JP4394265B2 - バイフューエルエンジンの供給燃料制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常運転は気体燃料を供給燃料として使用し、気体燃料の残量不足が検出されたときは供給燃料を液体燃料に切換えるバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車においては、大気汚染及び省資源の観点からガソリンや軽油等の液体燃料に対する代替燃料として圧縮天然ガス(CNG)等の気体燃料が注目されており、従来の液体燃料と、気体燃料とを選択的に切換え可能な、いわゆるバイフューエル車が開発されている。
【0003】
このバイフューエル車では、エンジンに供給する燃料(以下、「供給燃料」と称する)をできる限りCNG燃料とすることで、排気エミッションの改善を図る技術が種々提案されている。
【0004】
例えば特開平11−294212号公報には、システムが起動された後のCNG燃料の残量を検出し、通常運転時はCNG燃料を供給燃料として使用し、CNG燃料の残量不足が検出されたとき、供給燃料をガソリン燃料に自動的に切換え、
CNG燃料補給後も、ガソリン燃料の残量が設定値よりも少なくなるまでガソリン燃料の使用を継続する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報では、CNG燃料の残量不足が検出された場合、供給燃料がCNG燃料からガソリン燃料に自動的に切換わり、運転者はガソリン燃料を使い切るまで違和感無く、継続的な走行が可能となるため、CNG燃料の補給が遅れがちとなり、相対的にガソリン燃料の消費量が増加し、排気エミッションのより積極的な改善を図る上で問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、気体燃料の早期補給を運転者に促し、相対的に液体燃料の消費を抑制して、排気エミッションをより積極的に低減させることの可能なバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため第1発明は、エンジンに液体燃料を供給する液体燃料供給系と気体燃料を供給する気体燃料供給系とを備え、主に上記気体燃料を供給燃料として使用するバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置において、上記気体燃料の残量が第1の設定値以下のときは供給燃料を液体燃料に切換える供給燃料切換え手段と、液体燃料を供給燃料に設定したときのエンジン出力を制限する出力制限手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成では、通常運転時は主に気体燃料を供給燃料として使用し、この気体燃料の残量が第1の設定値以下、すなわち残量不足を検出したとき、供給燃料を液体燃料に切換えると共にエンジン出力を制限して、運転者に気体燃料の補給を促す。
【0009】
第2発明では、エンジンに液体燃料を供給する液体燃料供給系と気体燃料を供給する気体燃料供給系とを備え、主に上記気体燃料を供給燃料として使用するバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置において、上記気体燃料の残量が第1の設定値以下のときは供給燃料を液体燃料に切換える供給燃料切換え手段と、液体燃料を供給燃料に設定したときのエンジン出力を制限する出力制限手段と、液体燃料を供給燃料に設定したときに変速段をダウンシフトすると上記エンジン出力の制限を解除する出力制限解除手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
このような構成では、通常運転時は主に気体燃料を供給燃料として使用し、この気体燃料の残量が第1の設定値以下、すなわち残量不足を検出したとき、供給燃料を液体燃料に切換えると共にエンジン出力を制限するが、運転者が変速段をダウンシフトすると、エンジン出力の制限を解除する換わりにエンジン音を大きくして運転者に気体燃料の補給を促す。
【0011】
この場合、好ましくは、1)上記供給燃料切換え手段では、上記気体燃料の残量を比較する上記第1の設定値と該第1の設定値よりも高い値に設定されている第2の設定値とを備え、上記気体燃料の残量が上記両設定値の間にあるときは始動時のみ供給燃料を気体燃料とすることを特徴とする。
【0012】
2)上記出力制限手段では、供給燃料が液体燃料に設定されたとき車速リミッタを設定し、実車速が該車速リミッタを越えたときエンジン出力を制限することを特徴とする。
【0013】
3)2)において、上記車速リミッタは、始動時に比し走行中は高速側に設定することを特徴とする。
【0014】
4)3)において、走行中に設定される上記車速リミッタは気体燃料での走行中の平均車速に基づいて設定することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施の形態を説明する。図1〜図4に本発明の第1実施の形態を示す。図1には燃料供給系の全体構成図が示されている。
【0016】
同図の符号1は、液体燃料と気体燃料との2つの燃料供給系を備え、この両燃料を切換え使用可能なエンジンであり、吸気側に連通する吸気通路2にスロットル弁3が介装され、排気側に連通する排気通路4に排気中の有害成分を浄化する触媒5が介装されている。以下の説明では、液体燃料としてガソリン燃料を使用し、気体燃料として圧縮天然ガス(CNG)燃料を使用する場合を例に説明する。
【0017】
ガソリン燃料の燃料供給系としては、スロットル弁3の下流に、噴射方向を吸気弁(図示せず)方向へ指向させたガソリン燃料噴射用インジェクタ(ガソリン用インジェクタ)6が配設されており、このガソリン用インジェクタ6が、ガソリン燃料を貯留する燃料タンク7にガソリン燃料供給ライン8を介して接続されている。
【0018】
ガソリン燃料供給ライン8には、燃料ポンプ9、プレッシャレギュレータ10が介装されており、燃料ポンプ9によって燃料タンク7内のガソリン燃料が圧送され、プレッシャレギュレータ10によりスロットル弁3下流側の吸気通路2の圧力に対する差圧が一定になるように調圧されてガソリン用インジェクタ6に供給される。
【0019】
又、CNG燃料の燃料供給系としては、ガソリン用インジェクタ6下流に、CNG噴射用のインジェクタ(CNG用インジェクタ)11が配設され、ガス燃料が高圧で充填されている一対のCNGボンベ12に、CNG燃料供給ライン13を介して接続されている。CNG燃料供給ライン13には、上流側から、ガス圧を検出するCNG圧力センサ14、CNG燃料供給ライン13を開閉する主止弁15、プレッシャレギュレータ16が介装されている。
【0020】
主止弁15は、エンジン運転、停止に応じてCNG燃料供給ライン13を開放、遮断するもので、エンジン運転時には開動作されて、CNGボンベ12に充填されているCNG燃料が供給され、このCNG燃料はプレッシャレギュレータ16によりスロットル弁3下流側の吸気通路2の圧力に対する差圧が一定になるように調圧されてCNG用インジェクタ11に供給される。
【0021】
又、CNGボンベ12には、燃料充填ライン17が接続されており、この燃料充填ライン17に、逆止弁18、充填弁19が介装され、末端に、図示しないCNGスタンド等において燃料充填を行うための充填口20が設けられている。尚、充填弁19は、図においては、CNGボンベ12にガス燃料を充填する際に手動操作によって開かれる操作バルブであり、逆止弁18は、ガス燃料の充填が終了し、充填口20を取り外す際に、充填口20からガス燃料が流出するのを防止するためのものである。
【0022】
以上の2系統の燃料供給系は、電子制御装置(ECU)21により運転状態に応じて切換えられる。ECU21は、マイクロコンピュータ等で構成されており、入力側に、CNG圧力センサ14、冷却水温や油温等からエンジン温度を検出する温度センサ22を始めとする各種センサ・スイッチ類が接続され、出力側に、各インジェクタ6,11、主止弁15を始めとする各種アクチュエータ類が接続されている。
【0023】
ECU21による燃料切換制御では、通常運転時は、ガソリン燃料に比し排出されるNOx,HC,CO等の少ないCNG燃料を供給燃料として使用し、CNG燃料の残量が不足したときのみ供給燃料をガソリン燃料に切換えて使用する制御を行う。
【0024】
この供給燃料制御は、具体的には、図2〜図4に示す供給燃料制御ルーチンに従って実行される。
【0025】
図2に示す始動時燃料切換え制御ルーチンでは、先ず、ステップS1で、イグニッションスイッチがON動作するまで待機し、イグニッションスイッチがONしたとき、ステップS2へ進み、CNG圧力センサ14で検出したCNGボンベ12内のCNG圧力Pを読込み、ステップS3へ進む。
【0026】
ステップS3では、このCNG圧力Pと第1の設定値である設定下位値PLとを比較し、CNGボンベ12に充填されているCNG燃料の残量を調べる。この設定下位値PLは、CNG用インジェクタ11から最小限のCNG燃料を噴射させることの可能な限界圧であり、予め実験等から求めたものである。
【0027】
そして、P<PLのときは、CNG燃料によりエンジン1を駆動させることができないため、ステップS4へ進み、ガソリン用インジェクタ駆動処理を実行する。このガソリン用インジェクタ駆動処理では、主止弁15を閉弁し、CNG燃料の供給を遮断すると共にガソリン用インジェクタ6の駆動を許可する処理を行う。
【0028】
そして、ステップS5へ進み、インストルメントパネルに設けられている警告灯等の警告手段を駆動させて、運転者にCNG燃料の補給を促す警告を行った後、ステップS6ヘ進み、低車速リミッタV1(本実施の形態では、約40Km/h)を設定した後、ステップS7へ進み、CNG残量フラグFcnをセットし、ルーチンを終了する。
【0029】
尚、CNG残量フラグFcnの初期値はFs=0であり、イグニッションスイッチをONしたときイニシャライズされる。
【0030】
又、ステップS3で、P≧PLと判定されて、ステップS8へ分岐すると、CNG圧力Pと第2の設定値である設定上位値PHとを比較する。この設定上位値PHは、CNG燃料を供給燃料として連続走行可能な圧力の許容限界値であり、予め実験等から求めたものである。
【0031】
そして、P<PH、すなわち、CNG圧力Pが設定上位値PHと設定下位値PLとの間にあるときは(PH≧P≧PL)、CNG燃料による始動は可能であるため、ステップS9進み、CNG用インジェクタ駆動処理を実行する。
【0032】
このCNG用インジェクタ駆動処理では、ガソリン用インジェクタ6の駆動を禁止すると共に、CNG燃料供給ライン13に介装されている主止弁15を開弁して、CNGボンベ12に充填されているCNG燃料をCNG用インジェクタ11へ供給する処理を行う。
【0033】
そして、ステップS10へ進み、始動後ガソリン燃料切換え条件が成立するまで、待機する。この始動後ガソリン燃料切換え条件は、温度センサ22で検出した冷却水温或いは油温、及び触媒温度センサ或いは排気温センサ(図示せず)で検出した触媒温度或いは排気温度等に基づき、吸気ポート付近の温度がガソリン燃料を気化させる温度にまで到達し、且つ触媒5が活性化したとき、燃料切換え条件成立と判定し、ステップS4へ戻る。
【0034】
例えば、冷態始動の際に、イグニッションスイッチをONし、そのときに検出したCNG圧力Pが設定上位値PHと設定下位値PLとの間にあるときは(PH≧P≧PL)、エンジン始動から暖機運転の際には、CNG用インジェクタ11から噴射されるCNG燃料を供給燃料として、エンジン1を駆動する。そして、エンジン1の温度が上昇し、始動後ガソリン燃料切換え条件が成立すると、ステップS4へ戻り、ガソリン用インジェクタ駆動処理が実行され、供給燃料がガソリン燃料に切換えられる。
【0035】
このように、CNGボンベ12に充填されているCNG燃料の圧力が低く、CNG燃料による連続走行が困難な場合であっても、始動及び始動後の暖機運転程度は可能なCNG圧力を保有しているときは、始動及び始動後の暖機運転をCNG燃料により行うようにしたので、始動及び暖機運転時の排気エミッションの改善が図れる。更に、始動後ガソリン燃料切換え条件が成立した後、供給燃料をガソリン燃料に切換えるようにしたので、ガソリン燃料を供給燃料としたときの排気エミッションの浄化性も良好となる。
【0036】
又、P≧PHのときは、CNGボンベ12にはCNG燃料が充分に貯蔵されているため、ステップS11へ進み、CNG用インジェクタ駆動処理を実行して、ルーチンを終了する。このCNG用インジェクタ駆動処理は、ステップS9で行われる処理と同一であるため、説明を省略する。
【0037】
上述した始動時燃料切換え制御ルーチンで設定したCNG残量フラグFcnは、図3、図4に示す始動後燃料切換え制御ルーチンで読込まれる。
【0038】
このルーチンは、上述した図2に示す始動時燃料切換え制御ルーチンが終了した後、起動され、ステップS11でCNG残量フラグFcnの値を調べ、Fcn=0のときは、ステップS12へ進み、CNG圧力センサ14で検出したCNGボンベ12内のCNG圧力Pを読込み、ステップS13で、このCNG圧力Pと設定上位値PHとを比較し、P≧PHのときは、CNGボンベ12に充填されているCNG燃料により連続走行が可能であるため、ステップS14へ分岐し、CNG用インジェクタ駆動処理を継続させて、ルーチンを抜ける。
【0039】
その後、連続走行によりCNG燃料が消費され、やがてCNG圧力Pが設定上位値PH未満になると(P<PH)、ステップS13からステップS15へ進み、ガソリン用インジェクタ駆動処理を実行する。尚、このガソリン用インジェクタ駆動処理は、図2のステップS4で行われる処理と同一であるため、説明を省略する。
【0040】
次いで、ステップS16へ進み、インストルメントパネルに設けられている警告灯等の警告手段を駆動させて、運転者にCNG燃料の補給を促す警告を行った後、ステップS17へ進み、高車速リミッタV2(本実施の形態では、約80Km/h)を設定し、ステップS18へ進む。
【0041】
ステップS18では、自動変速機、又は手動変速機を搭載する車両において、運転者の意志で、変速段のダウンシフト操作が行われた否かを、シフト指令信号或いはシフトポジション信号等に基づいて判断し、ダウンシフト操作が行われていないときは、ステップS19へ進み、実車速Vと高車速リミッタV2とを比較し、実車速Vが高車速リミッタV2以下のときは、そのままルーチンを抜ける。
【0042】
連続走行中に、供給燃料がCNG燃料からガソリン燃料に切換えられた場合、車速リミッタを、40Km/h等の低速側へいきなり設定されてしまうと、車両の流れの中で待避操作を行うことが困難となる場合が考えられるため、道路状況に対応可能な車速(本実施の形態では、約80Km/h)を高車速リミッタV2として設定する。
【0043】
一方、実車速Vが高車速リミッタV2を上回ったときは、ステップS20へ進み、エンジン出力制限処理を行った後、ルーチンを抜ける。このエンジン出力制限処理は、例えば燃料カットを実施し、或いは電子制御スロットル装置を搭載するエンジンであれば、スロットル弁開度を制御することで、エンジン出力を制限する。
【0044】
又、ダウンシフトが行われたときは、ステップS18からステップS21へ進み、高車速リミッタV2を解除し、ステップS22へ進む。そして、ステップS22で、アップシフト操作が行われたか否かを調べ、アップシフト操作が行われたときは、ステップS17へ戻り、高車速リミッタV2を再び設定する。一方、アップシフト操作が行われていないときは、そのままルーチンを抜ける。
【0045】
ダウンシフトが行われた場合、高車速リミッタV2を解除することで、回避操作を必要とする状況下で素早く対応することができる。更に、ダウンシフトによりエンジン音が大きくなるため、運転者が不快感を抱き、結果として、CNG燃料の補給が促されるとともに、アップシフト操作を行わざるを得ない状況が作り出される。
【0046】
又、ステップS11で、CNG残量フラグFcnが、Fcn=1、すなわちCNG燃料がイグニッションスイッチをONした当初から不足している場合は、ステップS25へ分岐し、変速段のダウンシフト操作が行われたか否かを調べ、ダウンシフト操作が行われていないときは、ステップS26へ進み、実車速Vと低車速リミッタV1とを比較する。そして、V≦V1のときは、そのままルーチンを抜け、又、V>V1のときは、ステップS27へ進み、エンジン出力制限処理を実行し、ルーチンを抜ける。このエンジン出力制限処理は、ステップS20で行われる処理と同様であるため説明を省略する。
【0047】
このように、イグニッションスイッチをONした当初から、CNG燃料の残量が不足している場合は、実車速Vの上限を低車速リミッタV1(本実施の形態では、約40Km/h)に制限することで、少なくともCNG燃料を補給するための走行を確保することができると共に、車速を低速側で制限することで、運転者にCNG燃料の早期補給を促すことができる。
【0048】
一方、ステップS25で、ダウンシフト操作有りと判定したときは、ステップS28へ進み、低車速リミッタV1を解除し、ステップS29へ進む。そして、ステップS29で、アップシフト操作有りか否かを調べ、アップシフト操作有りのときは、ステップS30へ進み、低車速リミッタV1を再び設定した後、ステップS25へ戻る。又、アップシフト操作無しのときは、そのままルーチンを抜ける。
【0049】
ダウンシフトが行われた場合、低車速リミッタV1を解除することで、回避操作を必要とする状況下で素早く対応することができる。更に、ダウンシフトによりエンジン音が大きくなるため、運転者が不快感を抱き、結果として、CNG燃料の補給が促されるとともに、アップシフト操作を行わざるを得ない状況が作り出される。
【0050】
このように、本実施の形態では、イグニッションスイッチをONしたときのCNG圧力Pから、CNG燃料の残量を調べ、残量不足のときは、少なくとも始動は可能か否かを調べ、できる限りCNG燃料を使用するようにしたので、排気エミッションの積極的な改善を図ることができる。
【0051】
又、ガソリン燃料を供給燃料として使用する際には、車速リミッタにより車速が制限されるので、運転者に対してCNG燃料の補給を促し、CNG燃料による走行を早期に再開させることができる。その結果、ガソリン燃料の消費量が必要最小限となり、排気エミッションのより一層の低減を図ることができる。
【0052】
又、図5に本発明の第2実施の形態による始動後燃料切換え制御ルーチンを示す。本実施の形態では、走行中に供給燃料がCNG燃料からガソリン燃料に切換えられる際の高車速リミッタV3を、CNG燃料を供給燃料として走行中の平均車速に基づいて設定するようにしたものである。
【0053】
すなわち、イグニッションスイッチをONし、第1実施の形態の図2に示す始動時燃料切換え制御ルーチンが終了した後、本ルーチンが起動されると、先ず、ステップS31でCNG残量フラグFcnの値を調べ、Fcn=1のCNG燃料残量不足のときは、ステップS32へ進み、実車速Vと低車速リミッタV1を比較し、V≦V1のときは、そのままルーチンを抜け、又、V>V1のときは、ステップS33へ進み、エンジン出力制限処理を実行し、ルーチンを抜ける。このエンジン出力の制限処理は、図3のステップS20で行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
【0054】
一方、ステップS31で、Fcn=0のときは、ステップS34へ進み、CNG圧力センサ14で検出したCNGボンベ12内のCNG圧力Pを読込み、ステップS35で、このCNG圧力Pと設定上位値PHとを比較し、P≧PHのときは、CNGボンベ12に充填されているCNG燃料により連続走行が可能であるため、ステップS36へ分岐し、CNG用インジェクタ駆動処理を継続させる。
【0055】
その後、ステップS37へ進み、実車速Vを所定時間サンプリングし、ステップS38で、サンプリングした実車速Vの平均車速Vaveを算出し、記憶した後、ルーチンを抜ける。
【0056】
そして、連続走行によりCNG燃料が消費され、やがてCNG圧力Pが設定上位値PH未満になると(P<PH)、ステップS35からステップS39へ進み、ガソリン用インジェクタ駆動処理を実行する。尚、このガソリン用インジェクタ駆動処理は、図2のステップS4で行われる処理と同一であるため、説明を省略する。
【0057】
次いで、ステップS40へ進み、警告灯等の警告手段を駆動させて、運転者にCNG燃料の補給を促す警告を行った後、ステップS41へ進み、平均車速Vaveに基づき、テーブルを参照し、或いは演算により高車速リミッタV3を設定する。この高車速リミッタV3を演算により求める場合は、平均車速Vaveに定数K(K=0.8,0.7等)を乗算して求める(V3=K・Vave)。
【0058】
そして、ステップS42で、実車速Vと高車速リミッタV3とを比較し、実車速Vが高車速リミッタV3以下のときは(V≦V3)、そのままルーチンを抜ける。一方、実車速Vが高車速リミッタV3を上回ったときは(V>V3)、ステップS43へ進み、エンジン出力制限処理を行った後、ルーチンを抜ける。このエンジン出力制限処理は、図3のステップS20と同一であるため、説明を省略する。
【0059】
このように、本実施の形態では、高車速リミッタV3をCNG燃料で走行中の平均車速Vaveに基づいて設定するようにしたので、一般道路を走行中はもとより、高速道路を走行中であっても道路状況に適した無理のない高車速リミッタV3を設定することができる。
【0060】
尚、この場合、第1実施の形態と同様、走行中の実車速Vが車速リミッタV1,V3により制限されている場合に、変速段のダウンシフト操作を手動操作により行ったときは、車速リミッタV1,V3を解除し、その後、アップシフト操作が行われたときに、再び、車速リミッタV1,V3を設定するようにしても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、気体燃料の早期補給を運転者に促し、相対的に液体燃料の消費を抑制して、排気エミッションをより積極的に低減させることができる等、優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による燃料供給系の全体構成図
【図2】同、始動時燃料切換え制御ルーチンを示すフローチャート
【図3】同、始動後燃料切換え制御ルーチンを示すフローチャート(その1)
【図4】同、始動後燃料切換え制御ルーチンを示すフローチャート(その2)
【図5】第2実施の形態による始動後燃料切換え制御ルーチンを示すフローチャート
【符号の説明】
1 エンジン
PH 設定上位値(第2の設定値)
PL 設定下位値(第1の設定値)
V 実車速
V1,V2,V3 車速リミッタ
Vave 平均車速
Claims (6)
- エンジンに液体燃料を供給する液体燃料供給系と気体燃料を供給する気体燃料供給系とを備え、主に上記気体燃料を供給燃料として使用するバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置において、
上記気体燃料の残量が第1の設定値以下のときは供給燃料を液体燃料に切換える供給燃料切換え手段と、
液体燃料を供給燃料に設定したときのエンジン出力を制限する出力制限手段とを備えることを特徴とするバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置。 - エンジンに液体燃料を供給する液体燃料供給系と気体燃料を供給する気体燃料供給系とを備え、主に上記気体燃料を供給燃料として使用するバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置において、
上記気体燃料の残量が第1の設定値以下のときは供給燃料を液体燃料に切換える供給燃料切換え手段と、
液体燃料を供給燃料に設定したときのエンジン出力を制限する出力制限手段と、
液体燃料を供給燃料に設定したときに変速段をダウンシフトすると上記エンジン出力の制限を解除する出力制限解除手段とを備えることを特徴とするバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置。 - 上記供給燃料切換え手段では、上記気体燃料の残量を比較する上記第1の設定値と該第1の設定値よりも高い値に設定されている第2の設定値とを備え、
上記気体燃料の残量が上記両設定値の間にあるときは始動時のみ供給燃料を気体燃料とすることを特徴とする請求項1或いは2記載のバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置。 - 上記出力制限手段では、供給燃料が液体燃料に設定されたとき車速リミッタを設定し、実車速が該車速リミッタを越えたときエンジン出力を制限することを特徴とする請求項1或いは2記載のバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置。
- 上記車速リミッタは、始動時に比し走行中は高速側に設定することを特徴とする請求項4記載のバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置。
- 走行中に設定される上記車速リミッタは気体燃料での走行中の平均車速に基づいて設定することを特徴とする請求項5記載のバイフューエルエンジンの供給燃料制御装置。
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