JP4387869B2 - 感光体及びプロセスカートリッジ並びに画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改良された感光体(以下、「電子写真感光体」、「静電潜像担持体」と称することがある)及びプロセスカートリッジ並びに画像形成装置及び画像形成方法に関する。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ及びファクシミリ装置等の画像形成装置による画像形成は、一様に帯電された感光体上に、画像データにより変調された書込光を照射して静電潜像を形成し、この静電潜像の形成された感光体に現像部によりトナーを供給してトナー画像を形成して現像する。このトナー画像を転写部で転写紙(記録紙)に転写した後、定着部で転写紙上に転写したトナーを加熱及び加圧して定着させ、感光体表面に残留したトナーをクリーニング部でクリーニングブレードにより掻き取る等の方法により回収する一連のプロセスにより行われる。
前記電子写真法による画像形成では、長期に亘り安定で良質な画像を出力するため、(1)感光体が安定した帯電性能を発現できること、(2)書き込み光によって誘起された電荷キャリアが感光体表面の帯電電位を十分に中和できること、(3)所定の間、静電潜像はリークせずに保持し続けること、(4)トナーが潜像を忠実に現像できることし、(5)紙などの記録媒体に対するトナーの転写性が良好であること、(6)画像形成後においては、感光体表面が清潔であることが必要とされる。
電子写真装置による画像形成では、帯電から除電に至る複数のプロセス中に、多くの不安定要因が内在し、一つでも安定性が欠如すると画像品質が確保できなくなると言える。このことは装置のカラー化を推進させた場合、プロセスの安定性に対する画像品質の影響は一層厳しいものとなる。現時点では装置のデジタル化が機械的変動や材料の変動要因を制御し、安定化させているが、装置の小型化や低コスト化を図る場合、この制御を付加することが困難となる。このため、良質な画像出力を絶えず確保するためには、画像形成を担う装置と、この装置の中核的役割を果たす感光体の高耐久化が必須となる。
前記感光体の耐久性は、感光体表面の摩耗や創傷などの機械的負荷に対する耐久性と繰り返し使用による残留電位の蓄積や帯電性低下などの静電特性上の耐久性に左右されることが知られている(特許文献1及び2参照)。
従来より、このような因子に対する感光体の高耐久化技術として感光体表面層の耐摩耗性を向上させる手段が提案されてきた。例えば、感光体表面に滑性フィラーを含有させることにより、感光体表面の滑性を向上せしめ、その結果、感光体の長寿命化を図れることが提案されている(特許文献3及び4参照)。
また、特許文献5及び6には、像保持部材の絶縁層ないし光導電層中にフィラーを含ませることにより、感光体の機械的強度を向上させることが提案されている。
また、特許文献7及び8には、積層型電子写真感光体における感光体表面層又は電荷輸送層中にフィラーを含有させることにより、感光体表面硬度の強化、又は滑性を付与することが提案されている。
また、特許文献9には、電荷輸送媒質100質量部に対し、疎水性酸化チタン微粉末を1質量部から30質量部含有させることにより、感光体の機械的強度を向上させることが提案されている。
更に、フィラーを利用するものとして、例えば、特定範囲の粒径及び粒径分布を有する酸化スズや酸化アンチモンなどの金属又は金属酸化物を含有する保護層を設けることにより、感光体の機械的強度を向上させることが提案されている(特許文献10〜13参照)。
かかる技術は、感光体表面の機械強度を比較的容易に向上させることが可能であることから、感光体の高耐久化に対して有用な手段である。しかし、この場合、帯電、転写プロセスで発生するチャージ生成物(オゾン、NOx、SOx等)が感光体表面のフィラーに吸着しやすく、その結果、感光体の表面抵抗を低下させ、条件によっては画像ボケ、画像流れが発生する場合がある。従って、従来提案されてきた表面保護層を設けた場合、解像度の低下や、感度劣化など、他の特性が犠牲になるケースが多く、実用的な技術としては不充分である。
一方、帯電器、露光器、反転現像を行う現像手段並びに転写手段を有する反転現像方式の電子写真装置おいては、転写手段で逆極性帯電を行った履歴が残るために、1回転目と2回転目以降で帯電電位が異なり、濃度ムラ、色ズレなどの異常画像が発生する場合がある。
このような濃度ムラ、色ズレに関しては、特許文献14では、感光体の逆帯電特性に起因すると示されており、感光体の逆帯電繰り返し疲労における静電容量変化率を30%以下にすることが提案されている。しかし、この提案において、上述したような機械的強度を向上させるため最表層に無機微粒子を含有させた感光体を用いた場合、ポジ残像(前画像形成プロセスの露光部が次のプロセスで画像に現れる)などの異常画像が発生する場合があり、有用な手段とはならないと言える。
近年、電子写真プロセスのカラー化、高速化が進んでおり、このような画像形成装置の形態として、4連タンデムカラー機が実用化されている。この場合、1つの画像形成装置に各色毎に電子写真プロセスユニットを複数個配置するため、帯電器から発生するチャージ生成物の総量も、モノクロ機に比べ多くなる。従って、カラー機に搭載される感光体には優れた耐摩耗性は当然としてチャージ生成物に対する耐久性及び逆極性帯電に対する安定性も必要とされている。
特開平8−272126号公報 特開平8−292585号公報 特開昭46−782号公報 特開昭52−2531号公報 特開昭54−44526号公報 特開昭60−57346号公報 特開平1−205171号公報 特開平7−261417号公報 特開昭61−251860号公報 特開昭57−30846号公報 特開昭58−121044号公報 特開昭59−223443号公報 特開昭59−223445号公報 特開2000−314967号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、最表層に無機微粒子を含有する感光体に関して、画像ボケ、画像流れ及び残像等の発生を防止でき、電子写真特性が良好で、繰返し使用時に安定した画像形成を行うことができる高耐久な感光体、及び該感光体を用いた長期に亘り信頼性の高い高画質な画像が得られるプロセスカートリッジ、並びに画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、感光体の逆帯電繰り返し疲労における静電容量変化率を30%以下とすること(特開2000−314967号公報参照)により、転写手段での逆極性帯電による濃度ムラ、色ズレなどの異常画像の発生を低減することは可能であるが、耐摩耗性向上のため感光体の最表層に電荷輸送剤と共に無機微粒子を含有させると、画像形成プロセスを繰り返すとポジ残像が生じ、チャージ生成物によって画像ボケ、画像流れが発生し易くなるという課題がある。
前記課題を解決するため、本発明者等が鋭意検討を進めた結果、残像、画像ボケ、及び画像流れを低減するためには、感光体の光減衰機能を低下させることなく電荷輸送剤の添加量を減量することが有効であり、電荷輸送剤と共存する無機微粒子はチャージ生成物の吸着サイトになるので、無機微粒子の添加量を少量に押さえることが有効なことを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、該支持体上に少なくとも感光層を有する感光体において、前記感光体における最表層が少なくとも無機微粒子、バインダー樹脂、及び電荷輸送剤を含有し、該バインダー樹脂の含有量が前記最表層の全固形分に対し50質量%以上であり、かつ前記感光体における下記数式1で表される静電容量変化率が30%以下であるとともに、露光−現像間時間が120msec以下である画像形成装置に用いられ、露光−現像間時間の1/3における露光後電位(V1)と、露光−現像間時間における露光後電位(V2)の差(V1−V2)が、絶対値で60V以下であり、前記電荷輸送剤の含有量が最表層の全固形分に対し2〜25質量%であり、前記無機微粒子の含有量が最表層の全固形分に対し5〜25質量%であり、前記無機微粒子が酸化ケイ素、酸化チタン、及び酸化アルミニウムから選択される少なくとも1種であり、前記感光体の最表層がスプレー塗工法により形成されることを特徴とする感光体である。該<1>に記載の感光体においては、最表層が無機微粒子、電荷0輸送剤を含有する感光体において、感光体の帯電極性と逆極性の帯電と露光の繰り返しを受けた後の静電容量が初期に対し30%以下であり、前記最表層に含まれるバインダー樹脂を最表層の全固形分に対して50質量%以上とすることで、長期間繰り返し使用しても、画像ボケ、画像流れ及びポジ残像を発生することなく、良好な画像が出力できる。
<数式1>
静電容量変化率=(C1−C0)/C0×100%
ただし、前記数式1中、C0は、感光体の初期静電容量を表し、C1は、感光体に逆帯電疲労をかけた後の静電容量を表す。
> 無機微粒子の平均一次粒径が0.05〜1.0μmである前記<1>に記載の感光体である。
前記<>から<>のいずれかに記載の感光体においては、耐摩耗性の向上のため最表層に含有される無機微粒子として、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムの中から選ばれる少なくと1種であることが感光体の機械的強度を向上させる上で好ましく、さらには、酸化アルミニウムであるα−アルミナが好適である。また、無機微粒子の平均1次粒径は、0.05〜1.0μmが好ましく、無機微粒子量を少なくする場合には、機械的強度を維持するため無機微粒子の1次粒径を大きくすることが有効であり、0.2μm以上が好適である。無機微粒子の粒径が大きくなると、最表層の成膜性(均一性、表面粗さ)が悪くなり、クリーニング不良、解像度低下を引き起こしやすくなるため、無機微粒子の粒径は1.0μm以下が好ましい。
> 感光体の最表層が、更に酸化防止剤を含有し、該酸化防止剤がヒンダードアミン構造及びヒンダードフェノール構造の少なくともいずれかを有する前記<1>から<>のいずれかに記載の感光体である。該<>に記載の画像形成装置においては、チャージ生成物の感光体への影響を更に低減するためにヒンダードアミン又はヒンダードフェノール構造を有する酸化防止剤を最表層へ添加することも有効である。
> 感光層が、単層型及び積層型のいずれかである前記<1>から<>のいずれかに記載の感光体である。
> 感光体の最表層が、表面保護層である前記<1>から<>のいずれかに記載の感光体である。
前記<>から<>のいずれかに記載の感光体においては、積層型及び単層型感光体に表面保護層を設けた場合には最表層が表面保護層となるが、該表面保護層より下の感光層で感光体に必要な基本的な電気特性を有するため、表面保護層の構成材料種、材料構成比の自由度が大きくなる。この場合、例えば、表面保護層の電荷輸送剤量を極端に低減することが可能になる。従って、本発明の感光体の層構成は、最表層が表面保護層になる場合が好適である。
> 感光体と、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着する定着手段を有する画像形成装置において、
前記感光体が、前記<1>から<>のいずれかに記載の感光体であることを特徴とする画像形成装置である。該<>に記載の画像形成装置においては、長期間繰り返し使用によっても、短波長レーザを用いて高解像度としても、異常画像が発生しにくく、長期間良好な画像を得ることができる。
> 露光−現像間に感光体の表面電位を計測するセンサを有し、該センサのデータに基づいて感光体の現像部電位を推定し、帯電器、露光器、現像手段、及び転写手段の少なくとも1つ以上の調整を行い、前記露光−現像間時間が120msec以下であり、かつ前記センサを露光−現像間時間の1/2以下の位置に設置する前記<>に記載の画像形成装置である。
> センサからのデータに基づいて現像部電位を推定する際に、予め記憶装置に記憶させておいた感光体のセンサと現像部との電位の関係式に基づいて現像部電位を算出する前記<>から<>のいずれかに記載の画像形成装置である。
> 感光体と、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有する画像形成要素を複数配列してなるタンデム型である前記<>から<>のいずれかに記載の画像形成装置である。該<>に記載の画像形成装置においては、1ドラム型画像形成装置にくらべて、非常に高速で良好なフルカラー画像を得ることができる。
10> 感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録媒体上に二次転写する中間転写手段を有し、複数色のトナー画像を前記中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録媒体上に一括で二次転写する前記<>から<>のいずれかに記載の画像形成装置である。該<10>に記載の画像形成装置においては、電子写真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することで、色ズレを抑えた良好な画像が提供される。さらに中間転写体を介するレイアウトによって、画像形成装置内のレイアウトの自由度が向上し、装置の小型化、メンテナンス性の向上などが達成される。
11> 感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成工程と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着する定着工程を有する画像形成方法において、
前記感光体が、前記<1>から<>のいずれかに記載の感光体であることを特徴とする画像形成方法である。
12> 感光体、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、該可視像を記録媒体に転写する転写手段、及び前記感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段から選択される少なくとも1つを有してなり、前記感光体が前記<1>から<>のいずれかに記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジである。該<12>に記載のプロセスカートリッジにおいては、感光体や、その他プロセス部材の交換を短時間に、容易に行うことができるので、メンテナンスに要する時間が短縮でき、コストダウンにつながる。また、プロセス部材と電子写真感光体が一体となっているので、取り付け位置の精度が向上するという利点もある。
本発明の感光体においては、残像に関しては、逆帯電特性が良好でも電荷輸送剤と共存する無機微粒子にチャージ生成物が経時で吸着することにより、該無機微粒子に吸着したチャージ生成物は最表層に含まれる電荷輸送剤に影響を与え、感光体の表面抵抗が低下し、その結果、逆極性の帯電電荷が表面から感光体へ注入されやすくなり、次の像形成の帯電時にキャンセルされず残像が出てしまうためと考えられる。また、チャージ生成物による画像ボケ、画像流れについては、同様に感光体の表面抵抗が低下し、感光体表面に形成された静電潜像が乱れてしまう機構が考えられる。更に、無機微粒子の周りに存在する電荷輸送剤の量を減らして無機微粒子に対する電荷輸送剤の影響を低減させることが有効になり、また、チャージ生成物を吸着するサイトであると考えられる無機微粒子添加量を少量に止め、チャージ生成物の電荷輸送剤への影響を低減させて、感光体の表面抵抗の低下を抑えることも有効であると考えられる。
従って、本発明によれば、チャージ生成物の吸着サイトになると考えられる無機微粒子の添加量低減でなく、電荷輸送剤の添加量低減により、長期間繰り返し使用しても、画像ボケ、画像流れ及びポジ残像を発生することなく、良好な画像が出力できる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、チャージ生成物による感光体の画像ボケ、画像流れ及び転写時の逆帯電による残像、濃度ムラ等を著しく向上させることができ、繰返し使用しても高い画像品質を維持し、耐摩耗性を併せ持つ感光体が得られ、長期間に亘って信頼性の高い高画質な画像を形成可能なプロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供できる。
(感光体)
本発明の感光体は、支持体と、該支持体上に少なくとも感光層を有してなり、表面保護層、下引き層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記感光体における感光層は、単層型であっても積層型であってもよく、単層型の場合には、支持体と感光層の間に下引き層、感光層上に表面保護層を有していてもよい。また、積層型の場合には、感光層は電荷発生層及び電荷輸送層からなり、支持体と電荷発生層の間に下引き層、電荷輸送層上に表面保護層を有していてもよい。
ここで、図1は、本発明の感光体の模式断面図を示し、支持体301上に感光層302を設けた構成の感光体を示している。図2、図3、及び図4は各々本発明における感光体の他の構成例を示すものである。図2は、感光層302が電荷発生層(CGL)303と電荷輸送層(CTL)304より構成される機能分離型タイプの感光体を示す。図3は、支持体301と、機能分離型タイプの感光層との間に下引き層305を入れた感光体を示す。図4は、図3の感光層302の上にさらに表面保護層306を形成した感光体を示す。なお、本発明に係る感光体としては、支持体上に少なくとも感光層を有していれば、上記以外のその他の層が形成されていてもよく、また、該感光層のタイプは任意に組み合わされていても構わない。
本発明においては、前記感光体の最表層が無機微粒子、バインダー樹脂、及び電荷輸送剤を含有してなり、該バインダー樹脂の含有量が前記最表層の全固形分に対し50質量%以上であり、かつ前記感光体における下記数式1で表される静電容量変化率が30%以下であることが必要である。
<数式1>
静電容量変化率=(C1−C0)/C0×100%
ただし、前記数式1中、C0は、感光体の初期静電容量を表し、C1は、感光体に逆帯電疲労をかけた後の静電容量を表す。
前記感光体の最表層における電荷輸送剤及び無機微粒子の添加量を低減すると、バインダー樹脂を増やすことになるので、該バインダー樹脂の含有量を前記最表層の固形分に対し50質量%以上とすることで逆帯電による残像の発生を防止可能な感光体を得ることができる。また、バインダー樹脂の含有量を多くすることにより、前記最表層のガス透過率が低下する効果も得られ、チャージ生成物の感光層への侵入を低減でき、チャージ生成物による画像ボケ、画像流れの発生も大幅に低減されることになる。この場合、前記バインダー樹脂の含有量は前記最表層の全固形分に対し70質量%以上がより好ましい。
ここで、前記感光体における最表層とは、感光体の最表面に位置する層であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単層型の感光層では、最表層は感光層自体又は表面保護層を意味する。積層型の感光層では、最表層は、電荷輸送層、又は表面保護層を意味する。
前記最表層におけるバインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、フェノール樹脂系樹脂、エポキシ樹脂系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、アルキッド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリビニルカルバゾール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルホルマール系樹脂、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂、又はこれらの樹脂の単量体を主(50モル%以上)とし他の単量体と共重合した形の樹脂が挙げられ、これらの中でも特に、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド系樹カルバゾール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルホルマール系樹脂、フェノキシ樹脂が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記バインダー樹脂は、小粒径であり、したがって単位質量当たりの吸着サイトの割合がより高くなる無機微粒子と共に用い、繰り返し使用により形成画像の画質が低下せず高耐久性の感光体を提供するのに特に適している。このため、小粒径の無機微粒子は、高解像力の感光体にするためは不可欠である。
前記感光体の最表層における無機微粒子としては、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記感光体の最表層には、前記無機微粒子以外にも、無機フィラー及び有機フィラーのいずれかのフィラーを含有することが好ましい。
前記無機フィラーの材料としては、例えば、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属粉末、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素等の無機材料などが挙げられる。
これらフィラーは少なくとも1種の表面処理剤で表面処理することが分散性の面から好ましい。前記フィラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久性化又は高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
前記表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤すべてを使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましく、例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、又はこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
前記シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、前記表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。前記表面処理剤の含有量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、前記フィラーに対し3〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィラーの分散効果が得られないことがあり、多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こすことがある。
前記無機微粒子の平均一次粒径は0.05〜1.0μmが好ましく、0.1〜0.8μmがより好ましい。前記平均一次粒径が0.05μm未満であると、耐摩耗性が悪くなることがあり、1.0μmを超えると、摩擦係数が上昇したり、光の透過率が小さくなってしまうことがある。
前記無機微粒子の含有量は、前記最表層の全固形分に対し5〜25質量%が好ましく、8〜20質量%がより好ましい。前記含有量が5質量%未満であると、耐摩耗性が悪くなることがあり、25質量%を超えると、画像ボケ、画像流れが顕著に発生してしまうことがある。
前記最表層における電荷輸送剤としては、後述する電荷輸送層と同じものを用いることができる。
前記電荷輸送剤の含有量は最表層の全固形分に対し2〜25質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましい。前記含有量が2質量%未満であると、感光体光感度、光応答性が著しく低下してしまうことがあり、25質量%を超えると、感光体帯電性の繰り返し安定性が低下したり、ポジ残像が発生してしまうことがある。
前記感光体の最表層には、更に酸化防止剤を含有することも可能であり有用である。該酸化防止剤としては、特に制限はなく、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール系化合物類、ヒンダードフェノール系化合物類、ヒンダードアミン系化合物類、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機リン化合物類、ベンゾフェノン類、サルシレート類、ベンゾトリアゾール類、クエンチャー(金属錯塩系)等が挙げられる。これらの中でも、長期間の繰り返し使用によるオゾンやNOx等の活性ガスから感光体の劣化を抑制し、画像安定性を高める上で効果が大きなものとしては、特にヒンダードフェノール構造及びヒンダードアミン構造の少なくともいずれかを有する化合物が有用である。
前記ヒンダードフェノール構造とは、フェノール性水酸基の両オルト位に嵩高い原子団が存在する構造を意味する。前記ヒンダードアミン構造とは、アミノ窒素原子近傍に嵩高い原子団が存在する構造を示し、芳香族アミンや脂肪族アミン系物質もこれに該当するが、より好ましくは2,2,6,6−テトラメチルピペリジン構造を含んでいる化合物である。これらの両構造を有する化合物の作用機構の詳細は明らかではないが、嵩高い原子団が存在することにより立体障害が高められたことによって、アミノ窒素原子やフェノール性水酸基の熱振動を抑制し、ラジカル状態の安定性が高められたことによって外部からの活性ガスの影響を食い止めることができたものと推定される。
前記ヒンダードフェノール構造とヒンダードアミン構造の両構造を有する化合物としては、種々のものが挙げられるが、これらの中でも、下記構造式(C)で表される1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジンは、特にオゾンやNOxガスによる解像度低下に対し有効かつ有用である。本発明においては、感光体の最表面にフィラーが添加されているが、オゾン又はNOxガス雰囲気下においては、これらの活性ガス成分がフィラーに吸着しやすくなるため、画像ボケの影響がフィラーのない場合に比べて、やや増加する傾向が見られていた。しかし、前記ヒンダードフェノール構造及びヒンダードアミン構造の両構造を有する上記の酸化防止剤をフィラーとともに添加することによって、画像ボケの影響を抑制することが可能となった。従って、これらの酸化防止剤を組み合わせて用いることによって、さらなる高画質化が実現されることになる。
Figure 0004387869
ただし、t−Buは、tert−ブチル基を表す。
前記感光体の最表層は、例えば、浸漬塗工、スプレー塗工、ブレード塗工、ナイフ塗工等の常法の塗工方法により形成することができるが、これらの中でも特に、量産性、塗膜品質などの面からスプレー塗工が好ましい。
前記スプレー塗工では、まず、塗工液の条件として、固形分濃度、混合溶媒の場合はその種類と混合比などがあり、スプレー装置の条件としては、塗工液の吐出量、霧化エア圧力、スプレー先端と被塗布部表面との距離、被塗布物表面の移動速度、重ね塗りの回数などが上げられる。例えば、塗工液の吐出量を小さくして、重ね塗り回数を増やすことで所望の膜厚の表面保護層を形成する場合は、よりドライな状態で塗膜が形成され、逆に吐出量を大きくして、重ね塗り回数を減らすと、よりウェットな状態で塗膜が形成されることになる。各種塗工条件を検討し、好適な範囲を把握する必要がある。
前記感光体における下記数式1で表される静電容量変化率は30%以下であり、25%以下がより好ましい。前記静電容量変化率が30%を超えると、ポジ残像、画像ボケ、画像流れが発生してしまうことがある。
<数式1>
静電容量変化率=(C1−C0)/C0×100%
ただし、前記数式1中、C0は、感光体の初期静電容量を表し、C1は、感光体に逆帯電疲労をかけた後の静電容量を表す。
ここで、前記静電容量変化率は、図12において、帯電用チャージャー(DC1)、イレース用LED(LD1)、像露光手段(EX1)、逆帯電チャージャー(DC2)、クエンチング用LED(LD2)が感光体1の周りに設置されている。まず、帯電用チャージャー(DC1)で感光体1を800Vに帯電し、像露光手段(EX1)で露光し、光減衰させる。帯電に必要な電荷量Qを求め、感光体表面電位の関係を下記数式2に代入して、感光体の静電容量(初期)C0を求める。
<数式2>
C0=Q/V
ただし、Qは電荷量を表す。Vは感光体表面電位を表す。
次いで、逆帯電疲労をかける。逆帯電疲労特性は感光体を回転させ、図12における(DC1)、(LD1)、(DC2)、及び(LD2)をそれぞれONし、感光体に帯電露光を行う。その後、(DC1)、(LD1)、(DC2)、及び(LD2)をOFFし、直ちに(DC1)で感光体を800Vに帯電し、(EX1)で露光し、光減衰させる。上記と同様に帯電に必要な電荷量Qを求め、感光体表面電位の関係を上記数式2に代入して感光体の静電容量(逆帯電疲労後)C1を求める。得られた静電容量C0(初期)と、静電容量C1(逆帯電疲労後)とから、下記数式1により静電容量変化率を求めることができる。
<数式1>
静電容量変化率=(C1−C0)/C0×100%
また、本発明の感光体は、露光−現像間時間が120msec以下である画像形成装置に用いられ、露光−現像間時間の1/3における露光後電位(V1)と、露光−現像間時間における露光後電位(V2)の差(V1−V2)が、絶対値で60V以下が好ましく、50V以下がより好ましい。前記差(V1−V2)が60Vを超えると、中間調の階調性がつぶれてしまうことがある。
ここで、前記露光−現像間時間の1/3における露光後電位(V1)と、露光−現像間時間における露光後電位(V2)の差(V1−V2)は、例えば、特開2000−275872号公報に記載の感光体の特性評価装置を使用し、光源として655nm半導体レーザを用い、この装置における露光−現像間時間に対する露光部電位(VL)を、以下のようにして求めることができる。
〔測定条件〕
ドラム径(mm):30
線速(mm/s):262
副走査方向解像度(dpi):400
露光量(μJ/cm):0〜1.0
除電装置:作動
帯電器:感光体の帯電電位が−600Vとなるように調整した。
露光−現像間時間の調節は、現像部に相当する表面電位プローブの露光ステーションに対する設置角度を変化させることにより調整する。露光−現像間時間を120msec、60msec、40msec、及び20msecに設定して、露光後電位の差が最も大きくなる露光強度0.3μJ/cm時における露光後電位差を以下の式で示される光応答性の代表値とした。
ΔVLs=| VL(40msec)−VL(120msec) |
ΔVLf=| VL(20msec)−VL(60msec) |
−支持体−
前記支持体としては、導電体又は導電処理をした絶縁体、例えば、Al、Ni、Fe、Cu、Au等の金属、又はこれらの合金の他、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラス等の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属又はIn、SnO等の導電材料の薄膜を形成したもの、樹脂中にカーボンブラック、グラファイト、Al、Cu、Ni等の金属粉、導電性ガラス粉などを均一に分散させ、樹脂に導電性を付与した樹脂基体、導電処理をした紙等が使用できる。
前記支持体の形状については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、板状、ドラム状、又はベルト状のいずれのものも使用できるが、ベルト状の支持体を用いると、内部に駆動ローラ、従動ローラを設ける必要があるなど装置が複雑化したり、大型化する反面、レイアウトの自由度が増すなどのメリットがある。しかし、表面保護層を形成する場合は、該表面保護層の可撓性が不足して、表面にクラックとよばれる亀裂が入る可能性があり、それが原因で粒状の地肌汚れが発生することが考えられる。このようなことから、支持体としては剛性の高いドラム状のものが好ましく用いられる。
前記支持体と前記感光層の間には、必要に応じて、下引き層を設けてもよい。該下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。前記下引き層は、一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂は、その上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
前記樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、適当な溶媒を用いて、慣用される塗工法によって形成することができる。
更に、前記下引き層としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用し、例えば、ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
更に、前記下引き層として、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けてもよい。
前記下引き層の膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5μmが好ましい。
−感光層−
本発明の感光体に用いられる感光層の種類は、その材質としては、例えば結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。これらの中でも、特に、環境に対して優しくかつ安価なOPCが良好である。
前記感光層は、単層型及び積層型のいずれであってもよい。以下、両者を分けて説明する。
<積層型の感光層>
前記積層型の感光層では、支持体と、該支持体上に電荷発生層、及び電荷輸送層を少なくともこの順に有する感光層を設けてなり、更に必要に応じて、中間層、表面保護層、その他の層を有してなる。
前記電荷発生層は、電荷発生物質を少なくとも含有し、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷発生物質としては、無機系材料及び有機系材料のいずれかを用いることができる。
前記無機系材料としては、例えば、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物等が挙げられる。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記バインダー樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分としては、電荷輸送性物質を添加してもよい。また、電荷発生層のバインダー樹脂として、上述のバインダー樹脂の他に、高分子電荷輸送性物質も良好に用いられる。
前記電荷発生層の形成方法としては、真空薄膜作製法と、溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。
前者の方法としては、グロー放電重合法、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、加速イオンインジェクション法等が挙げられる。この真空薄膜作製法は、上述した無機系材料又は有機系材料を良好に形成することができる。
また、後者のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共に、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。前記塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などの慣用されている方法を用いて行うことができる。
前記電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μmが好ましく、0.05〜2μmがより好ましい。
前記電荷輸送層は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
前記電荷輸送層は、電荷輸送性物質及び必要に応じて用いられるバインダー樹脂により構成される。かかる電荷輸送層は、これらの電荷輸送性物質及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解乃至は分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。
前記電荷輸送性物質としては、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
前記電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−オキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔輸送物質としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記高分子電荷輸送性物質は、以下のような構造を有していてもよい。
(a)カルバゾール環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54
−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特
開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の化合物等が例示さ
れる。
(b)ヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−5055平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の化合物等が例示される。
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461号公報、特開平4−264130号公報、特開平4−264131号公報、特開平4−264132号公報、開平4−264133号公報、特開平4−289867号公報に記載の化合物等が例示される。
(d)トリアリールアミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の化合物等が例示される。
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の化合物等が例示される。
本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマーや、また、例えば、特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。
前記高分子電荷輸送性物質としては、更に有用なトリアリールアミン構造を有するポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルとしては、例えば、特開昭64−1728号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭64−19049号公報、特開平4−11627号公報、特開平4−225014号公報、特開平4−230767号公報、特開平4−320420号公報、特開平5−232727号公報、特開平7−56374号公報、特開平9−127713号公報、特開平9−222740号公報、特開平9−265197号公報、特開平9−211877号公報、特開平9−304956号公報等に記載の化合物が例示される。
前記電荷輸送層に併用できるバインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷輸送層には、更に必要に応じて、電荷輸送性物質及びバインダー樹脂以外に、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等などの添加剤を適量添加することもできる。
前記レベリング剤としては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーなどが使用され、その使用量は、前記バインダー樹脂100質量部に対して、0〜1質量部が適当である。
前記電荷輸送層の塗工方法としては、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などの慣用されている方法を用いて行うことができる。
前記電荷輸送層の膜厚は、5〜100μmが好ましく、近年の高画質化の要求から、電荷輸送層を薄膜化することが図られており、1200dpi以上の高画質化を達成するためには、5〜30μmがより好ましい。
更に、前記電荷輸送層が感光体の最表層になる場合には、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムから選択される少なくと1種の無機微粒子を含有する。
<単層型の感光層>
前記単層型の感光層では、支持体上に単層の感光層を設けてなり、更に必要に応じて、中間層、表面保護層、その他の層を有してなる。
ここで、キャスティング法で単層型の感光層を設ける場合、多くの場合、かかる単層型の感光層は、電荷発生物質と低分子並びに高分子電荷輸送性物質を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷発生物質及び電荷輸送性物質としては、前述した材料を用いることができる。
また、前記単層型の感光層には、更に必要に応じて、可塑剤、バインダー樹脂を添加することができる。
前記バインダー樹脂としては、前記電荷輸送層で挙げたバインダー樹脂をそのまま用いることができる。その他に、電荷発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。
前記単層型の感光層が感光体の最表層となる場合には、酸化ケイ素、酸化チタン、及び酸化アルミニウムから選択される少なくと1種の無機微粒子を含有する。
また、前記単層型の感光層は、前記電荷輸送層の場合と同様の製造方法により形成することができる。
前記単層型の感光層の膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5〜100μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、単層型の感光層の上又は積層型の感光層の電荷輸送層上に、表面保護層が設けられることもある。
前記表面保護層に使用される材料としては、例えば、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の公知の樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光体が表面保護層を有する場合、該表面保護層が最表層となるので、該表面保護層中に酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の無機微粒子を含有する。表面保護層は主に機能分離を目的としている。本発明においては、表面保護層は感光層の上に比較的小さな膜厚をもって設けられるため、感光体の電気特性への影響が比較的小さく、電荷輸送層に無機微粒子を含有させる場合よりも、含有量を大きくすることができたり、耐摩耗性に特化した処方を用いて電荷輸送層と明確に機能分離させることができるなどの利点がある。
また、表面保護層に電荷輸送物質を含有させることも感光体の電気特性、特に繰り返し使用時の光感度劣化、残留電位の上昇を抑制するのに非常に有用である。これは、表面保護層にも電荷輸送性を持たせることで、感光体表面までスムーズに電荷が移動できるようになるためだと考えられる。かかる電荷輸送性物質としては、前記電荷輸送層で用いられる電荷輸送性物質を用いることができる。
更に、本発明に係る感光体の表面保護層には、接着性、平滑性、化学的安定性を向上させる目的で、種々の添加剤を加えてもかまわない。
前記表面保護層は、浸漬塗工、スプレー塗工、ブレード塗工、ナイフ塗工等の常法の塗工方法を用いて感光層上に形成される。特に、量産性、塗膜品質などの面から浸漬塗工、スプレー塗工が有利である。
前記表面保護層の膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜15μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。
また、前記感光層と前記表面保護層との間に中間層を設けることも可能である。該中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。前記中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗布法が採用される。なお、前記中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、感光体、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、該可視像を記録媒体に転写する転写手段、及び前記感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段から選択される少なくとも1つを有してなり、前記感光体として本発明の前記感光体を用いる。
前記現像手段としては、トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像ローラーとを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置、ファクシミリ、プリンターに着脱自在に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
ここで、前記プロセスカートリッジとしては、例えば、図5に示すように、感光体101を内蔵し、他に帯電手段102、現像手段104、クリーニング手段107を含み、更に必要に応じてその他の部材を含む。
前記感光体101は、例えば、支持体と、該支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を少なくともこの順に含む感光層を有する。
露光手段103には、高解像度で書き込みが行うことのできる光源が用いられる。帯電手段102には、任意の帯電部材が用いられる。
本発明の画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又は、帯電器、像露光器、現像器、転写器、分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、感光体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記静電潜像形成工程は前記静電潜像形成手段により行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により行うことができ、前記転写工程は前記転写手段により行うことができ、前記定着工程は前記定着手段により行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
−静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段−
前記静電潜像形成工程は、感光体上に静電潜像を形成する工程である。
前記感光体としては、上記本発明の感光体を用いる。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記感光体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記感光体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記感光体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記感光体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記感光体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
−現像工程及び現像手段−
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像をトナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、トナー入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
本発明においては、露光−現像間に感光体の表面電位を計測するセンサを有し、該センサのデータに基づいて感光体の現像部電位を推定し、帯電器、露光器、現像手段、及び転写手段の少なくとも1つ以上の調整を行い、前記露光−現像間時間が120msec以下であり、かつ前記センサを露光−現像間時間の1/2以下の位置に設置することが好ましい。
そして、前記センサからのデータに基づいて現像部電位を推定する際に、予め記憶装置に記憶させておいた感光体のセンサと現像部との電位の関係式に基づいて現像部電位を算出することができる。
−転写工程及び転写手段−
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、
該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記電子写真用カラートナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
なお、記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
ここで、本発明の画像形成装置の一態様について、図6を参照して説明する。
図6は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図である。
図6に示すように、本発明に係る感光体を用いた画像形成装置は、本発明に係るドラム状の感光体1と、帯電チャージャ3と、転写前チャージャ7と、転写チャージャ10と、分離チャージャ11と、クリーニング前チャージャ13などから構成されている。なお、感光体1の形状は、ドラム状の形状に限定されるものではなく、例えば、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。また、各種チャージャーとしては、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公知の手段を用いることができる。なお、感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
転写手段としては、一般には上記の帯電器が使用できるが、図示するような転写チャージャと分離チャージャとを併用したものが効果的である。
また、画像露光部5、除電ランプ2等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
かかる光源等は、図6に示される工程の他に、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光を照射することができる。
さて、現像ユニット6により感光体1上に現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体1上にトナーが残存する。このようなトナーは、クリーニングブラシ14及びブレード15により、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシ又はブレード単独で行われることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段としては、公知の方法が適用され、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
前記クリーニングブレードの各種条件として、ブレード当接角10〜30度、当接圧力0.3〜4g/mm、ブレードとして用いるゴムのゴム硬度60〜70度、反発弾性、30〜70%、ヤング率30〜60kgf/cm、厚さ1.5〜3.0mm、自由長7〜12mm、ブレードエッジの感光体への食い込み量0.2〜2mmの範囲が好適であり、このような物性を満たす材質としてウレタンゴムブレードが特に好適である。
図7には、本発明による画像形成装置を用いた別のプロセスの例を示す。
図7中、感光体22は、本発明の前記感光体であり、駆動ローラ23により駆動され、帯電チャージャ20による帯電、光源21による像露光、現像(不図示)、帯電器25を用いる転写、ブラシ26によるクリーニング、光源27による除電が繰返し行われる。
さらに、本発明を適用したフルカラー画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図8は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
図8において、静電潜像担持体である感光体56は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ53によって一様帯電せしめられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光(L)の走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム56上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム56の図中左側には、リボルバ現像ユニット50が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム56に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム56上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット50の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
上記現像位置よりも感光体ドラム56の回転下流側には中間転写ユニットが配設されている。これは、張架ローラ59a、転写手段たる中間転写バイアスローラ57、2次転写バックアップローラ59b、ベルト駆動ローラ59cによって張架している中間転写ベルト58を、ベルト駆動ローラ59cの回転駆動によって図中時計回りに無端移動せしめる。感光体ドラム56上で現像されたイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像は、感光体ドラム56と中間転写ベルト58とが接触する中間転写ニップに進入する。そして、中間転写バイアスローラ57からのバイアスの影響を受けながら、中間転写ベルト58上に重ね合わせて中間転写されて、4色重ね合わせトナー像となる。
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム56表面は、ドラムクリーニングユニット55によって転写残トナーがクリーニングされる。このクリーニングユニット55は、クリーニングバイアスが印加されるクリーニングローラによって転写残トナーをクリーニングするものであるがファーブラシ、マグファーブラシ等からなるクリーニングブラシや、クリーニングブレードなどを用いるものであってもよい。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム56表面は、除電ランプ54によって除電せしめられる。除電ランプ54には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
一方、図示を省略している給紙カセットから送られてきた転写紙60を2つのローラ間に挟み込んでいるレジストローラ対61は、転写紙60を中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り込む。中間転写ベルト58上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写ニップ内で紙転写バイアスローラ63からの2次転写バイアスの影響を受けて転写紙P上に一括して2次転写される。この2次転写により、転写紙60上にはフルカラー画像が形成される。
フルカラー画像が形成された転写紙60は、転写ベルト62によって紙搬送ベルト64に送られる。
搬送ベルト64は、転写ユニットから受け取った転写紙60を定着装置65内に送り込む。
定着装置65は、送り込まれた転写紙60を加熱ローラとバックアップローラとの当接によって形成された定着ニップに挟み込みながら搬送する。
転写紙60上のフルカラー画像は、加熱ローラからの加熱や、定着ニップ内での加圧力の影響を受けて転写紙60上に定着せしめられる。
なお、図示を省略しているが、転写ベルト62や搬送ベルト64には、転写紙Pを吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙60を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト58、転写ベルト62、搬送ベルト64)を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット55と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト58上の転写残トナーをクリーニングする。
図9は、本実施形態に係るプリンタの変形例である。この装置は、いわゆるタンデム方式のプリンタである。感光体ドラム80を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム80Y、80M、80C、80Bkを備えている。また、ドラムクリーニングユニット85、除電ランプ83、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ84も、各色用のものを備えている。なお、図8に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ53を設けていたが、このプリンタでは帯電ローラ84を設けている。
図9中95は、露光−現像間に感光体の表面電位を計測する電位センサであり、該センサのデータを基に感光体の現像部電位を推定し、帯電器、露光器、現像手段、及び転写手段の少なくとも1つ以上の調整を行い、前記露光−現像間時間が120msec以下であり、かつ前記センサの位置を露光−現像間時間の1/2以下に設定することができる。
タンデム方式では、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
ここで、タンデム型カラー画像形成装置について更に詳細に説明する。図10に示すように、前記タンデム画像形成装置は、複写装置本体250と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体250には、無端ベルト状の中間転写体150が中央部に設けられている。そして、中間転写体150は、支持ローラ114、115及び116に張架され、図10中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ115の近傍には、中間転写体150上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置117が配置されている。支持ローラ114と支持ローラ115とにより張架された中間転写体150には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段118が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、露光装置121が配置されている。中間転写体150における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置122が配置されている。二次転写装置122においては、無端ベルトである二次転写ベルト124が一対のローラ123に張架されており、二次転写ベルト124上を搬送される転写紙と中間転写体150とは互いに接触可能である。二次転写装置122の近傍には定着装置125が配置されている。定着装置125は、無端ベルトである定着ベルト126と、これに押圧されて配置された加圧ローラ127とを備えている。
なお、前記タンデム画像形成装置においては、二次転写装置122及び定着装置125の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置128が配置されている。
次に、前記タンデム画像形成装置を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス132上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス132上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス132上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体133及び第2走行体134が走行する。このとき、第1走行体133により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体134におけるミラーで反射し、結像レンズ135を通して読取りセンサ136で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像情報は、前記タンデム画像形成装置における各画像形成手段118(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、前記タンデム画像形成装置における各画像形成手段118(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図11に表すように、それぞれ、感光体110(ブラック用感光体110K、イエロー用感光体110Y、マゼンタ用感光体110M及びシアン用感光体110C)と、該感光体を一様に帯電させる帯電器160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記感光体を露光(図11中、L)し、該感光体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光器と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー像を形成する現像器161と、該トナー像を中間転写体150上に転写させるための転写帯電器162と、感光体クリーニング装置163と、除電器164とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ114、115及び116により回転移動される中間転写体150上にそれぞれ、ブラック用感光体110K上に形成されたブラック画像、イエロー用感光体110Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用感光体110M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用感光体110C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体150上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ149に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ150を回転して手差しトレイ151上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ152で1枚ずつ分離して手差し給紙路153に入れ、同じくレジストローラ149に突き当てて止める。なお、レジストローラ149は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
そして、中間転写体150上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ149を回転させ、中間転写体150と二次転写装置122との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置122により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体150上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置117によりクリーニングされる。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法では、前記本発明の感光体を用いているので、NOxボケやポジ残像が発生せず、階調性に優れ、長期間に亘って鮮明な高画質画像が効率よく得られる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−感光体の作製−
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50、大日本インキ化学工業株式会社製)15質量部、及びメラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業株式会社製)10質量部をメチルエチルケトン150質量部に溶解した。この溶液に、ルチル型酸化チタン粉末(タイペークCR−EL、石原産業株式会社製)80質量部、及びアルミナで表面処理された酸化チタン(タイペークCR−67、石原産業株式会社製)10質量部を加え、ボールミルで24時間分散し、下引き層用塗工液を調製した。
得られた下引き層用塗工液を直径30mm、厚さ0.8mmのアルミニウム基体に浸漬塗工法によって塗工し、130℃にて20分間乾燥して、厚み3μmの下引き層を形成した。
次に、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックHL−S、積水化学工業株式会社製)4質量部をシクロヘキサノン150質量部に溶解した。この溶液に、下記構造式(A)で表されるビスアゾ顔料10質量部を加え、ボールミルで48時間分散し、さらにシクロヘキサノン210質量部を加えて3時間分散を行った。得られた分散液を容器に取り出し固形分が1.5質量%となるようにシクロヘキサノンで希釈し、電荷発生層用塗工液を調製した。
得られた電荷発生層用塗工液を前記下引き層上に浸漬塗工法によって塗工し、130℃にて20分間乾燥して、厚み0.2μmの電荷発生層を形成した。
Figure 0004387869
次に、テトラヒドロフラン100質量部に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂10質量部、及びα−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン(サイラプレーンFM0725、チッソ株式会社製)0.002質量部を溶解した。この溶液に、下記構造式(B)で表される電荷輸送物質8質量部を加え、4時間溶解し、電荷輸送層用塗工液を調製した。
得られた電荷輸送層用塗工液を前記電荷発生層上に浸漬塗工法によって塗工し、130℃にて20分間乾燥して、厚み20μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 0004387869
次に、テトラヒドロフラン140質量部とシクロヘキサノン40質量部の混合溶媒に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(パンライトTS−2050、帝人化成株式会社製)4質量部、及び上記構造式(B)で表される電荷輸送物質0.5質量部を溶解した。この溶液に、α−アルミナ(スミコランダムAA−03:住友化学工業株式会社製、平均1次粒子径0.3μm)0.5質量部、及びジメチルポリシロキサン(SH200、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)0.006質量部を加えて、ボールミルで2時間分散し、表面保護層用塗工液を調製した。
得られた表面保護層用塗工液を前記電荷輸送層上にスプレー塗工法によって塗工し、150℃にて20分間乾燥して、厚み5μmの表面保護層を形成した。以上により、実施例1の感光体を作製した。
(比較例1)
−感光体の作製−
実施例1において、表面保護層のバインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(実施例2及び比較例2、6、7)
−感光体の作製−
実施例1において、表面保護層に下記構造式(C)で表される酸化防止剤を表1及び表2に示すように添加し、バインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表1及び表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
Figure 0004387869
ただし、t−Buは、tert−ブチル基を表す。
(実施例3及び6〜7)
−感光体の作製−
実施例2において、表面保護層のバインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表1に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして、感光体を作製した。
(実施例4〜5及び比較例3)
−感光体の作製−
実施例2において、表面保護層の無機微粒子をα−アルミナ(スミコランダムAA−09:住友化学工業株式会社製、平均1次粒子径0.9μm)に変更し、表面保護層のバインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表1及び表2に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして、感光体を作製した。
(実施例8)
−感光体の作製−
実施例1において、表面保護層のジメチルポリシロキサンを不飽和カルボン酸ポリマー(BYK−P104、ビックケミー社製)0.006質量部に変更し、上記構造式(B)の酸化防止剤を4質量部添加し、また、バインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(実施例9及び比較例4)
−感光体の作製−
実施例2において、表面保護層の無機微粒子としてのアルミナで表面処理された酸化チタンを酸化チタン(平均1次粒子径0.07μm)に変更し、表面保護層のバインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表1及び表2に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして、感光体を作製した。
(実施例10及び比較例5)
−感光体の作製−
実施例2において、表面保護層の無機微粒子としてのアルミナで表面処理された酸化チタンを酸化珪素(KE−P30、日本触媒製、平均1次粒子径0.3μm)に変更し、表面保護層のバインダー樹脂量、無機微粒子量、及び電荷輸送剤量を表1及び表2に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして、感光体を作製した。
Figure 0004387869
Figure 0004387869
次に、得られた実施例1〜10及び比較例1〜7の感光体について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表3及び表4に示す。
<逆帯電疲労特性>
図12に示す測定装置を用いて、以下のようにして、逆帯電疲労特性を評価した。図12において、帯電用チャージャー(DC1)、イレース用LED(LD1)、像露光手段(EX1)、逆帯電チャージャー(DC2)、クエンチング用LED(LD2)が感光体1の周りに設置されている。まず、帯電用チャージャー(DC1)で感光体1を800Vに帯電し、像露光手段(EX1)で露光し、光減衰させる。帯電に必要な電荷量Qを求め、感光体表面電位の関係を下記数式2に代入して、感光体の静電容量(初期)C0を求める。
<数式2>
C0=Q/V
ただし、Qは電荷量を表す。Vは感光体表面電位を表す。
次いで、逆帯電疲労をかける。逆帯電疲労特性は感光体を回転させ、図10における(DC1)、(LD1)、(DC2)、及び(LD2)をそれぞれONし、感光体に帯電露光を行う。その後、(DC1)、(LD1)、(DC2)、及び(LD2)をOFFし、直ちに(DC1)で感光体を800Vに帯電し、(EX1)で露光し、光減衰させる。上記と同様に帯電に必要な電荷量Qを求め、感光体表面電位の関係を上記数式2に代入して感光体の静電容量(逆帯電疲労後)C1を求める。得られた静電容量C0(初期)と、静電容量C1(逆帯電疲労後)とから、下記数式1により静電容量変化率を求めた。
<数式1>
静電容量変化率=(C1−C0)/C0×100%
<NOx暴露評価>
実施例1〜10及び比較例1〜7の各感光体を、NOx暴露(50ppm、5日間)した後、株式会社リコー製のIPSiO Color 8100に搭載して画像を出力し、NOxボケ評価を行った。NOxボケは目視による5ランク評価で行い、ランク数が小さいほど画像ボケが著しくなる。
<耐久寿命評価>
実施例1〜10及び比較例1〜7の各感光体を、株式会社リコー製のIPSiO Color 8100に搭載し、連続してトータル10万枚の印刷を行った。その際、初期における帯電電位(VD)、露光部電位(VL)と10万枚ラン後のVD、VLを測定し、電位安定性を評価した。
また、5000枚印刷毎に目視によるポジ残像の確認を行い、目視でポジ残像が認識され始めた枚数で評価を行った。
更に、感光体の最表層の初期の膜厚と、10万枚印刷後の膜厚との膜厚差(初期膜厚−10万枚印刷後の膜厚)より摩耗量の評価を行った。
Figure 0004387869
Figure 0004387869
表3及び表4の評価結果より、実施例1〜10の感光体は、NOxボケやポジ残像が発生せず、電位安定性があり、摩耗量も膜厚5μmの3/5程度に収まっており、長期に渡り高画質画像が安定に得られることが確認された。
これに対し、比較例1〜7の感光体は、NOxによる画像ボケがひどく、また、ポジ残像が繰り返し印刷の早い段階で発生していた。
<光応答性の評価>
特開2000−275872号公報に記載の感光体の特性評価装置を使用し、光源として655nm半導体レーザを用い、この装置における露光−現像間時間に対する露光部電位(VL)を、以下のようにして求めた。
測定条件は以下の条件で行った。
ドラム径(mm):30
線速(mm/s):262
副走査方向解像度(dpi):400
露光量(μJ/cm):0〜1.0
除電装置:作動
帯電器:感光体の帯電電位が−600Vとなるように調整した。
露光−現像間時間の調節は、現像部に相当する表面電位プローブの露光ステーションに対する設置角度を変化させることで調整した。露光−現像間時間を120msec、60msec、40msec、及び20msecに設定して、露光後電位の差が最も大きくなる露光強度0.3μJ/cm時における露光後電位差を以下の式で示される光応答性の代表値とした。結果を表5及び表6に示す。
ΔVLs=| VL(40msec)−VL(120msec) |
ΔVLf=| VL(20msec)−VL(60msec) |
<階調性評価1>
実施例1〜10及び比較例1〜7の各感光体について、それぞれ初期と耐久評価後のものを、株式会社リコー製のIPSiO Color 8100改造機1(露光−現像間時間120msecに設定。電位センサを露光後40msecの位置に設置)に搭載し、電位センサ制御の有り無しで画像階調性を評価した。電位センサ制御は、画像出し前に帯電電位を−600Vに設定し、露光強度を振って電位センサで露光後電位を読み取り、その値に基づき露光強度を最適化する制御である。階調性は、画像濃度を10段階に振り、目視で階調性のつぶれた方をランク評価した。ランクは5段階で、数値が大きいほうが、階調性が良く、小さくなると階調性は悪くなる。評価結果を表5に示す。
<階調性評価2>
実施例1〜3、5〜6,8〜10及び比較例1〜5,7の各感光体について、それぞれ初期と耐久評価後のものを、株式会社リコー製のIPSiO Color 8100改造機2(露光−現像間時間60msecに設定。電位センサを露光後20msecの位置に設置)に搭載し、電位センサ制御の有り無しで画像階調性を評価した。電位センサ制御は、画像出し前に帯電電位を−600Vに設定し、露光強度を振って電位センサで露光後電位を読み取り、上記光応答性の評価で得られた初期感光体サンプルにおけるセンサ位置の電位の関係によりセンサ電位から現像部電位を推定し、その推定値に基づき露光強度を最適化する制御である。
階調性は、画像濃度を10段階に振り、目視で階調性のつぶれた方をランク評価した。ランクは5段階で、数値が大きいほうが、階調性が良く、小さくなると階調性は悪くなる。結果を表6に示す。
Figure 0004387869
Figure 0004387869
表5及び表6の結果から、露光−現像間時間が120msec以下の画像形成装置に用いられ、露光−現像間時間の1/3における露光後電位と露光−現像時間における露光後電位との差が絶対値で60V以下である感光体は、階調性が良好であり、また電子写真プロセスの速度が速くなっても、電位センサ補正制御をかけることによって、カラー画像形成装置で重要な階調性が良好に制御できる。
したがって表3,4の結果と合わせて、実施例1〜10の感光体、及びこれを用いた画像形成装置は、NOxボケやポジ残像が発生せず、階調性に優れ、長期間に亘って鮮明な高画質画像が効率よく得られる。
本発明の感光体は、直接又は間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター、及び普通紙ファックス等に使用される。また、直接又は間接電子写真多色画像現像方式を用いたフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンター、及びフルカラー普通紙ファックス等に使用される感光体を用いる画像形成方法、該感光体を装填した画像形成方法、及び該感光体を保持したプロセスカートリッジに用いることができる。
図1は、本発明の電子写真感光体の模式断面図である。 図2は、本発明における電子写真感光体の他の構成例を示す図である。 図3は、本発明における電子写真感光体の他の構成例を示す図である。 図4は、本発明における電子写真感光体の他の構成例を示す図である。 図5は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 図6は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図である。 図7は、本発明による画像形成装置を用いた別のプロセスの例を示した図である。 図8は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図9は、本実施形態に係るプリンタの変形例である。 図10は、本発明の画像形成装置(タンデム型カラー画像形成装置)により本発明の画像形成方法を実施する一例を表す概略説明図である。 図11は、図10に表す画像形成装置における一部拡大概略説明図である。 図12は、本発明における逆帯電疲労特性を評価する測定装置の概略図である。
符号の説明
1 感光体
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 クリーニングブラシ
15 クリーニングブレード
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 帯電チャージャ
21 像露光光源
22 感光体
23 駆動ローラ
24 テンションローラ
25 転写チャージャ
26 クリーニングブラシ
27 除電光源
50 現像ユニット
53 帯電チャージャ
54 除電ランプ
55 ドラムクリーニングユニット
56 感光体
57 バイアスローラ
58 中間転写ベルト
59a 張架ローラ
59b バックアッローラ
59c ベルト駆動ローラ
60 転写紙(像担持体)
61 レジストローラ
62 転写ベルト
63 紙転写バイアスローラ
64 搬送ベルト
65 定着ユニット
L 露光
80 感光体
81 露光光源
82 現像ユニット
83 除電ランプ
84 帯電ローラ
85 クリーニングユニット
86 バイアスローラ
87 中間転写ベルト
88 レジストローラ
89 紙(像担持体)
90 紙転写バイアスローラ
91 転写ベルト
92 搬送ベルト
93 定着ユニット
94 ファーブラシ
101 感光体
102 帯電手段
103 露光
104 現像手段
105 転写体
106 転写手段
107 クリーニング手段
301 支持体
302 感光層
303 電荷発生層
304 電荷輸送層
305 下引き層
306 表面保護層
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
DC1 帯電用チャージャ
LD1 イレース用LED
EX1 像露光手段
DC2 逆帯電チャージャ
LD2 クエンチング用LED

Claims (12)

  1. 支持体と、該支持体上に少なくとも感光層を有する感光体において、前記感光体における最表層が少なくとも無機微粒子、バインダー樹脂、及び電荷輸送剤を含有し、該バインダー樹脂の含有量が前記最表層の全固形分に対し50質量%以上であり、かつ前記感光体における下記数式1で表される静電容量変化率が30%以下であるとともに、
    露光−現像間時間が120msec以下である画像形成装置に用いられ、露光−現像間時間の1/3における露光後電位(V1)と、露光−現像間時間における露光後電位(V2)の差(V1−V2)が、絶対値で60V以下であり、
    前記電荷輸送剤の含有量が最表層の全固形分に対し2〜25質量%であり、
    前記無機微粒子の含有量が最表層の全固形分に対し5〜25質量%であり、
    前記無機微粒子が酸化ケイ素、酸化チタン、及び酸化アルミニウムから選択される少なくとも1種であり、
    前記感光体の最表層がスプレー塗工法により形成されることを特徴とする感光体。
    <数式1>
    静電容量変化率=(C1−C0)/C0×100%
    ただし、前記数式1中、C0は、感光体の初期静電容量を表し、C1は、感光体に逆帯電疲労をかけた後の静電容量を表す。
  2. 無機微粒子の平均一次粒径が0.05〜1.0μmである請求項1に記載の感光体。
  3. 感光体の最表層が、更に酸化防止剤を含有し、該酸化防止剤がヒンダードアミン構造及びヒンダードフェノール構造の少なくともいずれかを有する請求項1から2のいずれかに記載の感光体。
  4. 感光層が、単層型及び積層型のいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の感光体。
  5. 感光体の最表層が、表面保護層である請求項1から4のいずれかに記載の感光体。
  6. 感光体と、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着する定着手段を有する画像形成装置において、
    前記感光体が、請求項1から5のいずれかに記載の感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 露光−現像間に感光体の表面電位を計測するセンサを有し、該センサのデータに基づいて感光体の現像部電位を推定し、帯電器、露光器、現像手段、及び転写手段の少なくとも1つ以上の調整を行い、前記露光−現像間時間が120msec以下であり、かつ前記センサを露光−現像間時間の1/2以下の位置に設置する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. センサからのデータに基づいて現像部電位を推定する際に、予め記憶装置に記憶させておいた感光体のセンサと現像部との電位の関係式に基づいて現像部電位を算出する請求項6から7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 感光体と、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有する画像形成要素を複数配列してなるタンデム型である請求項6から8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録媒体上に二次転写する中間転写手段を有し、複数色のトナー画像を前記中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録媒体上に一括で二次転写する請求項6から9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成工程と、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着する定着工程を有する画像形成方法において、
    前記感光体が、請求項1から5のいずれかに記載の感光体であることを特徴とする画像形成方法。
  12. 感光体、該感光体表面を一様に帯電させる帯電器と該帯電された感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光器とを有する静電潜像形成手段、該静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、該可視像を記録媒体に転写する転写手段、及び前記感光体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段から選択される少なくとも1つを有してなり、前記感光体が請求項1から5のいずれかに記載の感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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