JP2001226533A - 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体 - Google Patents

高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体

Info

Publication number
JP2001226533A
JP2001226533A JP2000037428A JP2000037428A JP2001226533A JP 2001226533 A JP2001226533 A JP 2001226533A JP 2000037428 A JP2000037428 A JP 2000037428A JP 2000037428 A JP2000037428 A JP 2000037428A JP 2001226533 A JP2001226533 A JP 2001226533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
frequency welder
molding
mass
olefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000037428A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4384322B2 (ja
Inventor
Junichi Matsumoto
淳一 松本
Atsuhiko Uhara
篤彦 鵜原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP2000037428A priority Critical patent/JP4384322B2/ja
Publication of JP2001226533A publication Critical patent/JP2001226533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4384322B2 publication Critical patent/JP4384322B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境問題が少なく、塩化ビニル樹脂に代わ
る樹脂として有効なオレフィン系の高周波ウエルダー成
形用樹脂を提供する。 【解決手段】 下記の(1)〜(3)を満たすオレフィ
ン系樹脂からなる高周波ウエルダー成形用樹脂。 (1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下、
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01
以下、(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波ウエルダー
成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並び
にそれらを高周波ウエルダー成形して得られる成形体に
関し、詳しくは、従来塩化ビニル樹脂の成形に一般的に
用いられている高周波ウエルダー法を用いて成形できる
オレフィン系の高周波ウエルダー成形用樹脂及び高周波
ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエ
ルダー成形して得られる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル樹脂はシート、フィル
ム、チューブ等広範囲の成形体に用いられている。しか
しながら、可塑剤やモノマーの溶出或いは使用後の焼却
処理時に有毒ガスが出るなどの環境問題があるため、塩
化ビニル樹脂に代わる樹脂の開発が望まれている。その
一つとして、オレフィン系樹脂への代替が提案されて検
討されているが、一般にオレフィン系樹脂は塩化ビニル
樹脂に比べ、高周波ウエルダー特性が非常に劣っている
ため、従来、塩化ビニル樹脂の成形に広く用いられてい
る高周波ウエルダーによる成形方法が使用きるないとい
う大きな問題がある。そこで、オレフィン系樹脂に比較
的高周波ウエルダー性のある極性基を含有させる方法が
検討されているが、極性基に起因する臭気などの問題が
あり、十分ではない。一方、高周波ウエルダー成形時に
補助的に加熱することにより成形性を高める方法(特開
平7−316365号公報)や、ヒートシールによる成
形方法などの設備上の対応による検討も進められている
が、新たな技術開発や設備投資が必要となり、コスト高
となる欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、従来、塩化ビニル樹脂の成形に
一般的に用いられている高周波ウエルダー法を用いて成
形でき、環境問題が少なく、塩化ビニル樹脂に代わる樹
脂として有効なオレフィン系の高周波ウエルダー成形用
樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれ
らを高周波ウエルダー成形して得られる成形体を提供す
ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、融解熱ΔH、
40MHzにおける誘電正接tanδ、ガラス転移温度
Tgが特定の範囲にあるオレフィン系からなる高周波ウ
エルダー成形用樹脂、及び該樹脂を含有する高周波ウエ
ルダー成形用樹脂組成物並びにそれらを高周波ウエルダ
ー成形して得られる成形体により本目的を達成できるこ
とを見出し、これに基づき本発明を完成させるに至っ
た。即ち、本発明は、以下の高周波ウエルダー成形用樹
脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並びにそれら
を高周波ウエルダー成形して得られる成形体を提供する
ものでる。
【0005】〔1〕 下記の(1)〜(3)を満たすオ
レフィン系樹脂からなる高周波ウエルダー成形用樹脂。 (1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下、
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01
以下、(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上 〔2〕 オレフィン系樹脂が、(a)α−オレフィンと
環状オレフィンを共重合して得られる環状オレフィン系
共重合体、(b)環状オレフィンの開環重合体又はその
水素化物、(c)エチレンとスチレンの共重合体のいず
れかである上記1記載の高周波ウエルダー成形用樹脂。
【0006】〔3〕 オレフィン系樹脂の引張弾性率が
200MPa以下である上記2又は3に記載の高周波ウ
エルダー成形用樹脂。 〔4〕 (A)上記1〜3のいずれかに記載の高周波ウ
エルダー成形用樹脂1〜99質量%と(B)繰り返し単
位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂99〜1質量
%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
【0007】〔5〕 (A)上記1〜3のいずれかに記
載の高周波ウエルダー成形用樹脂1〜75質量%と(B
−1)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MH
zにおける誘電正接tanδが0.01以上の熱可塑性
樹脂99〜25質量%からなる高周波ウエルダー成形用
樹脂組成物。
【0008】〔6〕 (A−2)上記1〜3のいずれか
に記載の高周波ウエルダー成形用樹脂50〜99質量%
と(B−2)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、4
0MHzにおける誘電正接tanδが0.01未満の熱
可塑性樹脂50〜1質量%からなる高周波ウエルダー成
形用樹脂組成物。
【0009】〔7〕 (B−2)がポリエチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂
である上記6記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成
物。 〔8〕 上記1〜7のいずれかに記載の高周波ウエルダ
ー成形用樹脂又は高周波ウエルダー成形用樹脂組成物を
高周波ウエルダー成形して得られる成形体。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高周波ウエルダー
成形用樹脂及び高周波ウエルダー成形用樹脂組成物並び
にそれらを成形して得られる成形体について詳しく説明
する。 [I]高周波ウエルダー成形用樹脂 本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂は、下記(1)〜
(3)を満たすオレフィン系樹脂からなる。 (1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下、
(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01
以下、(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上 上記(1)〜(3)を満たすと融着性が向上し、高周波
ウエルダー成形が充分に行われ、融着部が強固に融着さ
れる上に、臭気の発生の問題も少ない。ここで、高周波
ウエルダー成形とは、高周波電磁誘導熱により接合、接
着、貼り合せ等の成形を行うことを言い、従来、塩化ビ
ニル樹脂の成形に一般的に用いられている高周波ウエル
ダー法を用いて成形する方法等が挙げられる。なお、高
周波電磁誘導熱とは、周波数1〜100MHzの高周波
により得られる電磁誘導熱である。DSC(示差走査熱
量計)による融解熱ΔHの測定方法については、Per
kin−Elmer社製DSC7により、サンプルを窒
素雰囲気中で40℃から190℃まで320℃/分で昇
温し、3分間保持した後、10℃/分で25℃まで冷却
し、5分間保持する。その後、10℃/分で190℃ま
で昇温しながら測定を行い求める。40MHzにおける
誘電正接tanδについては、加熱プレス成型した試料
片(15×15mm×1mm厚)をRFインピーダンス
アナライザHP4291B(ヒューレットパッカード社
製)及び誘電体測定用電極HP16453A(ヒューレ
ットパッカード社製)を用い、25℃で周波数40MH
zの測定を行い求める。
【0011】ガラス転移温度Tgについては、加熱プレ
ス成型にて試験片(幅4mm、長さ40mm、厚さ0.
1mm)を作成し、測定装置として東洋ボールディング
社製バイブロン11−EA型を用い、昇温速度3℃/
分、周波数3.5Hzで測定し、この時の損失弾性率
(E”)のピークからガラス転移温度を求める。
【0012】上記(1)〜(3)の要件について述べる
と、ΔHが100J/gを超えると樹脂が溶融しにくく
なり好ましくない。また、tanδが0.01を超える
と樹脂の発熱量が大きくなり溶融し易くなるが臭気が発
生したり、焼却時に有害物が発生したりするので好まし
くない。Tgが−15℃未満では柔軟性が不十分であっ
たり、融着性が低下し好ましくない。
【0013】前記オレフィン系樹脂としては、下記
(4)〜(6)を満たすことが、高周波ウエルダー成形
により適し、好ましい。 (4)DSCによる融解熱ΔHが90J/g以下、
(5)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01
以下、0.0014以上、(6)ガラス転移温度Tgが
−10℃以上、70℃未満、特に好ましくは−10℃以
上、30℃以下 ΔHが90J/gを超えると樹脂が溶融するのに時間が
かかる場合がある。tanδが0.0014未満では、
樹脂の発熱量が小さくなり溶融しにくくなることがあ
る。また、Tgが70℃以上であると溶融しにくくなる
ことがある。
【0014】前記オレフィン系樹脂としては、(a)α
−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得られる環
状オレフィン系共重合体、(b)環状オレフィンの開環
重合体又はその水素化物、(c)エチレンとスチレンの
共重合体等が挙げられる。 (a)α−オレフィンと環状オレフィンを共重合して得
られる環状オレフィン系共重合体としては、下記の一般
式(X)及び(Y)で表される繰り返し単位からなる共
重合体が挙げられる。
【0015】
【化1】
【0016】[式(X)中、Raは、水素原子又は炭素
数1〜20の炭化水素基を示す。]
【0017】
【化2】
【0018】[式(Y)中、Rb〜Rmはそれぞれ水素原
子、炭素数1〜20の炭化水素基又は酸素原子もしくは
窒素原子を含む置換基を示し、nは0以上の整数を示
す。Rj又はRkとRl又はRmとは互いに環を形成しても
よい。また、Rb〜Rmはそれぞれ互いに同一でも異なっ
ていてもよい。] 前記一般式(X)における炭素数1〜20の炭化水素基
の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、イソブチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、オ
クチル基、オクタデシル基等が挙げられる。一般式
(X)で表される繰り返し単位を与えるα−オレフィン
の具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−エ
イコセン等が挙げられる。
【0019】前記一般式(Y)で表わされる繰り返し単
位において、Rb〜Rmは、それぞれ水素原子、炭素数1
〜20の炭化水素基又は酸素原子もしくは窒素原子を含
む置換基を示す。炭素数1〜20の炭化水素基として、
具体的には、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル
基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,t
−ブチル基,ヘキシル基などの炭素数1〜20のアルキ
ル基、フェニル基,トリル基,ベンジル基などの炭素数
6〜20のアリール基,アルキルアリール基もしくはア
リールアルキル基、メチリデン基,エチリデン基,プロ
ピリデン基などの炭素数1〜20のアルキリデン基、ビ
ニル基,アリル基などの炭素数2〜20のアルケニル基
等を挙げることができる。但し,Rb,Rc,Re,Rg
アルキン基を除く。なお、Rd,Re,Rh〜Rmのいずれ
かがアルキリデン基の場合、それが結合している炭素原
子は他の置換基を有さない。
【0020】酸素原子を含む置換基として具体的には、
例えば、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,フェ
ノキシ基などの炭素数1〜20のアルコキシ基、メトキ
シカルボニル基,エトキシカルボニル基などの炭素数1
〜20のアルコキシカルボニル基等を挙げることができ
る。
【0021】窒素原子を含む置換基として具体的には、
例えば、ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基などの炭
素数1〜20のアルキルアミノ基やシアノ基等を挙げる
ことができる。
【0022】また、nは0以上の整数を示すが、好まし
くは0または1、特に好ましくは0である。一般式
(Y)で示される繰り返し単位を与える化合物の具体例
としては、例えば、ノルボルネン、5−メチルノルボル
ネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノルボル
ネン、5,6−ジメチルノルボルネン、1−メチルノル
ボルネン、7−メチルノルボルネン、5,5,6−トリ
メチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−
ベンジルノルボルネン、5−エチリデンノルボルネン、
5−ビニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−エチル−1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、2,3−ジメチル−1、4、5、8−ジメタ
ノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、2−ヘキシル−1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒド
ロナフタレン、2−エチリデン−1,4,5,8−ジメ
タノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン、1,5−ジメチル−1,4,5,8−
ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、2−シクロヘキシル−1,4,
5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8
a−オクタヒドロナフタレン、2,3−ジクロロ−1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,
8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−イソブチル−
1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,
5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,2−ジヒ
ドロシシクロペンタジエン、5−メトキシノルボルネ
ン、5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンハイドレ
ート、5−ジメチルアミノノルボルネン、5−シアノノ
ルボルネンなどの環状オレフィン類を挙げることができ
る。これらの中で特に好ましいのは、多環環状オレフィ
ン、なかでもノルボルネン又はその誘導体である。
【0023】前記の共重合体において、α−オレフィン
成分に由来する繰り返し単位の含有率〔x〕と環状オレ
フィン成分に由来する繰り返し単位の含有率〔y〕
(〔x〕:〔y〕)は、両成分の種類及び組合わせによ
り異なり、一般的に規定することは必ずしもできない
が、通常はα−オレフィン:環状オレフィン=70:3
0〜99.9:0.1(モル%)、好ましくは80:2
0〜99.9〜0.1、さらに好ましくは90:10〜
98:2である。環状オレフィン量が多過ぎると、溶融
温度が高くなり、接着性が低下することがある。また、
環状オレフィン量が少な過ぎると、融解熱が大きくな
り、接着性が低下することがある。
【0024】前記共重合体は、製造方法により特に制限
されるものではないが、例えば、特開昭61−2212
06号公報に開示されているメタロセン系遷移金属化合
物とメチルアルミノキサンの組み合わせからなる触媒
や、特開平5−262821号公報に開示されているホ
ウ素化合物とメタロセン系遷移金属化合物の組み合わせ
からなる触媒或いは特開昭62−252406号公報に
開示されているバナジウム化合物と有機金属化合物から
なる触媒の存在下、α−オレフィンと環状オレフィンを
共重合して得られる。なかでも、本発明者が開示した特
開平5−51501号公報記載したメタロセン系遷移金
属化合物とイオン性錯体あるいはアルミニウムオキシ化
合物、または必要に応じて有機アルミ化合物の組合せか
らなる触媒を用い、α−オレフィンと環状オレフィンを
共重合する製造方法により得られる共重合体が好まし
い。 (b)環状オレフィンの開環重合体又はその水素化物と
しては、前記の環状オレフィン類を、ルテニウム、ロジ
ウム、パラジウム、オスミウム、インジウム、もしくは
白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチル
アセトン化合物と、還元剤とからなる触媒、又はチタ
ン、パラジウム、ジルコニウムもしくはモリブデン等の
金属のハロゲン化物または、アセチルアセトン化合物
と、有機アルミニウムとからなる触媒の存在下に開環さ
せながら(共)重合させることにより得られるものが挙
げられる。 (c)エチレンとスチレンの共重合体としては、特に制
限はないが、例えば特開平7−70223号公報に開示
された方法などを用いて合成されたものが挙げられる。
エチレンとスチレンの共重合体としては、エチレンとス
チレンの組成割合が50:50〜99:1(モル%)、
好ましくは60:40〜99:2でありMIが0.01
〜100のものが好ましい。
【0025】前記オレフィン系樹脂としては、好ましく
は引張弾性率が200MPa以下、さらに好ましくは引
張弾性率が100MPa以下であるものが柔軟性に優
れ、機械的強度とのバランスに優れており、特に軟質塩
化ビニル樹脂代替として好ましい。引張弾性率は、JI
S K 7113に従いオートグラフを用いて測定でき
る。なかでも、前記オレフィン系樹脂としては、前記の
(a)が好ましい。
【0026】前記オレフィン系樹脂には必要に応じて、
酸化防止剤や紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、ス
リップ剤などの種々添加剤や、有機または無機のフィラ
ーを添加することもできる。添加剤としては、帯電防止
剤や防曇剤などの表面機能用添加剤、アンチブロッキン
ング剤、酸化防止剤、耐候剤、熱安定剤、中和剤、滑
剤、造核剤、着色剤、金属水酸化物等の無機充填剤又は
カーボン等の有機充填剤等があげられる。これらの添加
剤は、1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。たとえば、酸化防止剤としては、リン系酸化
防止剤、フェノール系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止
剤等が挙げられる。
【0027】リン系酸化防止剤の具体例として、トリス
ノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタ
エリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイ
ト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、
アデカスタブ1178(旭電化(株))、スミライザー
TNP(住友化学(株))、JP−135(城北化学
(株))、アデカスタブ2112(旭電化(株))、J
PP−2000(城北化学(株))、Weston61
8(GE(株))、アデカスタブPEP−24G(旭電
化(株))、アデカスタブPEP−36(旭電化
(株))、アデカスタブHP−10(旭電化(株))、
SandstabP−EPQ(サンド(株))、フォス
ファイト168(チバ・ガイギー(株))等が挙げられ
る。
【0028】フェノール系酸化防止剤の具体例として、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−
オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキ
ス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、4,4’−ブチリデンビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレング
リコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、3,9−
ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−
ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5,5〕ウンデカン、スミライザーBHT(住友
化学(株))、ヨシノックスBHT(吉富製薬
(株))、アンテージBHT(川口化学(株))、イル
ガノックス1076(チバ・ガイギー(株))、イルガ
ノックス1010(チバ・ガイギー(株))、アデカス
タブAO−60(旭電化(株))、スミライザーBP−
101(住友化学(株))、トミノックスTT(吉富製
薬(株))、TTHP(東レ(株))、イルガノックス
3114(チバ・ガイギー(株))、アデカスタブAO
−20(旭電化(株))、アデカスタブAO−40(旭
電化(株))、スミライザーBBM−S(住友化学
(株))、ヨシノックスBB(吉富製薬(株))、アン
テージW−300(川口化学(株))、イルガノックス
245(チバ・ガイギー(株))、アデカスタブAO−
70(旭電化(株))、トミノックス917(吉富製薬
(株))、アデカスタブAO−80(旭電化(株))、
スミライザーGA−80(住友化学(株))等が挙げら
れる。
【0029】イオウ系酸化防止剤の具体例として、ジラ
ウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチ
ル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−
3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトー
ルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ス
ミライザーTPL(住友化学(株))、ヨシノックスD
LTP(吉富製薬(株))、アンチオックスL(日本油
脂(株))、スミライザーTPM(住友化学(株))、
ヨシノックスDMTP(吉富製薬(株))、アンチオッ
クスM(日本油脂(株))、スミライザーTPS(住友
化学(株))、ヨシノックスDSTP(吉富製薬
(株))、アンチオックスS(日本油脂(株))、アデ
カスタブAO−412S(旭電化(株))、SEENO
X 412S(シプロ化成(株))、スミライザーTD
P(住友化学(株))等が挙げられる。 [II]高周波ウエルダー成形用樹脂組成物 前記の高周波ウエルダー成形用樹脂は、単独で用いても
よく、或いは本発明の目的を損なわない範囲で他の繰り
返し単位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂と組み
合わせて用いてもよい。本発明の高周波ウエルダー成形
用樹脂組成物(I)は、(A)前記の高周波ウエルダー
成形用樹脂1〜99質量%と(B)繰り返し単位中にハ
ロゲンを含有しない熱可塑性樹脂99〜1質量%からな
る。ハロゲンを含有しないと、燃焼時に有害ガスの発生
の問題が少なく、環境上好ましい。(B)としては、例
えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリブテンなど各種オレフィン系ポ
リマー;EPR,EPDMなどのオレフィン系ゴム;ポ
リウレタン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
・アクリル酸共重合体及びその金属塩などの極性基を含
有するポリマー等が挙げられる。これらの樹脂は、一種
単独で用いてもよく、或いは二種以上の樹脂を組み合わ
せて用いてもよい。なかでも、本発明の高周波ウエルダ
ー成形用樹脂組成物(I)としては、(A)成分1〜7
5質量%と(B−1)繰り返し単位中にハロゲンを含有
せず、40MHzにおける誘電正接tanδが0.01
以上の熱可塑性樹脂99〜25質量%からなる高周波ウ
エルダー成形用樹脂組成物が好ましく、(A)成分30
〜75質量%と(B−1)成分70〜25質量%からな
る高周波ウエルダー成形用樹脂組成物が熱成形時及び成
形体の臭気が少なくかつ高周波ウエルダー成形性も向上
し特に好ましい。(B−1)としては、ポリウレタン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸
共重合体及びその金属塩などの極性基を含有するポリマ
ー等が挙げられる。前記高周波ウエルダー成形用樹脂が
1質量%未満では、(B−1)が増加し臭気の問題が発
生することがある。また、本発明の高周波ウエルダー成
形用樹脂組成物(II)は、(A)成分50〜99質量
%と(B−2)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、
40MHzにおける誘電正接tanδが0.01未満の
熱可塑性樹脂50〜1質量%からなる。なかでも、本発
明の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物(II)として
は、(A)成分75〜99質量%と(B−2)成分25
〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成物
が、高周波ウエルダー成形性も向上し好ましい。(A)
成分が、50質量%未満では、融着性が低下することが
ある。(B−2)としては、ポリエチレン系樹脂、ポリ
プロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリブテンな
ど各種オレフィン系ポリマー;EPR,EPDMなどの
オレフィン系ゴム等が挙げられる。前記ポリエチレン系
樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPEとも言わ
れる)、低密度ポリエチレン(LDPEとも言われ
る)、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−
メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセ
ン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などの直
鎖状低密度ポリエチレン(LLDPEとも言われる)な
どが挙げられる。前記ポリプロピレン系樹脂としては、
ポリプロピレン(以下、PPとも記す)、ブロックP
P、ランダムPP、低立体規則性PP、プロピレン・エ
チレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エ
チレン・プロピレン・1−ブテン三元共重合体などが挙
げられる。ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレ
ン、ポリα−メチルスチレン等が挙げられる。その他、
ポリ1−ブテン、1−ブテン・エチレン共重合体、1−
ブテン・プロピレン共重合体、1−ブテン・4−メチル
−1−ペンテン共重合体、ポリ4−メチル−1−ペンテ
ン、ポリ3−メチル−1−ブテン等が挙げられる。なか
でも、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が
好ましく、特にLDPE、LLDPE、PP、ブロック
PP、ランダムPPが好ましい。なお、本発明の高周波
ウエルダー成形用樹脂組成物(I)及び(II)として
は、前記高周波ウエルダー成形用樹脂において述べた下
記の(1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以
下、(2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.
01以下、(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上の
要件を満たすものがさらに好ましく、(4)DSCによ
る融解熱ΔHが90J/g以下、(5)40MHzにお
ける誘電正接tanδが0.01以下、0.0014以
上、(6)ガラス転移温度Tgが−10℃以上、70℃
未満、特に好ましくは−10℃以上、30℃以下の要件
を満たすものが高周波ウエルダー成形性がさらに向上し
特に好ましい。 [III]成形体 本発明の成形体は、前記の高周波ウエルダー成形用樹脂
又は高周波ウエルダー成形用樹脂組成物を高周波ウエル
ダー成形して得られるものである。高周波ウエルダー成
形法としては、特に制限はなく、周波数1〜100MH
zの高周波により得られる電磁誘導熱を利用する成形法
であり、公知の方法が用いられる。例えばシート同士を
融着する例で示せば、前記の高周波ウエルダー成形用樹
脂又は高周波ウエルダー成形用樹脂組成物について、加
熱ロール等でシートを成形した後、高周波ウエルダー機
を用い、ベークライト製シートの上に融着すべき2枚の
シートを面状に置き、上部電極に取付けた黄銅製金型で
30秒間程度、高周波を印加する成形法が挙げられる。
高周波ウエルダー機としては、FUJI ELECTR
ONIC IND,CO,LTD FDW−320R型
(出力3Kw/周波数40.46MHz)等の市販され
ているものを用いればよい。成形体としては、家庭用、
農業用、建築用、土木用、産業用、医療用、衣料用、包
装用、電気・電子用等の各種シート・フィルム;サンバ
イザー、シートカバーなど自動車用品;テーブルクロ
ス、レース、マット類、雨具、衣料品などの家庭用品・
事務用品;温室用フィルム、マルチフィルムなどの農業
用資材;輸液チューブ、血液バッグ、尿袋、チューブな
どの医療用品;クリアケース、手帳ケース、筆入れなど
ケース類、ブックカバーなどカバー類、その他文房具、
玩具;ホース類、チューブ類、袋状物、保護フィルム、
靴・履き物、家具用資材(カーテンウォール)などが挙
げられる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限される
ものではない。 〔実施例1〕エチレン・スチレン共重合体(ESI−
1) 1Lオートクレーブにトルエン200ml、スチレン8
0ml、メチルアルミノキサン(MAO)10mmo
l、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)シランチタンジクロライド10μm
olを用い、エチレン分圧0.3MPa(gaug
e)、重合温度50℃で10分間重合することにより、
エチレン・スチレン共重合体(ESI−1)80gを得
た。13C−NMR分析によるスチレン含量は14.6m
ol%であった。得られたポリマーを用いて以下のよう
にして樹脂特性を評価し、得られた結果を表1に示す。 <樹脂特性の評価> (1)誘電率、tanδの測定:加熱プレス成型した試
料片(15×15mm×1mm厚)をRFインピーダン
スアナライザHP4291B(ヒューレットパッカード
社製)及び誘電体測定用電極HP16453A(同上)
を用い、25℃で周波数40MHzの測定を行った。 (2)ガラス転移温度Tgは、加熱プレス成型にて試験
片(幅4mm、長さ40mm、厚さ0.1mm)を作成
し、測定装置として東洋ボールディング社製バイブロン
11−EA型を用い、昇温速度3℃/分、周波数3.5
Hzで測定し、この時の損失弾性率(E”)のピークか
らガラス転移温度を求めた。 (3)引張弾性率は、JIS K 7113に従いオー
トグラフを用いて測定した。
【0031】得られたポリマーを用い、西村工機(製)
3インチ2本ロールにて約300μmに成形して、シー
トを作成した。得られたシートを用いて高周波ウエルダ
ー成形を以下のように行い、評価し、得られた結果を表
1に示す。 <高周波ウエルダー成形及び評価> (1)ウエルダー機としてFUJI ELECTRON
IC IND,CO,LTD FDW−320R型(出
力3Kw/周波数40.46MHz)を用い、ウエルダ
ー出力は出力設定目盛の最小目盛0、最大目盛10をそ
れぞれ出力0、100として、出力10に設定した。成
形金型(黄銅製)は、l=200mm、t=3mmであ
る。 (2)高周波ウエルダー成形はベークライト製シートの
上に融着する2枚のシートを面状に置き、上部電極に取
付けた黄銅製金型で30秒間、高周波を印加することに
よって行った。 (3)ウエルダー融着性の評価:引張り試験機を用いて
T型剥離試験を行った。なお、この試験における引張り
スピードは50mm/分である。
【0032】 ◎ 良く融着し材料が破壊するまで剥がれない ○ 良く融着しているが材料が破壊する前に剥がれる × 融着しない (4)臭気 得られたシート及び成形体について、官能試験を行っ
た。
【0033】 無: 臭いがなし 微: 臭いがわずかにあり 〔実施例2〕スチレンを200mlとしたこと以外は実
施例1と同様に重合を行い、エチレン・スチレン共重合
体(ESI−2)36gを得た。13C−NMR分析によ
るスチレン含量は36.9mol%であった。実施例1
と同様に行い、得られた結果を表1に示す。 〔実施例3〕300Lオートクレーブに、トルエン3
7.5L、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)1
15mmol、ノルボルネン45.5mol、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウ
ム160μmol、ビス(シクロペンタジエニル)ジク
ロロジルコニウム100μmolを用いてエチレン分圧
0.75MPa(gauge)、重合温度80℃の条件
100分間重合を行い、8.5kgのエチレン・ノルボ
ルネン共重合体(ENB−1)を得た。得られたポリマ
ーの13C−NMR分析によりノルボルネン含量は9.1
mol%であった。また、190℃、2.16kgによ
るメルトインデックス(MI)は1.6g/10分であ
った。実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示
した。 〔実施例4〕ノルボルネンを80molとした以外は実
施例3と同様に重合を行なった。得られたエチレン・ノ
ルボルネン共重合体(ENB−2)の13C−NMR分析
によりノルボルネン含量は14.4mol%であった。
実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。 〔実施例5〕ノルボルネンを25molとした以外は実
施例3と同様に重合を行った。得られたエチレン・ノル
ボルネン共重合体(ENB−3)の13C−NMR分析に
よりノルボルネン含量は4.3mol%であった。実施
例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。 〔比較例1〕ダウ社製アフィニティーPL1880を用
い実施例1と同様に行い、得られた結果を表1に示す。 〔比較例2〕エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)とし
て、三井デユポンポリケミカル社製P2505Cを用い
たこと以外は実施例1と同様に高周波ウエルダー成形を
行い、得られた結果を表1に示す。 〔比較例3〕軟質塩化ビニル樹脂(Flex.PVC)
として、高藤化成社製タフニール400(TFNL40
0)を用いたこと以外は実施例1と同様に高周波ウエル
ダー成形を行い、得られた結果を表1に示す。 〔実施例6〕ENBとして、ENB−1を90質量%、
PEとして出光石油化学社製モアテック0168N(t
anδ<0.01)を10質量%ブレンドして得た樹脂
組成物を用い、実施例1と同様にシートを作成し、高周
波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結果を表2
に示す。 〔実施例7〕ENBとして、ENB−1を90質量%、
PPとして出光石油化学社製出光ポリプロF−744N
P(tanδ<0.01)を10質量%ブレンドして得
た樹脂組成物を用い、実施例1と同様にシートを作成
し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結
果を表2に示す。 〔実施例8〕ENBとして、ENB−1を50質量%、
ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性
ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を50質
量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例1と同
様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価
した。高周波融着性については、シートについて印加時
間5秒で高周波ウエルダー成形機の出力を5〜25目盛
の範囲で変化させて融着させた試験片を作製し、実施例
1と同様のT型剥離試験により試験片が破壊するまで剥
離しない高周波ウエルダー成形機の最小出力条件を求め
ることにより融着のし易さを評価した。最小出力条件が
小さいほど融着し易いことを示す。得られた結果を表3
に示す。 〔実施例9〕ENBとして、ENB−1を75質量%、
ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬化性
ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を25質
量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同
様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価
した。得られた結果を表3に示す。 〔実施例10〕ENBとして、ENB−1を25質量
%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー
社製#634を75質量%ブレンドして得た樹脂組成物
を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエ
ルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示
す。 〔実施例11〕ENBとして、ENB−1を50質量
%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー
社製#634を50質量%ブレンドして得た樹脂組成物
を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエ
ルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示
す。 〔実施例12〕ENBとして、ENB−1を75質量
%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)として東ソー
社製#634を25質量%ブレンドして得た樹脂組成物
を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウエ
ルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示
す。 〔実施例13〕ENBとして、ENB−1を50質量
%、ポリウレタン(PU)として東洋ゴム工業社製熱硬
化性ポリウレタン(100〜200μm微粉化品)を2
5質量%、さらにエチレン・酢酸ビニル樹脂(EVA)
として東ソー社製#634を25質量%ブレンドして得
た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを作成
し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られた結
果を表3に示す。 〔比較例4〕LLとして、ダウ社製アフィニティーPL
1880を75質量%、ポリウレタン(PU)として東
洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200
μm微粉化品)を25質量%ブレンドして得た樹脂組成
物を用い、実施例8と同様にシートを作成し、高周波ウ
エルダー成形を行い評価した。得られた結果を表3に示
す。 〔比較例5〕LLとして、ダウ社製アフィニティーPL
1880を75質量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂(E
VA)として東ソー社製#634を25質量%ブレンド
して得た樹脂組成物を用い、実施例8と同様にシートを
作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価した。得られ
た結果を表3に示す。 〔比較例6〕LLとして、ダウ社製アフィニティーPL
1880を50質量%、ポリウレタン(PU)として東
洋ゴム工業社製熱硬化性ポリウレタン(100〜200
μm微粉化品)を25質量%、さらにエチレン・酢酸ビ
ニル樹脂(EVA)として東ソー社製#634を25質
量%ブレンドして得た樹脂組成物を用い、実施例8と同
様にシートを作成し、高周波ウエルダー成形を行い評価
した。得られた結果を表3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明の高周波ウエルダー成形用樹脂及
び樹脂組成物は、従来の塩化ビニル樹脂を代替でき、環
境問題が発生する恐れが少なく、塩化ビニル樹脂に用い
られている既存の高周波ウエルダー法を用いて成形する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB02X BB05W BB06X BB08X BB11X BB14W BB15X BB16X BB17W BB18W BC02X BC04W BF03X BG01X CE00W CK02X FD010 FD070 GA01 GB00 GG00 GL00 GQ00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)〜(3)を満たすオレフィ
    ン系樹脂からなる高周波ウエルダー成形用樹脂。 (1)DSCによる融解熱ΔHが100J/g以下、
    (2)40MHzにおける誘電正接tanδが0.01
    以下、(3)ガラス転移温度Tgが−15℃以上
  2. 【請求項2】 オレフィン系樹脂が、(a)α−オレフ
    ィンと環状オレフィンを共重合して得られる環状オレフ
    ィン系共重合体、(b)環状オレフィンの開環重合体又
    はその水素化物、(c)エチレンとスチレンの共重合体
    のいずれかである請求項1記載の高周波ウエルダー成形
    用樹脂。
  3. 【請求項3】 オレフィン系樹脂の引張弾性率が200
    MPa以下である請求項2又は3に記載の高周波ウエル
    ダー成形用樹脂。
  4. 【請求項4】 (A)請求項1〜3のいずれかに記載の
    高周波ウエルダー成形用樹脂1〜99質量%と(B)繰
    り返し単位中にハロゲンを含有しない熱可塑性樹脂99
    〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 (A)請求項1〜3のいずれかに記載の
    高周波ウエルダー成形用樹脂1〜75質量%と(B−
    1)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHz
    における誘電正接tanδが0.01以上の熱可塑性樹
    脂99〜25質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)請求項1〜3のいずれかに記載の
    高周波ウエルダー成形用樹脂50〜99質量%と(B−
    2)繰り返し単位中にハロゲンを含有せず、40MHz
    における誘電正接tanδが0.01未満の熱可塑性樹
    脂50〜1質量%からなる高周波ウエルダー成形用樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 (B−2)がポリエチレン系樹脂、ポリ
    プロピレン系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂である請
    求項6記載の高周波ウエルダー成形用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の高周波
    ウエルダー成形用樹脂又は高周波ウエルダー成形用樹脂
    組成物を高周波ウエルダー成形して得られる成形体。
JP2000037428A 2000-02-16 2000-02-16 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体 Expired - Lifetime JP4384322B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000037428A JP4384322B2 (ja) 2000-02-16 2000-02-16 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000037428A JP4384322B2 (ja) 2000-02-16 2000-02-16 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001226533A true JP2001226533A (ja) 2001-08-21
JP4384322B2 JP4384322B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=18561320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000037428A Expired - Lifetime JP4384322B2 (ja) 2000-02-16 2000-02-16 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4384322B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018079356A1 (ja) * 2016-10-27 2018-05-03 リンテック株式会社 誘電加熱接着フィルム、及び誘電加熱接着フィルムを用いてなる接着方法
WO2018186297A1 (ja) * 2017-04-03 2018-10-11 リンテック株式会社 高周波誘電加熱接着シート、及び高周波誘電加熱接着シートを用いてなる接着方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018079356A1 (ja) * 2016-10-27 2018-05-03 リンテック株式会社 誘電加熱接着フィルム、及び誘電加熱接着フィルムを用いてなる接着方法
CN109890923A (zh) * 2016-10-27 2019-06-14 琳得科株式会社 介电加热粘接膜、及使用了介电加热粘接膜的粘接方法
JPWO2018079356A1 (ja) * 2016-10-27 2019-09-12 リンテック株式会社 誘電加熱接着フィルム、及び誘電加熱接着フィルムを用いてなる接着方法
JPWO2018079355A1 (ja) * 2016-10-27 2019-09-12 リンテック株式会社 誘電加熱接着フィルム、及び誘電加熱接着フィルムを用いてなる接着方法
CN109890923B (zh) * 2016-10-27 2022-05-17 琳得科株式会社 介电加热粘接膜、及使用了介电加热粘接膜的粘接方法
US11541607B2 (en) 2016-10-27 2023-01-03 Lintec Corporation Dielectric-heating bonding film and bonding method using dielectric-heating bonding film
US11673340B2 (en) 2016-10-27 2023-06-13 Lintec Corporation Dielectric-heating bonding film and bonding method using dielectric-heating bonding film
WO2018186297A1 (ja) * 2017-04-03 2018-10-11 リンテック株式会社 高周波誘電加熱接着シート、及び高周波誘電加熱接着シートを用いてなる接着方法
JPWO2018186297A1 (ja) * 2017-04-03 2019-11-07 リンテック株式会社 高周波誘電加熱接着シート、及び高周波誘電加熱接着シートの接着方法
US11542415B2 (en) 2017-04-03 2023-01-03 Lintec Corporation High-frequency dielectric heating adhesive sheet, and adhesion method in which same is used

Also Published As

Publication number Publication date
JP4384322B2 (ja) 2009-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2327750B1 (en) Adhesive composition and adhesive agent comprising same
TW201223978A (en) A sealant composition, method of producing the same
SK15792001A3 (sk) Etylénové kopolyméry a fólie vyrobené z týchto kopolymérov
JP4815820B2 (ja) ラミネート用フィルムおよび積層フィルム
JP3579754B2 (ja) 積層体及び医療用袋
JP2019508551A (ja) 通気性フィルム及びその作製方法
JP3690867B2 (ja) 押出ラミネート成形用樹脂組成物
KR100777958B1 (ko) 신규한 폴리에틸렌 필름
JP2004082469A (ja) ストレッチ包装用積層フィルム
JP2001226533A (ja) 高周波ウエルダー成形用樹脂及び樹脂組成物並びに成形体
JP3872140B2 (ja) 帯電防止性に優れた包装材
JP3872141B2 (ja) バリヤー性包装材
JP2006056914A (ja) 押出ラミネート用樹脂組成物および積層体
JPH10338778A (ja) ラミネート用プロピレン・1−ブテンランダム共重合体組成物およびその組成物を用いた複合フィルム
JP3396389B2 (ja) ポリプロピレンフィルム
JP2019065276A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2000309676A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP4902042B2 (ja) 積層体の製造方法
JP3350951B2 (ja) オレフィン系共重合体
JP3596901B2 (ja) 表面保護フィルム
JP2006056128A (ja) ポリオレフィン系化粧シート
JP2006307121A (ja) ポリオレフィン系シート
JP2001164209A (ja) 基材シート又はフィルム、及び粘着シート又はフィルム
JP4311973B2 (ja) ポリオレフィン系ストレッチフィルム
JP5374918B2 (ja) エチレン系重合体組成物およびフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040902

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061002

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090513

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20090901

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090925

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150