JP4399468B2 - 定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4399468B2
JP4399468B2 JP2007017951A JP2007017951A JP4399468B2 JP 4399468 B2 JP4399468 B2 JP 4399468B2 JP 2007017951 A JP2007017951 A JP 2007017951A JP 2007017951 A JP2007017951 A JP 2007017951A JP 4399468 B2 JP4399468 B2 JP 4399468B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin fine
fixing
fixing solution
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007017951A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008185704A (ja
Inventor
泰男 片野
恒夫 黒鳥
友康 平澤
智明 菅原
琢磨 中村
裕士 山下
昭宏 小番
強 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007017951A priority Critical patent/JP4399468B2/ja
Publication of JP2008185704A publication Critical patent/JP2008185704A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4399468B2 publication Critical patent/JP4399468B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置に関し、詳細には樹脂を含有した微粒子を媒体に定着させる泡状定着液の破泡を促進させる定着装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置などのような画像形成装置は、紙、布、及びOHP用シートのような記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。特に、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の画像形成装置においては、記録媒体上のトナーを加熱して溶融させ、溶融したトナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く用いられている。この熱定着方式は、高い定着速度及び高い定着画像品質等を提供することができるため、好適に用いられている。
しかし、このような電子写真方式の画像形成装置における消費電力の約半分以上は、熱定着方式においてトナーを加熱することに消費されている。一方、近年における環境問題対策の観点からは、低消費電力(省エネルギー)の定着装置が望まれている。即ち、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させること、又はトナーを加熱することを必要としない定着方法が望まれている。特に、トナーを全く加熱することなくトナーを記録媒体に定着させる非加熱定着方法が低消費電力の点で理想的である。
このような非加熱定着方法としては、例えばトナーを溶解または膨潤可能で、水に不溶または難溶な有機化合物が水に分散混合された水中油滴型の定着剤を、未定着のトナーが所定位置に配設された被定着物の表面から噴霧または滴下してトナーを溶解または膨潤させた後、被定着物を乾燥させるトナーの湿式定着方法が、特許文献1に提案されている。
しかしながら、特許文献1の湿式定着方法においては、水に不溶又は難溶な有機化合物が、水に分散混合された水中油滴型の定着剤を用いているため、多量の定着剤を未定着トナーに付与した場合には、転写紙などの記録媒体(非定着物)が、定着剤の水分を吸収し、記録媒体にシワやカールが発生する。これにより、画像形成装置に必要とされる安定かつ高速な記録媒体の搬送を著しく損なうこととなる。そこで、乾燥装置を用いて、定着剤に含まれる多量の水を蒸発させることにより、記録媒体に付与された定着剤から水分を除去しようとすると、熱定着方式を用いる画像形成装置の消費電力に匹敵する電力を必要とすることとなる。
また、撥水性処理された未定着トナーを弾かない定着液として、油性溶媒に、トナーを溶解又は膨潤させる材料を溶解させた油性の定着液が従来よりいくつか提案されている。その一つとして例えば、特許文献2には、トナーを構成する樹脂成分を溶解又は膨潤させる材料を成分としての脂肪族二塩基酸エステル等を希釈液(溶媒)として不揮発性のジメチルシリコーンで希釈した(溶解させた)定着液が提案されている。また、特許文献3には、静電気的方法で形成された未定着画像を、画像を乱すことなく鮮明にかつ容易に受像シート上に固着できる定着方法に用いることのできる定着用溶液として、トナーを溶解し、かつシリコーンオイルと相溶性を有する溶剤100容量に対し、シリコーンオイル8〜120容量部を混合してなる相溶状態の未定着トナー画像の定着用溶液が提案されている。このような油性の定着液は、撥水性処理された未定着トナーとの高い親和性を有する油性溶媒を含むため、撥水性処理された未定着トナーを弾くことなく、トナーを溶解又は膨潤させ、トナーを記録媒体に定着させることができる。
特許第3,290,513号明細書 特開2004−109749号公報 特開昭59−119364号公報 特開2004−109747号公報
しかしながら、上記いずれの特許文献も液を未定着トナー層に付与する構成であるが、図12の(a),(b)に示すように、接触付与手段として、塗布ローラ1を用いて、記録媒体2上の未定着トナー層3へ定着液を塗布する構成において、定着液を記録媒体2に微量付与するために塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも薄い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から剥離する位置で、塗布ローラ1の表面の定着液の液膜によって生じる表面張力で未定着トナー粒子が引っ張られてしまい塗布ローラ1の表面にトナー粒子がオフセットし、記録媒体2上の画像が大幅に乱れてしまう。逆に、図13に示すように、塗布ローラ1上の定着液層4の厚みが未定着トナー層3よりも十分厚い場合、塗布ローラ1が記録媒体2から剥離する位置で、液量が多いため塗布ローラ1の表面の液膜による表面張力が直接トナー粒子に作用しにくくなり、ローラ側にトナーがオフセットしなくなるが、紙面に多量の定着液が塗布されるため、トナー粒子が過剰な定着液により記録媒体2上で流され画質劣化を生じたり、乾燥時間が長くなり定着応答性に問題が生じてしまう。また、紙に著しい残液感(紙を手で触れたときの湿った感触)が発生する。また、定着液が水を含有する場合、紙等のセルロースを含有する媒体への塗布量が多い場合、紙等の記録媒体が著しくカールし、画像形成装置などにおける装置内の紙等の記録媒体搬送時に紙ジャム発生の恐れがある。よって、このような定着液でローラ塗布を行う構成では、定着応答性向上、残液感低減、そしてカール防止ための紙上のトナー層への定着液微量塗布と定着ローラへのトナーオフセット防止を両立することが極めて難しい。接触塗布手段として、ダイコート手段、ブレード塗布手段またはワイヤーバー塗布手段を用いた場合も、定着液が微量になると接触塗布手段に表面張力でトナーがオフセットしてしまう。
以上のように、接触塗布手段にて、従来の定着液処方では、定着応答性を向上するための紙上のトナー層への定着液微量塗布とトナー画像を乱さず均一塗布することを両立することが極めて難しい。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を供給し又は付与した後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能な樹脂微粒子の定着液、その定着液を用いた定着方法及び定着装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の定着方法は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、樹脂を含有する樹脂微粒子を帯電する帯電工程と、帯電された樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の表面近傍に泡状の定着液を供給する定着液供給工程とを有している。そして、本発明の定着方法によれば、樹脂微粒子層の表面近傍に供給された泡状の定着液が、帯電された樹脂微粒子に引きつけられて樹脂微粒子の粒子間に入り込んで破泡して液化し、液化した定着液が樹脂微粒子層に浸透することに特徴がある。よって、脂微粒子の形状や組成を変えることなく、泡状の定着液が樹脂微粒子層の表面近傍に供給された後、Electro wetting原理に基づき帯電された樹脂微粒子に引きつけられて樹脂微粒子の粒子間に入り込んで、素早く破泡し、液化することで樹脂微粒子層に定着液が浸透し、定着応答性を向上させることができる。
また、本発明の定着方法は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、親水性の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を付与する定着液付与工程とを有している。そして、本発明の定着方法によれば、樹脂微粒子の層に付与された泡状の定着液が、親水性の樹脂に接することで拡張して破泡して液化し、液化した定着液が樹脂微粒子層に浸透することに特徴がある。よって、泡状の定着液が親水性の樹脂に接した際樹脂微粒子と定着液との濡れ性が増大して泡状の定着液が破泡し、液化することで樹脂微粒子層に定着液が浸透し、定着応答性を向上させることができる。
更に、樹脂微粒子は、疎水性樹脂が親水性の樹脂の表面の局部的に付着されて形成されている。
また、本発明の定着方法は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させた媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与する定着液付与工程とを有している。そして、本発明の定着方法によれば、樹脂微粒子層に付与された泡状の定着液が、第2の樹脂微粒子の鋭利な突起形状によって破泡して液化し、液化した定着液が樹脂微粒子層に浸透することに特徴がある。よって、泡状の定着液の破泡性が促進され泡状の定着液が破泡し、液化することで樹脂微粒子層に定着液が浸透し、定着応答性を向上させることができる。
更に、定着液は、水と脂肪酸塩を含有することが好ましい。
また、別の発明としての定着装置は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、樹脂を含有する樹脂微粒子を帯電する帯電手段と、帯電された樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の表面近傍に泡状の定着液を供給する定着液供給手段とを有している。そして、本発明の定着装置においては、定着液供給手段によって樹脂微粒子層の表面近傍に供給された泡状の定着液が、帯電手段によって帯電された樹脂微粒子に引きつけられて樹脂微粒子の粒子間に入り込んで破泡して液化し、液化した定着液が樹脂微粒子層に浸透する。よって、脂微粒子の形状や組成を変えることなく、泡状の定着液が樹脂微粒子層の表面近傍に供給された後、Electro wetting原理に基づき帯電された樹脂微粒子に引きつけられて樹脂微粒子の粒子間に入り込んで、素早く破泡し、液化することで樹脂微粒子層に定着液が浸透し、定着応答性を向上させることができる。
更に、別の発明としての定着装置は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、親水性の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を付与する定着液付与手段とを有している。そして、本発明の定着装置においては、定着液付与手段によって樹脂微粒子層に付与された泡状の定着液が、親水性の樹脂に接することで拡張して破泡して液化し、液化した定着液が樹脂微粒子層に浸透する。よって、泡状の定着液が親水性の樹脂に接した際樹脂微粒子と定着液との濡れ性が増大して泡状の定着液が破泡し、液化することで樹脂微粒子層に定着液が浸透し、定着応答性を向上させることができる。
また、別の発明としての定着装置は、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させた媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を付与する定着液付与手段とを有している。そして、本発明においては、定着液付与手段によって樹脂微粒子層に付与された泡状の定着液が、第2の樹脂微粒子の鋭利な突起形状によって破泡して液化し、液化した定着液が樹脂微粒子層に浸透する。よって、泡状の定着液の破泡性が促進され泡状の定着液が破泡し、液化することで樹脂微粒子層に定着液が浸透し、定着応答性を向上させることができる。
更に、別の発明としての画像形成方法は、樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成工程と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、画像形成工程で形成された未定着トナー画像の樹脂微粒子を帯電する帯電工程と、該帯電工程で帯電された樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を供給して未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液供給工程とを有することに特徴がある。よって、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を供給した後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能となり、非加熱定着であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成方法を提供できる。
また、別の発明としての画像形成方法は、親水性の樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成工程と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を付与して未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与工程とを有することに特徴がある。よって、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を供給した後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能となり、非加熱定着であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成方法を提供できる。
更に、別の発明としての画像形成方法は、粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子と色剤とからなる現像剤の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させ現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成工程と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、第1及び第2の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を付与して未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与工程とを有することに特徴がある。よって、トナーを構成する組成を変えることなく破泡性をよくすることができ、トナーの製造コストを抑制することができる。
また、別の発明としての画像形成装置は、樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、画像形成手段で形成された未定着トナー画像の樹脂微粒子を帯電する帯電手段と、該帯電手段で帯電された樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を供給して未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液供給手段とを有することに特徴がある。よって、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を供給した後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能となり、非加熱定着であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成装置を提供できる。
更に、別の発明としての画像形成装置は、親水性の樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与手段とを有することに特徴がある。よって、紙等の媒体上のトナー等の樹脂を含有する樹脂微粒子を乱すことなく、かつ当該樹脂微粒子を付着した媒体に定着液を供給した後は素早く樹脂微粒子の媒体への定着が行われ、更に媒体に残液感が発生しない程度の微量塗布が可能となり、非加熱定着であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成装置を提供できる。
また、別の発明としての画像形成装置は、粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子と色剤とからなる現像剤の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させ現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、第1及び第2の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の定着液を付与して未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与手段とを有することに特徴がある。よって、トナーを構成する組成を変えることなく破泡性をよくすることができ、非加熱定着方式であって低消費電力化が図れ、かつ定着応答性に優れた画像形成装置を提供できる。
本発明の定着方法によれば、泡状の定着液を用いることで当該泡状の定着液を樹脂微粒子層へ供給又は付与する時の泡状定着液供給手段又は泡状定着液付与手段への樹脂微粒子のオフセットを防止でき、更に定着液の微量付与化を実現できると共に、泡状の定着液を樹脂微粒子層に付与時に泡を直ちに液状化することでトナー層への液浸透時間を短縮でき定着応答性を改善することができる。
はじめに、本発明の原理について概説すると、本発明は、図1に示すように、定着液を泡で構成された泡状定着液14とすることで、定着液のカサ密度を低くできると共に塗布ローラ11上の定着液層を厚くすることができ、更には定着液の表面張力による影響が抑えられるため、塗布ローラ11への樹脂微粒子のオフセットを防止できることがわかった。更に、樹脂微粒子の大きさが5μmから10μm程度の場合、微粒子層を乱すことなく泡状定着液14を樹脂微粒子層13に付与するには、泡状定着液の泡径範囲が、5μmから50μm程度が必要であることがわかった。なお、図2に示すように、気泡22で構成された泡状定着液20は、気泡22のそれぞれを区切る液膜境界(以下、プラトー境界と称す)21から構成される。また、図1では、樹脂微粒子(5μm程度)よりも小さな泡も記述されているが、上記の効果を有するのは、泡粒径が樹脂微粒子よりも大きな泡が寄与する。
ところで、上記の本発明の原理に基づき泡状定着液による定着を検討した結果、図1に示すように、泡状定着液を用いることで、塗布ローラ上へは樹脂微粒子のオフセットが防止できるものの、泡が破泡せずに安定に保たれすぎると、樹脂微粒子上に泡膜が残ったままとなり、樹脂微粒子層13に定着液が浸透できず、定着不良を起こす恐れがある。そこで、図3に示すように、泡状定着液14が樹脂微粒子層13の表面に接触した時点もしくは直後に、破泡が起こることで、液状化した定着液が樹脂微粒子層13に浸透しやすくなり、定着応答性が向上する。このように、泡状定着液を樹脂微粒子層に付与時の破泡性が定着応答性や安定性に影響することがわかった。
本発明は、このような点に着目し、樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を含有する微粒子を軟化させる軟化剤を含有した泡状定着液を媒体上の当該樹脂微粒子に付与して該樹脂微粒子を媒体に定着する定着方法において、樹脂微粒子に、破泡を助長する作用を持たせ、泡状定着液が樹脂微粒子に付与された時点もしくは直後に破泡して定着液が液化し、樹脂微粒子層に定着液がすばやく浸透するようにしたものである。破泡は、プラトー境界内の液体が何らかの理由で移動し、プラトー境界の一部が極端に薄くなり、境界強度を維持できなることで境界が破壊されることが原因である。
図4は泡状定着液が樹脂微粒子層の表面に付与されたときの拡大概念図である。同図において、図2と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。気泡22の大きさは、樹脂微粒子23へ表面張力が働かないようにするために樹脂微粒子23の大きさよりも大きいことが望ましく、また泡状定着液のかさ密度はなるべく小さいことが望ましい。このため、気泡22のプラトー境界(気泡と気泡の境目の液膜部分)21は、樹脂微粒子23の直径よりも小さいことが望ましい。この構成において、気泡22が破裂する(破泡)こととは、プラトー境界21に保持されている定着液が蒸発もしくは移動することでプラトー境界21の一部の厚みが薄くなり、液膜を保持できなくなることでプラトー境界21が破壊される現象を意味する。
つまり、本発明における樹脂微粒子が破泡しやすい作用を有するということは、樹脂微粒子に泡状定着液が接触した際に、プラトー境界中の液が樹脂微粒子表面に移動しやすい性質を樹脂微粒子表面が有していることを意味する。
ところで、本発明において、定着液は水を基材として含有する。定着液が移動しやすい樹脂微粒子の表面に達するには、一般に、樹脂微粒子の表面を親水性とすればよい。しかし、常時、樹脂微粒子の表面が親水性であると環境湿度の影響により不具合がある。例えば、樹脂微粒子が電子写真記録用のトナーであると、トナーが親水性であると環境湿度の影響を受けて、帯電量がばらつき異常画像が発生しやすくなる。このため、トナーは、湿度の影響を受けないようにするため表面を疎水性処理している。
よって、本発明において、トナーのような樹脂微粒子が環境湿度の影響を受けないようにするためには、ある程度樹脂表面が疎水性を有することが必須で、定着液が樹脂微粒子の表面に移動しにくい表面を有する樹脂微粒子を、泡状定着液が付与される時点でプラトー境界中の液が樹脂微粒子表面に移動しやすい作用を持たせている。
図5は本発明の第1の実施の形態に係る定着装置による定着の様子を示す概略図である。同図において、図4と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の定着装置は、泡状定着液が付与される前に、帯電手段(図示せず)によって樹脂微粒子23を予め帯電される。なお、同図においては正帯電されている。そして、図5の(a)に示すように、Electro wettingの作用でプラトー境界中の定着液が樹脂微粒子23の表面に拡張濡れして移動する。樹脂微粒子23の電荷に誘起されて、泡状定着液のプラトー境界21が負帯電する。この状態で気泡22がトナーに接すると、図5の(b)に示すように、Electro wettingの原理で、強電界が働いている状態では、樹脂微粒子23の表面の濡れ性が増大するため、プラトー境界中の液が樹脂微粒子23の表面に拡張濡れして、プラトー境界21の液膜の一部が極端に薄くなり破泡が起こる。このようにして、図5の(c)に示すように、破泡し、液化した定着液24が樹脂微粒子23中に浸透する。
次に、図6は本発明の第2の実施の形態に係る定着装置による定着の様子を示す概略図である。同図において、図5と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図の(a)において、トナーのような樹脂微粒子23は、環境湿度の影響を受けにくくするためトナー表面は疎水性であることが望ましいが、水を弾くがごとき疎水性である必要はない。そこで、樹脂微粒子23を親水性とし、その面に樹脂微粒子23の粒径よりも一桁小さい径の疎水性微粒子25を付着させる。更には、その表面被覆率を50%以下とすれば、樹脂微粒子23は水蒸気としての湿度の影響を受けにくい程度の疎水性を保ち、一方液体に対しては十分親水性である表面状態とすることができる。そこで、被覆率50%以下で疎水性微粒子25を付着した親水性の樹脂微粒子23を用いることで、プラトー境界中の液が樹脂微粒子23の表面に移動しやすい作用を得られる。そして、図6の(b)に示すように、気泡22が樹脂微粒子23に接した直後、上記したように樹脂微粒子23が親水性であるため、定着液が拡張濡れして、定着液が樹脂微粒子23の表面に拡張濡れして、プラトー境界21の液膜の一部が極端に薄くなり破泡が起こる。このようにして、図6の(c)に示すように、破泡し、液化した定着液24が樹脂微粒子23中に浸透する。なお、樹脂微粒子の親水性度合いの測定方法としては、表面張力70mN/mのイオン交換水の水面に樹脂微粒子をばら撒き、1分以内に大部分の微粒子が沈む場合に、親水性と判断する。
図7は本発明の第3の実施の形態に係る定着装置による定着の様子を示す概略図である。同図において、図5と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図の(a)において、破泡しやすくする構成として、プラトー境界の一部が極端に薄くなればよいことから、機械的にプラトー境界の一部を薄くする構成が考えられる。そこで、一次加工後二次加工して製造されたほぼ球形状など径が揃ったトナー等の樹脂微粒子23以外に、一次加工で製造された鋭利な突起形状を有する樹脂微粒子26を混入させる。但し、全ての樹脂微粒子が鋭利な突起形状を有していると、現像特性や転写特性に影響しトナーちり等が発生したり、クリーニング不良が発生する恐れがある。そこで、樹脂微粒子の大部分は、一次加工後の二次加工された形状の均一な(例えば球形で、径の揃った)樹脂微粒子23であり、それらの樹脂微粒子23以外に鋭利な突起形状を有する樹脂微粒子26を混入する構成が望ましい。そして、図7の(b)に示すように、気泡22が樹脂微粒子層に接した時、突起形状の樹脂微粒子26に気泡22の一部が接し、プラトー境界21が極端に薄くなり、破泡する。ここで、プラトー境界は、トナー直径よりも薄いことが望ましいが、突起形状はこのプラトー境界よりも高さが高いことが望ましい。その後、破泡して、図7の(c)に示すように、液化した定着液24が樹脂微粒子23,26中に浸透する。
次に、本発明の定着装置における定着液付与手段について説明する。図8は本発明の定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。同図に示す定着液付与手段30は、定着液容器内の液状定着液を泡状定着液とする泡状定着液生成手段と、樹脂微粒子層(トナー粒子層)へ泡状定着液を付与するための塗布ローラ31と、その対峙する位置に加圧ローラ36を設け、更に塗布ローラ面に液膜厚制御用ブレード32を圧接し、泡状定着液の膜厚を制御し、よって泡状定着液の最適な膜厚の制御を行っている。ここで、本発明における樹脂微粒子はトナー粒子である。同図の(b)に示すように、塗布ローラ31上には泡状の定着液の層が液膜厚制御用ブレード32を通して形成されており、泡状定着液の気泡の大きさ及び加圧力並びに未定着トナーの層厚に応じた最適化した定着液層の膜厚となる。同図に示す定着液付与手段30によって付与された泡状定着液を用いることにより、樹脂微粒子は塗布ローラ上にオフセットしない。仮に、泡状の定着液は、樹脂微粒子の層及び記録媒体に厚く付与されたとしても、泡状の定着液のかさ密度が極めて低いため、所定の泡沫時間経過後に含有している気泡が破泡することで、軟化剤を含有した液体の樹脂微粒子の層への微量付与とすることができる。泡状定着液は、図8の(a)に示すように、定着液付与手段30は、定着液密閉容器33−1に収納された定着液に基体を混合させて大きな泡を生成する気体・液体混合手段33−2を含んで構成される泡状定着液生成手段33と、該泡状定着液生成手段33によって生成された大きな泡をせん断力で分泡するせん断力付与手段34とを有し、液供給口35より、液膜厚制御ブレード32と塗布ローラ31の間に滴下する。
このような構成を有する定着液付与手段30では、媒体として紙を用い、未定着トナーが付着した紙を搬送しながら塗布ローラ31にて、泡状定着液を未定着トナー表面に付与する。液膜厚制御用ブレード32はカウンター方向やテイリング方向のどちらでも良い。また、塗布ローラ31と液膜厚制御用ブレード32とのギャップを制御するスペーサを設けていても良い。更に、定着液密閉容器33−1内の液状定着液を搬送ポンプ等の液輸送手段を用いて気体・液体混合手段33−2へ供給する。この経路で泡径の揃った大きな泡を生成させる。その後、せん断力付与手段34において、大きな泡状定着液は閉じた二重円筒内に供給され、内側円筒が回転可能な構成とし、外部円筒の一部より、大きな泡状定着液を供給し、内部の回転する円筒と外部円筒の隙間(ここが流路となる)を通過しながら、回転円筒によりせん断力を受ける。このせん断力により、大きな泡は微細な泡へと変化し、外側円筒に設けられた泡の出口より、所望の微細な泡径を有するフォーム状定着液を得ることができる。定着液密閉容器33−1から液状定着液を泡化する機構に搬送する手段としては搬送ポンプを用いている。搬送ポンプとしては、ギヤポンプ、ベローズポンプ等があるが、チューブポンプが望ましい。ギヤポンプ等ごとく定着液中で振動機構や回転機構があると、ポンプ内で液が起泡し、液に圧縮性が出て、搬送能力が低下する恐れがある。また、上記の機構部品等が定着液を汚染したり、逆に機構部品を劣化させる恐れがある。一方、チューブポンプはチューブを変形させながらチューブ内の液を押し出す機構であるため、定着液と接する部材はチューブだけであり、定着液に対し耐液性を有する部材を用いることで、液の汚染やポンプ系部品の劣化がない。また、チューブを変形させるだけなので、液が起泡せず、搬送能力の低下を防止できる。
なお、泡状の定着液のかさ密度としては、0.01g/cm3〜0.1g/cm3程度の範囲が望ましい。更に、定着液は、紙等の記録媒体上のトナー等の樹脂微粒子の層への塗布時に泡状となっていればよく、保存容器33−1内で泡状である必要はない。保存容器33−1中では気泡を含有しない液体で、保存容器33−1から定着液を供給する時点や、樹脂微粒子の層へ付与するまでの液搬送経路で泡状にする手段を設ける構成が望ましい。これは、保存容器33−1では液体で、保存容器33−1から定着液を取り出した後に泡状とする構成のほうが、保存容器の小型化ができるという大きな利点を有するためである。
図9は本発明の定着装置における定着液付与手段の別の例を示す概略構成図である。同図において、図8と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す定着液付与手段40によれば、泡状定着液は、気体・液体混合手段33−2によって大きな泡を生成され、せん断力付与手段34によってその大きな泡をせん断力で分泡され、液供給口35から液膜厚制御用のワイヤーバー37と塗布ローラ31の間に滴下する。そして、ワイヤーバー37によって塗布ローラ31上の泡状の定着液の厚みを制御される。このように、ワイヤーバー37を液膜厚制御手段として用いることで、図8の液膜厚制御用ブレード32に比べ、塗布ローラ面の軸方向の泡状定着液の膜均一性が向上する。
図10は本発明の定着装置における定着液付与手段の別の例を示す概略構成図である。同図において、図8と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す定着液付与手段50は、図9に示す塗布ローラ31に代わりに、塗布ベルト51を用いて記録媒体上の未定着トナーに塗布するものである。同図に示す定着液付与手段50によれば、泡状定着液は、気体・液体混合手段33−2によって大きな泡を生成され、せん断力付与手段34によってその大きな泡をせん断力で分泡され、液供給口35から液膜厚制御用ブレード32と塗布ベルト51の間に滴下する。そして、液膜厚制御用ブレード32と塗布ベルト51のギャップを調整し、塗布ベルト51上の泡状の定着液の膜厚を制御し、泡状定着液の最適膜厚の制御を行っている。なお、塗布ベルトとしては、例えばシームレスニッケルベルトやシームレスPETファイルなどの基体にPFAのような離型性フッ素樹脂をコートした部材を用いる。
次に、定着液の液処方について説明する。泡状の定着液は、上述したように、軟化剤を含有した液体中に気泡を含有した構成である。基材としては水を用いる。軟化剤を含有した液体は、気泡を安定に含有し、なるべく均一な気泡の大きさからなる気泡層を構成する泡状とするため、起泡剤及び増泡剤を有することが望ましい。また、ある程度粘度が高いほうが、気泡が安定して液体中に分散するため、増粘剤を含有することが望ましい。
また、起泡剤としては、脂肪酸塩が望ましい。脂肪酸塩は界面活性を有するため、水を含有する定着液の表面張力を下げ、定着液を発泡しやすくするとともに、泡表面で脂肪酸塩が層状ラメラ構造をとるため泡壁(プラトー境界)が他の界面活性剤よりも強くなり、泡沫安定性が極めて高くなるまた、脂肪酸塩の起泡性を効果的にするため、定着液には水を含有することが望ましい。脂肪酸としては、大気中での長期安定性の観点から酸化に強い飽和脂肪酸が望ましい。但し、飽和脂肪酸塩を含有する定着液に若干の不飽和脂肪酸塩を含有することで脂肪酸塩の水に対する溶解・分散性を助け、5℃〜15℃までの低気温において、優れた起泡性を有することができ、広い環境温度範囲において定着を安定可能とし、また、定着液長期放置中の脂肪酸塩の定着液中分離を防止することができる。
更に、飽和脂肪酸塩に用いる脂肪酸としては、炭素数12、14、16及び18の飽和脂肪酸、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が適する。炭素数が11以下の飽和脂肪酸塩は臭気が大きくなり、当該定着液を用いるオフィス・家庭で用いる画像形成機器に適さない。また、炭素数19以上の飽和脂肪酸塩は、水に対する溶解性が低下し、定着液の放置安定性を著しく低下させてしまう。これらの飽和脂肪酸による飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。
また、不飽和脂肪酸塩を用いてもよく、炭素数18で2重結合数が1から3の不飽和脂肪酸が望ましい。具体的には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が適する。2重結合が4以上では反応性が強いため、定着液の放置安定性が劣ってしまう。これらの不飽和飽和脂肪酸による不飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。また、上記飽和脂肪酸塩と不飽和脂肪酸塩を混合して起泡剤として用いても構わない。
更に、オフセット防止のためには塗布部での泡状の定着液層の厚みは樹脂微粒子層の厚みより厚いことが望ましい。また、気泡が樹脂微粒子へ付着しやすくするためには樹脂微粒子よりも大きいことが望ましい。樹脂微粒子がトナー粒子の場合、乾式電子写真方式ではトナー粒子は、4〜10μm程度の大きさであり、紙媒体上の未定着トナー層は10〜30μm程度であることから、塗布部での泡状定着液の厚みは、10μmから30μm以上が望ましく、泡径は、5μmから50μm程度が望ましい。
また、樹脂微粒子を溶解又は膨潤することで軟化させる軟化剤は、脂肪族エステルを含む。この脂肪族エステルは、トナー等に含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる溶解性又は膨潤性に優れている。
更に、軟化剤については、人体に対する安全性の観点から、その急性経口毒性LD50が3g/kgよりも大きい、更に好ましくは5g/kgであることが好ましい。脂肪族エステルは、化粧品原料として多用されているように、人体に対する安全性が高い。
また、記録媒体に対するトナーの定着は、密封された環境において頻繁に使用される機器で行われ、軟化剤はトナーの記録媒体への定着後にもトナー中に残留するため、記録媒体に対するトナーの定着は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の発生を伴わないことが好ましい。すなわち、軟化剤は揮発性有機化合物(VOC)及び不快臭の原因となる物質を含まないことが好ましい。脂肪族エステルは、一般に汎用される有機溶剤(トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなど)と比較して、高い沸点及び低い揮発性を有し、刺激臭を持たない。
なお、オフィス環境等における臭気を高い精度で測定することができる実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10×log(物質の臭気が感じられなくなるまでの物質の希釈倍率))を臭気の指標とすることができる。また、軟化剤に含まれる脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。この場合には、通常のオフィス環境では、不快臭を感じなくなる。更に、軟化剤のみならず、定着液に含まれる他の液剤も同様に、不快臭及び刺激臭を有さないことが好ましい。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、飽和脂肪族エステルを含む場合には、軟化剤の保存安定性(酸化、加水分解などに対する耐性)を向上させることができる。また、飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解又は膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の飽和脂肪族エステルの一般式は、R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の飽和脂肪族エステルが、一般式R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族モノカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルの多くについては、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
また、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。例えば、60ppm程度の高速印字では、記録媒体における未定着のトナーに定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましい。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、記録媒体における未定着のトナー等に定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するのに要する時間を、0.1秒以内にすることが可能となる。更に、より少量の、軟化剤の添加によって、トナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができるため、定着液に含まれる、軟化剤の含有量を低減することができる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルの一般式は、R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルが、一般式R3(COOR4)で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型又は分岐型アルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
また、上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、例えば、コハク酸2エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族ジカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液において、好ましくは上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルの一般式は、R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。R1及びR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式R5(COOR6−O−R7)で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭及び刺激臭を有さない。
また、上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらの脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解又はマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液は、該軟化剤がクエン酸エステルであることが望ましい。更に、クエン酸エステルは、クエン酸トリアルキルを含有することが好ましい。これにより、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができ極めて樹脂軟化性に優れ、定着応答性を向上させることができる。さらに、人体に対する安全性が高くなる。
本発明において、クエン酸トリアルキルは、一般式
Figure 0004399468
で示される化合物であり、R1は、炭素数が1以上5以下のアルキル基であることを特徴とする。これにより、液の粘度を高くすることがなくなり、液のトナーや記録媒体への浸透性がよくなり、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性を向上させることができる。また、臭気指数が10以下であり、不快臭や刺激臭を有さない。
また、クエン酸トリアルキルとしては、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリnプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリnブチル、クエン酸トリイソブチル、クエン酸トリnヘキシル等が挙げられる。
なお、定着の対象となる樹脂を含有する微粒子は、トナーに限定されず、樹脂を含有する微粒子であれば何れでもよい。例えば、導電性部材を含有した樹脂微粒子でもよい。また、記録媒体は、記録紙に限定されず、金属、樹脂、セラミックス等何れでもよい。但し、媒体は定着液に対し浸透性を有することが望ましく、媒体基板が液浸透性を持たない場合は、基板上に液浸透層を有する媒体が望ましい。記録媒体の形態もシート状に限定されず、平面及び曲面を有する立体物でもよい。例えば、紙のごとき媒体に透明樹脂微粒子を均一に定着させ紙面を保護する(所謂、ニスコート)用途においても、本発明は適用できる。
また、上記の樹脂を含有する微粒子のうち、電子写真プロセスで用いるトナーは、本発明の定着液との組合せにおいて最も定着への効果が高い。トナーは、色剤と帯電制御剤と結着樹脂や離型剤などのような樹脂を含む。トナーに含まれる樹脂は、特に限定されないが、好適な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、離型剤としては、例えばカルバナウワックスやポリエチレンなどのワックス成分などが挙げられる。トナーは、結着樹脂の他に、公知の着色剤、電荷制御剤、流動性付与剤、外添剤などを含んでもよい。また、トナーは、メチル基を有する疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子をトナーの粒子の表面に固着させることによって、撥水性処理されていることが好ましい。媒体のうち、記録媒体は、特に限定されず、例えば、紙、布、及び液体透過層を有するOHP用シートのようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。本発明における油性とは、室温(20℃)における水に対する溶解度が、0.1重量%以下である性質を意味する。
なお、帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のもの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
このような帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物、等が挙げられる。
また、泡状となった定着液は、好ましくは、撥水性処理されたトナーの粒子に対して、十分な親和性を有することが望ましい。ここで、親和性とは、液体が固体に接触したときに、固体の表面に対する液体の拡張濡れの程度を意味する。すなわち、泡状となった定着液は、撥水性処理されたトナーに対して十分な濡れ性を示すことが好ましい。疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子で撥水性処理されたトナーの表面は、疎水性シリカ及び疎水性酸化チタンの表面に存在するメチル基によって覆われており、おおよそ20mN/m程度の表面エネルギーを有する。現実には撥水性処理されたトナーの表面の全面が疎水性微粒子によって完全に覆われてはいないため、撥水性処理されたトナーの表面エネルギーは、おおよそ、20〜30mN/mであると推測される。よって、撥水性トナーに対して親和性を有する(十分な濡れ性を有する)ためには、泡状となった定着液の表面張力は、20〜30mN/mであることが好ましい。
また、水性溶媒を用いる場合、界面活性剤を添加することで、表面張力を20〜30mN/mとすることが好ましい。また、水性溶媒の場合、単価もしくは多価アルコールを含有していることが望ましい。これらの材料は、泡状の定着液における気泡の安定性を高め、破泡しにくくする利点を有する。例えばセタノールなどの単価アルコールや、グリセンリン、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールなどの多価アルコールが望ましい。また、これらの単価又は多価のアルコール類を含有することで紙等の媒体のカール防止に効果を有する。
更に、定着液中に浸透性改善や紙等媒体のカール防止のために油性成分を含有してO/WエマルジョンやW/Oエマルジョンを形成する構成も望ましく、その場合、具体的な分散剤としては、ソルビタンモノオレエートやソルビタンモノステレートやソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステルやショ糖ラウリン酸エステルやショ糖ステアリン酸エステルなどのショ糖エステルなどが望ましい。
なお、定着中での軟化剤を溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させるため方法としては、例えば、回転羽根によるホモミキサーやホモジナイザーのような機械的に攪拌する手段、及び超音波ホモジナイザーのような振動を与える手段が挙げられる。いずれにしても、強いせん断応力を定着液中の軟化剤に加えることで溶解もしくはマイクロエマルジョン分散させる。
また、トナーの定着装置は、本発明における定着液をトナーに供給した後、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって溶解又は膨潤したトナーを加圧する、一対の平滑化ローラ(ハードローラ)を有してもよい。一対の平滑化ローラ(ハードローラ)によって、溶解又は膨潤したトナーを加圧することによって、溶解又は膨潤したトナーの層の表面を平滑化して、トナーに光沢を付与することが可能となる。更に、記録媒体内へ溶解又は膨潤したトナーを押し込むことによって、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
別の発明の一実施の形態例に係る画像形成装置において、上述した本発明による画像形成方法を用いて、樹脂を含む樹脂微粒子の画像を記録媒体に形成する。よって、この別の発明の一実施の形態例の画像形成装置によれば、それぞれ、上述したように、より効率的にトナーを記録媒体に定着させることが可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
図11は別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は複写機又はプリンタであってもよい。図11の(a)はカラー電子写真のタンデム方式の画像形成装置全体の概略図であり、図11の(b)は図11の(a)の画像形成装置の1つの画像形成ユニットの構成を示す図である。図11の(a),(b)に示す画像形成装置60はトナー像担持体として中間転写ベルト61を有する。この中間転写ベルト61は、3つの支持ローラ62〜64に張架されており、図中の矢印Aの方向に回転する。この中間転写ベルト61に対しては、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成ユニット65〜68が配列されている。これら画像形成ユニットの上方には、図示していない露光装置が配置されている。例えば、画像形成装置が複写機である場合には、スキャナで原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、各感光体ドラム上に静電潜像を書き込むための各露光L1〜L4が露光装置により照射される。中間転写ベルト61を挟んで中間転写ベルト61の支持ローラ64に対向する位置には、二次転写装置69が設けられている。二次転写装置69は、2つの支持ローラ70,71の間に張架された二次転写ベルト72で構成されている。なお、二次転写装置69としては、転写ベルト以外に転写ローラを用いてもよい。また、中間転写ベルト61を挟んで中間転写ベルト61の支持ローラ62に対向する位置には、ベルトクリーニング装置73が配置されている。ベルトクリーニング装置73は、中間転写ベルト61上に残留するトナーを除去するために配置されている。
記録媒体としての記録紙74は、一対の給紙ローラ75で二次転写部へ導かれ、トナー像を記録紙74に転写する際に、二次転写ベルト72を中間転写ベルト61に押し当てることによって、トナー像の転写を行う。トナー像が転写された記録紙74は、二次転写ベルト72によって搬送され、記録紙74に転写された未定着のトナー像は、図示していない露光装置からの画像情報に基づいてフォーム状の定着液の膜厚を制御する本発明の定着装置によって定着される。すなわち、記録紙74に転写された未定着のトナー像には、図示していない露光装置からの画像情報、例えばカラー画像又は黒ベタ画像に基づいてフォーム状の定着液層の膜厚が制御されたトナーの定着装置から供給される本発明におけるフォーム状の定着液が付与され、フォーム状の定着液に含まれる、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させる部剤(軟化剤)によって、未定着のトナー像を、記録紙74に定着させる。
次に、画像形成ユニットについて説明する。図11の(b)に示すように、画像形成ユニット65〜68には、感光体ドラム76の周辺に、帯電装置77、現像装置78、クリーニング装置79及び除電装置80が配置されている。また、中間転写ベルト61を介して、感光体ドラム76に対向する位置に、一次転写装置81が設けられている。また、帯電装置77は、帯電ローラを採用した接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置77は、帯電ローラを感光体ドラム76に接触させて、感光体ドラム76に電圧を印加することにより、感光体ドラム76の表面を一様に帯電する。この帯電装置77としては、非接触のスコロトロン等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を採用することもできる。また、現像装置78は、現像剤中のトナーを感光体ドラム76上の静電潜像に付着させ、静電潜像を可視化させる。ここで、各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、これらの樹脂材料は、本発明における定着液により溶解又は膨潤する。なお、現像装置78は、図示しない攪拌部及び現像部を有し、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部におけるトナーの濃度は、トナー濃度センサによって検出され、トナーの濃度が、一定であるように制御されている。更に、一次転写装置81は、感光体ドラム76上で可視化されたトナーを中間転写ベルト61に転写する。ここでは、一次転写装置81としては、転写ローラを採用しており、転写ローラを、中間転写ベルト61を挟んで感光体ドラム76に押し当てている。一次転写装置81としては、導電性ブラシ、非接触のコロナチャージャー等を採用することもできる。また、クリーニング装置79は、感光体ドラム76上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置79としては、感光体ドラム76に押し当てられる先端を備えたブレードを用いることができる。ここで、クリーニング装置79によって回収されたトナーは、図示しない回収スクリュー及びトナーリサイクル装置によって、現像装置78に回収され、再利用される。更に、除電装置80は、ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム76の表面電位を初期化する。
次に、本発明における定着液及び定着の具体例について説明する。
本発明における以下の具体例では、樹脂微粒子としてトナーを用い、以下の製造方法の一例により作製した。
[具体例1]
<定着液の処方>
◇軟化剤を含有する液体
希釈溶媒:イオン交換水 65wt%
軟化剤:コハク酸ジエトキシエチル(クローダ社 クローダDES)
10wt%
増粘剤:プロピレングリコール 10wt%
増泡剤:ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド(コミカドDEA)
2wt%
起泡剤:パルミチン酸カリウム 5wt%
ミリスチン酸カリウム 3wt%
ステアリン酸カリウム 2wt%
分散剤:POE(20)ラウリルソルビタン(花王 レオドールTW−S120V) 2wt%
ポリエチレングリコールモノステアレート(花王 エマノーン3199) 1wt%
なお、分散剤は、軟化剤の希釈溶媒への溶解性を助長するために用いた。上記成分比にて、先ずは、液温120℃にて軟化剤を除いて混合攪拌し溶液を作製した。次に、軟化剤を混合し、超音波ホモジナイザーを用いて軟化剤が溶解した定着液(泡化する前の原液)を作製した。
<塗布装置>
◇大きな泡状の定着液を生成するための泡状定着液生成手段
図8を基に作製した。
上記の液状定着液の保存容器:PET樹脂からなるボトル
液搬送ポンプ:チューブポンプ(チューブ内径2mm、チューブ材質:シリコーンゴム)
搬送流路:内径2mmのシリコーンゴムチューブ
大きな泡を作るための微細孔シート:#400のステンレス製メッシュシート(開口部約40μm)
◇大きな泡から微細な泡を生成するせん断力付与手段
図8を基に作製した。2重円筒の内側円筒は、回転軸に固定され、図示していない回転駆動モータにより回転する。2重円筒の材質は、PET樹脂とした。外側円筒内径:10mm・長さ120mm、内側円筒外形:8mm・長さ100mmとした。回転数は、1000rpmから2000rpmの範囲で可変とした。
◇定着液塗布手段
図8を基に作製した。上記の泡状定着液生成手段及びせん断力付与手段を用いて所望の泡径の泡状定着液を作成し、液膜厚制御用ブレードに供給する構成とした。液膜厚制御用ブレードと塗布ローラとのギャップは25μmと40μmの2通り実施した。
加圧ローラ:アルミ製ローラ(φ30mm)
塗布ローラ:PFA樹脂を焼付け塗装したSUS製ローラ(φ30mm)
液膜厚制御用ブレード:SUS製シート
紙搬送速度:150mm/s
加圧ローラと塗布ローラ間の加重:片側10N
◇紙上の未定着トナーへの帯電手段
市販のイオナイザー(キーエンス社、マイクロ除電気 SJ−M)を用い、トナー面を10KVに正帯電した。
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、泡径5μmから30μmの微細な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給しながら、未定着トナー画像に泡状定着液を付与した。塗布ローラ通過時点で、トナー面を目視観察したところ、トナーを帯電せずに泡状定着液を付与した場合に観察されたトナー層表面の残存泡が、トナー帯電の場合はほとんど観察されなかった。紙排紙後の一定時間後にトナー面を指で擦すったところ、トナー帯電の場合の方が短時間で擦ってもトナーが紙からとれず、定着性がよかった。
[具体例2]
<定着液の処方>
具体例1と同じ
<塗布装置>
具体例1と同じ
<トナー層を破泡しやすくする工夫>
疎水性シリカ微粒子(日本アエロジル社 970)をトナーに対して、SEM観察で面積比率30%の被覆率でまぶす。
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、泡径5μmから30μmの微細な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給しながら、未定着トナー画像に泡状定着液を付与した。塗布ローラ通過時点で、トナー面を目視観察したところ、トナー層表面の残存泡はほとんど観察されなかった。
[具体例3]
<定着液の処方>
具体例1と同じ
<塗布装置>
具体例1と同じ
<トナー層を破泡しやすくする工夫>
ほぼ球形のトナー(平均粒径6μm)を現像剤とし、突起を有する粉砕形トナーを現像剤に5wt%混合した。
<実施結果>
電子写真方式のプリンタ(リコー社製 IpsioColorCX8800)を用い、未定着トナーのカラー画像が形成されたPPC用紙(リコーT−6200)を定着装置に挿入するタイミングで、泡径5μmから30μmの微細な泡を有する泡状定着液を塗布ローラに供給しながら、未定着トナー画像に泡状定着液を付与した。塗布ローラ通過時点で、トナー面を目視観察したところ、トナー層表面の残存泡はほとんど観察されなかった。
なお、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の原理における定着液付与後の樹脂微粒子の定着の様子を示す概略断面図である。 泡状定着液の構成を示す概略断面図である。 本発明の原理における定着液付与後の破泡した定着液の様子を示す概略断面図である。 泡状定着液が樹脂微粒子層の表面に付与されたときの拡大概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る定着装置による定着の様子を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る定着装置による定着の様子を示す概略図である。 本発明の第3の実施の形態に係る定着装置による定着の様子を示す概略図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の一例を示す概略構成図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の別の例を示す概略構成図である。 本発明の定着装置における定着液付与手段の別の例を示す概略構成図である。 別の発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。 従来の定着装置の構成を示す概略断面図である。 従来の定着装置の構成を示す概略断面図である。
符号の説明
21;液膜境界、22;気泡、23,26;樹脂微粒子、
24;定着液、25;疎水性微粒子、
30,40,50;泡状定着液付与手段、
31;塗布ローラ、32;液膜厚制御用ブレード、
33;泡状定着液生成手段、33−1;定着液密閉容器、
33−2;気体・液体混合手段、34;せん断力付与手段、
35;液供給口、36;加圧ローラ、37;ワイヤーバー、
51;塗布ベルト、60;画像形成装置。

Claims (16)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、
    樹脂を含有する樹脂微粒子を帯電する帯電工程と、
    帯電された前記樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の表面近傍に泡状の前記定着液を供給する定着液供給工程とを有し、
    前記樹脂微粒子層の表面近傍に供給された泡状の前記定着液が、帯電された前記樹脂微粒子に引きつけられて前記樹脂微粒子の粒子間に入り込んで破泡して液化し、液化した定着液が前記樹脂微粒子層に浸透することを特徴とする定着方法。
  2. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、
    親水性の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与する定着液付与工程とを有し、
    前記樹脂微粒子の層に付与された泡状の前記定着液が、親水性の樹脂に接することで拡張して破泡して液化し、液化した定着液が前記樹脂微粒子層に浸透することを特徴とする定着方法。
  3. 前記樹脂微粒子は、疎水性樹脂が親水性の樹脂の表面の局部的に付着されて形成されていることを特徴とする請求項2記載の定着方法。
  4. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、
    粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させた媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与する定着液付与工程とを有し、
    前記樹脂微粒子層に付与された泡状の前記定着液が、前記第2の樹脂微粒子の鋭利な突起形状によって破泡して液化し、液化した定着液が前記樹脂微粒子層に浸透することを特徴とする定着方法。
  5. 前記定着液は、水と脂肪酸塩を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着方法。
  6. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる樹脂微粒子層に供給して該樹脂微粒子層を媒体に定着する定着装置において、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、
    樹脂を含有する樹脂微粒子を帯電する帯電手段と、
    帯電された前記樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の表面近傍に泡状の前記定着液を供給する定着液供給手段とを有し、
    該定着液供給手段によって前記樹脂微粒子層の表面近傍に供給された泡状の前記定着液が、前記帯電手段によって帯電された前記樹脂微粒子に引きつけられて前記樹脂微粒子の粒子間に入り込んで破泡して液化し、液化した定着液が前記樹脂微粒子層に浸透することを特徴とする定着装置。
  7. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる樹脂微粒子層に付与して該樹脂微粒子層を媒体に定着する定着装置において、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、
    親水性の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与する定着液付与手段とを有し、
    該定着液付与手段によって前記樹脂微粒子層に付与された泡状の前記定着液が、親水性の樹脂に接することで拡張して破泡して液化し、液化した定着液が前記樹脂微粒子層に浸透することを特徴とする定着装置。
  8. 前記樹脂微粒子は、疎水性樹脂が親水性の樹脂の表面の局部的に付着されて形成されていることを特徴とする請求項7記載の定着装置。
  9. 樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、媒体上の樹脂を含有する樹脂微粒子からなる樹脂微粒子層に付与して該樹脂微粒子層を媒体に定着する定着装置において、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、
    粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させた媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与する定着液付与手段とを有し、
    該定着液付与手段によって前記樹脂微粒子層に付与された泡状の前記定着液が、前記第2の樹脂微粒子の鋭利な突起形状によって破泡して液化し、液化した定着液が前記樹脂微粒子層に浸透することを特徴とする定着装置。
  10. 前記定着液は、水と脂肪酸塩を含有することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成工程と、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、
    前記画像形成工程で形成された未定着トナー画像の前記樹脂微粒子を帯電する帯電工程と、
    該帯電工程で帯電された前記樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を供給して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液供給工程と
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  12. 親水性の樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成工程と、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、
    前記樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与工程と
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  13. 粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子と色剤とからなる現像剤の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させ現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成工程と、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成工程と、
    前記第1及び第2の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与工程と
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  14. 樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、
    前記画像形成手段で形成された未定着トナー画像の前記樹脂微粒子を帯電する帯電手段と、
    該帯電手段で帯電された前記樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を供給して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液供給手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  15. 親水性の樹脂と色剤を含有する樹脂微粒子を含む現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、
    前記樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  16. 粒径の揃った樹脂を含有する第1の樹脂微粒子と色剤とからなる現像剤の一部に鋭利な突起形状の樹脂を含有する第2の樹脂微粒子を混入させ現像剤で静電記録プロセスを行い媒体上に未定着トナー画像を形成する画像形成手段と、
    樹脂の少なくとも一部を溶解又は膨潤させることで樹脂を軟化させる軟化剤を含有した定着液を泡状に生成する泡状定着液生成手段と、
    前記第1及び第2の樹脂微粒子からなる媒体上の樹脂微粒子層に泡状の前記定着液を付与して前記未定着トナー画像を媒体に定着させて媒体に画像を形成する定着液付与手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2007017951A 2007-01-29 2007-01-29 定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP4399468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007017951A JP4399468B2 (ja) 2007-01-29 2007-01-29 定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007017951A JP4399468B2 (ja) 2007-01-29 2007-01-29 定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008185704A JP2008185704A (ja) 2008-08-14
JP4399468B2 true JP4399468B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=39728817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007017951A Expired - Fee Related JP4399468B2 (ja) 2007-01-29 2007-01-29 定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4399468B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5429597B2 (ja) * 2008-11-27 2014-02-26 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP5054071B2 (ja) 2009-02-13 2012-10-24 株式会社リコー 定着装置、画像形成装置及び定着液保存容器
JP2011209684A (ja) * 2010-03-11 2011-10-20 Ricoh Co Ltd 定着装置、定着方法、画像形成装置および画像形成方法
EP3358424B1 (en) 2015-09-30 2020-04-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Fixing device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008185704A (ja) 2008-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4948290B2 (ja) 定着装置
JP4276269B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4410226B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4795379B2 (ja) 定着液、定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置
JP4302700B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4915866B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4399468B2 (ja) 定着方法、定着装置、画像形成方法及び画像形成装置
JP5037295B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4358896B2 (ja) 定着液
JP5039497B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4402742B2 (ja) 定着液
JP5263678B2 (ja) 定着方法、定着装置及び画像形成装置
JP4486160B2 (ja) 定着方法、画像形成方法、定着装置及び画像形成装置
JP4410308B2 (ja) 定着方法及び画像形成方法
JP5347435B2 (ja) 定着液、定着方法及び定着装置、並びに画像形成方法及び画像形成装置
JP4324242B2 (ja) 定着方法及び画像形成方法
JP5327612B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5504996B2 (ja) 定着装置及び定着方法
JP2010156908A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2012230331A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2011085639A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2011185981A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2012155205A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2012042504A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2012093505A (ja) 定着装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees