JP4402798B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸気弁側に可変動弁機構を備えた内燃機関、特に、吸気弁閉時期を変化させて吸気行程の有効ストロークを可変制御するようにした内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばガソリン機関において、吸気弁の閉時期(IVC)を変化させて吸気行程の有効ストロークを制御し、部分負荷運転時のポンプ損失を低減する技術の研究が従来から進められている(例えば、社団法人自動車技術会1994年発行の学術講演会前刷集942 1994 NO.9433515)。
【0003】
この技術は、吸気行程後半に吸気弁を閉じてしまうことで吸気の有効ストロークを減少させたり、あるいは圧縮行程前半まで吸気弁を開弁させておくことで吸気の有効ストロークを減少させたりするもので、部分負荷運転時にこのような吸気有効ストロークの低減を行うことにより、スロットルバルブによる吸気通路の絞り度合いを小さくすることが可能となり、ポンプ損失を低減することが出来る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の先行技術文献にも記載があるように、低負荷時に吸気有効ストロークを小さくして吸気量を減少させる場合、同時に、有効圧縮比も低下して、圧縮行程中の筒内ガス温度が低下し、燃焼悪化の要因となる。そこで、このような問題を解決する方法として、可変圧縮比機構を組み合わせて用いることが考えられている。
【0005】
すなわち、吸気有効ストロークの減少制御に伴って有効圧縮比が低下するときに、その低下分を補うように高圧縮比状態とすべく可変圧縮比機構を制御すればよい。
【0006】
しかし、このような圧縮比可変制御を行うための可変圧縮比機構として、ピストンの上死点位置を変更する機構を用いた場合には、高圧縮比状態(上死点におけるピストンの位置が一層高くなる状態)において、ピストンと吸気弁との干渉が問題となり、十分な圧縮比制御が行えない可能性がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る内燃機関の制御装置は、
シリンダ内を往復動するピストンと、このピストンの往復動をクランクシャフトの回転に変換するピストン−クランク機構を用いピストンの上死点位置を変更することにより機関の圧縮比を変更可能とした可変圧縮比機構と、
機関の回転に同期して吸気通路を開閉する吸気弁のリフト特性を変更する可変動弁機構とを備える内燃機関であって、
上記ピストン−クランク機構は、上記ピストンにピストンピンを介して連結された第1リンクと、この第1リンクに連結ピンを介して連結されるとともにクランクシャフトのクランクピン部に回転可能に連結された第2リンクと、上記第2リンクに連結ピンを介して連結されるとともに機関本体に揺動可能に支持された第3リンクと、この第3リンクの揺動支持位置を変更する揺動支持位置変更機構と、を含む複リンク式ピストン−クランク機構から構成され、
上記ピストン−クランク機構は、上死点から下死点までのピストンストローク量が上記ピストン−クランク機構における上死点から下死点までのピストンストローク量と同一の単リンク式ピストン−クランク機構に比べて、回転2次振動が小さくなるように上記ピストンの往復運動が単振動運動に近い特性となるよう、上死点と下死点におけるピストンストローク特性が略対称で、上記単リンク式ピストン−クランク機構に比べてピストン下死点前後のピストンストローク速度が大きく、かつピストン上死点前後のピストンストローク速度が小さくなるよう、上死点前から上死点にかけて、及び下死点前から下死点にかけては上記単リンク式ピストン−クランク機構に比べてピストンを引き下げる方向に上記第2リンクが上記第3リンクの揺動によって上記クランクピン回りに揺動し、上死点から上死点後にかけて、及び下死点から下死点後にかけては上記単リンク式ピストン−クランク機構に比べてピストンを引き上げる方向に上記第2リンクが上記第3リンクの揺動によって上記クランクピン回りに揺動するように上記ピストン−クランク機構の各リンクや各支点のアライメントが設定され、
上記クランクシャフトの軸方向に見て、上記クランクシャフトの回転中心を原点、上記原点を通り上記ピストンピンの往復軸線と直交する軸線をx軸、上記原点を通り上記ピストンピンの往復軸線と平行な軸線をy軸とし、かつ上記ピストンピンの中心のx座標を負、上記ピストンピンの中心のy座標を正とした方向にx−y座標系を定義した場合に、
上記第2リンクは、上記第2リンクと上記第1リンクとの連結部と、上記第2リンクと上記第3リンクとの連結部とが、上記クランクシャフトの上記クランクピン部を挟んで位置するよう構成され、
上記第3リンクの揺動中心は、そのx座標が正の値となり、そのy座標が負の値となるよう設定され、かつ上記y軸に対して上記第2リンクと上記第3リンクとの連結部と同じ側に位置するように設定され、
機関運転条件に応じた圧縮比となるように上記可変圧縮比機構を制御するとともに、圧縮比が高圧縮比状態に制御されるときに上記吸気弁の開時期が遅角するかまたはリフト量が減少するように上記可変動弁機構を制御する制御手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
高圧縮比状態においては、上死点におけるピストンの位置は、低圧縮比状態よりも高くなり、吸気弁との干渉が問題となる。しかし、同時に、可変動弁機構により、吸気弁の開時期が遅角し、あるいはリフト量が減少制御されて、上死点での吸気弁リフト量が小さくなると、ピストン冠面と吸気弁との間の間隔が相対的に大きくなる。つまり、それだけ両者の干渉の問題を抑制できる。
【0009】
この請求項1の発明をより具体化した請求項2の発明では、上記制御手段は、上記吸気弁の閉時期を変更することにより機関運転条件に応じた吸気有効ストロークが得られるように上記可変動弁機構を制御するとともに、吸気有効ストロークの減少制御が行われる機関運転条件のときに圧縮比を高圧縮比状態に制御することを特徴とする。
【0010】
より具体的には、請求項3のように、上記制御手段は、機関負荷が低いときに吸気有効ストロークの減少制御を行う。
【0011】
すなわち、低負荷時には、可変動弁機構により、吸気弁の閉時期を、下死点より前に進角させ、あるいは下死点より後まで大きく遅角させることによって、吸気有効ストロークの減少制御がなされる。このとき、有効圧縮比も低下して、圧縮行程中の筒内ガス温度が低下しがちとなるが、可変圧縮比機構により圧縮比を高圧縮比状態とすることで、この有効圧縮比の低下分を補うことができる。
【0012】
請求項4の発明では、上記制御手段は、吸気有効ストロークを減少させる際に、上記吸気弁の閉時期がピストンの吸気下死点よりも進角するように上記可変動弁機構を制御する。
【0013】
また、請求項6の発明では、上記制御手段は、吸気有効ストロークを減少させる際に、上記吸気弁の閉時期がピストンの吸気下死点よりも遅角するように上記可変動弁機構を制御する。
【0014】
上記可変動弁機構は、例えば請求項5のように、チェーンまたはタイミングベルトを介してクランクシャフトにより回転駆動されるドライブシャフトと、このドライブシャフトに固定された偏心リング状の駆動カムと、この駆動カムに回転可能に支持されたリンクアームと、このリンクアームに連結ピンを介して連結されるとともに機関本体に揺動可能に支持されたロッカアームと、このロッカアームに連結ピンを介して連結されたリンク部材と、このリンク部材に連結ピンを介して連結されるとともに上記ドライブシャフトに揺動可能に支持された揺動カムと、この揺動カムの揺動を上記吸気弁へ伝達するバルブリフターと、上記ロッカアームの揺動支持位置を変化させる機構と、を含んで構成される。
【0015】
この可変動弁機構では、吸気弁の可変制御の態様として、バルブリフトのピーク位置がほぼ一定のまま作動角が広狭変化するものとなる。
【0016】
また上記可変動弁機構は、請求項7のように、チェーンまたはタイミングベルトを介してクランクシャフトにより回転駆動されるカムスプロケットと、このカムスプロケットにより回転駆動されるカムシャフトと、上記カムスプロケットと上記カムシャフトとの位相を変化させる機構と、を含んで構成される。
【0017】
この可変動弁機構では、吸気弁の可変制御の態様として、作動角が一定のまま、位相が変化し、開時期と閉時期との双方が等しく変化する。
【0020】
上記のように、第3リンクの揺動支持位置を機関運転条件に応じて変化させると、ピストン上死点でのピストン位置が変化する。つまり、圧縮比が可変となる。
【0021】
またピストン−クランク機構のピストンストローク特性を単振動に近づけるほど、内燃機関の回転2次振動が小さくなる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、可変動弁機構と可変圧縮比機構とを組み合わせることにより、高圧縮比状態にしつつピストン冠面と吸気弁との間隔を大きく確保することができる。従って、ポンプ損失低減のために吸気有効ストロークを小さくしたときの有効圧縮比の低下を高圧縮比状態とすることで補うことができるとともに、高圧縮比状態でのピストン冠面と吸気弁との干渉を確実に回避することができる。
【0023】
また、ピストンの往復運動を単振動運動に近づければ、回転2次振動を低減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1は、この発明に用いられる可変圧縮比機構として好適な複リンク式ピストン−クランク機構の全体図である。
【0026】
クランク軸31は、複数のジャーナル部32とクランクピン部33とカウンタウエィト部31aとを備えており、機関本体となる図示せぬシリンダブロックの主軸受に、ジャーナル部32が回転自在に支持されている。上記クランクピン部33は、ジャーナル部32から所定量偏心しており、ここに第2リンクとなるロアーリンク34が回転自在に連結されている。
【0027】
上記ロアーリンク34は、略T字形をなすもので、その本体34aとキャップ34bとから分割可能に構成された略中央の連結孔に上記クランクピン部33が嵌合している。
【0028】
第1リンクとなるアッパーリンク35は、下端側が連結ピン36によりロアーリンク34の一端に回動可能に連結され、上端側がピストンピン37によりピストン38に回動可能に連結されている。上記ピストン38は、燃焼圧力を受け、シリンダブロックのシリンダ39内を往復動する。
【0029】
上記シリンダ39の上部には、クランク軸31の回転に同期して吸気ポート44を開閉する吸気弁12と、同じくクランク軸31の回転に同期して排気ポート46を開閉する排気弁45と、が配置されている。
【0030】
第3リンクとなる制御リンク40は、上端側が連結ピン41によりロアーリンク34の他端に回動可能に連結され、下端側が制御軸42を介して機関本体例えばシリンダブロックの適宜位置に回動可能に連結されている。詳しくは、制御軸42は、小径部42bを中心として回転するように機関本体に支持されており、この小径部42bに対し偏心している大径部42aに、上記制御リンク40下端部が回転可能に嵌合している。
【0031】
上記制御軸42は、後述する圧縮比制御アクチュエータによって回動位置が制御される。この圧縮比制御アクチュエータは、制御リンク40から加わる反力に抗して、任意の回動位置で制御軸42を保持することができるようになっている。
【0032】
上記のようなピストン−クランク機構においては、上記制御軸42が圧縮比制御アクチュエータによって回動されると、小径部42bに対して偏心している大径部42aの軸中心位置、特に、機関本体に対する相対位置が変化する。これにより、制御リンク40の下端の揺動支持位置が変化する。そして、上記制御リンク40の揺動支持位置が変化すると、ピストン38の行程が変化し、ピストン上死点(TDC)におけるピストン38の位置が高く(つまり図1のy座標が大きく)なったり低くなったりする。これにより、機関圧縮比を変えることが可能となる。
【0033】
低負荷時に吸気有効ストロークを小さくして吸気量を減少させる場合、同時に有効圧縮比も低下して圧縮行程中の筒内ガス温度が低下することが知られている。本実施例では、このような有効圧縮比の低下を補うべく、低負荷時はTDCにおけるピストン位置が高くなるように制御リンク40の揺動支持位置(制御軸12の回動位置)を制御する。
【0034】
ところで、図1のような複リンク式ピストン−クランク機構は、機関の圧縮比を変化させ得る機構として有用であるが、その特徴の他、各リンクや支点のアライメントを適切に設定することにより、ピストンピンとクランクピンとを単一のリンク(コンロッド)で連結した単リンク式ピストン−クランク機構と比較して、ピストン下死点(BDC)前後のピストンストローク速度を大きく、かつTDC前後のピストンストローク速度を小さくすることが出来る特徴を有している。
【0035】
図2は、図1の複リンク式ピストン−クランク機構のピストンストローク特性を示している。図示するように、本実施例では、BDC前後のピストンストローク速度が単リンク式ピストン−クランク機構の場合よりも大きくなっており、同時に、TDC前後のピストンストローク速度が単リンク式ピストン−クランク機構の場合よりも小さくなっている。そして、この結果、ピストンストローク特性が単振動に近似した特性となっている。このようにピストンストローク特性が単振動に近づくほど機関の回転2次振動が小さくなる。
【0036】
次に、本発明に用いられる可変動弁機構について説明する。なお、この可変動弁機構は、本出願人が先に提案したものであるが、例えば特開平11−107725号公報等によって公知となっているので、その概要のみを説明する。
【0037】
図3は、可変動弁装置全体の構成を示すもので、シリンダヘッド11に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられた一対の吸気弁12と、シリンダヘッド11上部のカム軸受14に回転自在に支持された中空状のドライブシャフト13と、該ドライブシャフト13に、圧入等により固設された2つの駆動カム15と、該ドライブシャフト13の上方位置に同じカム軸受14に回転自在に支持された制御軸16と、該制御軸16に制御カム17を介して揺動自在に支持された一対のロッカアーム18と、各吸気弁12の上端部に伝達部材であるバルブリフター19を介して配置された一対のそれぞれ独立した揺動カム20とを備えている。また、上記駆動カム15とロッカアーム18とはリンクアーム25によって連係されている一方、ロッカアーム18と揺動カム20とは、リンク部材26によって連係されている。
【0038】
上記ドライブシャフト13は、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーンないしはタイミングベルトを介して機関のクランク軸から回転力が伝達されている。
【0039】
上記カム軸受14は、シリンダヘッド11の上端部に設けられてドライブシャフト13の上部を支持するメインブラケット14aと、該メインブラケット14aの上端部に設けられて制御軸16を回転自在に支持するサブブラケット14bとを有し、両ブラケット14a,14bが一対のボルト14c,14cによって上方から共締め固定されている。
【0040】
上記駆動カム15は、偏心リング状をなし、小径なカム本体15aと、該カム本体15aの外端面に一体に設けられたフランジ部(図示せず)とからなり、軸方向にドライブシャフト挿通孔が貫通形成されていると共に、カム本体15aの軸心Xがドライブシャフト13の軸心Yから径方向へ所定量だけオフセットしている。また、この駆動カム15は、ドライブシャフト13に対し上記バルブリフター19と干渉しない外側位置において圧入固定されている。
【0041】
上記ロッカアーム18は、平面から見るとクランク状に折曲形成されており、中央に有する基部18aが制御カム17に嵌合して回転自在に支持されている。また、基部18aから延びた一端部18bには、ピン21が圧入されている一方、他端部18cには、リンク部材26の一端部26aと連結するピン28が圧入されている。
【0042】
上記制御カム17は、夫々円筒状をなし、制御軸16外周に固定されていると共に、図示するように軸心P1位置が制御軸16の軸心P2からα分だけ偏心している。
【0043】
上記揺動カム20は、横に向けたU字形状をなし、ほぼ円環状の基端部22にドライブシャフト13が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔22aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム18の他端部18c側に位置するカムノーズ側の端部23にピン29が配置されている。また、揺動カム20の下面には、基端部22側の基円面24aと、該基円面24aからカムノーズの先端縁側に円弧状に延びるカム面24bとが形成されており、これらの基円面24aとカム面24bとが、揺動カム20の揺動位置に応じてバルブリフター19の上面所定位置に当接するようになっている。すなわち、バルブリフト特性からみると、図示するように基円面24aの所定角度範囲θ1がベースサークル区間になり、カム面24bの上記ベースサークル区間θ1から所定角度範囲θ2がいわゆるランプ区間となり、さらにカム面24bのランプ区間θ2から所定角度範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
【0044】
また、上記リンクアーム25は、比較的大径な円環状の基部25aと、該基部25aの外周面所定位置に突設された突出端25bとを備え、基部25aの中央位置には、上記駆動カム15のカム本体15aの外周面に回転自在に嵌合する嵌合孔25cが形成されている一方、突出端25bには、上記ピン21が回転自在に挿通するピン孔25dが貫通形成されている。
【0045】
さらに、上記リンク部材26は、所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部26a,26bには、ピン挿通孔26c,26dが貫通形成されていて、それぞれピン28,29を介して、上記ロッカアーム18の他端部18cと揺動カム20の端部23とに連結されている。
【0046】
上記制御軸16は、一端部に設けられた図外の電磁アクチュエータによって所定回転角度範囲内で回転するように制御されており、上記電磁アクチュエータは、機関の運転状態を検出する図外のコントローラからの制御信号によって駆動されるようになっている。コントローラは、クランク角センサやエアーフローメータ,水温センサ等の各種のセンサからの検出信号に基づいて現在の機関運転状態を演算等により検出して、上記電磁アクチュエータに制御信号を出力する。
【0047】
この可変動弁機構の作用を説明すると、まず、機関低負荷時には、コントローラからの制御信号によって電磁アクチュエータが一方に回転駆動され、制御カム17は、軸心P1が制御軸16の軸心P2から図の左上方の回動位置に保持される。このため、ロッカアーム18は、全体がドライブシャフト13に対して上方向へ移動し、これに伴い、揺動カム20は、リンク部材26を介して端部23が強制的に若干引き上げられて全体が反時計回り方向へ回動する。
【0048】
したがって、駆動カム15が回転してリンクアーム25を介してロッカアーム18の一端部18bを押し上げると、そのリフト量がリンク部材26を介して揺動カム20及びバルブリフター19に伝達されるが、そのリフト量は図5の(a)に示すように比較的小さくなる。
【0049】
つまり、この低負荷域では、バルブリフト量が小さくなると共に、吸気弁12の開時期が遅く、かつ閉時期が速くなる。
【0050】
一方、機関高負荷域となると、コントローラからの制御信号によって電磁アクチュエータが反対方向に回転駆動され、制御カム17がほぼ図3に示す位置となり、軸心P1を下方向へ移動させる。このため、ロッカアーム18は、全体がドライブシャフト13寄り方向(下方向)に移動して他端部18cが揺動カム20の端部23をリンク部材26を介して下方へ押圧し、該揺動カム20全体を所定量だけ時計方向へ回動させる。
【0051】
したがって、揺動カム20のバルブリフター19上面に対する初期の当接位置がカム面24b寄りに移動する。このため、駆動カム15が回転してロッカアーム18の一端部18bをリンクアーム25を介して押し上げると、バルブリフター19に対するそのリフト量は図5の(c)に示すように大きくなる。
【0052】
つまり、この高負荷域では、カムリフト特性が低負荷域に比較して大きくなり、バルブリフト量も大きくなると共に、各吸気弁12の開時期が早く、かつ閉時期が遅くなる。
【0053】
また中負荷域では、両者の中間の状態に制御され、図5(b)に示すような中間のリフト特性となる。
【0054】
このようにして、吸気弁12のバルブリフト特性は、図4に示すように、連続的に変化する。特に、このものでは、バルブ作動角が大小変化し、吸気弁12の開時期と閉時期とがほぼ対称に変化する。
【0055】
図5は、このような可変動弁機構を用いた吸気有効ストローク制御を示す説明図であって、低負荷時には、吸気弁閉時期を下死点(BDC)より進角させて有効ストロークを小さくし、高負荷時には、吸気弁閉時期をBDC付近として有効ストロークを大きく確保している。
【0056】
ここで、可変圧縮比機構が制御軸42を介して高圧縮比状態に制御されると、上死点(TDC)におけるピストン位置が高くなるので、吸気弁とピストン冠面との距離は減少することになるが、本発明では、高圧縮比状態に制御されるのは、吸気有効ストロークを小さくする低負荷域である。この低負荷域では、(a)に示すように、吸気弁12の開時期はTDCよりも遅角側にあり、かつリフト量も小さくなるので、実際には吸気弁はピストン冠面に対し十分な間隔を保った状態でリフトすることになり、両者の干渉の問題は発生しない。
【0057】
次に、図6に基づいて、可変圧縮比機構と可変動弁機構の制御機構について説明する。この図6の例では、圧縮比制御アクチュエータとして圧縮比制御用モータ100を備え、ギヤ機構101を介して前述した図1の制御軸42の回転角が制御される。この制御軸42の回転角は、回転角センサ102によって検出される。また、リフト特性制御電磁アクチュエータとしてリフト特性制御用モータ110を備え、ギヤ機構111を介して前述した図3の制御軸16の回転角が制御される。この制御用軸16の回転角は、回転角センサ112によって検出される。123は、それぞれのモータ100,110を機関運転条件に応じて制御するエンジンコントロールモジュールであって、このエンジンコントロールモジュール123には、アクセル開度センサ120のアクセル開度信号と回転数センサ121の回転数信号とが入力されており、これらの検出信号に基づいて各制御軸42,16の目標回転角が算出され、各モータ100,110へ制御信号が送られる。
【0058】
図7は、上記エンジンコントロールモジュール123において実行される各目標回転角の算出ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行されるものであって、まずステップ101では、アクセル開度センサ120からの出力に基づき、アクセル開度(エンジン負荷相当値)APSを読み込むとともに、回転数センサ121の出力に基づき回転数NEを読み込み、かつ回転角センサ102の出力に基づき、可変圧縮比機構の制御軸42の実回転角CAを読み込む。
【0059】
ステップ102では、アクセル開度APSと回転数NEとに基づき、可変動弁機構の制御軸16の目標回転角の仮置き値tVA0と、可変圧縮比機構の制御軸42の目標回転角tCAを算出する。具体的には、APSおよびNEに対応させてtVA0ならびにtCAを記憶させてある制御マップから値をルックアップする。
【0060】
本実施例では、機関運転条件に応じた吸気有効ストローク制御(図5参照)を行うので、アクセル開度APSが小さくなる(負荷が小さくなる)ほど吸気弁12の閉時期が下死点より進角側となるような特性にtVA0の制御マップが設定されている。また、吸気有効ストロークを小さくするときに圧縮比を高める制御を行うので、アクセル開度APSが小さくなるほどピストンの上死点位置が高くなるような特性にtCAの制御マップが設定されている。有効圧縮比をほぼ一定とする吸気有効ストローク制御と圧縮比制御との対応例を図8に示す。
【0061】
さらに、本実施例では、圧縮比を高くするときに吸気弁12の開時期を遅角し、かつリフト量を小さくする制御を行うのであるが、この制御は、上記の吸気有効ストローク制御(tVA0の設定)によって同時に実現される。
【0062】
ステップ103では、可変圧縮比機構の制御軸42の実回転角CAに基づき、可変動弁機構の制御軸16の回転角の上限値VAlimを算出する。この上限値VAlimは、現在の実回転角CAで決まるピストン行程に対し、ピストン38と吸気弁12との間に十分な間隔が確保される最大の回転角である。
【0063】
ステップ104では、可変動弁機構の制御軸16の目標回転角の仮置き値tVA0が上限値VAlim以下か否かを判断する。仮置き値tVA0が上限値VAlim以下であれば、ステップ105へ進んで、tVA0をそのまま最終的な目標回転角tVAとする。仮置き値tVA0が上限値VAlimより大きければ、ステップ106へ進んで、最終的な目標回転角tVAを上限値VAlimに制限する。そして、ステップ107において、算出した各制御軸16,42の目標回転角tVA,tCAを、エンジンコントロールモジュール123内のメモリにストアする。
【0064】
すなわち、ステップ102の説明のように、tCAが大(高圧縮比)のときはtVA0が小(吸気弁開時期遅角+小リフト量)となるので、tCAとtVA0との同時並行の制御によりピストン38と吸気弁12との干渉は確実に回避されるはずであるが、それぞれの目標回転角と実際の回転角との間には、制御応答速度に応じたずれが生じるため、2つの可変機構の制御応答速度が異なる場合、過渡状態においてピストン38と吸気弁12とが接近する虞がある。例えば、tCAが大から小へ変化し、これと同時に、tVA0が小から大へ変化したときに、tCAに対する実回転角CAの遅れが大きく、tVA0に対する実回転角の遅れが小さい場合、実際のピストン上死点位置は高いにも拘わらず吸気弁の開時期の進角化と大リフト化が先行してしまう。このような状態での干渉を確実に回避するために、可変圧縮比機構の制御軸42の実回転角CA(これが実際のピストン上死点位置を表す)に応じて可変動弁機構の制御軸16の回転角の上限値VAlimを設定し、可変動弁機構の制御軸16の目標回転角tVAをこの上限値VAlim以下に制限するようにしているのである。
【0065】
なお、上記の図7のルーチンは、目標回転角の算出のみを行うルーチンであり、実際の回転角制御は、図示しない吸気有効ストローク制御ルーチンならびに圧縮比制御ルーチンで行われる。具体的には、メモリにストアされている最新の目標回転角と実回転角との差に応じたフィードバック制御信号を作成し、各モータ100,110へ制御信号を出力する。
【0066】
ところで、図9は、吸気弁12の開閉時期を異ならせた場合のP−V線図を示しており、部分負荷時に吸気弁閉時期を早めて吸気有効ストロークを減少させる場合、図示するように、吸入行程初期の筒内圧力が大気圧に近付く。この吸入負圧の低下によって、燃料の霧化が大幅に減少し、燃焼安定度の低下が生じる。吸気ポートに噴射された燃料は、吸入行程の初期に大部分が吸気流に乗って筒内に入り、その後のガス流動によって均質化するが、ピストンストロークを単振動に近づけたものでは、吸入行程の前半のピストン速度が遅いため、特に、この点が問題となる。しかし、図3に示した可変動弁機構の場合、このような部分負荷時には、作動角の短縮とともに弁リフトが大幅に減少し(図4参照)、例えば通常の20%前後のレベルとなるため、吸気の流速が大幅に向上し、燃料の霧化促進による混合気の均質化と燃焼速度の増大作用が得られ、燃焼安定性が向上する。
【0067】
また、吸気弁の閉時期を下死点前の早い時期に設定すると、吸気弁が閉じた後に吸気が一旦膨張し、下死点を過ぎた後は圧縮されることになる。膨張・圧縮が断熱であれば、損失仕事はほとんど発生しないが、膨張時の温度低下が大きいため、シリンダ壁との熱交換により、吸気温度は上昇する(図9では、これに伴う圧力上昇が示されている)。通常の圧縮比固定のミラーサイクル方式の場合、圧縮温度の低下(燃焼悪化要因)に対し吸気温度の上昇はこれを補う作用があるが、可変圧縮比制御と組み合わせる場合には、圧縮比を最適に制御できるため、吸気温度上昇は不要であり、むしろ圧縮仕事増大は燃費悪化の要因ともなる。これに対し、図2に示したように、本実施例の単振動ピストンストローク特性では、最も吸気温度が低下する下死点付近の滞留時間が短いため、シリンダ壁との熱交換による吸気温度上昇を抑制できる効果がある。
【0068】
次に、本発明に用いられる他の可変動弁機構の例について説明する。この可変動弁機構は、やはり、例えば特開平10−184404号公報等によって公知となっているので、その概要のみを説明する。
【0069】
図10は、この可変動弁機構61の要部を拡大して示す断面図であって、この第2の可変動弁機構61は、内筒62,外筒63,ピストン64等を主体として構成されている。
【0070】
すなわち、カムシャフト65の前端に、内筒62が取付ボルト66を介して固着され、この内筒62の外周側に、カップ状の外筒63が一定角度相対回転可能に嵌合されている。上記外筒63には、タイミングベルトとかみ合うスプロケット部63aが設けられている。
【0071】
また、内筒62と外筒63との間にはリング状のピストン64が設けられ、このピストン64はヘリカル状の螺条を介して内筒62の外周面と外筒63の外周面とにそれぞれ噛合している。
【0072】
さらに、ピストン64は、リターンスプリング67により前方に向けて常時付勢されており、このばね力に対抗すべく、ピストン64の前面と外筒63の蓋部裏面との間に油圧室68が環状に画成されている。そして、この油圧室68は、取付ボルト66内の油通路69とカムシャフト65内部を通る油通路70を介して、その制御用油圧回路に接続されている。
【0073】
すなわち油通路70等を介して油圧室68内に油圧が供給されると、ピストン64が軸方向に移動し、この軸方向の運動が内筒62と外筒63との相対回転運動に変換される。このため、図示せぬ吸気弁を開閉駆動するカムシャフト65とクランクシャフトとの位相が所定量だけ変化する。従って、所定の角度範囲以内で、吸気弁のバルブリフト特性の位相を連続的に変化させることができる。
【0074】
図11は、この図10の可変動弁機構61を用いた吸気有効ストローク制御を示している。図示するように、低負荷域では、(a)のようにカムシャフトの位相が最も遅れ側となり、吸気弁閉時期をBDCより大幅に遅角させることで有効ストロークを小さくしている。また、高負荷時には、(c)のように、カムシャフトの位相が最も進み側となり、吸気弁閉時期をBDC付近として有効ストロークを大きくしている。なお、中負荷域では、(b)のように両者の中間の特性となる。
【0075】
このように図10の可変動弁機構は、吸気カムシャフトの位相を変えることによって吸気弁閉時期を変化させる構成であるから、低負荷時に閉時期を遅角させると、これに伴って開時期も遅角することになる。これにより、上死点付近でのリフト量は小となり、高圧縮比状態としても、ピストンと干渉することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変圧縮比機構の一例を示す断面図。
【図2】この可変圧縮比機構における複リンク式ピストン−クランク機構のピストンストローク特性を示す特性図。
【図3】可変動弁機構の一例を示す断面図。
【図4】この可変動弁機構によるバルブリフト特性を示す特性図。
【図5】この可変動弁機構による吸気有効ストロークの可変制御を示す特性図。
【図6】可変圧縮比機構と可変動弁機構の制御機構を示す構成説明図。
【図7】各機構の制御軸の目標回転角の制御ルーチンを示すフローチャート。
【図8】有効圧縮比を略一定に保つための吸気有効ストローク制御と圧縮比制御との関係を示す特性図。
【図9】吸気弁の開閉時期を異ならせた場合の影響を示すP−V線図。
【図10】可変動弁機構の他の例を示す断面図。
【図11】この可変動弁機構による吸気有効ストロークの可変制御を示す特性図。
【符号の説明】
12…吸気弁
31…クランク軸
34…ロアーリンク
35…アッパーリンク
38…ピストン
40…制御リンク
42…制御軸
Claims (7)
- シリンダ内を往復動するピストンと、このピストンの往復動をクランクシャフトの回転に変換するピストン−クランク機構を用いピストンの上死点位置を変更することにより機関の圧縮比を変更可能とした可変圧縮比機構と、
機関の回転に同期して吸気通路を開閉する吸気弁のリフト特性を変更する可変動弁機構とを備える内燃機関であって、
上記ピストン−クランク機構は、上記ピストンにピストンピンを介して連結された第1リンクと、この第1リンクに連結ピンを介して連結されるとともにクランクシャフトのクランクピン部に回転可能に連結された第2リンクと、上記第2リンクに連結ピンを介して連結されるとともに機関本体に揺動可能に支持された第3リンクと、この第3リンクの揺動支持位置を変更する揺動支持位置変更機構と、を含む複リンク式ピストン−クランク機構から構成され、
上記ピストン−クランク機構は、上死点から下死点までのピストンストローク量が上記ピストン−クランク機構における上死点から下死点までのピストンストローク量と同一の単リンク式ピストン−クランク機構に比べて、回転2次振動が小さくなるように上記ピストンの往復運動が単振動運動に近い特性となるよう、上死点と下死点におけるピストンストローク特性が略対称で、上記単リンク式ピストン−クランク機構に比べてピストン下死点前後のピストンストローク速度が大きく、かつピストン上死点前後のピストンストローク速度が小さくなるよう、上死点前から上死点にかけて、及び下死点前から下死点にかけては上記単リンク式ピストン−クランク機構に比べてピストンを引き下げる方向に上記第2リンクが上記第3リンクの揺動によって上記クランクピン回りに揺動し、上死点から上死点後にかけて、及び下死点から下死点後にかけては上記単リンク式ピストン−クランク機構に比べてピストンを引き上げる方向に上記第2リンクが上記第3リンクの揺動によって上記クランクピン回りに揺動するように上記ピストン−クランク機構の各リンクや各支点のアライメントが設定され、
上記クランクシャフトの軸方向に見て、上記クランクシャフトの回転中心を原点、上記原点を通り上記ピストンピンの往復軸線と直交する軸線をx軸、上記原点を通り上記ピストンピンの往復軸線と平行な軸線をy軸とし、かつ上記ピストンピンの中心のx座標を負、上記ピストンピンの中心のy座標を正とした方向にx−y座標系を定義した場合に、
上記第2リンクは、上記第2リンクと上記第1リンクとの連結部と、上記第2リンクと上記第3リンクとの連結部とが、上記クランクシャフトの上記クランクピン部を挟んで位置するよう構成され、
上記第3リンクの揺動中心は、そのx座標が正の値となり、そのy座標が負の値となるよう設定され、
上記第2リンクと上記第3リンクとの連結部は、そのx座標が正の値となるように設定され、
機関運転条件に応じた圧縮比となるように上記可変圧縮比機構を制御するとともに、圧縮比が高圧縮比状態に制御されるときに上記吸気弁の開時期が遅角するかまたはリフト量が減少するように上記可変動弁機構を制御する制御手段を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 上記制御手段は、上記吸気弁の閉時期を変更することにより機関運転条件に応じた吸気有効ストロークが得られるように上記可変動弁機構を制御するとともに、吸気有効ストロークの減少制御が行われる機関運転条件のときに圧縮比を高圧縮比状態に制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記制御手段は、機関負荷が低いときに吸気有効ストロークの減少制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記制御手段は、吸気有効ストロークを減少させる際に、上記吸気弁の閉時期がピストンの吸気下死点よりも進角するように上記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記可変動弁機構が、チェーンまたはタイミングベルトを介してクランクシャフトにより回転駆動されるドライブシャフトと、このドライブシャフトに固定された偏心リング状の駆動カムと、この駆動カムに回転可能に支持されたリンクアームと、このリンクアームに連結ピンを介して連結されるとともに機関本体に揺動可能に支持されたロッカアームと、このロッカアームに連結ピンを介して連結されたリンク部材と、このリンク部材に連結ピンを介して連結されるとともに上記ドライブシャフトに揺動可能に支持された揺動カムと、この揺動カムの揺動を上記吸気弁へ伝達するバルブリフターと、上記ロッカアームの揺動支持位置を変化させる機構と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
- 上記制御手段は、吸気有効ストロークを減少させる際に、上記吸気弁の閉時期がピストンの吸気下死点よりも遅角するように上記可変動弁機構を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
- 上記可変動弁機構が、チェーンまたはタイミングベルトを介してクランクシャフトにより回転駆動されるカムスプロケットと、このカムスプロケットにより回転駆動されるカムシャフトと、上記カムスプロケットと上記カムシャフトとの位相を変化させる機構と、を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜4、6のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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