JP4073021B2 - 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
電子写真感光体の耐久性は、感光体表面の摩耗や創傷などの機械的負荷に対する耐久性と繰り返し使用による残留電位の蓄積や帯電性低下などの静電特性上の耐久性に左右される(例えば、特許文献1,2参照。)。また、これらの耐久性以外に、感光体表面上の汚染による画像ボケの発生や感光体表面上のトナーのフィルミングなども感光体寿命を左右する因子となる。
これまで感光体の高耐久化に対し、特に感光体表層の特性を改善することを目的として、多くの提案がなされてきた。
通常、電子写真感光体を用いた画像形成装置は、電子写真感光体の周囲に帯電手段、像露光手段、現像手段、定着手段、クリーニング手段などの画像形成手段が配置されている。このため、画像形成装置の大きさは使用される電子写真感光体の径に依存するところが大きく、画像形成装置の小型化には、電子写真感光体の占有容積を小さくする必要がある。すなわち、ドラム形状を有する電子写真感光体の場合、小径ドラムを使用することで装置内における感光体占有容積を縮小できる。また、有機感光体の特徴であるフレキシビリティーを利用したエンドレスベルト状感光体の場合、複数のローラーを用いて設計することで感光体の配置の自由度が増すことから画像形成装置の小型化が可能となる。
従って、前述した感光体表面の化学的劣化や付着物に起因する画像劣化の課題に対し、感光体表面を摩耗によって清浄に保つ技術は、感光体の更なる高耐久化を実現する上では、有効な手段とは言い難い。
加えて、感光層が小径ドラム上に形成された場合、感光層の厚膜化により感光層中の内部応力が増大し、その結果、支持体と感光層との接着性が悪くなり剥離やクラックの発生をも引き起こす。
小径ドラムの場合、電子写真プロセスにおける静電潜像の形成周期が短くなるために、連続使用時には、電荷キャリアが感光層中に残ってしまう。その結果、残留電位の上昇や、帯電初期時における表面電位の立ち上がりに遅れを生じ、高速機への搭載を困難なものにしていた。
この問題に対し、低分子電荷移動物質の含有量を増すことで電荷移動度を上げることも可能ではあるが、このとき逆に成膜性や耐摩耗性がさらに劣化してしまう傾向にある。
このように、小径ドラムを採用した場合、高速プロセスを有する画像形成装置への適用は耐摩耗性及び電気的特性上、満足できるものではない。
しかしながら、高分子電荷輸送物質を用いた場合においても、耐摩耗性に優れている一方、感光層中の内部応力が大きいために、支持体と感光層との剥離や感光層にクラックが生じやすく、特に小径ドラムやベルト状支持体上に感光層が形成された場合、その傾向が著しい。
」、
(2)「前記1.0×105未満の重量平均分子量を有する高分子電荷輸送物質(I)が、該高分子電荷輸送物質(I)と前記1.0×105以上の重量平均分子量を有する高分子電荷輸送物質(II)とからなる組成物100重量部に対して、20重量部から40重量部の割合で含有されていることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、
(3)「前記感光層が、直径30mm以下の導電性円筒状支持体上に形成されていることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の電子写真感光体」、
(4)「前記感光層が、エンドレスベルト上に設けられたことを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の電子写真感光体」、
(5)「前記感光体が、少なくともフィラーを含有する表面層を有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れかに記載の電子写真感光体」により達成される。
本発明において、重量平均分子量(Mw):1.0×105未満とそれ以上の高分子輸送物質との混合物とした理由は、従来、感光体の寿命を決定する主な要因の一つに耐摩耗性の低さが挙げられ、高耐久化実現のために、表面層の樹脂に高分子量のものを採用することで耐摩耗性を上げる技術が一般的であった。しかしながら、約1.0×105以上の分子量を有する樹脂を用いたとしても、機械的強度が飽和していく傾向にあり、ある値からは耐摩耗性への効果は期待されないと思われ、逆に製造面における課題、例えば、液粘度が上昇するために塗膜性の不具合等が生じる可能性の方が高くなってしまう。
一般的な画像形成装置に搭載されているφ30感光体を含め、あるいはそれ以上のドラム径の感光体については、上述した重量平均分子量が約1.0×105の高分子電荷輸送物質を用いることで耐摩耗性を付与することが可能と思われるが、本発明は近年、画像形成装置の小型化・高速化が進む中で、小径ドラムまたは小型化に対して自由度の高いベルト状感光体の要求が高まる中、これらの感光体について、耐摩耗特性・支持体からの感光層剥離、クラック発生・電気特性を充分に満たすためには、分子量の高い高分子電荷輸送物質を単独で用いたのでは、不充分であり、機械的強度(耐摩耗性、硬度等)が分子量の増加に伴って増大する重量平均分子量(Mw):1.0×105未満の分子量を同時に含有させることで、電気特性、摩耗特性を大幅に犠牲にすることなく、小径・ベルト状ドラムの感光体が得られると考えられる。
(a)カルバゾール環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の重合体等が例示される。
(b)ヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−50555号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の重合体等が例示される。
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461号公報、特開平4−264130号公報、特開平4−264131号公報、特開平4−264132号公報、特開平4−264133号公報、特開平4−289867号公報に記載の重合体等が例示される。
(d)トリアリールアミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の重合体等が例示される。
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の重合体等が例示される。
しかしながら、単に低分子電荷輸送物質をこれらの高分子電荷輸送物質に変更するだけでは、本発明の画像形成装置に用いられる感光体特性を充分に付与することはできない。
一般的に高分子膜の機械的強度は重合度(分子量)、繰返し構造単位、モルホロジー等と関係するといわれている。含まれる高分子の重量平均分子量が増加するに伴ない、感光層の耐摩耗性や硬度等の機械的強度は向上する傾向にあるが、ある値を超えると大概飽和する。例えば、特開平11−344820号公報には、機械的強度は重量平均分子量10万以上でほぼ一定値となり、飽和することが示されている。又、重量平均分子量の増加は、塗布液の粘度上昇を引き起こし、分子量が50万を超えると均一な塗膜形成が困難になることが示されている。
高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、上記に述べたように特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが好ましい。中でも、下記一般式(1)〜(10)式で表される高分子電荷輸送物質が有効に用いられ、これらを以下に例示し、具体例を示す。
説明の都合上、主に積層型感光体について説明するが、本発明は積層型感光体に限定されるものではない。
図1は、本発明において用いられる電子写真感光体の一例を示す断面図であり、導電性支持体(21)上に少なくとも電荷発生物質と高分子電荷輸送物質を含有する感光層(24)が形成されているものである。
図2は、本発明の異なる実施形態を示しており、導電性支持体上(21)上に、電荷発生層(22)と、少なくとも電荷輸送層(23)からなる感光層(24)が形成されたものである。
図3は、別の構成を示す断面図であり、導電性支持体(21)と感光層(24)の間に下引き層(25)が形成されているものである。
図4は、更に別の構成を示す断面図であり、導電性支持体(21)と感光層(24)の間に下引き層(25)が形成され、感光層(24)の上に保護層(26)が形成されているものである。
本発明の構成は、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質と高分子電荷輸送物質を含有する感光層を有していれば、上記に示す層等が任意に組み合わされていても構わない。
導電性支持体(21)としては、体積抵抗1×1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、または、上記金属の電鋳法等の方法で作成されたシームレス状エンドレスベルト、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。エンドレスベルト状感光体の支持体としては、上記の導電性処理をしたフィルムや上記金属の電鋳法等の方法で、作成されたシームレス状エンドレスベルトを導電性支持体(21)として用いることができる。
はじめに電荷発生層(22)について説明する。
電荷発生層(22)は、画像露光により潜像電荷を発生分離させることを目的とし、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファスセレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファスシリコン等が挙げられる。アモルファスシリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系染料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
また、電荷発生層(22)のバインダー樹脂として、上述の高分子電荷輸送物質を用いることができる。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後者のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート法、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層22の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
電荷輸送層(23)は、異なる重量平均分子量を有する高分子電荷輸送物質を主成分とする層であり、高分子電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。高分子電荷輸送物質は、公知の材料が使用できるが、本発明の目的を達成するために、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に有するポリカーボネートが好ましく、中でも前述した(1)〜(10)式の高分子電荷輸送物質が特に良好に使用される。また、必要により本発明の高分子電荷輸送物質以外に適当なバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物、及びレベリング剤を適量添加することもできる。
更に、電荷輸送層(23)が感光体の最表層となる場合、フィラーを含有させることが好ましい。
感光体表面の摩耗や傷などの機械的負荷に対する耐久性と繰り返し使用による残留電位の蓄積や帯電性低下などの静電特性上の耐久性に大別されるが、特に機械的耐久性に劣ることが感光体の寿命を決定する要因となっている。また、これらの耐久性以外に、感光体表層は、コロナ帯電時に生ずるオゾンによって生成する低抵抗物質の付着、あるいはトナーのクリーニング不良によるフィルミング、融着といった画像劣化を引き起こす要因を持っている。そのため、上記耐久性、特に機械的耐久性とともに感光体寿命を左右する感光体表面への各種付着物に対する離型性も求められる。
更にこれらのフィラーは、分散性向上、表面性改質等の理由から少なくとも1種の無機物、有機物で表面処理させることが好ましい。
フィラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤すべてを使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性で好ましい。シランカップリング剤による処理は、やや抵抗が下がるものの、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30重量%が適しており、5〜20重量%がより好ましい。
電荷輸送層(23)の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、好ましくは、10〜40μm程度が適当である。
単層構成の感光層(24)は、少なくとも電荷発生物質および高分子電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。この単層構成の場合にも、該感光層は、本発明の構成、即ち、前述した特定の範囲の重量平均分子量を有する高分子電荷輸送物質を特定の比率で含有するものである。
電荷発生物質ならびに高分子電荷輸送物質には前述の材料を用いることができる。
さらに、先の電荷輸送層(23)の説明に記載したフィラーも良好に使用できる。
また、必要により電荷輸送層(23)で挙げたバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、可塑剤を添加することもできる。単層感光体の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、好ましくは、10〜40μm程度が適当である。
これに使用される材料としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン/ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
保護層(26)にはその他、耐摩耗性を向上する目的で、電荷輸送層(23)の説明に記載したフィラーを添加することができる。保護層(26)の形成法としては、通常の塗布法が採用される。なお、保護層(26)の厚さは、0.5〜10μm程度が適当である。また、以上のほかに真空薄膜作製法にて形成したi−C、a−SiCなど公知の材料も保護層として用いることができる。また、必要により、前述の電荷輸送物質、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤やレベリング剤を添加することもできる。
(フェノール系化合物)
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3'−ビス(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類など。
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3'−チオジプロピオネートなど。
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
(リン酸エステル系可塑剤)
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
(炭化水素系化合物)
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(ベンゾフェノン系)
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ−3'−ターシャリブチル−5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ−3(パラメトキシ)アクリレートなど。
ニッケル(2,2'−チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
図5は、本発明の画像形成方法及び画像形成装置を示す概略図である。
感光体(11)には、上記本発明の電子写真感光体が用いられている。
図6においては、感光体(11)は、ドラム状の形状を示しているが、シート状であってもよく、図6に示すようにエンドレスベルト状のものであってもよい。
帯電手段(12)は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。帯電手段(12)は、オゾン発生の低減や消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電手段への汚染を防止するため、感光体と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が有効に使用される。転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、転写チャージャと分離チャージャを併用したものが効果的である。
なお、実施例中使用する部は、すべて重量部を表す。
また、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法にて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量を表す。
また、合成については、PD−1:特開平11−2909号公報、特開平11−5836号公報、PD−2:特開2001−247525号公報、PD−3:特開2002−249472号公報、PD−4:特開平9−297419号公報、PD−5:特開平11−2909号公報、特開平11−5836号公報、PD−6:特開2002−249472号公報に記載された方法に準じて行なった。
導電性円筒状支持体として、直径30mmのアルミニウムシリンダーを用意した。このアルミニウムシリンダー上に、下記組成の中間層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層を形成して本発明の感光体1を得た。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂 6重量部
(ベッコゾール 1307−60−EL、大日本インキ化学工業社製)
メラミン樹脂 4重量部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製)
酸化チタン(CR−EL、石原産業社製) 40重量部
メチルエチルケトン 200重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造式で表されるビスアゾ顔料 2.5部
(エスレックBM−1:積水化学工業(株)製) 2.0部
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 80部
〔電荷輸送層用塗工液〕
テトラヒドロフラン 70部
下記構造式で表されるランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−1)
Mw=51000/Mw=125000 3部/7部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体2を作製した。
テトラヒドロフラン 75部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−1)
Mw=125000 10部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作成例1と同様に感光体3を作製した。
テトラヒドロフラン 40部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−1)
Mw=51000 10部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体4を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
下記構造式で表されるランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−2)
Mw=69000/Mw=137000 2部/8部
感光体作製例4における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例4と同様に感光体5を作製した。
テトラヒドロフラン 75部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−2)
Mw=137000 10部
感光体作製例4における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例4と同様に感光体6を作製した。
テトラヒドロフラン 40部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−2)
Mw=69000 10部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体7を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−1)
Mw=51000/Mw=125000 3部/7部
シリコーン樹脂粒子
(トスパール105、東芝シリコーン(株)製) 1部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体8を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−1)
Mw=51000/Mw=125000 3部/7部
ポリテトラフルオロエチレン粒子
(ルブルンL−2、ダイキン工業(株)製) 1部
クシ型フッ素系グラフトポリマー
(GF300、東亜合成化学工業社製) 0.1部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体9を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−1)
Mw=51000/Mw=125000 3部/7部
疎水化シリカパウダー
(KMP−X100、信越化学工業社製) 0.5部
感光体作製例1における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体10を作製した。
テトラヒドロフラン 100部
ビスフェノールZポリカーボネート
(パンライトTS−2050:帝人化成 10部
下記構造式で表される低分子電荷輸送物質(D−1) 10部
感光体作製例1における導電性円筒状支持体を、直径24mmのアルミニウムシリンダーに変更し、電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体11を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
下記構造式で表されるランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−3)
Mw=72000/Mw=165000 4部/6部
感光体作製例11における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例11と同様に感光体12を作製した。
テトラヒドロフラン 80部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−3)
Mw=165000 10部
感光体作製例11における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例11と同様に感光体13を作製した。
テトラヒドロフラン 45部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−3)
Mw=72000 10部
感光体作製例11における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例11と同様に感光体14を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−3)
Mw=72000/Mw=165000 4部/6部
シリコーン樹脂粒子
(トスパール105、東芝シリコーン(株)製) 1部
感光体作製例11における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例11と同様に感光体15を作製した。
テトラヒドロフラン 65部
下記構造式で表されるランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−4)
Mw=76000/Mw=153000 3部/7部
感光体作製例11における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例11と同様に感光体16を作製した。
テトラヒドロフラン 65部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−4)
Mw=76000/Mw=153000 3部/7部
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子
(ルブルンL−2、ダイキン工業(株)製) 1部
クシ型フッ素系グラフトポリマー
(GF300、東亜合成化学工業社製) 0.1部
感光体作製例11における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例11と同様に感光体17を作製した。
テトラヒドロフラン 100部
ビスフェノールZポリカーボネート
(パンライトTS−2050:帝人化成製) 10部
低分子電荷輸送物質(D−1) 10部
感光体作製例1における導電性円筒状支持体を、ニッケルシームレスベルトに変更し、電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体18を作製した。
テトラヒドロフラン 65部
下記構造式で表されるランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−5)
Mw=75000/Mw=128000 3部/7部
感光体作製例18における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例18と同様に感光体19を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−5)
Mw=128000 10部
感光体作製例18における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例18と同様に感光体20を作製した。
テトラヒドロフラン 45部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−5)
Mw=75000 10部
感光体作製例18における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例18と同様に感光体21を作製した。
テトラヒドロフラン 65部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−5)
Mw=75000/Mw=128000 3部/7部
シリコーン樹脂粒子
(トスパール105、東芝シリコーン(株)製) 1部
感光体作製例18における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例18と同様に感光体22を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
下記構造式で表されるランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−6)
Mw=81000/Mw=127000 2部/8部
感光体作製例18における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例18と同様に感光体23を作製した。
テトラヒドロフラン 70部
ランダム共重合体の高分子電荷輸送物質(PD−6)
Mw=81000/Mw=127000 2部/8部
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子
(ルブルンL−2、ダイキン工業(株)製) 1部
クシ型フッ素系グラフトポリマー
(GF300、東亜合成化学工業社製) 0.1部
感光体作製例18における電荷輸送層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例18と同様に感光体24を作製した。
テトラヒドロフラン 100部
ビスフェノールZポリカーボネート
(パンライトTS−2050:帝人化成製) 10部
低分子電荷輸送物質(D−1) 10部
以上のように作製した感光体を表1に示す。
通紙試験
上記のように作製した感光体作製例1〜10の感光体を図7に示した構造のプロセスカートリッジに組み込んだ。このプロセスカートリッジを画像露光光源:655nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる書き込み)に改造したイマジオMF200にて、5万枚(A4)の通紙試験を行なった。
通紙試験中、及び通紙試験後に感光体の摩耗量、画像特性の評価を適時行なった。
摩耗量は、初期時における感光層の膜厚と5万枚通紙後の膜厚との差により求めた。
画像特性は、ハーフトーン、解像度、異常画像等を総合的に評価した。
JIS G0202記載の碁盤目試験(クロスカット法)により電荷輸送層・電荷発生層・中間層全体とした感光層の接着性を評価した。(感光層塗膜に10×10の碁盤目をカッターにより作成し、テープを接着、剥離した後に残存した塗膜数を評価した。
結果を表2に示す。
上記のように作製した感光体作製例11〜17の感光体を図7に示した構造のプロセスカートリッジに組み込んだ。このプロセスカートリッジを複写機(リコー製:FAX1160L)に装着し、5万枚の通紙試験を行なった。
通紙試験中、及び通紙試験後に感光体の電位特性、感光層の表面観察、画像特性の評価を行なった。
明部電位については、図5の装置の現像部に電位計プローブを装着し、帯電、画像露光後、現像部位まで移動した際の感光体表面電位を測定した。なお、帯電電位(暗部電位:VD)は−800V、明部電位は、−100(V)になるように初期設定を行なった。ΔVD、及びΔVLは、それぞれ、初期時と5万枚通紙試験後の暗部電位、明部電位の電位変化量を表わす。
ΔVL=(初期時における明部電位:−100V)−(5万枚通紙後における明部電位)
画像特性は上記と同様、ハーフトーン、解像度、異常画像等を総合的に評価した。
評価結果を表3に示す。
上記のように作製した感光体作製例18〜24の感光体を画像露光光源:655nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる書き込み)に改造したリコー製 RiFAX2500)に装着し、5万枚の通紙試験を行なった。
通紙試験中、及び通紙試験後に感光層の表面観察と、画像特性の評価を適時行なった。
画像特性は上記と同様、ハーフトーン、解像度、異常画像等を総合的に評価した。
結果を表4に示す。
12 帯電手段
13 露光手段
14 現像手段
15 トナー
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 受像媒体
19 定着手段
21 導電性支持体
22 電荷発生層
23 電荷輸送層
24 感光層
25 下引き層
26 保護層
1A 除電手段
1B クリーニング前露光手段
1C 駆動手段
Claims (9)
- 前記1.0×105未満の重量平均分子量を有する高分子電荷輸送物質(I)が、該高分子電荷輸送物質(I)と前記1.0×105以上の重量平均分子量を有する高分子電荷輸送物質(II)とからなる組成物100重量部に対して、20重量部から40重量部の割合で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、直径30mm以下の導電性円筒状支持体上に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、エンドレスベルト上に設けられたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光体が、少なくともフィラーを含有する表面層を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子写真感光体。
- 少なくとも請求項1乃至5の何れかに記載の電子写真感光体と帯電手段、画像露光手段、現像手段、および転写手段を用いることを特徴とする画像形成方法。
- 少なくとも請求項1乃至5の何れかに記載の電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段、および転写手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 画像形成装置本体に対して、着脱自在に装着し得るプロセスカートリッジであって、請求項1乃至5の何れかに記載の電子写真感光体と帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、定着手段、クリーニング手段の中から選ばれた少なくとも1つの手段とをカートリッジ容器に組み込んで構成したものであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項8に記載のプロセスカートリッジを装着したことを特徴とする画像形成装置。
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