)の方法における重合は、通常のラジカル重合開始剤を使用し、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等の適宜の重合方法によって実施することができるが、特に溶液重合法が好ましい。
【0024】
前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、ベンゾイルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、t−ブチルペルオキシド等の有機過酸化物などを挙げることができる。
また、前記溶液重合法に用いられる溶媒としては、使用される単量体成分と反応せず、生成する重合体を溶解するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、メタノール、エタノール、n−ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
なお、重合体(A)が溶液重合法により製造された場合、得られる重合体溶液をそのままポジ型感放射線性樹脂組成物の調製に供してもよく、あるいは重合体溶液から重合体(A)を分離してポジ型感放射線性樹脂組成物の調製に供してもよい。
また、前記(i)〜(iii)の方法における重合に際しては、必要に応じて、例えばメルカプタン化合物、ハロゲン炭化水素等の分子量調節剤を使用することができる。
【0025】
重合体(A)の分子量は、単量体組成、ラジカル重合開始剤、分子量調節剤、重合温度などの重合条件を適切に選択することにより調節することができるが、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)で、通常、5,000〜200,000、好ましくは7,000〜100,000である。この場合、重合体(A)のMwが5,000未満では、強度が低下して、樹脂膜のメッキ耐性が不十分となるおそれがあり、一方200,000を超えると、重合体の露光後のアルカリ溶解性が低下して、微細パターンの形成が困難になる傾向がある。
本発明において、重合体(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0026】
(B)ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)
本発明に用いられるポリ(ビニル低級アルキルエーテル)は、記一般式(2)で表されるビニル低級アルキルエーテルの単独または2種以上の混合物を重合することにより得られる(共)重合体からなる。
【0028】
一般式(2)において、炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基等を挙げることができる。
これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、i−ブチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
本発明において、特に好ましいポリ(ビニル低級アルキルエーテル)は、ポリ(ビニルメチルエーテル)である。
【0029】
ビニル低級アルキルエーテルの重合は、カチオン重合触媒の存在下、適当な溶媒中で、常法により実施することができる。
前記カチオン重合触媒としては、例えば、硫酸、塩酸、臭化水素酸、りん酸、クロロスルホン酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等のプロトン酸類;塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ふっ化ホウ素、四塩化チタン、四塩化錫等の酸性ハロゲン化金属類や、これらの酸性ハロゲン化金属と水、アルコール、ハロゲン化水素、ハロゲン化アルキル等の共触媒との混合物;トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルクロロアルミニウム、エチルジクロロアルミニウム等の有機金属化合物や、これらの有機金属化合物と水、エーテル等の共触媒との混合物等を挙げることができる。
これらのカチオン重合触媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記溶媒としては、例えば、重合体(A)を製造する溶液重合法について例示した溶媒のうち、カチオン重合条件下で安定な、あるいはカチオン重合の共触媒ともなりうる溶媒を挙げることができる。
【0030】
ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)のMwは、好ましくは1,000〜200,000、さらに好ましくは10,000〜100,000である。ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)は、その重合度により、室温で流動性を有するものから柔軟な樹脂状のものまでがあり、これらは適宜選択して使用される。
【0031】
本発明において、ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)の使用量は、重合体(A)とポリ(ビニル低級アルキルエーテル)との合計を100重量部としたときに、好ましくは5〜60重量部、さらに好ましくは10〜50重量部である。この場合、ポリ(ビニル低級アルキルエーテル)の使用量が5重量部未満では、厚膜のメッキ造形物を製造する際のメッキ後の水洗・乾燥過程で、鋳型となるレジストパターンにクラックが発生することがあり、好ましくなく、一方60重量部を超えると、パターンを形成するための現像時に、露光部と未露光部とのコントラストが低下して、パターン形状が損なわれるおそれがある。
【0032】
酸発生剤(C)
本発明に用いられる感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(C)」という。)は、オニウム塩化合物(但し、チオフェニウム塩化合物を含む。)、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物の群から選ばれる露光により酸を発生する化合物であり、この酸の作用により重合体(A)中に存在する酸解離性官能基が解離して、例えばカルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基が生成し、その結果、ポジ型感放射線性樹脂組成物から形成された樹脂膜の露光部がアルカリ性現像液に易溶性となり、ポジ型のパターンを形成することができる。
以下、酸発生剤(C)の具体例を示す。
【0033】
オニウム塩化合物
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。
好ましいオニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムピレンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムベンゼンスルホネート、4,7−ジ−n−ブトキシナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
【0034】
ハロゲン含有化合物
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。
好ましいハロゲン含有化合物の具体例としては、1,10−ジブロモ−n−デカン、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタンや、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、スチリル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体などを挙げることができる。
スルホン化合物
スルホン化物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。
好ましいスルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物
スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。
好ましいスルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジル−p−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
【0035】
スルホンイミド化合物
好ましいスルホンイミド化合物の具体例としては、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
【0036】
N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、
N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.1.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.1.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(10−カンファ−スルホニルオキシ)ナフチルイミド
等を挙げることができる。
【0037】
ジアゾメタン化合物
好ましいジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−1,1−ジメチルエチルスルホニルジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
【0038】
これらの酸発生剤(C)のうち、さらに好ましくは、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムピレンスルホネート、4,7−ジ−n−ブトキシナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート等であり、特に、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4,7−ジ−n−ブトキシナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート等である。
本発明において、酸発生剤(C)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0039】
酸発生剤(C)の使用量は、レジストとしての感度、解像性、パターン形状等を確保する観点から、重合体(A)とポリ(ビニル低級アルキルエーテル)との合計を100重量部としたときに、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10重量部である。この場合、酸発生剤(C)の使用量が0.1重量部未満では、感度、解像性が低下する傾向があり、一方20重量部を超えると、放射線に対する透明性が低下して、パターン形状が劣化する傾向がある。
【0040】
酸拡散制御剤
本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物には、酸発生剤(C)から発生する酸の樹脂膜中における拡散を制御し、未露光部における好ましくない化学反応を抑制する作用等を有する酸拡散制御剤を配合することが好ましい。このような酸拡散制御剤を使用することにより、組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光からPEBまでの引き置き時間の変動によるパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れたものとなる。
酸拡散制御剤としては、メッキ造形物の製造工程における露光や加熱により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
【0041】
前記含窒素有機化合物としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、8−オキシキノリン、アクリジン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、2,4,6−トリ(2−ピリジル)−S−トリアジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等を挙げることができる。
これらの含窒素有機化合物のうち、特に、2,4,6−トリ(2−ピリジル)−s−トリアジンが好ましい。
前記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0042】
酸拡散制御剤の使用量は、重合体(A)とポリ(ビニル低級アルキルエーテル)との合計を100重量部としたときに、通常、15重量部以下、好ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは0.005〜5重量部である。この場合、酸拡散制御剤の使用量が15重量部を超えると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の使用量が0.001重量部未満であると、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
【0043】
他のアルカリ可溶性樹脂
また、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物には、場合により、重合体(A)およびポリ(ビニル低級アルキルエーテル)以外のアルカリ可溶性樹脂(以下、「他のアルカリ可溶性樹脂」という。)を添加することができる。
他のアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を1種以上有する、アルカリ性現像液に可溶な樹脂である。このようなアルカリ可溶性樹脂を添加することにより、ポジ型感放射線性樹脂組成物から形成した樹脂膜のアルカリ性現像液への溶解速度の制御がより容易となる結果、現像性をさらに向上させることができる。
【0044】
他のアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ性現像液に可溶である限り特に限定されるものではないが、好ましい他のアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、p−ビニル安息香酸、p−カルボキシメチルスチレン、p−カルボキシメトキシスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸 メサコン酸、ケイ皮酸等の酸性官能基を有する少なくとも1種の単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位を含有する付加重合系樹脂や、ノボラック樹脂に代表される酸性官能基を有する縮合系繰返し単位を含有する重縮合系樹脂等を挙げることができる。
アルカリ可溶性の付加重合系樹脂は、前記酸性官能基を有する単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限りでは、1種以上の他の繰返し単位をさらに含有することもできる。
【0045】
前記他の繰返し単位としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、無水マレイン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルアニリン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール等の重合性不飽和結合が開裂した単位を挙げることができる。
【0046】
アルカリ可溶性の付加重合系樹脂としては、樹脂膜としたときの放射線の透過性が高く、またドライエッチング耐性にも優れるという観点から、特に、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、p−イソプロペニルフェノールの共重合体等が好ましい。
アルカリ可溶性の付加重合系樹脂のMwは、通常、1,000〜200,000、好ましくは5,000〜50,000である。
【0047】
また、アルカリ可溶性の重縮合系樹脂は、酸性官能基を有する縮合系繰返し単位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶である限りでは、他の縮合系繰返し単位をさらに含有することもできる。
このような重縮合系樹脂は、例えば、1種以上のフェノール類と1種以上のアルデヒド類とを、場合により他の縮合系繰返し単位を形成しうる重縮合成分と共に、酸性触媒または塩基性触媒の存在下、水媒質中または水と親水性溶媒との混合媒質中で(共)重縮合することによって製造することができる。
前記フェノール類としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができ、また前記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等を挙げることができる。
アルカリ可溶性の重縮合系樹脂のMwは、通常、1,000〜100,000、好ましくは2,000〜50,000である。
これらの他のアルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
他のアルカリ可溶性樹脂の使用量は、重合体(A)とポリ(ビニル低級アルキルエーテル)との合計を100重量部としたときに、通常、200重量部以下である。
【0048】
界面活性剤
また、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物には、塗布性、現像性等を改良する作用を示す界面活性剤を添加することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェノールエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の使用量は、重合体(A)とポリ(ビニル低級アルキルエーテル)との合計を100重量部としたときに、通常、2重量部以下である。
【0049】
他の添加剤
さらに、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物に配合可能な他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、増感剤、分散剤、可塑剤、保存安定性を高めるための熱重合禁止剤、酸化防止剤等を挙げることができ、中でも紫外線吸収剤は、露光時の散乱光の未露光部への回り込みによる光反応を阻止する作用があるために有用である。このような紫外線吸収剤としては、露光に使用される紫外線の波長域で高い吸光係数を有する化合物が好ましい。また、有機顔料も同様の目的に使用することができる。
【0050】
(D)有機溶剤
本発明に用いられる有機溶剤としては、例えば、前記重合体(A)を製造する溶液重合法について例示した溶媒のほか、ジメチルスルホキシド、アセトニルアセトン、イソホロン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。
これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶剤の使用量は、ポジ型感放射線性樹脂組成物の塗布方法、製造されるメッキ造形物の用途等を考慮して調整することができ、組成物を均一に混合させることができれば特に限定されないが、重合体(A)とポリ(ビニル低級アルキルエーテル)との合計を100重量部としたときに、好ましくは20〜400重量部、さらに好ましくは50〜300重量部である。
【0051】
本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、特に、例えば集積回路素子のバンプあるいは配線等のメッキ造形物の製造に好適に使用することができる。
また、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、支持体フィルム上に塗布して乾燥したのち、該支持体フィルムを剥離することにより樹脂膜とし、このポジ型感放射線性樹脂膜を前記と同様のメッキ造形物の製造に好適に使用することができる。この場合、ポジ型感放射線性樹脂組成物を支持体フィルム上に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷、アプリケーター法等を挙げることができる。なお、支持体フィルムの材料は、特に限定されるものではなく、所要の強度を有する限り適宜のものを使用することができる。
【0052】
以下、本発明のメッキ造形物の製造方法について説明する。
本発明におけるポジ型感放射線性樹脂組成物を用いるメッキ造形物の製造方法(以下、「製造方法(1)」という。)は、(イ)ポジ型感放射線性樹脂組成物を、表面に導電層を有する基板上に塗布したのち乾燥して樹脂膜を形成する工程、(ロ)該樹脂膜に所定の形状に露光後加熱し、さらに現像してパターンを形成する工程、(ハ)基板上に形成された該パターンを鋳型とし所定厚さに電解メッキしてメッキ造形物を形成する工程、(ニ)基板から樹脂膜部分を剥離する工程、および(ホ)基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を除去する工程を経ることからなる。
【0053】
また、本発明におけるポジ型感放射線性樹脂膜を用いるメッキ造形物の製造方法(以下、「製造方法(2)」という。)は、(イ)ポジ型感放射線性樹脂膜を、表面に導電層を有する基板上に積層する工程、(ロ)積層された樹脂膜に所定の形状に露光後加熱し、さらに現像してパターンを形成する工程、(ハ)基板上に形成された該パターンを鋳型とし所定厚さに電解メッキしてメッキ造形物を形成する工程、(ニ)基板から樹脂膜部分を剥離する工程、および(ホ)基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を除去する工程を経ることからなる。
【0054】
製造方法(1)および製造方法(2)において、基板としては、例えば、ソーダガラス、石英ガラス、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム−ヒ素、ガリウム−リン等を挙げることができる。
また、基板の表面に導電層を形成するために使用される導電材料としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、パラジウムや、これらの2種以上の合金(例えばパラジウム−金)等を挙げることができる。基板表面の導電層は、前記導電材料を例えばスパッタ法により処理することより形成することができる。
導電層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、200〜10,000Å、好ましくは500〜2,000Å程度である。
【0055】
製造方法(1)において、ポジ型感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷、アプリケーター法等を挙げることができる。
また、製造方法(2)において、ポジ型感放射線性樹脂膜を基板上に積層する方法としては、例えば、接着法、ロール法、プレス法等を挙げることができる。
製造方法(1)および製造方法(2)における樹脂膜の厚さは、メッキ造形物の用途により変わり、例えば、バンプの場合、通常、20〜100μm、好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは20〜50μmであり、また配線の場合、通常、1〜30μm、好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは5〜20μmである。
【0056】
露光に用いる放射線としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパー等からの紫外線;KrFエキシマーレーザーあるいはArFエキシマーレーザー等に代表される遠紫外線のほか、電子線等の荷電粒子線、シンクロトロン放射線等のX線などを挙げることができ、就中、波長が150〜500μmの範囲内にある放射線が好ましい。
露光量は、放射線の種類、組成物の組成、樹脂膜の厚さ等によって異なるが、例えば高圧水銀灯からの紫外線の場合、通常、1,000〜20,000J/m2 程度である。
露光後は、重合体(A)中の酸解離性官能基の解離を促進するため、PEBを行う。その処理条件は、組成物の組成、樹脂膜の厚さ等によって異なるが、通常、70〜120℃、好ましくは100〜120℃で、30秒〜10分程度である。
【0057】
その後、アルカリ性現像液により現像して、露光部を溶解、除去することにより、所定形状のパターンを形成する。
アルカリ性現像液により現像法としては、例えば、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等を挙げることができる。現像時間は、通常、常温で1〜30分程度である。
前記アルカリ性現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n-プロピルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン等のアルカリ性化合物を、濃度が例えば1〜10重量%になるように水に溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。
前記アルカリ性水溶液には、例えばメタノール、エタノール等の有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
なお、アルカリ性現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
【0058】
現像後、基板上に形成されたパターンを鋳型として、所定厚さに電解メッキすることにより、メッキ造形物を形成する。
電解メッキに際しては、パターン表面とメッキ液との親和性を高めるため、樹脂膜から形成されたパターンを、例えば酸素プラズマによるアッシング処理等の親水化処理しておくことが好ましい。
電解メッキに使用されるメッキ液としては、例えば、前記導電層について例示した金属や合金と同様の成分を含むものを挙げることができる。
電解メッキの条件は、メッキ液の組成等により異なるが、例えば金メッキの場合、温度が、通常、40〜70 ℃、好ましくは55〜70℃程度であり、電流密度が、通常、0.1〜1A/dm2 、好ましくは0.2〜0.8A/dm2 程度である。
メッキ後は、水洗して乾燥したのち、パターンの状態、メッキ造形物の厚さや状態等を観察し、必要に応じて再び電解メッキを行う。
【0059】
メッキ造形物の厚さは、その用途により変わり、例えば、バンプの場合、通常、5〜50μm、好ましくは10〜30μm、さらに好ましくは15〜25μmであり、また配線の場合、通常、1〜30μm、好ましくは3〜20μm、さらに好ましくは5〜15μmである。
【0060】
その後、基板から樹脂膜部分を剥離する。樹脂膜部分の剥離方法としては、例えば20〜80℃にて攪拌している剥離液に、基板を例えば1〜10分間程度浸漬する方法等を挙げることができる。
前記剥離液としては、例えば、ジメチルスルホキシドとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶液等を使用することができる。
樹脂膜部分の剥離後、基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を、例えばウエットエッチング法等により除去することにより、所定のメッキ造形物を得る。
さらに、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物およびポジ型感放射線性樹脂膜は、薄膜用レジスト、製版材料、光成型用材料等としても有用である。
【0061】
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない。以下において、部および%は、特記しない限り重量基準である。
〈重合体(A)の合成〉
合成例1
p−アセトキシスチレン71g、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート23gおよびスチレン6gをジオキサン150gと混合して均一溶液とした。この溶液を30分間窒素ガスによりバブリングしたのち、AIBN4.5gを添加し、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、反応温度を70℃に維持して、7時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解したのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。
得られた重合体を、プロピレングリコールモノメチルエーテル500gに溶解したのち、25%アンモニア水溶液50gを添加し、80℃で5時間攪拌して、加水分解を行った。次いで、反応溶液を0.2%蓚酸水溶液中に投入して、重合体を凝固させたのち、水洗し、減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。 この重合体は、Mwが10,000であり、元素分析の結果、 p−ヒドロキシスチレン、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレートおよびスチレンの共重合重量比が、70:10:20であった。この重合体を、重合体A−1とする。
【0062】
合成例2
p−イソプロペニルフェノール35gおよび2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート65gをジオキサン150gと混合して均一溶液とした。この溶液を30分間窒素ガスによりバブリングしたのち、AIBN4.5gを添加し、窒素ガスによるバブリングを継続しつつ、反応温度を70℃に維持して、7時間重合した。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサンと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、重合体をジオキサンに再溶解したのち、再度ヘキサンにより凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマーを除去し、減圧下50℃で乾燥して、白色の重合体を得た。
この重合体は、Mwが16,000であり、元素分析の結果、p−イソプロペニルフェノールおよび2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレートの共重合重量比が、35:65であった。この重合体を、重合体A−2とする。
【0063】
合成例3
単量体として、p−イソプロペニルフェノール30g、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート20gおよびイソボルニルアクリレート50gを使用した以外は、合成例2と同様にして、白色の重合体を得た。
この重合体は、Mwが19,000であり、元素分析の結果、p−イソプロペニルフェノール、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレートおよびイソボルニルアクリレートの共重合重量比が、30:20:50であった。この重合体を重合体A−3とする。
【0064】
合成例4
単量体として、p−イソプロペニルフェノール45g、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート35gおよびエチルアクリレート20gを使用した以外は、合成例2と同様にして、白色の重合体を得た。
この重合体は、Mwが15,000であり、元素分析の結果、p−イソプロペニルフェノール、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレートおよびエチルアクリレートの共重合重量比が、45:35:20であった。この重合体を、重合体A−4とする。
【0065】
合成例5
単量体として、p−イソプロペニルフェノール40g、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート30g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート10gおよびベンジルアクリレート20gを使用した以外は、合成例2と同様にして、白色の重合体を得た。
この重合体は、Mwが16,000であり、元素分析の結果、p−イソプロペニルフェノール、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートおよびベンジルアクリレートの共重合重量比が、40:30:10:20であった。この重合体を、重合体A−5とする。
【0066】
合成例6
単量体として、p−イソプロペニルフェノール37g、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート28g、2−ヒドロキシプロピルアクリレート5gおよびイソボルニルアクリレート30gを使用した以外は、合成例2と同様にして、白色の重合体を得た。
この重合体は、Mwが17,000であり、元素分析の結果、p−イソプロペニルフェノール、2−ベンジルプロパン−2−イルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートおよびイソボルニルアクリレートの共重合重量比が、37:28:5:30であった。この重合体を、重合体A−6とする。
【0067】
【実施例】
実施例1〜10および比較例1〜2
表1に示す各成分を混合して、均一溶液としたのち、孔径3μmのテフロン製メンブレンフィルターでろ過して、各樹脂組成物を調製し、下記の要領で、パターニング基板およびメッキ基板を作製して、各種評価を行った。
評価結果を、表2に示す。
【0068】
金スパッタ基板の作製
直径4インチのシリコンウエハー基板上に、クロムを厚さが約500Åとなるようにスパッタリングしたのち、その上に、金を厚さが1,000Åとなるようにスパッタリングして、導電層を形成した。以下、この導電層を形成した基板を、「金スパッタ基板」という。
【0069】
パターンの形成
金スパッタ基板にスピンコーターを用いて、各樹脂組成物を塗布したのち、ホットプレート上にて、90℃で5分間加熱して、厚さ25μmの樹脂膜を形成した。次いで、パターンマスクを介し、超高圧水銀灯(OSRAM社製HBO、出力1,000W)を用いて、1,000〜3,000J/m2 の紫外線を露光した。露光量は、照度計((株)オーク製作所製 UV−M10(照度計)にプローブUV−35(受光器)をつないだもの)により確認した。露光後、ホットプレート上にて、100℃で5分間PEBを行った。次いで、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、室温で1分間浸漬して現像したのち、流水洗浄し、窒素ブローして、パターンを形成した。以下、このパターンを形成した基板を、「パターニング基板」という。
【0070】
メッキ造形物の形成
パターニング基板に対して、電解メッキの前処理として、酸素プラズマによるアッシング処理(出力200W、酸素流量200ミリリットル、処理時間2分)を行って、親水化処理を行った。次いで、この基板をノンシアン金メッキ液(エヌ・イー・ケムキャット(株)製、商品名ECF88K)2リットル中に浸漬し、メッキ浴温度60℃、電流密度0.5A/dm2 に設定して、約60分間電解メッキを行い、厚さ19〜20μmのバンプ用メッキ造形物を形成した。次いで、流水洗浄し、窒素ガスにてブローして乾燥したのち、室温にて、ジメチルスルホキシドとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶液(重量比=50:50)中に5分間浸漬して、樹脂膜部分を剥離し、さらに基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層をウエットエッチングにより除去することにより、メッキ造形物を有する基板を得た。以下、このメッキ造形物を有する基板を、「メッキ基板」という。
【0071】
評価
(1)感度
金スパッタ基板に、マスク設計寸法で40μmピッチのパターン(30μm幅抜きパターン/10μm幅残しパターン)を形成したとき、抜きパターンの底部の寸法が30μmになる露光量を最適露光量とし、この最適露光量より評価した。
(2)解像度
マスク設計寸法で40μmピッチの2種のパターン(30μm幅抜きパターン/10μm幅残しパターン、32μm幅抜きパターン/8μm幅残しパターン)を別々に形成した2枚のパターニング基板を、光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡にて観察し、下記の基準で評価した。
○: 32μm幅抜きパターン/8μm幅残しパターンが解像できる。
△: 30μm幅抜きパターン/10μm幅残しパターンは解像できるが、32μm幅抜きパターン/8μm幅残しパターンが解像できない。
×: 40μmピッチのパターンが解像できないかあるいは再現性よく解像できない。
【0072】
(3)クラック耐性
パターニング基板に対して、前記メッキ造形物の形成と同様にして、バンプ用メッキ造形物を形成したのち、流水洗浄し、窒素ガスにてブローして乾燥した基板(樹脂膜部分を剥離していない基板)を、室温23℃および湿度約45%に保持したクリーンルーム内に放置して、3時間後および24時間後に、光学顕微鏡にて基板表面を観察し、下記の基準で評価した。ここで、「残しパターン」は、レジストパターンに相当するものである。
○: 24時間後も、残しパターン中にクラックが発生しない。
△: 3時間後は、残しパターン中にクラックが発生しないが、24時間後に、残しパターン中にクラックが発生する。
×: 3時間後に、残しパターン中にクラックが発生する。
(4)パターンの寸法忠実性
マスク寸法で40μmピッチのパターン(30μm幅抜きパターン/10μm幅残しパターン)を形成したパターニング基板を、光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡にて観察し、抜きパターンの頂部寸法(Wt)と底部寸法(Wb)を測定して、マスク寸法(30μm)に対するパターンの寸法忠実性を評価した。
【0073】
(5)メッキの形状
マスク寸法で40μmピッチのパターン(30μm幅抜きパターン/10μm幅残しパターン)を形成したパターニング基板にメッキ造形物を形成したメッキ基板を、光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡にて観察し、下記の基準で評価した。
○: メッキの形状が、樹脂膜から形成されたパターン形状を忠実に転写しており、こぶ状の異常突出は認められない。
×: メッキの形状が、樹脂膜から形成されたパターン形状を忠実に転写せず、こぶ状の異常突出が認められる。
(6)メッキの寸法忠実性
マスク寸法で40μmピッチのパターン(30μm幅抜きパターン/10μm幅残しパターン)を形成したパターニング基板にメッキ造形物を形成したメッキ基板を、光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡にて観察し、メッキ部分の頂部寸法(Wt)と底部寸法(Wb)を測定して、マスク寸法(30μm)に対するメッキの寸法忠実性を評価した。
【0074】
表1において、重合体(A)以外の成分は、次のとおりである。
ポリ(ビニルメチルエーテル)
B−1: ポリ(ビニルメチルエーテル)(Mw=50,000)のメタノール溶液(東京化成工業(株)製、濃度50重量%)を、ロータリーエバポレーターを用いて、2−ヒドロキシプロピオン酸エチルに溶剤置換して、濃度50重量%の溶液として使用した。
酸発生剤(C)
C−1: 4,7−ジ−n−ブトキシナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート
C−2: 4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート
(D)有機溶剤
D−1:乳酸エチル
D−2:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
酸拡散制御剤
E−1:2,4,6−トリ(2−ピリジル)−s−トリアジン
【0075】
【表1】
Figure 0004403627
【0076】
【表2】
Figure 0004403627
【0077】
【発明の効果】
本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、電解メッキの鋳型となるパターンをマスク寸法に忠実に形成できるとともに、電解メッキ段階でも、鋳型となるパターンの形状を忠実に転写し、かつマスク寸法に忠実なメッキ造形物を形成できる。しかも、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、メッキ中およびメッキ後の水洗・乾燥によってもレジストパターンにクラックを生じることがなく、かつ感度、解像度等にも優れている。したがって、本発明のポジ型感放射線性樹脂組成物は、集積回路素子におけるバンプあるいは配線等の厚膜のメッキ造形物の製造に極めて好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. (A)酸により解離して酸性官能基を生じる酸解離性官能基を有するラジカル重合性単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および芳香族ビニル化合物を必須成分とする他の共重合可能なラジカル重合性単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位を含有する重合体であって、該酸により解離して酸性官能基を生じる酸解離性官能基を有するラジカル重合性単量体の重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位が1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリレートの重合性不飽和結合が開裂した繰返し単位および/または下記一般式(1)で表される繰返し単位を含む重合体、(B)下記一般式(2)で表されるビニル低級アルキルエーテルの単独または2種以上の混合物を重合することにより得られるポリ(ビニル低級アルキルエーテル)、(C)オニウム塩化合物(但し、チオフェニウム塩化合物を含む。)、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物の群から選ばれる放射線の照射により酸を発生する成分並びに(D)有機溶剤を含有するポジ型感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0004403627
    〔一般式(1)において、R 1 は水素原子またはメチル基を示し、R 2 は置換されてもよい炭素数6〜20の1価の脂環族基または置換されてもよい炭素数6〜20の1価の芳香族基を示す。〕
    Figure 0004403627
    〔一般式(2)において、R3 は炭素数1〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示す。〕
  2. (A)成分と(B)成分との合計を100重量部としたときに、(B)成分の含有量が5〜60重量部、(C)成分の含有量が0.1〜20重量部、並びに(D)成分の含有量が20〜400重量部である請求項1に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
  3. (B)成分のポリ(ビニル低級アルキルエーテル)のポリスチレン換算重量平均分子量が1,000〜200,000である請求項1または請求項2に記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
  4. (A)成分の重合体中の酸解離性官能基が解離して発生する酸解離物質の1気圧における沸点が20℃以上であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のポジ型感放射線性樹脂組成物。
  5. (イ)請求項1〜の何れかに記載のポジ型感放射線性樹脂組成物を、表面に導電層を有する基板上に塗布したのち乾燥して樹脂膜を形成する工程、(ロ)該樹脂膜に所定の形状に放射線を照射後加熱し、さらに現像してパターンを形成する工程、(ハ)基板上に形成された該パターンを鋳型とし所定厚さに電解メッキしてメッキ造形物を形成する工程、(ニ)基板から樹脂膜部分を剥離する工程、および(ホ)基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を除去する工程を経てなることを特徴とするメッキ造形物の製造方法。
  6. 請求項1〜の何れかに記載のポジ型感放射線性樹脂組成物を支持体フィルム上に塗布して乾燥したのち、該支持体フィルムを剥離することにより形成されてなるポジ型感放射線性樹脂膜。
  7. (イ)請求項に記載のポジ型感放射線性樹脂膜を、表面に導電層を有する基板上に積層する工程、(ロ)積層された樹脂膜に所定の形状に放射線を照射後加熱し、さらに現像してパターンを形成する工程、(ハ)基板上に形成された該パターンを鋳型とし所定厚さに電解メッキしてメッキ造形物を形成する工程、(ニ)基板から樹脂膜部分を剥離する工程、および(ホ)基板上のメッキ造形物を形成した領域以外の導電層を除去する工程を経てなることを特徴とするメッキ造形物の製造方法。
  8. 基板上に形成または積層された樹脂膜の膜厚が20〜100μmであることを特徴とする請求項または請求項7に記載のメッキ造形物の製造方法。
JP2000090853A 2000-03-29 2000-03-29 ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法 Expired - Lifetime JP4403627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090853A JP4403627B2 (ja) 2000-03-29 2000-03-29 ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090853A JP4403627B2 (ja) 2000-03-29 2000-03-29 ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001281863A JP2001281863A (ja) 2001-10-10
JP4403627B2 true JP4403627B2 (ja) 2010-01-27

Family

ID=18606398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000090853A Expired - Lifetime JP4403627B2 (ja) 2000-03-29 2000-03-29 ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4403627B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120084271A (ko) 2011-01-19 2012-07-27 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 화학 증폭 포지티브형 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
EP2551722A1 (en) 2011-07-25 2013-01-30 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process
EP2955576A1 (en) 2014-06-09 2015-12-16 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4153912B2 (ja) * 2002-10-23 2008-09-24 Azエレクトロニックマテリアルズ株式会社 化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物
JP4318945B2 (ja) * 2003-04-07 2009-08-26 東京応化工業株式会社 厚膜用化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物、厚膜ホトレジスト積層体、厚膜レジストパターンの製造方法及び接続端子の製造方法
EP1729176B1 (en) * 2004-03-24 2017-06-28 JSR Corporation Positive radiation-sensitive resin composition
JP2006145853A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法
EP2202579A3 (en) 2004-12-03 2010-10-27 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Chemically amplified photoresist composition, photoresist laminated product, manufacturing method for photoresist composition, manufacturing method for photoresist pattern, and manufacturing method for connection element
US7927778B2 (en) 2004-12-29 2011-04-19 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Chemically amplified positive photoresist composition for thick film, thick-film photoresist laminated product, manufacturing method for thick-film resist pattern, and manufacturing method for connection terminal
US7951522B2 (en) 2004-12-29 2011-05-31 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Chemically amplified positive photoresist composition for thick film, thick-film photoresist laminated product, manufacturing method for thick-film resist pattern, and manufacturing method for connection terminal
US7169532B2 (en) 2004-12-29 2007-01-30 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Chemically amplified positive photoresist composition for thick film, thick-film photoresist laminated product, manufacturing method for thick-film resist pattern, and manufacturing method for connection terminal
US7081327B2 (en) 2004-12-29 2006-07-25 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Chemically amplified positive photoresist composition for thick film, thick-film photoresist laminated product, manufacturing method for thick-film resist pattern, and manufacturing method for connection terminal
JP4670479B2 (ja) * 2005-05-26 2011-04-13 Jsr株式会社 ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
KR101266564B1 (ko) 2005-08-03 2013-05-22 제이에스알 가부시끼가이샤 도금 조형물 제조용 포지티브형 감방사선성 수지 조성물,전사 필름 및 도금 조형물의 제조 방법
JP4828201B2 (ja) * 2005-10-19 2011-11-30 東京応化工業株式会社 化学増幅型ホトレジスト組成物、レジスト層積層体およびレジストパタ−ン形成方法
JP4654958B2 (ja) * 2006-03-31 2011-03-23 Jsr株式会社 ポジ型感放射線性樹脂組成物、及び転写フィルム並びにメッキ造形物の製造方法
JP5000260B2 (ja) 2006-10-19 2012-08-15 AzエレクトロニックマテリアルズIp株式会社 微細化されたパターンの形成方法およびそれに用いるレジスト基板処理液
WO2008065827A1 (fr) 2006-11-28 2008-06-05 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Composition de résine photosensible de type positif chimiquement amplifié pour film épais, film sec chimiquement amplifié pour film épais, et procédé de fabrication d'un motif de résine photosensible sur film épais
CN101959910A (zh) * 2008-03-06 2011-01-26 三菱丽阳株式会社 热固性被膜用树脂组合物
JP6103908B2 (ja) * 2012-12-07 2017-03-29 東京応化工業株式会社 レジスト組成物、レジストパターン形成方法、厚膜レジストパターンの製造方法、接続端子の製造方法
JP6342683B2 (ja) * 2014-03-20 2018-06-13 東京応化工業株式会社 化学増幅型ポジ型感光性樹脂組成物
WO2017110352A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 富士フイルム株式会社 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法
KR102128536B1 (ko) 2017-07-04 2020-06-30 주식회사 엘지화학 포지티브형 포토레지스트 조성물, 이로부터 제조되는 패턴, 및 패턴 제조방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3827901A1 (de) * 1988-08-17 1990-02-22 Hoechst Ag Positiv arbeitendes strahlungsempfindliches gemisch und hiermit hergestelltes strahlungsempfindliches aufzeichnungsmaterial
JPH05107756A (ja) * 1991-10-19 1993-04-30 Canon Inc 感光性樹脂組成物
TWI250379B (en) * 1998-08-07 2006-03-01 Az Electronic Materials Japan Chemical amplified radiation-sensitive composition which contains onium salt and generator

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120084271A (ko) 2011-01-19 2012-07-27 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 화학 증폭 포지티브형 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
US8968982B2 (en) 2011-01-19 2015-03-03 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process
EP2551722A1 (en) 2011-07-25 2013-01-30 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process
KR20130012574A (ko) 2011-07-25 2013-02-04 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 화학 증폭 포지티브형 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
US8980525B2 (en) 2011-07-25 2015-03-17 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process
EP2955576A1 (en) 2014-06-09 2015-12-16 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process
KR20150141159A (ko) 2014-06-09 2015-12-17 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 화학 증폭 포지티브형 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
US9519217B2 (en) 2014-06-09 2016-12-13 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Chemically amplified positive resist composition and patterning process

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001281863A (ja) 2001-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4370668B2 (ja) メッキ造形物製造用ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法
JP4535066B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物
JP4403627B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法
JP4670480B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP4544219B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP4650264B2 (ja) メッキ造形物製造用ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP5446145B2 (ja) メッキ造形物製造用ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP4654958B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物、及び転写フィルム並びにメッキ造形物の製造方法
JP4499591B2 (ja) 厚膜形成用化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物
US20090288855A1 (en) Positive-type radiation-sensitive resin composition for producing a metal-plating formed material, transcription film and production method of a metal-plating formed material
JP2007256935A (ja) メッキ造形物製造用ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP4670479B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP2006330366A (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP4318945B2 (ja) 厚膜用化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物、厚膜ホトレジスト積層体、厚膜レジストパターンの製造方法及び接続端子の製造方法
JP2006145853A (ja) 感放射線性樹脂組成物およびメッキ造形物の製造方法
JP4998278B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物
JP4715671B2 (ja) メッキ造形物製造用ポジ型感放射線性樹脂組成物、転写フィルムおよびメッキ造形物の製造方法
JP5217707B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物
JP2002341537A (ja) めっき造形物製造用ネガ型感放射線性樹脂組成物およびめっき造形物の製造方法
JP7347429B2 (ja) 感光樹脂組成物、レジストパターンの形成方法、メッキ造形物の製造方法および半導体装置
JP5500230B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物
KR20070085160A (ko) 도금 조형물 제조용 포지티브형 감방사선성 수지 조성물, 전사 필름 및 도금 조형물의 제조 방법
JP2001172512A (ja) 無機造形物製造用感放射線性樹脂組成物および無機造形物とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060704

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090430

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090826

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4403627

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131113

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term