JP4391186B2 - 筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばボールペンやシャープペンシルやサインペンなどの筆記具に関し、詳しくは、軸筒の把持部位に弾性材料からなる弾性把持部材を具備した筆記具に関する。
従来、この種の筆記具として、軸筒の把持部位に、該把持部位よりも若干長い弾性把持部材(グリップ)を挿入し、この弾性把持部材の後端面を、軸筒外周面に環状に突設された保持部材(リング)又は保持部(後軸の先端面)に対して当接させ、そして、この軸筒の前端部(雄ねじ部)に接着剤を塗布して先口(口金部材)を螺着することで、該先口の後端面を、該弾性把持部材の前端面に圧接させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、軸筒の把持部位に弾性把持部材(軟質材製筒体)を装着し、この弾性把持部材の内周面に軸筒側へ突出する支持部(リブ)を周方向へ複数配設して、該弾性把持部材の内周面と軸筒の把持部位との間に空隙部を形成し、該空隙部により弾性把持部材を比較的大きく弾性変形させて把持感触を良好にしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
しかし乍ら、このような従来の筆記具によれば、特許文献1の場合、弾性把持部材が前記保持部材又は前記保持部と先口との間に挟持されて軸方向へ移動不能だが、この弾性把持部材は、軸筒外周面に対する嵌合力が十分に確保されていないこと等のために、把持された際に軸筒の周方向へ滑って回動してしまう場合がある。したがって、良好な把持感覚が得られないという問題があった。
特に長期使用に伴う弾性把持部材の劣化に起因して、該弾性把持部材が軸筒に対して軸方向へも滑って移動し易くなり、それにより把持感覚が低下する場合もあった。
また、製造時には、先口を軸筒の前端部に螺着させながら、その後端面を弾性把持部材の前端面に圧接させるため、先口の螺着に伴って弾性把持部材の前端部分が周方向へ捩れ易く、完成状態で弾性把持部材の見栄えが悪くなって製品価値が低下するという問題もあった。また、逆に、螺着後の先口が、前記のようにして捩れた弾性把持部材に接触されることで、緩んでしまう場合もあった。
更に、軸筒の前端部と先口とは螺着されているが、ねじ部等の寸法バラツキ等により、先口と軸筒との組み付け時及び筆記具完成後に、先口のガタ付きが発生し易いと共に、軸筒と先口とが偏心し易く、そのために外観上の体裁を損ねたり、筆圧がかかると先口がガタ付いたり等の問題を生じる場合があった。
一方、特許文献2の場合には、弾性把持部材の内周面に突設した支持部しか軸筒に圧接されていないため、上記特許文献1に比べ、弾性把持部材の嵌合力が弱く、該弾性把持部材が軸筒に対して周方向や軸方向へ滑り易いという問題があった。
特開2000−301882号公報(第1−2頁、図1−2) 実開昭63−60375号公報(第3−7頁、第1−4図)
本発明は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、弾性把持部材の軸方向や周方向への滑りを完全に防止した上で、弾性把持部材の捩れを防止でき、ひいては弾性把持部材の把持感触、先口の組み付け時における製造性、及び完成後の品質を向上した筆記具を提供することにある。
上記課題を解決するために、第一の発明では、軸筒の把持部位に弾性把持部材を具備した筆記具において、前記軸筒の把持部位と前記弾性把持部材とを二重成形により一体化させ、この軸筒の前端部に先口を軸方向へ嵌挿して、該先口の後端面を上記弾性把持部材の前端面に圧接させた筆記具であって、上記弾性把持部材の内周面に軸筒側へ突出する支持部を周方向へ複数配設することで、該弾性把持部材の内周面と把持部位との間に空隙部を形成し、前記支持部を軸筒側へ向けて広くなるように成形するとともに、その広くなった突端部を上記二重成形により軸筒に融着させていることを特徴とする。
ここで、上記弾性把持部材には、その周壁部の内周面を上記把持部位に対して直接接触させるようにした態様や、周壁部の内周面に支持部を形成し、該支持部の突端を上記把持部位に接触させることで該周壁部と上記把持部位との間に空隙部を形成するようにした態様、二重筒状に形成され、その内外の筒部間に空隙部を形成するようにした態様等を含む。
また、第の発明では、上記第二の発明の構成に加えて、上記軸筒の外周面に鍔部を形成し、該鍔部に対して弾性把持部材の後端面を上記二重成形により融着させるとともに、この弾性把持部材の前端面に先口の後端面を圧接させて上記空隙部を密閉したことを特徴とする。
また、第の発明では、上記第一又は二の発明の構成に加えて、上記軸筒の前端部の外周面と該外周面に対向する先口の内周面とによって、先口の前方への移動を不能にする乗り越え嵌合部と、略平行に対向して軸方向へ摺動可能な略同径の面合わせ部と、互いに径方向へ圧接し合う嵌合部とを構成したことを特徴とする。
なお、上記第の発明は、上記第一又は二の構成を具備せずに、下記に示すように、独立した構成としてもよい。
即ち、この筆記具は、軸筒の前端部に先口を具備した筆記具において、上記軸筒の前端部の外周面と先口の内周面とによって、先口の前方への移動を不能にする乗り越え嵌合部と、略平行に対向して軸方向へ摺動可能な略同径の面合わせ部と、互いに径方向へ圧接し合う嵌合部とを構成したことを特徴とする。
また、第の発明では、上記第の発明の構成に加えて、上記面合わせ部を乗り越え嵌合部よりも軸方向前端側に配置したことを特徴とする。
また、第の発明では、上記第又は第の発明の構成に加えて、上記嵌合部を面合わせ部よりも軸方向前端側に配置したことを特徴とする。
本発明は、上記構成により下記の作用効果を奏する。
第一の発明によれば、軸筒の把持部位と弾性把持部材を二重成形で一体化することにより、把持部位に対して弾性把持部材が移動不能に融着される。したがって、弾性把持部材の軸方向や周方向への滑りを完全に防止することができる。
したがって、弾性把持部材を軸方向へ挟み込むようにした従来技術や、弾性把持部材の内周面に突設した支持部を軸筒に圧接させるようにした従来技術等と比べ、弾性把持部材の滑りによる移動がなく、良好な把持感覚が得られる。
更に、軸筒の前端部に対して先口を軸方向へ嵌挿させ、該先口の後端面を弾性把持部材の前端面に圧接させているため、先口を螺着するようにした従来技術のように回転力が弾性把持部材の前端部分に作用して、弾性把持部材に捩れを生じたり、螺着後の先口が捩れた弾性把持部材との接触により緩んでしまったり等の問題がなく、完成後における外観上の体裁にも優れている。その上、先口の組み付け作業の際に螺着よりも手間がかからないため、生産性の向上によって低コスト化を図れる。
よって、弾性把持部材の軸方向や周方向への滑りを完全に防止した上で、弾性把持部材の捩れを防止でき、ひいては弾性把持部材の把持感触、先口の組み付け時における製造性、及び完成後の品質を向上することができる。
更に、支持部が軸筒側へ向かって広くなるように形成されるため、該支持部の突端と軸筒との融着面積が大きく、該支持部が軸筒から剥がれ難い。
また、弾性把持部材が繰り返し把持されることで、万が一、支持部と軸筒との融着部分が剥がれたとしても、支持部の突端と軸筒との接触面積が比較的大きいため、その接触部分の摩擦抵抗により、弾性把持部材が軸筒周方向へ空回りしてしまうのを防止することができる。
したがって、長期間に亘って、弾性把持部材が指へ良くフィットする良好な把持感覚を維持できる。
更に、第の発明によれば、軸筒の鍔部と弾性把持部材の後端面とを二重成形により融着させ、この弾性把持部材の前端面に先口の後端面を圧接させることで、該弾性把持部内の空隙部を密閉するという簡素な構造により、空隙部に封じ込められた空気による良好な弾発力、及び該弾発力による良好な把持感触を、長期に亘り維持することができる。
更に、第の発明によれば、軸筒の前端部に対して先口を装着する際、先口は、面合わせ部での摺接により芯合わせされながら、軸筒の前端部に嵌挿されてゆくため、その装着作業の際にガタ付きを生じ難い。
しかも、先口は、乗り越え嵌合部により前方へ移動不能にされると共に、嵌合部により径方向へ圧接されるため、軸筒への装着後や、完成後の筆記時等においても、周方向へ回り難く、且つガタ付き難い。
したがって、先口の組み付け時における製造性を一層向上できる上、完成後においては、軸筒と先口との偏心量が小さく、外観上の体裁及び品質に優れている。更に、使用時には、筆圧がかかっても先口がガタ付かないから、良好な筆記感覚を得ることができる。
更に、第の発明によれば、面合わせ部での摺接によって先口と軸筒前端部とが芯合わせされることで、先口の嵌挿方向が安定した後に、乗り越え嵌合部による嵌合が始まる。したがって、先口を嵌挿する際、乗り越え嵌合部の嵌合力が周方向の一部において偏ったり、あるいは乗り越え嵌合の際に無理な力が作用したり等することに起因して、先口がガタ付いてしまうことがなく、先口の組み付け作業がスムーズである。
よって、芯合わせ無しで乗り越えさせる構造に比べ、乗り越え嵌合の際の抵抗が小さく、先口の組み付けをスムーズに行える。そのため、例えば乗り越え嵌合部の嵌合力を、芯合わせ無しで乗り越えさせる構造よりも高めに設定しておいたとしても、先口の組み付けがスムーズな上、乗り越え嵌合の後には、先口が容易に外されてしまうことのない高い装着強度を確保することができ、ひいては、先口の組み付け時における製造性、及び完成後の品質を一層向上することができる。
更に、第の発明によれば、面合わせ部での摺接によって先口と軸筒前端部とが芯合わせされることで、先口の嵌挿方向が安定した後に、嵌合部による圧接が開始される。そのため、先口を嵌挿する際、嵌合部の嵌合力が周方向の一部において偏ったり、あるいは嵌合部の嵌合の際に無理な力が作用したり等することに起因して、先口がガタ付いてしまうことがなく、先口の組み付け作業がスムーズである。しかも、嵌合部の前記圧接によって先口嵌挿の際の抵抗が比較的大きくなったとしても、先口が組み付けられて行く工程における最終段階の僅かな部分だけであり、先口の組み付け作業性に殆ど支障がない。
したがって、嵌合部における嵌挿抵抗を必要最小限に抑えて、十分な嵌合力を確保でき、ひいては、先口の組み付け時における製造性、及び完成後の品質を、より向上することができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の筆記具Aは、図1〜図4に示す如く、軸筒1の前端側の把持部位1aに、弾性把持部材2を二重成形により融着することで、両者を一体化させており、前記弾性把持部材2の内周面には軸方向の支持部2bを周方向へ複数突設することで、該弾性把持部材2の周壁部2cと把持部位1aとの間に、空隙部Sを区画形成している。
そして、この筆記具Aは、軸筒1の前端部1bに先口3を軸方向へ嵌挿して嵌合手段Bにより連結すると共に、この先口3の後端面3aを該弾性把持部材2の前端面2aに圧接させることで、該弾性把持部材2を先口3と軸筒1の鍔部1cとの間に挟み込むようにして配置している。
軸筒1は、図1及び図2に示す如く、把持部位1aが円筒状に形成された前軸1′と、その後端に連続する後軸1″とを螺着接合してなり、所謂ノック式ボールペンの軸筒を構成している。
前記前軸1′は、その前端部1bに、先口3を連結するための後述する嵌合手段Bを備え、後端側の外周面には、把持部位1aより大径な鍔部1cを形成している。
そして、この前軸1′は、前記鍔部1cから把持部位1aの外周面の略全長に亘って、弾性把持部材2を二重成形により融着して一体化させる。
この弾性把持部材2は、例えばスチレン系エラストマーなどの弾性変形可能な合成樹脂から略円筒状に射出成形され、例えば軸筒1の前軸1′を射出成形した後に、これと連続して二重成形されることにより、把持部位1aの外周面と鍔部1cとの夫々に移動不能に融着される。
この弾性把持部材2の内周面には、その軸方向へ延びる支持部2bを、周方向へ複数突設することで、該弾性把持部材2の周壁部2cと把持部位1aの外周面との間に空隙部Sを形成している。そして、これら支持部2bは、その内端側が把持部位1aとの融着部分へ向けて広くなるように成形される。
詳しくは、図3に示す如く、周方向へ等間隔毎に複数配置された各支持部2bの内端側を、把持部位1aとの融着部分へ向かうのにしたがって円弧状又は直線状に徐々に広げることで、該支持部2bと把持部位1aとの融着面積が増大するようにしている。
なお、他の好ましい態様として、前記各支持部2bの内端部(軸筒1側を向く突端部)と把持部位1aとの融着強度を増大させるために、前軸1′の外周面における各支持部2bの内端部と対向する箇所に、例えば断面コの字形や円弧状などの凹部を予め形成しても良い。
また、上記弾性把持部材2の前端面2aには、前記軸筒1の前端部1bに嵌挿される先口3の後端面3aを密接させている。したがって、該弾性把持部材2内の各空隙部Sには、空気が封じ込められる。
そして、前記軸筒1の前端部1bの外周面と、該外周面に対向する先口3の内周面とには、これら両者に亘って軸嵌合手段Bが配設される。この軸嵌合手段Bは、軸筒前端部1bに対して先口3を軸方向へ嵌挿し嵌合させることにより、これら両者を径方向及び軸方向へ移動不能に連結する。
前記軸嵌合手段Bは、図4に示す如く、先口3の嵌挿方向と逆方向(前方)へ移動不能に係止する乗り越え嵌合部4と、略平行に対向して軸方向へ摺動可能な略同径の面合わせ部5,5と、互いに径方向へ圧接し合う嵌合部6とから構成される。
上記乗り越え嵌合部4は、軸筒前端部1bの外周面と先口3の内周面とに、一対の係止突起4a,4bを軸方向へ隣り合うように夫々突設し、軸筒前端部1b側の前記係止突起4aの外径を、先口3側の前記係止突起4bの内径よりも大きく設定している。
そして、この乗り越え嵌合部4は、前記係止突起4b及び係止突起4aのみを局部的に弾性変形させるか、或いは先口3の全体と軸筒前端部1bの全体との内の一方又は双方を、径方向へ弾性変形させることで、軸方向への乗り越えを可能にする。
上記面合わせ部5,5は、本実施の形態の好ましい一例によれば、上記乗り越え嵌合部4の係止突起4a,4bよりも軸方向前端側に配置され、先口3側の面合わせ部5を、軸筒前端部1b側の面合わせ部5よりも僅かに大径にしている。
なお、この面合わせ部5,5は、係止突起4a,4bよりも軸方向後端側に配設することも可能である。
上記嵌合部6は、軸筒前端部1bの外周面と先口3の内周面との内、一方に突設された環状突起6aと、その他方に形成された平坦面6bとからなり、図示された好ましい一例によれば、上記面合わせ部5,5より軸方向前端側において、軸筒前端部1bの外周面に平坦面6bを配置し、先口3の内周面に断面略円弧状又は断面略三角形状の環状突起6aを配置している。
次に、斯かる筆記具Aの作用効果について説明する。
軸筒1の把持部位1aと弾性把持部材2とは、二重成形により、該把持部位1aの外周面に弾性把持部材2の支持部2bが夫々融着され、更に把持部位1aの鍔部1cに弾性把持部材2の後端面2dが融着されている。したがって、把持部位1aに対して弾性把持部材2が移動不能に装着される。
しかも、軸筒1の前端部1bに対し先口3を軸方向へ嵌挿して、該先口3の後端面3aを弾性把持部材2の前端面2aに圧接させているため、仮に先口3を螺着して圧接させた場合のように、先口3の回転力が弾性把持部材2の前端部分に作用することがなく、弾性把持部材2に捩れを生じない。
よって、弾性把持部材2の軸方向や周方向への滑りを完全に防止した上で、先口3の組み付け時における弾性把持部材2の捩れを完全に防止できる。
更に、使用中には、上記弾性把持部材2が指で把持されると、指の指圧を受けた弾性把持部材2の周壁部2cが夫々弾性変形して空隙部Sに没入するため、良好な把持感触を得ることができる。
なお、弾性把持部材2は、その支持部2bの断面積を把持部位1aとの融着部分へ向けて広げた構成により、支持部2bと把持部位1aとの融着面積が比較的大きくなっているため、把持部位1aから容易に剥がれるようなことがなく、万が一、前記融着部分が剥がれたとしても、支持部2bと把持部位1aとの接触面積が比較的大きいため、摩擦抵抗によって回転が防止される。
その結果、弾性把持部材2を指へ良くフィットする上、弾性把持部材2と把持部位1aとの融着強度を長期間に亘って維持することができる。
また、軸筒1の鍔部1cに、弾性把持部材2の後端面2dが二重成形により溶融して一体化され、更にこの弾性把持部材2の前端面2aと先口3の後端面3aとが圧接し合って空隙部Sを密閉しているため、把持された弾性把持部材2の周壁部2cが弾性変形して各空隙部Sに没入した際に、該空隙部Sに封じ込められた空気が圧縮される。
その結果、空隙部Sの圧縮空気の弾発力によって、長期に亘り、高い弾力性能及び良好な把持感触を維持できる。
また更に、前記軸嵌合手段Bによれば、軸筒1の前端部1bに先口3が差し込まれて軸方向へ嵌挿(嵌入)されると、図4(a)に示す如く、先ず、先口3における軸方向後端側の係止突起4bが、軸筒前端部1bの係止突起4aに突き当たる。
そして、そのまま押し込むと、図4(b)に示す如く、上記乗り越え嵌合部4の係止突起4b及び係止突起4aのみが局部的に弾性変形するか、或いは先口3と軸筒前端部1bとの内の何れか一方又は双方が全体的に径方向へ弾性変形して、軸方向への乗り越えが開始される。
この乗り越え途中において、両面合わせ部5,5が、略平行な状態を維持しながら、互いに軸方向へ摺動し合うため、先口3と軸筒前端部1bとの両者が芯合わせされる。
その次に、図4(c)に示す如く、先口3の軸方向前端側に配置された嵌合部6の環状突起6aが、軸筒前端部1bの平坦面6bに嵌合して、これら両者が互いに径方向へ圧接し合うため、先口3の周方向への回転が防止される。
そして、前記乗り越え嵌合部4の係止突起4bが、係止突起4aを完全に乗り越えて、先口3の嵌挿方向と逆方向(前方)へ移動不能に係止され、この状態で軸筒1の前端部1bと先口3との連結が完了する。
したがって、先口3の組み付け作業中及び組み付け作業後において、軸筒1と先口3との正確な芯合わせが行われ、しかも先口3のガタ付きが防止される。
特に、図示例のように上記面合わせ部5,5を上記乗り越え嵌合部4の係止突起4a,4bよりも軸方向前端側に配置した場合には、先口3の組み付け作業において、両面合わせ部5,5での摺接による先口3と軸筒前端部1bとの芯合わせが行われることで、先口3の嵌挿方向が安定し、その後に、乗り越え嵌合部4の係止突起4bが係止突起4aを乗り越え始めるため、その乗り越え嵌合が無理なくスムーズである。
更に、図示例のように上記嵌合部6の環状突起6a及び平坦面6bを上記面合わせ部5,5より軸方向前端側に配置した場合には、両面合わせ部5,5での摺接による先口3と軸筒前端部1bとの芯合わせが行われてから、嵌合部6の環状突起6aと平坦面6bとによる圧接が開始されるため、これらの圧接によって先口3の嵌挿抵抗が大きくなったとしても、先口3の組み付け作業最後の僅かな部分だけであり、先口3の組み付け作業に殆ど支障がない。
したがって、嵌合部6による嵌挿抵抗を必要最小限に抑えて、十分な嵌合力を確保でき、全体的には先口3の組み付け作業をスムーズに行える。
尚、上記筆記具Aによれば、前記軸筒1を、前軸1′と後軸1″との螺着接合により構成したが、本発明は、これに限定されず、軸筒1を分離不能な一体構造としてもよい。
また、上記筆記具Aによれば、ノック式ボールペンの一例を示したが、本発明は、これに限定されず、回転操作によって筆記部を出没させる構造のボールペンや、筆記部が出没しない構造のボールペン、或いはそれ以外の例えばシャープペンシルやサインペンなどであっても良い。
更に、前記弾性把持部材2の断面形状は、図示した形状に限定されず、例えば支持部2bを周方向へ7つ以下か又は9つ以上突設するなど、他の断面形状であっても良い。
また軸嵌合手段Bの構造も図示した構造に限定されず、前記乗り越え嵌合部4と面合わせ部5,5と嵌合部6との夫々を、図示例と径方向へ内外逆となるように配置したり、嵌合部6の環状突起6a及び平坦面6bを、軸方向へ離れた複数箇所に夫々配置するなど、上述した作用と略同様の作用を奏すれば、図示例以外の構造であっても良い。
本発明の一実施例を示す筆記具の一部切欠正面図である。 要部の分解斜視図である。 軸筒の把持部位及び弾性把持部材の拡大横断面図である。 (a)〜(c)が先口の取り付け工程を順次示す部分的な拡大縦断面図である。
1 軸筒 1a 把持部位
1b 軸筒の前端部(軸筒前端部) 1c 鍔部
2 弾性把持部材 2a 前端面
2b 支持部 2c 周壁部
2d 後端面 3 先口
3a 後端面 4 乗り越え嵌合部
5 面合わせ部 6 嵌合部
S 空隙部

Claims (5)

  1. 軸筒の把持部位に弾性把持部材を具備した筆記具において、
    前記軸筒の把持部位と前記弾性把持部材とを二重成形により一体化させ、この軸筒の前端部に先口を軸方向へ嵌挿して、該先口の後端面を上記弾性把持部材の前端面に圧接させた筆記具であって、
    上記弾性把持部材の内周面に、軸筒側へ突出する支持部を周方向へ複数配設することで、該弾性把持部材の内周面と把持部位との間に空隙部を形成し、前記支持部を軸筒側へ向かって広くなるように成形するとともに、その広くなった突端部を上記二重成形により軸筒に融着させていることを特徴とする筆記具。
  2. 上記軸筒の外周面に鍔部を形成し、該鍔部に対して弾性把持部材の後端面を上記二重成形により融着させるとともに、この弾性把持部材の前端面に先口の後端面を圧接させて上記空隙部を密閉したことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. 上記軸筒の前端部の外周面と先口の内周面とによって、先口の前方への移動を不能にする乗り越え嵌合部と、略平行に対向して軸方向へ摺動可能な略同径の面合わせ部と、互いに径方向へ圧接し合う嵌合部とを構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具。
  4. 上記面合わせ部を乗り越え嵌合部よりも軸方向前端側に配置したことを特徴とする請求項3記載の筆記具。
  5. 上記嵌合部を面合わせ部よりも軸方向前端側に配置したことを特徴とする請求項4記載の筆記具。
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