JP4384322B2 - 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波ウエルダー成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエルダー成形して得られる成形体に関し、詳しくは、従来塩化ビニル樹脂の成形に一般的に用いられている高周波ウエルダー法を用いて成形できるオレフィン系の高周波ウエルダー成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエルダー成形して得られる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塩化ビニル樹脂はシート、フィルム、チューブ等広範囲の成形体に用いられている。しかしながら、可塑剤やモノマーの溶出或いは使用後の焼却処理時に有毒ガスが出るなどの環境問題があるため、塩化ビニル樹脂に代わる樹脂の開発が望まれている。その一つとして、オレフィン系樹脂への代替が提案されて検討されているが、一般にオレフィン系樹脂は塩化ビニル樹脂に比べ、高周波ウエルダー特性が非常に劣っているため、従来、塩化ビニル樹脂の成形に広く用いられている高周波ウエルダーによる成形方法が使用きるないという大きな問題がある。そこで、オレフィン系樹脂に比較的高周波ウエルダー性のある極性基を含有させる方法が検討されているが、極性基に起因する臭気などの問題があり、十分ではない。一方、高周波ウエルダー成形時に補助的に加熱することにより成形性を高める方法(特開平7−316365号公報)や、ヒートシールによる成形方法などの設備上の対応による検討も進められているが、新たな技術開発や設備投資が必要となり、コスト高となる欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたものであり、従来、塩化ビニル樹脂の成形に一般的に用いられている高周波ウエルダー法を用いて成形でき、環境問題が少なく、塩化ビニル樹脂に代わる樹脂として有効なオレフィン系の高周波ウエルダー成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエルダー成形して得られる成形体を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、融解熱ΔH、40MHzにおける誘電正接tanδ、ガラス転移温度Tgが特定の範囲にあるオレフィン系からなる高周波ウエルダー成形用樹脂、及び該樹脂を含有する高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエルダー成形して得られる成形体により本目的を達成できることを見出し、これに基づき本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下の高周波ウエルダー成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエルダー成形して得られる成形体を提供するものでる。
【0005】
〔1〕(A)下記の(1)〜(3):
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
を満たすオレフィン系樹脂1〜99質量%と、
(B)繰り返し単位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂99〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
【0006】
〔2〕(A)下記の(1)〜(3):
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
を満たすオレフィン系樹脂1〜75質量%と、
(B−1)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以上の熱可塑性樹脂99〜25質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
【0007】
[3](A)下記の(1)〜(3):
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
を満たすオレフィン系樹脂50〜99質量%と、
(B−2)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01未満の熱可塑性樹脂50〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
【0008】
[4](B−2)がポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂である上記3記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
[5]オレフィン系樹脂が、(a)α−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得られる環状オレフィン系共重合体、(b)環状オレフィンの開環重合体又はその水素化物、(c)エチレンとスチレンの共重合体のいずれかである上記1〜4のいずれかに記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
[6]オレフィン系樹脂の引張弾性率が200MPa以下である上記1〜5のいずれかに記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
【0009】
〔7〕上記1〜6のいずれかに記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物を高周波ウエルダー成形して得られる成形体。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを成形して得られる成形体について詳しく説明する。
[I]高周波ウエルダー成形用樹脂
本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂は、下記(1)〜(3)を満たすオレフィン系樹脂からなる。
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下、
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下、
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
上記(1)〜(3)を満たすと融着性が向上し、高周波ウエルダー成形が充分に行われ、融着部が強固に融着される上に、臭気の発生の問題も少ない。ここで、高周波ウエルダー成形とは、高周波電磁誘導熱により接合、接着、貼り合せ等の成形を行うことを言い、従来、塩化ビニル樹脂の成形に一般的に用いられている高周波ウエルダー法を用いて成形する方法等が挙げられる。なお、高周波電磁誘導熱とは、周波数1〜100MHzの高周波により得られる電磁誘導熱である。DSC(示差走査熱量計)による融解熱ΔHの測定方法については、Perkin−Elmer社製DSC7により、サンプルを窒素雰囲気中で40℃から190℃まで320℃/分で昇温し、3分間保持した後、10℃/分で25℃まで冷却し、5分間保持する。その後、10℃/分で190℃まで昇温しながら測定を行い求める。40MHzにおける誘電正接tanδについては、加熱プレス成型した試料片(15×15mm×1mm厚)をRFインピーダンスアナライザHP4291B(ヒューレットパッカード社製)及び誘電体測定用電極HP16453A(ヒューレットパッカード社製)を用い、25℃で周波数40MHzの測定を行い求める。
【0011】
ガラス転移温度Tgについては、加熱プレス成型にて試験片(幅4mm、長さ40mm、厚さ0.1mm)を作成し、測定装置として東洋ボールディング社製バイブロン11−EA型を用い、昇温速度3℃/分、周波数3.5Hzで測定し、この時の損失弾性率(E”)のピークからガラス転移温度を求める。
【0012】
上記(1)〜(3)の要件について述べると、ΔHが100J/gを超えると樹脂が溶融しにくくなり好ましくない。また、tanδが0.01を超えると樹脂の発熱量が大きくなり溶融し易くなるが臭気が発生したり、焼却時に有害物が発生したりするので好ましくない。Tgが−15℃未満では柔軟性が不十分であったり、融着性が低下し好ましくない。
【0013】
前記オレフィン系樹脂としては、下記(4)〜(6)を満たすことが、高周波ウエルダー成形により適し、好ましい。
(4)DSCによる融解熱ΔHが90J/g以下、
(5)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下、0.0014以上、
(6)ガラス転移温度Tgが−10℃以上、70℃未満、特に好ましくは−10℃以上、30℃以下
ΔHが90J/gを超えると樹脂が溶融するのに時間がかかる場合がある。tanδが0.0014未満では、樹脂の発熱量が小さくなり溶融しにくくなることがある。また、Tgが70℃以上であると溶融しにくくなることがある。
【0014】
前記オレフィン系樹脂としては、(a)α−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得られる環状オレフィン系共重合体、(b)環状オレフィンの開環重合体又はその水素化物、(c)エチレンとスチレンの共重合体等が挙げられる。
(a)α−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得られる環状オレフィン系共重合体としては、下記の一般式(X)及び(Y)で表される繰り返し単位からなる共重合体が挙げられる。
【0015】
【化1】
【0016】
[式(X)中、Raは、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。]
【0017】
【化2】
【0018】
[式(Y)中、Rb〜Rmはそれぞれ水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示し、nは0以上の整数を示す。Rj又はRkとRl又はRmとは互いに環を形成してもよい。また、Rb〜Rmはそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。]
前記一般式(X)における炭素数1〜20の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、オクチル基、オクタデシル基等が挙げられる。一般式(X)で表される繰り返し単位を与えるα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−エイコセン等が挙げられる。
【0019】
前記一般式(Y)で表わされる繰り返し単位において、Rb〜Rmは、それぞれ水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基を示す。炭素数1〜20の炭化水素基として、具体的には、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,t−ブチル基,ヘキシル基などの炭素数1〜20のアルキル基、フェニル基,トリル基,ベンジル基などの炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、メチリデン基,エチリデン基,プロピリデン基などの炭素数1〜20のアルキリデン基、ビニル基,アリル基などの炭素数2〜20のアルケニル基等を挙げることができる。但し,Rb,Rc,Re,Rgはアルキン基を除く。なお、Rd,Re,Rh〜Rmのいずれかがアルキリデン基の場合、それが結合している炭素原子は他の置換基を有さない。
【0020】
酸素原子を含む置換基として具体的には、例えば、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,フェノキシ基などの炭素数1〜20のアルコキシ基、メトキシカルボニル基,エトキシカルボニル基などの炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0021】
窒素原子を含む置換基として具体的には、例えば、ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基などの炭素数1〜20のアルキルアミノ基やシアノ基等を挙げることができる。
【0022】
また、nは0以上の整数を示すが、好ましくは0または1、特に好ましくは0である。
一般式(Y)で示される繰り返し単位を与える化合物の具体例としては、例えば、ノルボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノルボルネン、5,6−ジメチルノルボルネン、1−メチルノルボルネン、7−メチルノルボルネン、5,5,6−トリメチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジメチル−1、4、5、8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−ヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,5−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−シクロヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジクロロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−イソブチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,2−ジヒドロシシクロペンタジエン、5−メトキシノルボルネン、5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンハイドレート、5−ジメチルアミノノルボルネン、5−シアノノルボルネンなどの環状オレフィン類を挙げることができる。これらの中で特に好ましいのは、多環環状オレフィン、なかでもノルボルネン又はその誘導体である。
【0023】
前記の共重合体において、α−オレフィン成分に由来する繰り返し単位の含有率〔x〕と環状オレフィン成分に由来する繰り返し単位の含有率〔y〕(〔x〕:〔y〕)は、両成分の種類及び組合わせにより異なり、一般的に規定することは必ずしもできないが、通常はα−オレフィン:環状オレフィン=70:30〜99.9:0.1(モル%)、好ましくは80:20〜99.9〜0.1、さらに好ましくは90:10〜98:2である。環状オレフィン量が多過ぎると、溶融温度が高くなり、接着性が低下することがある。また、環状オレフィン量が少な過ぎると、融解熱が大きくなり、接着性が低下することがある。
【0024】
前記共重合体は、製造方法により特に制限されるものではないが、例えば、特開昭61−221206号公報に開示されているメタロセン系遷移金属化合物とメチルアルミノキサンの組み合わせからなる触媒や、特開平5−262821号公報に開示されているホウ素化合物とメタロセン系遷移金属化合物の組み合わせからなる触媒或いは特開昭62−252406号公報に開示されているバナジウム化合物と有機金属化合物からなる触媒の存在下、α−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得られる。なかでも、本発明者が開示した特開平5−51501号公報記載したメタロセン系遷移金属化合物とイオン性錯体あるいはアルミニウムオキシ化合物、または必要に応じて有機アルミ化合物の組合せからなる触媒を用い、α−オレフィンと環状オレフィンを共重合する製造方法により得られる共重合体が好ましい。
(b)環状オレフィンの開環重合体又はその水素化物としては、前記の環状オレフィン類を、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウム、もしくは白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒、又はチタン、パラジウム、ジルコニウムもしくはモリブデン等の金属のハロゲン化物または、アセチルアセトン化合物と、有機アルミニウムとからなる触媒の存在下に開環させながら(共)重合させることにより得られるものが挙げられる。
(c)エチレンとスチレンの共重合体としては、特に制限はないが、例えば特開平7−70223号公報に開示された方法などを用いて合成されたものが挙げられる。エチレンとスチレンの共重合体としては、エチレンとスチレンの組成割合が50:50〜99:1(モル%)、好ましくは60:40〜99:2でありMIが0.01〜100のものが好ましい。
【0025】
前記オレフィン系樹脂としては、好ましくは引張弾性率が200MPa以下、さらに好ましくは引張弾性率が100MPa以下であるものが柔軟性に優れ、機械的強度とのバランスに優れており、特に軟質塩化ビニル樹脂代替として好ましい。引張弾性率は、JIS K 7113に従いオートグラフを用いて測定できる。なかでも、前記オレフィン系樹脂としては、前記の(a)が好ましい。
【0026】
前記オレフィン系樹脂には必要に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤などの種々添加剤や、有機または無機のフィラーを添加することもできる。添加剤としては、帯電防止剤や防曇剤などの表面機能用添加剤、アンチブロッキンング剤、酸化防止剤、耐候剤、熱安定剤、中和剤、滑剤、造核剤、着色剤、金属水酸化物等の無機充填剤又はカーボン等の有機充填剤等があげられる。これらの添加剤は、1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。たとえば、酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
【0027】
リン系酸化防止剤の具体例として、
トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、アデカスタブ1178(旭電化(株))、スミライザーTNP(住友化学(株))、JP−135(城北化学(株))、アデカスタブ2112(旭電化(株))、JPP−2000(城北化学(株))、Weston618(GE(株))、アデカスタブPEP−24G(旭電化(株))、アデカスタブPEP−36(旭電化(株))、アデカスタブHP−10(旭電化(株))、SandstabP−EPQ(サンド(株))、フォスファイト168(チバ・ガイギー(株))等が挙げられる。
【0028】
フェノール系酸化防止剤の具体例として、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、スミライザーBHT(住友化学(株))、ヨシノックスBHT(吉富製薬(株))、アンテージBHT(川口化学(株))、イルガノックス1076(チバ・ガイギー(株))、イルガノックス1010(チバ・ガイギー(株))、アデカスタブAO−60(旭電化(株))、スミライザーBP−101(住友化学(株))、トミノックスTT(吉富製薬(株))、TTHP(東レ(株))、イルガノックス3114(チバ・ガイギー(株))、アデカスタブAO−20(旭電化(株))、アデカスタブAO−40(旭電化(株))、スミライザーBBM−S(住友化学(株))、ヨシノックスBB(吉富製薬(株))、アンテージW−300(川口化学(株))、イルガノックス245(チバ・ガイギー(株))、アデカスタブAO−70(旭電化(株))、トミノックス917(吉富製薬(株))、アデカスタブAO−80(旭電化(株))、スミライザーGA−80(住友化学(株))等が挙げられる。
【0029】
イオウ系酸化防止剤の具体例として、
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、スミライザーTPL(住友化学(株))、ヨシノックスDLTP(吉富製薬(株))、アンチオックスL(日本油脂(株))、スミライザーTPM(住友化学(株))、ヨシノックスDMTP(吉富製薬(株))、アンチオックスM(日本油脂(株))、スミライザーTPS(住友化学(株))、ヨシノックスDSTP(吉富製薬(株))、アンチオックスS(日本油脂(株))、アデカスタブAO−412S(旭電化(株))、SEENOX 412S(シプロ化成(株))、スミライザーTDP(住友化学(株))等が挙げられる。
[II]高周波ウエルダー成形用樹脂組成物
前記の高周波ウエルダー成形用樹脂は、単独で用いてもよく、或いは本発明の目的を損なわない範囲で他の繰り返し単位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂と組み合わせて用いてもよい。本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物(I)は、(A)前記の高周波ウエルダー成形用樹脂1〜99質量%と(B)繰り返し単位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂99〜1質量%からなる。ハロゲンを含有しないと、燃焼時に有害ガスの発生の問題が少なく、環境上好ましい。(B)としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリブテンなど各種オレフィン系ポリマー;EPR,EPDMなどのオレフィン系ゴム;ポリウレタン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体及びその金属塩などの極性基を含有するポリマー等が挙げられる。これらの樹脂は、一種単独で用いてもよく、或いは二種以上の樹脂を組み合わせて用いてもよい。なかでも、本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物(I)としては、(A)成分1〜75質量%と(B−1)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以上の熱可塑性樹脂99〜25質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物が好ましく、(A)成分30〜75質量%と(B−1)成分70〜25質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物が熱成形時及び成形体の臭気が少なくかつ高周波ウエルダー成形性も向上し特に好ましい。(B−1)としては、ポリウレタン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体及びその金属塩などの極性基を含有するポリマー等が挙げられる。前記高周波ウエルダー成形用樹脂が1質量%未満では、(B−1)が増加し臭気の問題が発生することがある。
また、本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物(II)は、(A)成分50〜99質量%と(B−2)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01未満の熱可塑性樹脂50〜1質量%からなる。なかでも、本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物(II)としては、(A)成分75〜99質量%と(B−2)成分25〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物が、高周波ウエルダー成形性も向上し好ましい。(A)成分が、50質量%未満では、融着性が低下することがある。(B−2)としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリブテンなど各種オレフィン系ポリマー;EPR,EPDMなどのオレフィン系ゴム等が挙げられる。前記ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPEとも言われる)、低密度ポリエチレン(LDPEとも言われる)、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPEとも言われる)などが挙げられる。前記ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン(以下、PPとも記す)、ブロックPP、ランダムPP、低立体規則性PP、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ブテン三元共重合体などが挙げられる。ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等が挙げられる。その他、ポリ1−ブテン、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、1−ブテン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ3−メチル−1−ブテン等が挙げられる。なかでも、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が好ましく、特にLDPE、LLDPE、PP、ブロックPP、ランダムPPが好ましい。
なお、本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物(I)及び(II)としては、前記高周波ウエルダー成形用樹脂において述べた下記の
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下、
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下、
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
の要件を満たすものがさらに好ましく、
(4)DSCによる融解熱ΔHが90J/g以下、
(5)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下、0.0014以上、
(6)ガラス転移温度Tgが−10℃以上、70℃未満、特に好ましくは−10℃以上、30℃以下
の要件を満たすものが高周波ウエルダー成形性がさらに向上し特に好ましい。
[III]成形体
本発明の成形体は、前記の高周波ウエルダー成形用樹脂又は高周波ウエルダー成形用樹脂組成物を高周波ウエルダー成形して得られるものである。高周波ウエルダー成形法としては、特に制限はなく、周波数1〜100MHzの高周波により得られる電磁誘導熱を利用する成形法であり、公知の方法が用いられる。例えばシート同士を融着する例で示せば、前記の高周波ウエルダー成形用樹脂又は高周波ウエルダー成形用樹脂組成物について、加熱ロール等でシートを成形した後、高周波ウエルダー機を用い、ベークライト製シートの上に融着すべき2枚のシートを面状に置き、上部電極に取付けた黄銅製金型で30秒間程度、高周波を印加する成形法が挙げられる。高周波ウエルダー機としては、FUJI ELECTRONIC IND,CO,LTD FDW−320R型(出力3Kw/周波数40.46MHz)等の市販されているものを用いればよい。
成形体としては、家庭用、農業用、建築用、土木用、産業用、医療用、衣料用、包装用、電気・電子用等の各種シート・フィルム;サンバイザー、シートカバーなど自動車用品;テーブルクロス、レース、マット類、雨具、衣料品などの家庭用品・事務用品;温室用フィルム、マルチフィルムなどの農業用資材;輸液チューブ、血液バッグ、尿袋、チューブなどの医療用品;クリアケース、手帳ケース、筆入れなどケース類、ブックカバーなどカバー類、その他文房具、玩具;ホース類、チューブ類、袋状物、保護フィルム、靴・履き物、家具用資材(カーテンウォール)などが挙げられる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕エチレン・スチレン共重合体(ESI−1)
1Lオートクレーブにトルエン200ml、スチレン80ml、メチルアルミノキサン(MAO)10mmol、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド10μmolを用い、エチレン分圧0.3MPa(gauge)、重合温度50℃で10分間重合することにより、エチレン・スチレン共重合体(ESI−1)80gを得た。13C−NMR分析によるスチレン含量は14.6mol%であった。得られたポリマーを用いて以下のようにして樹脂特性を評価し、得られた結果を表1に示す。
<樹脂特性の評価>
(1)誘電率、tanδの測定:加熱プレス成型した試料片(15×15mm×1mm厚)をRFインピーダンスアナライザHP4291B(ヒューレットパッカード社製)及び誘電体測定用電極HP16453A(同上)を用い、25℃で周波数40MHzの測定を行った。
(2)ガラス転移温度Tgは、加熱プレス成型にて試験片(幅4mm、長さ40mm、厚さ0.1mm)を作成し、測定装置として東洋ボールディング社製バイブロン11−EA型を用い、昇温速度3℃/分、周波数3.5Hzで測定し、この時の損失弾性率(E”)のピークからガラス転移温度を求めた。
(3)引張弾性率は、JIS K 7113に従いオートグラフを用いて測定した。
【0031】
得られたポリマーを用い、西村工機(製)3インチ2本ロールにて約300μmに成形して、シートを作成した。得られたシートを用いて高周波ウエルダー成形を以下のように行い、評価し、得られた結果を表1に示す。
<高周波ウエルダー成形及び評価>
(1)ウエルダー機としてFUJI ELECTRONIC IND,CO,LTD FDW−320R型(出力3Kw/周波数40.46MHz)を用い、ウエルダー出力は出力設定目盛の最小目盛0、最大目盛10をそれぞれ出力0、100として、出力10に設定した。成形金型(黄銅製)は、l=200mm、t=3mmである。
(2)高周波ウエルダー成形はベークライト製シートの上に融着する2枚のシートを面状に置き、上部電極に取付けた黄銅製金型で30秒間、高周波を印加することによって行った。
(3)ウエルダー融着性の評価:
引張り試験機を用いてT型剥離試験を行った。なお、この試験における引張りスピードは50mm/分である。
【0032】
◎ 良く融着し材料が破壊するまで剥がれない
○ 良く融着しているが材料が破壊する前に剥がれる
× 融着しない
(4)臭気
得られたシート及び成形体について、官能試験を行った。
【0033】
無: 臭いがなし
微: 臭いがわずかにあり
〔実施例2〕
スチレンを200mlとしたこと以外は実施例1と同様に重合を行い、エチレン・スチレン共重合体(ESI−2)36gを得た。13C−NMR分析によるスチレン含量は36.9mol%であった。実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。
〔実施例3〕
300Lオートクレーブに、トルエン37.5L、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)115mmol、ノルボルネン45.5mol、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム160μmol、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム100μmolを用いてエチレン分圧0.75MPa(gauge)、重合温度80℃の条件100分間重合を行い、8.5kgのエチレン・ノルボルネン共重合体(ENB−1)を得た。得られたポリマーの13C−NMR分析によりノルボルネン含量は9.1mol%であった。また、190℃、2.16kgによるメルトインデックス(MI)は1.6g/10分であった。実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示した。
〔実施例4〕
ノルボルネンを80molとした以外は実施例3と同様に重合を行なった。得られたエチレン・ノルボルネン共重合体(ENB−2)の13C−NMR分析によりノルボルネン含量は14.4mol%であった。実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。
〔実施例5〕
ノルボルネンを25molとした以外は実施例3と同様に重合を行った。得られたエチレン・ノルボルネン共重合体(ENB−3)の13C−NMR分析によりノルボルネン含量は4.3mol%であった。実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。
〔比較例1〕
ダウ社製アフィニティーPL1880を用い実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。
〔比較例2〕
エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として、三井デユポンポリケミカル社製P2505Cを用いたこと以外は実施例1と同様に高周波ウエルダー成形を行い、得られた結果を表1に示す。
〔比較例3〕
軟質塩化ビニル樹脂(Flex.PVC)として、高藤化成社製タフニール400(TFNL400)を用いたこと以外は実施例1と同様に高周波ウエルダー成形を行い、得られた結果を表1に示す。
〔実施例6〕
ENBとして、ENB−1を90質量%、PEとして出光石油化学社製モアテック0168N(tanδ<0.01)を10質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例1と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表2に示す。
〔実施例7〕
ENBとして、ENB−1を90質量%、PPとして出光石油化学社製出光ポリプロF−744NP(tanδ<0.01)を10質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例1と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表2に示す。
〔実施例8〕
ENBとして、ENB−1を50質量%、ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を50質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例1と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。高周波融着性については、シートについて印加時間5秒で高周波ウエルダー成形機の出力を5〜25目盛の範囲で変化させて融着させた試験片を作製し、実施例1と同様のT型剥離試験により試験片が破壊するまで剥離しない高周波ウエルダー成形機の最小出力条件を求めることにより融着のし易さを評価した。最小出力条件が小さいほど融着し易いことを示す。得られた結果を表3に示す。
〔実施例9〕
ENBとして、ENB−1を75質量%、ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔実施例10〕
ENBとして、ENB−1を25質量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を75質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔実施例11〕
ENBとして、ENB−1を50質量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を50質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔実施例12〕
ENBとして、ENB−1を75質量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔実施例13〕
ENBとして、ENB−1を50質量%、ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を25質量%、さらにエチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔比較例4〕
LLとして、ダウ社製アフィニティーPL1880を75質量%、ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔比較例5〕
LLとして、ダウ社製アフィニティーPL1880を75質量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
〔比較例6〕
LLとして、ダウ社製アフィニティーPL1880を50質量%、ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を25質量%、さらにエチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】
本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物は、従来の塩化ビニル樹脂を代替でき、環境問題が発生する恐れが少なく、塩化ビニル樹脂に用いられている既存の高周波ウエルダー法を用いて成形することができる。
Claims (7)
- (A)下記の(1)〜(3):
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
を満たすオレフィン系樹脂1〜99質量%と、
(B)繰り返し単位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂99〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。 - (A)下記の(1)〜(3):
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
を満たすオレフィン系樹脂1〜75質量%と、
(B−1)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以上の熱可塑性樹脂99〜25質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。 - (A)下記の(1)〜(3):
(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01以下
(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
を満たすオレフィン系樹脂50〜99質量%と、
(B−2)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01未満の熱可塑性樹脂50〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。 - (B−2)がポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂である請求項3記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
- オレフィン系樹脂が、(a)α−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得られる環状オレフィン系共重合体、(b)環状オレフィンの開環重合体又はその水素化物、(c)エチレンとスチレンの共重合体のいずれかである請求項1〜4のいずれか1項に記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
- オレフィン系樹脂の引張弾性率が200MPa以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物を高周波ウエルダー成形して得られる成形体。
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