JP4400323B2 - 卵風味を有する米飯の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、卵風味を有する米飯の製造方法に関し、詳しくは、卵風味や卵の食感の保存安定性にすぐれ、冷凍保存にも適した卵風味を有する米飯の製造方法に関する。
卵を含む炒飯を調理する場合、一般的には、喫食直前に米飯や液卵を食用油脂とともに加熱調理するので、卵由来の独特の好ましい風味が生成する。しかしながら、その風味は非常に不安定で、工業的に大量に調理する場合や、冷凍保存等を行った場合には、その風味の維持が困難であり、喫食時には風味が落ちることが問題となっていた。
このため、工業的に生産される従来の炒飯等では、あらかじめ食用油脂で加熱調理した炒り卵を米飯に加えたり、風味油や香料を添加して風味を補うことが行われている。しかし、これらの製法で作られる炒飯は、発生した香りが保存中に逃げてしまい、喫食時には卵風味に欠けるという問題があった。また、食用油脂、卵、米飯を同時に加熱していないため、複合的な香りが得られなかったり、米自体に香りが吸着されなかったりするため、一体感に欠けた香りとなった。
これらの問題を解決するため、米飯に加熱凝固していない卵液をコーティングして凍結する方法(例えば、特許文献1参照。)、米飯に加熱凝固した卵液をコーティングして凍結する方法(例えば、特許文献2参照。)、卵黄を含む炊き水で生米を炊飯して米飯に卵をコーティングする方法(例えば、特許文献3参照。)、食用油脂と液卵及び乳化剤とを米飯と混合して加熱する方法(例えば、特許文献4参照。)等が提案されている。
特開2000−60463号公報 特開2002−191304号公報 特開2002−281917号公報 特開2003−18968号公報
しかし、特許文献1記載の方法では、冷凍保存後に電子レンジで解凍したときには炒り卵風味が得られず、かつ、米粒同士が付着してしまうという問題があった。また、特許文献2及び特許文献4に記載の方法では、米飯と混合された状態で食用油脂及び卵が加熱されるため、米飯の水分蒸発に熱量が奪われて卵が十分加熱されず、卵の風味が十分に発現せず、結果として冷凍保存後では卵風味が大きく低下してしまうことになる。さらにこの場合、飯粒に卵をコーティングするときに、卵液の付着ムラや飯粒表面の肌荒れが生じるという問題もあった。また、特許文献3に記載の方法では、冷凍保存後の卵の風味が低下するという問題があった。
そこで本発明は、食用油脂、卵、米飯を同時に加熱した複合的な風味を有し、かつ、その風味の保存安定性にも優れた卵風味を有する米飯の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の卵風味を有する米飯の製造方法は、卵黄液と食用油脂とを混合した後、更に卵白液又は全卵液を添加混合した混合物を加熱して混合物全体を発泡させ、発泡している混合物中に米飯を投入して加熱調理することを特徴としている。
さらに、前記混合物中の卵分は、卵黄成分100重量部に対して卵白成分が10〜200重量部の範囲にあること、前記米飯の投入を、前記発泡状態の混合物中における食用油脂分を除いた卵分の歩留まりが60〜85%のとき行うことを特徴としている。さらに、前記加熱調理後の米飯を冷凍することを特徴としている。
本発明の卵風味を有する米飯の製造方法によれば、卵液と食用油脂とを混合した混合物を米飯投入前に加熱して発泡させることにより、卵の風味を十分に発現させることができる。さらに、この発泡状態の混合物に米飯を投入して加熱調理することにより、食用油脂、卵、米飯を同時に加熱した複合的な風味を有する米飯を得ることができる。
特に、卵黄液と食用油脂とを先に十分に混合して卵黄液を食用油脂中に細かな粒子として分散させてから卵白液や全卵液を添加混合した混合物を用いることにより、炒めた卵の風味をより強く引き出すことができる。
また、米飯の投入を、発泡状態の混合物中における卵分の歩留まりが60%以上のときに行うことにより、最適な状態で卵の食味及び風味を引き出すことができる。そして、卵黄成分と卵白成分との重量割合を、卵黄成分100重量部に対して卵白成分が25〜200重量部の範囲にすることにより、特に、通常の全卵に比べて卵黄成分を多くすることにより、卵の風味をより強くすることができる。このようにして得た卵風味を有する米飯を冷凍した冷凍米飯は、冷凍保存後に電子レンジで解凍しても十分な卵風味を有している。
本発明において、卵液とは、熱未変性の生全卵、凍結全卵、加糖全卵、加塩全卵等の全卵液だけでなく、卵黄と卵白とが混合した状態の様々な液状物であって、全卵のみのもの、全卵に卵黄や卵白を添加混合したもの、全卵を使用せずに卵黄と卵白とを混合したものを含んでいる。卵黄には、熱未変性の卵黄、凍結卵黄、加糖卵黄、加塩卵黄等が使用でき、卵白には、熱未変性の卵白、凍結卵白、乾燥卵白を水で還元したものなどが使用できる。全卵は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を混合してもよい。同様に、卵黄や卵白も、それぞれ一種を単独で使用してもよく、それぞれ二種以上を混合して使用することができる。これらの全卵、卵黄、卵白からなる卵液には、必要に応じて調味料や乳化剤等を添加してもよい。また、加熱調理後の米飯を冷凍保存する場合には、冷凍変性を抑制するために、必要に応じて糖類や澱粉類を卵液に添加しておくことが好ましい。
前記卵液における卵黄成分と卵白成分との重量割合は、卵黄成分100重量部に対して卵白成分が10〜200重量部の範囲にあることが好ましく、特に、卵黄成分100重量部に対して卵白成分が25〜150重量部、殊に、卵黄成分100重量部に対して卵白成分が40〜100重量部であることが好ましい。卵液における卵黄成分の含有量を多くすると、製造後の米飯における卵の風味は強くなる傾向となるが、卵黄成分を多くし過ぎると食味が柔らかくなることがある。
本発明で使用する食用油脂には特に限定はなく、なたね油を始め、大豆油、落花生油、バター、ごま油、オリーブオイル、落花生油、ラード等を、それぞれ単独であるいは二種以上を適宜混合して用いることができる。なお、バターのような常温で固体のものは、卵液を混合する前にあらかじめ加熱して液状にしておく必要がある。また、これらの食用油脂にも、必要に応じて調味料等を添加しておくことができる。
卵液と食用油脂とは、食用油脂中に卵液、特に卵黄成分が細かく分散した状態になるように十分に混合することが好ましい。また、食用油脂中に卵黄液を徐々に添加しながら混合して卵黄成分を食用油脂中に十分に分散させた状態にした後、この混合物に卵白液や全卵液を添加して混合することにより、食用油脂中の卵黄成分をより好ましい分散状態とした混合物が得られる。
卵液と食用油脂との混合割合は、製造する米飯の種類及び冷凍の有無、所望する卵風味の強弱、卵液の性状や卵黄と卵白との割合、食用油脂の種類や性状等の様々な条件に応じて適当に設定することができるが、一般に市販されているような冷凍炒飯等を製造する場合は、食用油脂100重量部に対して卵液50〜400重量部の範囲が適当である。このとき、卵液に対して食用油脂量が少なすぎると、食用油脂中に卵液を十分に分散させた状態にできなくなり、食用油脂量が多すぎると卵風味が低下する。
卵液と食用油脂との混合物は、鍋、釜等の加熱調理器具内に投入して加熱する。この加熱温度は、一般的な炒め工程における温度と同程度であり、例えば、あらかじめ180〜230℃に加熱した調理器具内に卵液と食用油脂との混合物を投入すればよい。卵液と食用油脂との混合物を投入する際には、焦げ付きを防止するため、あらかじめ加熱面に少量の食用油脂をなじませておくことが好ましい。卵液と食用油脂との混合物は、加熱されることにより、食用油脂中に分散した卵液に含まれる水分が激しく沸騰して発泡し、混合物全体が微細な気泡で泡立ち、全体の体積が数倍に膨らんだ状態となる。加熱中は、全体が均一な発泡状態となるように、適度に撹拌することが好ましい。
次に、発泡している状態の混合物中に米飯を投入して加熱調理を行う。前記混合物に対する米飯の投入量は、製造する米飯の目的や前記混合物における卵液と食用油脂との混合割合等の条件によっても異なり、特に限定されるものではないが、通常の炒飯やピラフを製造する際と同程度に設定すればよい。例えば、混合物中の食用油脂との関係では、食用油脂10重量部に対して米飯は50〜300重量部が適当であり、米飯量が少なくなると油っぽい仕上がりとなり、米飯量が多すぎると飯粒同士が付着して固まりとなってしまうことがある。また、混合物中の卵液との関係では、卵液10重量部に対して米飯は30〜150重量部が適当であり、卵液量が少ないと十分な卵風味が得られず、卵液量が多すぎると炒り卵のような状態になって米飯とは異なったものとなってしまう。
発泡している状態の混合物中への米飯の投入は、混合物の全体が発泡している状態、特に、混合物全体が発泡した直後乃至発泡後数十秒以内の短時間の時期に行うことが好ましい。混合物の加熱開始から発泡するまでの時間は、混合物における卵液と食用油脂との割合、混合物中の卵液における卵黄成分と卵白成分との割合、加熱温度等の条件によって異なるが、混合物の発泡は、加熱の開始により混合物全体の温度が上昇し、卵液中の水分が加熱されて沸騰することにより生じる。
このとき、加熱開始から発泡開始までの時間が長いと、発泡開始までの加熱中に水分が沸騰することなく蒸発して失われ、混合物における食用油脂分を除いた卵分の歩留まりが低くなる。同様に、発泡開始後も継続して水分が失われるので、時間の経過に伴って歩留まりが低くなっていく。逆に、加熱開始から発泡開始までの時間が短いと、発泡開始までの加熱中に蒸発する水分量が少ないので卵分の歩留まりが高くなる。
そして、発泡した混合物における食用油脂分を除いた卵分の歩留まりが60%未満になると食味が硬くなり、卵分の歩留まりが85%を超えていると食味が柔らかくなることから、米飯の投入は、発泡した混合物における食用油脂分を除いた卵分の歩留まりが60%以上のときに行うことが好ましく、米飯投入後の加熱調理によって卵分の水分が更に失われることを考慮すると、卵分の歩留まりが75%以上のときに行うことが特に好ましい。但し、卵分の歩留まりが85%以上で米飯を投入したときには、その後の加熱調理で卵分の歩留まりが85%以下になれば問題はない。
なお、発泡した混合物における食用油脂分を除いた卵分の歩留まりは、米飯投入直前の加熱発泡後の食用油脂を含有した炒り卵の重量をA、食用油脂の仕込み重量をB、液卵の仕込み重量をCとし、(A−B)/C×100(%)で算出した値である。
発泡状態の混合物中に投入された米飯は、その全体が発泡している混合物中に包み込まれた状態となり、適度に撹拌して米飯を十分にばらけた状態にする加熱調理過程で、全体的な発泡によって体積が膨張し、表面積も拡大した状態となった混合物中の卵分、特に卵黄成分から発生した風味成分、香り成分と効率よく接触し、米飯粒の内部まで卵風味が入り込んで飯粒中に吸着されて保持されるとともに、各米飯粒の表面全体を、油脂及び炒めた卵の膜で被覆した状態にすることができる。また、余剰の卵分は、炒り卵状態となって米飯中に分散した状態となる。米飯投入後の加熱調理は、通常の炒め操作と同様の適度な撹拌状態で行えばよく、米飯の投入と同時に、あるいは、その後の加熱調理中に、肉、野菜等の各種具材や、塩、コショウ等の各種調味料を添加することができる。
このように、加熱されて発泡状態となった卵液と食用油脂との混合物中に米飯を投入して加熱調理することにより、米飯投入前に卵を十分に加熱しておくことができるので、油脂で炒めた卵の風味を十分に発現させることができる。さらに、発現した卵の風味、香りが混合物全体から発生する泡の中に閉じこめられた状態になるので、卵風味を米飯粒に効果的に吸着させることができる。また、米飯粒の表面全体が油脂及び炒めた卵の膜で被覆されることから、米飯粒同士の付着も抑えることができる。
これにより、食用油脂、卵、米飯を同時に加熱した複合的な卵風味を有する米飯を得ることができる。さらに、得られた卵風味を有する米飯を、通常の冷凍操作で冷凍米飯とした場合でも、冷凍保存中に卵風味が大きく低下することはなく、保存安定性に優れ、冷凍保存後に電子レンジで解凍することにより、十分な卵風味を有し、食感にも優れた炒り卵を含む米飯を喫食することができる。
まず、食用油脂としてサラダ油(「キャノーラ油」:味の素製油株式会社製)を使用し、加熱前のサラダ油と卵液との混合の有無が加熱時に及ぼす影響を確認するとともに、サラダ油と卵液との混合方法、卵液中の卵黄成分と卵白成分との割合が及ぼす影響を確認した。なお、加熱調理器には、IHヒーター(National製 KZ-PN1)を使用し、加熱容器にはIHヒーターに付属の鍋を用いた。
比較例1
鍋内にサラダ油50gを投入し、「IH加熱:強」にて180℃になるまで加熱した後、生卵黄30gと生卵白70gとを手で混合した状態の卵液を鍋に投入し、へらで撹拌しながら加熱を続けた。発泡が始まった時点で加熱を止め、鍋内の全量(炒り卵及び油)を回収して重量を測定し、発泡時における油を含む歩留まりと油を除いた卵分だけの歩留まりとをそれぞれ算出した。さらに、得られた炒り卵を食して食味や風味を評価した。また、炒り卵の外観についても評価を行った。
比較例2
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄50g、生卵白50gとした以外は比較例1と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
比較例3
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄70g、生卵白30gとした以外は比較例1と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
比較例4
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄90g、生卵白10gとした以外は比較例1と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
実施例1
まず、生卵黄30gと生卵白70gとを手で混合した状態の卵液にサラダ油45gを添加して十分に混合し、卵液とサラダ油との混合物を調製した。そして、鍋内にサラダ油5gを投入し、「IH加熱:強」にて180℃になるまで加熱した後、前述の卵液とサラダ油との混合物を鍋に投入し、へらで撹拌しながら加熱を続けた。発泡が始まった時点で加熱を止め、以下、比較例1と同様に、鍋内の全量(炒り卵及び油)を回収して重量を測定し、発泡時における油を含む歩留まりと油を除いた卵分だけの歩留まりとをそれぞれ算出した。さらに、得られた炒り卵を食して食味や風味を評価した。また、炒り卵の外観についても評価を行った。
実施例2
まず、生卵黄30gとサラダ油45gとを十分に混合した後、生卵白70gを添加して十分に混合し、卵液とサラダ油との混合物を調製した。以下、実施例1と同様に、鍋内にサラダ油5gを投入し、「IH加熱:強」にて180℃になるまで加熱した後、前述の混合物を鍋に投入し、へらで撹拌しながら加熱を続けた。発泡が始まった時点で加熱を止め、鍋内の全量を回収して重量を測定し、発泡時における油を含む歩留まりと油を除いた卵分だけの歩留まりとをそれぞれ算出した。さらに、得られた炒り卵を食して食味や風味を評価した。また、炒り卵の外観についても評価を行った。
実施例3
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄50g、生卵白50gとした以外は実施例1と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
実施例4
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄50g、生卵白50gとした以外は実施例2と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
実施例5
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄70g、生卵白30gとした以外は実施例1と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
実施例6
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄70g、生卵白30gとした以外は実施例2と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
実施例7
生卵黄と生卵白との混合割合を、生卵黄90g、生卵白10gとした以外は実施例2と同様に操作を行い、同様にして歩留まりを算出するとともに、食味、風味、外観を評価した。
各比較例及び各実施例において、発泡開始時の状態を観察すると、各比較例では、発泡が卵の周辺部のみで発生したのに対し、各実施例では、鍋に投入した混合物全体から発泡が発生し、鍋内の混合物の高さが投入時の2〜3倍にまで膨らんだ状態になった。比較例1〜4及び実施例1〜5における操作条件及び結果を表1にまとめて示す。
Figure 0004400323
これらの結果から、卵液とサラダ油(食用油脂)とをあらかじめ混合してから加熱することにより、短時間の加熱で混合物全体が発泡する状態になり、回収した炒り卵が比較例に比べて実施例のものは小粒になることがわかる。さらに、卵黄液とサラダ油とを混合してから卵白液を添加混合することにより、発泡開始がより早くなることがわかる。また、いずれの場合も、発泡時の卵分の歩留まりが60%以下になると炒り卵が硬くなりすぎて食味が悪くなり、卵分の歩留まりが高い方がふんわりとした状態の炒り卵となった。
次に、米飯の投入時期の差によるできあがり状態の相違を確認した。まず、生卵黄10gとサラダ油9gとを十分に混合した後、生卵白10gを添加して十分に混合し、卵液とサラダ油との混合物を調製した。鍋内にサラダ油1gを投入し、IHヒーターの設定を「IH加熱:中」にして180℃になるまで加熱した後、前述の混合物を鍋に投入し、へらで撹拌しながら加熱した。その結果、混合物を投入してから2分50秒が経過した時点で混合物全体から発泡が始まった。
比較例5
混合物を投入してから1分が経過した発泡前の混合物中に米飯160gを投入し、米飯がばらけた状態になるまで加熱調理を行って卵風味の炒飯を製造した。炒飯完成後における全体の卵風味及び炒り卵の食味を評価するとともに、完成した炒飯をドライアイスでバラ凍結し、−18℃で1週間保存した後、電子レンジで解凍、加熱した炒飯における全体の卵風味及び炒り卵の食味を評価した。また、前記同様の操作を別途行い、鍋内に混合物を投入してから1分経過した時点で加熱を止め、鍋内の全量を回収して重量を測定し、米飯投入時における油を含む歩留まりと油を除いた卵分だけの歩留まりとをそれぞれ算出した。
比較例6
米飯を投入する時間を混合物を投入してから5分後、すなわち、発泡開始から2分10秒加熱を続けた時点とした以外は比較例5と同様に操作を行い、同様にして炒飯完成後と1週間冷凍保存後とにおける全体の卵風味及び炒り卵の食味をそれぞれ評価した。また、米飯投入時における油を含む歩留まりと卵分だけの歩留まりとをそれぞれ算出した。
実施例8
米飯を投入する時間を混合物を投入してから3分後、すなわち、発泡開始直後(10秒後)とした以外は比較例5と同様に操作を行い、同様にして炒飯完成後と1週間冷凍保存後とにおける全体の卵風味及び炒り卵の食味をそれぞれ評価した。また、米飯投入時における油を含む歩留まりと卵分だけの歩留まりとをそれぞれ算出した。
比較例5,6及び実施例8における操作条件及び結果を表2にまとめて示す。
Figure 0004400323
以上の結果から、液卵の発泡前に米飯を投入すると、冷凍解凍後には風味が弱くなることがわかる。また、発泡後長時間経過し、卵の歩留まりが60%以下となった状態で米飯を投入すると、炒り卵が硬すぎて食味が悪くなった。一方、発泡開始直後に投入した場合は、冷凍解凍後にも卵風味が強く、かつ、ふんわりとした炒り卵となった。
本発明によれば、卵液と食用油脂とを混合した混合物を加熱して発泡させ、発泡している混合物中に米飯を投入して加熱調理することで、食用油脂、卵、米飯を同時に加熱した複合的な風味を有し、かつ、その風味の保存安定性にも優れた卵風味を有する米飯を提供することが出来る。

Claims (4)

  1. 卵黄液と食用油脂とを混合した後、更に卵白液又は全卵液を添加混合した混合物を加熱して混合物全体を発泡させ、発泡している混合物中に米飯を投入して加熱調理することを特徴とする卵風味を有する米飯の製造方法。
  2. 前記混合物中の卵分は、卵黄成分100重量部に対して卵白成分が10〜200重量部の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の卵風味を有する米飯の製造方法。
  3. 前記米飯の投入は、前記発泡状態の混合物中における食用油脂分を除いた卵分の歩留まりが60〜85%のとき行うことを特徴とする請求項1又は2記載の卵風味を有する米飯の製造方法。
  4. 前記加熱調理後の米飯を冷凍することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の卵風味を有する米飯の製造方法。
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