JP4400783B2 - 折り畳み可能な衣類ケース - Google Patents
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Description
前記天板の内面であって前記側板寄りの位置に一対の吊り支片を揺動自在に垂設すると共にその吊り支片に縦長の長孔を穿設し、さらにその長孔に棒状の掛け竿を通して二つの吊り支片に掛け竿の両端を掛け渡すと共にその掛け竿の長孔内における長さ方向への移動が自由であるようにした折り畳み可能な衣類ケースを提供する。
(a)二枚の基板間に芯部材を一体成形したプラスチック段ボールで前記天板の全部又は一部を形成し、そのプラスチック段ボールを吊り支片の母材とする。
(b)前記プラスチック段ボールに吊り支片の輪郭(ヒンジ部を除く。)に沿う切込線を入れ、一方、吊り支片のヒンジ部相当部分にプラスチック段ボールの内側の基板一枚を残してハーフカットの切り込みを入れ、その切り残した一枚の基板を曲げてヒンジ部とする。
(c)吊り支片を切り抜いた跡のプラスチック段ボール側の孔は、ヒンジ部からプラスチック段ボールの厚さ分だけ離れた部位の孔幅がヒンジ部の横幅より小さくなる形状にする。
前記天板と底板は前方部を曲げ中心として内側に回動自在な揺動構造とし、
前記二枚の側板は縦折りに半分か又はそれ以上の屏風状に折り曲げ得るようになっていて前後方向に屈曲自在な屈曲構造とし、
前記天板の後端に内向きに折曲自在なストッパー片を連設すると共に背板上に前記ストッパー片用の止め部材を配設し、
組立状態において前記ストッパー片が背板上に重なり且つその状態でストッパー片の端面が前記止め部材に当接して天板が水平姿勢でロックされるようになっている折り畳み可能な衣類ケースを提供する。
背板2は、図9に示したように前記芯部材10cと直交する向きの上下端部に固定的な水平片11,11を形成してなる背板構成板12と、前記側板5,5と一体の側板付き背板構成板13とを接合した二重構造であり、この背板2の前記背板構成板12の上面にプラスチック段ボール製の止め部材14が接合されている。背板2の前記水平片11は、背板構成板12の上下端部を直角前向きに熱変形させたものであって、長孔状の係止部15を有する。
天板3は、図11に示したように前記プラスチック段ボールを芯部材10cが前後方向に向かう向きにして使用する。
天板3の前方部には内側の基板10bを残して切り込んだハーフカットのヒンジ線16が形成されており、天板3はそのヒンジ線16を中心として図4二点鎖線や図11二点鎖線のように衣類ケース1の内側に向かって揺動する。
また、天板3の後端には、芯部材10cと直交する向きに内側の基板10bを一枚残したハーフカットのヒンジ線17を中心として内向きに折れ曲がるストッパー片18が設けられている。このストッパー片18は、天板3を水平な組立位置にロックするためのものであり、天板3を水平にした状態で前記背板2の背板構成板12上に重なり且つその状態で図4拡大図に示したように止め部材14の端面に係合する。なお、ストッパー片18の先端の中心には半円状の切込19があり、その切込19に指を掛けてストッパー片18のロックを外す。また、ストッパー片18の基端部には、図11,図12に示したように天板3の上側に突出する突片20が形成されており、この突片20が背板2の水平片11に形成した受孔21に係合して天板3と背板2の前後方向の一体性を高めている。
しかして天板3には、図3,図6に示したように前記側板5,5寄りの内面に一対の吊り支片22,22が揺動自在に垂設されている。この吊り支片22は、天板3を構成するプラスチック段ボールに吊り支片22の輪郭(後述するヒンジ部23を除く。)に沿う完全な切込線を入れ、一方、吊り支片22のヒンジ部相当部分にプラスチック段ボールの内側の基板10bを残してハーフカットの切り込みを入れ、その切り残した一枚の基板10bを曲げて屈曲自在なヒンジ部23とする。
なお、吊り支片22はほぼ台形であり、その両側辺が前記ヒンジ部23から自由端側に向かって次第に窄まるテーパ状になっている。従って図13のように吊り支片22を切り抜いた跡のプラスチック段ボール側の孔24は、ヒンジ部23からプラスチック段ボールの厚さt分だけ離れた部位の孔幅L2がヒンジ部23の横幅L1より小さい。
底板4は、上記天板3と水平線を基準に線対称であるため同一符号を付して説明を省略する。但し、底板4には天板3の吊り支片22に関する要素はもちろんない。
側板5,5は、図10においてプラスチック段ボールを、芯部材10cが水平方向に向かう向きにして使用するもので、前記背板構成板12の裏に重なる側板付き背板構成板13と一体に連なっている。一つの側板5の前端縁には図14(a)に示したように内側の基板10bを残したハーフカットのヒンジ線31を中心にして折曲げ片32が折重ねられている。そして、その二枚重ねの部分に合成樹脂製のモール部材6aが嵌着されている。このモール部材6aは、プラスチック段ボール二枚分がきっちり収まる形状の角筒33の一部に、プラスチック段ボール一枚分の開口34を設けた形態であり、側板5の前端縁に上又は下からスライドさせるようにして装着する。
扉板9は、衣類ケース1の正面を覆う大きさであり、実施形態では上下二枚に分割されている。この扉板9は、プラスチック段ボール製で芯部材10cを横向きにして使用し、前記のように一辺にV字溝のヒンジ線36を介して取付片37を有する。このヒンジ線36のV字の角度は、扉板9と取付片37を180度に展開した状態で90度よりやや大きく設定されており、取付片37と扉板9が90度以下に折れ曲がるようになっている。
第一の係止手段は、図14(a)に示したように扉板9の一辺に90度横向きに熱変形させた係止主片41と、その係止主片41の先端にさらに90度内向きに熱変形させた係止爪42とからなる。係止主片41の長さはモール部材6aの奥行きにほぼ等しく設定されており、従って、扉板9を閉じた状態で、図14(a)のように係止爪42がモール部材6aの後縁に係合し、もって扉板9の開きを防止する。このように扉板9の一辺を熱変形させて後向きの係止主片41を形成し、さらにその係止主片41の先端を熱変形させて内向きの係止爪42を形成し、係止爪42をモール部材6aの後縁に係合させて扉板9の開きを防止するようにすれば、簡単な構造で故障がなく、また、コスト抑制策として有効である。
第二の係止手段は、図14(b)と図15に示したように扉板9の一辺に揺動自在に延設したコ字状片43を形成し、このコ字状片43を、図14(b)のように側板5側のモール部材6aに固着したクランプ部材44で銜え込ませるようにしたものである。この第二の係止手段はクランプ部材44でコ字状片43が係止されているため、輸送時などに振動を受けても外れない。
図1中、符号45は移動用の車輪であり、下面前方にあるコーナー部材7に取り付けられている。また、符号46はプラスチック段ボール製の脚であり、下面後方にある水平片11に固着されている。また、符号47は側板5,5に設けた内蓋付きの把手である。
次に衣類ケース1の使用方法について説明する。図1のような組立状態では、側板5,5が真っ直ぐ前方に伸び、天板3と底板4が水平になっている。そして、天板3と底板4のストッパー片18がヒンジ線17から折れて背板2の背板構成板12上に重なり、その端面が止め部材14の端面に突き合わさっている。この状態で、もし天板3又は底板4に内向きの力や衝撃が作用してもストッパー片18が止め部材14に当たって突張るため動かない。また、天板3と底板4は背板構成板12の水平片11に当たっているから外向きにも全く動かない。さらにまた、側板5,5は天板3と底板4の両側縁に当たるため曲がらない。
また、図4に一点鎖線で示したように、ヒンジ線38とモール部材6bの間のスペースに把手48を設けるとよい。この場所に設けた把手48は、折り畳んだ衣類ケース1を横向きに倒したとき上になるため衣類ケース1を持ち運ぶとき有用である。また、この把手48を孔形態にしてそこから入れた手でモール部材6bを持つようにすれば、側板5に負担を掛けることなく衣類ケース1を持ち運ぶことができる。
2 …背板
3 …天板
4 …底板
5,5…側板
10a…基板
10b…基板
10c…芯部材
14 …止め部材
18 …ストッパー片
22 …吊り支片
23 …ヒンジ部
24 …孔
25 …長孔
26 …掛け竿
t …プラスチック段ボールの厚さ
L1 …ヒンジ部の横幅
L2 …孔幅
Claims (3)
- 少なくとも、ほぼ垂直に起立する背板と、その背板の左右側縁前方に位置する二枚の側板と、前記背板の下縁前方に位置する底板と、前記背板の上縁前方に位置する天板とを有し、前記背板と側板と天板と底板を重ねて折り畳み得るようにした衣類ケースであって、
前記天板の内面であって前記側板寄りの位置に一対の吊り支片を揺動自在に垂設すると共にその吊り支片に縦長の長孔を穿設し、さらにその長孔に棒状の掛け竿を通して二つの吊り支片に掛け竿の両端を掛け渡すと共にその掛け竿の長孔内における長さ方向への移動が自由であるようにしたことを特徴とする折り畳み可能な衣類ケース。 - 前記吊り支片を次の(a)〜(c)のようにしたことを特徴とする請求項1記載の折り畳み可能な衣類ケース。
(a)二枚の基板間に芯部材を一体成形したプラスチック段ボールで前記天板の全部又は一部を形成し、そのプラスチック段ボールを吊り支片の母材とする。
(b)前記プラスチック段ボールに吊り支片の輪郭(ヒンジ部を除く。)に沿う切込線を入れ、一方、吊り支片のヒンジ部相当部分にプラスチック段ボールの内側の基板一枚を残してハーフカットの切り込みを入れ、その切り残した一枚の基板を曲げてヒンジ部とする。
(c)吊り支片を切り抜いた跡のプラスチック段ボール側の孔は、ヒンジ部からプラスチック段ボールの厚さ分だけ離れた部位の孔幅がヒンジ部の横幅より小さくなる形状にする。 - 少なくとも、ほぼ垂直に起立する背板と、その背板の左右側縁前方に位置する二枚の側板と、前記背板の下縁前方に位置する底板と、前記背板の上縁前方に位置する天板とを有し、前記背板と側板と天板と底板を重ねて折り畳み得るようにした衣類ケースであって、
前記天板と底板は前方部を曲げ中心として内側に回動自在な揺動構造とし、
前記二枚の側板は縦折りに半分か又はそれ以上の屏風状に折り曲げ得るようになっていて前後方向に屈曲自在な屈曲構造とし、
前記天板の後端に内向きに折曲自在なストッパー片を連設すると共に背板上に前記ストッパー片用の止め部材を配設し、
組立状態において前記ストッパー片が背板上に重なり且つその状態でストッパー片の端面が前記止め部材に当接して天板が水平姿勢でロックされるようになっていることを特徴とする折り畳み可能な衣類ケース。
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