JP2008069700A - 内燃機関の燃料制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】FFVの高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制すること。
【解決手段】ガソリンを吸気ポート12に噴射するポート噴射弁15aと、アルコール混合ガソリンを燃焼室10aに噴射する筒内噴射弁15bとを備え、運転状況に応じて各噴射弁15a,15bからの噴射を調節するエンジン10の燃料制御装置において、高負荷運転時に要求噴射量が所定値以上の場合には、筒内噴射弁15bからの噴射量を排気性状を損なわない範囲の最大噴射量に設定する一方、要求噴射量に満たない噴射量分をポート噴射弁15aによって噴射するようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複数燃料を使用する内燃機関の燃料制御装置に関し、更に詳しくは、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制することができる内燃機関の燃料制御装置に関する。
近年、自動車燃料の多様化に対応するために、ガソリンにエタノール等のアルコールを混合した燃料を使用するフレキシブルフューエル車(FFV:Flexible Fuel Vehicle)が開発されている。
このようなFFVに係る従来技術として、たとえば、以下のものが公知である。すなわち、アルコール混合ガソリンを主燃料とし、ガソリンを補助燃料とするアルコールエンジンの燃料制御装置に係り、ガソリンを噴射する補助噴射弁の下流側にアルコール混合ガソリンを噴射する主噴射弁を備えて運転状況に応じて各噴射弁からの噴射を調節するように構成され、低温始動時にガソリン用噴射弁からガソリンを噴射して始動性向上を図る技術が提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
なお、その他の関連技術として、燃料タンクの底部にアルコール混合ガソリン中のアルコール分のみを選択的に透過する高分子膜を設け、FFVの運転状況に応じてアルコール濃度を制御するようにした技術が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
また、現運転時に使用している燃料の性状に応じて低温始動性の確保が可能な技術が提案されており、たとえば、アルコール混合ガソリンからガソリンを分離する車載燃料分離装置を備え、内燃機関の始動時には、始動に必要なガソリン量を十分に確保するために車載燃料分離装置を所定時間作動させた後、ガソリンを噴射して始動性向上を図る技術が提案されている(たとえば、特許文献4参照)。
特開平2−149758号公報 特開平2−149759号公報 特開昭61−11445号公報 実開平3−42035号公報
アルコールは、ガソリンに比べて気化潜熱が高く、蒸発しにくいために混合気の形成が不十分となり易い。また、アルコールは含酸素化合物であり燃焼の際の発熱量が低いため、アルコール混合ガソリンにより純正ガソリンと同一の発熱量を得ようとすると、ガソリン噴射の場合よりも噴射量が多くなる。
したがって、FFVの高負荷運転時のように、要求される燃料噴射量が多い運転領域においては、アルコール混合ガソリンの噴射によってその噴射増量に対応しようとすると、空気との混合時間を十分に確保することができず、炭化水素(HC)や黒鉛等の排出量がガソリン噴射の場合よりも増加してしまい、排気性状が悪化する虞があった。
また、ガソリンは補助燃料であるため、アルコール混合ガソリンに比べて貯留量も少ないのが一般的である。また、ガソリンは、アルコール混合ガソリンに比べて混合気を形成し易いため、機関始動時の噴射に用いられることが多い。このため、高負荷運転時にガソリン噴射により上記噴射増量に対応していると、ガソリンの貯留量が激減し、次回の機関始動時にガソリンが不足して始動不能となる虞があった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつ所望の要求噴射量を供給することができる内燃機関の燃料制御装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつガソリンを節約することができ、機関始動が不能となる事態を回避することができる内燃機関の燃料制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明の請求項1に係る内燃機関の燃料制御装置は、ガソリンを噴射するガソリン用噴射弁と、前記アルコール混合ガソリン用噴射弁の下流側に配設され、アルコール混合ガソリンを噴射するアルコール混合ガソリン用噴射弁とを備え、運転状況に応じて前記各噴射弁からの噴射を調節する内燃機関の燃料制御装置において、要求噴射量が所定値以上の場合には、前記アルコール混合ガソリン用噴射弁からの噴射量を排気性状を損なわない範囲の最大噴射量に設定する一方、前記要求噴射量に満たない噴射量分を前記ガソリン用噴射弁によって噴射することを特徴とするものである。
したがって、この発明によれば、アルコール混合ガソリン用噴射弁による噴射量を排気性状が悪化しない最大噴射量にとどめるとともに、それ以上の噴射量をガソリン用噴射弁から噴射することにより対応する。これにより、高負荷運転時であっても排気性状が悪化しない範囲でアルコール混合ガソリンを最大限噴射できるので、ガソリンの節約になる。また、要求噴射量に満たない噴射量分をガソリン用噴射弁によるガソリン噴射によって補うことにより、所望のトルクを得ることができるので、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
また、この発明の請求項2に係る内燃機関の燃料制御装置は、請求項1に記載の発明において、前記ガソリンを貯留するガソリン貯留用タンクと、前記アルコール混合ガソリンを貯留するアルコール混合ガソリン貯留用タンクと、を更に備え、前記ガソリン貯留用タンク内のガソリン残量が前記内燃機関の始動環境に応じて定まる所定量未満の場合には、前記ガソリン用噴射弁からのガソリン噴射を禁止することを特徴とするものである。
したがって、この発明によれば、高負荷運転時であってもガソリン用噴射弁からのガソリン噴射を禁止することで、ガソリン貯留用タンク内のガソリン消費を停止でき、ガソリンを節約することができる。これにより、ガソリン不足で内燃機関が始動不能となる事態を回避することができる。
また、この発明の請求項3に係る内燃機関の燃料制御装置は、請求項2に記載の発明において、前記アルコール混合ガソリン貯留用タンク内の前記アルコール混合ガソリンからガソリンを分離し、前記ガソリン貯留用タンクに供給する車載燃料分離装置を更に備えたことを特徴とするものである。
したがって、この発明によれば、ガソリン用噴射弁からのガソリン噴射を禁止することで、車載燃料分離装置によって分離したガソリンを節約することができる。
この発明に係る内燃機関の燃料制御装置(請求項1)によれば、アルコール混合ガソリン用噴射弁による噴射量を排気性状が悪化しない最大噴射量にとどめるとともに、それ以上の噴射量をガソリン用噴射弁から噴射することにより、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつ所望の要求噴射量を供給することができ、所望のトルクを得ることができる。
また、この発明に係る内燃機関の燃料制御装置(請求項2)によれば、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつガソリンを節約することができるので、内燃機関が始動不能となる事態を回避することができる。
また、この発明に係る内燃機関の燃料制御装置(請求項3)によれば、車載燃料分離装置によって分離されたガソリンも消費され、ガソリン残量が所定量未満となってしまった場合にも対処することができる。
以下に、この発明に係る内燃機関(以下、適宜、エンジンと略称する。)の燃料制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、この発明の実施例1に係るエンジンの燃料制御装置を示すブロック図であり、複数の気筒のうち1つの気筒について図示したものである。図1に示すように、エンジン10は、ポート噴射弁(ガソリン用噴射弁)15aによってガソリンを吸気ポート12に噴射するとともに、筒内噴射弁(アルコール混合ガソリン用噴射弁)15bによってアルコール混合ガソリンを燃焼室10aに直接噴射するように構成されている。
これら各噴射弁15a,15bは、それぞれ図示しないデリバリパイプから燃料を供給され、燃料制御装置である電子制御ユニット(以下、ECUと称する)40によって燃料の噴射時期および噴射量等を制御されるようになっている。
なお、図1中の符号12aは吸気バルブ、符号13は点火プラグ、符号14はピストン、符号16は排気ポート、符号16aは排気バルブ、を示している。また、図示例を省略するが、排気ポート16下流の排気通路には、排気を浄化する触媒と、排気の空燃比を検出する空燃比センサとが設けられている。この空燃比センサもECU40と接続され、空燃比をフィードバック制御できるようになっている。
また、メイン燃料タンク20は、アルコール混合ガソリンを貯留するためのものである。メイン燃料タンク20内のアルコール混合ガソリンは、フィードポンプ21によってメイン燃料流路22に送出され、更に高圧ポンプ25によって所定圧力に昇圧されて筒内噴射弁15bに供給されるようになっている。また、メイン燃料流路22の一部は、電磁弁28を介して後述する車載燃料分離装置30にも連通している。
また、メイン燃料流路22には、アルコール混合ガソリンを濾過する燃料フィルタ26と、アルコール混合ガソリン中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ27が設けられている。
また、ガソリン用サブタンク33は、純正ガソリンのみを貯留するためのものであり、後述する車載燃料分離装置30とガソリン分離流路34によって接続されている。また、ガソリン用サブタンク33のガソリンは、フィードポンプ37によりサブ燃料流路35に送出され、ポート噴射弁15aに供給される。レベルセンサ36は、ガソリン用サブタンク33のガソリン残量Lを検出するためのものである。
車載燃料分離装置30は、必要時に分離膜30aを用いてメイン燃料タンク20のアルコール混合ガソリンをアルコールとガソリンとに分離するためのものであり、公知技術によって構成されたものである。すなわち、車載燃料分離装置30によりアルコール混合ガソリンから分離したガソリンをポート噴射弁15aから噴射することで、エンジン10の低温始動性を向上させ、また冷間運転時の排気性状の改善を図れるようにしたものである。
この車載燃料分離装置30を作動させる際には、電磁弁28を開弁し、フィードポンプ21を駆動することによりメイン燃料タンク20のアルコール混合ガソリンを車載燃料分離装置30に圧送する。
そして、車載燃料分離装置30によって分離されたガソリンは、ガソリン分離流路34を流れてガソリン用サブタンク33に導入され貯蔵される。エンジン10の低温始動時等には、フィードポンプ37を駆動することによりガソリン用サブタンク33のガソリンをポート噴射弁15aに供給する。なお、車載燃料分離装置30によって分離されたアルコールは、リターン流路38によってメイン燃料タンク20に戻される。
ECU40は、後述の各種センサからの入力信号を受け、これに基づいて演算処理して、噴射弁15a,15b、点火プラグ13、電磁弁28、フィードポンプ21,37等の作動を制御する。すなわち、ECU40は、後述するように、FFVの運転状況および使用する燃料の性状や残量に応じて燃料噴射量や点火時期、混合燃料からのガソリン分離動作等を行うように構成されている。なお、点火時期や噴射時期は、通常のガソリンエンジンの制御に準じて公知技術により行うことができるので、詳細な説明を省略する。
上記各種センサとしては、アルコール濃度センサ27、レベルセンサ36の他、図示を省略するが、上記デリバリパイプ内の燃料の温度と圧力を検出する温度センサおよび圧力センサ、エンジン10のクランク軸回転を検出するクランクポジションセンサ、吸気温度を検出する吸気温センサ、吸気圧力を検出する吸気圧センサ、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ、スロットル弁の開度を検出するスロットルポジションセンサ、エンジン10の冷却水温を検出する水温センサ、排気通路にて排気空燃比を検出する空燃比センサ等を挙げることができる。
つぎに、本実施例に係る制御方法について説明する。本制御は、エンジン10の高負荷運転時に上記ECU40によって所定時間毎に実行されるものであり、筒内噴射弁15bによるアルコール混合ガソリンの噴射は炭化水素(HC)や黒鉛等の発生が悪化しない噴射量にとどめ、それ以上の噴射量はポート噴射弁15aによるガソリン噴射で対応するようにしたものである。
この制御方法について図2に基づいて図1および図3を参照しつつ詳細に説明する。ここで、図2は、制御方法を示すフローチャート、図3は、アクセル開度と噴射量との関係を示す説明図である。
図2に示すように、先ず、エンジン10が、排気性状が悪化する高負荷運転を要求されているか否かを判断するために、現在のアクセル開度Accpが、排気性状が悪化する際の閾値であるアクセル開度Accp1を超えているか否かを判断する(ステップS10)。
このアクセル開度Accp1は、図3に示すように、炭化水素(HC)等の排気性状が悪化しないと認められる筒内噴射弁15bの最大噴射量Q1cに対応するものである。すなわち、換言すれば、筒内噴射弁15bからアルコール混合ガソリンを噴射する際に最大噴射量Q1cまでの範囲であれば排気性状が悪化しないと認められ、この最大噴射量Q1cを要求するときのアクセル開度がAccp1である。
上述したように、アルコールは含酸素化合物であり燃焼の際の発熱量が低いため、アルコール混合ガソリンにより純正ガソリンと同一の発熱量を得ようとすると、ガソリン噴射の場合よりも噴射量が多くなる。このため、エンジン10の高負荷運転時にアルコール混合ガソリンを噴射すると、炭化水素(HC)等の排出量がガソリン噴射の場合よりも増加してしまう。
また、アルコール混合ガソリンを燃焼室10aに筒内噴射する場合には、ガソリンを筒内噴射する場合よりも蒸発混合時間を多く必要とするため、低温始動時に高負荷運転をすると、蒸発混合が間に合わず、不完全燃焼により炭化水素(HC)や黒鉛等が発生し易い。
そこで、本実施例1では、炭化水素(HC)等の排気性状が悪化しないと認められるアルコール混合ガソリンの最大噴射量Q1cを予め実験等により求め、この最大噴射量Q1cを要求するアクセル開度Accp1を規定して上記閾値としたものである。なお、図3中の噴射量Qfullは、アクセル開度100%時に要求される噴射量である。
現在のアクセル開度Accpが、排気性状が悪化する際の閾値であるアクセル開度Accp1を超えているならば(ステップS10肯定)、筒内噴射弁15bに対する最終要求噴射量Qfin1として上記最大噴射量Q1cを設定するとともに、ポート噴射弁15aに対する最終要求噴射量Qfin2として、現在のアクセル開度Accpに対応する要求噴射量Qfinから上記最終要求噴射量Qfin1(=Q1c)を差し引いたものを設定し(ステップS20)、本制御を終了する。
すなわち、図3に2種類のハッチングで示すように、高負荷時の要求噴射量のうち最大噴射量Q1cまでは筒内噴射弁15bの噴射量で対応し、最大噴射量Q1c以上はポート噴射弁15aの噴射量で対応するようにしたものである。
一方、現在のアクセル開度Accpがアクセル開度Accp1を超えていないならば(ステップS10否定)、低負荷運転時であり、アルコール混合ガソリンを筒内噴射しても排気性状は悪化しないと考えられる。このため、筒内噴射弁15bに対する最終要求噴射量Qfin1として、現在のアクセル開度Accpに対応する要求噴射量Qfinを設定するとともに、ポート噴射弁15aに対する最終要求噴射量Qfin2をゼロに設定し(ステップS30)、本制御を終了する。
すなわち、排気性状が悪化する虞がない低負荷運転時には、現在のアクセル開度Accpに応じた要求噴射量Qfinで筒内噴射弁15bからアルコール混合ガソリンを噴射し、ポート噴射弁15aからはガソリンを噴射しないようにしたものである。
以上のように、この実施例1に係るエンジン10の燃料制御装置によれば、筒内噴射弁15bによる噴射量を排気性状が悪化しない最大噴射量Q1cにとどめるとともに、それ以上の噴射量をポート噴射弁15aから噴射することにより、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつ所望の要求噴射量Qfinを供給することができる。したがって、ドライバビリティの悪化をも抑制することができる。また、排気性状が悪化しない範囲でアルコール混合ガソリンを最大限噴射できるので、ガソリンの節約にもなる。
なお、エンジン10の低温始動時には、アルコール混合ガソリンよりも蒸気圧の高いガソリンをポート噴射弁15aから吸気ポート12に噴射することにより、始動を確実にすることができる。
また、ガソリン専用の流路としてサブ燃料流路35を設けてあるので、燃料流路に設けた切替弁によって流通させる燃料の種類を切り替える構成のものと比較すると、燃料流路中にアルコール混合ガソリンが残留していることがないので、ガソリン噴射したい場合に即座に純正ガソリンのみを噴射することができ、低温始動性が良い。
上記実施例1に係る燃料制御方法は、高負荷運転時に筒内噴射弁15bによる噴射量を排気性状が悪化しない最大噴射量Q1cにとどめるとともに、それ以上の噴射量をポート噴射弁15aから噴射することで、排気性状の悪化を抑制しつつ所望の要求噴射量Qfinを供給するようにしたものである。
これに対し、本実施例2は、この実施例1に係る燃料制御方法において、ガソリン用サブタンク33内のガソリンの残量Lが所定の下限値Lminよりも少なくなった場合に、ガソリンを節約すべくポート噴射弁15aからのガソリン噴射を停止するようにしたものである。
以下、この制御方法について図4に基づいて図1および図5を参照しつつ詳細に説明する。ここで、図4は、この発明の実施例2に係る制御方法を示すフローチャート、図5は、ガソリン残量の不足時におけるアクセル開度と噴射量との関係を示す説明図である。なお、以下の説明において、上記実施例1において説明した部材、ステップ番号と同一若しくは相当するものには、同一の符号を付して重複説明を省略または簡略化し、相違する点を中心に説明する。
図4に示すように、現在のアクセル開度Accpがアクセル開度Accp1を超えているか否かを判断し(ステップS10)、これが否定判断である場合(ステップS10否定)にステップS30に移行する点は、上記実施例1の場合と同様である。
現在のアクセル開度Accpがアクセル開度Accp1を超えているならば(ステップS10肯定)、レベルセンサ36によって検出されたガソリン用サブタンク33内のガソリンの残量Lが、所定の下限値Lminよりも少ないか否かを判断する(ステップS12)。この下限値Lminは、エンジン10を始動する際、特に低温始動時に必要なガソリン量を考慮して設定されたものである。
通常は、ガソリンの残量Lが所定の下限値Lmin未満になると、車載燃料分離装置30によってアルコール混合ガソリンからガソリン分離を促進し、ガソリン用サブタンク33内にガソリン補充を行うとともに、ガソリン残量不足である旨をユーザに警告する制御を行っている。
なお、この警告は、たとえばFFVの運転席前面のインストルメンタルパネルに配設された表示部に表示したり、音声やブザーによる発音等により行うことができる。
しかしながら、このような警告を行ってもガソリン給油が行われない場合には、車載燃料分離装置30によって分離されたガソリンもやがて消費され、上記ガソリンの残量Lが所定の下限値Lmin未満になってしまい、エンジン10の始動ができなくなる虞がある。
このような事態を回避するために、ガソリンの残量Lが所定の下限値Lminよりも少ない場合には(ステップS12肯定)、始動用ガソリンを節約する必要がある。そこで、筒内噴射弁15bに対する最終要求噴射量Qfin1として上記最大噴射量Q1cを設定するとともに、ポート噴射弁15aに対する最終要求噴射量Qfin2としてゼロを設定し(ステップS14)、本制御を終了するようにしたものである。
すなわち、高負荷運転時に筒内噴射弁15bによる噴射量を排気性状が悪化しない最大噴射量Q1cにとどめるとともに、図5に示すように、ポート噴射弁15aからのガソリン噴射を停止してガソリンを節約するようにしたものである。
これにより、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつガソリンを節約することができる。この場合の噴射量は、現在のアクセル開度Accpに対応する要求噴射量Qfinには足らないので所望のトルクを得られないものの、低負荷運転時には所望のトルクを確保できるとともに、エンジン10が始動不能となる事態を回避することができる。
なお、ユーザは、ガソリン残量不足であることを既に警告されているので、所望のトルクが得られない理由を認識することができる。また、ユーザに再度警告することにより、迅速な給油を促すことができる。
一方、ガソリンの残量Lが所定の下限値Lminよりも多い場合には(ステップS12否定)、始動用ガソリンが不足していないので、上記実施例1の図3に示した場合と同様に、排気性状が悪化しない範囲で筒内噴射弁15bとポート噴射弁15aとで要求噴射量Qfinを分担して噴射すればよい。
すなわち、筒内噴射弁15bによる噴射量を排気性状が悪化しない最大噴射量Q1cにとどめるとともに、それ以上の噴射量をポート噴射弁15aから噴射する(ステップS20)。これにより、排気性状の悪化を抑制しつつ所望の要求噴射量Qfinを供給することができる。
以上のように、この実施例2に係るエンジン10の燃料制御装置によれば、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制しつつガソリンを節約することができるので、エンジン10が始動不能となる事態を回避することができる。
なお、上記実施例1および上記実施例2においては、ガソリン用噴射弁として吸気ポート12にポート噴射弁15aを配設し、その下流にアルコール混合ガソリン用噴射弁として燃焼室10aに筒内噴射弁15bを配設するものとして説明したが、低温始動時に十分な混合気形成時間を確保できる配置であれば、これに限定されない。たとえば、ガソリン用噴射弁を吸気ポート12の上流側に配設し、アルコール混合ガソリン用噴射弁を吸気ポート12の下流側に配設してもよく、この場合も上記と同様の効果を期待できる。
また、上記実施例1および上記実施例2においては、車載燃料分離装置30を備えたFFVに本発明を適用するものとして説明したが、このような車載燃料分離装置30を備えていないFFVに適用することもでき、上記と同様の効果を期待できる。
以上のように、この発明に係る内燃機関の燃料制御装置は、FFVの内燃機関に有用であり、特に、高負荷運転時であっても排気性状の悪化を抑制することを目指す内燃機関に適している。
この発明の実施例1に係るエンジンの燃料制御装置を示すブロック図である。 制御方法を示すフローチャートである。 アクセル開度と噴射量との関係を示す説明図である。 この発明の実施例2に係る制御方法を示すフローチャートである。 ガソリン残量の不足時におけるアクセル開度と噴射量との関係を示す説明図である。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
10a 燃焼室
12 吸気ポート
15a ポート噴射弁(ガソリン用噴射弁)
15b 筒内噴射弁(アルコール混合ガソリン用噴射弁)
20 メイン燃料タンク
21 フィードポンプ
22 メイン燃料流路
27 アルコール濃度センサ
28 電磁弁
30 車載燃料分離装置
33 ガソリン用サブタンク
34 ガソリン分離流路
35 サブ燃料流路
36 レベルセンサ
40 ECU
Qfin 要求噴射量
Qfin1 筒内噴射弁に対する最終要求噴射量
Qfin2 ポート噴射弁に対する最終要求噴射量
Q1c 排気性状が悪化しない筒内噴射弁の最大噴射量
Accp 現在のアクセル開度
Accp1 噴射量Q1cに対応するアクセル開度
L ガソリン用サブタンク内のガソリンの残量
Lmin ガソリン残量の下限値

Claims (3)

  1. ガソリンを噴射するガソリン用噴射弁と、
    前記ガソリン用噴射弁の下流側に配設され、アルコール混合ガソリンを噴射するアルコール混合ガソリン用噴射弁とを備え、運転状況に応じて前記各噴射弁からの噴射を調節する内燃機関の燃料制御装置において、
    要求噴射量が所定値以上の場合には、前記アルコール混合ガソリン用噴射弁からの噴射量を排気性状を損なわない範囲の最大噴射量に設定する一方、前記要求噴射量に満たない噴射量分を前記ガソリン用噴射弁によって噴射することを特徴とする内燃機関の燃料制御装置。
  2. 前記ガソリンを貯留するガソリン貯留用タンクと、
    前記アルコール混合ガソリンを貯留するアルコール混合ガソリン貯留用タンクと、
    を更に備え、
    前記ガソリン貯留用タンク内のガソリン残量が前記内燃機関の始動環境に応じて定まる所定量未満の場合には、
    前記ガソリン用噴射弁からのガソリン噴射を禁止することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料制御装置。
  3. 前記アルコール混合ガソリン貯留用タンク内の前記アルコール混合ガソリンからガソリンを分離し、前記ガソリン貯留用タンクに供給する車載燃料分離装置を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃料制御装置。
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