JP4391957B2 - アンビルロール機構、それを用いた作業装置及びその装置の使用方法 - Google Patents

アンビルロール機構、それを用いた作業装置及びその装置の使用方法 Download PDF

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Description

この発明は、紙、金属箔、複合紙その他のシート状のワークを他の部材から独立させて間欠送りして、または、ワークを下面側から支持して移送張力の負担に寄与するキャリアシート上にそのワークを重ね合わせた状態で、シート状ワークをキャリアシートとともに間欠送りして、ワークに所定の型抜き、裁断、厚みの中間位置までのハーフカット等を施すに用いる他、印刷等を施すに用いても好適なアンビルロール機構を用いた作業装置およびその装置の使用方法に関するものである。
たとえば、所要の文字、図形、記号等を印刷され、裏面に粘着層を有するラベル用紙と、そのラベル用紙の裏面に予め貼着した剥離紙とからなる複合紙を、連続して延びる長尺のシート状ワークとし、そのワークのラベル用紙を、所要の輪郭形状等を有するラベル部分だけが剥離紙上に付着残留するように打ち抜くとともに、ラベル用紙の余白部分をその剥離紙から分離除去等するに当っては、これもたとえば、相互に対をなし、ともに同期して連続回転される作業ロールとアンビルロールとの間にシート状ワークを挟み込んでそれを連続的に通過させて、作業ロールの周面上に設けた、たとえば、フレキシブルエッチング刃、彫刻刃、植込刃その他からなる、所要の輪郭形状等を区画する打抜刃の刃先を、アンビルロールによるワークのバックアップ下でラベル用紙の厚みと対応する深さまでワークに食い込ませて、そのラベル用紙から所要のラベル部分を打ち抜くことが従来から行われており、この場合、所要のラベル部分を除く、ラベル用紙の余白部分、すなわち不要部分は、剥離紙から分離され、ロール状に巻回されて除去される。
しかるに、この従来技術は、連続的に回転する作業ロールとアンビルロールとの間にワークを連続的に通過させるものであることから、高い作業能率を実現することは可能であるも、これによれば、少なくとも作業ロールの周長、ひいては、作業ロールの全周にわたってそこに配設される打抜刃の全長を、印刷を施されたラベル部分の一もしくは複数ピッチに丁度対応する長さとすることが不可避となるので、所要のラベル部分のピッチ長さ、ワークの長さ方向でのラベル部分寸法等が相違する他の種類のラベル部分の打抜き加工のためには、他の種類のラベル部分に適合する周長等を有する他の作業ロールを準備することが必要となり、従って、ピッチ長さ等が異なる多数種類のラベル部分の打抜き加工のためには、ラベル部分の種類に応じた本数の作業ロールを準備することが余儀なくされ、これが、設備コスト、ロール管理コスト等の増加をもたらすことになるという不都合があった。
これがため、作業能率の低下は余儀ないものとして、設備コスト、ロール管理コスト等の増加を抑制するべく、シート状のワークを、ラベル部分のピッチ長さ等に応じた所要の長さを単位として間欠的に移送し、各間欠移送毎に、たとえば、十分長い周長を有する作業ロールに磁気吸着等によって取付けた、ロール周長より短い所要長さのフレキシブルエッチング刃をもって、ラベル部分を打抜き加工することが提案されている。
この提案技術によれば、十分長い周長を有する一本の作業ロールに対し、ラベル部分の種類に応じて準備した各種のフレキシブルエッチング刃を所要に応じて磁気吸着等させることで、一本の作業ロールを多数種類のラベル部分の打抜きに共用することができるので、回転ロール対をもって打抜き加工を施すことによる、装置の小型化を実現できることはもちろん、設備コストおよびロール管理コストの増加を有効に防止することができ、また、主には、フレキシブルエッチング刃の交換のみをもって各種のラベル部分の打抜きに対応させることで、大掛かりな段取り換え等が不要になるので、とくに、多品種少量加工に当っては、ワークの間欠送りに起因する作業能率の低さを無視し得る程度にまで小さくすることができるのみならず、むしろ作業能率を高め得る場合もある。
ところで、このような提案技術に従ってラベル部分を打抜き加工するに当って、たとえば図7に略線側面図で例示するように、周面上に、所要の長さを有するフレキシブルエッチング刃101を磁気吸着させた作業ロール102と、そのロール102と対をなすアンビルロール103とを、たとえば連続的に回転させた状態で、そのエッチング刃101の所定の作業位置への到達とタイミングを合わせて、これも対をなす送りロール104および引張りロール105の作動に基づいて、作業ロール102とアンビルロール103との間へワークWを所定の長さにわたって間欠的に送りこみ、これによって、ワークWに、エッチング刃101の周方向長さに対応する距離だけ打抜き加工を施す場合に、ワークWの一回の送り込み量を、フレキシブルエッチング刃101の周方向長さとほぼ等しくした時は、その送り込みは、たとえば、図7に示すように、フレキシブルエッチング刃101の回動方向の前端101aがアンビルロール103に十分近接した時点で開始される一方で、そのフレキシブルエッチング刃101の回動方向の後端101bが、図8に拡大して示すように、アンビルロール103に最も接近して打抜き加工を終了した後、図9に示すように、その最近接位置を幾分通過した時点、たとえば、所要のラベル部分間に存在する余白部分のほぼ全体が、両ロール102、103の中心を結ぶ半径方向直線位置を通過した時点で停止されることになる。
しかるに、ワークWのこのような停止姿勢の下では、エッチング刃101の後端101bの刃先は、ワークWに未だ食い込んだ状態にあるので、ワークWをそこに停止させたまま、作業ロール102と、対をなすアンビルロール103との両者の回転を継続させると、エッチング刃101の刃先によるワークWの引っ掻きないしは掻きむしりが生じ、ワークWが損傷されることになる。
従って、上記提案技術に基づいてワークWの間欠送りを行って、そのワークWへの損傷の発生を十分に防止するためには、エッチング刃101の後端101bがワークWから完全に抜け出す位置まで、そのワークWを相当余分に送り込むことが必要になり、これがため、多くは、対をなすロール102、103のほぼ半周分に相当する程度の長さを余分に送り込むこととしている。
ところが、ワークWの間欠送りに際するそれの送り込みをこのように余分に行ったときは、そのワークWに対する次の打抜き加工を所定の位置から適正に開始するためには、ワークWに対する次の加工で、所定の加工開始始端を、エッチング刃101の前端101aの作業開始位置に一致させるべく、作業ロール102およびアンビルロール103の継続回転中に、送りロール104および引張りロール105の逆転操作によってワークWを所定の位置まで引き戻し変位させることが必要となり、この引き戻し変位工程の存在が、送り込み駆動部等の機構および作動制御を複雑にする他、ワークWの繰返しの往復変位が、ワークWの位置決めの精度の低下を余儀なくして、高い加工精度の確保を難しくするという問題があった。
この一方で、送りロール104および引張りロール105の逆転操作によってワークWを引き戻し変位させる場合には、所定の加工を終えて巻取り軸上に一旦巻取ったワーク、いいかえれば製品ロールの他、所定の加工の終了後に、多くは他の巻取り軸上に巻取られる不要部分をもまた巻き戻し変位させることが必要になるので、巻取り軸上に巻回された製品ロールについてみれば、とくに、その後に続くワークWの再度の間欠送りに伴う、製品ロールの巻取り方向への回動駆動に当って、その製品ロールの慣性質量が、間欠送りされるワークWの張力、甚しくは送り速度の変動をもたらすことがあり、この変動が加工精度の低下の一因ともなるという問題があった。
そこで、出願人は先に、上記提案技術によってもたらされる利点としての、装置の小型化、設備コストおよびロール管理コストの増加の防止、作業能率の低下の抑制等はそのままに、シート状のワークの間欠送りに際する、ワークの余剰の送り込み量を、ワークの、上述したような広範囲にわたる引き戻し変位を必要とすることなく吸収することで、シート状ワークの引き戻し変位工程の存在に起因する、ワークの送り込みおよび引張り駆動部等の機構および作動制御の複雑化、精度確保の困難性等のことごとくを十分に取り除くとともに、不要部分の巻取りロールにおける、その不要部分の不測の破断のおそれを十分に取り除いたアンビルロール機構、それを用いた作業装置およびその装置の使用方法に係る発明を、特開2005−1101号として提案した。
この出願のアンビルロール機構は、回転駆動される作業ロールと対をなして、間欠送りされるシート状のワークを、周面に作業手段を取付けた作業ロールとの間に挾持して、そのワークに対する作業をバックアップするアンビルロールを回転可能に配設し、このアンビルロールの、作業ロールとの対向部分をそれの円周方向に隔てたそれぞれの位置でアンビルロールにワークを押圧する、供給側および引出側のそれぞれのニップロールを、揺動アームのそれぞれの端部分に、たとえば軸受け支持して配設するとともに、この揺動アームの長さ方向の中央部を、アンビルロールの中心軸線の周りに揺動可能に支持したものであり、このアンビルロール機構は、間欠送りされるシート状のワークに対し、ワーク速度と等しい周速で回動されるアンビルロールと、作業手段を取付けた作業ロールとにより、その作業手段の全周長にわたって、ワークの損傷等なしに所定の作業を常に確実かつ適正に施す結果として、ワークの送り込み量が余剰になった場合に、アンビルロールだけを所定の角度範囲にわたって逆転変位させ、この逆転変位に伴って、そのアンビルロールの周りに巻き掛けられ、また、一対のニップロールにも巻き掛けられているシート状のワークに、それの、各ロールに対する摩擦係合力の下で、送り方向とは逆向きの戻り力を生じさせるものである。
この場合、ワークのこの戻り力は、揺動アームによって相互連結した一対のニップロールの、一方に巻き掛けたワーク部分の張力増加を、そして他方に巻き掛けたワーク部分の張力減少をもたらすことから、それらの両ニップロールは、揺動アームとともに、アンビルロールの逆転方向へ、ワークの上記両部分の張力が釣り合う位置まで変位することになり、これにより、ワークの、アンビルロールの逆転変位に伴う所定の戻り変位が行われることになる。
そして、このときのワークの戻り変位は、それの変位量の全てが、ワークを介してアンビルロールに接触するそれぞれのニップロールの変位のみにて吸収されることになり、ワークの延在経路にあって、供給側のニップロールより後方側および、引出側のニップロールより前方側のいずれの部分にも、ワークの上記戻り変位の影響が及ぶことがないので、従来技術におけるように、アンビルロール103に対し、ワークWの移動方向の後方側に位置する送りロール104および、移動方向前方側に位置する引張りロール105を逆転させて、走行経路内に存在するワークWを、それのほぼ全体にわたって引き戻し変位させることに起因する問題のことごとくを十分に取り除くことができ、送り込み駆動部等の機構および作動制御の複雑化なしに高い作業精度を実現することができ、併せて、巻取りロール上に巻回した不要部分等の破断その他のおそれをも取り除くことができるとするものである。
出願人の先の提案に係るこのようなアンビルロール機構は、その機能性の点では、作業装置のユーザの要求を十分に満たすものではあるも、そのアンビルロール機構を所期した通りに、より確実かつ適正に機能させるためには、少なくとも一方のニップロールを、揺動アームに軸受け支持する中心軸と、この中心軸上に回転自在に支持したロール部分とで構成し、その中心軸上に、アンビルロール側に設けた歯車に噛合する歯車を、ワンウェイベアリング、ワンウェイクラッチ等の逆転拘束手段を介して取付け、これによって、ニップロール中心軸をシート状ワークの引き戻し方向には回動不能とすることで、アンビルロールの逆転変位に伴ってニップロールがアンビルロールから受ける力のほぼ全部を、揺動アームの揺動力として利用するとともに、ニップロールのロール部分をそれの中心軸に対して回転自在として、アンビルロールの逆転変位に基いて引き戻し変位されるワークの、ニップロールに対する擦れを防止すること等の他、これらのことに代えてもしくは加えて、揺動アームの中央部分を他の逆転拘束手段を介してアンビルロールの中心軸に支持させて、アンビルロールの逆転変位に伴って、その揺動アームを、アンビルロールの逆転変位量に応じた量だけ直接的に揺動させることが必要になり、そしてまた、アンビルロールの逆転変位に基いて、上記のように揺動された揺動アームを初期位置に迅速に復帰させるばね手段および、その復帰位置を特定するストッパが必要になり、さらには、作業ロールおよびアンビルロールの前方側へシート状ワークを引き出すためにアンビルロール機構の前方側に配設される引張りロール対にもまた、アンビルロールの逆転変位に起因するワークの引き戻し変位を防止するための逆転拘束手段を設けることが必要になり、これらのことはいずれも、構造の複雑化、重量およびコストの必然的な増加をもたらすことになる。
この一方で、シート状ワークの種類によっては、上述したようなアンビルロール機構を用いるほどに高い加工精度等を必要としないものもあり、また、一旦巻取った製品ロールの慣性質量に対する考慮および、不要部分の、巻取りロールへの巻回等が不要のものもある。
そこでこの発明は、出願人の先願に係るアンビルロール機構の基本構造を踏襲しつつ、構造の簡素化の下で、重量およびコストの低減を図ることを目的とするものであり、アンビルロールにワークを押圧する一対のニップロールを所定の作動位置に位置決め固定することで、間欠送りを終えた後のシート状ワークを、アンビルロールの逆転変位下で、所定量にわたって正確に引き戻すに当って、そのワークを両ニップロールの配設域を越える範囲にわたって引き戻し変位させるアンビルロール機構を用いた作業装置およびその装置の使用方法を提供するものである。
従って、この発明によってもまた、先の提案技術によってもたらされる、装置の小型化、設備コストおよびロール管理コストの増加の防止、作業能率の低下の抑制等の利点はそのまま実現することができる。
この発明に係る、アンビルロール機構を用いた作業装置は、たとえば正転方向にだけ回転駆動される作業ロールと対をなして、間欠送りされるシート状のワークを、周面に作業手段を取付けた作業ロールとの間に挾持して、そのワークに対する作業をバックアップするアンビルロールを、作業ロールからの独立下で正逆両方向に回転駆動可能に配設し、このアンビルロールの、作業ロールとの対向部分をそれの円周方向に隔てて、予め定めた一定の作動位置に固定され、そこでアンビルロールにワークを定常的に押圧する、供給側および引出側のそれぞれのニップロールを、アンビルロールと平行にブラケットに軸受け支持し、このブラケットの、アンビルロールの中心軸線の周りの傾動姿勢を特定する固定ロッドを設けてなるアンビルロール機構を設けるとともに、前記アンビルロールと対をなして、周面に作業手段を装着される作業ロールを設け、作業ロールおよびアンビルロールのそれぞれの中心軸を相互に別個の回転駆動手段に連結するとともに、作業ロールの中心軸上に、アンビルロールの周面に接触するフランジ部材を回転自在に配置し、さらに、供給側のニップロールの後方側に隣接する位置および、引出側のニップロールの前方側に隣接する位置のそれぞれにダンシングロールを配設してなるたものである。
ここで好ましくは、供給側および引出側のそれぞれのニップロールに、アンビルロールに設けた歯車と噛合して、ニップロールをアンビルロールと等しい周速で回転させる歯車を一体的に設ける。
ところで、それぞれのニップロールは、アンビルロール中心軸線の周りに所要に応じて回動可能に設けられ、固定ロッドによって位置決め固定されて、ニップロールの、予め定めた一定の作動位置を特定する一対のブラケットの、たとえばそれぞれの端部分に支持して設けることができる。
そしてこの場合は、それぞれのブラケットの、両ニップロール間の中央部を、アンビルロールの中心軸で枢支することにより、ブラケットの取付け構造を簡易なものとすることができる。
ここで好ましくは、それぞれのニップロールを、それらの作用部分の中心軸線に対する偏心姿勢でブラケットに支持する。
そしてこの場合は、それぞれのニップロールに、それらを、ブラケットへの支軸線の周りに回動変位させるハンドルを設けることが好ましく、また好ましくは、ブラケットに、ニップロールの軸端の回動を拘束する押しねじを設ける。
ところで、このような装置にあっては、フランジ部材をアンビルロールの周面に押圧する圧下手段を設けることが好ましく、これによれば、両ロールの周面間距離を、常に一定に維持することができ、作業手段による作業精度を十分高く保つことができる。
そして、以上のような作業装置のいずれかを用いる、この発明に係る装置の使用方法は、アンビルロールに巻き掛けされて、供給側のニップロールから引出側のニップロールに到る経路を経て間欠送りされるシート状のワークの、所定の作業位置への到達とタイミングを合わせて、作業ロールに取付けられてそれと一体に回動変位される作業手段による、そのワークに対する作業を、それとアンビルロールとの協働下で開始するとともに、作業手段の回動方向の後端がワークの表面から完全に離隔した状態でシート状ワークの間欠送りを停止し、次いで、アンビルロールを所定の角度範囲にわたって逆転させて、ワークの間欠送りによるそれの余剰の送給分を、アンビルロールの中心軸線の周りの傾動姿勢を固定ロッドによって特定されるブラケットに軸受け支持されて作動位置を固定されたそれぞれのニップロールの逆転回動変位を伴って、引出側のニップロールの前方側から、供給側のニップロールの後方側の範囲にわたり、両ダンシングロール間でのみ引き戻し変位させるにある。
この発明に係る装置に用いる長尺のシート状ワークは、先に述べたように、紙、金属箔、複合紙その他とすることができる他、アンビルロール機構側の構成部材として機能して、ワークの移送張力の支持に寄与する、繰り返し使用が可能なキャリアシート上に重ね合わされてそれに支持されるとともに、たとえば、キャリアシートとの間の摩擦力、キャリアシートへの静電結合、弱い粘着等によってそれと一体的に変位される共連れシートとすることもでき、この共連れシートは、たとえば、作業手段による所定の作業を施されて、それの一部を加工製品とされた状態で、その製品部分をキャリアシート上から取り除き、そして残部をキャリアシートと一体的に移送することができる。
ここで、エンドレスに走行されるキャリアシートまたは、巻回ロールから繰り出されて、ワーク移送作業の終了後にロール状に巻き取られるキャリアシートに支持されて移送される共連れシートをシート状ワークとして用いる場合は、キャリアシートによる移送張力の支持の下で、間欠送りされるそのワークに対し、ワーク速度と等しい周速で回動されるアンビルロールと、作業手段を取付けた作業ロールとにより、作業手段の全周長にわたって、ワークの損傷等なしに所定の作業を常に確実かつ適正に施す結果として、ワークの送り込み量が余剰になった場合に、作業ロールの正転下もしくは停止下で、アンビルロールだけを所定の角度範囲にわたって逆転変位させ、この逆転変位に伴って、そのアンビルロールの周りに巻き掛けられ、また、一対のニップロールにも巻き掛けられているシート状のワークに、それの、各ロールに対する摩擦力の下で、送り方向とは逆向きの戻り力を生じさせることにより、簡単な逆転作動機構の下での、簡単な作動制御によって、ワークの余剰の送り込み分を簡易・迅速に、しかも、所期した通りに正確に引き戻すことができる。
アンビルロールの逆転変位に基く、シート状ワークのこの引き戻し変位は、所要の作動位置に位置決め固定された両ニップロールの逆転回動変位の下で、所定量にわたって円滑かつ正確に行われることになり、この結果として、ワークは、引出側のニップロールの前方側から、供給側のニップロールの後方側に到る広範囲にわたって、両ダンシングロール間で引き戻し変位されることになるも、ワークに対する要求加工精度がさほど高くない場合には、このことによっても、ワークに、所期した通りの加工を施すことができる。
また、共連れシートをワークとして用いて、それをキャリアシートとともに、作業ロールとアンビルロールとの間に通過させることで、キャリアシートはそのままに、ワークに所定の加工を施した後、たとえば、製品部分をそのキャリアシート上から取り除き、そして残部を、そのキャリアシートをもって所要の排出個所まで搬送する場合には、製品がロール状に巻き取られることがなく、また、不要部分が巻取りロール上に巻回されることもないので、製品ロールの慣性質量が加工精度に及ぼす影響を十分に取り除くことができ、また、不要部分が破断等されることに起因する作業能率の低下のおそれをもまた十分に取り除くことができる。
これに対し、ワークの種類、作業の種類、製品形態その他との関連において、シート状ワークが長い距離にわたって引き戻し変位されることに起因する作業精度の低下が、要求精度に対して無視できないほどに大きくなる場合には、それぞれのニップロールの、アンビルロールから離隔した側に隣接させて、シート状ワークを作為的に蓄えるとともに、シート状ワークへの弛みの発生を防止してワークの張力をコントロールするそれぞれのダンシングロールを配設して、ワークの引き戻し変位を、両ダンシングロール間でのみ行わせることで、作業精度の低下のおそれをに取り除く。
従って、この発明に係る、アンビルロール機構を具える作業装置によれば、所要の作業精度を十分に確保しつつ、出願人の先願に係るアンビルロール機構に比し、各種の逆転拘束手段、ばね手段、ストッパ等を不要にして、機構の構造をより簡単にし、重量およびコストを低く抑えることが可能となる。
そして、このような作業装置において、それぞれのニップロールに、アンビルロールに設けた歯車と噛合する歯車を一体的に設けた場合には、一対のニップロールのそれぞれを、それらの周面とアンビルロール周面との摩擦力だけによって回転させる場合に比し、アンビルロールの回転駆動方向のいかんにかかわらず、アンビルロール周速により近い周速にて駆動させることができるので、アンビルロールの正転時には、シート状ワークの、所期した通りの距離にわたる正確な間欠送りに有効に寄与させることができ、また、アンビルロールの逆転時には、ワークの余剰の送り込み分を、たとえば、ワークに対する次の作業の開始位置その他の所要の位置まで、より正確に引き戻すことができる。
またここで、それぞれのニップロールを、アンビルロールの中心軸線の周りに所要に応じて回動さるとともに位置決め固定可能に設けられ、固定ロッドによって位置決め固定されて、ニップロールの、予め定めた一定の作動位置を特定するブラケットに支持させた場合には、一対のブラケットを、相互の同期下で所要に応じた角度範囲にわたって回動させることで、それぞれのニップロールの、アンビルロールに対する周方向位置を、ワークの種類、加工の種類、加工製品の取り外し位置等との関連の下で、最適位置に変位させることができ、そのブラケットの、所要の作動位置への固定によって、ニップロールの不測の変位を十分に拘束することができる。
この場合、ブラケットの、そこに支持した両ニップロール間の中央部を、アンビルロールの中心軸で枢支したときは、ブラケットの、回動可能な取り付け構造を簡易なものとするとともに、ブラケットの所要の回動変位を十分円滑なものとすることができる。
ところで、それぞれのニップロールを、それらの作用部分の中心軸線に対する偏心姿勢でブラケットに支持したときは、ニップロールをその支持軸線の周りに回動変位させることで、ニップロールの周面を、アンビルロールの周面に対して所要に応じて接近および離隔変位させることができるので、シート状ワークの、それぞれのロールへの巻掛け作業等をより容易にすることができ、また、シート状ワークを、それの種類等に応じた最適な力でアンビルロールに押圧することができる。
そしてこの場合には、それぞれのニップロールに、それらを、ブラケットへの支持軸線の周りに回動変位させるためのハンドルを設けることが、ニップロールの周面の、アンビルロール周面に対する相対位置の変更操作を簡易なものとする上で好ましい。
また、ニップロールを、それらの偏心下でブラケットに支持させる場合には、ニップロールの、支持軸線の周りでの不測の回動変位を阻止するべく、ブラケットに、ニップロールの軸端の回動を拘束するための押ねじを螺合させて設けることが好ましい。
ところで、この作業装置では、たとえば、キャリアシートともに、所定の長さにわたって間欠的に送給したワークの、作業開始始端がアンビルロール上の所定位置、たとえば、アンビルロールと作業ロールとのそれぞれの中心を結ぶ線分上に到達するのとタイミングを合わせて、回転状態または停止状態にある作業ロール上の作業手段の前端をもまたその線分上に到達させることで、ワークに対する所定の作業を適正に開始することができ、続いて、そのワークを、作業手段との間にスリップを生じさせることなく、その作業手段と等速で送給することにより、ワークに、作業手段の周長と対応する長さにわたって所定の作業を行うことができる。
これによって作業手段、たとえば打抜刃等の後端が前記線分上に到達して、ワークに対する一回の作業が完全に終了してなお、その作業手段とワークとの間にその後に生じる速度差が、ワークに、破れ、汚れ、疵等の損傷をもたらすおそれがあるときは、そのワークを、作業ロール上の作業手段がワークの表面から完全に離隔する位置まで余剰に送り込むことによって、ワークへの損傷の発生を防止する。
ところで、ワークのこのような余剰の送り込みを行った場合は、作業ロール、ひいては作業手段の次回の作用によって、そのワークに対し、次の作業開始始端位置からの正確な作業を行うためには、ワークを、少なくとも、それの余剰の送り込み長さに相当する距離だけ引き戻すことが必要になる。
そこでこの装置では、先にも述べたように、作業ロールの回転状態もしくは停止状態の下で、アンビルロールだけを、ワークの所要の引き戻し長さに相当する角度範囲にわたって逆転作動させ、このことを原因とするそれぞれのニップロールの逆転回動変位をもって、ワークの、所期した通りの、確実にして正確な引き戻し変位をもたらす。
ここでのシート状ワークのこの引き戻し変位は、前述したように、対をなすニップロール間を前後に越えた範囲にわたって行われることになるも、ワークの種類、加工の種類、加工製品の取り出し態様等によっては、このことによってなお、所要の加工精度を十分に確保し、また、高い作業能率を十分に確保することができる。
従って、この装置によってもまた、ワークの、所要に応じた引き戻し変位を、アンビルロールの逆転のための簡単な作動機構の簡易な作動制御によって所期した通りに確実に行わせることができるので、従来技術が抱える問題点を効果的に解決することができる。
なお、このようにして一旦引き戻し変位させたワークに対する次回の作業の開始は、アンビルロールの正転変位の下で、前述したところと同様にして行うことができ、このことは、対をなすニップロールの前後に設けたそれぞれのダンシングロール間でだけ、ワークの引き戻し変位を行わせた場合により効果的である。
しかもこの装置では、作業ロールおよびアンビルロールのそれぞれの中心軸を別個の回転駆動手段に連結するとともに、作業ロールの中心軸上に、アンビルロールの周面に接触する二枚のフランジ部材を回転自在に配設することにより、それらのフランジ部材の作用化で、作業ロールとアンビルロールとの中心軸線間距離を常に一定に維持することができ、また、それらのフランジ部材を、作業ロール中心軸に対して回転自在とすることにより、それらの両ロールを相互に独立に、所要に応じて回転および停止させることができる。
そしてさらに、この発明にかかる方法によれば、アンビルロールの正転変位に基づくワークの間欠送り、およびそれの逆転変位に基づく、両ダンシングロール間でのワークの引き戻し変位のそれぞれを、対をなすニップロールの作用下で、正確かつ確実に行わせることができる。
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基いて説明する。
図1は、アンビルロール機構を用いた作業装置を示す略線正面図であり、図2は、図1のII−II線に沿う部分断面側面図である。
ここで、この発明に係るアンビルロール機構は、作業ロール1と対をなし、その作業ロール1の周面に取り付けた作業手段2による作業をバックアップするアンビルロール3を具えるとともに、このアンビルロール3の中心軸線の周りに回動可能に配置した、図では、アンビルロール3の中心軸で枢支したほぼ四辺形状をなす一対のブラケット4と、このブラケット4の端部分、図に示すところでは、アンビルロール3の直径方向に対抗するそれぞれの端部分に、アンビルロール3と平行に支持されて、シート状のワークWをアンビルロール3の周面に押圧する供給側および引出側のそれぞれのニップロール5,6を具える。
なお図に示すところでは、それぞれのニップロール5、6を、相互に連結した、回動可能な一対のブラケット4のそれぞれにて支持することとしているも、それらのニップロール5、6は、相互に独立させて設けた、たとえば位置固定のそれぞれのブラケットに支持させることも可能である。
またここでは、作業ロール1とアンビルロール3とのそれぞれを、図2に示すように、相互の平行姿勢で軸受支持し、それらの両ロール1、3の中心軸7、8のそれぞれを回転駆動手段、たとえばパルスモータに、好ましくは相互に独立に連結する。
そしてまた、作業ロール1の本体胴部9を、たとえば磁化剛性材料により構成し、その周面上に所要の作業手段2、たとえば可撓性を有する打抜刃、印版その他を、胴部周長の範囲内の長さの、所要の円周長さにわたって磁気吸着可能ならしめる。
なおこれに対し、打抜刃等を磁化させることも可能である。
本体胴部9にこのようにして取付けられる作業手段2は、所定の長さにわたって間欠的に送給されるシート状のワークWを、アンビルロール3との間に挟み込んで、そのワークWに所定の作業を施すべく機能する。
そして好ましくは、このような作業ロール1の中心軸7上に、本体胴部9のそれぞれの端縁に隣接させて、その胴部9より幾分大きい直径、たとえば、その胴部9の直径に対し、作業手段2の厚みとワークWの厚みとの和、キャリアシートを用いる場合にはそれの厚みをも含む和のほぼ2倍分大きい直径を有する二枚のフランジ部材10を回転自在に配設するとともに、それらのフランジ部材10の周面をアンビルロール3の周面に接触させて、両ロール1、3の中心軸線間の距離を、作業手段2を取付けた作業ロール1の回動位置のいかんにかかわらず常に一定に維持する。
なおこのことは、図1、2に示すように、作業ロール1の中心軸7に嵌め合わせたボス11をねじ部材12をもって、図では圧下ローラを介して間接的に圧下して、フランジ部材10の周面の、アンビルロール3への密着度を高め、作業手段2とアンビルロール3との間にワークWを挟み込んでなお、作業ロール1の、アンビルロール3からの離隔変位を阻止する場合により効果的である。
ところで、図示のアンビルロール機構では、ブラケット4のそれぞれの端部分に、好ましくは図示のような軸受け支持状態で取付けられてアンビルロール3と平行に延びるそれぞれのニップロール5、6を、中心軸13、14と、その中心軸と一体に回転するロール部分15、16とで構成するとともに、図2に一方のニップロール6を例にとって示すところから明らかなように、中心軸14上に、アンビルロール3の中心軸8上に設けた歯車17と噛合する歯車18を、キー止め固定等して取付けることが好ましい。
このことによれば、ロール部分15、16、ひいては、それぞれのニップロール5、6は、アンビルロール側の歯車17による歯車18の拘束下で、アンビルロール3とは逆向きに、そのアンビルロール3の周速と等速で、強制的に回動変位されることになり、この結果として、ワークWの間欠的な送給変位および、引き戻し変位のそれぞれが、十分高い位置精度をもって行われることになる。
なお図2に示すところでは、相互に噛合する歯車17、18を二対設けることとしているも、それらをいずれか一対のみとすることも可能である。
また、ここに示すアンビルロール機構において、ブラケット4の長さ方向の中央部分を、アンビルロール3の中心軸線の周りに揺動可能に、たとえば、そのロール3の中心軸8に支持させて配設した場合には、そのブラケット4の適宜個所に、ねじ軸等とすることができる固定ロッド19を連結し、そしてこのロッド19の、たとえば支持フレーム等に対する相対突出長さを所要に応じて調整することで、ブラケット4の傾動姿勢を所要に応じて適宜に選択するとともに、所期した通りに位置決め固定することが可能となる。
以上のようなアンビルロール機構を用いた作業装置は、アンビルロール機構に加え、先に述べたように、アンビルロール3と対をなして、周面に作業手段2を装着される作業ロール1を設けたところにおいて、作業ロール1およびアンビルロール3のそれぞれの中心軸7、8を、相互に別個の回転駆動手段、たとえばパルスモータに連結し、さらに、作業ロール1の中心軸7上に、これも前述したように、それの本体胴部9に隣接して位置して、アンビルロール3の周面に接触する、胴部9より大径のフランジ部材10を回転自在に配設してなるものである。
このように構成した作業装置において、作業ロール1の胴部周面に取付ける作業手段2を、たとえば、そこに磁気吸着される可撓性の打抜刃とし、この打抜刃により、供給側のニップロール5を経てアンビルロール機構内へ所定の長さにわたって一定速度で間欠的に送り込まれる、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートその他のプラスチックシート、ゴムシート、エラストマーシート等によって形成することができるキャリアシート20上に支持されるワークWに対して、所要の輪郭形状の打抜き加工を施す場合には、そのキャリアシート20およびワークWの、それぞれのロールに対する、図1に示すような巻き掛け状態の下で、たとえば、作業ロール1の回転速度等をコントロールすることにより、ワークWの作業開始始端の、所定の作業位置、たとえば、両ロール1、3の中心軸線を結ぶ線分より幾分手前側の位置への到達と、作業手段2の回動方向前端の、その作業位置への到達とのタイミングを合わせるとともに、ワークWと等速で移動する作業手段2とアンビルロール3とでそのワークWを挟み込むことで、ワークWに対する所定の打抜き加工を高い精度で開始し、このことを、作業手段2の周方向長さの全体にわたって継続することで、作業手段2による、ワークWに対する一回の作業を終了する。
ところでこのようにして、作業手段2の、回動方向の前端から後端に至るまでの全体によってワークWに対する一回の作業を終了した後、その作業手段2の後端に位置して、ワークW内に食い込んでいる抜刃部分が、ワークWに損傷を及ぼすことなくそこから円滑に抜け出すためには、図7に示すところと関連して先にも述べたように、ワークWの、所要の加工部分間の余白部分のほぼ全体が作業ロール1とアンビルロール3とのそれぞれの中心軸線を結ぶ線分位置を通過してなお、ワークWの相当量を余分に送り込むことが必要になる。
従ってここでは、ワークWの一回の送り込み量を、作業手段2の後端の抜刃部分がワークWから円滑に抜け出すに十分な量とする一方で、ワークWに対する次回の作業の、所定位置からの確実なる開始を担保するべく、ワークWの、少なくとも余剰の送り込み分を、ワークWを巻き掛けたアンビルロール3の、その余剰送り込み分に対応する角度範囲にわたる逆転変位をもって引き戻し、アンビルロール3のこの逆転変位に基いて、アンビルロール3に噛合するそれぞれのニップルロール5、6を、予め位置決め固定された一定の位置で、アンビルロール3の回転方向とは逆方向に向けて回動変位させる。
これにより、図1に示すところでは、それぞれのニップロール5、6は、相互の同期下でともに右回りに回動変位されることになり、ワークWの所要量の引き戻しが、引出側のニップロール6の前方側部分と、供給側のニップロール5の後方側部分との間にわたって十分正確に行われることになる。
そして、以上のようにして引き戻し変位させたワークWに対する次回の作業は、アンビルロール3の再度の正転作動の下で、ワークWの余剰の引き戻し部分を前方側へ送給して、そのワークWの、次回の作業開始始端を所定の位置まで進出変位させた後、ワークWの所定長さの間欠送りを再開して、作業ロール1および作業手段2を前述したと同様に機能させることによって、ワークWの作業開始始端から適正にかつ正確に行うことができる。
ところで、一対のニップロールのそれぞれを、図示のように、アンビルロール3の中心軸線の周りに回動可能としたブラケット4に支持させたときは、たとえば、作業手段としての打抜刃による打抜き加工によって、図3(a)に例示するように、キャリアシート20上で打抜き加工されたワークWの製品部分21を、そのキャリアシート20上にそのまま載置残留させて引出側のニップロール6に通過させるに当って、その製品部分21の曲げこわさ、アンビルロール3に巻き掛けたキャリアシート20の曲がり半径その他との関連の下で、作業手段2による打抜き加工の直後に、製品部分21が、図3(b)に例示するように、キャリアシート20から剥がれてそこから脱落するおそれが生じる場合等に、そのブラケット4を、図4に例示するような回動姿勢に固定して、作業ロール1に近接する方向に変位させた引出側のニップロール6をもって、製品部分21の、キャリアシート20からの早期の剥離を拘束することで、製品部分21の不測の脱落等を有効に防止して、その製品部分21をキャリアシート20をもって、所期した通りの位置まで確実に搬送することができる。
この一方で、キャリアシート20上で加工された製品部分21を、より早期に、そのキャリアシート20から作為的に引き剥して回収等する要求の下では、引出側のニップロール6を、ブラケット4の回動により、図3(b)に示すように、その中心軸線が、アンビルロール3の中心軸線を含む水平面内に位置する姿勢もしくは、その位置より幾分上向きに変位した姿勢に固定して、製品部分21の、図3(b)に示すような自然の剥離を容易にし、または、そのニップロール6の周面による、製品部分21の、キャリアシート20からの積極的な引き剥しを可能とすることもできる。
ところで、ワークWの間欠送りによって余剰に送り込まれることになるワーク部分を、アンビルロール3の逆転変位に基いて引き戻し変位させるに当って、そのワークWの引き戻し変位領域をできるだけ狭める必要があるときは、図1に仮想線で示すように、引出側のニップロール6の前方側に隣接する位置に、ワークWまたは、ワークWおよびキャリアシート20の溜めを作為的に作り出すダンシングロール22を、そして、供給側のニップロールの後方側に隣接する位置に、ワークW等の弛みを吸収してそれの張力を一定にコントロールする他のダンシングロール23をそれぞれ配設することが好ましく、これによれば、ワークWの引き戻し変位に当って、そのワークを、両ダンシングロール22,23間でのみ変位させることができ、それらのダンシングロール22,23の外側に延在するワーク部分に、引き戻し変位の影響が及ぶのを十分に防止することができる。
図5,6はそれぞれ、アンビルロール機構の他の実施形態を、作業ロールとともに示す正面図および側面図であり、これは、ニップロール5,6の作用部分であるロール部分15,16の中心軸線yに対し、ニップロール5,6の、ブラケット4への支持を司るそれぞれの支持軸42の中心軸線zを偏心させて設けたものであり、先の実施形態の歯車17,18を省いたものである。
図中43は、ニップロール5,6の、支持軸中心軸線zの周りでの回動変位をもたらすべく、ニップロール5,6の軸端部分に設けたハンドルを示し、44は、ニップロール5,6のアンビルロール3に対する相対姿勢を特定するべく、支持軸42の、ブラケット4に対する回転を拘束する押ねじをそれぞれ示す。
なおこの場合は、ロール部分15,16の、支持軸42から独立した自由な回転を担保するべく、それらのロール部分を中心軸上に軸受け支持することが好ましく、これによれば、ロール部分15,16の、アンビルロール周面への押圧下で、それらのロール部分15,16をアンビルロール3と等しい周速で回動させることができる。
以上のような偏心構造によれば、ハンドル43を介して、ニップロール5,6の中心軸線を偏心支持軸42の中心軸線の周りに回動変位させることで、ロール部分15,16の周面を、アンビルロール3の周面に対して極めて簡単に接近および離隔させることができるので、ニップロール5,6のその離隔下で、それぞれのロール3,5,6に対するワークWの所定の巻掛けを行うことで、所要の作業手段による作業の開始準備等を簡易・迅速に行うことが可能となる。
そして、このような準備等の終了後は、ハンドル43の再度の操作によって、ロール部分15,16の周面を、アンビルロール3に対して所要の力で押圧した状態で、押ねじ44を締め込むことにより、その所要の押圧力を継続的に確保することができる。
また、図5,6に示すところでは、作業ロール1に設けたフランジ部材10を、アンビルロール3の周面に押圧するために、作業ロール1のボス11を、ベアリング45を介して圧下するねじ12に、ロックノブ46を螺合させているので、そのロックノブ46を十分に締め込むことで、ボス11に対する圧下力の、意図しない低下を効果的に防止することができる。
なお、図5,6について以上に述べた部分以外の部分については、先の場合と同様に構成することができる。
以上、作業ロールに、作業手段としての打抜刃を取付ける場合について述べたが、作業手段は、裁断刃、印版等とすることもできる。
また、シート状のワークは、それ自体を各種のロールに直接的に巻掛けて、それのみにて独立した間欠送り、引き戻し変位等を行わせ得ることはもちろんであるが、シート状ワークを、キャリアシート上に重ね合わせて、移送等を行うことが必要となる場合は、アンビルロール機構側の部材として、繰り返しの使用に供される、プラスチック製等のキャリアシートは、コンベアベルトの如くにエンドレスに走行するものとすることができる他、巻回ロールから繰り出されて巻取ロールに巻き取られるものとすることもできる。
そしてこのようなキャリアシート上への、シート状ワークの重ね合わせのタイミングは、キャリアシートとワークとのそれぞれが、それぞれのニップロールおよびアンビルロールのそれぞれに、相互の重ね合わせ姿勢で巻き掛けられることを条件として、所要に応じて適宜に選択することができる。
アンビルロール機構を用いた作業装置を示す略線正面図である。 図1のII−II線に沿う側面図である。 製品部分の剥離態様を例示する略線図である。 ブラケットの作用例を示す略線図である。 アンビルロール機構の他の実施形態を示す正面図である。 図5の側面図である。 提案技術の要部を示す正面図である。 作業手段による作業の終了時点を示す拡大断面図である。 ワークの間欠送りの停止時の、作業手段の、ワークへの干渉態様を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 作業ロール
2 作業手段
3 アンビルロール
4 ブラケット
5,6 ニップルロール
7,8,13,14 中心軸
9 本体胴部
10 フランジ部材
11 ボス
12 ねじ
15,16 ロール部分
17,18 歯車
19 固定ロッド
20 キャリアシート
21 製品部分
22,23 ダンシングロール
42 支持軸
43 ハンドル
44 押ねじ
45 ベアリング
46 ロックノブ
W ワーク
y,z 中心軸線

Claims (6)

  1. 作業ロールと対をなし、間欠送りされるシート状のワークを、周面に作業手段を取付けた作業ロールとの間に挾持してそのワークに対する作業をバックアップするアンビルロールを、正逆両方向に回転駆動可能に設け、このアンビルロールの、作業ロールとの対向部分を隔てて、予め定めた一定の作動位置に固定され、そこでアンビルロールにワークを定常的に押圧する、供給側および引出側のそれぞれのニップロールをブラケットに軸受け支持し、このブラケットの、アンビルロールの中心軸線の周りの傾動姿勢を特定する固定ロッドを設けてなるアンビルロール機構を設けるとともに、前記アンビルロールと対をなして、周面に作業手段を装着される作業ロールを設け、作業ロールおよびアンビルロールのそれぞれの中心軸を相互に別個の回転駆動手段に連結するとともに、作業ロールの中心軸上に、アンビルロールの周面に接触するフランジ部材を回転自在に配置し、さらに、供給側のニップロールの後方側に隣接する位置および、引出側のニップロールの前方側に隣接する位置のそれぞれにダンシングロールを配設してなる作業装置。
  2. それぞれのニップロールに、アンビルロールに設けた歯車と噛合する歯車を一体的に設けてなる請求項1に記載作業装置。
  3. それぞれのニップロールを、アンビルロールの中心軸線の周りに回動可能に設けられ、固定ロッドによって位置決め固定されて、ニップロールの、予め定めた一定の作動位置を特定する一対のブラケットのそれぞれに支持してなる請求項1もしくは2に記載の作業装置。
  4. それぞれのニップロールを、それらの中心軸線に対する偏心姿勢でブラケットに支持してなる請求項1もしくはに記載の作業装置。
  5. それぞれのニップロールに、それらを、ブラケットへの支持軸線の周りに回動変位させるハンドルを設けてなる請求項に記載の作業装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の作業装置を使用するに当り、
    アンビルロールに巻き掛けされて、供給側のニップロールから引出側のニップロールに到る経路を経て間欠送りされるシート状のワークの、所定の作業位置への到達とタイミングを合わせて、作業ロールに取付けられてそれと一体に回動変位される作業手段による、そのワークに対する作業を、アンビルロールとの協働下で開始するとともに、作業手段の回動方向の後端がワークの表面から完全に離隔した状態でシート状のワークの間欠送りを停止し、次いで、アンビルロールを所定の角度範囲にわたって逆転させて、ワークの間欠送りによるそれの余剰送給分を、アンビルロールの中心軸線の周りの傾動姿勢を固定ロッドによって特定されるブラケットに軸受け支持されて作動位置を固定されたそれぞれのニップロールの逆転回動変位を伴って、引出側のニップロールの前方側から、供給側のニップロールの後方側の範囲にわたり、両ダンシングロール間でのみ引き戻し変位させる、アンビルロール機構を用いた作業装置の使用方法。
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