JP3895652B2 - ニップ装置およびそれを用いた作業装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、連続的または間欠的に走行変位される、プラスチック、紙、金属箔、複合紙等のシート状部材またはフィルム状部材に、印刷、型抜き、裁断、厚みの中間位置までのハーフカット等を施すに当り、そのシート状部材またはフィルム状部材を、通常は弾性周面を有するニップロールをもって支持ロールの周面に十分に押圧して、そのシート状部材等の、たとえば一定速度での走行を担保するニップ装置およびそれを用いた作業装置に関するものであり、たとえば、テープ形態その他の形態をなすシート状部材の繰出し先端部分の、所定の巻掛け経路への通し作業を簡単にする他、シート状部材がそれの接合部等においてロール部材その他に絡み付いた場合の、その絡み付き部分の取り除き作業等を簡単かつ容易にし、併せて、それらの作業の安全性および確実性を高める技術を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
支持ロールの周面に、たとえばゴム製の弾性表面層を有するニップロールを所要の力で押圧する従来のニップ装置では、ニップロールを、シリンダその他を用いて支持ロールに対して進退変位させる大型のものを除き、ニップロールの軸線位置が、装置の分解なしには、支持ロールに対して常に一定位置に固定されるようにニップロールを組付けることが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、このようなニップ装置の下で、たとえば、シート状部材の繰出し先端部分を、支持ロールとニップロールとの間その他を経て、所定の巻掛け経路に通過させる場合には、その繰出し先端部分を、作業装置の駆動部を寸動させながら、作業者の手によって所定の個所に順次に通過させることが必要になる。従って、繰出し先端部分のこのような通し作業に当っては、作業工数が嵩むとともに、作業の安全性に対する懸念があり、また、繰出し先端部分の後方側への連続部分を、そこにしわ等を発生させることなく、所期した通りの位置に正確に通過させることが難しい等の問題があった。
そしてこれらのことは、シート状部材の、ロール部材等への絡み付き部分、巻き付き部分等を、ニップ装置を分解することなしに取り除く場合にもまた同様であった。
【0004】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、ニップロールの、支持ロールからの離隔変位を可能とすることで、前述したようなそれぞれの作業の作業能率を大きく高めることができ、また、作業の安全性および確実性を十分に確保することができるニップ装置およびそれを用いた作業装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るニップ装置は、両端を支持されて、連続的または間欠的に走行変位されるシート状部材またはフィルム状部材を、回転下で支持ロールに押圧するニップロールを具えるものであり、ニップロールのそれぞれの端部を回転自在の支持するそれぞれの端部ブロックを設けるとともに、それらの端部ブロックに、ニップロールの回転中心から偏心して位置する偏心軸を貫通させて固定し、この偏心軸のそれぞれの端部分を、支持フレームに回動可能に支持し、偏心軸の少なくとも一方の端部に、その偏心軸の回動変位をもたらす握りを設けるとともに、その握りと支持フレームとの間で、偏心軸上にカム部材を固定し、このカム部材を、ニップロールの、支持ロールへの押圧状態を維持する姿勢に拘束するばね手段を設け、このばね手段を、カム部材に直接接触して、そのカム部材によって偏心軸の半径方向に変位される加圧ピースと、この加圧ピースを偏心軸の中心方向に付勢するばね部材として構成してなるものである。
【0006】
このニップ装置では、ニップロールの、端部ブロックに対する回転中心から偏心して両端部ブロックに貫通する偏心軸を所要に応じて回動させることにより、簡単な構造の下で、装置の分解等を必要とすることなく、そのニップロールの回転中心、ひいては、ニップロールそれ自体を支持ロールに対して容易に、かつ確実に接近および離隔変位させることができる。従って、シート状部材等の繰出し先端部分を所定の経路に通過させる場合、および、そのシート状部材等の、ロール部材その他への絡み付き部分その他を取り除く場合等には、ニップロールを支持ロールから離隔させることにより、それらの作業を、高い作業能率の下で、十分安全に、しかも所期した通りの精度で、確実かつ容易に行うことができる。
【0007】
この一方で、所要の作業を終えた後は、偏心軸を再び回動変位させることで、ニップロールの回転中心の、支持ロールへの近接変位に基いて、そのニップロールを、支持ロールの表面に、所期した通りに密着させることができ、かかる状態の下では、印刷、型抜き、裁断等の所定の作業を開始ないしは継続することができる。
【0008】
また、ここで、偏心軸の少なくとも一方の端部に、その偏心軸の回動変位をもたらす握りを設けることにより、その握りの操作の下で、偏心軸の、所要に応じた回動操作を、より容易にかつ確実に行うことができる。
【0009】
また、ニップロールの少なくとも一方の端部側を支持ロールに押圧するばね手段を設けた場合には、ニップロールの、支持ロール表面への密着力を適正に高めることができる。
【0010】
これがため、ここでは、握りと支持フレームとの間で、偏心軸にカム部材を固定するとともに、そのカム部材を、ニップロールの、支持ロールへの押圧状態を維持する姿勢に拘束するばね手段を設ける。
これによれば、ばね手段をもってカム部材、ひいては、偏心軸を拘束することで、ニップロールの回転中心を、ばね手段のばね力に応じた力で支持ロール側へ付勢して、そのニップロールを、支持ロールの表面に所要の力で押圧することができる。
【0011】
これに対し、ばね手段のばね力に抗して、カム部材を偏心軸とともに回転変位させた場合には、ニップロールの回転中心、ひいては、ニップロールそれ自体を支持ロールから離隔させることができる。従って、カム部材をこの回転姿勢に保持することで、シート状部材の繰出し先端部分の通し作業その他を、駆動部を寸動等させるまでもなく、安全かつ確実に、しかも簡易迅速に行うことができる。
【0012】
このようなばね手段、カム部材に直接接触して、そのカム部材によって偏心軸の半径方向に変位される、カム従節としての加圧ピースと、この加圧ピースを偏心軸の中心方向に直接的に付勢するばね部材とで構成して、引張りタイプもしくは圧縮タイプとすることができるばね部材のばね力を、加圧ピースを介してカム部材に作用させることにより、ニップロールの、上述したような作用を、簡単な構造の下で確実にもたらすことができる。
【0013】
なおこの場合は、偏心軸の少なくとも一端部をボスを介して支持フレームに取付け、そのボスに、カム部材の回動変位および、加圧ピースの半径方向の変位を直接的もしくは間接的に案内する一以上の案内部材を設け、この案内部材の、加圧ピースの配設位置とは反対側にばね部材を配設することが好ましく、これによれば、ばね手段をボスに取付けるとともに、案内部材をも含めて、ばね手段を小型に構成することができる。
【0014】
ここで、加圧ピースを、偏心軸の直径方向に対抗して位置する二個のそれぞれの案内部材に貫通するガイドロッドを介してそれらの案内部材に取付けたときは、二本のガイドロッドの作用下で、加圧ピースの、偏心軸軸心に対する半径方向変位を、こじりの発生等なしに、より円滑に行わせることができる。
【0015】
またここで、ばね部材を、たとえば、案内部材と、ガイドロッドとの間に配設した圧縮ばねとしたときは、ばね手段を一層小型にすることができ、そのばね手段をボス以外の構成部分から完全に独立させることができる。
【0016】
このような装置において、カム部材は、適宜の形状およびカム構造を有するものを選択し得ることはもちろんであるが、それを、周面にカム面を有し、カム面の一部を、それの横断面内で弦状をなすほぼ平坦な切欠面とした柱状部材により構成したときは、カム部材の形状および構造を極めて簡単なものとすることができ、また、ばね部材のばね力を、加圧ピースを介して、カム部材のほぼ平坦な切欠面に作用させることで、ニップロールを十分安定した状態で支持ロールに定常的に押圧することができる。
【0017】
ここにおいて好ましくは、ボスの外径を、偏心軸の軸線を中心として、ニップロールの外輪郭線を内包する寸法とする。
この構成によれば、ニップロールの、支持フレームに対する脱着が必要になった場合に、支持フレームに固定したボスを、その支持フレームから解放した状態で、ニップロールを、ボスとともに、それらの軸線方向に変位させることで、ニップロールを支持フレームに干渉させることなく、作業装置等の外方へ、簡単かつ容易に、一体的に抜き出すことができる。
【0018】
この一方で、ニップロールの装着は、たとえば、偏心軸の所定位置に予めボスを取付けた状態で、そのニップロールを、支持フレームの、ボス取付け部分を経て軸線方向に押込むとともに、それを、所定の位置まで押込んで後、ボスを、支持フレームに、ボルト固定等して取付けることによって、これもまた簡単かつ容易に行うことができる。
【0019】
そしてまた、この発明に係る作業装置は、上述したニップ装置のいずれかを、一の共通の支持ロールの周りに、それの円周方向に間隔をおいて、ニップロール軸線を支持ロール軸線とほぼ平行にして複数配設したものである。
ここでより好ましくは、ニップ装置間に、支持ロールと協働して作業を行う一もしくは複数の作業ロールを配設する。
【0020】
この装置によれば、一の支持ロールの周りの複数個所で、一のまたは複数のシート状部材等に、同一種類のまたは複数種類の加工を同時にもしくは順次に施すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明に係るニップ装置を複数配設してなる作業装置を、手前側の支持フレームを取り外して示す正面図であり、図2は、その作業装置の要部拡大斜視図である。
【0022】
図1に示すところにおいて、1は作業装置の駆動系を収納するハウジングを示し、2は、そのハウジング1に突設されて、たとえば、テープ状の形態をなすシート状部材の巻回ロールからの、シート状部材の繰出軸を、3は、これもハウジングに突設されて、たとえば、型抜きされた複合紙の不要部分を巻き取る巻取軸をそれぞれ示し、また4は、シート部材に所要の加工を施した後の製品巻取軸を示す。
【0023】
ここでは、ハウジング1の中央部分に、共用の支持ロール5を突設するとともに、この支持ロール5の周りに、複数、図では六台のニップ装置6を周方向に間隔をおいて配設し、そしてこれらのニップ装置間で、図では三本の作業ロール7をハウジング1に突設させて設ける。
【0024】
ここでニップ装置6は、巻回ロールから連続的または間欠的に繰出されたシート状部材を支持ロール5に押圧するニップロール8を具えてなり、また、作業ロール7は、たとえばマグネットロールに、作業手段の一例としての抜型9を磁気吸着させてなる。
【0025】
このようにして配設できる各ニップ装置6は、図3に部分断面図正面図で例示するように、多くは、表面層をゴムその他の弾性材料層としてなるニップロール8の両端を、それぞれの端部ブロック10で、ベアリング11を介して回転自在に支持するとともに、それらの端部ブロック10に、ニップロール8の回転中心CRから偏心して位置する偏心軸12を貫通させて固定し、この偏心軸12のそれぞれの端部分をそれぞれの支持フレーム13、図2に示すところでは前後の両支持フレーム13に回動可能に支持してなる。
【0026】
このようなニップ装置6では、偏心軸12の少なくとも一端に固定した握り14を介して、その偏心軸12を回動させることにより、ニップロール8の回転中心CR、ひいては、ニップロールそれ自身を、支持ロール5の表面に近づく位置と遠去かる位置とにわたって変位させることができる。
【0027】
ところで、それぞれの支持フレーム13による偏心軸12の支持は、その軸12の両端部分をともに、軸受けボスを介して行い得ることはもちろんであるが、図に示すところでは、後方側の支持フレーム13に対しては、そこに装着した軸受けメタル15に偏心軸12を直接的に差込む一方で、手前側の支持フレーム13に対しては、その支持フレーム13に取付けた、軸受けメタル16を有するボス17に、偏心軸12を挿通させることによってそれの支持を行っている。
【0028】
この場合、ボス17の、支持フレーム13への取付けは、たとえば、支持フレーム13の貫通穴内へ嵌め込んだボス17を、支持フレーム13に螺合させたねじ18によって締付け固定することより行うことができ、また、このようなボス17に対する、偏心軸12の抜け止めは、これもたとえば、偏心軸上に固定したカラー19をボス17に接触させることにより行うことができる。
【0029】
この一方で、偏心軸12、ひいては、ニップロール8の、後方側支持フレーム13の方向への相対変位は、偏心軸上に、ボス17に対してカラーとは反対側でそのボスに接触するカム部材20を固定することにより阻止することができる。
【0030】
ここでこのカム部材20は、たとえば、円柱状をなす柱状部材21の、円周方向の一個所にほぼ平坦な切欠面22をもうけることによって形成した周面カムを有するものとすることができ、このようなカム部材20の、偏心軸12への取付けは、ほぼ平坦な切欠面22が、偏心軸軸線に対し、ニップロール8の回転中心CRのほぼ反対側に位置する姿勢として行う。
【0031】
なお、このようなカム部材20の切欠面22は、平坦面形状であることは必須ではなく、後述する加圧ピースの、その切欠面22への掛合姿勢を十分安定なものとできる限りにおいて、それらの両者の掛合面の相対関係の下で、凸曲面、凹曲面その他の形状を、所要に応じて適宜に選択することができる。
【0032】
またここでは、ニップロール8の少なくとも一端部側、図に示すところではボス17の配設側の、支持ロール5への押圧を可能とするために、カム部材20の切欠面22を図の下方側へ押圧するばね手段23を設ける。図示のこのばね手段23は、図4に、握り14を取り外した部分断面左側面図で示すように、ボス17から偏心軸12の軸端側へ突設されて、カム部材20をそれの両部から挟んで、カム部材20の回動変位を案内する一対の案内部材24に、図の上下方向に貫通するそれぞれの孔を設け、そして、カム部材20の切欠面22に接触する板状の加圧ピース25に植設した二本のガイドロッド26をそれらの貫通孔に挿通させ、さらに、これらのガイドロッド26の下端と、各案内部材24との間に圧縮ばね27を介装することにより構成することができる。
【0033】
このようなばね手段23によれば、圧縮ばね27のばね力に基づいて、加圧ピース25で、カム部材20の切欠面22を圧下することにより、ニップロール8は、それの回転中心CRと偏心軸軸線との偏心量に応じて支持ロール表面に押圧されることになり、この押圧状態は、圧縮ばね27の作用下で、加圧ピース25の、切欠面22への掛合姿勢が維持される限りにおいて継続されることになる。
【0034】
この一方で、加圧ピース25は、偏心軸12とともに、カム部材20を回動させることにより、そのカム部材20のカム面の作用下で、図5(a)に示すように、圧縮ばね27のばね力に抗して、偏心軸12の半径方向外方へ平行変位されることになり、偏心軸12のこのような回動変位は、ニップロール8の回転中心CRの、支持ロール5からの離隔変位をもたらすので、そのニップロール8は、図5(b)に示すように、支持ロール5の表面から持ち上げられることになり、支持ロール5のこの持ち上げ姿勢は、加圧ピース25を、カム面によって、それの、切欠面22への掛合位置よりも半径方向外方に拘束することで維持されることになる。
したがって、ばね手段23は、支持ロール5のこのような持ち上げ姿勢の下ではそれ本来の機能を発揮することはない。
【0035】
ところで、このようなニップ装置においてより好ましくは、図5(a)に示す
ように、ボス17の、支持フレーム13への貫通部の外径Dを、偏心軸12の軸線を中心として、図に破線で示す、ニップロール8の外輪郭線を内包する寸法と
する。
これによれば、先にも述べたように、ニップロール8の、それぞれの支持フレーム13に対する脱着を、手前側の支持フレーム13に対するボス17の抜き出しおよび入れ込みと併せて、円滑かつ容易に、しかも、ニップロール8と、支持フレーム13等との干渉のおそれなしに行うことができる。
【0036】
図1および2に示す各ニップ装置6をこのように構成したところにおいて、たとえば、図1に示す一の繰出軸2および巻取軸3と、製品巻取軸4とを用いて、予めラベル印刷等を施されたテープ状の複合紙の巻回ロール31に、抜型9を取り付けた一の作業ロール7によって抜き加工を施すに当たっては、はじめに、巻回ロール31から引き出したシート状部材32の先端部分を、作業ロール7の後退姿勢の下で、支持ロール5から、図5(b)に示すように離隔変位させたそれぞれのニップロール8と支持ロール5との間に通過させるとともに、製品巻取軸4上の紙管まで導いて、その周面に、たとえば粘着テープ等により固着する。
【0037】
次いで、作業ロール7をそれの作業位置まで進出変位させて、抜型9を、シート状部材32を介して支持ロール5に当接させるとともに、ニップロール8を、シート状部材32の介在下で、支持ロール5に、図3に示すように密着させ、その後、支持ロール5、作業ロール7および製品巻取軸4のそれぞれを相互に等速作動させて、巻回ロール31から繰出されるシート状部材32を、ニップロール8による支持ロール5への押圧下で連続的に定速走行させるとともに、そのシート状部材32に、作業ロール7による加工を施し、この加工を終えた製品を、製品巻取軸4上に巻回する一方、抜型9の作用によって発生した、いわゆる抜きかすを巻取軸3上に巻回する。
【0038】
従って、このような作業の開始に当たっては、とくには、ニップロール8の、支持ロール5からの離隔変位により、シート状部材32の繰り出し先端部分の、所定の経路への通し作業を、簡易迅速に、かつ十分安全に行うことができ、しかも、シート状部材32を、所期した通りの位置に、しわ等の発生なしに正確に通過させることができる。
そしてこれらのことは、図1に示す、他の繰出軸2、他の巻取軸3および他の作業ロール7等を用いて所要の作業を行う場合にも同様である。
【0039】
ところで、一以上の作業ロール7の作用の下で、巻回ロールから繰り出されたシート状部材に、所定の加工を施している途中で、そのシート状部材の、ロール部材その他への不測の絡み付き、巻き付き等が発生した場合には、すべての駆動ロールの停止下で、シート状部材の通過経路に存在するすべてのニップロール8を支持ロール5から離隔させることにより、より好ましくは、これと併せて、作業ロール7をもまた後退させることにより、絡み付き部分等を、駆動部の寸動等なしに、簡易迅速に、しかも、安全かつ確実に取り除くことができる。
【0040】
【発明の効果】
かくしてこの発明によれば、とくには、簡単な構造の下で、ニップロールを支持ロールから離隔変位させることができるので、小型にして安価な装置によって、シート状部材等の繰り出し先端部分の、所定の経路への通し作業、そのシート状部材等の絡み付き部分その他の除去作業等を極めて能率的に、しかも安全かつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るニップ装置を用いた作業装置の要部を示す正面図である。
【図2】 図1の要部拡大斜視図である。
【図3】 ニップ装置の実施形態を示す部分断面正面図である。
【図4】 ばね手段を例示する部分断面左側図面である。
【図5】 カム部材の回動状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 繰出軸
3 巻取軸
4 製品巻取軸
5 支持ロール
6 ニップ装置
7 作業ロール
8 ニップロール
9 抜型
10 端部ブロック
11 ベアリング
12 偏心軸
13 支持フレーム
14 握り
15、16 軸受けメタル
17 ボス
18 ねじ
19 カラー
20 カム部材
21 柱状部材
22 切欠面
23 ばね手段
24 案内部材
25 加圧ピース
26 ガイドロッド
27 圧縮ばね
31 巻回ロール
32 シート状部材
CR 回転中心

Claims (9)

  1. 両端を支持されて、連続的または間欠的に走行変位されるシート状部材またはフィルム状部材を、回転下で支持ロールに押圧するニップロールを具えるニップ装置において、
    ニップロールのそれぞれの端部を回転自在に支持するそれぞれの端部ブロックを設けるとともに、それらの端部ブロックに、ニップロールの回転中心から偏心して位置する偏心軸を貫通させて固定し、この偏心軸のそれぞれの端部分を、支持フレームに回動可能に支持し、偏心軸の少なくとも一方の端部に、その偏心軸の回動変位をもたらす握りを設けるとともに、その握りと支持フレームとの間で、偏心軸上にカム部材を固定し、このカム部材を、ニップロールの、支持ロールへの押圧状態を維持する姿勢に拘束するばね手段を設け、このばね手段を、カム部材に直接接触して、そのカム部材によって偏心軸の半径方向に変位される加圧ピースと、この加圧ピースを偏心軸の中心方向に直接的に付勢するばね部材とで構成してなるニップ装置。
  2. 偏心軸の少なくとも一端側をボスを介して支持フレームに取付け、このボスに、カム部材の回動変位を案内するとともに、加圧ピースの半径方向の変位を案内する一以上の案内部材を設け、この案内部材の、加圧ピースの配設位置とは反対側にばね部材を配設してなる請求項に記載のニップ装置。
  3. 加圧ピースを、偏心軸の直径方向に対抗して位置する二個のそれぞれの案内部材に貫通するガイドロッドによりそれらの案内部材に取付けてなる請求項に記載のニップ装置。
  4. ばね部材を圧縮ばねとしてなる請求項のいずれかに記載のニップ装置。
  5. カム部材を、周面にカム面を有し、カム面の一部を、横断面内で、弦状をなすほぼ平坦な切欠面とした柱状部材により構成してなる請求項のいずれかに記載のニップ装置。
  6. ボスの外径を、偏心軸の軸線を中心として、ニップロールの外輪郭線を内包する寸法としてなる請求項のいずれかに記載のニップ装置。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のニップ装置を、一の共通の支持ロールの周りに、それの円周方向に間隔をおいて、ニップロール軸線を支持ロール軸線とほぼ平行にして複数個配設してなる作業装置。
  8. ニップ装置間に、支持ロールと協働して作業を行う作業ロールを配設してなる請求項に記載の作業装置。
  9. 一の支持ロールの円周方向に間隔をおいて複数の作業ロールを配設してなる請求項に記載の作業装置。
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