JP2003056316A - 内燃機関の吸気弁駆動装置 - Google Patents

内燃機関の吸気弁駆動装置

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JP2003056316A
JP2003056316A JP2001245840A JP2001245840A JP2003056316A JP 2003056316 A JP2003056316 A JP 2003056316A JP 2001245840 A JP2001245840 A JP 2001245840A JP 2001245840 A JP2001245840 A JP 2001245840A JP 2003056316 A JP2003056316 A JP 2003056316A
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intake valve
intake
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信一 竹村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気弁4のバルブリフト特性の設定により、
機関始動時に油圧ラッシュアジャスタ40による気筒間
のバルブクリアランスのばらつきを解消する。 【解決手段】 クランクシャフトに連動して吸気駆動軸
21が回転すると、リフト変更機構5を介して揺動カム
22が揺動する。この揺動カム22と吸気弁4との間
に、油圧を利用して揺動カム22との隙間を詰める油圧
ラッシュアジャスタ40を介装する。機関停止状態で、
油圧ラッシュアジャスタ40が適用される全ての気筒の
吸気弁4のバルブリフト量がほぼ0である全気筒ゼロリ
フト状態となるように、吸気弁4のバルブリフト特性を
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に用いら
れる内燃機関に関し、特に、吸気弁のバルブクリアラン
スを自動的に解消する油圧ラッシュアジャスタを備えた
吸気弁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、特開平6−10622号公報
に開示され、内燃機関の直動式の固定動弁系に適用され
る油圧ラッシュアジャスタ100を示している。クラン
クシャフトに連動して軸まわりに回転するカムシャフト
(駆動軸)101には、複数の固定カム102が固定的
に設けられており、各固定カム102と各吸気弁(又は
排気弁)のバルブステム103との間に、固定カム10
2との隙間(バルブクリアランス)を自動的に詰める油
圧ラッシュアジャスタ100が介装されている。
【0003】油圧ラッシュアジャスタ100は、固定カ
ム102に当接する第1可動体104と、バルブステム
103に当接する有底円筒状の第2可動体105と、両
可動体104,105の間に液密に画成される油圧室1
06と、この油圧室106へ供給される作動油を貯留す
るリザーバ室107と、を有している。第1可動体10
4は、一体的に作動する有底円筒状のバケット108及
びプランジャ109を有している。リザーバ室107か
ら油圧室106へ作動油を供給する通路110には、こ
の通路110を開閉するチェック弁(ワンウェイバル
ブ)111が設けられ、このチェック弁111はリター
ンスプリング112により閉方向へ付勢されている。両
可動体104,105の間には、油圧室106の容積を
拡大する方向(第1可動体104を固定カム102へ近
づける方向)へ付勢するスプリング114が介装されて
いる。
【0004】定常的な機関運転中に、固定カム102の
外周面に形成されたカムプロフィールにおけるリフト区
間115が油圧ラッシュアジャスタ100に対向・当接
するリフト状態となると、固定カム102からの荷重が
第1可動体104,油圧室106,及び第2可動体10
5を経由してバルブステム103へ伝達され、このバル
ブステム103が押し下げられる。このとき、油圧室1
06内の油圧が上昇し、第2可動体105とプランジャ
109の隙間等から作動油が僅かにリーク(漏洩)す
る。しかしながら、続いて固定カム102のベースサー
クル区間116が油圧ラッシュアジャスタ100に対向
するゼロリフト状態(図11に示す状態)となると、ス
プリング114の付勢力によりチェック弁が開いてリザ
ーバ室107から油圧室106へ作動油が補充されて、
油圧ラッシュアジャスタ100が固定カム102に速や
かに当接する。このように、油圧ラッシュアジャスタ1
00は、定常的な機関運転中におけるバルブクリアラン
スを常に0(ゼロ)に調整する機能を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】作動角が一定の固定動
弁系では、高出力化等を図るために、一般的に、吸気弁
の作動角が180°CA以上に設定されている。従っ
て、3気筒以上の内燃機関では、機関停止時に、少なく
とも一つ以上の気筒の吸気弁が上記のリフト状態(リフ
ト区間115が油圧ラッシュアジャスタ100に対向・
当接する状態)となっている。このように機関停止時に
リフト状態となっていると、固定カム102やバルブス
プリング117からの荷重により油圧室106内の作動
油が継続的にリークして、最終的には油圧室106の容
積が最小容積あるいはバルブリフト量がゼロとなるまで
縮小する。
【0006】このように油圧室106の容積(油圧ラッ
シュアジャスタ100のバルブステム方向の寸法)が縮
小した状態で機関が起動して固定カム102が回転し始
めると、初めの間は比較的大きなバルブクリアランスが
残り、固定カム102が油圧ラッシュアジャスタ100
に衝突する際に打音の発生等を招いてしまう。リザーバ
室107に作動油が充分ある場合には、比較的速やかに
必要な量の作動油がチェック弁111を介して油圧室1
06へ補充されて、バルブクリアランスがゼロの状態に
復帰する。しかしながら、直動式の動弁系では油圧ラッ
シュアジャスタ100の寸法が機関寸法に直接的に影響
するので、リザーバ室107の容積を大きくすることが
困難であり、このようにリザーバ室107に十分な作動
油が残っていない場合、またはオイルポンプからの作動
油の供給が遅れたような場合、気泡が油圧室106へ混
入し、バルブリフトのばらつきが大きくなるおそれがあ
る。
【0007】ところで、本出願人等は、吸気弁のバルブ
リフト特性、特にバルブリフト量及び作動角(リフト・
作動角)を連続的に変更可能な可変動弁機構を先に提案
している(特開平11−036906号公報参照)。こ
の機構を用いることにより、機関低速時から高速時ま
で、燃焼と充填効率の最適化による燃費性能の大幅な向
上が得られるとともに、バルブリフト特性の変更制御に
より吸入空気量を調整することが可能となる。例えば、
アイドリング等の極低負荷域では、吸気弁のバルブリフ
ト量を0.5〜1.0mm程度の極低リフト状態とし、
微少な吸入空気量の調整を吸気弁のリフト・作動角の変
更制御を主体として行うことが可能となる。従って、従
来のようにアイドル時等でスロットル弁により吸気を強
く絞る場合に比して、吸気系へ作用する負圧を軽減して
スロットル損失を大幅に低減できるなど、機関の性能向
上へのメリットは大きい。
【0008】しかしながら、このような極低リフト状態
では、吸気弁の寸法(全長)のばらつきや熱膨張、更に
はバルブシートの摩耗などの要因に起因する気筒間のバ
ルブリフト量のばらつきの影響が、吸入空気量に大きく
影響し、機関安定性・信頼性を損ねるおそれがある。従
って、このように吸気弁のバルブリフト特性の変更制御
により吸入空気量を調整するシステムに、上述した油圧
ラッシュアジャスタを適用し、定常的な機関運転中のバ
ルブクリアランスを常にゼロに調整することは、吸入空
気量の精度を向上する上でも極めて有効である。しかし
ながら、単に油圧ラッシュアジャスタ100を適用した
のみでは、上述したような機関始動時における吸気弁の
バルブリフト量のばらつきに起因して、機関始動時に所
望の吸入空気量が得られず、更なる改良が望まれてい
る。
【0009】一方、機関停止時に固定カム102のベー
スサークル区間116が油圧ラッシュアジャスタ100
に当接・対向するゼロリフト状態となっていると、バル
ブスプリング117の荷重は図外のバルブシートに作用
し、油圧ラッシュアジャスタ100の油圧室106には
実質的に荷重が作用しない。従って、この場合には油圧
室106の容積がバルブクリアランスをゼロとする所期
の状態まで拡張した状態に保持される。本発明は、この
ような事情に鑑みてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内燃機関の
吸気弁駆動装置は、クランクシャフトに連動して作動す
るカムと、このカムと吸気弁(のバルブステム)又はそ
の連携部材(スイングアームやロッカーアーム等)との
間に介装され、油圧を利用して上記カムとの隙間を詰め
る油圧ラッシュアジャスタと、を有している。そして、
機関停止状態で、上記油圧ラッシュアジャスタが適用さ
れる全ての気筒の吸気弁のバルブリフト量がほぼ0(ゼ
ロ)である全気筒ゼロリフト状態となるように、吸気弁
のバルブリフト特性が設定されていることを特徴として
いる。
【0011】このように、機関停止状態で全気筒ゼロリ
フト状態とすることにより、次回の機関始動直後から全
気筒で油圧ラッシュアジャスタによりバルブクリアラン
スがほぼ0に調節されるので、バルブクリアランスに起
因する打音の発生等を確実に回避できる。
【0012】典型的には、カムと吸気弁のバルブステム
との間に油圧ラッシュアジャスタが介装される直動式の
動弁系に適用される。より具体的には、上記カムは、ク
ランクシャフトに連動して軸回りに回転する吸気駆動軸
と同軸上に配置されるとともに、この吸気駆動軸に連動
して作動する。上記油圧ラッシュアジャスタは、上記カ
ムに当接する第1可動体と、吸気弁のバルブステムに当
接する第2可動体と、上記第1可動体と第2可動体との
間に形成される油圧室と、この油圧室へ供給する作動油
を貯留するリザーバ室と、を有している。
【0013】仮に機関始動時に油圧室が作動油のリーク
により縮小している状態でも、リザーバ室に作動油が充
分ある場合、比較的速やかに必要な量の作動油が油圧室
へ補充されて、バルブクリアランスがゼロの状態に復帰
する。しかしながら、直動式の動弁系では油圧ラッシュ
アジャスタの寸法が機関寸法に大きく影響するので、リ
ザーバ室の容積を大きくすることが困難であり、この点
からも、本発明のように機関停止状態で全気筒ゼロリフ
ト状態とすることが好ましい。
【0014】なお、上記の「全気筒ゼロリフト状態」と
は、機関停止状態で、全ての油圧ラッシュアジャスタが
カムのベースサークル区間又はランプ区間に接する状態
と言い換えることができる。
【0015】特に好ましくは、吸気弁のバルブリフト特
性を変更可能な可変動弁機構を有している。この場合、
バルブリフト特性の変更制御により吸入空気量の調整を
行うことができるが、その反面、仮に機関始動時に気筒
間でバルブリフト量(バルブクリアランス)にばらつき
があると吸入空気量が大きく変動して機関安定性・信頼
性を損ねるおそれがある。しかしながら本発明によれ
ば、機関始動時から全気筒のバルブクリアランスが油圧
ラッシュアジャスタによりほぼ0に調整されるため、上
記のように機関安定性・信頼性を損ねることはない。
【0016】このような可変動弁機構を全気筒ゼロリフ
ト状態に対応するバルブリフト特性に設定する手法とし
て、機関停止を判断して可変動弁機構を積極的に駆動制
御しても良いが、可変動弁機構の構造上の設定・制約に
より機関停止状態では自発的に所期のバルブフト特性の
設定状態となるようにしても良い。一例として、油圧駆
動式の可変動弁機構であって、駆動油圧が抜けるとスプ
リング(例えば図4のリターンスプリング37)の付勢
力等により初期位置に戻る機構の場合、その初期位置を
所期のバルブリフト特性が得られる位置に設定しておけ
ば、機関停止時に敢えて可変動弁機構を駆動制御しなく
ても、最終的には所望のバルブリフト特性が得られるこ
ととなる。
【0017】上記可変動弁機構が、少なくとも吸気弁の
バルブリフト量を変更可能なリフト変更機構を含む場
合、好ましくは機関停止状態ではバルブリフト量が最小
値に設定される。特に、この最小値をほぼ0とすれば、
クランク角や吸気弁の作動角の中心位相等にかかわら
ず、機関停止状態で確実に全気筒ゼロリフト状態とする
ことができる。
【0018】機関停止状態及び機関始動直後の状態で
は、一般的にはアイドリング運転が行われる。従って、
アイドリング運転域におけるバルブリフト量を最小値近
傍に設定すれば、機関停止前から機関停止状態を経て機
関が始動するまでのバルブリフト量が最小値の近傍に維
持されることとなり、バルブリフト量の変更量が少なく
て済むので、好ましい。
【0019】このようなリフト変更機構の一例として、
実質的に直動式の動弁レイアウトで、吸気弁のバルブリ
フト量及び作動角(リフト・作動角)の双方を連続的に
変更可能なものを本出願人等は先に提案している(特開
平11−036906号公報参照)。この機構において
は、上記カムが、クランクシャフトに連動して軸回りに
回転する吸気駆動軸に揺動可能に支持され、この吸気駆
動軸の回転に連動して所定の揺動範囲内を揺動する揺動
カムである。そして、上記リフト変更機構が、吸気駆動
軸に偏心して固定又は一体形成される駆動偏心軸部と、
吸気弁のバルブリフト量の変更時に回転駆動される制御
軸と、この制御軸に偏心して固定又は一体形成される制
御偏心軸部と、この制御偏心軸部に回転可能に支持され
るロッカーアームと、このロッカーアームの一端と上記
駆動偏心軸部とを連携する第1リンクと、上記ロッカー
アームの他端と上記揺動カムの先端とを連携する第2リ
ンクと、を有している。
【0020】上記可変動弁機構が、吸気弁の作動角の中
心位相を進角側及び遅角側へ変更可能な位相変更機構を
含む場合、好ましくは機関停止状態で上記全気筒ゼロリ
フト状態となるように、上記作動角の中心位相を積極的
に制御する。
【0021】機関停止状態では、一般的に、全気筒のピ
ストンが圧縮荷重を受けるピストン上死点近傍から外れ
た状態で、クランクシャフトが停止する。つまり、機関
停止状態のときになり得るクランク角の範囲では、全気
筒のピストンがピストン上死点近傍から外れた状態とな
る傾向にある。特に、4気筒の内燃機関では、典型的に
は全気筒のピストンが行程半ばとなるクランク角の範囲
でクランクシャフトが停止する。このような機関停止状
態で、全気筒ゼロリフト状態を実現するためには、吸気
弁の作動角の中心位相をピストン上死点近傍、あるいは
ピストン下死点近傍へ設定すれば良い。
【0022】上記位相変更機構の一例として、ヘリカル
ギアやベーンを用いて、クランクシャフトに対する吸気
駆動軸の位相を変更するVTC(バルブ・タイミング・
コントロール)機構が公知である。この機構では、上記
カムが、クランクシャフトに連動して軸回りに回転する
吸気駆動軸により駆動される。そして、上記位相変更機
構が、クランクシャフトと一体的に回転する第1回転体
と、上記吸気駆動軸と一体的に回転する第2回転体と、
これら第1回転体から第2回転体へ回転動力を伝達する
とともに、両回転体の相対的な回転位相を変更するヘリ
カルギアやベーン等を用いた手段と、を有している。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、機関停止状態では油圧
ラッシュアジャスタが適用される全ての気筒の吸気弁の
バルブリフト量が実質的に0(ゼロ)となるので、全て
の油圧ラッシュアジャスタが、実質的に作動油がリーク
しておらず縮小していない状態となる。従って、機関を
長時間停止した後に機関を起動したような場合にも、全
気筒のバルブクリアランスが略0となり、気筒間のバル
ブリフト量のばらつきがほぼ完全に解消される。この結
果、機関始動時における打音の発生が抑制されることに
加え、可変動弁機構を用いて吸気弁のバルブリフト特性
を変更制御して吸入空気量を調整する構成の場合には、
機関始動時における吸入空気量のばらつきが抑制され、
機関信頼性・安定性が著しく向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】先ず、全実施形態に共通する多気
筒内燃機関の吸気弁駆動装置の基本構成について、図1
〜5を参照して説明する。
【0025】図1を参照して、シリンダヘッド1の上部
には、互いに平行に気筒列方向へ延びる吸気駆動軸21
と排気駆動軸(カムシャフト)2とがブラケット8を介
して回転可能に支持されている。これら吸気駆動軸21
及び排気駆動軸2は、プーリ又はスプロケットを介して
クランクシャフトから回転動力が伝達され、このクラン
クシャフトの回転に連動して自身の軸回りに回転する。
排気駆動軸2には、複数の固定カム2aが固定又は一体
形成されており、各固定カム2aと排気弁3のバルブス
テム3aとの間にバルブリフタ3bが介装されている。
吸気駆動軸21には、各気筒毎に揺動カム22が揺動自
在に外嵌・支持されている。揺動カム22は、図2にも
示すように一対のカム本体22aを円筒状のジャーナル
部22bで一体的に連結した構造となっており、各カム
本体22aと吸気弁4のバルブステム4aとの間に、バ
ルブリフタとしての油圧ラッシュアジャスタ40が介装
されている。揺動カム22は、後述するリフト変更機構
5により吸気駆動軸21と連携され、吸気駆動軸21の
回転に連動して所定の揺動範囲内を揺動する。従って、
吸・排気側ともに、駆動軸21,2と同軸上に設けられ
たカム22,2aにより、バルブリフタ40,3bを介
して吸・排気弁4,3を直接的に駆動する直動式の動弁
レイアウトとなっている。なお、排気弁3のバルブリフ
タ3bも吸気弁側と同様に油圧ラッシュアジャスタとし
ても良い。
【0026】図2を参照して、この吸気弁駆動装置は、
吸気弁のバルブリフト特性を変更可能な可変動弁機構と
して、吸気弁のバルブリフト量及び作動角(リフト・作
動角)を連続的に変更可能なリフト変更機構5と、吸気
弁のリフト・作動角の中心位相を進角側及び遅角側へ変
更可能な位相変更機構6と、を有している。
【0027】リフト変更機構5は、吸気駆動軸21に偏
心して固定又は一体形成された円筒状又は円柱状の駆動
偏心軸部23と、吸気駆動軸21と平行に気筒列方向へ
延びる制御軸24と、この制御軸24に偏心して固定又
は一体形成された円筒状又は円柱状の制御偏心軸部25
と、この制御偏心軸部25に回転可能に外嵌・支持され
るロッカーアーム26と、このロッカーアーム26の一
端と駆動偏心軸部23とを連携するリング状の第1リン
ク27と、ロッカーアーム26の他端と揺動カム22の
先端とを連携するロッド状の第2リンク28と、を有し
ている。
【0028】クランクシャフトに連動して吸気駆動軸2
1が回転すると、駆動偏心軸部23に支持される第1リ
ンク27の一端が吸気駆動軸21の軸心に対して回転変
位して、この第1リンク27が全体としてほぼ並進作動
し、この第1リンク27に連携するロッカーアーム26
及び第2リンク28を介して揺動カム22が所定の揺動
角度範囲内で揺動し、油圧ラッシュアジャスタ40を介
して吸気弁が開閉駆動される。また、作動角制御アクチ
ュエータ10により制御軸24の角度を変化させると、
制御偏心軸部25に外嵌するロッカーアーム26の揺動
中心が制御軸24の軸心に対して回転変位し、各リンク
27,28を介して揺動カム22の初期姿勢(揺動範囲
の中心位相)が変化する。この結果、図3に示すよう
に、クランク角度に対する吸気弁の作動角の中心位相が
略一定のままで、吸気弁の作動角及びバルブリフト量が
連続的に変化する。
【0029】このようなリフト変更機構5は、ロッカー
アーム26や各リンク27,28が吸気駆動軸21の周
囲に集約されており、コンパクトで機関搭載性に優れて
いる。また、駆動偏心軸部23と第1リンク27との軸
受部や、制御偏心軸部25とロッカーアーム26との軸
受部のように、部材間の連結部の多くが面接触となって
いるため、潤滑が行いやすいことに加え、リターンスプ
リング等の付勢手段を敢えて必要とせず、耐久性,信頼
性にも優れている。更に、実質的に直動式の動弁レイア
ウトとなっているため、簡素かつコンパクトな構成で回
転限界の向上を図れるとともに、従来の固定カムを用い
た固定動弁系の内燃機関にも少ない変更で容易に適用で
きる。
【0030】更に、図1に示すように、吸気駆動軸21
の軸心を吸気弁のバルブステム中心線4bに対して所定
方向(図1の右方向)へオフセットさせることにより、
揺動カム22と油圧ラッシュアジャスタ40との接触範
囲を拡大できることに加え、排気駆動軸2と吸気駆動軸
21との軸間距離を広げることなくバンク角を縮小でき
る。しかしながら、吸気弁のバルブステム中心線4b上
に吸気駆動軸21の軸心を配置しても良く、この場合、
従来の固定動弁系からの変更が少なくて済む。
【0031】図4(a)を参照して、吸気駆動軸21の
一端外周には、カムプーリ32が同軸状に配設されてい
る。カムプーリ(又はカムスプロケット)32は、タイ
ミングベルト(又はタイミングチェーン)を介してクラ
ンクシャフトに連携され、このクランクシャフトと同期
して回転する。位相変更機構6は、吸気駆動軸21と一
体的に回転する内周側ギア(第2回転体)31と、カム
プーリ32と一体的に回転する外周側ギア(第1回転
体)33と、これら内周側ギア31及び外周側ギア33
にそれぞれ噛合するヘリカルギア34を有し、外周側ギ
ア33から内周側ギア31へ回転動力を伝達する筒状の
プランジャ35と、を有している。プランジャ35の一
側には油圧室36が液密に画成されている。この油圧室
36の油圧を油圧切換弁のような第2油圧装置13(図
2参照)により切換・調整することにより、プランジャ
35がリターンスプリング37の付勢力に抗して軸方向
へ移動して、このプランジャ35に噛合するカムプーリ
32と吸気駆動軸21との相対的な回転位相が変化す
る。これにより、図4(b)に示すようにクランク角に
対する吸気弁のリフト作動角の中心位相が進角側又は遅
角側に変化する。
【0032】このようなリフト変更機構5と位相変更機
構6とは、互いに干渉することなく併用可能で、これに
より吸気弁の開時期(IVO)及び閉時期(IVC)を
互いに独立して変更・調整することが可能である。そし
て、これらリフト変更機構5及び位相変更機構6を併用
して吸気弁のバルブリフト特性を高度に制御することに
より、アイドル等の極低負荷域を含めて吸入空気量を迅
速かつ正確に調整することが可能となり、従来のように
主としてスロットル弁により吸入空気量を調整する場合
に比して、スロットル損失の低減及び燃費の向上等のメ
リットが得られる。
【0033】図2を参照して、ECU(エンジン・コン
トロール・ユニット)7は、各種センサより検出される
バルブリフト信号,機関負荷,機関回転数,及び油水温
等に基づいて、燃料噴射制御等の一般的な機関制御を行
う他、油圧駆動式の作動角制御アクチュエータ10への
油圧を切換・調節する油圧切換弁のような第1油圧装置
11及び上記の第2油圧装置13へ制御信号を出力し
て、リフト変更機構5及び位相変更機構6の動作を制御
する。
【0034】図5を参照して、油圧ラッシュアジャスタ
40は、揺動カム22に接触して一体的に作動する第1
可動体41と、バルブステム4aの上端に接触する第2
可動体としての有底円筒状の外筒42と、を有してい
る。第1可動体41は、シリンダヘッド1に穿設される
ガイド孔1a(図1参照)に摺動自在に嵌合する有底円
筒状のリフタ本体43と、このリフタ本体43の内側壁
部に当接し、このリフタ本体43と一体的に作動する内
筒44と、を有している。リフタ本体43には、その内
周壁面から内方へ突出して外筒42をバルブステム中心
線4bに沿ってスライド可能に支持する支持片45が固
定又は一体形成されている。
【0035】外筒42と内筒44との間には油圧室46
が液密に画成されている。内筒44には、油圧室46へ
供給する作動油を貯留するリザーバ室47と、このリザ
ーバ室47から油圧室46へ連通する油通路48と、が
油圧室46の上方に形成されている。リザーバ室47に
は、給油孔49,50等を経由して作動油が供給され
る。油通路48を開閉するチェック弁(ワンウェイバル
ブ)51は、チェック弁スプリング52により閉方向へ
付勢されている。内筒44と外筒42との間にはタペッ
トスプリング53が介装されている。このタペットスプ
リング53は、内筒44と外筒42とを、バルブステム
中心線4bに沿って油圧室46の容積(外筒42と内筒
44との間の距離)が拡大する方向、言い換えると外筒
42が揺動カム22へ近づく方向(図の上方向)へ付勢
している。なお、リザーバ室47の上方には空気抜き穴
54がリフタ本体43に形成されている。また、内筒4
4と外筒42のスライド範囲を規制するリング状のスト
ッパ55が外筒42の外周に取り付けられている。
【0036】定常的な機関運転中に、カム本体22aの
外周面に形成されたカムプロフィールにおけるリフト区
間56(図1)が油圧ラッシュアジャスタ40のリフタ
本体43の冠面に対向・当接するリフト状態となると、
カム本体22aからの荷重がリフタ本体43,内筒4
4,油圧室46及び外筒42を経由してバルブステム4
aへ伝達され、吸気弁4がバルブスプリングのばね力に
抗して押し下げられる。このとき、油圧室36内の油圧
が上昇し、外筒42と内筒44との隙間から作動油が僅
かにリーク(漏洩)する。しかしながら、続いてカム本
体22aのベースサークル区間57(図1)がリフタ本
体43の冠面に対向するゼロリフト状態となると、タペ
ットスプリング53の付勢力によりチェック弁51が開
いてリザーバ室47から油圧室46へ作動油が補充され
て、リフタ本体43の冠面がカム本体22aに速やかに
当接する。このように、油圧ラッシュアジャスタ40
は、定常的な機関運転中におけるバルブクリアランスを
常に0(ゼロ)に自動的に調整する機能を有している。
【0037】しかしながら、仮に機関停止時に幾つかの
気筒の吸気弁がリフト状態となっていると、上記従来技
術の欄でも述べたように、油圧室46内の容積が縮小
し、次回の機関起動(始動)直後の当初はある程度のバ
ルブクリアランスが残ってしまう。このため、起動直後
のバルブリフト量のばらつきに起因して所望の吸入空気
量が得られなくなり、機関安定性が著しく低下するおそ
れがある。そこで、以下に示す実施形態では、機関停止
状態では、油圧ラッシュアジャスタ40が適用される全
ての気筒の吸気弁4のバルブリフト量がほぼ0である全
気筒ゼロリフト状態となるように、機関停止状態におけ
る吸気弁のバルブリフト特性を設定している。より具体
的には、機関停止時に、カム本体22aの外周面に形成
されるカムプロフィールにおけるベースサークル区間5
7又はカムランプ区間が油圧ラッシュアジャスタ40と
対向・当接するように設定されており、カム本体22a
から油圧ラッシュアジャスタ40へ実質的に荷重が作用
しないように設定されている。 [第1実施形態]リフト変更機構5により、クランク角
に係わらず、機関停止状態におけるバルブリフト量を、
最小値であるほぼ0(ゼロ)に設定する。すなわち、図
3に示すように、リフト変更機構5のリフト作動角の変
更可能範囲を、バルブリフト量がほぼ0となるゼロリフ
ト状態(a)を含むように予め設定しておく。そして、
機関停止時にリフト変更機構5をゼロリフト状態に設定
する。
【0038】図6は、機関停止時に確実にゼロリフト状
態となるように、リフト変更機構5を積極的に駆動制御
する場合の制御の流れを示している。機関停止の直前は
アイドリング状態にあることが一般的であるが、エンス
ト(失火)等により機関停止する場合もあり得る。従っ
て、キーOFF信号が入力された場合(S1)、あるい
はクランク角センサ等により検出される機関回転数が所
定値(0に近い値)よりも小さい場合に(S2)、リフ
ト変更機構5をゼロリフト状態に制御する(S3)。よ
り具体的には、リフト変更機構5の制御軸24の目標回
転角度をゼロリフト状態に対応する角度に設定し、実際
の制御軸回転角度が目標回転角度と一致するように、リ
フト・作動角制御用の第1油圧装置11へ制御信号を出
力する。
【0039】なお、好ましくは、キーOFF信号が入力
された場合でも、実際の制御軸角度がゼロリフトに対応
する目標回転角度に到達するまで、制御系の電源をOF
Fにしない。また、クランクシャフトからの動力により
駆動する機関駆動式の油圧ポンプからアクチュエータ1
0等の駆動油圧を得ている場合には、機関回転が完全に
停止すると駆動油圧がなくなってしまうので、キーOF
F信号の入力から機関回転が完全に停止までの間に、上
記の制御が完了できるようにしておく。
【0040】このような第1実施形態では、機関停止状
態で確実に全気筒ゼロリフト状態を実現できるととも
に、機関停止時における中心位相の制御を行う必要がな
い点で有利であるが、図3に示すようにリフト・作動角
の制御レンジをゼロリフト状態(a)を含むように広く
取ることが機構上の前提となる。
【0041】図7は、この第1実施形態に係るバルブリ
フト特性の一設定例を示している。同図に示すように、
機関停止時には作動角がほぼゼロリフト状態に設定さ
れる。起動直後のクランキング時には、停止時より
もリフト・作動角を増加させ、初爆後のアイドリング時
には、クランキング時よりもリフト・作動角を更に
増加させるとともに、中心位相φを遅角させてIVCを
下死点へ近づける。
【0042】なお、油圧駆動式の作動角制御アクチュエ
ータ10により変更されるリフト・作動角の初期位置を
ゼロリフト状態としておけば、上記のように機関停止時
に積極的にリフト・作動角を制御しなくても、油圧が低
下する機関停止状態には、多少時間はかかるものの最終
的にはゼロリフト状態となる。
【0043】[第2実施形態]第2実施形態では、リフ
ト変更機構5及び位相変更機構6を併用して全気筒ゼロ
リフト状態を実現している。すなわち、機関停止時に、
リフト作動角を充分に小さい値(典型的には最小値、但
しゼロリフトではない)にするとともに、機関停止後に
なり得るクランク角の範囲において、全気筒ゼロリフト
状態となるように、位相変更機構6による吸気弁の作動
角の中心位相を制御する(あるいは初期位相を予め設定
する)。
【0044】一般的に、全気筒のピストンがピストン行
程の半ばとなる状態(クランク角)でクランクシャフト
は停止する。その理由の一つは、ピストン上死点付近で
は圧縮圧力が発生し、ピストンを戻す方向に力が働くた
めである。他の理由として、ピストン行程の半ばではピ
ストン速度が速いため、摩擦損失が大きいことも挙げら
れる。特に4気筒の内燃機関では、全気筒がピストン行
程の半ばとなるクランク角が比較的広いため、吸気弁の
作動角が十分に小さければ(少なくとも90°CA以
下)、全気筒ゼロリフト状態となるクランク角の範囲を
余裕を持って設定することが可能である。これに対し、
従来の固定カムを用いた動弁系では、一般的に吸気弁の
作動角が180°CA以上に設定されているため、いず
れかの気筒の吸気弁が開いていることになり、全気筒ゼ
ロリフト状態となるクランク角の範囲がそもそも存在し
ない。従って、このように位相変更機構6の設定により
ゼロリフト状態を実現する場合には、機関停止時に吸気
弁の作動角を十分に小さい値(典型的には最小値)にし
ておくことが不可欠となる。
【0045】例えば4気筒の内燃機関において、ピスト
ン行程半ばにある全気筒でゼロリフトを達成するために
は、吸気弁の作動角の中心位相を、上死点付近、あるい
は下死点付近に設定すれば良い。
【0046】図8は、機関停止状態で吸気弁の中心位相
を上死点近傍に設定する場合のバルブリフト特性の一設
定例を示している。同図に示すように、機関停止時に
は中心位相φを上死点近傍とし、リフト・作動角も十分
に小さくする。起動直時のクランキング時には停止時
に対して中心位相φを遅角させる。初爆後のアイドリ
ング時には、IVCを下死点付近に設定する。R/L
走行時では、ポンプ損失を低減するために、IVOを
上死点より進めて所望のバルブオーバラップを確保し、
IVCは下死点よりも大きく進めた角度にする。全開時
では充填効率が最大となるようにIVCを下死点近傍
に設定する。
【0047】図9は、機関停止状態で吸気弁の中心位相
を下死点近傍に設定する場合のバルブリフト特性の一設
定例を示している。同図に示すように、機関停止時に
は中心位相φを下死点近傍とし、リフト・作動角を十分
に小さくする。起動直時のクランキング時には、機関
停止時に対して中心位相φを進角させるとともに作動
角を増加させていく。初爆後のアイドリング時には、
IVCを下死点付近に設定する。R/L走行時及び全
開時では図8の場合と同じように設定する。
【0048】図8及び図9のいずれの場合でも、アイド
リング時における作動角を、機関停止時における最
小値の近傍、つまり十分に小さい値に設定している。従
って、一般的にはアイドリング運転が行われる機関停止
直前から機関停止状態を経て機関が始動するまでのリフ
ト・作動角の変更量が十分に抑制される。
【0049】図10は、機関停止時に確実に全気筒ゼロ
リフト状態となるように、リフト変更機構5及び位相変
更機構6を積極的に駆動制御する場合の制御の流れを示
している。上記第1実施形態と同様、キーOFF信号が
入力された場合(S11)、あるいはクランク角センサ
等により検出される機関回転数が所定値に満たない場合
に(S12)、全気筒ゼロリフト状態となるようにリフ
ト変更機構5及び位相変更機構6を制御する(S13,
S14)。具体的には、リフト変更機構5の制御軸24
の目標回転角度を、所定の極小リフト状態に対応する角
度に設定し、実際の制御軸回転角度が目標回転角度と一
致するように、第1油圧装置11へ制御信号を出力す
る。また、吸気弁の中心位相が上死点近傍の最進角位相
又は下死点近傍の最遅角位相となるように、第2油圧装
置13へ制御信号を出力する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る内燃機関の吸気弁駆動
装置を示すシリンダヘッドの断面対応図。
【図2】可変動弁機構としてのリフト変更機構を示す概
略斜視図。
【図3】リフト変更機構によるバルブリフト特性の変化
の様子を示す特性図。
【図4】可変動弁機構としての位相変更機構を示す断面
図(a)及びその特性図(b)。
【図5】油圧ラッシュアジャスタを単体で示す断面図。
【図6】第1実施形態に係る制御の流れを示すフローチ
ャート。
【図7】第1実施形態に係るバルブリフト特性の一設定
例を示す説明図。
【図8】第2実施形態に係るバルブリフト特性の一設定
例を示す説明図。
【図9】第2実施形態に係るバルブリフト特性の他の設
定例を示す説明図。
【図10】第2実施形態に係る制御の流れを示すフロー
チャート。
【図11】直動式の固定動弁系に油圧ラッシュアジャス
タを適用した公知例を示す断面図。
【符号の説明】
5…リフト変更機構(可変動弁機構) 6…位相変更機構(可変動弁機構) 21…吸気駆動軸 40…油圧ラッシュアジャスタ 41…第1可動体 42…外筒(第2可動体) 46…油圧室 47…リザーバ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野原 常靖 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G016 AA06 BA19 BB13 BB25 BB26 BB31 BB40 DA06 DA08 DA18 DA22 GA06 3G018 AB05 AB07 AB16 BA09 BA17 BA19 BA22 BA27 BA33 DA11 DA15 DA17 DA19 DA83 FA01 FA06 FA07 GA03 3G092 AA11 DA01 DA02 DA03 EA02 EA03 EA04 EA09 FA48 GA01 HE01Z HF19Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトに連動して作動するカ
    ムと、このカムと吸気弁又はその連携部材との間に介装
    され、油圧を利用して上記カムとの隙間を詰める油圧ラ
    ッシュアジャスタと、を有する内燃機関の吸気弁駆動装
    置において、 機関停止状態で、上記油圧ラッシュアジャスタが適用さ
    れる全ての気筒の吸気弁のバルブリフト量がほぼ0であ
    る全気筒ゼロリフト状態となるように、吸気弁のバルブ
    リフト特性が設定されていることを特徴とする内燃機関
    の吸気弁駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記カムが、クランクシャフトに連動し
    て軸回りに回転する吸気駆動軸と同軸上に配置されると
    ともに、この吸気駆動軸に連動して作動し、 上記油圧ラッシュアジャスタが、上記カムに当接する第
    1可動体と、吸気弁のバルブステムに当接する第2可動
    体と、上記第1可動体と第2可動体との間に形成される
    油圧室と、この油圧室へ供給する作動油を貯留するリザ
    ーバ室と、を有することを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の吸気弁駆動装置。
  3. 【請求項3】 機関停止状態で、全ての油圧ラッシュア
    ジャスタがカムのベースサークル区間又はランプ区間に
    接するように設定されていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の内燃機関の吸気弁駆動装置。
  4. 【請求項4】 吸気弁のバルブリフト特性を変更可能な
    可変動弁機構を有することを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆動装置。
  5. 【請求項5】 上記可変動弁機構が、少なくとも吸気弁
    のバルブリフト量を変更可能なリフト変更機構を含み、
    機関停止状態では吸気弁のバルブリフト量が最小値に設
    定されることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の
    吸気弁駆動装置。
  6. 【請求項6】 機関停止状態では吸気弁のバルブリフト
    量がほぼ0に設定されることを特徴とする請求項5に記
    載の内燃機関の吸気弁駆動装置。
  7. 【請求項7】 アイドリング運転域では吸気弁のバルブ
    リフト量が最小値近傍に設定されることを特徴とする請
    求項5又は6に記載の内燃機関の吸気弁駆動装置。
  8. 【請求項8】 上記カムが、クランクシャフトに連動し
    て軸回りに回転する吸気駆動軸に揺動可能に支持され、
    この吸気駆動軸の回転に連動して所定の揺動範囲内を揺
    動する揺動カムであり、 上記リフト変更機構が、吸気駆動軸に偏心して固定又は
    一体形成される駆動偏心軸部と、吸気弁のバルブリフト
    量の変更時に回転駆動される制御軸と、この制御軸に偏
    心して固定又は一体形成される制御偏心軸部と、この制
    御偏心軸部に回転可能に支持されるロッカーアームと、
    このロッカーアームの一端と上記駆動偏心軸部とを連携
    する第1リンクと、上記ロッカーアームの他端と上記揺
    動カムの先端とを連携する第2リンクと、を有すること
    を特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の内燃機関
    の吸気弁駆動装置。
  9. 【請求項9】 上記可変動弁機構が、吸気弁の作動角の
    中心位相を進角側及び遅角側へ変更可能な位相変更機構
    を含み、 機関停止状態で上記全気筒ゼロリフト状態となるよう
    に、上記作動角の中心位相が制御されることを特徴とす
    る請求項4〜8のいずれかに記載の内燃機関の吸気弁駆
    動装置。
  10. 【請求項10】 上記可変動弁機構が、吸気弁の作動角
    の中心位相を進角側及び遅角側へ変更可能な位相変更機
    構を含み、 上記全ての気筒のピストン位置が行程半ばとなる機関停
    止状態で、吸気弁の作動角の中心位相がピストン上死点
    近傍に設定されることを特徴とする請求項4〜8のいず
    れかに記載の内燃機関の吸気弁駆動装置。
  11. 【請求項11】 上記カムが、クランクシャフトに連動
    して軸回りに回転する吸気駆動軸により駆動され、 上記位相変更機構が、クランクシャフトと一体的に回転
    する第1回転体と、上記吸気駆動軸と一体的に回転する
    第2回転体と、これら第1回転体から第2回転体へ回転
    動力を伝達するとともに、両回転体の相対的な回転位相
    を変更する手段と、を有することを特徴とする請求項9
    又は10に記載の内燃機関の吸気弁駆動装置。
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