JP4403573B2 - 多用途ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、1つのシート状の材料をベースにして、単独であるいは組み合わせることにより変化して、簡易テント、間仕切り、簡易担架、カーテン、衣類等を構成できる多用途ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に自治体では、災害時の緊急避難所として体育館等の公共施設を選定しており、住民は、広い体育館等で見ず知らずの大集団の中で、避難生活を余儀なくされる。ここで、使用される物資は、避難場所内あるいは専用の備蓄庫などで保管されていた。例えば、居住区画を仕切る間仕切りや眠るための簡易テントは、用意されておらず、数日後に、ダンボールなどを集めて使用して、代用されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−295537号 公報
【0004】
【特許文献2】
実開平7−36874号 公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
食糧、医療品、燃料類、工具類等は備蓄庫、防災倉庫の既存の設備で、整っている。取り敢えず、最低限の雨風をしのぐ程度の内容しか考慮されておらず、とりわけ、精神面での考慮・ケアは遅れがちである。
【0006】
例えば、避難所では、寝る時に面識の無い人達が見える、疲労、ストレス、不安、等により眠れない日々が続くことも多い。混沌とした避難所の空間を仕切ることにより、秩序を生み、プライバシーを確保することが必要とされる。とりわけ、病人や高齢者、乳児などの災害弱者にはより安心できる居住空間を確保することが求められている。
【0007】
一般にこのような、対応は、必要不可欠とは認識が弱く、備蓄の対象となっておらず、対応が遅れがちになる傾向にある問題点があった。
【0008】
従って、この発明は、このような問題を解決し、避難生活初日から、プライバシーを確保して、安心した避難生活をおくれるようにする多用途の器材を提供することを目的とする。
【0009】
また、この発明は、多用途の器材を主にカーテンとして備蓄することを可能とするものであるが、特許文献1には分割可能なカーテン、特許文献2には吊り下げ具が着脱可能なカーテンが夫々開示されているが、前記目的等については記載されていない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、第一基材と第二基材とからなるシート状の基体で、連結材、補強材収容部、係脱手段を設けて多用途ユニットを構成したので、従来の問題点を解決した。
【0011】
即ち、この発明は、少なくとも間仕切り又はテントとして使用し、かつカーテンとして備蓄でき、以下の構成とすることを特徴とする多用途ユニットである。
(1) 柔軟性を有する材料からなり、所定長さで構成したシート状基体の長さ方向の中間位置に、長さ方向と直角に基準折り線を形成し、該基準折り線を挟んで、両側に第一基材、第二基材を夫々形成する。
(2) 前記両基材で、長さ方向の両縁に沿って、補強材収容部を形成する。
(3) 前記第一基材の自由縁側に、シート状の連結材の一縁を着脱可能に取付ける。
(4) 前記連結材に、第二基材と着脱できる係止部材を取り付け、前記第二基材の自由端側に、係止部材と係止する受部材を取り付ける。前記係止部材と前記受け部材は、前記テントの底辺を形成する長さL2又は前記間仕切りの底辺を形成する長さL3の2つの長さで、前記第二基材と着脱できるように構成する。
(5) シート状基体の長さ方向の一縦縁に係脱手段を形成し、他縦縁に前記係脱手段と係脱できる係脱手段を形成する。
(6) 隣接する一方の多用途ユニットの前記一縦縁の係脱手段と、他方の他用途ユニットの他縦縁の係脱手段とを接合して並列可能とし、並列した多用途ユニットを、カーテン吊り片に取付け、あるいは既設のカーテンに重ねて係止可能とする。
(7) 前記連結材の前記一縁に隣接する縦縁は、前記第一基材の長さ方向の縦縁に沿って配置される。
【0012】
また、他の発明は、少なくとも間仕切り又はテントとして使用し、かつカーテンとして備蓄でき、以下の構成とすることを特徴とする多用途ユニットである。
(1) 柔軟性を有する材料からなり、所定長さで構成したシート状基体の中間位置に、長さ方向と直角に基準折り線を形成し、該基準折り線を挟んで、両側に第一基材、第二基材を夫々形成する。
(2) 前記両基材で、長さ方向の両縁に沿って、補強材収容部を形成する。
(3) 前記第一基材の自由縁側に、シート状の連結材の一縁を連設する。
(4) 前記連結材に、第二基材と着脱できる係止部材を取り付け、前記第二基材の自由端側に、前記係止部材と係止する受部材を取り付ける。前記係止部材と前記受け部材は、前記テントの底辺を形成する長さL2又は前記間仕切りの底辺を形成する長さL3の2つの長さで、前記第二基材と着脱できるように構成する。
(5) シート状基体の長さ方向の一縦縁で、第一基材側、第二基材側に互いに係脱できる係脱手段を形成し、他縦縁で、第一基材側、第二基材側に互いに係脱できる係脱手段を形成する。
(6) 隣接する一方の多用途ユニットの前記一縦縁の係脱手段と、他方の他用途ユニットの他縦縁の係脱手段とを接合して並列可能とし、並列した多用途ユニットを、カーテン吊り片に取付け、あるいは既設のカーテンに重ねて係脱可能とする。
(7) 前記連結材の前記一縁に隣接する縦縁は、前記第一基材の長さ方向の縦縁に沿って配置される。
【0015】
また、前記において、基準折り線の周辺に、頭を挿通できる切込みを形成し、切込みの縁に、切込みを開閉する為の係脱手段を夫々形成したことを特徴とする多用途ユニットとすることもできる。
【0016】
更に、前記において、各係脱手段は、リバーシブルなファスナー片とすると共に、連結材の係止部材は、連結材の他縁付近の第一係止部材と、連結材の中間位置の第二係止部材としたことを特徴とする多用途ユニットとすることもできる。
【0017】
前記におけるカーテンとは、開口部を覆い、光を遮るシート状の材料で、いわゆるカーテンの他、暗幕類、アコーディオンカーテン、ロールスクリーン(ロールカーテン)等も含む。
【0018】
また、前記におけるカーテンとの着脱手段は、係脱手段と共用することもでき、あるいは係脱手段とは別途に形成することもできる。
【0019】
また、前記における「第一基材の自由縁側に、シート状の連結材の一縁を連設する」とは、別部材の連結材をシート状基材に固定して構成する場合、別部材をシート状基材の一部に予め組み込んで同様の構造を構成する場合の何れも含む。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の多用途ユニット40は、シート状の基体1を、横方向の基準折り線2で分け、上側を第一基材3、下側を第二基材19とし、第一基材3の上縁部(自由縁6部)に連結材26の一縁27を取り付けてある。また、基体1の縦縁4、5、20、21に形成した補強材収容部11、11に、別途用意した補強材47を挿入できるようになっている。また、連結材26は、第二基材19の受金具35と連結できる第一留め片30、第二留め片31を取り付けてある。また、第一基材3、第二基材19の縦縁4、5、20、21には互いに、他の係脱手段と係脱できる係脱手段を形成してある。係脱手段としては、例えば、1組のファスナー片、1組の面ファスナー片など互いに係脱できる1組の係脱片から構成される(図1)。
【0021】
前記において、多用途ユニット40は、シート状の基体1から構成するので、保管にかさ張らず、畳んで、保管場所(備蓄庫等)に保管することもできるが、保管スペースを少なくする為に、通常状態では、体育館等の避難場所のカーテン45として使用し保管しておくことが望ましい(図5等)。この場合、多用途ユニット40の縦寸法L0は、カーテンの一般的な縦寸法(例えば、2800mm)に合わせて形成される。また、多用途ユニット40の横幅Dは、カーテンの一般的な横寸法(例えば、横4800mm)を複数に等分割した長さ(例えば、8分割した600mm、6分割した800mmなど)で形成される(図2、図4、5)。
【0022】
また、多用途ユニット40の幅Dは、簡易担架55として使用する場合には、大人1人を寝かせて運べる大きさ400〜800mm程度とすることが望ましい(図2、図9)。
【0023】
また、多用途ユニット40の幅Dは、衣類61として使用する場合に、大人1人の肩幅に対応させて、400〜800mmとすることが望ましい(図2、図10)。
【0024】
従って、多用途ユニット40を共通する大きさで構成すれば、カーテン45として備蓄した多用途ユニット40の1つ又は複数を組み合わせて使用し、テント53(図7、図8(b))、間仕切り(ついたて)50(図6、図8(a))、簡易担架55、作業用の衣類61等に転用できる。
【0025】
【実施例1】
図面に基づきこの発明の実施例を説明する。
【0026】
[1]多用途ユニット40の構成(図1、2)
【0027】
(1) 所定強度で、柔軟性を有するシートからなり、全長L0(=2800mm)、幅D(=600mm)の長方形のシート状基体1を構成し、シート状基体1を長さ方向に2分割する位置に、長さ方向と直角に、基準折り線2を形成する。基準折り線2で分割された一方(上側)を第一基材3、他方(下側)を第二基材19とする。両基材3、19はいずれも長さL1(=1400mm)で形成されている(図1(a)、図2)。また、シート状基体1の横縁、即ち、基準折り線2に並列した第一基材3の縁を自由端縁6、基準折り線2に並列した第二基材19の縁を自由端縁22とする。
【0028】
(2) 第一基材3の長さ方向に平行な縦縁4、5の内、一方の縦縁4で、縦縁4に沿った裏面8側に、スライド金具を付けたファスナー片10Aを取付ける。また、他方の縦縁5で、縦縁5に沿った裏面8側に、スライド金具の無いファスナー片10Bを取付ける。縦縁4、5の裏面8側に、ファスナー片10A、10Bに沿って(即ち、縦縁4、5に沿って)筒型袋状の補強材収容部11、11を夫々取り付ける。ファスナー片10A、10Bは、縦縁4、5部分と補強材収容部11、11に挟まれるように配置される。補強材収容部11は、両端を閉じてあり、自由端縁6に近接した位置(自由端縁6から1cm程度)に、補強材の挿入口12を形成してある。
【0029】
また、第一基材片3の自由端縁6に近接して、自由端縁6と平行に、袋型筒状の補強材収容部15を形成する。自由端縁6の裏面8側に、補強材収容部15に沿って(即ち、自由端縁6に沿って)、スライド金具を付けたファスナー片14Aを取り付ける。ファスナー片14Aは、補強材収容部15より自由端縁6側に位置している。補強材収容部15は、両端を閉じてあり、一方の縦縁4に近接した位置(縦縁4から1cm程度)に、補強材の挿入口16を形成してある。
【0030】
(3) 同様に、第二基材片19の縦縁20、21の内、一方の縦縁20で、縦縁20に沿った裏面24側に、スライド金具が無いファスナー片10Bを取付ける。また、他方の縦縁21で、縦縁21に沿った裏面24側に、スライド金具を付けたファスナー片10Aを取付ける。縦縁20、21の裏面8側に、ファスナー片10B、10Aに沿って(即ち、縦縁20、21に沿って)筒型袋状の補強材収容部11、11を夫々取り付ける。ファスナー片10B、10Aは、縦縁20、21部分と補強材収容部15、15に挟まれるように配置される。補強材収容部15は、両端を閉じてあり、自由端縁22に近接した位置(自由端縁22から1cm程度)に、補強材の挿入口12を形成してある。
【0031】
また、第二基材片19の自由端縁22に近接して、自由端縁22と平行に、袋型筒状の補強材収容部15を形成する。補強材収容部15は、両端を閉じてあり、一方の縦縁20に近接した位置(縦縁から1cm程度)に、補強材の挿入口16を形成してある。
【0032】
(4) 前記における両基材片3、19の縦縁4、5、20、21側のファスナー片10A、10Bは、補強材収容部11、11を潰した状態(補強材を収容しない状態)で、縦縁4、5、20、21部分と補強材収容部11、11に挟まれて、通常状態で、表面7、23又は裏面8、24からは見えない。同様に、第一基材3の自由縁6側のファスナー片14Aも、通常状態で、表面7側からは見えない。
【0033】
また、前記におけるファスナー片10A、10B、14A、14Bは、表裏がない、いわゆるリバーシブルファスナーで、スライド金具を有するファスナー片10A(14A)とスライド金具の無いファスナー片10B(14B)とを任意に組み合わせて、これを閉じることができる。
【0034】
(5) また、基準折り線2に沿って、筒型袋状の補強材収容部37を形成する。補強材収容部34は、両端を閉じてあり、一方の縦縁4(縦縁20)に近接した位置(縦縁から1cm程度)に、補強材の挿入口38を形成してある。
【0035】
(6) 第一基材片3の裏面8側に、クッション性を有する材料(例えば、フェルト製)からなるシート状で長方形の連結材26を重ね、連結材26の一縁27側を第一基材片3の自由端縁6に沿って固定する。連結材26の一縁27は、ファスナー片10Aに沿ってファスナー片10Aより若干内側(基準折り線2側)に配置される。また、連結材26の縦縁28、29は、第一基材片3の縦縁4、5に沿って、かつ縦縁4、5より若干内側に配置される。また、連結材26は、長さL2(L2=1200mm程度)で形成され、第一基材片3より短く形成されている(L1>L2)。
【0036】
(7) 連結材26の他縁28部の両端部及び中央部の3箇所に、夫々第一留め片30の一側を取付ける。第一留め片30は、ホック金具(スナップボタン)32を有し、ホック金具32は他縁28より基準折り線2側に突出し、ホック金具32の留め口は、第一基材片3の裏面8側に向けてあり、第一基材片3の裏面8にホック金具32と係合する第一受金具34、34を3つ取付ける。第一受金具34、34は、広げた状態の連結材26の第一留め片30、30のホック金具32、32に対応した位置に、設けてある。
【0037】
また、連結材26の一縁から距離L3の位置に、同一のホック金具32を有する3つの第二留め片31の一側を夫々取付ける。第二留め片31は、第一留め片30と同一の間隔で、留め口を第一基材片3の裏面8側に向けて、取付けられている。
【0038】
また、第二基材片3の自由端22側に同様に、ホック金具32の第二受け金具35、35を3つ取り付ける。第二受け金具35、35は、第一受け金具34、34と同一間隔で取り付ける。第二受け金具35は、留め口を表面23側に向けて取り付けてある。
【0039】
また、前記におけるL2(L2=1230mm)は、テントの底辺の長さ、L3(L3=360mm)は間仕切りの底辺の長さに対応して、夫々設定されている(図1(b)、図8(a)(b))。
【0040】
(8) 以上のようにして、多用途ユニット40を構成する(図1、図2)。
【0041】
[2]多用途ユニット40の使用
【0042】
この多用途ユニット40を使用する際には、
・多用途ユニット40 8枚
・カーテン吊り片42 1枚
・ステンレスパイプ47(長)
4本/多用途ユニット1枚につき
・ステンレスパイプ48(短)
3本/多用途ユニット1枚につき
を基本構成とする(図2、図4)。
【0043】
(1) カーテン45としての使用(図4、図5)
【0044】
多用途ユニット40、40は、8枚を並列して配置し、隣り合うファスナー片10A、10Bを互いに閉じて、隣接する多用途ユニット40、40を接合する。並列して連結した8枚の多用途ユニット(縦2800mm×横4800mm)40、40の上方に、8枚に相当する長さ(約4800mm)のカーテン吊り片42を配置する。
【0045】
カーテン吊り片42は、横長で、下縁44に各第一基材片3の自由端縁6のファスナー片14Aに対応して、即ち長さD(=8600mm)程度のファスナー片(スライド金具が無い)14Bが、長さ方向に沿って縦列して取り付けてある。また、カーテン吊り片42の上縁43側には、カーテンレールの金具に係止するためのフックが所定間隔で取り付けてある(図示していない)。
【0046】
次に、カーテン吊り片42の各ファスナー片14B、14Bと各多用途ユニット40、40の第一基材片3、3のファスナー片14A、14Aとを連結して、カーテン45を構成する(図5)。カーテン45、即ち、カーテン吊り片42に連結した多用途ユニット40、40は、通常のカーテンと同様に、カーテン吊り片42のフックをカーテンレール又はカーテンレールを移動する金具に取り付けて使用する。
【0047】
例えば、800m2程度の体育館の場合、カーテン45は、20枚程度必要であり、多用途ユニットを120枚を備蓄できる。
【0048】
逆に、カーテン45として、備蓄して使用していた状態から、個々の多用途ユニット40に戻す場合には、カーテン45をカーテンレールから取り外し、ファスナー片14A、14Bを操作して、カーテン吊り片42を外し、連結した多用途ユニット40、40を、ファスナー片10A、10Bを操作して分離する(図4)。
【0049】
この際、ファスナー片10等を使用したので、連結分解が容易にでき、更に、ファスナー片10等は、リバーシブルファスナーを使用したので、極めて短時間に作業ができる。
【0050】
また、カーテンとして備蓄する際に、個々の多用途ユニット40、40を連結して、フック等を有するカーテン吊り片42に取り付けて使用したが、他の手段とすることもできる。例えば、各多用途ユニット40を単独又は2つ程度連結した状態で、スライド式のレール(例えば、トーソー株式会社の「ユニティー」)に取り付けて使用することもできる(図示していない)。この場合には、備蓄状態から取り外す際に、連結した多用途ユニット40、40を分解する手間が省ける。
【0051】
(2) 間仕切り50、50aとしての使用
【0052】
L1(1400mm)より若干短いステンレスパイプ47、D(800mm)より若干短いステンレスパイプ48を使用する。
【0053】
補強材収容部11、11(全4箇所)に開口12、12から、矢示62方向にステンレスパイプ(補強材)47を先端側から挿入する。同様に、補強材収容部15、37(全3箇所)に開口16、38から、矢示63方向にステンレスパイプ(補強材)48を先端側から挿入する(図2)。
【0054】
ステンレスパイプ47、48の後端側は、補強材収容部11、15の他側の端部に覆われるので、基材片3、19の表面7、23、裏面8、24のいずれの側にも、ステンレスパイプ47、48の端縁が表れないので、組立作業中に、ステンレスパイプ47、48が不慮に外れたり、作業者や、使用者に掛かることが防止でき、安全である。
【0055】
続いて、連結材26の第一留め片30のホック金具32を第一受け金具34から外し、第二留め片31のホック金具32を第二受け金具35に係止する。続いて、基準折り線2を頂点として、第一基材3、第二基材19を斜辺、連結材26を底辺(L3)とする三角形状(倒した三角形筒状)に組みたて、間仕切り50を構成する(図8(a)、図6(b))。
【0056】
また、1つの間仕切り50を、並べて、あるいは並べた間仕切り50、50の隣接するファスナー片10A、10Bを閉じれば、長い間仕切り50aを構成できる(図6(b))。
【0057】
(3) テント53としての使用(図2、図7、図8(b))
【0058】
前記間仕切り50と同様に、補強材収容部11、11(全4箇所)に開口12、12から、矢示62方向にステンレスパイプ(補強材)47を先端側から挿入する。同様に、補強材収容部15、37(全3箇所)に開口16、38から、矢示63方向にステンレスパイプ(補強材)48を先端側から挿入する(図2)。
【0059】
続いて、連結材26の第一留め片30のホック金具32を第一受け金具34から外し、第一留め片30のホック金具32を第二受け金具35に係止する。続いて、基準折り線2を頂点として、第一基材3、第二基材19を斜辺、連結材26を底辺(L2)とする三角形状(倒した三角形筒状)に組みたて、テント用基材52を構成する(図8(b)、図7(a))。
【0060】
続いて、テント用基材52、52を並べて、あるいは並べたテント用基材52、52の隣接するファスナー片10A、10Bを閉じれば、テント53を構成できる(図7(b))。この際、最も外側に位置するテント用基材52のファスナー片10A、10Bに、ステンレスパイプを挿入していない他の多用途ユニット40のファスナー片10B、10Aを連結すれば、ステンレスパイプを挿入していないその多用途ユニット40で、テントの開口を塞ぐことができる(図7(b))。
【0061】
テント53の底を構成する連結材26、26は断熱性・クッション性を有する材料から構成すれば、敷く布団類を省略し、あるいは敷く布団類を少なくできる。
【0062】
また、テント用基材52から、テントを構成したが、予め複数枚の多用途ユニット40、40を横に連結した後に組み立てることもできる。例えば、カーテン45の状態から、カーテン吊り片42と取り外し、8枚が連結した状態の多用途ユニット40、40の各補強材収容部11、15に、ステンレスパイプ47、48を挿入して、その後に、各多用途ユニット40で、第一留め片30のホック金具32を第二受け金具35に係止し、三角形状に組み立て、8連のテントを構成することもできる(図示していない)。尚、間仕切り50aの組みたても同様の方法をとることができる。
【0063】
(4) 簡易担架55としての使用(図9)
【0064】
多用途ユニット40の各補強材収容部11、15、37に、ステンレスパイプ47、48を挿入して収容する。続いて、基準折り線2で、第一基材3と第二基材の裏面8、24が重なるように2つ折りにする。
【0065】
重なった第一基材の縦縁4と第二基材19の縦縁20で、ファスナー10A、10Bを閉じる(図9(b))。また、重なった第一基材の縦縁5と第二基材19の縦縁21で、ファスナー10B、10Aを閉じる。以上のようにして、簡易担架55を構成する(図9(a))。
【0066】
簡易担架55では、通常の担架と同様に、第二基材19(又は第一基材3)の表面23に人を乗せて、運搬する。この際、第一基材3、連結材26、第二基材19が重なるので、体重を分散できる。
【0067】
また、簡易担架55に使用する多用途ユニットでは、補強材収容部11の両端部を開放した構成として、補強材収容部11、11から、ステンレスパイプ47の両端が突出するような長いステンレスパイプ47を使用することもできる(図示していない)。この場合には突出したステンレスパイプ47の両端部を把持部として、担架を持ち上げることができる。
【0068】
(5) 衣類(作業着)としての使用(図10、図11)
【0069】
衣類として、使用する場合には、前記多用途ユニット40で、更に、頭を通す開口部を設ける必要がある。即ち、基準折り線2に沿って、基準折り線2の中央2aから両端に向けて、切込み57、57aを形成し、基準折り線2の中央2a(切込み57、57aの境界)から、第二基材19の自由端縁22に向けて切り込み58を形成する。
【0070】
続いて、切込み57、57aの一側にファスナー片59A、59Aを取付け、切込み57、57aの他側にファスナー片59B、59Bを取付ける。また、切込み58の両側にファスナー片60A、ファスナー片60Bを夫々取付ける(図11(a)(b))。
【0071】
衣類として使用しない場合には、ファスナー片59A、59B、ファスナー片60A、60Bを閉じておけば、前記各用途に使用できる。
【0072】
衣類として使用する場合には、多用途ユニット40を基準折り線2で2つ折りにし、第一基材3と第二基材19とを重ねる。重ねた第一基材3と第二基材19の縦縁4、20、縦縁5、21で、ファスナー片10A、10Bを閉じる。この際、自由端縁6、22からファスナー片10A、10Bを閉じて、基準折り線2に至る中間で、スライド金具を止めておく。前後して、ファスナー片59A、59B、ファスナー片60A、60Bを開き、衣類61を構成する(図10)。
【0073】
この状態で、自由端縁6、22側から被り、切込み57、57a、58から頭を出し、ファスナー片10A、10Bを閉じていない縦縁4、20、縦縁5、21から手を出すことができる(図10(b))。また、第一基材片3、第二基材片19を折り、丈を短く使用することもできる(図10(a))。この衣類61は、連結材26を有するので防寒具として最適であり、また各基材3、19が丈夫な材料で形成されているので作業着としても使用できる。その他各種目的の衣類として使用できる。
【0074】
[3]他の実施例
【0075】
(1) 前記実施例において、シート状基体1の材質は、任意であるが、求める機能により種々選択して使用することができる、例えば、簡易担架55として使用する際には、人を乗せても破損しない材料とすることが必要であるが、簡易テント53、間仕切り50、カーテン45、衣類61等に限定使用する場合には、強度は要しない。また、多少雨が吹き付ける場所での簡易テント53で使用する場合には、撥水又は防水加工を施すことが必要である。また、簡易テント53として使用する場合、寒さ・防音等の為に、断熱・吸音機能を有する材料から構成し、あるいはこれらの材料を積層して構成することもできる。また、カーテン45として使用する場合には、消防法の防炎性能基準をみたす材料から構成することが必要である(いずれも図示していない)。
【0076】
(2) また、簡易テント53、間仕切り50、簡易担架55等で使用する場合には、基材を硬質材料から構成することもできるが、カーテン45や衣類61として使用する場合には柔軟な材料から構成する必要がある。
【0077】
(3) また、前記実施例において、筒型袋状に形成する各基材3、19の補強材収容部11、15、37は、袋状の別部材を取り付けし、あるいは各基材3、19を折って構成することもできる(図示していない)。また、補強材収容部11,15、37は、補強材を各基材3、19に取付できれば良いので、筒型袋状に限らず、補強材の両端部のみを保持するキャップ状、補強材に巻き付けるバンド状などその構造は任意である(図示していない)。
【0078】
(4) また、前記実施例において、補強材は、ステンレスパイプ47、48としたので、同一外径であれば比較的強度があり、軽量に形成できるが、目的に応じて材料を選ぶ必要がある。担架の場合には、人を乗せても曲がらない材料・形状とすることが必要である。簡易テント53や間仕切り50の場合には、保形できる程度の強度があれば充分である。
【0079】
(5) また、前記実施例において、連結材26は、前記のように簡易テント53の底辺を形成する材料であり、第一基材片より短く(L1>L2)で形成したが、求める簡易テント53の形状等により選択して使用され、第一基材片3と同等又は長く形成することもできる(図示していない)。
【0080】
(6) また、前記実施例において、ステンレスパイプ47、48は、別途備蓄しても良いが、長さ方向に連結してカーテンレールとして備蓄し、あるいは掃除用のモップの柄として備蓄することもできる(図示していない)。また、ステンレスパイプ47、48は、カーテンとしての多機能ユニット40、40の機能に支障がない範囲で、予め補強材収納部11,15、37に収容しておくこともできる(図示していない)。
【0081】
(7) また、前記実施例において、係脱手段として、リバーシブルなファスナー片を使用したので、係脱作業が簡易且つ容易にでき、かつ閉じた状態である程度の強度を有するので、望ましいが、他のファスナー片とすることもできる。また、簡易担架として使用しない場合に、閉じた場合の強度を要さないので、また、毛玉の付着等を考慮しなければ、ファスナー片に代わり、互いに係脱する面ファスナー片(係脱片)等を使用することもできる。また、係脱作業の簡易さを求めなければ、ボタン(係脱片)とボタン孔(係脱片)等その他の互いに係脱できる係脱手段を使用することもできる(いずれも図示していない)。
【0082】
(8) 前記実施例において、連結材26は、シート状基材1とは別体のものを取り付けて構成したが、シート状基材1の一部から構成することもできる(図15(a))。即ち、シート状基材1が、連結材26、第一基材3、第二基材19に区分される。尚、この場合には、基準折り線2は、シート状基材1の長さ方向の中央(二分割する位置)には位置せず、第一基材3と第二基材19とは同一形状に形成されない。
【0083】
この場合、シート状基材1を前記同様にそのままカーテンとして使用することもでき(図15(a))、また、シート状基材1を2つ折りにして(図15(b)(c))、面ファスナー等で留めた状態で(図示していない)、カーテンとして使用することもできる。例えば、第一第二基材3、19の長さL1(=14000mm)、連結材26の長さL2(=1200mm)とした場合(図15(a))、2つ折りにして長さ2000mmのカーテンを構成できる(図15(b))ので、多用途ユニット40を高さの短い窓に使用する丈の短いカーテンとして備蓄する場合に有効である。
【0084】
(9) また、前記実施例において、ホック金具32、第一受け金具34、第二受け金具35は、いわゆるホックを使用したが、金具の構造は任意であり、また金具に限らず、面ファスナーを使用することもできる(図示していない)。
【0085】
【実施例2】
図12、13等に基づきこの発明の他の多用途ユニット40の実施例について説明する。
【0086】
(1) 実施例1と同様に、所定強度で、柔軟性を有するシートからなる長方形のシート状基体1を構成し、シート状基体1を長さ方向に2分割する位置に、長さ方向と直角に、基準折り線2を形成する。基準折り線2で分割された一方(上側)を第一基材3、他方(下側)を第二基材19とする。両基材3、19はいずれも同一長さL1で形成されている(図12(a)、図2)。また、シート状基体1の横縁、即ち、基準折り線2に並列した第一基材3の縁を自由端縁6、基準折り線2に並列した第二基材19の縁を自由端縁22とする。
【0087】
(2) シート状基材1の一側の縦縁に沿った裏面側、即ち、第一基材3の長さ方向に平行な一方の縦縁4から第二基材の19の一方の縦縁20にかけて、スライド金具を付けた1本のファスナー片10Aを取付ける。また、シート状基材1の他側の縦縁に沿った裏面側、即ち、第一基材3の長さ方向に平行な他方の縦縁5から第二基材の19の他方の縦縁21にかけて、スライド金具の無い1本のファスナー片10Bを取付ける。
【0088】
また、各基材3、19の端縁4、5、20、21には三巻加工で、実施例1と同一構造で、挿入口12を有する補強材収容部11、11が形成されている。
【0089】
(3) また、第一基材片3の自由端縁6、第二基材片19の自由端縁22及び基準折り線2に近接して、三巻加工により、前記実施例1と同様の構造の挿入口16付きの補強材収容部15を夫々形成する。また、前記実施例1と同様の構造で、第一基材片3の自由端縁6に近接して、スライド金具を付けたファスナー片14Aを取り付け、第二基材片19の自由端縁22にスライド金具が無いファスナー片14Bを取付ける。
【0090】
また、基準折り線2に沿って、補強体を取り付けできるように、補強体の両端部に被せることができる短い筒状(キャップ状)の補強材収容部37、37を取り付ける(図12)。補強材収容部37、37は補強材の挿入口38は、中心側に対向して配置される。この場合、補強材収容部37の基準折り線2方向の長さは、2.5〜3.0cm程度に形成してある。
【0091】
(4) また、前記におけるファスナー片10A、10B、14A、14Bは、実施例1と同様に、表裏がない、いわゆるリバーシブルファスナーで、スライド金具を有するファスナー片10A(14A)とスライド金具の無いファスナー片10B(14B)とを任意に組み合わせて、これを閉じることができる。
【0092】
(5) 第一基材片3の裏面8側に、前記実施例1と同様のシート状で長方形(シート状基材1とは別部材)の連結材26を重ね、着脱自在に取り付ける。
【0093】
連結材16には、第一基材片3の自由端縁6側の縁27に沿った位置、第一基材片3の自由端縁6側から距離L2の位置(実施例1の第一留め片30の位置)、第一基材片3の自由端縁6側から距離L3の位置(実施例1の第二留め片31の位置)に夫々スナップボタン32、32を直接に取り付けてある。各スナップボタン32、32の留め口は、第一基材片3の裏面8側に向けてある。
【0094】
また、第一基材片3には、前記スナップボタン32の内、第一基材片3の自由端縁6側の縁27に沿った位置、第一基材片3の自由端縁6側から距離L2の位置(実施例1の第一受け金具34の位置)にスナップボタン34、34を固定する。スナップボタン34の留め口は裏面8側(連結材26側)に向けてある。
【0095】
また、第二基材片19で、自由端22側(実施例1の第二受け金具35の位置)に、スナップボタン32に対応するスナップボタン35を固定する。スナップボタン35の留め口は、第二基材片19の裏面24側に向けてある(尚、スナップボタン35の留め口は、表面23側に向けることもできる)。
【0096】
また、前記におけるL2、L3は、実施例1と同様に、L2(L2=1230mm)はテントの底辺の長さ、L3(L3=360mm)は間仕切りの底辺の長さに対応して、夫々設定されている(図12、図8)。
【0097】
(6) 以上のようにして、多用途ユニット40を構成する(図12)。
【0098】
(7) この実施例の多用途ユニット40は、実施例1と同様に、カーテンとして備蓄される(図14)。例えば、体育館の窓が巾5m、高さ(丈)3mとすると、多用途ユニット40の巾D=900mmとして、6ユニットを使用して、隣接する多用途ユニット40、40をファスナー片10A、10Bで連結すると共に、実施例1と同様に、上端のファスナー片14Aを使用して、所定巾で下縁44に6つのファスナー片14Bを縦列したカーテン吊り片42に連結する。
【0099】
(8) この実施例では、多様ユニット40の両縦縁に1本づつのファスナー片が取り付けてあるので、実施例1の2本づつの場合に比して、分解組立が容易にできる利点がある。但し、多用途ユニットを40を基準折り線2で折り、両基材3、19を重ねて、簡易担架55のような使用(図9)はできない。
【0100】
他のテント53(図7、図8(b))、間仕切り50、50a(図6、図8(a))、切込み57等を入れての衣類(図10、図11)としての使用は、実施例1と同様に可能である。
【0101】
(9) また、前記実施例において、連結材26は、着脱自在としたが、実施例1と同様に、一縁27側を第一基材3の自由端縁6に沿って固定することもできる(図示していない)。また、実施例1のように、スナップボタン32、34、35に代え、面ファスナーを使用することもできる(図示していない)。従って、連結材26の取り付けに関しては、
(a) 着脱自在で、スナップボタンを使用、
(b) 着脱自在で、面ファスナーを使用、
(c) 一縁27を固定し、下部にスナップボタンを使用
(d) 一縁27を固定し、下部に面ファスナーを使用
のバリエーションが考えられる。
【0102】
(10) また、前記実施例において、スライド金具で開閉するファスナー片に代えて、互いに係脱する面ファスナー片10A、10B、面ファスナー片14A、14Bを使用することもできる(図14)。即ち、第一基材3の縦縁4、第二基材19の縦縁20に1本の面ファスナー片10Aを取り付け、第一基材3の縦縁5、第二基材19の縦縁21に1本の面ファスナー片10Bを取り付け、第一基材3の自由端縁6、第二基材19の自由端縁15に、面ファスナー片14Aを夫々取り付けて、多用途ユニット40、40とする(図14(a)〜(d))。図示していない他の構成は、前記実施例と同様であるので、説明を省略してある。
【0103】
この場合、同様に、横方向に多用途ユニット40、40を連結して使用する(図14(e))。前記実施例と同様に、カーテン吊り片42に連結してカーテンとして備蓄することもできる(図示していない)。
【0104】
また、このように形成した多用途ユニット40では、カーテン吊り片42を使用せず、既設のカーテン65に、面ファスナー片14Bを取り付けて、既設のカーテン65に重ねて、多用途ユニット40、40の面ファスナー片14A、14Aと係止して、既設のカーテン65に多用途ユニット40、40を重ねて備蓄できる(図14(c)(e))。このような使用をする場合には、多用途ユニット40、40をカーテンから外して、テントなど使用した場合であっても、既設のカーテン65で、当該避難所の遮光・防音・防寒等が維持できるので、避難所の住環境を更に良好とすることができる。
【0105】
(11)また、その他の他の実施例は、前記実施例1と同様である。
【0106】
【発明の効果】
この発明の多用途ユニットは、補強材収容部に各基材を保形する補強材を挿入して収容し、連結材の係止部材を第二基材の受け部材に係止すれば、連結材を底辺として、基準折り線を頂点、第一基材、第二基材を斜辺として、三角形状に保形でき、テントや間仕切りとして使用できる。また三角形状とした多用途ユニットを並べて、隣接する縦縁を係脱手段で係止すれば、三角形状とした多用途ユニットを連結して、任意の長さを確保でき、テントとして有効である。
【0107】
また、基準折り線で、折り、第一基材と第二基材とを重ね、補強材収容部に補強材を収容すると共に、重なった縦縁の係脱手段を違いに係止すれば、簡易担架を構成できる効果がある。
【0108】
また、多用途ユニットは、補強材を収容せず、連結材と第二基材とを係止しない状態で、シート状になり、そのまま又は折り畳んで、保管すれば、場所を取らずに多数枚を保管できる効果がある。更に、多用途ユニットと係脱手段で連結できるカーテン吊り片を組み合わせれば、カーテンを構成できる。従って、多用途ユニットをカーテンとして使用して保管でき、別途の保管スペースを必要としない効果がある。
【0109】
また、多用途ユニットの基準折り線の周辺に切込みを形成して、係脱手段を開き、第一基材と第二基材とを重ねて、重ねた縦縁の係脱手段を閉じれば、切込みから頭を出して、衣類として使用することができ、簡易の作業着、防寒着としての機能を発揮できる。また、係脱手段を閉じて、切込みを塞げば、上記簡易テント、間仕切り、担架、カーテン等の機能を損なうことがない。
【0110】
また、係脱手段をリバーシブルなファスナーとすれば、係脱作業が簡易かつ確実に閉じることができる効果がある。また、連結材に、第一係止部材、第二係止部材を設ければ、底辺として連結部材の長さを選択でき、最適な形状の間仕切り又はテントを構成できる効果がある。
【0111】
総じて、この発明の多用途ユニットによれば、災害時の避難場所に備蓄すれば、緊急避難した住民が安心して避難生活を送る為に不可欠な材料を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の多用途ユニットで、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図2】同じく、多用途ユニットと補強材との組合せを説明する正面図である。
【図3】(a)図1のA−A線における拡大端面図、(b)同じくB−B線における拡大端面図、(c)同じくC−C線における一部拡大端面図である。
【図4】多用途ユニットを組み合わせてカーテンを構成する分解図である。
【図5】多用途ユニットで構成したカーテンを表す。
【図6】(a)(b)は、多用途ユニットで構成した間仕切りを表す。
【図7】(a)(b)は、多用途ユニットで構成した簡易テントを表す。
【図8】(a)は間仕切りの縦断面図、(b)は簡易テントの縦断面図である。
【図9】(a)は簡易担架の斜視図、(b)(a)のE−E線における拡大断面図である。
【図10】(a)(b)は多用途ユニットで構成した衣類を表す図である。
【図11】(a)は衣類用の多用途ユニットで、(b)は基準折り線付近の一部拡大図である。
【図12】この発明の実施例2の多用途ユニットで、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図13】同じく実施例2で、多用途ユニットを組み合わせてカーテンを構成する分解図である。
【図14】他の実施例の多用途ユニットで、(a)は背面図、(a)は正面図、(c)は(a)のF−F線における断面図、(d)は(a)のG−G線における断面図、(e)は連結状態のG−Gにおける断面図である。
【図15】この発明の他の実施例で、連結材をシート状基材に含ませた実施例で、(a)はシート状基材の正面図、(b)は二つ折りにした状態の正面図、(c)同じく側面図である。
【符号の説明】
1 シート状基体
2 基準折り線
3 第一基材
4、5 縦縁(第一基材)
6 自由端縁(第一基材)
7 表面(第一基材)
8 裏面(第一基材)
10A、10B ファスナー片[係脱手段]
11 補強材収容部
14A、14B ファスナー片[係脱手段]
15 補強材収容部
19 第二基材
20、21 縦縁(第二基材)
22 自由端縁(第二基材)
23 表面(第二基材)
24 裏面(第二基材)
26 連結材
27 一縁(連結材)
28 他縁(連結材)
29 縦縁(連結材)
30 第一留め片[係止部材]
31 第二留め片[係止部材]
32 ホック金具[係止部材]
34 第一受け金具[受け部材]
35 第二受け金具[受け部材]
37 補強材収容部
40 多用途ユニット
42 カーテン吊り片
45 カーテン
47、48 ステンレスパイプ[補強材]
50、50a 間仕切り
53 簡易テント
55 簡易担架
61 衣類
65 既設のカーテン
Claims (4)
- 少なくとも間仕切り又はテントとして使用し、かつカーテンとして備蓄でき、以下の構成とすることを特徴とする多用途ユニット。
(1) 柔軟性を有する材料からなり、所定長さで構成したシート状基体の長さ方向の中間位置に、長さ方向と直角に基準折り線を形成し、該基準折り線を挟んで、両側に第一基材、第二基材を夫々形成する。
(2) 前記両基材で、長さ方向の両縁に沿って、補強材収容部を形成する。
(3) 前記第一基材の自由縁側に、シート状の連結材の一縁を着脱可能に取付ける。
(4) 前記連結材に、第二基材と着脱できる係止部材を取り付け、前記第二基材の自由端側に、係止部材と係止する受部材を取り付ける。前記係止部材と前記受け部材は、前記テントの底辺を形成する長さL2又は前記間仕切りの底辺を形成する長さL3の2つの長さで、前記第二基材と着脱できるように構成する。
(5) シート状基体の長さ方向の一縦縁に係脱手段を形成し、他縦縁に前記係脱手段と係脱できる係脱手段を形成する。
(6) 隣接する一方の多用途ユニットの前記一縦縁の係脱手段と、他方の他用途ユニットの他縦縁の係脱手段とを接合して並列可能とし、並列した多用途ユニットを、カーテン吊り片に取付け、あるいは既設のカーテンに重ねて係止可能とする。
(7) 前記連結材の前記一縁に隣接する縦縁は、前記第一基材の長さ方向の縦縁に沿って配置される。 - 少なくとも間仕切り又はテントとして使用し、かつカーテンとして備蓄でき、以下の構成とすることを特徴とする多用途ユニット。
(1) 柔軟性を有する材料からなり、所定長さで構成したシート状基体の中間位置に、長さ方向と直角に基準折り線を形成し、該基準折り線を挟んで、両側に第一基材、第二基材を夫々形成する。
(2) 前記両基材で、長さ方向の両縁に沿って、補強材収容部を形成する。
(3) 前記第一基材の自由縁側に、シート状の連結材の一縁を連設する。
(4) 前記連結材に、第二基材と着脱できる係止部材を取り付け、前記第二基材の自由端側に、前記係止部材と係止する受部材を取り付ける。前記係止部材と前記受け部材は、前記テントの底辺を形成する長さL2又は前記間仕切りの底辺を形成する長さL3の2つの長さで、前記第二基材と着脱できるように構成する。
(5) シート状基体の長さ方向の一縦縁で、第一基材側、第二基材側に互いに係脱できる係脱手段を形成し、他縦縁で、第一基材側、第二基材側に互いに係脱できる係脱手段を形成する。
(6) 隣接する一方の多用途ユニットの前記一縦縁の係脱手段と、他方の他用途ユニットの他縦縁の係脱手段とを接合して並列可能とし、並列した多用途ユニットを、カーテン吊り片に取付け、あるいは既設のカーテンに重ねて係脱可能とする。
(7) 前記連結材の前記一縁に隣接する縦縁は、前記第一基材の長さ方向の縦縁に沿って配置される。 - 基準折り線の周辺に、頭を挿通できる切込みを形成し、切込みの縁に、切込みを開閉する為の係脱手段を夫々形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の多用途ユニット。
- 各係脱手段は、リバーシブルなファスナー片とすると共に、連結材の係止部材は、連結材の他縁付近の第一係止部材と、連結材の中間位置の第二係止部材としたことを特徴とする請求項1又は2記載の多用途ユニット。
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