JP6022174B2 - 乳脂肪クリーム及びその製造方法 - Google Patents

乳脂肪クリーム及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6022174B2
JP6022174B2 JP2012059473A JP2012059473A JP6022174B2 JP 6022174 B2 JP6022174 B2 JP 6022174B2 JP 2012059473 A JP2012059473 A JP 2012059473A JP 2012059473 A JP2012059473 A JP 2012059473A JP 6022174 B2 JP6022174 B2 JP 6022174B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cream
milk
fat
milk fat
homogenization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012059473A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013192460A (ja
Inventor
達也 小杉
達也 小杉
木村 浩
浩 木村
裕輔 鈴木
裕輔 鈴木
武藤 高明
高明 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Megmilk Snow Brand Co Ltd
Original Assignee
Megmilk Snow Brand Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Megmilk Snow Brand Co Ltd filed Critical Megmilk Snow Brand Co Ltd
Priority to JP2012059473A priority Critical patent/JP6022174B2/ja
Publication of JP2013192460A publication Critical patent/JP2013192460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6022174B2 publication Critical patent/JP6022174B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、新規な乳脂肪クリーム及びその製造方法に関する。なお、本発明において、「乳脂肪クリーム」とは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号、以下「乳等省令」という。)によって規定される「種類別 クリーム」を意味するものである。
一般に、クリームと呼ばれるものには、乳脂肪のみからなる乳脂肪クリームのほか、乳脂肪に乳化剤や安定剤を加えたもの、植物性脂肪に乳化剤や安定剤を加えたもの、乳脂肪と植物性脂肪の混合脂肪に乳化剤や安定剤を加えたものがある。乳等省令上は、乳脂肪クリームのみが「種類別 クリーム」とされ、その他の乳化剤、安定剤を加えたもの(以下、「合成クリーム」という。)は「乳又は乳製品を主要原料とする食品」として定義されている。
製菓、製パン、デザート、コーヒー用クリームにおいては、乳脂肪クリーム、合成クリームのいずれも使用されているが、近年は添加剤を一切使用しないという点から乳脂肪クリームが好まれる傾向がある。合成クリームは、配合油脂の選択の自由度が高く、また乳化剤や安定剤の組み合わせも多種多様な選択が可能であることから、乳化安定性に優れた製品を提供できるというメリットがあるが、一方で、乳脂肪クリームと比較すると、芳醇でフレッシュな乳の風味に欠け、風味の面で劣るというデメリットがある。
乳脂肪クリームは、乳から分離したクリーム、もしくは乳から分離したクリームを殺菌処理したものを生乳で脂肪調整した後、均質、殺菌、再均質、冷却して製造されるのが一般的である。乳脂肪クリームは乳脂肪独特の風味やコクを有し、風味の点で合成クリームより優れるが、定義上、安定性を付与するための乳化剤や安定剤を添加することができないため、乳化安定性等の物性の付与は、専ら製造条件の制御によって行わなければならない。したがって、乳化安定性においては乳脂肪クリームは合成クリームに劣るという問題がある。特にコーヒーに添加するようなコーヒー用クリーム(コーヒークリーム)を製造する場合、コーヒーが高温かつ酸性であることもあって、乳脂肪クリームをコーヒーに添加した際に、乳脂肪と乳タンパク質が凝集して羽毛状または細かい凝固物が生じるフェザリング現象やコーヒー表面上に分離した乳脂肪が浮上するオイルオフが生じるといった問題点があった。
乳脂肪クリームの乳化安定性の改善については、超高温殺菌法(UHT法)による殺菌工程の前後で均質化することにより脂肪層の浮上を抑制する方法(特許文献1、2)が報告されているが、この方法では、十分な乳化安定性は得られない。また、クリーム加熱殺菌処理後の冷却工程において、一旦7℃〜25℃まで急速に冷却し、その温度で1分間〜30分間保持し、その後3℃〜5℃まで急速に冷却することで、乳化安定性を付与する方法(特許文献3)が報告されている。しかし、この方法では冷蔵保存時での振動耐性は付与されるが、温度処理耐性は付与されず、乳化安定性としては不十分である。
特開2007−259831号公報 特開2011−211925号公報 特開2006−325426号公報
上記課題を鑑み、本発明は乳化安定性及びコーヒー適性を有する乳脂肪クリームの提供を課題とする。
本発明は、以下の構成を含むものである。
(1)脂肪球のメディアン径が2.0μm以下であることを特徴とする乳脂肪クリーム。
(2)原料乳からクリームを分離するクリーム分離工程と、前記分離工程によって分離された分離クリームを殺菌するクリーム殺菌工程とを含む乳脂肪クリームの製造方法において、前記クリーム分離工程前に原料乳を均質処理する原料乳均質工程を含むことを特徴とする脂肪球のメディアン径が2.0μm以下である乳脂肪クリームの製造方法。
(3)前記原料乳均質工程における均質処理の均質圧が5.0MPa以上であることを特徴とする(2)記載の脂肪球のメディアン径が2.0μm以下である乳脂防クリームの製造方法。
(4)前記クリーム殺菌工程前及び/又は前記クリーム殺菌工程後に、分離したクリームを均質処理するクリーム均質処理工程を含むことを特徴とする(2)乃至(3)記載の脂肪球のメディアン径が2.0μm以下である乳脂肪クリームの製造方法。
本発明によれば、乳化安定性に優れ、かつコーヒー適性の高い乳脂肪クリームが得られる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。
本発明における乳脂肪クリームとは、乳等省令上の「種類別 クリーム」であり、乳化剤や安定剤などの添加物を含まないものである。乳脂肪クリームは、通常、原料乳をディスク型の遠心分離機を通してクリームと脱脂乳に分離するクリーム分離工程、分離されたクリームを殺菌するクリーム殺菌工程、殺菌後のクリームを冷却するクリーム冷却工程を経て製造される。また、必要に応じて殺菌工程前及び/又は殺菌工程後にクリームを均質化するクリーム均質工程を経ることもある。本発明の乳脂防クリームは、前記の工程に加えて、クリーム分離工程前に、原料乳に均質処理を行なう原料乳均質工程を経ることを特徴とする。
本発明の乳脂肪クリームは、原料乳均質工程を経ることによって、脂肪球のメディアン径を2.0μm以下とすることを特徴とする。本発明で言うメディアン径とは、体積基準での積算分布曲線の50%に相当する粒子径であって、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD-3100、島津製作所社製)を用いて測定することができる。
なお、従来から行なわれているクリーム均質工程は、高脂肪のクリームに対して均質処理を行なうため、例えば2.0MPa以上の高い均質圧で均質処理を行なうと、微粒子化によって増加した脂肪球表面積を被覆するだけのタンパク質が不足し、脂肪球同士の凝集や合一が発生する。その結果、脂肪球のメディアン径は増大してしまい、2.0μm以下とすることができなかった。したがって、クリーム均質工程では2.0MPa未満の低い均質圧での均質処理を行なうことが一般的であるが、このような低い均質圧では、脂肪球のメディアン径を2.0μm以下とすることはできなかった。
本発明は、原料乳を均質処理する原料乳均質工程を採用することにより、脂肪球のメディアン径を2.0μm以下とすることを実現したものである。脂肪球のメディアン径を2.0μm以下とした結果、乳化安定性に優れ、かつコーヒー適性の高い乳脂防クリームを得ることができる。
原料乳均質工程では、原料乳を所定の均質化温度になるように加温した後、均質機を用いて均質化する。原料乳の加温には、プレート式熱交換機、バッチ式加熱機等を用いることができる。中でも、原料乳の加温効率の点から、プレート式熱交換機を用いることが好ましい。また、均質化には、ホモゲナイザーなどの均質機のほか、マイクロフルイダイザー、コロイドミル等を用いてもよい。原料乳の均質化効率及び処理量の能力の点から、ホモゲナイザーを用いることが好ましく、その中でも二段均質機を用いることが好ましい。また、均質化圧力は、均質機の種類、分離クリームの処理流量やホモバブルの形状、均質化温度等の製造条件の違いにより適宜変更すればよいが、例えば、2.0MPa以上の高い均質圧で処理することも可能である。
なお、クリーム分離工程は、原料乳の均質処理に応じ適宜最適な手法を用いて行なえばよい。原料乳の均質処理により脂肪球のメディアン径が1.5μm以上の場合は、ディスク型の遠心分離機等の比重差を用いた分離を行なえばよく、脂肪球のメディアン径が1.5μm以下の場合は、膜分離技術等によりクリームを調整すればよい。
また、クリーム殺菌工程は、適宜既存の手法を用いて行なえばよい。例えば、保持殺菌法では63℃30分間、プレート式熱交換殺菌法では72〜75℃15秒、82〜85℃10秒間の高温短時間殺菌法(HTST法)あるいは130〜140℃2秒間の超高温殺菌法(UHT法)等の条件で実施すればよい。また、通常は、殺菌工程を経たクリームは直ちに10℃以下に冷却されるが、クリーム殺菌工程前及び/又はクリーム殺菌工程後にクリーム均質工程を行なってもよい。クリーム均質工程についても、既存の方法で行なえばよく、例えば1.0MPa程度の均質圧で均質処理を行なえばよい。
以下に本発明の実施例、比較例、試験例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
原料乳を60℃まで加温した後、均質圧5.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。殺菌後、約50℃までプレート冷却したのち、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(実施例品1)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
原料乳を60℃まで加温した後、均質圧5.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームを均質圧1.0MPaで均質処理した後、プレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、クリームをパウチに700g採取したのち、冷却して乳脂肪クリーム(実施例品2)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
原料乳を60℃まで加温した後、均質圧5.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームを均質圧1.0MPaで均質処理した後、プレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、均質圧1.0MPaで再度均質処理した。均質処理後のクリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(実施例品3)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
原料乳を60℃まで加温した後、均質圧5.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、均質圧1.0MPaで均質処理した。均質処理後のクリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(実施例品4)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例1]
原料乳を60℃まで加温した後、遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、均質圧1.0MPaで均質処理した。均質処理後のクリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品1)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例2]
原料乳を60℃まで加温した後、遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームを均質圧1.0MPaで均質処理した後、プレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、均質圧1.0MPaで均質処理した。均質処理後のクリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品2)得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例3]
原料乳を60℃まで加温した後、遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームを均質圧1.0MPaで均質処理し、プレート式殺菌機に通液して120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品3)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例4]
原料乳を60℃まで加温した後、遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、均質圧2.0MPaで均質処理を行った。均質処理後のクリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品4)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例5]
原料乳を60℃まで加温した後、遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。その後、約50℃までプレート冷却し、均質圧5.0MPaで均質処理した。均質処理後のクリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品5)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[試験例1]
実施例品1〜4、比較例品1〜5について、脂肪球のメディアン径を測定した。
脂肪球のメディアン径測定には、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD-3100、島津製作所社製)を用いた。
[試験例2]
実施例品1〜4、比較例品1〜5について、乳化安定性の指標として振動耐性試験と、コーヒー適性の指標としてコーヒー適性試験を行なった。
(振動耐性試験)
振動耐性試験は、クリーム調製後5℃で24時間保存したもの(5℃保存品)と、一時的温度処理(25℃、1時間温浴)した後、5℃で24時間保存したもの(ヒートショック(HS)25℃処理品)を、それぞれ200gを250ml容量のカートン容器に入れ、20℃で167回/分の振とうを与えたとき、クリームが凝固するまでの回数を求めた。乳化安定性については、振動耐性試験(5℃保存品、ヒートショック(HS)25℃処理品)より、○、×の2段階で評価した。具体的には、5℃保存品で振動回数10,000回以上、HS25℃処理品で振動回数8,000回以上のものを○、この条件を満たさないものを×とした。
(コーヒー適性試験)
コーヒー適性試験は、まず、市販のインスタントコーヒーを85℃の温湯に溶解して3.0質量%濃度のコーヒー液とした。このコーヒー液100mlに5gのクリームを添加して、スプーンで10回攪拌後にその状態を目視にて評価した。コーヒー適性試験の評価は、目視によりフェザリング、オイルオフの評価を行ない、評価点は3回ずつ試験して評価した点数の平均値から求めた。フェザリング、オイルオフのそれぞれの評価基準は以下の通りである。
(1)フェザリング
1点(明確にフェザリングが発生)
2点(フェザリング様の白色物が表面にある)
3点(フェザリングが発生しない)
(2)オイルオフ
1点(表面に油膜が生じ、明確にオイルオフが発生)
2点(油滴が表面に散在している)
3点(オイルオフが生じない)
試験例1、試験例2の結果をあわせて表1に示す。
Figure 0006022174
表1に示したように、実施例品1〜4については、比較例品1〜3に比べ、5℃保存品およびHS25℃処理品の両条件で乳化安定性が向上した。また、コーヒー適性評価においても、比較例品1〜3と比べ、フェザリングやオイルオフが生じなかった。実施例品1〜4で差は見られず、均質化の回数は乳化安定性およびコーヒー適性にほとんど影響せず、原料乳均質のみを行うことで目的の効果は得られることが明らかとなった。また、比較例品4より、クリーム分離後に均質処理をする場合には、均質圧力を高めて脂肪球径を小さくしても、乳化安定性は低下した。加えて、比較例品5より、クリーム分離後に均質圧5.0MPaで均質処理を行なうと均質過程で凝集してしまいクリームは調製できなかった。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧8.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。殺菌後、約50℃までプレート冷却したのち、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(実施例品5)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧10.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。殺菌後、約50℃までプレート冷却したのち、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(実施例品6)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例6]
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧0.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。殺菌後、約50℃までプレート冷却したのち、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品6)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例7]
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧1.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。殺菌後、約50℃までプレート冷却したのち、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品7)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[比較例8]
原料乳を60℃まで加温したものを均質圧2.0MPaで均質処理し、その後遠心分離機にて脂肪率45%のクリームを分離した。得られたクリームをプレート式殺菌機に通液し、120℃、2秒の殺菌処理を行なった。殺菌後、約50℃までプレート冷却したのち、クリームをパウチに700g採取し、冷却して乳脂肪クリーム(比較例品8)を得た。得られた乳脂肪クリームは5℃で保存した。
[試験例3]
実施例品1、実施例品5および6、比較例品6〜8について、試験例1および試験例2と同様の方法によって、脂肪球のメディアン径の測定、振動耐性試験及びコーヒー適性試験を実施した。結果を表2に示す。
Figure 0006022174
表2に示したように、実施例品1および5、6について、比較例品6および7と比べ、5℃保存品およびHS25℃処理品の両条件で乳化安定性が向上した。またコーヒー適性評価において、比較例品6〜8はいずれもフェザリングやオイルオフが生じたが、実施例品1、5、6についてはいずれも生じなかった。

Claims (3)

  1. 原料乳からクリームを分離するクリーム分離工程と、
    前記分離工程によって分離された分離クリームを殺菌するクリーム殺菌工程とを含む乳脂肪クリームの製造方法において、
    前記クリーム分離工程前に原料乳を均質処理する原料乳均質工程を含み、
    メディアン径の異なるフレッシュクリームを混合する工程を含まない
    ことを特徴とする脂肪球のメディアン径が1.75μm未満である乳脂肪クリームの製造方法。
  2. 前記原料乳均質工程における均質処理の均質圧が5.0MPa以上であることを特徴とする請求項2記載の脂肪球のメディアン径が1.75μm未満である乳脂肪クリームの製造方法。
  3. 前記クリーム殺菌工程前及び/又は前記クリーム殺菌工程後に分離クリームを均質処理する分離クリーム均質処理工程を含むことを特徴とする請求項乃至記載の脂肪球のメディアン径が1.75μm未満である乳脂肪クリームの製造方法。
JP2012059473A 2012-03-15 2012-03-15 乳脂肪クリーム及びその製造方法 Active JP6022174B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012059473A JP6022174B2 (ja) 2012-03-15 2012-03-15 乳脂肪クリーム及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012059473A JP6022174B2 (ja) 2012-03-15 2012-03-15 乳脂肪クリーム及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013192460A JP2013192460A (ja) 2013-09-30
JP6022174B2 true JP6022174B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=49392154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012059473A Active JP6022174B2 (ja) 2012-03-15 2012-03-15 乳脂肪クリーム及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6022174B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7465661B2 (ja) * 2020-01-15 2024-04-11 雪印メグミルク株式会社 展延性の優れたバター及びその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4397906B2 (ja) * 2006-03-30 2010-01-13 森永乳業株式会社 生クリームの製造方法
JP4382053B2 (ja) * 2006-03-30 2009-12-09 森永乳業株式会社 生クリームの製造方法
JP2009254353A (ja) * 2008-03-19 2009-11-05 Kaneka Corp 新規フレッシュクリームおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013192460A (ja) 2013-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007259784A (ja) 豆腐ピューレを含有する冷菓
JP2024009284A (ja) 発酵乳
JP2011234697A (ja) チーズ乳化物の製造方法及びチーズ乳化物、並びにこれを用いた乳含有飲料
TWI673005B (zh) 攪拌複合奶油
JP6628606B2 (ja) 生クリーム含有ホイップドコンパウンドクリーム
JP4397906B2 (ja) 生クリームの製造方法
JP5946662B2 (ja) 乳脂肪クリーム及びその製造方法
JP6022174B2 (ja) 乳脂肪クリーム及びその製造方法
JP4382053B2 (ja) 生クリームの製造方法
JP2015008719A (ja) 水中油型乳化物の製造法
JP6192266B2 (ja) 酸性ホイップドクリーム
JP6162439B2 (ja) 乳脂肪クリーム及びその製造方法
JPWO2017078114A1 (ja) 乳性飲料及びその製造方法
Campbell et al. Cream alternatives
JP2011211925A (ja) 生クリームの製造方法
RU2748859C2 (ru) Плавленый сырный продукт с улучшенной плавкостью и твердостью и способ изготовления
JP2016119884A (ja) クリーム様製品の製造方法
JP2005278447A (ja) れん乳希釈食品およびれん乳希釈食品の製造方法
JP2014068605A (ja) ホイップ用クリームの製造方法
JP4783803B2 (ja) 食用クリーム
JP6644289B1 (ja) 低トランス脂肪酸バター様食品の製造方法及び低トランス脂肪酸バター様食品
JP7219210B2 (ja) 乳脂肪クリームおよびその製造方法
JPS6295133A (ja) 常温で安定な水中油型エマルジヨンの製造法
JP2017201927A (ja) 食用起泡性クリーム及び食用ホイップドクリーム
JPH04370072A (ja) ホイップ用クリーム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160907

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6022174

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250