JP4391070B2 - 薬剤包装装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、錠剤や散薬を患者が1回に服用する量にまとめて包装する薬剤包装装置を清掃する技術に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば散薬包装装置における分割円盤、掻出装置、ホッパー、シュート等の薬剤接触部材に付着した散薬や粉末化した錠剤を清掃材を使用して除去し、後処理薬の汚染を防止するとともに、清掃性を向上するようにした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図39に示すように、分割円盤201は環状で、断面円弧状の溝(以下、R溝という。)202を有し、304ステンレス鋼からなり、研磨剤で鏡面に近いレベルまで研磨されている。そして、この分割円盤201に均一に堆積させた散薬を掻出装置203のシリコンゴム204との接触により掻き出して包装装置に供給するようにしている。しかし、このような分割円盤201で乳酸カルシウムからなる散薬を分割すると、掻出装置203のシリコンゴム204と分割円盤201のR溝202の表面との間に乳酸カルシウムの粒子が挟まり、掻出装置203のシリコンゴム204により圧縮される。この結果、図40に示すように、乳酸カルシウム205に含まれる乳酸成分が液状に粒子の表面に浮き上がり、その液状乳酸成分206がカルシウムを巻き込みながら分割円盤201のR溝202表面に付着して、こびり付くという問題があった。
【0003】
このように付着した散薬は、調剤師が図示しない掃除機ノズル(特開平09-132201参照)を使用して清掃したり、自動回転吸引清掃装置によって自動清掃していた。
【0004】
また、錠剤包装装置においては、薬剤径路を開放可能な構造とし、薬剤径路を調剤師が定期的に開放して点検し、薬剤径路に付着した薬剤を布や不織布等で拭き取って清掃していた(特開平09-201399参照)。
【0005】
特に散薬包装装置の場合、静電気や、物質の吸着力、熱によって薬剤がホッパー、分割容器等に付着することが多々発生する。包装する薬剤が、劇薬や毒薬、向精神薬、麻薬などの強い作用を持つ場合、少量であっても後の患者の薬剤に混入することは好ましくない。ピリン系薬剤にアレルギー等がある患者の薬剤にピリン系薬剤が極少量混入しただけでもアレルギー反応を起こすことがある。
【0006】
このため、前記強い作用を持つ薬剤を包装した後は、調剤師が前記清掃具を持って念入りに清掃したり、適量の乳糖や調剤でんぷん等の賦形剤を投入ホッパーから投入して、薬剤経路に若干残っていた薬剤を不剄剤と共に包装することで、残薬を除去している。
【0007】
カプセル錠の場合、粉末化して薬剤経路に残留することはないが、裸錠や、糖衣錠、圧縮固形錠等は、落下の衝撃や、接触によって粉末屑が発生し、その粉末屑が薬剤経路に残留し、後から包装するカプセル錠や糖衣錠等に付着して、患者に薬剤成分が極少量服用される恐れがある。ピリン系薬剤の場合、このような危険を防止するため、共通経路を通じて包装しないようにしたり、またピリン系薬剤のみを別包装するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、薬剤包装装置の残薬処理は、薬剤師の手作業による清掃によって行われ、その作業は、凡雑で手間、時間をかけなければならない作業である。また清掃の注意を怠ると、確実に後の患者に強い作用を持った薬剤が混入する危険性が増すので、神経を使う作業であった。
【0009】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたもので、薬剤経路の残薬を簡単かつ確実に清掃することによって、薬剤師の労力を軽減し、患者に安全な薬剤を供給することができる薬剤包装装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段を説明する前に、薬剤付着の原理について説明する。薬剤包装装置で使用される薬剤を粉体とすると、物体の壁面への粉体の付着は、物体の吸着エネルギー、静電気、および液架橋力が要因となることが知られている。大部分の薬剤は、物体の吸着エネルギーと静電気が主な付着の要因となる。一部の薬剤、例えば乳酸カルシウムは、前述したように、圧力や振動を付与すると粒子中の水分が表面に浮き出し、その水分を介して物体に付着するため、液架橋力も付着の要因となる。
【0011】
第1の要因である吸着エネルギーは、物体間の引力である。物体の吸着エネルギーは、Hamaker定数によって表される。Hamaker定数が大きいほど、物体の吸着エネルギーが高く、付着しやすい。異なる物質からなる複合系には、次式で示すHamaker定数の結合則が成立する。
【数1】
12=√(A1122
12:物質1と物質2の間のHamaker定数
11:物質1と物質1の間のHamaker定数
22:物質2と物質2の間のHamaker定数
【0012】
また、物体の吸着エネルギーは、球対球の場合と、球対平面の場合とで異なる。球対球の場合は、球対平面より接触面積が小さいので、吸着エネルギーは小さい。散薬包装装置では、散薬と薬剤接触部材とは球対平面になるので、吸着エネルギーが大きく、散薬が薬剤接触部材に付着しやすい環境になっている。通常、物体は0.4ナノミクロンで接触しているとされているが、物体に表面粗さがあると、物体の吸着エネルギーは小さくなる特性がある。例えば、10ミクロンの球体同士の接触の場合、両者に0.1ミクロンの粗さがあると、粗さが無い場合に比べて、物体の吸着エネルギーは6万分の1に減少する。したがって、物体の吸着エネルギーを小さくするには、表面にHamaker定数の小さい材料を採用するとともに、適度な粗さを与えて接触面積を小さくする必要がある。
【0013】
第2の要因である静電気による吸着は、粒子あるいは接触面が帯電するしないに拘わらず作用する接触帯電による付着と、粒子あるいは接触面が帯電して起こる静電気による付着がある。
【0014】
接触帯電による付着は、接触する物体間の接触電位の差により電荷が移動して安定しようとする作用により生じる。同一材料では、接触電位差がないので、接触帯電により付着は生じにくい。しかし、同一材料でも、生産場所や加工方法の相違により多少接触電位差が生じることがある。接触帯電による付着応力(Maxwellの応力)Pceは、次式で表される。
【数2】
Pce=−(1/2)εE2
ε:物体の誘電率
E:物体のもつ電界強度
【0015】
前式において、電界EをVc/zとすると、次式が得られる。
【数3】
Pce=−εVc2/2z2
Vc:静電容量
z:物体間の接触する距離(通常、0.4nm以下)
【0016】
散薬包装装置におけるような球対平面の接触の場合、前式を面積要素dsで積分すると、接触帯電による付着力は、次式で表される。
【数4】
Fce=∫Pceds≒Pce・S
S:接触面積(=πa2
【0017】
ここで、散薬粒子のような柔らかい物質は、接触の際、接触面がゴムボールのように大きくなることを考慮すると、Hertz理論より、接触円の半径は、次式で表される。
【数5】
a=(3Fkd/8)1/3
k:弾性特性定数
(=(1−ν1 2)/E1+(1−ν2 2)/E2
【0018】
接触帯電による付着力は、粒径が大きいほど増加する。しかし、実際には、重力や遠心力、振動等によって分離する分離力が、粒径の3乗に比例するので、相対的には、粒径の小さい粒子ほど付着しやすくなり、分離もしにくい。
【0019】
静電気による付着は、物体が帯電することで発生する。この付着力は、帯電量の増加に伴って増加する反面、帯電した電子を失った途端に消失する。接近した帯電粒子間の静電気付着力は、次式で表される。
【数6】
Fe=−πσ1σ22/ε0
σi:表面電荷密度(=−qi/πDpi 2
i:電荷
pi:粒径
d:換算粒子径
ε0:真空の誘電率
【0020】
静電気による吸着は、+帯電対−帯電で発生し、帯電電位が同じ極性の場合は反発する。このような静電気による吸着を最小限に抑えるには、接触電位差をできるだけ小さくし、帯電電位が移動しやすい導電材料を選択する必要がある。
【0021】
第3の要因である液架橋力による吸着は、粉体粒子の外面に水分の膜が形成され、この膜と膜が水分の表面張力で吸着する現象である。散薬包装装置に使用される散薬は、水分が微量であるため、通常は液架橋力による吸着まで発展しない。しかし、薬剤分割や移送時の圧縮、摺動、振動等の機械的要因により、液架橋力による吸着が生じる。すなわち、散薬に圧力が作用したり、振動が長時間作用すると、散薬粒子中の水分が外面に出て膜を形成し、液架橋力による吸着が生じる。この液架橋力による吸着を抑えるには、薬剤接触部材の接触面を撥水処理することも考えられる。
【0022】
以上、粉体付着に対する対策をまとめると、物体の吸着エネルギーによる吸着に対しては、次の措置が考えられる。
(1)粉体接触面をHamaker定数の小さい物質で被覆する。
(2)Hamaker定数の結合則により粉体接触面を選定する。
(3)散薬接触面に適度な粗さを設ける。
また、静電気による吸着に対しては、次の措置が考えられる。
(1)散薬接触面を表面処理しあるいは材料を選択して接触電位差を下げる。
(2)表面を硬くあるいは粉体粒子径に対して粗くして接触面積を下げる。
(3)帯電を抑制し、電荷の移動を促進する。
液架橋力による吸着に対しては、次の措置が考えられる。
(1)散薬接触面の表面処理により撥水効果を高める。
これらのことから、残薬を除去する為には、付着する粒子と清掃材間をHamaker定数が大きい関係を作り、付着薬剤の自重を増加させることでも残薬が減少する事が判る。
【0023】
第1の発明は、特に散薬のための薬剤包装装置に関係している。すなわち、本発明は、投入ホッパーを介して投入された散薬を分割装置に供給し、該分割装置で散薬を1回服用分毎に分割し、分割された薬剤を包装ホッパーを介して包装装置に供給し、該包装装置で散薬を包装袋に包装する薬剤包装装置において、
清掃材容器に収容した清掃材を前記投入ホッパーから前記包装ホッパーの出口までの一連の薬剤経路のいずれかに供給する清掃材供給装置を備え、
清掃が必要なときに、前記清掃材を前記薬剤経路に供給した後、薬剤径路に残留した散薬と共に清掃材を薬剤経路から回収することで薬剤経路を清掃するようにしたものである。
【0024】
前記投入ホッパーに前記清掃材を供給することが好ましい。また、前記清掃材供給装置により前記清掃材を前記薬剤径路の複数の部分に供給することができる。さらに、前記薬剤径路に供給された清掃材を前記包装装置で少なくとも1つの包装袋に包装して回収することができる。この場合、前記清掃材を包装して回収する前記包装袋の一部あるいは全部に清掃材を包装していることを印字する印字装置を備えることが好ましい。
【0025】
前記薬剤径路に供給された清掃材を吸引式清掃装置により回収することが好ましい。吸引装置は、市販の掃除機の吸込口を薬剤経路内に配設することが好ましい。
【0026】
前記包装ホッパーの出口側に、前記散薬を前記包装袋に導く包装経路と、前記清掃材を回収する回収経路とを備え、前記清掃材の回収時に、前記包装径路から前記回収径路に切り替えることが好ましい。この場合、前記回収径路に前記清掃材を回収する回収容器を備えるとよい。
【0027】
前記清掃材供給装置に、前記薬剤径路の壁面に向けて清掃材を散布する散布装置を備えることが好ましい。
【0028】
第2の発明は、特に錠剤のための薬剤包装装置に関係している。すなわち、本発明は、錠剤を種類毎に収容した複数のカセット容器から1 回毎服用分の錠剤を供給し、該錠剤を共通通路を経て収集ホッパーで収集し、収集された錠剤を包装ホッパーを介して包装装置に供給し、該包装装置で錠剤を包装袋に包装する薬剤包装装置において、
清掃材容器に収容した清掃材を前記カセット容器の出口から前記包装ホッパーの出口までの一連の薬剤経路のいずれかに供給する清掃材供給装置を備え、
清掃が必要なときに、前記清掃材を前記薬剤経路に供給した後、薬剤径路に残留した薬剤と共に清掃材を薬剤経路から回収することで薬剤経路を清掃するようにしたものである。
ここで、粒状の清掃材を使用することが好ましい。
【0029】
この第2の発明では、前記包装ホッパーの出口側に、前記錠剤を前記包装袋に導く包装経路と、前記清掃材を回収する回収経路とを備え、前記清掃材の回収時に、前記包装径路から前記回収径路に切り替えることが好ましい。この場合、前記回収径路に、前記包装ホッパーの出口から前記清掃材を残薬と共に吸引して回収容器に回収する吸引装置を備えることができる。
また、前記吸引装置で吸引した清掃材と残薬を分離する分離装置を備え、該分離装置で分離した清掃材を再度前記薬剤径路に供給して循環させることができる。前記清掃材を循環させて使用した後、前記分離装置で分離された清掃材を回収する。
【0030】
【発明の実施の形態】
A.薬剤接触部材の表面処理
【0031】
1.投入ホッパー
図1に示す投入ホッパー1は逆角錐の形状に形成したもので、振動フィーダ2の上方に配置され、薬剤を定量送り出す為の貯留機能を備えている。この内部に薬剤を貯留し、該薬剤を振動フィーダ2で搬出すると、投入ホッパー1の内壁に微粉末が付着する。例えば図2に示すように薬剤がアスピリンで、投入ホッパー1が既存のステンレスであると、振動フィーダ2の振動により静電気を発生するが、投入ホッパー1や振動フィーダトラフ3をアースに落としているので、通常静電気(クーロン力)による帯電はほとんどない。しかし、アスピリンは、0.2mm〜0.8mm角の長方体で形成された結晶体であるため、該結晶体の平面部が投入ホッパー1の内壁に対して煉瓦を積んだようにきれいに並んだ状態で付着し、少々の打撃では落下しない強力な付着力が発生する。
【0032】
この付着の主な原因は、アスピリンとステンレスの投入ホッパー1の間の面対面の接触による強い吸着エネルギーである。投入ホッパー1は金属であるため、Hamaker定数の値が大きく、吸着エネルギーも大きい。また、アスピリンは結晶体であるためその平面部がステンレスの投入ホッパー1の平面部と大きく作用することも付着力が強力となっている原因である。例えば、投入ホッパー1をポリカーボーネートで製作して、同様の試験を行うと、樹脂系材料はHamaker定数の値が小さいため、アスピリンを壁面に付着させる力が弱く自重で落下する。また、樹脂系材料は、絶縁材料であるため、振動による帯電電位をアースで落とすことができない。しかし、帯電電位がステンレスの投入ホッパー1に較べて高くても、アスピリンの帯電による付着はみられない。このように、アスピリンが、ステンレスの投入ホッパー1に付着する主な原因は、物体の吸着エネルギーであることが判明した。
【0033】
投入ホッパー1を樹脂化した場合、一番問題になるのが静電気(クーロン力)対策である。薬剤包装装置の場合、複数種類にわたる薬剤に対応したものでなければならない。投入ホッパー1の材料として導電材料を樹脂に練り込んだ材料を使用して成形することにより、静電気による薬剤の帯電付着はある程度改善される。しかし、投入ホッパー1と薬剤の間の接触電位が高いと、樹脂系材料であっても微粉末系の薬剤に対しては効果が薄い。この微粉末系薬剤は、自重が軽いため、少々の打撃では落とすことはできない。このような薬剤の微粉末を落とす為のエネルギーは、粒径が10μmの場合、その粒径重量の1万倍の力を必要とし、分離するための力は、粒径の3乗に比例するので、粒径が細かくなるほど、少々の打撃では落とすことはできない。また騒音も激しくなる。つまり、微粉末系の薬剤を打撃で落とすにしても、Hamaker定数の値が小さい材料を選択すると共に、且つ接触電位差が複数種類の薬剤との間で小さくなる条件を設定して、少々の打撃で落とせるように、トータル的な対策が求められる。
【0034】
本発明者が検討したところ、投入ホッパー1の表面に以下に説明する複合材料を用いることが、物体の吸着エネルギーを抑え、静電気対策(クーロン力)に効果的な処理であることが分かった。
<複合材料1>
【0035】
投入ホッパー1の表面に用いる複合材料1は、投入ホッパー1をアルミで成形し、その表面に酸化膜を形成して、該酸化膜に生じるクラック又は多孔質の内部に樹脂を含浸させて表面を被覆するものである。
【0036】
この表面処理は、図4に示すように、アルミ母材4上にアルマイト層5を5〜100μmほどの厚みで成膜し、アルマイト成膜過程で生じる多孔質部分の孔6にテフロン樹脂7を含浸させる。
【0037】
あるいは、図5に示すように、アルマイト層5を300〜400℃に加熱して急冷するなどにより、アルマイト層5の表面にクラック8を発生させ、該クラック8と多孔質部の孔6にテフロン樹脂を含浸させる。
【0038】
アルミ母材4は、アルミ材又はアルミ合金材に限定され、ダイカスト材は成膜状態が良くない傾向がある。このように処理された表面は、酸化アルミとフッ素樹脂の分散複合膜であり、それぞれの良い特性を有している。例えばHamaker定数の値は、酸化アルミ15.5、樹脂3.2〜12.3であり、ステンレス(Fe/Ni合金)49.2に較べて低い値になる。
【0039】
アルミ母材4の成形は、板金溶接による成形も考えられるが、溶接部の材質が変化し、表面処理を行うと色斑が発生するため、製品品質上好ましくない。このため、へら押し加工、プレス絞り加工、ロストワックス、ダイカスト、鋳造などによる成形が品質保持上好ましいが、このうちロストワックス、ダイカスト、鋳造は前述したようにアルマイトの品質があまり良くない。
【0040】
アルミ部材4の好ましい成形法としては、例えば、図6(a)に示すようにへら押しローラ9で円錐状にへら押し加工したものを、図6(b)に示すようにプレス加工で角錐に成形し、図6(c)に示すように余分な部分をカットするとともに取っ手部10を残し、図6(d)に示すように取っ手部10を曲げ加工する。この成形法は、磨き材を使用することを必要としない上、成形効率が良いため、コストを抑えることができる。
【0041】
薬剤の付着を抑えるにはある程度の表面粗さが必要であることは前述したが、表面粗さが、12μm以上になってくると溝部に残る薬剤が目立つようになるため、表面粗さは12μm以下が好ましい。
【0042】
成形したホッパーには、皮膜形成液中で電界を印加するための電極を備える。この電極は、散薬の受入れに支障の無い位置に固着するか、その位置にクリップで支持する。電極を固着したものは、表面処理後に切断して仕上げることもできるため、仕上がり品質が向上する。クリップで支持する場合は、どうしてもクリップの部分に表面処理ができないため、その部分がダーク色の表面処理部分に対して白く目立つ上、粉体が付着しやすくなる。
【0043】
ホッパーは上方が広く下方が狭い角錐形状の筒となっている。ホッパー外周部にはホッパを装置に装着するための支持金具11が溶接される。支持金具11は、溶接の代わりに、接着剤で固着しても良い。接着剤は、処理過程で剥がれないものを使用すると、表面処理の過程で美しく仕上がり、必要に応じて前述した図6の工程を得て部品付けすることが好ましい。
【0044】
ここでアルマイト処理の基本的な流れを図7のフロチャートに従って説明する。
【0045】
アルマイト処理を受け付ける際、まず処理材の材料に問題ないかチェックする。例えば、テープや塗料などの付着、皮膜成形の処理方法が相違する銅合金系の材料の選別、キズの有無等もチェックされる。
【0046】
材料受入チェックに合格した処理材は、枠付け工程で、製品に電気を流すための電極枠に、アルマイトを最適に処理できるように取り付けられる。
【0047】
枠付けが終了すると、処理材を脱脂処理槽に枠ごと浸漬して、脱脂を行う。脱脂の種類には、大きく分けて無浸食脱脂、艶消し脱脂、電解脱脂がある。脱脂の種類毎に、処理液が相違するが、主にアルカリ系の液が使用されており、例えば水酸化ナトリウム系や中性、又は有機系洗剤がその大半を占める。酸性脱脂液としてはフッ酸や硝酸、塩酸を使用する。脱脂時間は処理液や処理方法によって相違するが、艶消し脱脂の場合1〜3分位である。脱脂終了後、処理材を水洗槽に浸漬し、脱脂液を洗浄する。
【0048】
次に、処理材のアルマイト表面に自然に形成された酸化膜(薄い自然アルマイト皮膜)を除去するために、エッチングを行う。エッチング処理は大きく分けて、電解研磨法と化学研磨法がある。電解研磨法の場合、処理材を硫酸や燐酸の液に浸漬して電解研磨を行う。化学研磨の場合、燐酸や硝酸、酢酸などを使用する。燐酸を使用する場合、温度80〜100℃の処理液に処理剤を6秒から120秒浸漬し、水洗槽で洗浄する。この後、エッチング処理の種類に応じて中和工程、水洗工程を必要とすることがある。
【0049】
これら前処理工程が完了すると、アルマイト処理工程を行う。アルマイト皮膜は処理溶液の種類により、成長速度や多孔質の粗さが変化し、膜の色彩も変化する。
【0050】
硬質アルマイトを形成する場合、蓚酸系または硫酸系の浴槽液が使用される。蓚酸系の場合、100〜2000A/m2の電流を流し、60分以上かけて皮膜を形成させる。この時、多孔質の密度を小さくするために、浴槽液の温度を5〜10℃に保持する。浴槽液の温度が高すぎると、多孔質が粗くなり、表面硬度が低下して、硬質アルマイトが形成されない。皮膜が成長するに従い、表面部分が絶縁され電流値が降下するため、皮膜の状況は電流値によって確認できる。
【0051】
アルマイト皮膜が仕上がると、浴槽から出して水洗槽で洗浄する。このとき洗浄が不十分であると、液焼けと言われる色斑が発生する。
【0052】
次に含浸処理を行うが、アルマイト皮膜に発生する多孔質部分に含浸可能なものであるなら何でもよいが、本発明の目的である薬剤の非付着性に効果のない着色含浸は説明を省略する。
【0053】
例えば、PTFEを含浸させる場合、図10に示すように、液体フッ素潤滑溶液を過フッ化溶剤などで希釈した溶剤を容器12に収容し、該容器12の溶剤中に処理材1´を浸漬する。そして、この容器12を超音波浴槽13の水中に沈めて、発振素子14上の網状の台15の上に載置する。このとき含浸を促進させるため、超音波発生装置16によって振動を与える。この後、処理材1´の水洗いを行い、必要に応じて封孔処理として蒸気を吹き付け、湯洗いした後、乾燥し、枠を外して検査を行う。
【0054】
金属イオンを含浸させる場合も、同様の手順を取るが、銀イオンを含浸させる場合、陰極側に処理材を取り付け、陽極側に銀電極を取り付ける。
【0055】
以上、フッ素系、金属系の含浸工程を説明したが、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等も含浸することができる。
【0056】
このようにしてアルマイトにPTFE含浸した処理材の表面は、図8に示すように、アルマイトAlとPTFE樹脂の並びで形成されている。薬剤粒子の付着力は、接触電位差による影響が高い場合、アルマイト>PTFEの関係が成立し、逆に静電気(クーロン力)による影響が高い場合、アルマイト<PTFEの関係が成立する。
【0057】
ここで、薬剤の凝集力が大きい場合、凝集によって生じる粒子径dxの値が大きくなるため、少々の打撃や振動で表面から剥離し易い。これに対し、薬剤の凝集力が小さい場合、薬剤粒子の径dの大きさが打撃や振動による剥離作用に大きく影響し、当然ながら薬剤粒子の径dの径が小さいと、剥離に要する打撃や振動力は薬剤粒子の径dの3乗に比例するため、落としにくい。
【0058】
接触電位差による影響が高い場合を考えると、薬剤粒子の付着力はアルマイト>PTFEの関係が成立するため、接触抵抗の低いPTFE領域に付着した薬剤だけは、一定の打撃力に対して剥離作用が働くが、接触抵抗の高いアルマイト領域に付着している薬剤は留まろうとする。つまり残薬となる可能性が高いのは、アルマイト領域に付着している薬剤である。また、その薬剤の凝集力が大きい場合、凝集によって生じる粒子径dxの値が大きくなるため、当然一定の振動に対しての剥離作用が一段と高まる反面、PTFE領域周辺(アルマイト領域に付着している薬剤)の薬剤も凝集する。ここで剥離作用が上回ると、アルマイトエリアに付着している薬剤も凝集力によって剥離するため、前述した条件より残薬の量が減少する結果となる。この結果は、剥離作用の弱いアルマイト領域の付着力が小さい程有効である。
【0059】
次に、静電気(クーロン力)による影響が高い場合を考えると、前記剥離作用が逆転する。アルマイトは静電気の影響を受けにくいため、静電気の影響を受けやすいPTFE領域に付着する薬剤は留まろうとする反面、アルマイト領域に付着している薬剤は一定の振動で剥離作用が働く。このため、残薬はPTFE領域で生じやすい。この場合も、薬剤の凝集力が大きいと、アルマイト領域に付着している薬剤は一定の振動で剥離作用が容易に働くため、PTFEエリアに付着する薬剤をも巻き込んで剥離する。その結果全体の残薬量が減少する。
【0060】
アルマイトに金属イオンを含浸した処理材についても、接触電位差による影響が高い場合と、静電気(クーロン力)による影響が高い場合に、2種の表面材料が交互に作用しあい、多種にわたる薬剤に対して残薬量を全体的に軽減させるものと考えられる。
【0061】
このようにアルマイトにフッ素系樹脂や金属イオンを含浸したホッパーは、外的応力を付与することで、一時的に付着する薬剤を容易に剥離することができる。外的応力とは、ホッパーに打撃や振動を加えたり、あるいは掃除機による吸引などをいう。
【0062】
また、アルマイト処理面に含浸する材料としては、後の複合材料2で詳しく説明するが、例えば、銅、金、銀、ニッケル、錫、チタン等の金属材料でもよい。薬剤付着防止対策には、特に、銀や酸化チタンが効果的である。これらの含浸材料は、前述したように接触電位差による影響が高い場合と静電気(クーロン力)による影響が高い場合に2種の表面材料が互いに作用しあい、多種にわたる薬剤に対して残薬量を全体的に軽減させるものと考えられる。
【0063】
前述した表面処理を施すこのとき注意しなければならないことは、電極を薬剤の付着とは無縁の位置に設けることである。
【0064】
なお、含浸処理は、普通アルマイト、硬質アルマイトを問わず、可能である。
【0065】
含浸する樹脂は、PTFE、PFAの他、ポリエチレンなども可能であるが、PTFEが一般的である。含浸方法も樹脂材料に応じてそれぞれの手法がある。
【0066】
樹脂を含浸した場合、樹脂がベース面に形成される孔から抜けないように封孔処理する方が、品質が長期にわたり安定するので好ましい。
【0067】
薬剤の粉体の非付着性は、酸化アルミAlのベース面と、該ベース面の孔に含浸された樹脂例えばフッ素樹脂の面との複合面により粉体と面の間の接触電位差が小さくなることにより、向上する。
【0068】
基本的に、粉体の非付着特性は、酸化アルミAlのベース面と樹脂の面から形成される複合面の粉体に対する接触電位差が大きいか、小さいかが焦点である。フッ素樹脂の非付着特性が直接影響して粉体の非付着特性が高まるのでは無い。酸化アルミAlのベース面に対するフッ素樹脂の面の割合が高まると、フッ素との接触で生じる接触電位差の影響を大きく受けるため、粉体の非付着特性が悪化する。
【0069】
一般的に単一材料の場合、金属は接触電位差が高くなる傾向があるが、アルミはその中でも接触電位差が小さく、酸化することで更に接触電位差を小さく抑えることができる。
【表1】
Figure 0004391070
【0070】
樹脂は、一般的に接触電位差は低いが、絶縁性が高いものが多く、逆に粉体が接触離反を繰り返すうちに帯電し、その影響で粉体が付着する。
【0071】
酸化アルミAlのベース面は絶縁体であるが、表面下の中層はアルミ又はアルミ合金で良導電性が高い。このため、膜厚50μm前後のアルマイト処理では、帯電が原因として粉体が付着することはない。含浸された樹脂との間で発生する静電気は、樹脂の粒子が非常に小さいため、大きな静電容量として機能しないた。このため、仮に帯電したとしても、薄い皮膜裏面に電子が移動するため、樹脂を含浸したアルマイト処理表面に高い静電気を帯びることはない。
<複合材料2>
【0072】
次に、投入ホッパー1の表面に用いる複合材料2は、粉体の非付着性の効果が確認できる金属の含浸材料として酸化チタンと銀イオンを使用し、これをアルマイト表面に含浸したものである。
【0073】
含浸工程で銀イオンを含浸させるには、銀を陽極板として処理槽に入れ、電流を流し、含浸処理溶液に銀をイオン溶解させて、その溶液にアルマイト処理した処理材を入れて陰極電圧を印加すると、アルマイト層に生じた孔にイオン化した銀が含浸する。この銀イオンを含浸した表面は、材質の影響により、粉体の非付着特性の善し悪しが大きく作用する。アルマイトは硬質アルマイト処理したもので、表面に形成される孔は比較的緻密に形成される。
【0074】
比較的粉体の非付着特性が良いものは、A1100−O材(焼きなまし材)A2017−O材(焼きなまし材)に含浸したもので、前記PTFE樹脂を含浸したものと同等の効果がある。同じA2017材でも、熱処理品T5、T6(高温急冷人工時効硬化処理、溶体化処理後に人工時効硬化処理)やF(製造のままのもの)では、逆に非付着特性が悪化する。また、A5052−O材や6061−O材も非付着特性が良くない。このことは、合金副材料の影響を大きく受けているものと考えられる。例えばA2017材の場合、アルマイト処理過程で、Cu金属がイオン化しながらアルマイトを形成するため、表面状態も荒れやすく、孔の数や密度、大きさが変化し、銀を含浸させると、表面に広がる銀の分布割合が増減する。銀の割合が増加すると、表面の接触電位差が上がり、粉体を付着させるものと考えられる。
【0075】
酸化チタンを含浸させたものは、酸化チタンの接触電位差が元々低いため、材料の性質的影響を受けにくい。
【0076】
このように、粉体の非付着特性を向上させるには、接触電位差が元々低い材料を使用した複合材を使用することで効果があることが分かった。また、銀イオンを含浸するものは、アルマイト表面の導電性が向上して、静電気の帯電電位が低くなり、静電気による付着についても改善された結果、粉体の非付着特性が向上したものと考えられる。
【0077】
これらの酸化チタンや銀イオンを含浸した場合も、含浸処理後にベース面に形成される孔から抜けないように封孔処理する方が、品質が長期にわたり安定するので好ましい。
【0078】
以上説明した複合材料1や複合材料2からなる表面処理は、図9に示す包装部17の包装ホッパー18にも採用することができる。包装ホッパー18は、包装部17のヒーターローラ19で加熱された乾燥空気の影響で静電気が発生し易く、且つ散薬を包装ホッパー18内に一時貯留させながら包装部17に供給するように構成されているので、粒子の微細な薬剤が包装ホッパー18内部に付着しやすい。しかし、包装ホッパー18にも前述した表面処理を施すことで、包装ホッパー18内部に付着する粒子の微細な薬剤の量が減少する。仮に微細な薬剤が包装ホッパー18内部に残っても、処方間で行う打撃装置の打撃によってほとんどの薬剤を容易に落とすことができる。
【0079】
この包装ホッパー18の薬剤の非付着性を更に向上させる手段として、超音波振動素子を包装ホッパー18に固着して振動させると効果的に思えるが、材質がアルミになると超音波振動素子の振動共振効率が半減する問題がある。そこで図9(a)に示すように包装ホッパー18の外側面にステンレス板20を張り付け、振動作用を包装ホッパー18全体に拡散するようにすると、ある一定の値までは超音波振動素子21の振動共振効率が回復する。しかし、ステンレスホッパーに直接付ける場合に較べ超音波振動素子21の振動共振効率は良くない。そこで、包装ホッパー18として、アルミナセラミックスを成形して焼成した後、フッ素を含浸させたもののを使用し、その外側面に直接、超音波振動素子21を取り付けると、コスト的に高価となるが特性は優れたものが期待できる。
【0080】
前述した包装ホッパー18は、基材が金属やセラミックであるため、ヒーターローラ19付近の熱で溶けたり、型くずれしたりしない上、樹脂成形品のように燃えることもない。しかし、ヒーターローラ13の熱により包装ホッパー18が約60℃程度に温度上昇すると、包装ホッパー18内に溜まったり滑り落ちる散薬も温度上昇して包装ホッパー18の内表面に付着しやすくなる。特に、ジゴシン散、バイシリン、フェバノール、メジゴン等は付着しやすい。そこで、図9(b)に示すように、包装ホッパー18の外面にヒートパイプ22を配設し、その吸熱側が包装ホッパー18の下部に放熱側が包装ホッパー18の上部になるように取り付けるとともに、発熱側にヒートシンク23を取り付けて、包装ホッパー18を冷却するようにしてもよい。あるいは図9(c)に示すように、包装ホッパー18の近傍にファン24を設けて包装ホッパー18に設けたフィン25に沿って送風し、包装ホッパー18を冷却することもできる。
【0081】
基本的に、酸化物系材料は、接触電位差の値が小さくなるため、金属酸化物を形成し易いアルミやマグネシウム、チタンを使用することが好ましい。
【0082】
加工や材料特性を考慮すると、アルミが薬剤付着防止に有望で、ホッパーを深絞り加工するなどで、生産コストを抑えることも可能となる。
【0083】
また、へら押し加工も、生産コストを抑える上で有望である。
【0084】
2.振動フィーダトラフ
振動フィーダートラフ3は、ステンレスの表面を電解研磨してすりガラス状に表面を仕上げたものが一般的である。このようなトラフ3では、図11に示すように、乳酸カルシウムがトラフ3の表面に編み目模様に残る現象が確認されている。このような残薬が発生すると、患者が服用する薬剤が実際に投与する量より目減りすることになる。このような現象を包装装置における薬剤回収率という。通常、粉末系の薬剤ほど回収率が悪くなるが、まれに顆粒などでは分配中の跳ね等で回収率が落ちることがある。
【0085】
前述したトラフ3の表面に編み目模様に薬剤が残る現象を解決するためには、基本的に非付着性処理を表面に行えばよいのであるが、表面の状況に対して逆に非付着特性が悪化することがある。
【0086】
例えば、塗装の場合には、塗装剤にPTFE樹脂を混合し、さらにセラミックなどの粉体を混合して表面硬度を強化する。このような塗装剤で処理すると、図13に示すように、吹き付けで生じる表面の凹凸に細かい粉体粒子が入り込んで、うっすら全体に付着してしまい、非付着特性が悪化する。
【0087】
また、PTFE樹脂を多く混入すると、今度は静電気の影響により振動フィーダの振動で帯電してしまい、うっすら全体に粉体付着が生じる。PTFE樹脂の混入率は15%〜30%位が好ましい。塗装膜厚については、30μmを越えると徐々に静電気の影響を受けやすくなる。これは、基材が金属であっても塗装表面の帯電した電子が基材を通じて移動しにくくなるのが原因と思われる。
【0088】
塗装表面の状態を滑らかに仕上げるには、スクリーン印刷によって塗布することが好ましいが、塗装材の粘度を低く抑えることができれば、吹きつけによる塗装でも効果はあるが、膜厚が厚くならないように注意しなければならない。例えば、印刷によって塗布したもので、フッ素樹脂が入ったカラー鋼板がある。
【0089】
通常このような材料は、ガスレンジなどの表面化粧板として使用されるが、この材料を使用してトラフを製作すると、従来、発生した乳酸カルシウムがトラフ表面に編み目模様に薬剤が残る現象が解消される上、清掃性に優れることが判明した。
【0090】
この鋼板の構成は、図12に示すように、鋼板31表面にアルミ−亜鉛合金メッキ32を施し、さらにその上に化成被膜33を施し、その表面の化成被膜33にプライマー34を介してフッ素樹脂塗装35をスクリーン印刷したものを200℃前後で焼成したもので、裏面は、コストの安いポリエステル樹脂塗装36をスクリーン印刷している。
【0091】
また、このようなフッ素樹脂入りカラー鋼板は、溶接するなどの加工ができないため、トラフに採用する場合、振動素子との機構的接続や切断面の錆びなどが問題となる。そこで、絞り加工でトラフを成形し、図14に示すように、通常の切断部を曲げ返しにしてカール部37を形成することで切断面が表面に出ないようにすると共に、振動素子との機構的接続用の耳部38を折り曲げ加工で成形すれば、これらの問題点は解消できる。
【0092】
トラフ3の表面処理として、アルマイトにフッ素樹脂を含浸させる処理も考えられる。
【0093】
このような含浸処理の場合も、トラフ3の表面に編み目模様に薬剤が残る現象を解決することができるが、振動や薬剤の量によっては若干編み目模様に薬剤が残る現象が発生する場合がある。しかし、掃除機等で容易に清掃することができる。
【0094】
なぜ、アルマイトにフッ素樹脂を含浸させる処理の場合には振動や薬剤の量によって編み目模様に薬剤が残る現象が発生することがあるのか、その原因は表面の平滑度に関係すると思われるが、現時点では原因が究明されていない。
【0095】
アルマイトにフッ素樹脂を含浸させる処理の場合、幅約2〜5μm、深さ1〜3μmくらいの僅かな溝が表面に無数に存在する。また、トラフ3の共振によりトラフ3の表面部に振動の強弱エリアが発生し、トラフ3上の乳酸カルシウムに含まれる微量の乳酸が振動により液化して乳酸カルシウム粉体粒子の表面に膜を張ったように浮いてくる。このような状況から想定すると、前記表面の無数の溝が平面部に比較して乳酸カルシウムの付着作用が高まり、振動や薬剤の量で、処理面に乳酸カルシウムが部分的に付着したり、しなかったりするものと考えられる。
【0096】
このように、トラフ3の表面に存在する無数の溝によって多少の非付着特性が悪化するようではあるが、掃除機などで清掃すると編み目模様に残る薬剤は容易に吸引除去することができる。
【0097】
このため、図15に示すように、清掃装置のトラフクリーナーノズル39をトラフ3の表面に沿って自動で移動させることで、表面処理との相乗効果でコンタミ(汚染)を防止することができる。また、このトラフクリーナーノズル39を落下センサー39aのレンズ部分まで移動させると、落下センサー39aに微粉末が付着して検出不可状態に陥って分配工程からいつまでも移動しないといった従来の問題も解消できる。
【0098】
このトラフクリーナーノズル39を動作させるには、図16に示すような動作手順が必要となる。
【0099】
まず、供給動作が完全に終了すると、投入ホッパー1はトラフ3から一時退避する。次に、清掃装置の掃除機が吸引を開始し、トラフクリーナーノズル39が降下してトラフ3の表面に接触する。トラフクリーナーノズル39の接触部はCRスポンジやブラシなど、やわらかいものを採用するとよい。次に、トラフ表面をトラフクリーナーノズル39が移動し、末端部を図示しないセンサーが検出するとそのまま、反対方向に移動を折り返す。続いて、トラフ先端部を検出すると、トラフクリーナーノズル39はそのまま落下センサー39aのレンズまで清掃して、定位置に戻る。清掃動作の最後がトラフ先端部から落下センサー39aのレンズとした理由は、スポンジやブラシに付いた薬剤が吸引されずにトラフ3上に残ることを防止するためである。トラフクリーナーノズル39が定位置を検出すると、またはその定位置に近づいている過程で、投入ホッバー1を定位置に戻す。トラフクリーナーノズル39と投入ホッパー1が定位置を検出すると、次処方受け入れ信号を発生する。この信号により、次の処方処理が可能となったことを表示したり、待機投入装置に投入薬剤を待機させれば、自動投入させることなどができる。
【0100】
フッ素樹脂入りカラー鋼板の場合、処理表面特性が非常に優れており、マスク印刷で20μmほどの膜厚に抑えて塗布しているため平滑性が高く、表面に露出するPTFEの分布が一定である。このため、トラフ3の共振により発生するトラフ3の表面の振動の強弱エリアのうち振動が強い場所でも、非付着特性は保証でき、編み目模様に乳酸カルシウムが残ることはない。
【0101】
トラフ3の表面にフッ素樹脂入りカラー鋼板を使用する場合、成形方法が深絞りプレス加工に限定され、小ロットで供給する場合には金型などのコストが跳ね上がり現実的ではない。そこで、このような小ロットに対応する処理として、フッ素樹脂を約15%以上表面に分散させる分量だけ粘性の低い塗装材に混入し、20μm前後に吹き付け、220度の温度で焼き付ける。これにより、表面にフッ素樹脂の非付着特性を兼ね備えた表面に仕上がり、前記フッ素樹脂入りカラー鋼板と同様に目模様に残る薬剤は発生しない。
【0102】
なお、フッ素樹脂入り塗装材は、塗装材や表面硬度等を保護するための副材料の条件によって特性が大きく左右されるが、基本的に表面の平滑度と非付着性材料の表面分布割合と静電気による帯電性のバランスがとれていることが好ましい。
【0103】
3.掻出装置
図18に示すように、掻出装置40は、分割円盤上に堆積する散薬を堰き止めて掻き寄せるための丸ゴムディスク41と、掻き寄せた散薬を包装部17(図9参照)に掻き出すための掻き板ゴム42と、掻き寄せた薬剤が次の分の領域に零れないようにガードする仕切ゴム43とから構成されている。
【0104】
これらの部品は、従来ステンレスにシリコンゴムを焼き付けて使用していたが、ステンレス部分に粉体が付着する問題があった。このため、ステンレスやシリコンゴム部分に付着した薬剤を除去するために、ゴムへらやブラシ等で除去しているがあまり効果はなく、調剤師が掃除機を使用して手動で清掃している。
【0105】
本発明の場合、図17に示すように、丸ゴムディスク41をアルミ材料からなる2枚の有孔円板44,45と環状のシリコンゴム46とで構成した。丸ゴムディスク41は、一方の円板44の孔44aの縁に形成した環状突起47を他方の円板45の孔45aに圧入し、2つの円板44,45の外周縁に円錐面状に形成した焼き付け面44b,45bの間にシリコンゴム46を挟持するようになっている。従来、シリコンゴムの焼き付け強度を保つため、余分な焼き付けしろを設けていたが、シリコンゴムの露出面積が多いと薬剤の付着も多くなるため、本発明では、シリコンゴム46の幅と直径方向の消耗しろのみ露出するようにした。さらに、アルミ材からなる2つの円板44,45の表面をアルマイト処理すると共に、そのアルマイト層にテフロンを含浸処理した。
【0106】
このような表面処理を行うと薬剤の付着強度が低下するため、図18に示すように掃除機のノズル48を接近させるだけで、付着した薬剤を除去することが容易にできる。すなわち、掻出装置の原点位置に掃除機ノズル48を設け、掻出工程が終了すると、丸ゴムディスク41、掻き板ゴム42および仕切ゴム43の表面の薬剤を自動でクリーニングすることができる。
【0107】
掃除機ノズル48を設けた理由は、打撃による落下は、比較的大きな粒子には効果があるが、掻出装置40の動作中に発生する煙幕状の散薬微粒子には効果が全く望めない上、薬剤を落下させた後の処理に問題があるためである。
【0108】
掃除機ノズル48に掻出装置40が接近すると、掃除機ノズル48が吸引を開始し、同時に掻出装置が回転する。掻き板ゴム42が掃除機ノズル48の吸引口に接近する毎に吸引口が離反、接近を繰り返すようにすると、掻出装置40のボス部分に渡り清掃できるので好ましい。
【0109】
また、清掃効果を向上させるため、掃除機ノズル48付近にブラシ49を設けると清掃効果が向上する。
【0110】
このブラシ49は、アクリル繊維などの植毛対であっても良いし、CRスポンジを使用してもよい。また、異物混入を避ける上で、ブラシ49などの清掃器具の設置位置は、分割円盤の上面から外れた位置とすることが好ましい。
【0111】
本発明の場合、アルミにフッ素樹脂を含浸させた表面処理を採用しているが、条件によっては鋼板表面にフッ素樹脂を塗料と共に混入したものをマスク印刷して表面精度を向上させたものでも、薬剤との接触電位差が小さくなるものであるなら問題ない。
【0112】
4.V桝円盤
従来、V桝円盤はステンレスを採用していたが、薬剤が桝内面に付着するため、包装処理工程で回収できない薬剤が多かった。この回収率を上げるため、掻き落としへらを使用して付着した僅かな薬剤を分割円盤に落としている。また、外リングは、開閉動作の時、内円盤を傷つけるため長年使用すると、薬剤付着量も増加する問題があった。
【0113】
このため、図19に示すようにV桝円盤50の内リング51に、厚さ3mmのアルミ合金A5052材を採用し、硬質アルマイト処理した後、フッ素含浸処理することで、薬剤の非付着性を高める。また、V桝円盤50の外リング52に、厚さ1mmのアルミ合金A5052材を採用し、硬質アルマイト、又は普通アルマイト処理した後、フッ素含浸処理する。これらの成形加工は、へら押し、又はプレス加工する。
【0114】
このようにV桝円盤を加工することで、外リング52の開閉動作の時、付着した薬剤が衝撃で落下するため、回収率が向上し、掻き落としへらを必要としない。
【0115】
また、V桝円盤50の内リング51の非付着性処理は、硬質アルマイト処理した後、フッ素含浸処理するものが最適であり、ニッケルフッ素共析鍍金などと比較しても付着性や表面硬度から考えても有利である。特に、ニッケルフッ素共析鍍金の表面は、硬質アルマイト処理にフッ素含浸処理するものに較べて、接触電位差が高い値を示し、V桝円盤50の開閉動作による衝撃では容易に薬剤を落とすことができない。
【0116】
また、塗装系の非付着性処理も表面硬度が確保できないため、V桝円盤50の非付着性処理として好ましくない。
【0117】
なお、V桝円盤50のアルミ合金材として、A5052材を採用している理由は、硬質アルマイトの硬度が非常に硬く仕上がるためである。
【0118】
V桝円盤50の外リング52の場合、硬質アルマイト処理した後、フッ素含浸処理するものでも良いが、硬い材料同士が衝撃的接触を繰り返すと、双方が摩耗するため、V桝円盤50の外リング52は、普通アルマイト処理した後、フッ素含浸処理したものを採用し、外リング52の接触円が摩耗するようにすることが好ましい。なお、アルマイト処理が相違するため、通常であればV桝円盤50の内リング51と外リング52の色が相違することになる。しかし、A5052材を使用すると、アルマイト処理が相違するにも関わらず、色相がシルバー系にそろって違和感はない。例えばA6063材などを使用すると、V桝円盤50の内リング51が暗い浅黄色に仕上がり、外リング52がシルバーに仕上がる。この色の差を抑えるには、V桝円盤50の内リング51のアルマイト膜厚を20〜30μmにすることで、違和感を抑えることはできるが、色相の相違は容易に確認することができる。
【0119】
図20は、V桝円盤50のクリーナ53を示すものである。図19に示すように、V桝円盤50とその下部に配置される分割円盤54の回転軸が互いにずれた位置でV桝円盤50に薬剤を分配し、分配終了後、前記V桝円盤50の回転軸と分割円盤54の回転軸を同芯上に移動した位置でV桝円盤50の底を開放し、分配した薬剤を分割円盤54上に落下させる。薬剤の受け渡しが済むと、V円盤50は分配位置に戻り、次の処方に備える。
【0120】
ここで、図20に示すように、モータ55によりV桝ダクト56が回転してV桝円盤50にCRスポンジ56aが接触する。この動作と共に、モータ55により駆動伝達ベルト57、スカートノズル回転ギア58を介してスカートノズル59が回転して、V桝円盤50の内リング51のスカート部分にCRスポンジ59aが接触する。この状態で、図示しないバキューム装置を作動させ、V桝円盤50を回転してV桝円盤50のクリーニングを行う。終了後、V枡ダクト56とスカートノズル59は元の位置に戻る。
【0121】
このように、V桝円盤50をアルマイト処理した後、フッ素含浸処理することで、清掃性も向上するため、従来以上に薬剤が残らず、このためコンタミを防止することができるようになった。
【0122】
5.V桝
図21に示すように、V桝60に薬剤を撒いて表面を平らに均し、V桝60の底部を開放して下方の分割容器70に薬剤を落とし、分割容器70内の薬剤を包装ホッパー18を介して包装部に落として1包ずつ包装する装置に、非付着性処理を施す場合を考える。
【0123】
従来、V桝には硬質アルマイト処理を行っていたが、薬剤の非付着性はあまり良くもなく悪くもない状態で、微粉末系の薬剤は表面に付着していた。このように、表面にうっすら残る薬剤は、掃除機で清掃して処理しているが、当然のことながら薬剤の回収率は悪化する。
【0124】
そこで、本発明では、V桝60に硬質アルマイト処理した後、フッ素含浸処理を行ったが、V桝60の底部を開放した時に薬剤は完全には落ちず、やはり表面にうっすらと微粉末系の薬剤が残った。但し、清掃性は非常に向上し、ノズルを接近させるだけでうっすらと残る薬剤が除去できた。
【0125】
V桝60に前記表面処理を施しても薬剤がさほど落ちない理由は、V桝60の開閉動作が静かに動作するものであり、この開閉動作時に振動が発生しないことによると考えられる。
【0126】
そこで、図21に示すように、V桝60を支持部材61を介して共振バネ材62で支持し、開閉動作時にソレノイド等で打撃を付与する。これにより、表面にうっすら付着する薬剤が、打撃力にもよるが8割方落とすことができた。つまり、このような表面処理は、表面の非付着性を高めた上で、振動を付与することにより効果が増大するものであり、表面処理のみで薬剤の非付着性を改善することはできない。
【0127】
V桝60を振動させる手段として、V枡60の前板63の支持板64に複数の溝65を形成し、V枡60の適宜の固定部分に弾性片66を取り付けてその先端部に設けた突起66aを前記溝65に接触するようにして、V枡60の開閉時に突起65aが溝65を順次乗り越えるときにV桝60全体が振動するようにしてもよい、また、V枡60をソレノイド打撃装置で打撃したり、超音波振動素子で振動させてもよい。このとき振動が長く効果的に働くように、V桝60の支持を板バネなどで受けると効果的である。さらに、集塵ダクト67で、付着した薬剤を吸引してもよい。
【0128】
V桝60の表面処理は、表面硬度が要求されないため、塗装系の表面処理でもかまわないが、振動を付与しない場合、あまり効果が期待できない。
【0129】
V桝60の他に、表面を均す均しへらも表面処理し、使用後へらの軸を叩くと薬剤が容易に落とせるため効果的である。
【0130】
6.分割容器
分割容器70についても、非付着性処理が効果的である。
【0131】
コストをかけずに、アルマイト層にフッ素含浸処理を行うには、図23に示すような部品で構成すると可能となる。すなわち、2つの端面ブロック板71、2つの側面ブロック板72、多数の仕切板73およびシャッター74で構成し、これらの材料をアルミ材で製作し、図の形状にプレス加工する。側面ブロック板71に設ける仕切板用支持溝75は、300屯刻印プレスで形成する。側面ブロック板72の外周部に設けたスリット76は反りを防ぐものである。
【0132】
仕切板73は、肉厚がシャッター74側で薄く、上に向かって厚くなるように、テーパを有している。このため、図24のように組み付けた状態では、分割容器70の隣接する仕切板73の側面間の間隔は、図22(b)に示すように、シャッター74側が広く、上に向かって狭くなっている。シャッター74は、側面ブロック板72に設けたシャッター支持板77の軸孔77aに回動可能に軸支され、側面ブロック板72に設けた磁石78によって吸着されて分割容器70の底を閉鎖するようになっている。
【0133】
出願人は、分割容器70の残薬を解消するため、清掃装置に関する特願平09-67831の出願を行っている。前述の非付着性処理とこの清掃装置の発明を採用することで、全くと言って良いほどコンタミは解消された。
【0134】
しかし、この分割容器70のシャッター74を開いた場合、分割容器70自体は、V桝60の時と同様振動することはない。つまり非付着性処理を分割容器70に施しても、分割容器70内面に微粉末系薬剤がうっすらと付着する現象が発生し、その残った薬剤は、清掃装置で除去され、当然薬剤の回収率は落ちることになる。
【0135】
この問題を解決するために、分割容器70に振動を与えることが好ましい。例えば、分割容器70方向に複数の溝を形成し、先端部に突起を設けた弾性片を摺動させて、その突起を前記溝に接触させることにより、分割容器に振動を与える方法が好ましい。また、シャッター74やその開閉機構に打撃装置を設けたり、超音波振動素子を設けるなどの手段が考えられる。このような手段を設けることで、非付着性処理が効果的に作用する。
【0136】
B.散薬包装装置の清掃材による清掃
【0137】
これより本発明の主要部を説明する。なお、同じ構成部品は同一の符号を使用している。
【0138】
1.散薬包装装置の構造
図25は、散薬包装装置の一例を示すものである。この散薬包装装置では、投入ホッパー1に散薬を投入し、該投入ホッパー1下部に設けた振動フィーダ2によりトラフ3を振動させると、トラフ3の下部で一定速度で回転する分割円盤110の外周付近に設けたR溝111に散薬が均一に堆積する。
【0139】
投入ホッパー1は、図示しないがその出口の開口の大きさ、出口とトラフ3の表面との隙間を自在に調節することができる。
【0140】
前記分割円盤110を1回服用量に相当する角度ずつ回転させながら掻出装置40を動作させると、R溝111に均一に堆積した薬剤が分割されて包装ホッパー18を介して包装部17に供給され、該包装部17で散薬が包装袋113に包装される。
【0141】
包装袋113にはプリンター112により、包装内容の情報が印字できるようになっている。包装袋113は包装帯114となって搬送コンベヤ115により排出口に搬送される。
【0142】
これらの、一連の包装動作が終了すると、打撃装置116により投入ホッパー1に打撃振動を付与して投入ホッパー1に付着した薬剤をトラフ3に落下させるとともに、トラフ3を最大振動で駆動してトラフ3上の残薬もR溝111上に供給する。そして、ブラシ付き吸引清掃装置117をR溝111に接触させた状態で動作させ、且つ、分割円盤110を回転させて、残薬を除去している。
【0143】
2.投入ホッパーの清掃
図26は、清掃材供給装置を備えた投入ホッパー1の拡大図である。この清掃材供給装置は、清掃材容器118と供給ノズル119からなり、清掃材容器118を回転させると、供給ノズル119が投入ホッパ1の真上に位置するようになっている。
【0144】
図27および図28に示すように、清掃材容器118の下部には、モータ121により回転して清掃材容器118内の清掃材を供給ノズル119に搬送するスクリューフィーダ120が設けられている。清掃材容器118には、後述する清掃材が収容され、その上端開口部は、防湿キャップ129で封止されている。
【0145】
供給ノズル119は、その供給口を開閉可能なシャッター122と、該シャッター122を回転させる回転軸123と、該回転軸123の上端に形成された穴123aに挿入され係合されたスプライン軸124と、該スプライン軸124を回転させるシャッター回転モータ125とを備えている。また、回転軸123の周囲には、当該回転軸123の上端に固着された磁性体123bと対向する電磁石126が配設されている。磁性体123bと電磁石126の間には、シャッター122を閉塞方向に付勢するバネ127が配設されている。前記シャッターには、羽128が設けられている。
【0146】
図26のように供給ノズル119を投入ホッパー1上に位置させた状態で電磁石126を励磁すると、図27に示す状態から図28に示すように、磁性体123bが電磁石126に吸引され、バネ127が圧縮されて、回転軸123がスプライン軸124に対して摺動しながら下方に移動する。この結果、シャッター122が降下し、供給ノズル119の供給口が開放される。
【0147】
次に、シャッター回転モータ125を駆動させると、スプライン軸124および回転軸123を介してシャッター122が高速回転し、シャッター122上の清掃材が周方向に飛散して供給され、図26に示すように投入ホッパー1の内壁に沿って落下する。
【0148】
モータ121によりスクリューフィーダ120を回転させると、清掃材容器118内の清掃材が供給ノズル119を通じて連続的に供給される。清掃材が一定量供給されると、先ずスクリューフィーダ120のモータ121を停止し、続いてシャッター回転モータ125を停止して、電磁石126を消磁する。これにより、バネ127の付勢力によって磁性板123bが押し上げられ、回転軸123が上方に移動し、シャッター122が上昇して、供給ノズル119の供給口が閉塞される。
【0149】
このように、投入ホッパー1の内壁面に清掃材を積極的に飛散させることで、内壁面に残留する薬剤が清掃材に吸着し、清掃材と共にトラフ3上に落下する。
【0150】
また、清掃材を投入ホッパー1の内壁面に供給している間、打撃装置116により投入ホッパー1に打撃振動を与えると、残薬を効果的に除去することができる。
【0151】
なお、先に説明したように、投入ホッパー1をアルミで形成し、硬質アルマイトを施した後、フッ素粒子を含浸させるような表面処理を行うと、投入ホッパー1の壁面への薬剤の付着力が弱まる。このため、投入ホッパー1の表面処理と清掃材による清掃とを両方実施することで、完全に残薬をなくすことができる。
【0152】
3.トラフの清掃
トラフ3の清掃は、前記投入ホッパー1の清掃と一緒に行うとよい。薬剤の供給中はトラフ3を振動させるため、トラフ3上の薬剤が投入ホッパー1の下端出口より高い位置に達し、投入ホッパー1の下端部外面やトラフ3の内側壁に薬剤が付着する。しかし、投入ホッパー1からトラフ3に供給される清掃材は、薬剤が付着した高さまで到達しにくいため、トラフ3の高い位置に付着した薬剤が清掃材と接触することなく残留するという問題がある。
【0153】
このような問題を解決するには、3つの方法が考えられる。第1の方法は、前回包装した薬剤の使用量以上に清掃材を供給して投入ホッパー1内の薬剤をある程度清掃した後、投入ホッパー1の出口とトラフ3の隙間を大きくしてトラフ3に振動フィーダ2より振動を与え、薬剤が残留している位置まで清掃材が到達してから、振動フィーダ2の振動レベルを最大にして清掃する方法である。しかし、この方法は、清掃材を多く使用するため経済的ではない。
【0154】
第2の方法は、トラフ3の側壁に沿って図27に示す清掃材供給装置を配置し、清掃材をトラフ3の側壁に直接滑り落として清掃する方法である。この方法では、初めから振動フィーダ2の振動レベルを最大にしておくことで、トラフ3の振動と滑り落ちる清掃材と散薬の直接接触により、トラフ側壁に付着した残薬を効果的に除去することができる反面、清掃材をトラフ3の側壁に直接滑り落すスペースや供給装置を設けなければならなくなり、コストを押し上げる原因となる。
【0155】
第3の方法は、投入ホッパー1からトラフ3に供給した清掃材を使用することに加えて、先に説明した図15に示すトラフ表面の吸引式清掃装置を使用する方法である。少量の清掃材をトラフ3に供給し、トラフクリーナー39を吸引を行わずに移動してトラフ3の表面に清掃材が接触するようにし、清掃材がトラフ3の表面に残留した薬剤に接触した後、トラフ3の振動フィーダ2の振動レベルを最大に上げて残剤を落とし、前記トラフクリーナーノズル39から吸引除去するようにするとよい。
【0156】
この第3の方法は、第1と第2の方法と違って、図11のような状態の残薬を除去することができ、残薬を完全に除去することができる上、清掃材も少量で済むため、経済的である。
【0157】
これらの清掃方法に加えて、トラフ3に前述した表面処理を施すことで、清掃効果が増強される。
【0158】
4.V桝円盤の清掃
図19及び図20に示すようなV桝円盤50の清掃も3つ方法がある。第1の方法は、V桝円盤50に堆積した薬剤の量に相当する量の清掃材を供給する方法であるが、前記トラフ3と同様、清掃材を多く使用するため経済的ではない。V桝円盤50に清掃材を供給した後、V桝円盤50に下部分割円盤54を対向させてからV桝円盤50を開いて清掃材を下部分割円盤54に落下させ、V桝ダクト56によってV桝円盤50の内部を清掃する。清掃材の供給中、V桝円盤50は回転させる。
【0159】
第2の方法は、トラフ3の先端より落下する清掃材をV桝円盤50の壁面に落とすように分散して供給する方法である。この方法では、V桝円盤50の壁面に直接清掃材が接触するため、第1の方法に比べて少な目の清掃材で清掃することができる。V桝円盤50に清掃材を供給した後、V桝円盤50に下部分割円盤54を対向させてからV桝円盤50を開いて清掃材を下部分割円盤54に落下させ、V桝ダクト56によってV桝円盤50内部を清掃する。清掃材を分散させる装置は、後で説明する包装ホッパー用のものを採用できるが、板によって落下方向を制御してもよい。清掃材の供給中、V桝円盤50は回転させる。
【0160】
第3の方法は、V桝円盤50専用の図27に示す清掃材供給装置を設けて、清掃材を直接V桝円盤50に供給する方法である。この方法も、V桝円盤50の壁面に直接清掃材が接触するため、第1の方法に比べて少な目の清掃材で清掃することができる。V桝円盤50に清掃材を供給した後、V桝円盤50に下部分割円盤54を対向させてからV桝円盤50を開いて清掃材を下部分割円盤54に落下させ、V桝ダクト56によってV桝円盤50内部を清掃する。
【0161】
以上の方法は、下部分割円盤54に清掃材を供給した後、V桝ダクト56によってV桝円盤50内部を清掃する方法であるが、下部分割円盤54に清掃材供給装置を備えたものは、V桝ダクト56によってV桝円盤50内の清掃材を吸引して清掃してもよい。
【0162】
5.分割円盤の清掃
【0163】
分割円盤110,54の清掃を行うには、様々な清掃材供給方法が考えられる。例えば、V桝円盤50からの清掃材を供給する方法、トラフ3から振動フィーダ2の振動によって清掃材を供給する方法、または、図27に示す専用の清掃材供給装置により清掃材を供給する方法がある。分割円盤110には、通常図25に示すブラシ付き吸引清掃装置117や図18に示す掻出装置40を備えているため、清掃はこれらの2つの装置を使用して行うことができる。
【0164】
前記3つの清掃材供給方法によって一定量の清掃材を供給した後、掻出装置40を使用して分割円盤110,54に設けた包装ホッパー18に清掃材を掻き出しながら残薬を処理する。残薬処理を効率的に行うため、掻出回数は3から4回程度とし、その間に分割円盤110,54を1回転させると、図18に示すように、丸ゴムディスク41を分割円盤に清掃材を接触させながら、分割円盤110,54に付着した残薬を処理することができる。なお、前工程で、清掃材を大量に使用した場合は、必然的に掻出回数を増加させることが好ましい。
【0165】
また、ブラシ付き吸引清掃装置117を使用して清掃することもできるが、この場合、後工程である包装ホッパー18に専用の清掃材供給装置を備えることが好ましい。ブラシ付き吸引清掃装置117を使用する場合、供給された清掃材をそのまま吸引してしまう方法もあるが、前記掻出装置40を使用した後で清掃作業を行ってもよい。清掃材が多い場合には、ブラシ付き吸引清掃装置117のみで清掃するには好ましくない。
【0166】
更に、掻出装置40を使用して清掃すると、清掃材が掻出装置40の丸ゴムディスク41等にも付着するが、これらの部分に付着する残薬は掃除機ノズル48によって除去することができる。
【0167】
なお、図25を参照して説明したように、分割円盤110,54に乳酸カルシウム等の強力な付着があると、清掃材によっても除去できないため、予め分割円盤110,54にニッケルフッ素共析メッキ等を行っておくとよい。
【0168】
6.包装ホッパーの清掃
包装ホッパー18は、図29に示すように、掻出装置40によって供給される清掃材を包装ホッパー18の内壁面に分散させる分散装置130を備えている。この分散装置130は、図示しない支持部材に支持されたモータ132と、該モータ132に連結された回転軸133と、該回転軸133の先端に取り付けられた分散ヘッド134とから構成されている。図示しない支持部材は、分散ヘッド134を薬剤の包装を妨げない退避位置と、包装ホッパー18内に分散ヘッド134を位置させる動作位置とに移動させる移動機構を備えている。分散ヘッド134は、単なる円錐状の平板でもよいが、供給ノズル119で説明したような羽128を備えてもよい。
【0169】
包装ホッパー18の清掃は、次のように行われる。包装ホッパー18の内部に分散装置130の分散ヘッド134を位置させ、掻出装置40から掻き出される清掃材を分散ヘッド134に供給する。供給された清掃材は、分散ヘッド134の回転によって包装ホッパー18の壁面方向に分散する。このとき、図示しない打撃装置によって包装ホッパー18に打撃振動を付与すると効果的である。また、包装ホッパー18に先に説明した表面処理を施すと、完全に残薬を除去することができる。また、打撃装置に代えて、振動モータや、超音波素子により振動を与えてもよい。
【0170】
なお、先に説明した清掃材容器118と清掃材供給ノズル119とからなる包装ホッパー18専用の清掃材供給装置を設けて、直接包装ホッパー18に清掃材を供給するようにしてもよい。
【0171】
7.その他の清掃
本発明は、特開平2-4602や特開平8-133202の散薬包装装置にも利用することができる。特に、特開平8-133202のV桝に清掃材を供給する場合、図30に示すようなダクト状の清掃材供給装置135を使用する。この清掃材供給装置135は、その一端の清掃材容器118と図示しないスクリューフィーダによって2つのダクト部137に清掃材を供給している。2つのダクト部137は、一端から見て山形になるように、それらの上壁が軸137aによって回動可能に接続されている。各ダクト部137の底壁は開口していて、山形の案内板136によって閉塞されている。
【0172】
通常、V桝60に薬剤を投入する場合、前記清掃材供給装置135は、図30(a)に示すように、V桝60から離隔したところに位置している。清掃が必要な場合、清掃材供給装置135を、図30(b)に示すように、V桝60の上方の位置に移動させる。そして、図30(c)に示すように、軸137aを中心にダクト部137を上方に回動させてダクト部137の底を開口すると、内部の清掃材が案内板136に沿って滑り落ちてV桝60の内壁に直接的に供給され、清掃される。
【0173】
次に、V桝80の下部に設けた分割容器70に清掃材を供給するため、V桝60の底部を開放する。このとき、V桝60に振動モータや打撃装置によって振動を付与すると、V桝60内部の残薬が清掃材と共に分割容器70に供給され、残薬が生じない。なお、V桝60に前述した表面処理を施しておくと、残薬は全く生じない。分割容器70内の清掃については、特開平10-258111の技術を採用すると、清掃材と共に残薬が掃除機で除去される。
【0174】
8.清掃材の回収
以上のように薬剤径路に供給された清掃材の回収には、3つの方法がある。第1の方法は、清掃材を残薬とともに包装ホッパ18から流出させ、包装部17で少なくとも1つの包装袋113に包装して回収する方法である。この場合、通常の散薬の包装と清掃材の包装を容易に区別するために、清掃材と残薬を包装した最初の包装袋113、または最初と最後の包装袋113、あるいは全ての包装袋113に、プリンター112により、清掃材を包装していることを印字する。
第2の方法は、薬剤径路に供給された清掃材を吸引式清掃装置により回収する方法である。吸引式清掃装置は、市販の掃除機を用いることができる。この掃除機により薬剤径路から直接清掃材と残薬を吸引する。第1の方法と第2の方法を併用すると、包装袋による回収を少なくすることができ、包装紙を最小限に節約することができる。
第3の方法は、包装ホッパー18の出口側に、散薬を包装袋113に導く包装経路と、清掃材を図示しない回収容器に回収する回収経路とを設けて、清掃時に包装径路から回収径路に切り替える方法である。
【0175】
C.錠剤包装装置の清掃
【0176】
従来、錠剤包装装置では、薬剤径路の各部分を開放して錠剤の粉塵で汚れた部分を布等で清拭することによって清掃していたが、煩わしい作業であった。
ここでは、本発明による錠剤包装装置の自動清掃について説明する。清掃材は、散薬包装装置の場合のように粉体を使用せず、粒子状の清掃材であることを前提とする。
【0177】
1.錠剤包装装置の構造
図31は錠剤包装装置の斜視図である。錠剤は種類毎に錠剤カセット139に収納され、各錠剤カセット139は2重円筒ドラムの各外周面に設けたモーターベース140に装着されている。各ドラムの内面には、各錠剤カセット139から排出される錠剤の落下案内通路141が形成されている。落下案内通路141には中間シャッター141aが設けられている。落下案内通路141の下方には、収集ホッパー142が設けられている。ドラムの中心軸付近に設けられた収集ホッパー142の出口の下方には、包装ホッパー18が配置されている。
【0178】
モーターベース140の作動により錠剤カセット139から排出された錠剤は、落下案内通路141を通って収集ホッパーに落下し、包装ホッパー18を介して包装部17に供給される。ロールから包装部17に供給される包装紙143にはプリンター112により所定のデータが印字される。包装部17では、包装紙143を2つ折りして形成された包装袋113に錠剤が包装される。包装帯114は搬送コンベヤ115によって取り出し口まで搬送される。
【0179】
2.清掃装置
錠剤包装装置は、錠剤カセット139の出口の落下案内通路141から包装ホッパー18の出口までの薬剤径路を自動的に清掃して残薬を除去する自動清掃装置を備えている。この自動清掃装置は、錠剤包装装置の上部に配置した分離装置144を有している。分離装置144には、入力側のA配管と、出力側のB、C配管が設けられている。入力側のA配管は、図32、図33に示すように、包装ホッパー18の出口付近に位置する吸引口146に接続している。出力側のB配管は、錠剤包装装置の下部外面に設けられた掃除機差し込み口145に接続されている。出力側のC配管は、落下案内通路141の上端に接続されている。
【0180】
C配管により落下案内通路141に供給された粒状清掃材は、落下案内通路141、収集ホッパー142および包装ホッパー18等の薬剤径路を通って、吸引口146からA配管を通って錠剤の粉塵と共に分離装置144に吸い上げられるようになっている。
【0181】
吸引口146は、図32および図33に示すように、当該吸引口146を包装ホッパー18に接近した包装位置と、包装ホッパー18から離隔した清掃位置とに移動させる駆動支持部147を備えている。清掃位置と包装位置の切り換えは、図示しない切り換えスイッチを設けて行えばよい。切り換えスイッチを包装位置に切り換えると、前記掃除機差し込み口145に隣接して設けたコンセント148への給電が停止し、清掃位置に切り換えると、コンセント148に給電が行われ、機掃除機差し込み口145に接続した掃除機への電源供給が行える。
【0182】
図34,図35は、それぞれ分離装置144の斜視図,断面図である。本発明の回収容器である分離室149の内部には、4つの羽を有するスキージ(squeegee)150がスキージモータ151によって回転可能に設けられている。A配管の接続口の両側に位置する分離室149の両端壁には、上下方向に約60°の範囲に広がる扇形の開口部154(図37参照)が形成されている。これらの開口部154の外側には、B配管が接続されるヘッダ155が形成されている。
【0183】
スキージ150の羽の両端と分離室149の両端壁の間の隙間には、網152が配設されている。この網152は、図示しないモータによりスキージ150の軸の回りに約120°回動可能に設けられ、前記開口部154を閉塞する位置と開放する位置とに切り換えられるようになっている。前記スキージ150の各羽の両端には、回転方向後方側に60度の角度で広がる扇形の閉塞板153を備えて、前記開口部154の一部を閉塞するようになっている。
【0184】
A配管を通って吸い上げられた錠剤粉塵と粒子状清掃材と空気は、分離室149に導入される。図36(a)の状態では、上下方向に向けられたスキージ150の羽が、B配管の負圧によるC配管からの空気流入を阻害しているため、A配管から網152および開口部154を経てヘッダからB配管へ空気の移動が行われる。清掃材は網152で捕集され、蓄積する。
【0185】
図36(b)に示すように、スキージ150が60度回転すると、A配管の下方にあるスキージ150の後方の閉塞板153が網152の下部を閉塞し、A配管の下方にあるスキージ間の空間が集中して減圧することがない。このため、図36(a)から図36(b)までスキージ150が回転する時に、C配管から網152への空気の流入がなく、吸引口146の吸引力が低下することがない。
【0186】
このような一連の課程で、網152に蓄積した清掃材は、スキージ150の回転によって搬送され、C配管に供給され、落下案内通路141に再供給される。
【0187】
このようにして一定時間、清掃材を循環させると、錠剤径路に付着した錠剤粉塵は、清掃材と共に吸い上げられて分離装置144で清掃材と分離され、掃除機に吸引され、錠剤径路が完全に清掃される。清掃材を使用しないで、空気のみ通過させることができるが、錠剤径路に堆積した粉塵が舞い上がらないためほとんど効果がない。粒状清掃材を用いると、清掃材が落下する衝撃等で堆積した粉塵が舞い上がり、空気の流れに乗って排出されるので清掃効果が高い。清掃が完了すると、図37に示すように、網152を約120度回動させ、開口部154を開放する。これにより、A配管が開口部154を介してB配管に通じるため、清掃材共々、掃除機に回収され、錠剤包装装置内部の清掃が完了する。
【0188】
清掃材の投入は、錠剤カセット139の一部を使用して行ってもよい。また、清掃材供給口を錠剤経路の一部に設け、そこから清掃材を手作業で供給してもよい。
【0189】
D.清掃材
【0190】
散薬包装装置と錠剤包装装置に使用する清掃材は、相違することを説明したが、ここでは詳細に清掃材について説明する。
【0191】
1.散薬包装装置の清掃材
散薬包装装置に使用する清掃材は、調剤師が手作業で行う場合、乳糖や調剤でんぷんを使用することが多く、これらは劇薬等の強い成分の薬剤を処方時に賦形させるので賦形剤と呼ばれている。乳糖は、成分に糖質を含んでいるため、吸水性がある。この適度の吸水性は物質の吸着力を強めるが、反面、各薬剤接触部材への付着量を増加させる問題がある。また、乳糖は、熱に弱く、包装部のシール熱の影響を受けて液化することもあるため、純粋な乳糖のみを散薬包装装置に清掃材として供給することは好ましくない。
【0192】
一方、調剤でんぷんは、男爵芋を原料としているため、主成分が炭水化物で、吸湿性は粉体という性質で比較すると弱く、粒子形状も大きくてさらっとした感じがあるが、物質の吸着、特に残薬を積極的に吸着させる力は弱い。しかし、吸着させると粒子形状が大きい分、少々の打撃で落下しやすい効果を備える。
【0193】
好ましい清掃材は、散薬径路に残ったとしても患者に影響しないもので無ければならない。その候補としては、食品系粉末が好ましい。例えば、小麦粉、そば粉、コーンスターチ、塩、砂糖等がある。
【0194】
その中でも、植物性、動物性油脂を多く含む物は、清掃材として使えないほどの影響はないが、粒子形状を細か過ぎると残薬と一緒に付着してしまう傾向がある。このような粉体には、ごま粉、スキンミルク等が上げられる。
【0195】
反面、残薬の吸着力等清掃材の性能を発揮しやすい粉体としては、そば粉が好ましいことがわかった。スキンミルクについては、脱脂成分で構成され、粒子が比較的大きいものは効果があるが、清掃材に使用するにはコストが高く、乳製品アレルギーなどを考慮しなければならない。
【0196】
ヒエ、アワなどの雑穀粉末も、油脂分が少ない為、清掃効果があり、患者アレルギーも起こしにくいため清掃材として使用できる。
【0197】
複数の粉末を混合した清掃材は、各粉末が持つ欠点を補ってよい結果が出た。そば粉2、でんぷん0.5、乳糖0.5の重量比で混合した清掃材や、コーンスターチ1、でんぷん0.5、乳糖0.5の重量比で混合した清掃材は、清掃効果が高かった。清掃効果の高い清掃材はその他、数々の組み合わせが考えられる。
【0198】
結晶性粉末、たとえば、化学調味料も清掃材して考えられるが、静電気の影響を受けやすい事も判明している。
【0199】
2.錠剤包装装置の清掃材
錠剤包装装置の清掃材としての候補は、例えば、小サイズの大豆や、小豆、米等があげられる。大豆の場合、掃除機の吸引力が十分でないと包装ホッパーから錠剤包装装置の上部まで吸い上げられずに詰まってしまう問題がある。米を削って丸くしたものはある程度効果があるが、欠けた米が網152を目詰まりさせる問題がある。小豆は、大きさ、使い勝手などから好ましい。
【0200】
シリコーンボールを清掃材として使用することができる。このとき、清掃材内部に無線起電式IDを封入すると、残留シリコンボールの所在が判るため、包装中にシリコーンボールが混入して患者に手渡ることを防止することができるし、洗浄することで何度も使用できる。このシリコーンボールは、径が3mmから8mm位のもので効果が確認された。
【0201】
E.清掃動作の制御
【0202】
清掃動作の制御をより自動化するために制御予約を設定するとよい。特に、後の患者の薬剤の混入すると問題となる薬剤である劇薬、毒薬、麻薬、向精神薬、ピリン系薬剤などのアレルギー反応を激しく起こすものについては、管理薬剤として、図38に示すように薬剤登録マスターで登録し、この管理薬剤と清掃動作制御を関連づけておくと、散薬包装装置や錠剤包装装置がデータ通信されて処理している薬剤が何であるか機械側で判明する場合に使用できる。
【0203】
簡単な操作として、薬剤師が清掃を必要と感じた場合にスタートさせるスタートボタンを設けてもよい。
【0204】
【発明の効果】
本発明によれば、散薬包装装置において、清掃材容器に収容した清掃材を投入ホッパーから包装ホッパーの出口までの一連の薬剤経路のいずれかに供給する清掃材供給装置を備え、清掃が必要なときに、清掃材を薬剤経路に供給した後、薬剤径路に残留した散薬と共に清掃材を薬剤経路から回収することで薬剤経路を清掃するようにしたので、毒薬、劇薬、向精神薬、麻薬、抗癌剤、ピリン系薬剤等の危険度の高い薬剤が後処方で包装する薬剤に混入することをほぼ完全に近い状況まで防止することができる。また、調剤師の手を煩わすこと無く、設定、スタートボタンなどの手段によって、薬剤の投入ホッパーから分割装置は元より包装ホッパーに至るまで、薬剤の付着残量多少に関わらず、清掃材を必要に応じて自動で供給し、該清掃材を残薬と共に回収して除去することができる。
【0205】
投入ホッパーに清掃材を供給することで、最小限の位置に清掃材供給装置を配置することができ、最小限の量の清掃材で全ての薬剤径路を清掃することができる。
【0206】
清掃材供給装置により清掃材を薬剤径路の複数の部分に供給することで、清掃時間を短縮することができる。
【0207】
薬剤径路に供給された清掃材を包装装置で少なくとも1つの包装袋に包装して回収することで、清掃作業を効率的に行うことができる。また、清掃材を包装して回収する包装袋の一部あるいは全部に清掃材を包装していることを印字する印字装置を備えることで、薬剤と清掃材を容易に区別することができる。
【0208】
薬剤径路に供給された清掃材を吸引式清掃装置により回収することで、包装袋による回収を少なくすることができ、包装紙を最小限に節約することができる。吸引装置として市販の掃除機を使用し、その吸込口を薬剤経路内に配設することで、新たな装置を設ける必要がなく、コスト削減が可能となる。
【0209】
包装ホッパーの出口側に、散薬を包装袋に導く包装経路と、清掃材を回収する回収経路とを備え、清掃材の回収時に、包装径路から回収径路に切り替えることようにすることで、清掃材の回収に包装紙を全く使用する必要がなくなる。
【0210】
清掃材供給装置に、薬剤径路の壁面に向けて清掃材を散布する散布装置を備えることで、薬剤径路の壁に付着した薬剤を確実に除去することができる。
【0211】
また、本発明によれば、錠剤包装装置において、清掃材容器に収容した清掃材をカセット容器の出口から包装ホッパーの出口までの一連の薬剤経路のいずれかに供給する清掃材供給装置を備え、清掃が必要なときに、清掃材を薬剤経路に供給した後、薬剤径路に残留した薬剤と共に清掃材を薬剤経路から回収することで薬剤経路を清掃するようにしたので、前述の散薬包装装置と同様の効果を奏する。ここで、粒状の清掃材を使用することで、薬剤径路に付着した粉塵状の残薬に衝撃を与えて、薬剤を確実に除去することができる。
【0212】
包装ホッパーの出口側に、錠剤を包装袋に導く包装経路と、清掃材を回収する回収経路とを備え、清掃材の回収時に、包装径路から回収径路に切り替えるようにしたので、清掃材の回収を迅速かつ容易に行うことができる。この場合、回収径路に、包装ホッパーの出口から清掃材を残薬と共に吸引して回収容器に回収する吸引装置を備えることで、清掃材を節約し、経済的に使用することができる。また、吸引装置で吸引した清掃材と残薬を分離する分離装置を備え、該分離装置で分離した清掃材を再度前記薬剤径路に供給して循環させることで、清掃材を経済的に使用することができる。さらに、清掃材を循環させて使用した後、分離装置で分離された清掃材を回収することで、新たな清掃材を補充し、清掃効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 散薬の投入ホッパーとその振動機構を示す正面図。
【図2】 散薬付着状況を示すホッパーの断面図。
【図3】 散薬付着状況を示すホッパーの断面図。
【図4】 非付着性アルマイト層の一例を示す図。
【図5】 非付着性アルマイト層の他の例を示す図。
【図6】 ホッパーの成形工程を示す図。
【図7】 アルマイト処理の工程図。
【図8】 成膜表面を示す図。
【図9】 (a)は、ホッパーの振動装置を示す側面図、(b)は、冷却手段としてヒートパイプを取り付けたホッパーの側面図、(c)は、冷却手段としてファンおよびフィンを取り付けたホッパーの側面図。
【図10】 含浸処理槽を示す概略図。
【図11】 散薬付着状態を示すトラフの平面図。
【図12】 トラフの非付着性層の断面図。
【図13】 散薬付着状態を示すトラフの平面図。
【図14】 トラフの平面図、側面図、一部拡大図。
【図15】 トラフと清掃装置の正面図。
【図16】 トラフの製造装置の動作を示すフローチャート。
【図17】掻出装置の製造工程図および分解断面図。
【図18】掻出装置の斜視図。
【図19】V枡円盤と分割円盤の斜視図。
【図20】 V枡円盤の断面図。
【図21】V枡の断面図。
【図22】 分割容器の拡大図。
【図23】 分割容器の全体分解斜視図。
【図24】 分割容器の全体斜視図。
【図25】 散薬包装装置の概略斜視図。
【図26】 散薬包装装置の投入ホッパーと清掃材供給装置を示す拡大斜視図。
【図27】 清掃材供給装置のシャッター閉塞状態を示す断面図。
【図28】 清掃材供給装置のシャッター開放状態を示す断面図。
【図29】 散薬包装ホッパーと分散装置を示す側面図
【図30】 V桝への清掃材供給を示す斜視図であり、(a)は定位置の清掃待機状態、(b)は清掃位置に移動した状態、(c)はシャッターを開放して清掃材を供給している状態をそれぞれ示す。
【図31】 錠剤包装装置の概略を示す斜視図。
【図32】 包装ホッパーと清掃中の吸引ノズルを示す正面図。
【図33】 包装ホッパーと清掃待機中の吸引ノズルを示す正面図。
【図34】 分離装置の斜視図。
【図35】 分離装置の断面図。
【図36】 (a)はスキージ動作A状態、(b)はスキージ動作B状態を示す分離装置の断面図。
【図37】 分離装置の網の動作を示す断面図。
【図38】 薬品登録マスター画面を示す図。
【図39】 従来の薬剤接触部材としての分割円盤と掻取装置の斜視図。
【図40】 散薬粒子の拡大図。
【符号の説明】
1 投入ホッパー
3 トラフ
18 包装ホッパー
39 トラフクリーナ
40 掻出装置
50 V桝円盤
54 下部分割円盤
56 V桝ダクト
110 分割円盤
111 R溝
113 包装袋
116 打撃装置
117 ブラシ付き吸引清掃装置
118 清掃材容器
119 供給ノズル
120 スクリューフィーダ
122 シャッター
128 羽
129 防湿キャップ
130 分散装置
134 分散ヘッド
135 筒状供給装置
137 シャッター
144 分離装置
145 掃除機差し込み口
148 コンセント
149 分離室
150 スキージ
152 網
153 閉塞板
154 開口部

Claims (14)

  1. 投入ホッパーを介して投入された散薬を分割装置に供給し、該分割装置で散薬を1回服用分毎に分割し、分割された薬剤を包装ホッパーを介して包装装置に供給し、該包装装置で散薬を包装袋に包装する薬剤包装装置において、
    清掃材容器に収容した清掃材を前記投入ホッパーから前記包装ホッパーの出口までの一連の薬剤経路のいずれかに供給する清掃材供給装置を備え、
    清掃が必要なときに、前記清掃材を前記薬剤経路に供給した後、薬剤径路に残留した散薬と共に清掃材を薬剤経路から回収することで薬剤経路を清掃するようにしたことを特徴とする薬剤包装装置。
  2. 前記投入ホッパーに前記清掃材を供給するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
  3. 前記清掃材供給装置により前記清掃材を前記薬剤径路の複数の部分に供給するようにしたことを特徴とする請求項1に薬剤包装装置。
  4. 前記薬剤径路に供給された清掃材を前記包装装置で少なくとも1つの包装袋に包装して回収するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
  5. 前記清掃材を包装して回収する前記包装袋の一部あるいは全部に清掃材を包装していることを印字する印字装置を備えたことを特徴とする請求項4に記載の薬剤包装装置。
  6. 前記薬剤径路に供給された清掃材を吸引式清掃装置により回収するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
  7. 前記包装ホッパーの出口側に、前記散薬を前記包装袋に導く包装経路と、前記清掃材を回収する回収経路とを備え、
    前記清掃材の回収時に、前記包装径路から前記回収径路に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
  8. 前記回収径路に前記清掃材を回収する回収容器を備えたことを特徴とする請求項7に記載の薬剤包装装置。
  9. 前記清掃材供給装置に、前記薬剤径路の壁面に向けて清掃材を散布する散布装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の薬剤包装装置。
  10. 錠剤を種類毎に収容した複数のカセット容器から1 回毎服用分の錠剤を供給し、該錠剤を共通通路を経て収集ホッパーで収集し、収集された錠剤を包装ホッパーを介して包装装置に供給し、該包装装置で錠剤を包装袋に包装する薬剤包装装置において、
    清掃材容器に収容した清掃材を前記カセット容器の出口から前記包装ホッパーの出口までの一連の薬剤経路のいずれかに供給する清掃材供給装置を備え、
    清掃が必要なときに、前記清掃材を前記薬剤経路に供給した後、薬剤径路に残留した薬剤と共に清掃材を薬剤経路から回収することで薬剤経路を清掃するようにしたことを特徴とする薬剤包装装置。
  11. 前記包装ホッパーの出口側に、前記錠剤を前記包装袋に導く包装経路と、前記清掃材を回収する回収経路とを備え、
    前記清掃材の回収時に、前記包装径路から前記回収径路に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項10に記載の薬剤包装装置。
  12. 前記回収径路に、前記包装ホッパーの出口から前記清掃材を残薬と共に吸引して回収容器に回収する吸引装置を備えたことを特徴とする請求項11に記載の薬剤包装装置。
  13. 前記吸引装置で吸引した清掃材と残薬を分離する分離装置を備え、該分離装置で分離した清掃材を再度前記薬剤径路に供給して循環させるようにしたことを特徴とする請求項12に記載の薬剤包装装置。
  14. 前記清掃材を循環させて使用した後、前記分離装置で分離された清掃材を回収するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の薬剤包装装置。
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