JP3987478B2 - アンビルロール機構、それを用いた作業装置及びその装置の使用方法 - Google Patents

アンビルロール機構、それを用いた作業装置及びその装置の使用方法 Download PDF

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Description

この発明は、間欠的に移送されるフィルム、紙、金属箔、複合紙その他のシート状のワークを、型抜き、裁断、厚みの中間位置までのハーフカット等することの他、シート状のワークに印刷等を施すに用いて好適なアンビルロール機構、それを用いた作業装置およびその装置の使用方法に関するものである。
たとえば、所要の文字、図形、記号等を印刷され、裏面に粘着層を有するラベル用紙と、そのラベル用紙の裏面に予め貼着した剥離紙とからなる複合紙をワークとし、そのワークのラベル用紙を、所要の輪郭形状等を有するラベル部分だけが剥離紙上に付着残留するように打ち抜くとともに、ラベル用紙の余白部分をその剥離紙から分離除去等するに当っては、これもたとえば、相互に対をなし、ともに同期して連続回転される作業ロールとアンビルロールとの間にワークを挟み込んでそれを連続的に通過させて、作業ロールの周面上に設けた、たとえば、フレキシブルエッチング刃、彫刻刃、植込刃その他からなる、所要の輪郭形状等を区画する打抜刃の刃先を、アンビルロールによるワークのバックアップ下でラベル用紙の厚みと対応する深さまでワークに食い込ませて、そのラベル用紙から所要のラベル部分を打ち抜くことが従来から行われており、この場合、所要のラベル部分を除く、ラベル用紙の余白部分、すなわち不要部分は、剥離紙から分離され、ロール状に巻回されて除去される。
しかるに、この従来技術は、連続的に回転する作業ロールとアンビルロールとの間にワークを連続的に通過させるものであることから、高い作業能率を実現することは可能であるも、これによれば、少なくとも作業ロールの周長、ひいては、作業ロールの全周にわたってそこに配設される打抜刃の全長を、印刷を施されたラベル部分の一もしくは複数ピッチに丁度対応する長さとすることが不可避となるので、所要のラベル部分のピッチ長さ、ワークの長さ方向でのラベル部分寸法等が相違する他の種類のラベル部分の打抜き加工のためには、他の種類のラベル部分に適合する周長等を有する他の作業ロールを準備することが必要となり、従って、ピッチ長さ等が異なる多数種類のラベル部分の打抜き加工のためには、ラベル部分の種類に応じた本数の作業ロールを準備することが余儀なくされ、これが、設備コスト、ロール管理コスト等の増加をもたらすことになるという不都合があった。
これがため、作業能率の低下は否めないものの、設備コスト、ロール管理コスト等の増加を抑制するべく、シート状のワークを、ラベル部分のピッチ長さ等に応じた所要の長さを単位として間欠的に移送し、各間欠移送毎に、たとえば、十分長い周長を有する作業ロールに磁気吸着等によって取付けた、ロール周長より短い所要長さのフレキシブルエッチング刃をもって、ラベル部分を打抜き加工することが提案されている。
この提案技術によれば、十分長い周長を有する一本の作業ロールに対し、ラベル部分の種類に応じて準備した各種のフレキシブルエッチング刃を所要に応じて磁気吸着等させることで、一本の作業ロールを多数種類のラベル部分の打抜きに共用することができるので、回転ロール対をもって打抜き加工を施すことに基づく、装置の小型化を十分に実現できることはもちろん、設備コストおよびロール管理コストの増加を有効に防止することができ、また、主には、フレキシブルエッチング刃の交換のみをもって各種のラベル部分の打抜きに対応させることで、大掛かりな段取り換え等が不要になるので、とくに、多品種少量加工に当っては、ワークの間欠送りに起因する作業能率の低さを無視し得る程度にまで小さくすることができるのみならず、むしろ作業能率を高め得る場合もある。
ところで、このような提案技術に従ってラベル部分を打抜き加工するに当って、たとえば図7に略線側面図で例示するように、周面上に、所要の長さを有するフレキシブルエッチング刃101を磁気吸着させた作業ロール102と、そのロール102と対をなすアンビルロール103とを、たとえば連続的に回転させた状態で、そのエッチング刃101の所定の作業位置への到達とタイミングを合わせて、これも対をなす送りロール104および引張りロール105の作動に基づいて、作業ロール102とアンビルロール103との間へワークWを所定の長さにわたって間欠的に送りこみ、これによって、ワークWに、エッチング刃101の周方向長さに対応する距離だけ打抜き加工を施す場合に、ワークWの一回の送り込み量を、フレキシブルエッチング刃101の周方向長さとほぼ等しくした時は、その送り込みは、たとえば、図7に示すように、フレキシブルエッチング刃101の回動方向の前端101aがアンビルロール103に十分近接した時点で開始される一方で、そのフレキシブルエッチング刃101の回動方向の後端101bが、図8に拡大して示すように、アンビルロール103に最も接近して打抜き加工を終了した後、図9に示すように、その最近接位置を幾分通過した時点、たとえば、所要のラベル部分間に存在する余白部分のほぼ全体が、両ロール102,103の中心を結ぶ半径方向直線位置を通過した時点で停止されることになる。
しかるに、ワークWのこのような停止姿勢の下では、エッチング刃101の後端101bの刃先は、ワークWに未だ食い込んだ状態にあるので、ワークWをそこに停止させたまま、作業ロール102と、対をなすアンビルロール103との回転を継続させると、エッチング刃101の刃先によるワークWの引っ掻きないしは掻きむしりが生じ、ワークWが損傷されることになる。
従って、上記提案技術に基づいてワークWの間欠送りを行って、そのワークWへの損傷の発生を十分に防止するためには、エッチング刃101の後端101bがワークWから完全に抜け出す位置まで、そのワークWを相当余分に送り込むことが必要になり、これがため、多くは、対をなすロール102,103のほぼ半周分に相当する程度の長さを余分に送り込むこととしている。
ところが、ワークWの間欠送りに際するそれの送り込みをこのように余分に行ったときは、そのワークWに対する次の打抜き加工を所定の位置から適正に開始するためには、ワークWに対する次の加工で、所定の加工開始始端を、エッチング刃101の前端101aの作業開始位置に一致させるべく、作業ロール102およびアンビルロール103の継続回転中に、送りロール104および引張りロール105の逆転操作によってワークWを所定の位置まで引き戻し変位させることが必要となり、この引き戻し変位工程の存在が、送り込み駆動部等の機構および作動制御を複雑にする他、ワークWの繰返しの往復変位が、ワークWの位置決め精度の低下を余儀なくして、高い加工精度の確保を難しくするという問題があった。
この一方で、送りロール104および引張りロール105の逆転操作によってワークWを引き戻し変位させる場合には、所定の加工を終えて巻取り軸上に一旦巻取ったワーク、いいかえれば製品ロールの他、所定の加工の終了後に、多くは他の巻取り軸上に巻取られる不要部分をもまた巻き戻し変位させることが必要になるので、巻取り軸上に巻回された製品ロールについてみれば、とくに、その後に続くワークWの再度の間欠送りに伴う、製品ロールの巻取り方向への回動駆動に当って、その製品ロールの慣性質量が、間欠送りされるワークWの張力、甚しくは送り速度の変動をもたらすことがあり、この変動が加工精度の低下の一因ともなるという問題があった。
また、不要部分の巻取りロールにあっては、耐張力に極めて乏しいその不要部分が、巻き戻しおよび巻取り駆動の繰返しによって破断され易く、それが破断したときは、作業者の手作業によって、破断後の不要部分の先端部を巻取りロール上に巻き回すことが余儀なくされるという問題があった。
この発明は、提案技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、提案技術によってもたらされる利点としての、装置の小型化、設備コストおよびロール管理コストの増加の防止、作業能率の低下の抑制等はそのままに、シート状のワークの間欠送りに際する、ワークの余剰の送り込み量を、ワークの,上述したような広範囲にわたる引き戻し変位を必要とすることなく吸収することで、シート状ワークの引き戻し変位工程の存在に起因する、ワークの送り込みおよび引張り駆動部等の機構および作動制御の複雑化、精度確保の困難性等のことごとくを十分に取り除くとともに、不要部分の巻取りロールにおける、その不要部分の不測の破断のおそれを十分に取り除いたアンビルロール機構、それを用いた作業装置およびその装置の使用方法を提供するにある。
この発明にかかるアンビルロール機構は、回転駆動される作業ロールと対をなし、正転作動の下で、間欠送りされるシート状のワークを、周面に作業手段としての打抜刃を取付けた作業ロールとの間に挾持して、そのワークに対する作業をバックアップするアンビルロールを、逆転作動可能に設け、このアンビルロールの、作業ロールとの対向部分をアンビルロールの円周方向に隔てたそれぞれの位置で、アンビルロールと平行に延在して、そのアンビルロールにワークを押圧する、供給側および引出側のそれぞれのニップロールを、長さ方向の中央部分を、アンビルロールの中心軸線の周りに揺動可能に支持した揺動アームのそれぞれの端部分に、たとえば軸受け支持して配設するとともに、この揺動アームを、ワークを戻り変位させる、アンビルロールの逆転作動に伴って、ワークを巻き掛けた一対のニップロールとともに、アンビルロールの逆転方向に変位可能としてなるものである。
このアンビルロール機構では、間欠送りされるシート状のワークに対し、ワーク速度と等しい周速で回動されるアンビルロールと、作業手段としての打抜刃を取付けた作業ロールとにより、その作業手段の全周長にわたって、ワークの損傷等なしに所定の作業を常に確実かつ適正に施す結果として、ワークの送り込み量が余剰になった場合には、アンビルロールだけを所定の角度範囲にわたって逆転変位させ、この逆転変位に伴って、そのアンビルロールの周りに巻き掛けられ、また、一対のニップロールにも巻き掛けられているシート状のワークに、それの、各ロールに対する摩擦係合力の下で、送り方向とは逆向きの戻り力を生じさせる。
ワークのこの戻り力は、揺動アームによって相互連結した一対のニップロールの、一方に巻き掛けたワーク部分の張力増加を、そして他方に巻き掛けたワーク部分の張力減少をもたらすことから、それらの両ニップロールは、揺動アームとともに、アンビルロールの逆転方向へ、ワークの上記両部分の張力が釣り合う位置まで変位することになり、これにより、ワークの、アンビルロールの逆転変位に伴う所定の戻り変位が行われることになる。
ところで、この場合のワークの戻り変位は、それの変位量の全てが、ワークを介してアンビルロールに接触するそれぞれのニップロールの変位のみにて吸収されることになり、ワークの延在経路にあって、供給側のニップロールより後方側および、引出側のニップロールより前方側のいずれの部分にも、ワークの上記戻り変位の影響が及ぶことがないので、従来技術におけるように、アンビルロール103に対し、ワークWの移動方向の後方側に位置する送りロール104および、移動方向の前方側に位置する引張りロール105を逆転させて、走行経路内に存在するワークWを、それのほぼ全体にわたって引き戻し変位させることに起因する問題のことごとくを十分に取り除くことができ、送り込み駆動部等の機構および作動制御の複雑化なしに高い作業精度を実現することができ、併せて、巻取りロール上に巻回した不要部分等の破断その他のおそれをも取り除くことができる。
ここで好ましくは少なくとも一方のニップロールに、揺動アームに対する逆転拘束手段を設ける。
この構成によれば、上記ニップロールは、シート状のワークの引き戻し方向には回動不能となるので、ワークを介してアンビルロールに接触するそのニップロールが、アンビルロールの逆転変位に伴ってそのアンビルロールから受ける力のほぼ全部を、揺動アームの揺動力として利用することができ、その揺動アームの、応答性の高い円滑な揺動変位をもたらすことができる。
なおこの場合には、少なくとも一方のニップロールを、たとえば、揺動アームに軸受け支持する中心軸と、この中心軸上に回転自在に支持したロール部分とで構成し、その中心軸上に、アンビルロール側に設けた歯車に噛合する歯車を、ワンウエイベアリングを介して取り付けることが好ましくは、この場合には、ワンウエイベアリングが、ニップロール中心軸の逆転拘束手段として機能して、揺動アームの、円滑して応答性にすぐれた揺動変位を実現することになる。
またここでは、アンビルロール側の歯車と中心軸側の歯車を噛合させることで、アンビルロールからニップロールへの力の伝達を一層確実に行うことができる。
この一方で、ニップロールのロール部分を中心軸に対して回転自在とすることにより、ワークの引き戻し変位に当っての、そのニップロールの、ワークへの接触位置の相対変化を、ロール部分の自由な回動運動の下で行うことができ、これにより、ニップロール周面とワーク表面との摩擦力を小さくして、そのワーク表面を擦れ等から十分に保護することができる。
ところで、上述したところに代えてもしくは加えて、揺動アームの中央部分を、ワンウエイベアリングその他の逆転拘束手段を介して、アンビルロールの中心軸に取付けることもでき、この構成によれば、アンビルロールの逆転変位に伴って、揺動アームを、その逆転変位量に応じた量だけ直接的に揺動させることができるので、アンビルロールのその逆転変位に基づく、ワークの戻り変位量の全てを、それぞれのニップロールをもってより確実に吸収することができる。
なおここで、それぞれのニップロールを、それらの中心軸に対して偏心させて設けた軸によって揺動アームに支持した場合には、ニップロールをその軸の周りに回動変位させることで、ニップロールの周面を、アンビルロールの周面に対して所要に応じて接近および離隔させることができるので、シート状ワークの、それぞれのロールへの巻き掛け操作等をより容易にすることができる。
そしてこの場合には、それぞれのニップロールに、それらを、揺動アームへの支持軸線の周りに回動変位させるためのハンドルを設けることが、ニップロールの周面の、アンビルロール周面に対する相対位置の変更操作を簡易なものとする上で好ましい。
また、ニップロールを、それらの偏心下で揺動アームに支持させる場合には、ニップロールの、揺動アームへの支持軸線の周りでの不測の回動変位を阻止するべく、揺動アームに、ニップロールの軸端の回動を拘束するための押ねじを設けることが好ましい。
そしてまた好ましくは、揺動アームの、元位置への復帰手段、たとえば引張りばねを設ける。
これによれば、ワークの引き戻し変位によって傾動姿勢となった揺動アームを、その後に続くワークの間欠送りに当って速やかに元位置に復帰させることができ、これにより、揺動アーム、直接的にはニップロールが徐々に元位置に復帰すること等に起因する、ワークの間欠送り中のそれの速度変動を有効に防止して、すぐれた作業精度を実現することができる。
この一方で、揺動アームが、その復帰変位に当って、元位置を大きく越えて復帰するのを防止するためには、余剰の復帰を阻止するストッパを設けることが好ましい。
この発明に係る、アンビルロール機構を用いた作業装置は、先に述べたいずれかのアンビルロール機構と、アンビルロールと対をなし、周面に作業手段としての打抜刃を装着される作業ロールと、アンビルロール機構を隔てて位置して、シート状のワークの、アンビルロール機構への送り込みを司る供給ロール対および、所定の作業を終えたワークの引き出しを行う引張りロール対とを具えるものである。
ここで、アンビルロールと作業ロールとは、パルスモータその他をもって相互に独立に回転駆動されるものとすることが好ましく、またそれぞれのロール対においては、少なくとも引張りロール対を駆動手段に連結することが好ましい。
この装置では、供給ロール対から送給されるワークを、供給側のニップロール、アンビルロールおよび引出側のニップロールのそれぞれに順次に巻き掛けるとともに、引張りロール対に通過させたそのワークを、たとえば製品巻取り軸上に巻き回した場合において、供給ロール対から所定の長さにわたって間欠的に送給したワークの、作業開始始端がアンビルロール上の所定位置、たとえば、アンビルロールと作業ロールとのそれぞれの中心を結ぶ線分上に到達するのとタイミングを合わせて、作業ロール上の作業手段としての打抜刃の前端をもまたその線分上に到達させることで、ワークに対する所定の作業を適正に開始することができ、続いて、そのワークを、作業手段との間にスリップを生じさせることなく、その作業手段と等速で送給することにより、ワークに、作業手段の周長と対応する長さにわたって所定の打抜き作業を行うことができる。
これによって作業手段、たとえばエッチング打抜刃の後端が前記線分上に到達して、ワークに対する一回の作業が完全に終了してなお、その作業手段とワークとの間にその後に生じる速度差が、ワークに,破れ、汚れ、疵等の損傷をもたらすおそれがあるときは、そのワークを、作業ロール上の作業手段がワーク表面から完全に離隔する位置まで余剰に送り込むことによって、ワークへの損傷発生を十分に防止する。
ところで、ワークのこのような余剰の送り込みを行った場合は、作業ロール、ひいては作業手段としての打抜刃の次回の作用によって、そのワークに対し、次の作業開始始端位置からの正確な作業を行うためには、ワークを、少なくとも、それの余剰の送り込み長さに相当する距離だけ引き戻すことが必要になる。
そこでこの装置では、作業ロールの回転状態もしくは停止状態の下で、アンビルロールだけを、ワークの所要の引き戻し長さに相当する角度範囲にわたって逆転作動させ、このことを原因とするワークの弛みおよび張力増加のそれぞれを、そのワークを巻き掛けたそれぞれのニップロールの相対変位、いいかえれば、揺動アームの揺動運動をもって十分に吸収することで、ワークの引き戻し変位が、供給側のニップロールより後方側に及ぼす影響および、引出側のニップロールより前方側に及ぼす影響のそれぞれを完全に取り除くことができる。
従って、従来技術が抱える問題点のことごとくが効果的に解決されることになる。
なお、このようにして一旦引き戻したワークに対する次回の作業の開始は前述したところと同様にして行うことができる。
かかる作業装置において、少なくとも引張りロール対のいずれか一方のロールに、逆転を阻止するワンウエイクラッチ等を設けた場合には、ワークを引き戻し変位させるに当ってのワークの張力増加が、たとえその引張りロール対への巻き掛け部分にまで及ぶことがあっても、逆転を阻止された引張りロール対によってその張力を支持することで、引張りロール対の前方側へ一旦繰り出されたワークの、それの後方側への引き込み変位をより確実に防止することができる。
従って、供給ロール対を経てアンビルロール機構側へ一旦送りこまれたワークが、その供給ロール対の後方側へ引き戻されることもなく、これによれば、ワークの表面を保護することを目的に、繰出し軸から繰り出した、多くは透明の積層保護テープを供給ロール対をもって、もしくはその近傍でワーク表面に貼着させる場合においても、その積層保護テープの貼着および剥離を繰り返すことが不要となって、積層保護テープを一回の貼着で常に美麗に積層することができる。
またここで、作業ロールの中心軸を回転駆動手段に連結するとともに、作業ロールのその中心軸上に、アンビルロールの周面に接触する二枚のフランジ部材を回転自在に支持した場合には、それらのフランジ部材の作用下で、作業ロールとアンビルロールとの中心軸線間距離を常に一定に維持することができ、また、それらのフランジ部材を、作業ロール中心軸に対して回転自在とすることにより、それらの両ロールを相互に独立に、所要に応じて回転および停止させることができる。
そしてこの場合には、フランジ部材を、アンビルロールの周面に押圧する圧下手段を設けることで、両ロールの周面間距離を、常に一定に維持して、作業手段としての打抜刃による作業精度を十分高く保つことができる。
さらに、このような装置では、シート状ワークのロール原反の繰出し軸および、所定の作業を終えたワーク、すなわち製品ワークの巻取り軸を設けることが好ましい。
また、前述したように、ワークの表面を保護する積層保護テープ、多くは、裏面側に粘着層を有する積層保護テープの繰出し軸を設けることもでき、そして、所定の作業の内容によっては、作業手段による作業を終えた後の、不要部分の巻取り軸を設けることが好ましい。
以上のような作業装置のいずれかを用いる、この発明にかかる方法は、それぞれのニップロールおよびアンビルロールに巻き掛けされて、供給ロール対から引張りロール対に到る経路を経て間欠送りされるシート状のワークの作業開始始端の、所定の作業位置への到達と、作業ロールに取付けられた作業手段としての打抜刃の回動方向の前端の、その作業位置への到達とのタイミングに合わせて、そのワークに対する作業手段による作業を、それとアンビルロールとの協働下で開始するとともに、作業手段の回動方向の後端がワークの表面から完全に離隔した状態の下でシート状ワークの間欠送りを停止し、次いで、アンビルロールを所定の角度範囲にわたって逆転させて、揺動アームを、アンビルロールの逆転方向へ、それの逆転量と対応する範囲にわたって揺動させることにより、ワークの間欠送りによるそれの余剰の送給分を、揺動アームの端部分に取付けたそれぞれのニップロールの変位をもって吸収するものである。
この方法では、アンビルロールの逆転によるワークの引き戻し変位を、一対のニップロールの変位によって十分に吸収することができ、ワークの引き戻し変位の影響を一対のニップロール間だけの狭い範囲に止めることができるので、従来技術が抱える問題点のことごとくを有利に解決することができる。
このような方法において、シート状ワークの作業開始始端位置の、作業ロールに取付けた作業手段としての打抜刃の回動方向の前端位置に対する相対位置を予め検出して、間欠送り中のワークに対し、作業ロールの回動開始タイミングおよび回動速度の少なくとも一方を制御することで、作業手段の回動方向の前端を、アンビルロール上でワークの作業開始始端位置に一致させる。
このようなフィードバック制御を行うことで、ワークに対する作業位置精度をより一層高めることができる。
以上に述べたところから明らかなようにこの発明によれば、間欠送りされるワークの、余剰の送り込み分に対する引き戻し変位に当り、ワークの引き戻し部分の弛み等の全てを、アンビルロールに隣接する一対のニップロールの変位をもって、ワークの、極めて狭い延在範囲内にて確実に吸収することにより、ワークの送り込み駆動部等の機構および作動制御の複雑化等なしに、常にすぐれた作業精度をもたらすことができ、また、不要部分の巻取りロールが必要となる作業にあっても、その不要部分の破断のおそれを十分に取り除くことができる。
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基いて説明する。
図1は、アンビルロール機構を用いた作業装置を示す略線正面図であり、図2は、図1のII−II線に沿う部分断面側面図である。
ここで、この発明に係るアンビルロール機構は、作業ロール1と対をなし、その作業ロール1の周面に取り付けた作業手段2による作業をバックアップするアンビルロール3を具えるとともに、このアンビルロール3の中心軸線の周りに揺動可能に配置した、図ではほぼ四辺形状をなす揺動アーム4と、この揺動アーム4の端部分、図に示すところでは、アンビルロール3の直径方向に対抗するそれぞれの端部分に取付けられて、シート状のワークWをアンビルロール3の周面に押圧する供給側および引出側のそれぞれのニップロール5,6を具える。
ここでは、作業ロール1とアンビルロール3とのそれぞれを、図2に示すように、相互の平行姿勢で軸受支持し、それらの両ロール1、3の中心軸7、8のそれぞれを回転駆動手段、たとえばパルスモータに連結する。またここでは、作業ロール1の本体胴部9を、たとえば磁化剛性材料により構成し、その周面上に所要の作業手段2、たとえば可撓性を有する打抜刃、印版その他を、胴部周長の範囲内の長さの、所要の円周長さにわたって磁気吸着可能ならしめる。
なおこれに対し、打抜刃等を磁化させることも可能である。
本体胴部9にこのようにして取付けられる作業手段2は、所定の長さにわたって間欠的に送給されるシート状のワークWを、アンビルロール3との間に挟み込んで、そのワークWに所定の作業を施すべく機能する。
このような作業ロール1の中心軸7上に、本体胴部9のそれぞれの端縁に隣接させて、その胴部9より幾分大きい直径、たとえば、作業手段の厚みとワークの厚みとの和のほぼ2倍分大きい直径を有する二枚のフランジ部材10を回転自在に配設するとともに、それらのフランジ部材10の周面をアンビルロール3の周面に接触させて、両ロール1、3の中心軸線間の距離を、作業手段2を取付けた作業ロール1の回動位置のいかんにかかわらず常に一定に維持する。
なおこのことは、図1、2に示すように、作業ロール1の中心軸7に嵌め合わせたボス11をねじ12をもって、図ではベアリングを介して間接的に圧下して、フランジ部材10の周面の、アンビルロール3への密着度を高め、作業手段2とアンビルロール3との間にワークWを挟み込んでなお、作業ロール1の、アンビルロール3からの離隔変位を阻止する場合により効果的である。
ところで、アンビルロール機構において、揺動アーム4のそれぞれの端部分に、軸固定状態で、または、好ましくは図示のような軸受け支持状態で取付けられてアンビルロール3と平行に延びるそれぞれのニップロール5、6は、少なくともそれらの一方に逆転拘束手段を設けることが、揺動アーム4の所要の揺動運動を円滑に行わせる上で好ましく、これがためには、たとえば、その一方のニップロール、図では両ニップロール5、6を、中心軸13、14と、それらの各中心軸上に回転自在に支持したロール部分15、16とで構成するとともに、図2に一方のニップロール6を例にとって示すところから明らかなように、中心軸14上に、アンビルロール3の中心軸8上に設けた歯車17と噛合する歯車18を、ワンウエイベアリング19を介して取付けることが好ましい。
このことによれば、ロール部分15、16は、中心軸13、14に対していずれの方向にも自由に回動することができるが、揺動アーム4によって支持した中心軸それ自体は、アンビルロール3の逆転変位に当り、ワンウエイベアリング19の作用の下で逆転を阻止された状態で、そのアンビルロール側の歯車17による歯車18の拘束下で、アンビルロール3と一体的に、それと同方向へ、同一の範囲にわたって強制的に変位されることになり、結果として、揺動アーム4もまた、アンビルロール3の中心軸線の周りに、それらと同一の角度範囲にわって揺動されることになる。
この一方で、アンビルロール3がワークWの送り方向に正転するときは、ニップロール5,6の中心軸13,14は、アンビルロール側の歯車17と噛合する歯車18の回転に基づいて、同方向に回転されることになる。
なお図2に示すところでは、相互に噛合する歯車17、18を二対設けることとしているも、それらをいずれか一対のみとすることも可能である。
また、ここに示すアンビルロール機構では、揺動アーム4の長さ方向の中央部分を、アンビルロール3の中心軸線の周りに揺動可能に、たとえば、そのロール3の中心軸8上に支持させて配設したところにおいて、その揺動アーム4の適宜個所、図では、アンビルロール中心軸8の真下に当る部分に、アーム復帰手段としての引張りばね20をブラケットを介して連結し、これにより、揺動アーム4を図の右回りに常時付勢する。これによれば、アンビルロール3の逆転変位に伴って、左回りに揺動されたその揺動アーム4を、アンビルロール3の正転変位に際して、引張ばね20をもって元位置に速やかに復帰させることができる。
この一方で、揺動アーム4に当接して、それの、元位置を越えた余剰の復帰を確実に防止するストッパ21、好適には位置調整可能なストッパを設けることが好ましい。
以上のようなアンビルロール機構を用いた、この発明に係る作業装置は、アンビルロール機構に加えて、アンビルロール3と対をなす上述したような作業ロール1と、アンビルロール機構を隔てて配設されて、ワークWの送り込みを行う供給ロール対22および、所定の作業を終えたワークWの引き出しを行う引張りロール対23とをさらに具えるものである。
ここで、供給ロール対22は、好ましくは、シート状ワークWのロール原反24を支持する繰出し軸25から導びいたそのワークWを狭持して、たとえば、引張りロール対23の回転駆動に基いて、それを、所定の長さにわたってアンビルロール機構へ間欠的に送り込むべく機能し、また好ましくは、片面に粘着層を有する積層保護テープのロール原反26を支持する繰出し軸27から導いたその積層保護テープTを狭持して、それの粘着層をワークWの表面に貼着させるべくも機能する。
なお図中28は、その繰出し軸27に近接させて配設されて、積層保護テープTの粘着層から引き剥した剥離紙Sを巻取る巻取り軸を示す。
また引張りロール対23は、たとえば、回転駆動手段への直接的な連結下で、作業を終えたワークWを、アンビルロール機構から所定の長さにわたって間欠的に引き出すべく機能し、これに伴って、繰出し軸25上のワークWを、アンビルロール機構へ引き込むべくも機能する。
加えて、好ましくは、全ての処理を終えた製品ワークWPを巻取り軸29に引き渡すべくも機能する。
ところで、作業ロール1の胴部周面に取付けられる作業手段が、たとえば、従来技術で述べたような打抜刃である場合には、その打抜刃による作業を終えた後の不要の余白部分の巻取り軸30を別途設けて、その不要部分Mを、それが引張りロール対23を通過するに先だって、その巻取り軸30上に巻回することが好ましい。
なお図中31は、引張りロール対23の、アンビルロール3に近接して位置するロール23aの表面に対向させて配設した剥離拘束板を示し、この剥離拘束板31は、不要部分MのワークWからの引き剥し位置がアンビルロール機構側へ遷移するのを阻止して、その引き剥しを常に一定位置にて行わせるべく機能する。
そしてさらに、このようなそれぞれのロール対22、23のうち、少なくとも引張りロール対23のいずれか一方のロール、図1に示すところではロール23aに、それ自身の正転は許容するも、逆転を阻止するワンウエイクラッチ32を設け、そのロール23aとアンビルロール3との間で、ワークWの張力がたとえ増加することがあっても、引張りロール対23から前方側へ一旦引き出されたワークWが、アンビルロール機構側へ引き戻されるのを十分に防止する。
図3、4はそれぞれ、以上に述べたような作業装置の外観を示す正面図および側面図であり、図中33はハウジングに設けたメイン操作パネルを、そして34は、操作設定パネルをそれぞれ示し、また、図3中の35、36はそれぞれ、供給ロール対22および引張りロール対23のロール手回しノブを示す。
これらのロール手回しノブ35、36は、それぞれのロール対22、23の外部駆動を可能とするものであり、たとえば、作業の開始に先だってワークWをそれぞれのロールに巻き掛ける場合に、手回しノブ35、36を回動させてロール対を駆動することによって、ワークWの所定の巻き掛け操作を容易にするべく機能させることができる。
このように構成した作業装置において、作業ロール1の胴部周面に取付ける作業手段2を、たとえば、そこに磁気吸着される可撓性の打抜刃とし、この打抜刃により、供給ロール対22を経てアンビルロール機構側へ所定の長さにわたって一定速度で間欠的に送り込まれるワークWに対して、従来技術で述べたと同様に、所要のラベル部分の輪郭の打抜き加工を施す場合には、そのワークWの、それぞれのロールに対する、図1に示すような巻き掛け状態の下で、それの、たとえば作業開始始端の特定位置への通過を、図1に示すようなマークセンサ37によって検知した後、作業ロール1の回転速度等をコントロールすることにより、ワークWの作業開始始端の、所定の作業位置、たとえば、両ロール1、3の中心軸線を結ぶ線分より幾分手前側の位置への到達と、作業手段2の回動方向前端の、その作業位置への到達とのタイミングを合わせるとともに、ワークWと等速で移動する作業手段2とアンビルロール3とでそのワークWを挟み込むことで、ワークWに対する所定の打抜き加工を高い精度で開始し、このことを、作業手段2の周方向長さの全体にわたって継続することで、作業手段2による、ワークWに対する一回の作業を終了する。
なお、この場合のワークWは、繰出し軸27のロール原反26から繰り出されて、剥離紙Sを取り除かれた積層保護テープTを、供給ロール対22によって表面に貼着されたものとし得ることはもちろんである。
ところでこのようにして、作業手段2の、回動方向の前端から後端に至るまでの全体にわたってワークWに対する一回の作業を終了した後、その作業手段2の後端に位置して、ワークW内に食い込んでいる抜刃部分が、ワークWに損傷を及ぼすことなくそこから円滑に抜け出すためには、図7に示すところと関連して先にもの述べたように、ワークWの、所要のラベル部分間の余白部分のほぼ全体が作業ロール1とアンビルロール3とのそれぞれの中心軸線を結ぶ線分位置を通過してなお、ワークWの相当量を余分に送り込むことが必要になる。
従ってここでは、ワークWの一回の送り込み量を、作業手段2の後端の抜刃部分がワークWから円滑に抜け出すに十分な量とする一方で、ワークWに対する次回の作業の、所定位置からの確実なる開始を担保するべく、ワークWの、少なくとも余剰の送り込み分を、ワークWを巻き掛けたアンビルロール3の、その余剰送り込み分に対応する角度範囲にわたる逆転変位をもって引き戻し、アンビルロール3のこの逆転変位に基いて、アンビルロール3に噛合するそれぞれのニップロール5、6を、揺動アーム4とともにアンビルロール3の逆転方向に向けてそれの変位量に対応するだけ、図では左回りに変位させる。
この場合、図の右側に位置するニップロール6の、図の上方側への変位の下に、ワークWの所要に応じた引き戻し変位が行われ、そして、ワークWのこの引き戻し変位量に対応するだけ、図の左側のニップロール5が下方側へ変位して、ワークWの弛みを完全に除去することはもちろん、それに所定の張力を付与することになるので、アンビルロール3の逆転変位によるワークWの引き戻し変位の影響を、アンビルロール機構のみにて十分に吸収することができ、その影響が、供給ロール対22の後方側および、引張りロール対23の前方側に及ぶのを効果的に防止することができる。
なお、ワークWのこのような引き戻し変位を行うに際して、ワークWに作用する張力が、アンビルロール3と引張りロール対23との間でたとえ増加することがあっても、引張りロール対23のロール23aは、ワンウエイクラッチ32によって逆転を阻止されていることから、引張りロール対23の前方側へ一旦引き出されたワークWが、その張力増加に起因して、アンビルロール機構側へ引き込まれることはない。
従って、従来技術で述べたように、送りロール104および引張りロール105のそれぞれを逆転させて、ワークWを広い範囲にわたって引き戻し変位させることに起因する問題のことごとくを十分に解決することができる。
以上のようにして引き戻し変位させたワークWに対する次回の作業は、ワークWの、その後に続く、所定長さの間欠送りの再開の下で、アンビルロール3を正転作動させるとともに、作業ロール1および作業手段2を前述したように機能させることによって、ワークWの作業開始始端からの作業を適正に開始することができ、この場合、揺動アーム4およびそれぞれのニップロール5、6は、それぞれの歯車17,18の噛合、引張りばね20の作用等によって、遅滞なく図示の元位置に復帰されることになり、余剰の復帰は、ストッパ21によって確実に阻止されることになる。
以上この発明を図面に示すところに基いて説明したが、マークセンサ37によるワークWの検出位置は、フィードバック制御に支障をきたさない限りにおいて、作業開始始端だけに限定されることなく、所要に応じて適宜に変更することができる。
また、図示の装置からマークセンサ37を省くことも可能であり、この場合には、それぞれのロールの、予め定めた回動角度との関連の下で、ワークおよび作業手段のそれぞれの、所定位置への到達タイミングをコントロールすることで、ワークに対する所定の作業を所期した通りに行う事ができる。
さらに、作業手段は、打抜刃以外の、裁断刃、印版等とすることもできる。
図5,6はそれぞれ、アンビルロール機構の他の実施形態を、作業ロールとともに示す正面図および側面図である。
これはとくに、揺動アーム4の中央部分を、逆転拘束手段41、たとえば、アンビルロール3の正転は許容するも、逆転は阻止するワンウエイベアリングを介してアンビルロール3の中心軸8上に取付けたものであり、これによれば、先に述べたような歯車17,18の噛合等を省いてなお、アンビルロール3は、揺動アーム4から独立して正転することができる一方、それの逆転に当っては、揺動アーム4と一体的に回動変位することになる。
従って、揺動アーム4の、アンビルロール3の中心軸線の周りでの、図5に示すところにおける時計回りの揺動運動は、アンビルロール3の正転および停止とは別個独立に行われることになり、反時計回りの揺動運動は、アンビルロール3の逆転と一体的に行われることになる。
このようなアンビルロール機構では、ワークWの一回の送り込みによって生じる余剰の送り込み分を、アンビルロール3の逆転運動によって引き戻すに当たり、揺動アーム4もまた、それぞれのニップロール5,6とともに、アンビルロール3の逆転変位量と対応する角度範囲にわたって、図5の反時計回りに揺動されることになるので、ワークWの、アンビルロール3によって引き戻し変位量の全てが、それらのニップロール5,6によって確実に、かつ完全に吸収されることになる。
ところで、図5,6に示すところでは、それぞれのニップロール5,6を、ロール本体部分、たとえば中心軸上のロール部分15,16に対して偏心させて設けた軸42によって揺動アーム4に支持するとともに、それぞれのニップロール5,6、図ではそれらの中心軸に、ニップロール5,6を軸42の周りに回動変位させるハンドル43を取付ける。
この構成によれば、ハンドル43を介して、ニップロール5,6の中心軸13,14を、軸42の周りに回動変位させることで、ロール部分15,16の周面を、アンビルロール3の周面に対して極めて簡単に接近および離隔させることができので、ニップロール5,6のその離隔下で、それぞれのロール3,5,6に対するワークWの所定の巻掛けを行うことで、作業の開始準備等を簡易・迅速に行うことが可能となる。
この場合にあって、軸42、ひいては、ニップロール5,6の不測の回動変位を防止するためには、揺動アーム4に、軸42の回動を拘束する、図5に例示するような押ねじ44を設けることが好ましい。
また、図5,6に示すところでは、作業ロール1に設けたフランジ部材10を、アンビルロール3の周面に押圧するために、作業ロール1のボス11を、ベアリング45を介して圧下するねじ12に、ロックノブ46を螺合させているので、そのロックノブ46を十分に締め込むことで、ボス11に対する圧下力の、意図しない低下を効果的に防止することができる。
なお、図5,6について以上に述べた部分以外の部分については、先の場合と同様に構成することができる。
アンビルロール機構を用いた作業装置を示す略線正面図である。 図1のII−II線に沿う側面図である。 上記作業装置の外観を示す正面図である。 図3の側面図である。 アンビルロール機構の他の実施形態を示す正面図である 図5の側面図である。 提案技術の要部を示す正面図である。 作業手段による作業の終了時点を示す拡大断面図である。 ワークの間欠送りの停止時の、作業手段の、ワークへの干渉態様を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 作業ロール
2 作業手段
3 アンビルロール
4 揺動アーム
5,6 ニップルロール
7,8,13,14 中心軸
9 本体胴部
10 フランジ部材
11 ボス
12 ねじ
15,16 ロール部分
17,18 歯車
19 ワンウエイベアリング
20 引張りばね
21 ストッパ
22 供給ロール対
23 引張りロール対
23a ロール
24,26 ロール原反
25,27 繰出し軸
28,29,30 巻取り軸
31 剥離拘束板
32 ワンウエイクラッチ
41 逆転拘束手段
42 軸
43 ハンドル
44 押ねじ
45 ベアリング
46 ロックノブ
W,WP ワーク

Claims (19)

  1. 作業ロールと対をなし、正転作動の下で、間欠送りされるシート状のワークを、周面に作業手段としての打抜刃を取付けた作業ロールとの間に挾持して、そのワークに対する作業をバックアップするアンビルロールを逆転作動可能に設け、このアンビルロールの、作業ロールとの対向部分をアンビルロールの円周方向に隔てたそれぞれの位置で、アンビルロールと平行に延在して、そのアンビルロールにワークを押圧する、供給側及び引出側のそれぞれのニップロールを、長さ方向の中央部分をアンビルロールの中心軸線の周りに揺動可能に支持した揺動アームのそれぞれの端部分に支持するとともに、この揺動アームを、ワークを戻り変位させる、アンビルロールの逆転作動に伴って、ワークを巻き掛けた一対のニップロールとともに、アンビルロールの逆転方向に変位可能としてなるアンビルロール機構。
  2. 少なくとも一方のニップロールに、揺動アームに対する逆転拘束手段を設けてなる請求項1に記載のアンビルロール機構。
  3. 少なくとも一方のニップロールを、中心軸と、この中心軸上に回転自在に支持したロール部分とで構成し、その中心軸上に、アンビルロール側に設けた歯車に噛合する歯車を、ワンウエイベアリングを介して取付けてなる請求項1もしくは2に記載のアンビルロール機構。
  4. 揺動アームの中央部分を、逆転拘束手段を介して、アンビルロールの中心軸に取付けてなる請求項1〜3のいずれかに記載のアンビルロール機構。
  5. それぞれのニップロールを、それらの中心軸に対して偏心させて設けた軸によって揺動
    アームに支持してなる請求項1〜4のいずれかに記載のアンビルロール機構。
  6. それぞれのニップロールに、それらを、揺動アームへの支持軸線の周りに回動変位させるハンドルを設けてなる請求項5に記載のアンビルロール機構。
  7. 揺動アームに、ニップロールの軸端の回動を拘束する押しねじを設けてなる請求項5もしくは6に記載のアンビルロール機構。
  8. 揺動アームの、元位置への復帰手段を設けてなる請求項1〜7のいずれかに記載のアンビルロール機構。
  9. 前記復帰手段を引張ばねとしてなる請求項8に記載のアンビルロール機構。
  10. 揺動アームの余剰の復帰を阻止するストッパを設けてなる請求項8もしくは9に記載のアンビルロール機構。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載したアンビルロール機構及び、アンビルロールと対をなし、周面に作業手段としての打抜刃を装着される作業ロールと、アンビルロール機構を隔てて位置して、ワークの送り込みを司る供給ロール対および、所定の作業を終えたワークの引き出しを行う引張りロール対とを具えてなる作業装置。
  12. 少なくとも、引張りロール対のいずれか一方のロールに、逆転を阻止するワンウエイクラッチを設けてなる請求項11に記載の作業装置。
  13. 作業ロールの中心軸を回転駆動手段に連結するとともに、作業ロールのその中心軸上に、アンビルロールの周面に接触するフランジ部材を回転自在に支持してなる請求項7もしくは8に記載の作業装置。
  14. フランジ部材を、アンビルロールの周面に押圧する圧下手段を設けてなる請求項13に記載の作業装置。
  15. シート状ワークのロール原反の繰出し軸および、所定の作業を終えたワークの巻取り軸を設けてなる請求項11〜14のいずれかに記載の作業装置。
  16. 積層保護テープの繰出し軸を設けてなる請求項11〜15のいずれかに記載の作業装置。
  17. 作業手段による作業を終えた後の、不要部分の巻取り軸を設けてなる請求項11〜16いずれかに記載の作業装置。
  18. 請求項11〜17のいずれかに記載の作業装置を使用するに当り、
    アンビルロールに巻き掛けされて、供給ロール対から引張りロール対に到る経路を経て間欠送りされるシート状のワークの、所定の作業位置への到達とタイミングを合わせて、作業ロールに取付けた作業手段としての打抜刃による、そのワークに対する作業を、アンビルロールとの協働下で開始するとともに、作業手段の回動方向の後端がワークの表面から完全に離隔した状態の下でシート状のワークの間欠送りを停止し、次いで、アンビルロールを所定の角度範囲にわたって逆転させて、揺動アームを、アンビルロールの逆転方向へ、それの逆転量と対応する範囲にわたって揺動させることで、ワークの間欠送りによるそれの余剰送給分を、それぞれのニップロールの変位によって吸収する、アンビルロール機構を用いた作業装置の使用方法。
  19. シート状のワークの作業開始始端位置の、作業ロールに取付けた作業手段としての打抜刃の回動方向の前端位置に対する相対位置を検出して、間欠送り中のワークに対し、作業ロールの回動開始タイミングおよび回動速度の少なくとも一方を制御することで、作業手段の回動方向の前端を、アンビルロール上でワークの作業開始始端位置に一致させる請求項18に記載のアンビルロール機構を用いた作業装置の使用方法。
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