JPH1182083A - デュアルフューエルエンジンの燃料切換装置 - Google Patents

デュアルフューエルエンジンの燃料切換装置

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JPH1182083A
JPH1182083A JP9248336A JP24833697A JPH1182083A JP H1182083 A JPH1182083 A JP H1182083A JP 9248336 A JP9248336 A JP 9248336A JP 24833697 A JP24833697 A JP 24833697A JP H1182083 A JPH1182083 A JP H1182083A
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JP
Japan
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fuel
engine
opened
valve
switching
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JP9248336A
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Inventor
Tomoaki Imamura
友昭 今村
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃
料に切り換える際に、一定期間において気体燃料の供給
を継続し、エンジンの低速回転時、又は、高負荷時でも
エンジンの停止を確実に防止する。 【構成】選択スイッチ2がLPG側からガソリン側に操
作されると、同時に開閉接点S3及びS4が閉成される
とともに開閉接点S1が開成され、タイマ要素T2が遅
延時間t2を計時した後に開閉接点S2が開成される。
選択スイッチ2の操作時から遅延時間t2が経過するま
での間、開閉接点S3及びS4を介してソレノイド18
に電流が流れて開閉弁17が開放され、開閉接点S2を
介してソレノイド14にも電流が流れて開閉弁13の開
放する。開閉弁17が開放されてからガソリンがノズル
19bに達するまでの間において気化器19にLPGが
継続して供給され、エンジン11に対する燃料供給が途
絶えることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、LPG(液化石油ガ
ス)等の気体燃料とガソリン等の液体燃料とを選択的に
切り換えて供給されるデュアルフューエルエンジンに関
し、特に、切換命令にしたがって気体燃料と液体燃料と
を相互に切り換えてエンジンに供給するデュアルフュー
エルエンジンの燃料切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、高所作業車のように屋内及び屋
外の両方で使用される作業用車両では、原動機として気
体燃料と液体燃料とを選択的に切り換えることができる
デュアルフューエルエンジンが搭載されている。即ち、
車両に搭載されるエンジンの燃料としては、運搬時の容
易性及び安全性に優れた液体燃料を用いるべきである
が、屋内作業時には作業者の労働環境の劣悪化の防止に
配慮して、液体燃料に比較して排気ガス中の汚染物質が
より少なく、燃焼時の騒音がより低いLPG等の気体燃
料が用いられる。
【0003】一般に、液体燃料と同様に気体燃料も所定
の空燃比により空気と混合してエンジンのシリンダ内に
導入する必要がある。そこで、従来のデュアルフューエ
ルエンジンは、液体燃料及び気体燃料のそれぞれについ
てソレノイド等を介して開閉される開閉弁を設けた気化
器を備えており、作業者によるスイッチ等の操作によっ
て切換命令が入力された際に、いずれか一方の開閉弁を
選択的に開放することにより、エンジンに供給する燃料
を切り換えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
デュアルフューエルエンジンでは、エンジンを駆動した
ままの状態でエンジンに供給する燃料を切り換えると、
エンジンが停止する場合があった。特に、気体燃料から
液体燃料に切り換える際に、エンジンの回転速度が低い
状態、又は、エンジンに大きな負荷が作用している状態
で、エンジンが停止してしまう場合が多かった。
【0005】これは、気体燃料を使用している状態で
も、気化器内に液体燃料を吐出するノズルには負圧が作
用しており、気体燃料が使用されている間に液体燃料の
開閉弁とノズルとの間に位置するフロートチャンバ内の
液体燃料が負圧によって吸い出されてしまう結果、液体
燃料の開閉弁の開放と同時に気体燃料の開閉弁が閉鎖さ
れると、気体燃料に比較して動作速度の遅い液体燃料が
開閉弁からノズルに達するまでの期間においてエンジン
に燃料が全く供給されなくなるためである。
【0006】また、エンジンが比較的高速で回転してい
る状態やエンジンに作用している負荷が比較的小さい状
態では、燃料の供給が一時的に途絶えてもエンジンは慣
性力によって回転を継続できるのに対して、エンジンの
回転速度が低い状態やエンジンに大きな負荷が作用して
いる状態ではエンジンの負荷が慣性力を越えるためであ
る。
【0007】この発明の目的は、少なくともエンジンに
供給する燃料を気体燃料から液体燃料に切り換える際
に、一定期間において気体燃料を継続してエンジンに供
給することにより、エンジンの回転速度が低い状態、又
は、エンジンに大きな負荷が作用している状態でもエン
ジンが停止することを確実に防止できるデュアルフュー
エルエンジンの燃料切換装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、気体燃料と液体燃料とを選択的に相互に切り換えて
エンジンに供給するデュアルフューエルエンジンの燃料
切換装置において、少なくとも気体燃料から液体燃料へ
の切換時に、予め設定された所定の時間にわたってエン
ジンに対する気体燃料の供給を継続する制御部を設けた
ことを特徴とする。
【0009】請求項1に記載した発明においては、エン
ジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料へ切り換え
る際に、所定の時間において気体燃料が継続してエンジ
ンに供給される。したがって、燃料の切換時にエンジン
に対する燃料の供給が途絶えることがなく、エンジンに
供給する燃料を動作速度が比較的遅い液体燃料に切り換
える際にエンジンの回転速度が低い状態、又は、エンジ
ンに大きな負荷が作用している状態でもエンジンの回転
が停止することがない。
【0010】請求項2に記載した発明は、気体燃料及び
液体燃料のそれぞれについて開閉弁を設けた気化器を備
え、前記制御部が、少なくとも気体燃料から液体燃料へ
の切換時に、予め設定された所定の時間にわたって気体
燃料及び液体燃料の両方の開閉弁を開放することを特徴
とする。
【0011】請求項2に記載した発明においては、少な
くともエンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料
に切り換える際に、気化器に設けられた気体燃料及び液
体燃料の開閉弁が所定時間にわたって開放される。した
がって、気体燃料から液体燃料への切換時の所定時間に
おいて気化器内に気体燃料が継続して供給され、開閉弁
が開放されてから液体燃料が気化器内に達するまでの間
においても気化器からエンジンに対する燃料の供給が途
切れることがなく、エンジンの回転速度が低い状態、又
は、エンジンに大きな負荷が作用している状態でもエン
ジンの回転が停止することがない。
【0012】請求項3に記載した発明は、エンジンの回
転速度を検出する回転検出部を備え、前記制御部が、回
転検出部によりエンジンの低速回転状態が検出された際
に、予め設定された所定の時間にわたって気体燃料及び
液体燃料の両方の開閉弁を開放することを特徴とする。
【0013】請求項3に記載した発明においては、少な
くともエンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料
に切り換える際に、エンジンが低速回転状態である場合
には、気化器に設けられた気体燃料及び液体燃料の開閉
弁が所定時間にわたって開放される。したがって、気体
燃料から液体燃料への切換時の所定時間において気化器
内に気体燃料が継続して供給され、開閉弁が開放されて
から液体燃料が気化器内に達するまでの間においても気
化器からエンジンに対する燃料の供給が途切れることが
なく、エンジンの回転速度が低いためにエンジンに発生
している慣性力が小さい状態でも燃料切換時にエンジン
の回転が停止することがない。
【0014】請求項4に記載した発明は、エンジンに作
用する負荷状態を検出する負荷検出部を備え、前記制御
部が、負荷検出部によりエンジンの高負荷状態が検出さ
れた際に、予め設定された所定の時間にわたって気体燃
料及び液体燃料の両方の開閉弁を開放することを特徴と
する。
【0015】請求項4に記載した発明においては、少な
くともエンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料
に切り換える際に、エンジンに高負荷が作用している場
合には、気化器に設けられた気体燃料及び液体燃料の開
閉弁が所定時間にわたって開放される。したがって、気
体燃料から液体燃料への切換時の所定時間において気化
器内に気体燃料が継続して供給され、開閉弁が開放され
てから液体燃料が気化器内に達するまでの間においても
気化器からエンジンに対する燃料の供給が途切れること
がなく、エンジンに作用している負荷に比較してエンジ
ンが発生する慣性力が小さい状態でも燃料切換時にエン
ジンの回転が停止することがない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態を、
気体燃料としてLPG、液体燃料としてガソリンが供給
されるデュアルフューエルエンジン(以下、単にエンジ
ンという。)を例に挙げて説明する。
【0017】図1は、請求項2に記載した発明の実施形
態に係る燃料切換装置を備えたエンジンの構成を示す模
式図である。エンジン11は、気化器19を備えてい
る。気化器19には、LPGタンク12から開閉弁13
を介してLPGが流入し、ガソリンタンク15からフュ
ーエルポンプ16及び開閉弁17を介してガソリンが流
入する。気化器19は、流入したLPG及びガソリンを
所定の空燃比で空気と混合してエンジン11に供給す
る。開閉弁13及び開閉弁17のそれぞれは、ソレノイ
ド14及びソレノイド18を介して開閉される。
【0018】燃料切換装置1は、電源3とソレノイド1
4との間に並列に接続された開閉接点S1及びS2、電
源3とソレノイド18との間に並列に接続された開閉接
点S3及びS4、開閉接点S1及びS3を閉成する駆動
機構4及び5、開閉接点S1又はS3を択一的に閉成す
るための選択入力を受け付ける選択スイッチ2、開閉接
点S1の閉成動作に遅延時間t1だけ遅延して開閉接点
S2を開成するタイマ要素T1、並びに、開閉接点S3
の閉成動作に遅延時間t2だけ遅延して開閉接点S4を
開成するタイマ要素T2を備えている。
【0019】燃料切換装置1において、開閉接点S1又
はS2のいずれかが閉成されるとソレノイド14に電源
3からの駆動電流が流れ、開閉弁13が開放されて気化
器19にLPGが流入する。開閉接点S1及びS2がと
もに開成されるとソレノイド14に電源3からの駆動電
流が流れなくなり、開閉弁13が閉鎖されて気化器19
にLPGが流入しなくなる。
【0020】また、開閉接点S3又はS4のいずれかが
閉成されるとソレノイド18に電源3からの駆動電流が
流れ、開閉弁17が開放されて気化器19にガソリンが
流入する。開閉接点S3及びS4がともに開成されると
ソレノイド18に電源3からの駆動電流が流れなくな
り、開閉弁17が閉鎖されて気化器19にガソリンが流
入しなくなる。
【0021】さらに、開閉接点S1及びS3は駆動機構
4及び5に駆動電流が流れていない状態で開成する常時
開接点であり、開閉接点S2及びS4はタイマ要素T1
及びT2に電流が流れていない状態で閉成する常時閉接
点である。また、タイマ要素T1及びT2のそれぞれ
は、通電時から遅延時間t1及びt2が経過した後に開
閉接点S4及びS2のそれぞれを開成する。
【0022】したがって、燃料切換装置1において、選
択スイッチ2がLPG側に操作されると、駆動機構4及
びタイマ要素T1に電流が流れ、駆動機構4を介して開
閉接点S1が閉成されるとともに、開閉接点S1の閉成
時から遅延時間t1が経過した後にタイマ要素T1を介
して開閉接点S4が開成される。また、駆動機構5及び
タイマ要素T2に電流が流れなくなり、開閉接点S3が
開成するとともに、開閉接点S2が閉成する。
【0023】一方、選択スイッチ2がガソリン側に操作
されると、駆動機構5及びタイマ要素T2に電流が流
れ、駆動機構5を介して開閉接点S3が閉成されるとと
もに、開閉接点S3の閉成時から遅延時間t2が経過し
た後にタイマ要素T2を介して開閉接点S2が開成され
る。また、駆動機構4及びタイマ要素T1に電流が流れ
なくなり、開閉接点S1が開成するとともに、開閉接点
S4が閉成する。
【0024】なお、タイマ要素T1が計時する遅延時間
t1は、LPGが開閉弁13から気化器19内のノズル
19aまで流動するために要する時間よりも長い時間で
ある。また、タイマ要素T2が計時する遅延時間t2
は、ガソリンが開閉弁17から気化器19内のノズル1
9bまで流動するために要する時間よりも長い時間であ
る。
【0025】一般に、液体燃料であるガソリンは、気体
燃料であるLPGに比較して流動性に劣る。また、気化
器19内にはノズル19bの上流側に図外のフロートチ
ャンバが設けられているが、気化器19にLPGのみが
供給されている間において、フロートチャンバ内に充填
されていた所定容量のガソリンが気化器19内に生じる
負圧によりノズル19bを介して吸い出される。このた
め、開閉弁17を開放した後には、フロートチャンバに
所定容量のガソリンが充填されて初めてノズル19bか
らガソリンが吐出する。
【0026】したがって、ガソリンが開閉弁17から気
化器19内のノズル19bまで流動するために要する時
間はLPGが開閉弁13から気化器19内のノズル19
aまで流動するために要する時間よりも長く、遅延時間
t2には遅延時間t1よりも長い時間が設定されてい
る。但し、後述するように、遅延時間t1及びt2の間
においては開放弁13及び17の両方が開放しており、
遅延時間t1及びt2にあまり長時間を設定すると気化
器19からエンジン11に2種類の燃料が供給される時
間が長くなり、エンジン11の不調を来す原因となる。
このため、遅延時間t1及びt2としては、上述の条件
を満たす範囲でできるだけ短い時間を設定すべきであ
る。
【0027】以上の構成により、図2のタイミングチャ
ートに示すように、選択スイッチ2がガソリン側からL
PG側に操作されると、同時に開閉接点S1及びS2が
閉成されるとともに開閉接点S3が開成され、遅延時間
t1が経過した後に開閉接点S4が開成される。したが
って、選択スイッチ2のLPG側への操作時から遅延時
間t1が経過するまでの間においては、開閉接点S1及
びS2を介してソレノイド14に電流が流れて開閉弁1
3が開放されるとともに、開閉接点S4を介してソレノ
イド18にも電流が流れて開閉弁17の開放状態が維持
される。このため、開閉弁13が開放されてからLPG
がノズル19aに達するまでの間において気化器19に
ガソリンが継続して供給され、この間においてエンジン
11に対する燃料供給が途絶えることによるエンジン1
1の停止を生じることがない。
【0028】また、選択スイッチ2がLPG側からガソ
リン側に操作されると、同時に開閉接点S3及びS4が
閉成されるとともに開閉接点S1が開成され、遅延時間
t2が経過した後に開閉接点S2が開成される。したが
って、選択スイッチ2のガソリン側への操作時から遅延
時間t2が経過するまでの間においては、開閉接点S3
及びS4を介してソレノイド18に電流が流れて開閉弁
17が開放されるとともに、開閉接点S2を介してソレ
ノイド14にも電流が流れて開閉弁13の開放状態が維
持される。このため、開閉弁17が開放されてからガソ
リンがノズル19bに達するまでの間において気化器1
9にLPGが継続して供給され、この間においてエンジ
ン11に対する燃料供給が途絶えることによるエンジン
11の停止を生じることがない。
【0029】なお、気体燃料であるLPGは、比較的動
作速度が速い。このため、開閉弁13が開放された時か
らLPGがノズル19aに達するまでに要する時間は比
較的短く、この間においてエンジン11に対する燃料供
給が途絶えてもエンジン11が停止する可能性は低い。
したがって、エンジン11の回転速度が比較的高速で十
分な慣性力が発生すること、又は、エンジン11に過大
な負荷が作用しないことを条件として、タイマ要素T1
及び開閉接点S4を省くことができる。
【0030】また、燃料切換装置1は、少なくとも、選
択スイッチ2がLPGからガソリン側に操作されて開閉
弁17が開放された後、ガソリンが開閉弁17から気化
器19のノズル19bに達するまでに要する時間が経過
するまでの間において、開閉弁13の開放状態を継続す
るものであれば、図1に示す構成に限るものではなく、
例えば、ソフトウェアによって規定された動作を実行す
るディジタル回路によって構成することもできる。
【0031】図3は、請求項3に記載した発明の実施形
態に係る燃料切換装置の構成を示すブロック図である。
燃料切換装置21は、ROM23及びRAM24を備え
たCPU22に、ソレノイド駆動回路25及び26、選
択スイッチ27、並びに、回転数センサ28を接続して
構成されている。ソレノイド駆動回路25及び26のそ
れぞれは、CPU22から出力される駆動データに基づ
いてソレノイド14及びソレノイド18のそれぞれを駆
動する。なお、エンジン部10の構成は、図1に示した
構成と同様である。
【0032】選択スイッチ27は、エンジン11に対す
る燃料としてLPG又はガソリンの選択操作を受け付
け、操作データをCPU22に入力する。回転数センサ
28は、請求項3に記載した発明の回転検出部に相当
し、例えば、エンジン11のクランク軸の回転速度に応
じた電圧を出力するタコジェネレータであり、エンジン
11の回転速度を検出し、検出結果を回転数データとし
てCPU22に入力する。CPU22は、ROM23に
予め書き込まれたプログラムにしたがって各入出力機器
を統括して制御し、この間に入出力されるデータをRA
M24の所定のメモリエリアに格納する。なお、RAM
24のメモリエリアMA1は遅延時間t1及びt2を計
時するタイマに割り当てられている。
【0033】図4は、上記燃料切換装置の処理手順を示
すフローチャートである。CPU22は、電源投入後に
おいて選択スイッチ27におけるLPG又はガソリンへ
の切換操作を待機しており(st1,st2)、選択ス
イッチ27がガソリン側からLPG側に操作されると、
ソレノイド14を駆動するとともに(st3)、回転数
センサ28から回転数データNを読み取り(st4)、
読み取った回転数データNを予め設定された基準回転数
Kと比較する(st5)。CPU22は、この比較にお
いて、回転数データNが基準回転数K以下の場合にはR
AM24のメモリエリアMA1に割り当てられているタ
イマが予め設定された遅延時間t1を計時した後(st
6,st7)、回転数データNが基準回転数Kを越える
場合には直ちに、ソレノイド18の駆動を停止する(s
t8)。
【0034】このst3〜st8の処理により、エンジ
ン11が基準回転数K以下の低速回転時に、エンジン1
1の燃料がガソリンからLPGに切り換えられた場合
に、遅延時間t1の間において開閉弁17を開放してガ
ソリンを気化器19に継続的に供給し、開閉弁13の開
放後にLPGがノズル19aに達するまでの間において
燃料供給が途絶えることによるエンジン11の停止を確
実に防止することができる。また、エンジン11が基準
回転数Kを越える高速回転時には、開閉弁13を開放し
た後に直ちに開閉弁17を閉鎖するため、2種類の燃料
が供給されることによるエンジン11の不調を生じるこ
とがない。
【0035】一方、選択スイッチ27がLPG側からガ
ソリン側に操作されると、CPU22は、ソレノイド1
8を駆動するとともに(st9)、回転数センサ28か
ら回転数データNを読み取り(st10)、読み取った
回転数データNを予め設定された基準回転数Kと比較す
る(st11)。CPU22は、この比較において、回
転数データNが基準回転数K以下の場合にはタイマが予
め設定された遅延時間t2を計時した後(st12,s
t13)、回転数データNが基準回転数Kを越える場合
には直ちに、ソレノイド14の駆動を停止する(st1
4)。
【0036】このst9〜st14の処理により、エン
ジン11が基準回転数K以下の低速回転時に、エンジン
11の燃料がLPGからガソリンに切り換えられた場合
に、遅延時間t2の間において開閉弁13を開放してL
PGを気化器19に継続して供給し、開閉弁17の開放
後にガソリンがノズル19bに達するまでの間において
燃料供給が途絶えることによるエンジン11の停止を確
実に防止することができる。また、エンジン11が基準
回転数Kを越える高速回転時には、開閉弁17を開放し
た後に直ちに開閉弁13を閉鎖するため、2種類の燃料
が供給されることによるエンジン11の不調を生じるこ
とがない。
【0037】なお、比較的動作速度が速い気体燃料であ
るLPGが、開閉弁13が開放された時からノズル19
aに達するまでに要する時間が比較的短いことを考慮し
て、エンジン11に過大な負荷が作用しないことを条件
に、s4〜s7の処理を省くことができる。
【0038】また、燃料切換装置21は、少なくともエ
ンジン11の低速回転時においてのみ、選択スイッチ2
7がLPGからガソリン側に操作されて開閉弁17が開
放された後にガソリンが開閉弁17から気化器19のノ
ズル19bに達するまでの間に開閉弁13の開放状態を
継続するものであれば、図3に示す構成に限るものでは
なく、アナログ回路によって構成することもできる。
【0039】図5は、請求項4に記載した発明の実施形
態に係る燃料切換装置の構成を示すブロック図である。
燃料切換装置31は、ROM33及びRAM34を備え
たCPU32に、ソレノイド駆動回路25及び26、選
択スイッチ27、並びに、負荷センサ38を接続して構
成されている。ソレノイド駆動回路25及び26、選択
スイッチ27、並びに、エンジン部10は、図3に示す
構成と同一である。
【0040】負荷センサ38は、請求項4に記載した発
明の負荷検出部に相当し、例えば、クランク軸に生じる
機械的歪みを磁歪効果により検出するトルクセンサであ
り、エンジン11に作用する負荷を検出し、検出結果を
負荷データとしてCPU32に入力する。CPU32
は、ROM33に予め書き込まれたプログラムにしたが
って各入出力機器を統括して制御し、この間に入出力さ
れるデータをRAM34の所定のメモリエリアに格納す
る。なお、RAM34のメモリエリアMA1は遅延時間
t1及びt2を計時するタイマに割り当てられている。
【0041】図6は、上記燃料切換装置の処理手順を示
すフローチャートである。CPU32は、電源投入後に
おいて選択スイッチ27におけるLPG又はガソリンへ
の切換操作を待機しており(st21,st22)、選
択スイッチ27がガソリン側からLPG側に操作される
と、ソレノイド14を駆動するとともに(st23)、
負荷センサ38から負荷データLを読み取り(st2
4)、読み取った負荷データLを予め設定された基準負
荷値Mと比較する(st25)。CPU32は、この比
較において、負荷データLが基準負荷値Mを越える場合
にはRAM34のメモリエリアMA1に割り当てられて
いるタイマが予め設定された遅延時間t1を計時した後
(st26,st27)、負荷データLが基準負荷値M
以下の場合には直ちに、ソレノイド18の駆動を停止す
る(st28)。
【0042】このs23〜s28の処理により、エンジ
ン11に作用する負荷が基準負荷値Mを越える高負荷時
に、エンジン11の燃料がガソリンからLPGに切り換
えられた場合に、遅延時間t1の間において開閉弁17
を開放してガソリンを気化器19に継続的に供給し、開
閉弁13の開放後にLPGがノズル19aに達するまで
の間において燃料供給が途絶えることによるエンジン1
1の停止を確実に防止することができる。また、エンジ
ン11に作用する負荷が基準負荷値M以下の低負荷時に
は、開閉弁13を開放した後に直ちに開閉弁17を閉鎖
するため、2種類の燃料が供給されることによるエンジ
ン11の不調を生じることがない。
【0043】一方、選択スイッチ27がLPG側からガ
ソリン側に操作されると、CPU32は、ソレノイド1
8を駆動するとともに(st29)、負荷センサ38か
ら負荷データLを読み取り(st30)、読み取った負
荷データLを予め設定された基準負荷値Mと比較する
(st31)。CPU32は、この比較において、負荷
データLが基準負荷値Mを越える場合にはタイマが予め
設定された遅延時間t2を計時した後(st32,st
33)、負荷データLが基準負荷値M以下の場合には直
ちに、ソレノイド14の駆動を停止する(st34)。
【0044】このst29〜st34の処理により、エ
ンジン11に作用する負荷が基準負荷値Mを越える高負
荷時に、エンジン11の燃料がLPGからガソリンに切
り換えられた場合に、遅延時間t2の間において開閉弁
13を開放してLPGを気化器19に継続的に供給し、
開閉弁17の開放後にガソリンがノズル19bに達する
までの間に燃料供給が途絶えることによるエンジン11
の停止を確実に防止することができる。また、エンジン
11に作用する負荷が基準負荷値M以下の低負荷時に
は、開閉弁17を開放した後に直ちに開閉弁13を閉鎖
するため、2種類の燃料が供給されることによるエンジ
ン11の不調を生じることがない。
【0045】なお、気体燃料であるLPGが開閉弁13
が開放された時からノズル19aに達するまでに要する
時間は比較的短いことを考慮して、エンジン11が高速
回転状態であることを条件に、st24〜st27の処
理を省くことができる。
【0046】また、燃料切換装置1は、少なくともエン
ジン11の高負荷時においてのみ、選択スイッチ27が
LPGからガソリン側に操作されて開閉弁17が開放さ
れた後にガソリンが開閉弁17から気化器19のノズル
19bに達するまでの間に、開閉弁13の開放状態を継
続するものであれば、図3に示す構成に限るものではな
く、アナログ回路によって構成することもできる。
【0047】さらに、エンジン11の回転数及び負荷の
両方の検出結果に基づいて、エンジン11の低速回転時
でかつ高負荷時にのみ、又は、エンジン11の低速回転
時又は高負荷時のいずれかにおいて、少なくとも、選択
スイッチ27がLPGからガソリン側に操作されて開閉
弁17が開放された後、ガソリンが開閉弁17から気化
器19のノズル19bに達するまでに要する時間が経過
するまでの間に開閉弁13の開放状態を継続するように
してもよい。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、エン
ジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料へ切り換え
る際に、所定の時間において気体燃料を継続してエンジ
ンに供給することにより、燃料の切換時にエンジンに対
する燃料の供給が途絶えることがなく、エンジンの回転
速度が低い状態、又は、エンジンに大きな負荷が作用し
ている状態でもエンジンの回転が停止することを確実に
防止できる。
【0049】請求項2に記載した発明によれば、少なく
ともエンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料に
切り換える際に、気化器に設けられた気体燃料及び液体
燃料の開閉弁を所定時間にわたって開放することによ
り、燃料切換時の所定時間において気化器内に気体燃料
を継続して供給し、開閉弁が開放されてから液体燃料が
気化器内に達するまでの間においても気化器からエンジ
ンに対する燃料の供給が途切れることがなく、エンジン
の回転速度が低い状態、又は、エンジンに大きな負荷が
作用している状態でもエンジンの回転が停止することを
確実に防止できる。
【0050】請求項3に記載した発明によれば、少なく
ともエンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料に
切り換える際に、エンジンが低速回転状態である場合に
は、気化器に設けられた気体燃料及び液体燃料の開閉弁
を所定時間にわたって開放することにより、燃料切換時
の所定時間において気化器内に気体燃料を継続して供給
し、開閉弁が開放されてから液体燃料が気化器内に達す
るまでの間においても気化器からエンジンに対する燃料
の供給が途切れることがなく、エンジンの回転速度が低
いためにエンジンに発生している慣性力が小さい状態で
もエンジンの回転が停止することを確実に防止できる。
【0051】請求項4に記載した発明によれば、少なく
ともエンジンに供給する燃料を気体燃料から液体燃料に
切り換える際に、エンジンに高負荷が作用している場合
には、気化器に設けられた気体燃料及び液体燃料の開閉
弁を所定時間にわたって開放することにより、燃料切換
時の所定時間において気化器内に気体燃料を継続して供
給し、開閉弁が開放されてから液体燃料が気化器内に達
するまでの間においても気化器からエンジンに対する燃
料の供給が途切れることがなく、エンジンに作用してい
る負荷に比較してエンジンが発生する慣性力が小さい状
態でもエンジンの回転が停止することを確実に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2に記載した発明の実施形態に係る燃料
切換装置を備えたエンジンの構成を示す模式図である。
【図2】上記燃料切換装置におけるタイミングチャート
である。
【図3】請求項3に記載した発明の実施形態に係る燃料
切換装置の構成を示すブロック図である。
【図4】上記燃料切換装置の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図5】請求項4に記載した発明の実施形態に係る燃料
切換装置の構成を示すブロック図である。
【図6】上記燃料切換装置の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1−燃料切換装置 2−選択スイッチ 3−電源 4,5−駆動機構 11−エンジン 12−LPGタンク 13,17−開閉弁 14,18−ソレノイド 15−ガソリンタンク 16−フューエルポンプ 19−気化器 19a,19b−ノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体燃料と液体燃料とを選択的に相互に切
    り換えてエンジンに供給するデュアルフューエルエンジ
    ンの燃料切換装置において、 少なくとも気体燃料から液体燃料への切換時に、予め設
    定された所定の時間にわたってエンジンに対する気体燃
    料の供給を継続する制御部を設けたことを特徴とするデ
    ュアルフューエルエンジンの燃料切換装置。
  2. 【請求項2】気体燃料及び液体燃料のそれぞれについて
    開閉弁を設けた気化器を備え、前記制御部が、少なくと
    も気体燃料から液体燃料への切換時に、予め設定された
    所定の時間にわたって気体燃料及び液体燃料の両方の開
    閉弁を開放する請求項1に記載のデュアルフューエルエ
    ンジンの燃料切換装置。
  3. 【請求項3】エンジンの回転速度を検出する回転検出部
    を備え、前記制御部が、回転検出部によりエンジンの低
    速回転状態が検出された際に、予め設定された所定の時
    間にわたって気体燃料及び液体燃料の両方の開閉弁を開
    放する請求項2に記載のデュアルフューエルエンジンの
    燃料切換装置。
  4. 【請求項4】エンジンに作用する負荷状態を検出する負
    荷検出部を備え、前記制御部が、負荷検出部によりエン
    ジンの高負荷状態が検出された際に、予め設定された所
    定の時間にわたって気体燃料及び液体燃料の両方の開閉
    弁を開放する請求項2に記載のデュアルフューエルエン
    ジンの燃料切換装置。
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