JP4397906B2 - 生クリームの製造方法 - Google Patents

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本発明は、乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームの製造方法、及び乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームに関する。
クリームとは、成分規格上、乳脂肪含量(以下、「脂肪率」ということがある。)が18質量%以上のものをいい、該クリームには、他の添加物(植物油脂、乳化剤、安定剤など)を一切加えない生クリームと、前記添加物を加えた合成クリームがある。
生クリームは、たとえば料理に使用される際、油水分離することなく、とろみを料理に与える等の特長を有する。また、生クリームは、乳化剤や安定剤等を含有しないことにより良好な風味を有し、さらに、近年の天然志向にも好適なものである。
一方、合成クリームは、生クリームの保存時等の取り扱いにくさを改善し、物性を向上させたものである。しかしながら、合成クリームは、料理に使用すると油水分離を引き起こしやすく、料理に使用されることは避けられている。また、合成クリームは、乳化剤や安定剤等を含有するため、独特の風味(エグ味、嫌味、渋み等)や糊感を有する。
このように、生クリームと合成クリームとは、その性質が異なるものである。
なお、ここでいう「油水分離」とは、クリーム中の水分が料理の材料と均一に混ざり合う一方、料理の材料と混ざり合いにくいクリーム中の油分が、たとえば液滴状となって表面にはじき出されているような状態を意味する。
合成クリームの製造においては、油性原料からなる油相部と水性原料からなる水相部とを混合させて乳化するため、「予備乳化」工程と「均質化」工程とが共に必須の工程となっている。
ここで、「予備乳化」工程とは、その後の工程である「均質化」工程まで、油相部と水相部との混合物(乳化物)を系中に均一に分散させるための仮の乳化工程である。この「予備乳化」工程では、たとえば60〜90℃で、プロペラタイプの混合機もしくはホモミキサー等を用いることにより比較的粗大な脂肪球が生成される(特許文献1参照)。
また、「均質化」工程とは、「予備乳化」工程で生成された粗大な脂肪球を、直径10〜1μm以下の粒子径にそろえて安定化させる工程である。この「均質化」工程では、ホモゲナイザー等が好適に用いられている。
係る合成クリームの製造方法においては、均質化温度60〜75℃で、殺菌工程の前もしくは後に、1回「均質化」の処理が行われるのが通常である(特許文献1、2;非特許文献1、2参照)。
これに対して、生クリーム中の脂肪分は、もともと乳化した状態で存在しているため、合成クリームのように「予備乳化」工程と「均質化」工程とが必須の工程であるとはされていない。
しかしながら、生クリームにおいては、従来から、冷蔵保存等した際に、生クリーム中で乳化物として存在している脂肪分(生クリーム中に脂肪球として存在している。)が、生クリーム表面に浮上して、白色または黄白色の濃厚な脂肪層(クリーム層)が形成されるクリーム浮上(クリーミング)の問題がある。
また、生クリームにおいては、良好なホイップ性も求められている。
そこで、生クリームの製造方法においては、従来、前記クリーム浮上(クリーミング)の抑制や、ホイップ性等のクリーム特性の向上などのために、「均質化」工程が設けられることがある。その場合、前記合成クリームの製造方法の場合と同様、均質化温度60〜75℃で、1回「均質化」の処理が行われるのが通常である。この「均質化」の処理は、殺菌工程の前に行ってもよいが、殺菌処理による影響を受けないよう殺菌工程の後に行うことが効果的であるとされている。
特開2004−269744号公報 特開2005−130793号公報 ミルク総合辞典,p.171、175、176,朝倉書店,1992年 食用油脂,p.246,幸書房,2000年
しかしながら、生クリーム中の乳脂肪含量が高くなると、通常の「均質化」の処理を行ってもクリーム浮上(クリーミング)を抑制することは難しく、保存性が良好な生クリームを製造することは困難であった。
これに対しては、乳化剤や安定剤等の使用による解決手段などが考えられるが、生クリームに乳化剤や安定剤等を添加させたもの(合成クリーム)は、上記のように、料理時における特性や風味等の点で、生クリーム単独のものより劣ってしまう。
そのため、乳脂肪含量が高くても、生クリームの特長を損なわずに、保存性等が良好な生クリームの製造が望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、乳脂肪含量が40〜46質量%であっても、クリーム浮上(クリーミング)が抑制された生クリームの製造方法、及び乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームを提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の生クリームの製造方法は、原料乳を分離して得られる乳脂肪含量が40〜46質量%の分離クリームを超高温殺菌法(UHT)により殺菌する殺菌工程と、前記殺菌工程の後に前記分離クリームを冷却して均質化温度60〜90℃で均質化する均質化工程(a)と、さらに前記殺菌工程の前に前記分離クリームを均質化温度60〜90℃で均質化する均質化工程(b)を有することを特徴とする。
本発明によれば、乳脂肪含量が40〜46質量%であっても、クリーム浮上(クリーミング)が抑制された生クリームの製造方法、及び乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームを提供することができる。
≪生クリームの製造方法≫
本発明の生クリームの製造方法は、原料乳を分離して得られる乳脂肪含量(脂肪率)が40〜46質量%の分離クリームを殺菌する殺菌工程と、前記殺菌工程の後に前記分離クリームを均質化する均質化工程(a)と、さらに前記殺菌工程の前に前記分離クリームを均質化する均質化工程(b)を有する製造方法である。
<分離クリーム>
本発明においては、牛乳、生乳、特別牛乳等の原料乳から分離した、乳脂肪含量が40〜46質量%の分離クリームを用いて生クリームを製造する。
該乳脂肪含量が46質量%超であると、分離クリームを均質化した際、クリーム粘度が高くなる傾向があり、生クリームを安定に製造する点などを考慮すると好ましくない。
一方、乳脂肪含量が40質量%未満では、本発明以外の方法によってもクリーム浮上(クリーミング)が抑制された安定な生クリームを得ることができる。
原料乳の分離には、通常、ディスク型クリームセパレータ等が用いられる。
前記ディスク型クリームセパレータには開放型と密閉型があり、分離クリームの泡立ちを生じないことから密閉型が好ましく用いられる。
原料乳を分離する際の温度は、通常30〜60℃とすることが好ましい。30℃以上とすることにより、分離クリームと脱脂乳との分離効率が向上する。一方、60℃以下とすることにより、原料乳中のタンパク質の変性やリン脂質の脱脂乳への移行が抑制され、生クリームとしての特性が向上する。
なお、10℃以下の低温で原料乳を分離することもできる。10℃以下とすることにより、ホイップ性の良好な生クリームが得られやすくなる。また、原料乳を分離する際の作業性が向上する。
また、分離クリーム中の乳脂肪含量は、たとえばディスク型クリームセパレータを用いた場合、該ディスク型クリームセパレータのクリーム出口において、原料乳から分離した分離クリームの流量を、クリーム調節バルブによって調節することにより制御することができる。
原料乳の分離により、脂肪分(脂肪球)を含有する分離クリームと脱脂乳に分離される。
<均質化工程(b)>
次に、原料乳から分離された分離クリームを均質化する。
本発明においては、殺菌工程の後に前記分離クリームを均質化する均質化工程(a)と、さらに前記殺菌工程の前に前記分離クリームを均質化する均質化工程(b)を有する。
このように、殺菌処理前と殺菌処理後の両方で、前記分離クリームを均質化することにより、クリーム粘度の増加(クリーム増粘)等の品質劣化を生じることなく、クリーム浮上(クリーミング)の抑制効果が得られる。
なお、本均質化工程(b)は、その直後に殺菌工程を有していてもよく、該均質化工程(b)と殺菌工程との間に他の工程を有していてもよい。
均質化の方法としては、分離クリームを、たとえばプレート加熱機等により所定の均質化温度になるように加温し、ホモジナイザーなどの均質機等を用いて均質化する方法等が用いられる。
分離クリームの加温には、プレート加熱機、バッチ式加熱機等が用いられる。中でも、分離クリームの加温効率の点から、プレート加熱機を用いることが好ましい。
前記均質化温度は、60℃以上100℃未満とすることが好ましく、60〜90℃とすることがより好ましく、70〜90℃とすることがさらに好ましい。
該範囲の下限値以上とすることにより、分離クリームの均質化効率が向上する。また、常温で分離クリーム中に固体脂肪を含む脂肪球が存在する場合であっても、前記下限値以上に加温することによりホモジナイザーなどの均質機による均質化が容易になる(参考文献:乳製品製造学,p.176,光琳,平成16年)。一方、前記範囲の上限値未満、特に90℃以下とすることにより、作業性や最終的に製造される生クリームの風味が向上する。また、前記均質化温度を70〜90℃とすることにより、クリーム浮上(クリーミング)の抑制効果がより向上する。
なお、係る均質化温度の上限値は、実質的には殺菌工程(後述)における殺菌温度となるが、前記均質化温度を100℃以上とすると、最終的に製造される生クリームの風味の点において、加熱臭や酸化臭が強くなる恐れが高まるため、好ましくない。
また、分離クリームの均質化には、ホモジナイザーなどの均質機等が用いられる。また、マイクロフルイダイザー、コロイドミル等を用いてもよい。中でも、分離クリームの均質化効率及び処理量の能力の点から、ホモジナイザーを用いることが好ましく、その中でも二段均質機を用いることが好ましい。
また、分離クリームの均質化においては、均質化圧力を制御することが好ましい。中でも、分離クリーム中の脂肪球の粒子径分布を狭くするために、均質化圧力を変えた多段階の均質化を行うことが好ましい。
たとえば二段階の均質化を行う場合、均質化圧力は、全圧1〜3MPa、2次圧0.5〜1MPaとすることが好ましい。
また、前記均質化圧力は、均質機の種類、分離クリームの処理流量やホモバルブの形状、均質化温度等の製造条件の違いによって変える必要がある。
<殺菌工程>
本殺菌工程では、前記均質化工程(b)において均質化された分離クリームに対して殺菌処理を行う。
殺菌の方法としては、たとえば高温短時間殺菌法(HTST)、超高温殺菌法(UHT)等が用いられ、中でも殺菌効率と風味の点から、超高温殺菌法(UHT)が好ましく用いられる。
殺菌温度と処理時間は、たとえば高温短時間殺菌法(HTST)の場合は82〜85℃で10秒間前後が好ましく、超高温殺菌法(UHT)の場合は120〜130℃で2〜15秒間が好ましい。
<均質化工程(a)>
本均質化工程(a)では、前記殺菌工程において殺菌された分離クリームに対して均質化処理を行う。本発明においては、前記均質化工程(b)と合わせ、殺菌処理前と殺菌処理後の両方で、分離クリームを均質化することによりクリーム浮上(クリーミング)の抑制効果が得られる。
なお、本均質化工程(a)は、殺菌工程の直後であってもよく、殺菌工程と該均質化工程(a)との間に他の工程を有していてもよい。
均質化の方法としては、殺菌された分離クリームを、前記均質化工程(b)と同様に、たとえば前記UHT装置内のプレート冷却機等により所定の均質化温度になるように調節し、ホモジナイザーなどの均質機等を用いて均質化する方法等が用いられる。
係る均質化工程(a)での均質化温度は、60℃以上100℃以下であることが好ましく、より好ましくは60〜90℃であり、さらに好ましくは70〜80℃である。
該範囲の下限値以上とすることにより、分離クリームの均質化効率が向上する。また、常温で分離クリーム中に固体脂肪を含む脂肪球が存在する場合であっても、前記下限値以上に加温することによりホモジナイザーなどの均質機による均質化が容易になる。一方、均質化温度の上限値は、実質的には前記殺菌工程での殺菌温度となるが、作業性や最終的に製造される生クリームの風味などの点から100℃以下、特に90℃以下とすることが好ましい。
また、分離クリームの均質化には、前記均質化工程(b)と同様の均質機等を用いることができる。中でも、分離クリームの均質化効率の点から、二段均質機を用いることが好ましい。
また、分離クリームの均質化においては、均質化圧力を制御することが好ましい。中でも、分離クリーム中の脂肪球の粒子径分布を狭くするために、均質化圧力を変えた多段階の均質化を行うことが好ましい。
前記均質化圧力は、均質機の種類、分離クリームの処理流量やホモバルブの形状、均質化温度等の製造条件の違いによって変える必要がある。中でもクリーム浮上(クリーミング)の抑制効果の点から、均質化処理後の分離クリーム中の脂肪球の平均粒子径が、好ましくは1.9μm以上2.1μm未満、より好ましくは1.9〜2.0μmとなるように設定する。なお、ここでいう「平均粒子径」とは、メディアン径(50体積%径)を意味する。当該メディアン径(50体積%径)は、たとえばレーザー回折式粒度分布計((株)堀場製作所製、商品名:LA−500)等を用いて測定することができる。
また、たとえば二段階の均質化を行う場合、均質化圧力は、全圧2〜4MPa、2次圧0.5〜1MPaとすることが好ましい。
本発明においては、前記均質化工程(a)において均質化された分離クリームを、均質化後(好ましくは均質化後直ちに)、好ましくは10℃以下、より好ましくは5℃以下になるまで冷却する。下限値は0℃以上とすることが好ましい。
この冷却には、前記プレート冷却機、チューブラー式冷却機等が用いられる。中でも、分離クリームの冷却効率の点から、前記プレート冷却機を用いることが好ましい。
前述の冷却後、冷却された分離クリームをエージングする。これによって、本発明に係る生クリームを製造することができる。
エージングの際の温度は、好ましくは10℃以下であり、より好ましくは5℃以下であり、下限値は0℃以上とすることが好ましい。
また、エージングに費やす時間は、好ましくは数時間〜十数時間であり、より好ましくは8〜12時間である。これにより、生クリーム中の脂肪分等の結晶化が進行し、生クリームの品質を安定化させやすくなる。
エージングには、冷蔵庫、エージングタンク等が用いられる。
本発明においては、最終的に製造される生クリームの乳脂肪含量は、原料乳から分離された分離クリームの乳脂肪含量とほぼ等しく、分離クリームと同様に40〜46質量%となる。
≪生クリーム≫
本発明の、乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームは、5℃で18日間静置した後のクリーム浮上率が2.5質量%以下であり、かつ85℃に加熱したワインに添加後、85℃で2分間加熱し、さらに23℃で10分間静置するワインテストにより水の分離が認められないものである。
(クリーム浮上率)
本明細書及び特許請求の範囲において「クリーム浮上率」とは、クリーム浮上(クリーミング)の程度、換言すれば、生クリーム中に存在する脂肪分(脂肪球)の非均質性を示すものであり、下記数式(I)により表される。
クリーム浮上率(質量%)=脂肪層(クリーム層)の質量/生クリームの全質量×100
(I)
前記式(I)中、「脂肪層(クリーム層)の質量」とは、生クリーム表面に浮上してできた白色または黄白色の濃厚な脂肪層(クリーム層)の質量を意味する。
本発明に係るクリーム浮上率は、具体的には以下のようにして求める。すなわち、生クリーム1kgを、1L容量の紙パックに充填し、5℃に設定した冷蔵庫にて18日間静置して保存した後に、目開き0.355mmのふるいにかけ、該ふるい上に回収された脂肪層(クリーム層)の質量と、生クリームの全質量(1kg)とから、(I)式に従って求める。
本発明の生クリームにおいては、クリーム浮上率は2.5質量%以下であり、好ましくは1.5質量%以下である。下限値は低いほど好ましいが、実質的には0.2質量%以上である。該クリーム浮上率が2.5質量%以下であることは、クリーム浮上(クリーミング)が充分に抑制されており、生クリーム中に存在する脂肪分(脂肪球)の生クリーム内での均質性が高く、安定な生クリームであることを示す。
(ワインテスト)
ワインテストは料理性、すなわち料理に使用した際における油水分離の有無の程度を評価する方法である。そして、ワインテストにより、生クリームの特長の一つである料理時における特性が、損なわれずに維持されているかどうかを確認することができる。
本明細書及び特許請求の範囲において「ワインテスト」とは、白ワイン(アルコール度17度、pH3.8)80gを85℃に加熱し、その加熱した白ワインに生クリーム80gを添加後、そのまま85℃で2分間加熱し、その加熱した白ワインと生クリームとの混合物を、さらに23℃で10分間静置した後の該混合物の分離状態(水の分離の有無)についての評価方法を意味する。
該混合物の分離状態(水の分離の有無)は、たとえば上記の2分間加熱した後の白ワインと生クリームとの混合物を、300mLメスシリンダーに移し、さらに23℃に設定した恒温室で10分間静置した後の該混合物の混合状態を目視観察等することにより評価することができる。
本発明の生クリームにおいては、ワインテストにより水の分離が認められない。これは、生クリーム中に存在する脂肪分(脂肪球)の乳化状態が破壊されずに維持されている安定な生クリームであることを示す。また、料理に使用した際、油水分離することなく、料理性に適していることを示す。さらに、耐酸及び耐熱性に優れ、フェザリングが生じにくいことを示す。
本発明によれば、乳脂肪含量が40〜46質量%であっても、クリーム浮上(クリーミング)が抑制された生クリームの製造方法、及び乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームを提供することができる。
また、本発明により、クリーム粘度の増加を起こさずに、ホイップ性等のクリーム特性が良好な乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームが得られる。
また、本発明により、油水分離することなく、料理性に優れ、良好な風味を有する乳脂肪含量が40〜46質量%の生クリームが得られる。
以下に試験例及び実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
≪試験例≫
下記目的のための試験例1〜3について、各評価をそれぞれ以下に示す通りに行った。
試験例1:均質化処理の回数と、殺菌工程の前の均質化工程(b)と殺菌工程の後の均質化工程(a)における各均質化温度の検討。
試験例2:料理性の検討。
試験例3:生クリーム中の乳脂肪含量の上限値の検討。
<試験例1>
(目的)
本試験は、本発明に係る生クリームの製造方法において、均質化処理の回数と、殺菌工程の前の均質化工程(b)と殺菌工程の後の均質化工程(a)における各均質化温度を検索する目的で実施した。
(試料の調製)
生クリームの製造には、原料乳として生乳を用いた。該原料乳を、ディスク型クリームセパレータ(ウエストファリアー製)を用いて、分離温度53℃の条件下で分離処理を行うことにより、乳脂肪含量45.5質量%の分離クリームを得た。
そして、その分離クリームを、プレート加熱機により、次の均質化工程(b)における均質化温度まで加熱した。
次に、殺菌工程前の均質化工程(b)において、加熱された分離クリームを、三丸機械(株)製二段均質機を用いて、表1〜4に示す均質化温度でそれぞれ均質化処理を行った。このとき、均質化圧力は全圧2MPa、2次圧1MPaとした。
次いで、殺菌工程において、前記分離クリームに対して、UHT(超高温殺菌法)装置(森永エンジニアリング(株)製、連続式プレート殺菌機)により120℃、15秒間の殺菌を行った。
その後、上記殺菌工程で殺菌された分離クリームを、前記UHT装置内のプレート冷却機により、次の均質化工程(a)における均質化温度まで冷却した。
そして、殺菌工程後の均質化工程(a)において、三丸機械(株)製二段均質機を用いて、表1〜4に示す均質化温度でそれぞれ均質化処理を行った。このときの均質化処理は2段均質を用い、均質化圧力は、均質化処理後の分離クリーム中の脂肪球の平均粒子径(メディアン径(50体積%径))が1.9μm以上2.1μm未満となるように、全圧3MPa、2次圧1MPaとした。
その後、上記均質化工程(a)で均質化された分離クリームを、プレート冷却機を用いて5℃まで冷却し、一晩、冷蔵庫(5℃)でエージングして生クリームを製造した。
(評価対照用試料の調製)
評価対照用の生クリームの製造は、前記試料の調製において、殺菌工程前の均質化工程(b)を除いた以外は、前記試料の調製と同様にして行い、評価対照用の生クリームを製造した。
なお、均質化処理の回数は、前記試料の調製の場合は2回、評価対照用試料の調製の場合は1回である。
(評価方法)
それぞれ製造した生クリームに対して、クリーム浮上率の評価を行い、均質化処理の回数と、均質化工程(b)と均質化工程(a)における各均質化温度との関係を評価した。
1)クリーム浮上率の評価
生クリーム1kgを、1L容量の紙パックに充填し、5℃に設定した冷蔵庫にて18日間静置して保存した。保存後、紙パックに充填された生クリーム表面に浮上してできた堅い黄白色のクリーム層を、目開き0.355mmのふるいにかけて回収し、その質量を測定した。
そして、下記数式によりクリーム浮上率(質量%)を求めた。結果を表1〜4に示した。なお、表1には、均質化工程(a)における均質化温度を60℃とした時の結果、表2には該均質化温度を70℃、表3には該均質化温度を80℃、表4には該均質化温度を90℃とした時の結果をそれぞれ示した。
数式:クリーム浮上率(質量%)=回収されたクリーム層の質量/生クリームの全質量(1kg)×100
また、表1において、均質化処理の回数1回のクリーム浮上率の平均(質量%)は、試料No.1〜2のクリーム浮上率(質量%)の平均値である。また、均質化処理の回数2回のクリーム浮上率の平均(質量%)は、試料No.3〜6のクリーム浮上率(質量%)の平均値である。
また、表2〜4において、クリーム浮上率の平均(質量%)は、前記表1の場合と同様、それぞれ該当する試料のクリーム浮上率の平均値である。
なお、本評価においては、従来から試みられていた殺菌工程の後だけに(1回の)均質化工程(a)を有する場合に製造される生クリームを評価対照として用いた。
Figure 0004397906
[均質化工程(a)における均質化温度が60℃の場合]
(結果)
表1の結果から、均質化処理の回数が2回である試料No.3〜6の生クリームのクリーム浮上率は、均質化処理の回数が1回である評価対照の試料No.1〜2の生クリームより低い傾向にあることが確認された。
(考察)
したがって、均質化処理を殺菌工程の前と後に2回行うことにより、生クリーム中のクリーム浮上(クリーミング)が抑制される効果が高いことが確認できた。
Figure 0004397906
[均質化工程(a)における均質化温度が70℃の場合]
(結果)
表2の結果において、統計処理の手法であるt検定を用いて、均質化処理の回数が1回の生クリーム(評価対照の試料No.11〜12)と、2回の生クリーム(試料No.13〜16)との間のクリーム浮上率の差を調べた。その結果、両者のクリーム浮上率の平均の値の間で、危険率5%の水準で有意差(*)が確認された。
(考察)
したがって、均質化処理の回数が2回の生クリーム(試料No.13〜16)の方が、1回の生クリーム(試料No.11〜12)に比べてクリーム浮上率が低く、均質化処理を殺菌工程の前と後に2回行うことにより、生クリーム中のクリーム浮上(クリーミング)が抑制される効果が高いことが確認できた。
Figure 0004397906
[均質化工程(a)における均質化温度が80℃の場合]
(結果)
表3の結果において、統計処理の手法であるt検定を用いて、均質化処理の回数が1回の生クリーム(評価対照の試料No.21〜23)と、2回の生クリーム(試料No.24〜27)との間のクリーム浮上率の差を調べた。その結果、両者のクリーム浮上率の平均の値の間で、危険率5%の水準で有意差(*)が確認された。
(考察)
したがって、均質化処理の回数が2回の生クリーム(試料No.24〜27)の方が、1回の生クリーム(試料No.21〜23)に比べてクリーム浮上率が低く、均質化処理を殺菌工程の前と後に2回行うことにより、生クリーム中のクリーム浮上(クリーミング)が抑制される効果が高いことが確認できた。
Figure 0004397906
[均質化工程(a)における均質化温度が90℃の場合]
(結果)
表4の結果から、均質化処理の回数が2回である試料No.32〜35の生クリームのクリーム浮上率は、均質化処理の回数が1回である評価対照の試料No.31の生クリームより低い傾向にあることが確認された。
(考察)
したがって、均質化処理を殺菌工程の前と後に2回行うことにより、生クリーム中のクリーム浮上(クリーミング)が抑制される効果が高いことが確認できた。
また、殺菌工程の後の均質化工程(a)における均質化温度が70〜80℃の場合に製造される試料の生クリームは、評価対照の試料の生クリームに比べて、クリーム浮上(クリーミング)が抑制される効果がより高いことが確認された。
<試験例2>
(目的)
本試験は、本発明に係る生クリームが料理性に適していることを確認する目的で実施した。
(試料の調製)
試験例1の試料の調製において、殺菌工程の前の均質化工程(b)における均質化温度をいずれの試料についても60℃とし、殺菌工程の後の均質化工程(a)における均質化温度をいずれの試料についても70℃とした以外は、試験例1と同様にして行い、生クリームを製造した。なお、分離クリームの乳脂肪含量は45.5質量%である。
なお、<参考例>として、合成クリームについての料理性を同様に検討した。
合成クリームの製造は、試験例1の試料の調製において、原料乳から分離された分離クリームの代わりに、下記表5の組成のものを用い、殺菌工程の前の均質化工程(b)における均質化温度を60℃、殺菌工程の後の均質化工程(a)における均質化温度を70℃とした以外は、試験例1と同様にして行い、合成クリームを製造した。
なお、表5の組成の合成クリームの乳脂肪含量は45.5質量%である。また、表5の組成物の調製においては、水相部(溶解水、生クリーム、脱脂粉乳、乳化剤)と油相部(バター)とを混合させて乳化するため、ホモミキサー7000rpmにより、60℃で5分間の予備乳化を行った。
(評価方法)
上記の試料の調製により製造された生クリームと合成クリームに対して、以下のワインテストを行い、料理性について評価した。
2)ワインテスト
市販の白ワイン(アルコール度17度、pH3.8)80gを85℃に加熱した。そこに、生クリームまたは合成クリームをそれぞれ80g添加後、そのまま85℃で2分間加熱した。
その後、その加熱した白ワインと生クリーム、またはその加熱した白ワインと合成クリームとの混合物を、300mLメスシリンダーに移し、23℃の恒温室で10分間静置した。そして、静置後の該混合物の分離状態(水の分離の有無)を目視により観察した。結果を表6に示した。
なお、表6中の(−)は「水の分離が認められない」、(+)は「水の分離が認められる」ことをそれぞれ示す。
Figure 0004397906
Figure 0004397906
(結果)
表6の結果から、本発明の生クリームを含む混合物においては、水の分離が認められないことが確認された。
なお、合成クリームを含む混合物においては、水の分離が認められた。
(考察)
したがって、本発明の生クリームは、油水分離がなく、料理時における特性が損なわれずに維持されており、料理性に適していることが確認できた。
<試験例3>
(目的)
本試験は、本発明に係る生クリームの製造方法における生クリーム中の乳脂肪含量(脂肪率)の上限値を検索する目的で実施した。
(試料の調製)
試験例1と同様の原料乳を用いて、同様の分離処理を行うことにより、乳脂肪含量45質量%、46質量%、47質量%の分離クリームを得た。
そして、前記分離クリームに対して、均質化工程において行う均質化処理を施し、それぞれの生クリームを製造した。該均質化処理は、三丸機械(株)製二段均質機を用い、均質化温度80℃で、均質化圧力を2MPaに設定して行った。
(評価方法)
上記の試料の調製により製造された生クリームに対して、クリーム粘度の測定を行い、乳脂肪含量との関係を評価した。
3)クリーム粘度の測定
コーンプレート型粘度計Roto Visco1(商品名、Haake社製)を用いて、クリーム温度5℃、せん断速度300/sの条件で、生クリームのクリーム粘度を測定した。結果を表7に示した。
Figure 0004397906
(結果)
表7の結果から、乳脂肪含量45質量%の生クリームと、乳脂肪含量46質量%の生クリームとのクリーム粘度の差は21mPa・sであり、また、クリーム粘度はそれぞれ100mPa・s未満であることが確認された。
一方、乳脂肪含量46質量%の生クリームと、乳脂肪含量47質量%の生クリームとのクリーム粘度の差は37mPa・sであり、乳脂肪含量45質量%と乳脂肪含量46質量%との間の増粘傾向よりも強まっており、さらに乳脂肪含量47質量%の生クリームのクリーム粘度は100mPa・sを超過していることが確認された。
(考察)
生クリームにおいては、乳脂肪含量が高くなるにつれ、均質化処理によるクリーム粘度の増加(増粘)が強まる傾向がある。
本試験例3の結果より、本発明に係る均質化処理においては、乳脂肪含量が46質量%以下であれば、本発明の方法により安定に生クリームを製造することができると判断した。
≪実施例≫
表8に示す、生クリームの乳脂肪含量、殺菌工程の前の均質化工程(b)における均質化温度、殺菌工程の後の均質化工程(a)における均質化温度の各条件で、試験例1の試料の調製と同様の方法により、実施例1〜4の生クリームをそれぞれ製造した。
実施例1〜4の生クリームに対して、上記と同様のクリーム浮上率の評価とワインテストをそれぞれ行った。また、下記に示すホイッピング性(造花性)の評価も行った。
4)ホイッピング性(造花性)の評価
ホイップした生クリームを、三角袋に入れて造花し、その際に形成される生クリームの形状(トップ切れ、エッジ荒れ)を目視により観察することにより、ホイッピング性(造花性)を評価した。
評価基準は、生クリームを造花した際、ホイッピング性(造花性)が良好な生クリームは、トップが切れず、エッジが滑らかな曲線を描いた形状となる。
一方、ホイッピング性(造花性)が不良な生クリームは、トップの部分が切れ、エッジがぎざぎざな形状となる。
Figure 0004397906
本発明にかかる実施例1〜4の生クリームに対して、クリーム浮上率の評価を行った結果、クリーム浮上(クリーミング)が抑制されていることが確認できた。
また、ワインテストを行った結果、いずれの生クリームも水の分離が認められないことが確認できた。
さらに、ホイッピング性(造花性)の評価を行った結果、いずれの生クリームもトップが切れず、エッジが滑らかな曲線を描いた形状となり、ホイッピング性(造花性)が良好であることが確認できた。

Claims (1)

  1. 原料乳を分離して得られる乳脂肪含量が40〜46質量%の分離クリームを超高温殺菌法(UHT)により殺菌する殺菌工程と、前記殺菌工程の後に前記分離クリームを冷却して均質化温度60〜90℃で均質化する均質化工程(a)と、さらに前記殺菌工程の前に前記分離クリームを均質化温度60〜90℃で均質化する均質化工程(b)を有することを特徴とする生クリームの製造方法。
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