JP4393462B2 - X線撮影装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体の様々な部位を一台の装置で撮影可能なX線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すような従来のX線撮影装置では、通常、胸部以外の殆どの部位を、腹臥位または背臥位の体位で撮影する。このX線撮影装置は、X線焦点とX線受像面間の距離(以下、SIDと称す)が所定値、つまり、1m程度となるよう設計される。また、そのX線検出部は、天板上のいずれの部位も撮影可能に天板の裏側を移動可能に設計される。したがって、被検者が腹臥位または背臥位で天板上にある場合、全身のいずれの部位もX線焦点のある一方向から撮影できる。
【0003】
ところで、被検者の胸部を撮影する場合は、通常、立位で行う。この胸部撮影を行うためには、胸部の全体を視野に入れるために必要なX線照射野(例えば40cm×40cm)を確保するために、SIDは1.8m〜2m程度に長くする必要がある。しかし、上記従来のX線撮影装置のX線源では、上述のように胸部を除く殆どの部位の撮影の容易化のためにSIDを1m程度に固定しており、SIDを1.8m〜2m程度と長くすることはできない。そこで、胸部を撮影する際は、天板を垂直にするとともに、別の天井吊り下げ式X線源などを用意して1.8m〜2m程度のSIDを実現している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−17712号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、胸部以外の撮影から胸部撮影に切り替える場合やその逆の場合には、X線管の切り替えと配置変更、X線検出部と天板の配置変更をその都度しなければならない。このような切り替えと配置変更には、多分の時間と手間を要し、迅速さが要求される撮影には適さない。また、X線技師は、装置の操作、撮影手法、被検者の撮影体位設定等の撮影ポジショニングに熟練していなくてはならない。
【0006】
また、臥位テーブルに寝ることができない症状の被検者を、車椅子やストレッチャーに載置した状態で撮影する場合もある。このような場合には、上記従来のX線撮影装置の天板裏にあるX線検出部は使用できず、別の撮影装置一式を用意しなければならない。
【0007】
本発明によれば、床面上に設置された本体と、X線を照射するX線管部と、
前記X線管部に対向配置されたX線受像部と、前記X線管部と前記X線受像部を両端側に保持し、第1アームと第2アームとからなるアームと、前記アームの端部に固着され前記アームを支持する回転軸を中心に、前記本体の側方において前記本体と干渉しないように前記アームを回転させるアーム回転駆動部と、前記X線受像部が受像した画像からX線画像を得る画像処理部と、を備え、前記第2アームは、前記第1アームに対して前記アームの長手方向に伸縮することを特徴とするX線撮影装置を提供できる。
【0008】
本発明によれば、床面上に設置された本体と、X線を照射するX線管部と、
前記X線管部に対向配置されたX線受像部と、前記X線管部と前記X線受像部を保持し、長手方向に伸縮するため第1アームと第2アームとからなるアームと、前記アームの端部に固着し、前記本体の側方において前記本体と干渉しないように前記アームを回転させるアーム回転駆動部と、前記X線受像部が受像した画像からX線画像を得る画像処理部と、を備えることを特徴とするX線撮影装置を提供できる。
【0009】
また、前記保持部には、前記X線管部と前記X線受像部とを搭載して移動可能なアームと、前記アームを保持する本体と、を含み、前記X線中心線の垂直面上の方向と位置を変更することで、被検体の立位、座位、及び臥位の何れの方向からも被検体を撮影できるように前記アームを移動する撮影装置操作部を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、前記アームにはその両端側に前記X線管装置及び前記X線受像装置が対向するよう設けられ、前記アームを前記本体の側方において回転させるアーム回転駆動手段と前記アームを上下方向へ駆動するアーム上下動駆動手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、前記アームは長手方向に伸縮可能に組み合わされた複数の部分から構成され、前記アームを長手方向に伸縮させることで、前記X線管焦点と受像装置間の距離(SID)を変更するX線管前後駆動手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
また、前記アーム回転駆動手段と前記アームとの間に設けられ、前記アームの回転方向と直交する方向へ前記アームを揺動させることにより前記アームの角度調整を行うアーム角度調整手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、前記X線管部を前記アームの伸縮方向と直交する方向へスライドさせるX線管部スライド手段と、を設けたことを特徴とする。
【0014】
また、前記X線管部を前記アームの回転方向へ回転させるX線管回転手段をさらに設けたことを特徴とする。
【0015】
また、前記X線受像部は前記アームの回転軸と同軸で回転可能に搭載され、
前記アームには、前記X線受像部を回転させる回転駆動手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、前記アームは前記本体上の垂直方向に移動可能なスライダに保持され、
前記アーム上下動駆動手段は、前記スライダを前記本体が設置された床面より0.3mから1.6mの範囲内で上下調整可能であることを特徴とする。
【0017】
また、前記アーム回転駆動手段は、前記アームを水平位置から上下方向へ少なくとも180度回転可能としたことを特徴とする。
【0018】
また、前記X線管前後動駆動手段は、前記X線管焦点と前記X線受像面との間の距離(SID)を少なくとも1.1mから2mのいずれかの範囲内で調整可能としたことを特徴とする。
【0019】
また、前記X線管スライド手段は、前記X線焦点を前記受像面中心に対して0.13mまでの範囲内で移動調整できるようにしたことを特徴とする。
【0020】
また、前記X線受像部の回転駆動手段は、前記X線受像部を±45度までの範囲内で回転可能としたことを特徴とする。
【0021】
また、前記撮影装置操作部は、前記アーム回転駆動手段による前記アームの回転と、前記X線受像部回転駆動手段によるX線受像部の回転とを組み合わせることで、前記X線管部と前記X線受像部とが対面する角度を一定とすることを特徴とする。
【0022】
さらに、X線を照射するX線管部と、前記X線管部に対向配置されたX線受像部と、前記X線受像部が受像した画像からX線画像を得る画像処理部と、両端側に前記X線管部及び前記X線受像部が対向するように設けられ、かつX線管前後駆動手段により伸縮することにより、前記X線管部と前記X線受像部との間の距離SIDが調整自在なアームと、前記アームを回転自在に支持する本体と、前記本体に上下動自在に設けられたスライダにより水平方向に支承され、かつ前記本体の側方へ突設された端部に前記アームが固着された回転軸及び前記回転軸を正逆回転させる電動機とからなるアーム回転駆動手段と前記X線管部、前記X線受像部、前記画像処理部の操作を行う撮影装置操作手段と、前記スライダを上下方向へ駆動するアーム上下動駆動手段と、を備えたX線撮影装置を提供する。
【0023】
また、前記X線受像部を前記アームの回転中心を中心に回転させるX線受像部回転駆動手段と、前記アーム回転駆動手段と前記アームとの間に設けられ、前記アームの回転方向と直交する方向へ前記アームを揺動させることにより、前記アームの角度調整を行うアーム角度調整手段と、前記X線管部を前記アームの伸縮方向と直交する方向へスライドさせるX線管部スライド手段と、前記X線管部を前記アームの回転方向へ回転させるX線管部回転手段と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、1台のX線撮影装置だけで、被検者の立位、座位、及び臥位の何れの方向からも被検者が撮影できるため、胸部撮影や四肢等その他の部位の撮影への切り替えのためポジショニング変更を簡単迅速に行なえる。また、胸部用X線撮影装置と、その他の汎用X線撮影装置の2台の装置を設置する必要がないため、設置スペースやコストの削減が図れるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0025】
以下、本発明の実施例1を図面を参照して説明する。
図1はX線撮影装置の前面側の斜視図、図2は同後面側の斜視図、図3はX線撮影装置の全体的構成を示すブロック図、図4はアーム上下動駆動部及びアーム回転駆動部の斜視図、図5はX線管前後駆動部の一部を透視した斜視図、図6はX線受像装置回転駆動部の斜視図、図7ないし図9は体位に応じた設定を説明する図である。
【0026】
X線撮影装置の装置本体1は、図1及び図2に示すように床面上に設置された箱状の本体ケース1aを有している。本体ケース1aの底部には、装置本体1を床面に載置する基板1bが図4に示すように設けられている。基板1b上には、一対の支柱2が立設されている。
【0027】
これら支柱2の前面と外側面には、ガイドレール3が縦方向に布設される。上下方向にリニアに摺動自在なスライダ4aが、これらガイドレール3に支承されている。
【0028】
次に、アーム上下動駆動手段の一例としてのアーム上下動駆動部4を説明する。アーム上下動駆動部4は、前記ガイドレール3によって支柱2の上下方向へ案内される。
【0029】
上記アーム上下動駆動部4は、支柱2に縦方向に布設されたラックと、このラックに噛合するピニオンと、ピニオンを回転駆動する電動機(何れも図示せず)と、を有し、スライダ4aに取り付けられた電動機5cを正転または逆転することにより、スライダ4bに取り付けられたアームを移動させる。スライダ4aは基板1bより約0.3m上方の最下部位置から、基板1bより約1.6m上方の最上部位置の範囲で上下調整できるようになっている。なお、約0.3mから約1.6mの範囲はあくまで例示的な距離に過ぎず、0mから3mでもよいし、0.5mから1.6mでもよいし、0.3mから3mでもよいし、0.5mから1mであってもよい。その数字は実装が現実的である限り限定されない。
【0030】
アーム上下動駆動部4のスライダ4aには、アーム6を図4に示すb方向へ回転させるアーム回転駆動部5が設けられている。
アーム回転駆動手段の一例としてアーム回転駆動部5の構成を説明する。
【0031】
図4に示すように、アーム回転駆動部5がアーム6を保持する。つまり、アーム回転駆動部5の一端に設けられた軸受け部材5bは、アーム6の基端部に固着された回転軸5aを水平に支承するようになっている。なお、前記軸受け部材5bは、スライダ4aの前面上部に取り付けられており、スライダの上下動に伴い上下動する。また、回転駆動源となる電動機5cも、スライダ4aの前面で、軸受け部材5bの下方に固着されている。電動機5cは減速機5dに接続されていて、減速機5dにより電動機5cの回転が減速されるようになっている。減速機5dの出力軸5eにはギヤ5fが固着されていて、このギヤ5fは回転軸5aの他端部に固着されたギヤ5gに噛合される。
【0032】
アーム回転駆動部5が取り付けられたスライダ4aは、本体ケース1aの前面にある。アーム回転駆動部5の全体は外部へ露出しないようカバー4bにより覆われている。また、スライダ4aより横方向に突設された回転軸5aの一端側は、本体ケース1aの側面よりさらに外側に突出される。この外側に突出された回転軸5aの一端部にアーム6の基端部が固着されるので、アーム回転駆動部5が回転軸5aを介してアーム6をb方向へ約180度回転した場合でも、アーム6が本体ケース1aと干渉しないようになっている。例えば使用範囲が360度であっても干渉しないようにできる。また、90度回転して干渉しなければ十分であるのならば、90度でも差し支えない。
【0033】
次に、アーム6の構成を説明する。アーム6は、図5に示すようにほぼU字形となっている。アーム6は、長手方向に伸縮できるように第1アーム6aと第2アーム6bとからなる。第1アーム6a及び第2アーム6bは略角筒状に形成されていて、第1アーム6aの一端側に第2アーム6bの一端側が伸縮自在に嵌挿される。
【0034】
図5に示すようにアーム6の基端部側を構成する第1アーム6aの他端部には、アーム6の基端部を回転軸5aに固定する固定筒6cが設けられている。第1アーム6aの内部には、X線管前後駆動手段が設けられる。
【0035】
X線管前後駆動手段の一例として、X線管前後駆動部7の構成を図5をもとに説明する。第1アーム6aの内部には、長手方向に布設された複数本のガイドレール7aが設けられる。これらガイドレール7aには、第2アーム6bの一端側に固着されたスライド部材7bが摺動自在に支承されている。こうして、第1アーム6aに対し第2アーム6bが滑らかにc方向へ伸縮するようになっている。
【0036】
さらに、各ガイドレール7aの間には、各ガイドレール7aと平行して配置されたボールねじ軸7cが設けられている。このボールねじ軸7cの一端側は第1アーム6a内に設けられた軸受け7dに回転自在に支承されている。さらに、ボールねじ軸7cの一端部には、プーリ7eが固着される。
【0037】
また、第1アーム6aの他端側内部には電動機7fが設置されていて、この電動機7fに設けられたプーリ7gとボールねじ軸7cの一端部に固着されたプーリ7eの間に無端ベルト7hが捲装されている。この無端ベルト7hを介して電動機7fの回転がボールねじ軸7cに伝導される。
【0038】
ボールねじ軸7cの他端側は、第2アーム6bの一端側内部に設けられたボールナット7iに螺合されている。電動機7fにより無端ベルト7hを介してボールねじ軸7cを両方向へ回転させることにより、第2アーム6bがc軸方向へ伸縮する。これにより、第2アーム6bの他端側に取り付けられたX線管部10と後述するX線平面センサ等からなるX線受像部12との間の距離を、1.1m〜2mの範囲で前後へ調整できるようになっている。なお、上記1.1m〜2mは一例であり、このSIDは0.5から3mの範囲で調整可能であってもよいし、0.5から2mの範囲で調整可能であってもよいし、1.1mから3mの範囲で調整可能であってもよいし、1.3mから1.8mの範囲で調整可能であってもよい。その数字は実装が現実的である限り限定されない。
【0039】
X線管部10は、X線管スライド駆動部8を介してアーム6の先端部に取り付けられている。X線管スライド駆動部8には、長方体状のケース8a内にX線管部10をアーム6の伸縮方向(c軸)と直交するd軸方向へスライドさせる電動機が設置される。この電動機によりスライド機構(ともに図示せず)を介してX線管部10がd軸方向へ±130mm程度オフセットできるようになっている。
【0040】
X線管部10は、内部にX線管(図示せず)が収容されていて、このX線管より発生されたX線は、X線管部10の前面に設けられた絞り手段を介してX線受像部12へ照射されるようになっている。
【0041】
次に、絞り手段の一例としての絞り部11の構成について説明する。絞り部11には、X線照射野の絞り調整を行う絞り羽根やフィルター(ともに図示せず)が内装されている。絞り部11は、X線管スライド駆動部8により、X線管部10とともにd方向へ移動自在となっている。
【0042】
また、本体1内には、アーム上下動駆動部4、アーム回転駆動部5、X線管前後駆動部7、X線管スライド駆動部8、及び後述するX線受像部の回転駆動部9との動作(ポジショニング)を制御する制御ユニット13が設置されている。
【0043】
制御ユニット13に指令等を行う撮影装置操作手段は、本体1の近傍に設置されていて、制御ユニット13とケーブル15により接続されている。
【0044】
撮影装置操作手段の一例として、撮影装置操作部14の構成を説明する。撮影装置操作部14には、X線管部10に印加する高電圧を制御するX線発生部16や前記絞り部11も接続されている。従って、撮影装置操作部14によってX線の照射を制御したり、絞り部11の絞り羽根やフィルターの制御が行える。
【0045】
一方、前記X線受像部12には、最近普及しているX線平面センサを使用してもよいし、既に広く普及しているイメージングプレート(IP)を用いたCR(Computed Radiograph)のを使用してもよい。
【0046】
CRは、フィルムと同一形状のIPにX線像を記憶させ、専用の読み取り手段を使用してデジタル画像を読み取るようになっている。X線平面センサを用いる場合のX線受像部12は、蛍光体層とアモルファスシリコンセンサ等とから構成されていて、照射されたX線を蛍光体で光に変換してアモルファスシリコンセンサ等からなるセンサによりX線画像を読み取るようになっている。その厚さは、10cm以下と薄くすることができる。X線受像部12は図1や図2に示すように扁平な箱形に形成されていて、前面に平面センサ(ともに図示せず)の受像面12aが位置する。X線受像部12の側面の中央部は、X線受像部の回転駆動部9を介してアーム6の基端部に取り付けられる。
【0047】
X線受像部12の回転駆動部9は、アーム6を支持する回転軸5aの反対側へ突出する別の回転軸9aを有している。この回転軸9aの一端側はX線受像部12の側面に固着されていて、回転軸9aを中心にX線受像部12がe方向へ回転自在となっている。回転軸9aの他端側は、アーム6の基端部内に設けられた軸受け(図示せず)に、回転軸5aとその中心が一致するよう回転自在に支承されている。
【0048】
図6に示すように、回転軸9aにはプーリ9bが固着されている。このプーリ9bと電動機9cに設けられたプーリ9dと間には無端ベルト9eが捲装され、電動機9cの回転を回転軸9aに伝えるようになっている。
【0049】
電動機9cはアーム6の基端部内に設置されていて、図示しない減速機を介してプーリ9dを正逆回転可能である。これによりX線受像部12をe方向に回転できる。制御ユニット13により、同軸上にあるアーム回転駆動部5とX線受像部の回転駆動部9とを同時に制御して、アーム6の回転方向bと同じ方向へX線受像部12を回転させる。別の言葉で言えば、X線管部とX線受像部とが対面する角度を一定とすることができる。こうすることで、被検体とX線受像部12の平行状態を維持したまま、アーム6とともにX線管部10を回転して、斜め方向から被検者を撮影するができる。
【0050】
また、X線受像部12の受像面12aには、図示しないグリッドも着脱自在に取り付けられている。さらに、X線受像部12には画像処理手段17及び画像表示手段18が接続されていて、撮影したX線画像をリアルタイムで画像表示部18に表示できる。X線画像を画像処理部17により後処理することにより、画像の強調等も行える。
【0051】
次に、本実施例1に記載のX線撮影装置を使用して被検者の胸部撮影を行う場合のポジショニングを説明する。被検者の胸部撮影を行う場合、拡大率を低く抑えて広い領域を撮影するためにSIDを1.8〜2mにする。これは、胸部以外の部位を撮影する場合のSIDが1.1m程度であるのに対して大きな距離となる。
【0052】
被検者の胸部撮影に当っては、まず図1に示すようにアーム上下動駆動部4によりスライダ4aをa方向に移動して、X線受像部12の高さを被検者のほぼ胸部位置に調整する。その後、アーム回転駆動部5によりアーム6をb方向に回転し、アーム6をほぼ水平位置で停止させる。この位置では、アーム6の一端に設けられたX線管部10及び絞り部11と、アーム6の他端側に設けられたX線受像部12とは、本体ケース1aの側面よりも外側で対向するように配置される。これにより、装置本体1に邪魔されることなく、被検者の撮影部位をX線受像部12の受像面12a中心にて捕らえることができる。
【0053】
次に、図3に示す装置本体1の近傍に設置した撮影装置操作部14を操作して、図5に示すようにX線管前後駆動部7に設けられた電動機7fにより第2アーム6bを第1アーム6aから所定距離だけ離れる方向に移動させる。こうして、X線管部10をX線受像部12から離間させることによりSIDを約1.8〜2mに調整する。
【0054】
そして、この状態で被検者20を図7に示すようにX線受像部12の前に立たせる。撮影装置操作部14を操作してアーム上下動駆動部4によりスライダ4aを上下動し、被検体20の胸部が正しくX線管部10とX線受像部12の間に位置するようにX線受像部12の高さを微調整すると共に、絞り部11に内蔵された絞り羽根の開閉によるX線照射野の調整やフィルターなどの位置調整も行う。
【0055】
また、高さ調整されたX線受像部12は装置本体1の近傍にあって、X線受像部12の撮影面は本体ケース1aの前面とほぼ同一平面となるため、X線管部10とX線受像部12との間には、本体ケース1aによって制約されることがない十分な空間が確保される。しかも、X線管部10及び絞り部11は装置本体1から十分離れた位置でX線受像部12と対向する。このため、X線管部10とX線受像部12との間に被検体20が容易に立つことができると共に、撮影中は本体ケース1aにより圧迫感を受けることも少ない。
【0056】
以上のようにして撮影の準備が完了したら、撮影装置操作部14を操作してX線撮影を開始する。被検体20を透過してX線受像部12の受像面12aに照射されたX線は、X線受像部12によりX線画像として読み取られる。その後、この画像は画像処理部17により処理されて、リアルタイムで画像表示手段18に表示される。また、この画像は、図示しない記録部に記録されると共に、X線発生部16が、図示しない病院内ネットワークにより医師の使用する端末に接続されている場合は、医師からの撮影オーダーに合わせてX線発生部16のポジショニングのみならず、X線の条件やX線照射野等の設定も可能になる。
【0057】
また、撮影装置操作部14からの指令により、同軸上にあるアーム回転駆動部5とX線受像部の回転駆動部9を同時に制御して、アーム6の回転方向bと同一の方向へX線受像装置12を同期回転させる。別の言葉で言えば、X線管部とX線受像部とが対面する角度を一定とすることができる。こうすることで、被検体20とX線受像装置12の平行状態を維持したまま、アーム6とともにX線管部10を回転して、斜め方向から被検体20を撮影することもできる。
【0058】
一方、図8は、専用の移動テーブル21を使用して被検体20の腰部側面をX線撮影する場合を示すものである。以下にその動作を説明する。
【0059】
被検体20の腰部側面をX線撮影するにあたっては、まず撮影装置操作部14を操作して、アーム上下動駆動部4のスライダ4aを適当な高さ位置まで上下動する。その後、アーム回転駆動部4によりアーム6をb方向の時計方向に回転してほぼ水平な状態にする。その後、被検体20を腹臥位または背臥位にして載せた移動テーブル21をX線管部10とX線受像部12間に、図8に示すように移動させる。
【0060】
このときアーム6は、回転軸5aを中心に回転するため、アーム6の先端部に取り付けられたX線受像部の水平方向の位置は殆ど変化しない。このため、本体ケース1aの正面からX線受像部12が著しく突出することはない。アーム6がほぼ水平な状態にあってもX線管部10とX線受像部12との間には本体ケース1aにより制約されることのない十分な空間が確保され、この空間によりX線管部10とX線受像装置12との間に移動テーブル21を容易に移動させることができるので、このとき本体ケース1aに移動テーブル21を衝突させるというトラブルも避けることができる。
【0061】
図8に示すように、移動テーブル21の移動が完了して被検体20の腰部がX線管部10とX線受像装置12間に位置したら、撮影装置操作部14を操作する。撮影装置移動部14は、アーム上下動駆動部4によりX線管部10とX線受像部12間に被検体20の腰部が正しく位置するようにアーム6を高さ調整する。これと同時にX線管部10とX線受像装置12間のSIDを例えば1.1mに調整する。腰部側面を撮影する時は、まずアーム上下動駆動部4によってアーム6の高さを調整する。また、アーム回転駆動部5によってアーム6をほぼ水平状態に保持して、X線管部10とX線受像部12とを対向配置したまま、アーム6を伸縮してX線管部10とX線受像装置12間のSIDを任意の距離に調整する。このように、一台のX線撮影装置で胸部以外の部位撮影においてもポジショニングを簡単に行なうことができる。
【0062】
また、胸部以外の部位撮影時では、被検体20が腹臥位または背臥位状態となる場合がある。アーム6は、ほぼ逆U字状またはこれに類する形状であり、アーム6をほぼ水平にしたとき、X線管部10及びX線受像装置12間に位置する部分のアーム6が、X線管部10とX線受像装置12の上面より上方へ突出するように配置可能である。このため、X線管部10及びX線受像装置12を被検体20の腰部に対向する位置で対向させても、アーム6の中央部が被検体20に接触することはない。
【0063】
このように本実施例に係るX線撮影装置は、キャスター付の移動テーブル21、またはストレッチャー(移動寝台)との組み合わせが可能である。さらに、被検体20を移動テーブル21上に腹臥位または背臥位状態にしての側面撮影もできる。また、被検体20の体位を変えることで、股関節軸位、肩関節軸位等の撮影にも対応できる。従来、ポータブル式カセッテを使用しなければ撮影できなかった部位でも、本実施例に記載の装置によってデジタル撮影が可能となる。
【0064】
次に、X線が斜入状態となるように照射して、被検体20の下顎骨斜位撮影や腰椎及び脊椎撮影を行う場合について、図9を参照して説明する。図9に示すようにアーム6をほぼ垂直な状態にして、上方部にX線管部10を、また下方部にX線受像部12を位置させた状態とする。被検体20は移動テーブル21上に腹臥位または背臥位状態にして、X線管部10とX線受像部12間に配置する。この位置を基準とすると、X線受像部の回転駆動部9によるアーム6に対するX線受像部12の回動範囲は±45度であるから、X線のあらゆる斜入状態を作り出すことができるようになる。こうして下顎骨斜位撮影や腰椎及び脊椎撮影を容易に行うことが可能である。なお、回動範囲は±45度に限らず±5度でも±90度でもよい。その数字は実装が現実的である限り限定されない。
【0065】
被検体20を移動テーブル21に載せた状態で肩部または肘部の撮影を行う場合、被検体20の頭部にX線を照射することなく肩部または肘部を適切な位置に配置するポジショニング作業は大変面倒な作業である。前述したようにX線管部10はアーム6の長軸方向に対して直交する方向、つまりd方向にX線管スライド駆動部8によってそれぞれ上下0.13mオフセット可能である。通常、肘部を撮影する場合は、他の部分撮影時が大角430mm×430mmであるのに対して4つ切りサイズで行われる。4つ切りサイズで撮影の場合、X線管部10をX線管スライド駆動部8によって±0.13mオフセットすることで対応できる。これによって、X線受像部から画像読み出しを行う時間が短縮できる。但し、オフセット量は、±0.13mに限らず、±0.05mであっても±0.30mであってもよい。その数字は実装が現実的である限り限定されない。
【0066】
次に、車椅子に乗った座位の姿勢で被検体20の足首などの撮影を行う場合について説明する。このような場合に対応するために、アーム上下動駆動部4のスライダ4を装置本体1の底面から約0.3mまで下降させることができるようになっている。つまり、回転軸5aからX線受像部12の下端までの長さを約0.3mとすることができる。さらに、アーム回転駆動部5を回転させて、アームを水平とする。こうして、X線管部10とX線受像部12とをほとんどX線撮影装置の設置面において対向して設置させることができる。このため、被検体20の足を車椅子のステップに乗せた状態で足首などの撮影が可能となる。
【0067】
このように、本装置は、アーム上下動駆動部4によりアーム6の高さを任意に設定したり、アーム回転駆動部5によりアーム6の傾きを任意に設定することができるので、被検体20が車椅子に座った状態でも足首や肘等の四肢の撮影を行うことができる上、アーム6は180度にわたって回転することができるため、斜め45度から他方の斜め45度までの傾斜撮影も可能である。
【0068】
なお、胸部用に大視野を撮影することを意図したX線受像部で、そのサイズが430mm×430mm程度のものでは、足が自由に動かない被検体20の足首や小児の肘などが撮影できないことがある。これは、X線受像装置12の受像面12aの中心まで撮影部位が届かないためである。そのような場合は、アーム6の一端に設けたX線管スライド駆動部8によりX線管部10を図5に示すd方向へスライドさせて、X線焦点を受像面12aの中心に対してオフセットさせ、絞り部11によりX線照射野を制御し、さらにX線受像部12の画像取り込み範囲を前記X線照射野に連動させることで、足首や小児の肘などの撮影を効率良く行うことができる。
【0069】
さらに、このスライド方向をX線受像部12の前面に配置された図示しない着脱式のグリッドの格子方向と一致させる。グリッドは主に大人の撮影時に散乱線の悪影響をなくす目的で使用されるが、本装置においては、X線管のスライド方向とグリッドの格子方向が一致しているので、X線管の位置はオフセットして撮影しても、X線画像上にグリッドによるモアレ状の影が現れるようなことはない。通常、被曝の影響を避けるため50〜70KV以下と低い管電圧で行われる小児の撮影などでは、散乱線の影響が小さいためグリッドを取り外すことが多い。また、小児の胸部撮影時にも、撮影範囲の中心とX線受像部12の受像面12aの中心の補正が行いやすい。
【実施例2】
【0070】
以下、本発明の実施例2を図面を参照して説明する。図10ないし図16は実施例2を示す。なお、実施例1と同一の部分には同一符号を付して、その説明は省略する。実施例2に記載のX線撮影装置は、実施例1に記載のX線撮影装置に、さらに後述するアーム角度調整手段とX線管回転部30を追加したものである。アーム角度調整手段により、アーム6の回転方向bと直交する方向fへアーム6の角度が調整できるようにすることにより、2方向の角度設定(ダブルアングル)が可能となる。また、アーム6をほぼ水平にした状態でX線管部10を回転することにより、カセッテなどを使用して臥位の被検体20のX線撮影も可能である。
【0071】
以下、アーム角度調整手段の一例として、アーム角度調整部25の構成について説明する。図10と11において、アーム角度調整部25は、アーム6を上下動するスライダ4aの側方に突設された回転軸5aの先端に取り付けられる。アーム角度調整部25は、回転軸5aと一体にb方向に回転可能でほぼコ字形の形状を有する支持アーム25aと、この支持アーム25aの側面に突設されたブラケット25bとからなる。図10において、支持アーム25aの開放端部25c間には、回転軸5aと直交する方向に設けられた支持軸25dの両端側が回転自在に支承されており、開放端部25cより上下方向に突出された支持軸25dの上下端部は、アーム6の背面に突設されたブラケット6d,6eに固着されている。アーム6は、支持軸25dを中心にf方向へ揺動できるようになっている。支持アーム25aにアーム6を回動させるアーム駆動手段が設けられている。
【0072】
次に、アーム駆動手段の一例として、アーム駆動部26の構成について説明する。
アーム駆動部26は図13に示すように、支持アーム25aの側面に取り付けられた可逆回転モータを含む回動駆動源26aと、ウオーム減速機を含む減速部26bと、回動駆動源26aと減速部26bとの間を接続するベベルギヤボックス26cとからなる。減速部26bのウオーム軸26dに固着されたウオーム(図示せず)が支持軸25dに固着されたウオームホイール(図示せず)に噛合されている。回動駆動源26aによりベベルギヤボックス26cを介してウオーム軸26dを正逆回転することにより、支持軸25dを中心にアーム6をf方向へ角度調整できるようになっている。
【0073】
次に、X線管回転手段の一例としてX線管回転部30の構成を説明する。X線管回転部30は、図14に示すように、スライド部8のケース8aとX線管部10の間に設けられていて、ケース8aに取り付けられたハウジング30a内に回転軸30bの一端側が軸受け30cを介して回転自在に支承されている。
【0074】
軸受け30cは、含油ブッシュ30dとスラストワッシャ30eとより構成されていて、回転軸30bを回転自在に支承しており、ハウジング30aより突出された回転軸30bの他端側にX線管部10が固着されている。ハウジング30a内には図示しない電動機よりなる回転駆動部が設けられていて、この回転駆動部により減速ギヤ30fを介して回転軸30bを正逆回転させる。これにより、回転軸30bを中心としてg方向にX線管部10をほぼ180度回動できるようになっている。
【0075】
次に、実施例2のX線撮影装置の作用を説明する。被検体20が立位や臥位の姿勢でのX線撮影については、実施例1と同様なのでその説明は省略する。
【0076】
整形外科等でX線撮影装置を使用する場合、関節等の関心部位を正面から撮影する場合がある。この際、座位または臥位の姿勢から被検体20の体の向きを変えて撮影する。もし被検体20の姿勢に無理があって撮影に耐えられないならば、三角形やR状の撮影補助具を被検体20に当てて、X線照射方向に関心部位を固定することが行われる。しかし、この方法では関心部位を所定位置に固定するのに時間がかかって撮影の効率が悪い。
【0077】
このような場合の本実施例2に係るX線撮影装置の設定を説明する。図11は本実施例2に係るX線撮影装置を示したものである。まず、アーム回転駆動部5によりアーム6をb方向に回転して所定位置に位置決めする。次にアーム角度調整部25によりアーム6をf軸方向に揺動する。
【0078】
すなわちb軸方向の回転とf軸方向の回転を組み合わせることにより、図15に示すような角度αと角度βの2方向の角度調整(ダブルアングル)による撮影が可能となる。これによって撮影補助具を使用せずに関心部位の撮影が行なうことができるようになる。こうすると作業能率が向上する上、被検体20に無理な姿勢を強いる必要がなくなり、被検体20の負担も軽減できる。
【0079】
アーム6のf方向の角度調整は、アーム角度調整部25に設けられた回転駆動源26aにより減速手段26bを介して支持軸25dを揺動させることにより行う。回転駆動源26aによりアーム6を回転させている間は、支持軸25dに設けられた電磁ブレーキよりなる制動部28に通電されて支持軸25dが解放されている。アーム6が調整位置に停止されると制動部28の通電がオフとなって、制動部28はその位置で支持軸25dを固定する。このため、X線撮影中にアーム6が不用意に動くことがなくなる。回転駆動源26a側ではなく、支持軸25d側に制動部28を設けることにより、X線撮影装置の電源26aをオフにしたり、停電時でも制動部28により支持軸25dが制動状態にあれば、アーム6が不用意に回転することがない。こうして高い安全性が得られる。
【0080】
しかし、アーム6をf方向に調整している際、X線管部10とX線受像部12の間に被検体20がいる場合には、アーム角度調整部25や装置本体1が緊急停止する場合がある。あるいは、停電時に装置本体1が運転できないこともある。このような場合には、減速部26bのウオーム軸26dにハンドルを取り付けて、ハンドルによりウオーム軸26dを手動で回転する。こうすることによりアーム6を回転させることができるため、X線管部10とX線受像部12を手動で元の位置に復帰できる。
【0081】
次に、医師等から指示された撮影部位のオーダーが立位から臥位、また臥位から立位等と頻繁に変る撮影の場合について説明する。撮影部位が体位とともに変化する場合、図11において、その都度アーム6をb方向へ回転させていては撮影に時間がかかって作業能率が悪い。
【0082】
このような場合、立位及び臥位ともアーム6を図16に示すようにほぼ水平に保持し、臥位での撮影時にはX線装置回転手段30の回転駆動手段によりX管装置10をほぼ90度回転させて、X線照射方向を下向きにする。
【0083】
そしてX線受像部12の代わりに別途用意するポータブル式カセッテを使用して撮影を行うことにより、アーム6を回転させることなく臥位姿勢の被検体20を撮影することができる。こうすることで、撮影時間がさらに短縮できる。また、このような方法により、X線撮影装置の動作範囲を超えた撮影も可能となる。
【0084】
以上説明したように、実施例2に記載したX線撮影装置によれば、2方向の角度調整(ダブルアングル)による撮影が可能となり、アーム6をほぼ水平に保持した状態でも、立位及び臥位でX線撮影可能となる。
【0085】
なお、実施例1においても実施例2においても、天井が低い部屋にX線撮影装置を設置した場合には、スライダ4aを比較的低い位置に支持した状態で、アーム回転駆動部5によりアーム6をb方向に回転してほぼ水平になるようにし、その後アーム上下動駆動部4によってスライダ4aを上方の胸部位置まで駆動するようにする。この手順により、比較的に天井が低い部屋でもアーム6の操作を支障無く行うことができる。
【0086】
また、本発明に係るX線撮影装置を、院内ネットワークへ接続することにより、撮影ポジショニングの自動化が達成可能となる。デジタルX線受像装置は一般に高価ではあるが、他の装置や器具を用いずに、本体だけで胸部から四肢までの撮影を行うことが可能となる。このため、設置スペースの縮小化が図れるようになる。また、X線技師は、X線撮影装置の移動のために長い導線を移動したり、ポータブル式カセッテのサイズ選択、持ち運び、現像などを行う作業時間を、被検体20に接する時間及び診断画像の確認など本来あるべき業務に当てることができるようになる。
【0087】
なお、前記本発明の実施例に記載したX線撮影装置では、デジタルX線受像装置としてFPDを用いた。しかし、その他のデジタルX線受像装置にも本発明を同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
一台のX線撮影装置を備えるだけで、あらゆる形態の撮影ニーズにこたえることができ、診断の低コスト化と所要時間短縮、ならびに設置スペースの省スペース化並びに収納に貢献する。さらに、同X線診断装置は、遠隔診断、院内ネットワーク(HIS)、及び放射線科内ネットワーク(RIS)等にも対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置の前面側の斜視図。
【図2】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置の後面側の斜視図。
【図3】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置の全体的な制御ブロック図。
【図4】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置のX線管上下駆動部及びアーム回転部の斜視図。
【図5】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置のX線管前後駆動部の一部を透視した斜視図。
【図6】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置のX線受像部の回転駆動部の部分斜視図。
【図7】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置により被検者の胸部を撮影する際の設定を説明する図。
【図8】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置により被検者の腰部を撮影する際の設定を説明する図。
【図9】 本発明の実施例1に記載のX線撮影装置により座位の被検者を撮影する際の設定を説明する図。
【図10】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置の後面側の斜視図。
【図11】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置の前面側の斜視図。
【図12】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置の全体的な制御ブロック図。
【図13】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置のアーム角度調整部の斜視図。
【図14】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置のX線管回転部の要部断面図。
【図15】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置の一つの設定を説明する図。
【図16】 本発明の実施例2に記載のX線撮影装置の一つの設定を説明する図。
【符号の説明】
【0090】
1 装置本体、4 アーム上下動駆動部、5 アーム回転駆動部、6 アーム、7 X線管前後駆動部、8 X線管スライド駆動部、9 X線受像部回転駆動部、10 X線管部、11 絞り部、12 X線受像部、14 撮影装置操作部、17 画像処理部、25 アーム角度調整部、30 X線管回転部

Claims (16)

  1. 床面上に設置された本体と、
    X線を照射するX線管部と、
    前記X線管部に対向配置されたX線受像部と、
    前記X線管部と前記X線受像部を両端側に保持し、第1アームと第2アームとからなるアームと、
    前記アームの端部に固着され前記アームを支持する回転軸を中心に、前記本体の側方において前記本体と干渉しないように前記アームを回転させるアーム回転駆動部と、
    前記X線受像部が受像した画像からX線画像を得る画像処理部と、を備え、
    前記第2アームは、前記第1アームに対して前記アームの長手方向に伸縮することを特徴とするX線撮影装置。
  2. 前記第1アーム及び第2アームは、略角筒状に形成され、前記第1アームの一端側に前記第2アームの一端側が伸縮自在に嵌挿されることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  3. 前記アームにはその両端側に前記X線管部及び前記X線受像装置が対向するよう設けられ、
    前記アームを上下方向へ駆動し、前記アームの高さを調整するアーム上下動駆動部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  4. 前記アーム上下動駆動部は、前記スライダを前記本体が設置された床面より0.3mから1.6mの範囲内で上下調整可能であることを特徴とする請求項3に記載のX線撮影装置。
  5. 前記アームを長手方向に伸縮させることで、前記X線管部焦点と前記X線受像部間の距離(SID)を変更するX線管前後駆動部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  6. 前記X線管前後駆動部は、前記距離(SID)を少なくとも1.1mから2mのいずれかの範囲内で調整可能としたことを特徴とする請求項5に記載のX線撮影装置。
  7. 前記アーム回転駆動部と前記アームとの間に前記アーム回転駆動部の回転軸と直交する方向に支持軸が設けられ、前記アームを揺動させることにより前記アームの角度調整を行うアーム角度調整部と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  8. 前記X線管部を前記アームの伸縮方向と直交する方向へスライドさせるX線管部スライド部と、を設けたことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  9. 前記X線管スライド部は、前記X線焦点を前記受像面中心に対して0.13mまでの範囲内で移動調整できるようにしたことを特徴とする請求項8に記載のX線撮影装置。
  10. 前記X線管部は、前記X線管スライド駆動部を介して前記アームの先端部に取り付けられ、前記X線管スライド駆動部のケースと前記X線管部の間の軸受けを介して、前記X線管部を回転させるX線管回転部をさらに設けたことを特徴とする請求項8に記載のX線撮影装置。
  11. 前記X線受像部は前記アームの回転軸と同軸で回転可能に搭載され、前記アームには、前記X線受像部を回転させる回転駆動部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  12. 前記回転駆動部は、前記X線受像部を±45度までの範囲内で回転可能としたことを特徴とする請求項11記載のX線撮影装置。
  13. 前記撮影装置操作部は、前記アーム回転駆動部による前記アームの回転と、前記回転駆動部によるX線受像部の回転とを組み合わせることで、前記X線管部と前記X線受像部とを同期回転させることを特徴とする請求項11に記載のX線撮影装置。
  14. 前記アーム回転駆動部は、前記アーム回転駆動部の回転軸を介して前記アームを180度回転した場合でも、前記アームが前記本体と干渉しないことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  15. X線を照射するX線管部と、
    前記X線管部に対向配置されたX線受像部と、
    前記X線受像部が受像した画像からX線画像を得る画像処理部と、
    両端側に前記X線管部及び前記X線受像部が対向するように設けられ、かつX線管前後駆動部により伸縮することにより、前記X線管部と前記X線受像部との間の距離SIDが調整自在なアームと、
    床面上に設置され、前記アームを回転自在に支持する本体と、
    前記本体に上下動自在に設けられたスライダにより水平方向に支承され、かつ前記本体の側方へ突設された端部に設けられた前記アームの端部に固着された回転軸及び前記回転軸を正逆回転させる電動機とからなり、前記本体の側方において前記本体と干渉しないように前記アームを前記回転軸を中心に回転させるアーム回転駆動部と、
    前記X線管部、前記X線受像部、前記画像処理部の操作を行う撮影装置操作部と、
    前記スライダを上下方向へ駆動するアーム上下駆動部と、
    を備えたX線撮影装置。
  16. 前記X線受像部を前記アームの回転中心を中心に回転させるX線受像部回転駆動部と、
    前記アーム回転駆動部と前記アームとの間に設けられ、前記アームの回転方向と直交する方向へ前記アームを揺動させることにより、前記アームの角度調整を行うアーム角度調整部と、
    前記X線管部を前記アームの伸縮方向と直交する方向へスライドさせるX線管部スライド部と、
    前記X線管部を前記アームの回転方向へ回転させるX線管部回転部と、
    を備えたことを特徴とする請求項15に記載のX線撮影装置。
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