JP4378603B2 - 板状体取出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、収納容器に積層状態で収納された板状体を取り出す板状体取出装置に関する。
かかる板状体取出装置は、半導体のウェハや液晶用のガラス基板等の板状体を収納容器から取り出すために用いられるものである。つまり、前工程を行う工場にて、半導体のウェハや液晶用のガラス基板等の板状体における表面の中央部に回路等を形成する加工を行い、その加工された板状体を、隣接するもの同士の間に介在体を装填する形態で積層状態に、且つ、回路等が形成された表面側が蓋部側を向くように収納し、その板状体を収納した収納容器を後工程を行う工場に搬送し、後工程を行う工場において、板状体取出装置にて、板状体を収納容器から取り出して、後工程を行う工場内における板状体搬送用の搬送容器等の板状体供給箇所に受け渡していた。
そして、従来では、天地正状態で置かれた収納容器の蓋部を人為的に開き、天地正状態で且つ蓋部を開いた状態で置かれた収納容器内に積層状態で収納されている板状体を、板状体取出装置に設けられた板状体移載手段にて、収納容器から取り出し板状体供給箇所に受け渡すことになり、その板状体移載手段は、上方を向く表面に対して吸着パッドにて吸着作用して板状体を保持し、保持した板状体を収納容器から取り出すように移動させ、その表面が上向きとなる姿勢のままで板状体を板状体供給箇所に受け渡すように構成されていた。また、板状体移載手段は、介在体に対しても吸着パッドにて吸着保持作用して介在体を保持し、保持した介在体を収納容器から取り出して介在体収集箇所に受け渡すように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−294292号公報
上記従来の板状体取出装置では、板状体移載手段にて、板状体の表面を保持して、板状体供給箇所に受け渡すように構成されているが、収納容器から板状体としての半導体のウェハや液晶用のガラス基板等を取り出す場合においては、その板状体における表面の中央部には回路等が形成されているため、板状体における板状体移載手段にて保持できる範囲が、回路等が形成された中央部を除く周縁部に限られている。従って、板状体移載手段にて、収納容器に積層状態で収納された板状体を板状体供給箇所に受け渡す際に、保持する箇所がずれて回路等が形成された中央部を保持してしまったり、板状体を周縁部だけで保持しようとして板状体に対して局部的に大きな応力をかけて板状体を変形損傷させてしまうことにより、板状体の回路等が破損してしまうおそれがあった。
本発明は上記実情を鑑みたものであり、その目的は、板状体移載手段にて、収納容器に積層状態で収納された板状体を板状体供給箇所に受け渡す際の、板状体の回路等の破損を抑えることができる板状体取出装置を提供する点にある。
請求項1によれば、収納容器に積層状態で収納された板状体を取り出す板状体取出装置において、横軸心周りに基端側を支点にして揺動するアームを備え、天地反転状態で且つ底部を開いた状態で受入箇所に置かれた前記収納容器内に積層状態で収納されている前記板状体の上方を向く裏面に対して保持作用して前記アームの先端側に前記板状体を保持し、保持した板状体を前記収納容器から取り出すように移動させ且つ前記アームを前記受入箇所側に延びる姿勢から板状体供給箇所側に延びる姿勢に前記横軸心周りに揺動させて表面が上向きとなるように反転させ、表面が上向きとなる姿勢の板状体を前記板状体供給箇所に受け渡す板状体移載手段が設けられ、予備受入箇所に天地正状態で受け入れた前記収納容器を横軸心周りに基端側を支点として揺動する揺動フレームの先端側に保持し且つ当該揺動フレームを前記予備受入箇所側に延びる姿勢から受入箇所側に延びる姿勢に前記横軸心周りに揺動させることにより当該収納容器を天地反転させて前記受入箇所に供給する収納容器天地反転手段が設けられていることを特徴としている。
すなわち、板状体移載手段が、受入箇所に天地反転状態で且つ底部を開いた状態で置かれた収納容器から、板状体の上方を向く裏面に対して保持作用して板状体を保持し、保持した板状体を前記収納容器から取り出すように移動させ且つ表面が上向きとなるように反転させ、表面が上向きとなる姿勢の板状体を板状体供給箇所に受け渡すことになる。そして、板状体移載手段が板状体に対して保持作用する板状体の裏面は、例えば、半導体のウェハの裏面には回路が形成されていない等、板状体移載手段にて板状体を保持する際に、その裏面の全体を板状体を保持するために用いることができるのであり、板状体を保持する際に、板状体の裏面全体の大きな範囲を利用することにより、局部的に大きな応力がかかることがないように板状体を保持することができるものとなり、板状体の変形損傷により回路等が破損してしまうのを抑制することができる。しかも、当然のことながら、板状体の裏面には回路等が形成されていないのであり、回路等が形成された表面の中央部を保持することがなく、回路等を破損させてしまうことがないのである。
従って、板状体移載手段にて、収納容器に積層状態で収納された板状体を板状体供給箇所に受け渡す際の、板状体の回路等の破損を抑えることができる板状体取出装置を提供することができるに至った。
また、収納容器を天地正状態で受け入れたとしても、収納容器天地反転手段にて収納容器を自動的に天地反転させることができるため、人為的に収納容器を天地反転させる必要がなく煩雑さや手間の問題を改善することができる。
請求項2によれば、前記板状体が隣接するもの同士の間に介在体を装填する形態で積層状態に前記収納容器に収納されており、前記介在体を保持して前記収納容器から取り出して介在体収集箇所に受け渡す介在体移載手段が設けられていることを特徴としている。
すなわち、介在体を保持して収納容器から取り出して介在体収集箇所に受け渡す介在体移載手段が、板状体を保持して収納容器から取り出して板状体供給箇所に受け渡す板状体移載手段とは別に設けているので、板状体を保持して収納容器から取り出して板状体供給箇所に受け渡す作業と、介在体を保持して収納容器から取り出して介在体収集箇所に受け渡す作業とを分担させることができる。
従って、板状体移載手段にて、板状体を保持して収納容器から取り出して板状体供給箇所に受け渡している間に、介在体移載手段にて、介在体を保持して収納容器から取り出して介在体収集箇所に受け渡すことができ、作業時間を短縮することができるので、作業効率のよい板状体取出装置を提供できる。
請求項3によれば、前記板状体移載手段が、前搬送処理部と後搬送処理部とから構成されており、前記前搬送処理部が、天地反転状態で且つ底部を開いた状態で受入箇所に置かれた前記収納容器内に積層状態で収納されている前記板状体の上方を向く裏面に対して保持作用して前記板状体を保持し、保持した板状体を前記収納容器から取り出すように移動させ且つ表面が上向きとなるように反転させて仮置き部移載するように構成され、前記仮置き部が、前記前搬送処理部にて表面が上向きとなる姿勢で置かれる前記板状体の下方に操作用空間を形成するように構成され、前記後搬送処理部が、前記前搬送処理部にて表面が上向きとなる姿勢で前記仮置き部に置かれている前記板状体の下向きの裏面を保持作用して前記板状体を保持し、保持した板状体をその表面を上向きとする姿勢のままで前記板状体供給箇所に受け渡すように構成されていることを特徴としている。
すなわち、天地反転状態で且つ底部を開いた状態で受入箇所に置かれた前記収納容器内に積層状態で収納されている前記板状体の上方を向く裏面に対して保持作用して前記板状体を保持し、保持した板状体を前記収納容器から取り出すように移動させ且つ表面が上向きとなるように反転させることを、前搬送処理部にて行い、表面が上向きとなる姿勢の板状体を板状体供給箇所に受け渡すことを、後搬送処理部にて行うものであり、板状体移載手段にて行う作業を、前搬送処理部と後搬送処理部とで分担して行うことができるので、各搬送処理部の構成を簡素化することができる。
そして、後搬送処理部による板状体の裏面の保持は、板状体の裏面が下向きとなるため、板状体を後搬送処理部にて支持しながら保持するものであり、板状体を保持する力としては板状体が位置ずれしない程度でよいものであるので、板状体の上方を向く裏面を保持するようなものに比して、板状体に対する保持力が小さいものでよく、後搬送処理部、特に、後搬送処理部における板状体の裏面を支持しながら保持する部分の厚みを薄く構成しやすいものであるため、板状体供給箇所として、搬送容器に板状体を比較的狭い間隔で段重ね状態で収納していく場合においても、先に受け渡した板状体と板状体移載手段とが干渉してしまう可能性を軽減することができる。尚、収納容器は、上下方向に比較的狭い間隔で支持部を並べて備え、その支持部にて板状体の周縁部を支持するように構成されている。
請求項によれば、前記受入箇所に天地反転状態で置かれた収納容器の底部を開くようにする収納容器開き操作手段が設けられていることを特徴としている。
つまり、受入箇所に天地反転状態で置かれた収納容器の底部を、収納容器開き操作手段にて自動的に開くことができるので、人為的に収納容器の底部を開く必要がなく煩雑さや手間の問題を改善することができる。
以下、本発明に係る板状体取出装置を、収納容器に積層状態で収納された板状体としての半導体のウェハを取り出すウェハ取出装置に適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ウェハ取出装置Sは、予備受入箇所Aに天地正状態で受け入れた収納容器6を天地反転させて受入箇所Bに供給する収納容器天地反転手段1と、前記受入箇所Bに天地反転状態で置かれた収納容器6の底部9を開くようにする収納容器開き操作手段2と、天地反転状態で且つ底部9を開いた状態で受入箇所Bに置かれた前記収納容器6内に積層状態で収納されている前記ウェハ7の上方を向く裏面7bに対して保持作用して前記ウェハ7を保持し、保持したウェハ7を前記収納容器6から取り出すように移動させ且つ表面7aが上向きとなるように反転させ、表面7aが上向きとなる姿勢のウェハを板状体供給箇所としての搬送容器E内に受け渡す板状体移載手段としてのウェハ移載手段3と、収納容器6に収納されている介在体としてのインナー8並びに緩衝材12を保持して収納容器6から取り出して介在体収集箇所Cに受け渡す介在体移載手段4とにより構成されている。
図2、図3に示すように、収納容器6は、底部9と蓋部10とを備えて構成されている。底部9には、略正方形で板状の底板9aから収納部11の周囲に立設する底板周壁部9bと、底板9aの対向する2箇所の角部それぞれから立設する一対の係合部9cとが備えられている。また、蓋部10には、略正方形で板状の天板10aから収納部11の周囲に立設する天板周壁部10bと、天板10aの対向する2箇所の角部それぞれに前記係合部9cと係合する一対の被係合部10cとが備えられている。
そして、収納容器6は、図3に示すように、底部9の係合部9cを蓋部10の被係合部10cに係合させて底部9を蓋部10に組み付けることにより、前記収納部11を、底部9の底板9a及び底板周壁部9b、並びに、蓋部10の天板10a及び天板周壁部10bによって、略密閉状態に覆われた状態とすることができる。この収納容器6の収納部11には、図2に示すように、ウェハ7が隣接するもの同士の間にインナー8を装填する形態で積層状態とし、さらに、その積層状態となったウェハ7の上下を緩衝材12で挟む状態として、ウェハ7の表面7aが天板10a側を向き、ウェハ7の裏面7bが底板9a側に向くように収納されている。
図4、図5に示すように、収納容器天地反転手段1は、反転用モータ13の駆動により横軸芯周りに揺動操作される揺動フレーム15と、その揺動フレーム15の先端部にスライド可能に支持された一対の把持アーム16とを備えて構成されている。把持アーム16は、揺動フレーム15に備えた把持用駆動装置14の駆動により、把持アーム15が互いに離間した開き状態と、把持アーム15が互いに近接した閉じ状態とに変更操作可能に構成されている。
図6、図7に示すように、収納容器開き手段2は、受入箇所Bに供給された収納容器6を作業台5とで挾持するクランプ機構18と、下方側から前記係合部9cに作用して係止部9cの被係止部10cに対する係止を解除する係止解除機構19と、底部9を底部用吸着パッド20にて吸着保持し、その底部用吸着パッド20を取り付けた持ち上げ本体部25を昇降並びに水平移動させて前記蓋部10を作業台5の横側方に移動させる底部持ち上げ機構21とを備えて構成されている。
係止解除機構19について説明を加えると、係止解除機構19は、図外のモータの駆動により上下動する解除本体23に、係止部9cに作用する作用部22aを備えた一対の解除アーム22それぞれの基端側が、横側方にスライド移動可能に備えられている。尚、解除本体23内には、解除アーム22をスライド移動させる解除用モータ24が内装されている。
次に、ウェハ移載手段3について説明する。図1に示すように、ウェハ移載手段3は、前搬送処理部3Aと後搬送処理部3Bとから構成されており、前記前搬送処理部3Aが、天地反転状態で且つ底部9を開いた状態で受入箇所Bに置かれた前記収納容器6内に積層状態で収納されている前記ウェハ7の上方を向く裏面7bに対して保持作用して前記ウェハ7を保持し、保持したウェハ7を前記収納容器6から取り出すように移動させ且つ表面7aが上向きとなるように反転させて仮置き部Dに移載するように構成され、前記仮置き部Dが、前記前搬送処理部3Aにて表面7aが上向きとなる姿勢で置かれる前記ウェハ7の下方に操作用空間26を形成するように構成され、前記後搬送処理部3Bが、前記前搬送処理部3Aにて表面7aが上向きとなる姿勢で前記仮置き部Dに置かれている前記ウェハ7の下向きの裏面7bを保持作用して前記ウェハ7を保持し、保持したウェハ7をその表面7aを上向きとする姿勢のままで前記搬送容器E内に受け渡すように構成されている。
図8に示すように、前搬送処理部3Aは、前搬送用基台31と、下端側が上下方向にスライド移動自在に内嵌された前搬送用支持体32と、前搬送用基体31に内装されて、前搬送用支持体32を前搬送用基台31に対してスライド移動させる前搬送用駆動機構33と、前搬送用支持体32の上端部に、前搬送用モータ34の駆動により横軸芯周りに基端側を支点にして揺動する前搬送用アーム35と、前搬送用アーム35の先端側に支持した前搬送用吸着パッド36とを備えて構成されている。
図9に示すように、後搬送処理部3Bは、後搬送用基台41と、下端側が上下方向にスライド移動並びに縦軸芯周りに回動自在に内嵌された後搬送用支持体42と、後搬送用基体41に内装されて、後搬送用支持体42を後搬送用基台41に対してスライド移動ならびに回動させる後搬送用駆動機構43と、後搬送用支持体42の上端部に基端側が連結され、後搬送用支持体42の回動により縦軸芯周りに基端側を支点にして揺動する後搬送用アーム45と、後搬送用アーム45の先端側の上面に設けた後搬送用吸着パッド46とを備えて構成されている。尚、後搬送用アーム45は、3つのアーム部が2つの継手機構47により連結されており、図外の駆動機構により継手機構47の箇所で互いのアーム部が縦軸芯周りに相対回転するように構成されており、後搬送用アーム45の先端側が、つまりは、後搬送用吸着パッド46が、後搬送用支持体42に対して遠近移動可能に構成されている。
図10に示すように、介在体移載手段4は、介在体用基台51と、下端側が上下方向にスライド移動並びに縦軸芯周りに回動自在に内嵌された介在体用支持体52と、介在体用基体51に内装されて、介在体用支持体52を介在体用基台51に対してスライド移動ならびに回動させる介在体用駆動機構53と、介在体用支持体52の上端部に一体的に備えられ、介在体用支持体52の回動により縦軸芯周りに基端側を支点にして揺動する介在体用アーム55と、介在体用アーム55の先端側の下面に設けた介在体用吸着パッド56とを備えて構成されている。
仮置き部Dは、前記作業台5に4本のウェハ支持用支柱27が立設され、そのウェハ支持用支柱27のそれぞれの先端部にわたって、表面7aが上向きとなる姿勢でウェハ7が置かれるように構成されており、この置かれたウェハ7の下方のウェハ支持用支柱27より内方の空間が前記操作用空間26として形成されている。ウェハ支持用支柱27のそれぞれの先端部には、ウェハ7の側面に作用する突出部が備えられている。また、搬送容器Eは、支持部29にてウェハ7の周縁部を支持するように構成され、開口部が側方に向く状態でクランプにより作業台5に挾持されている。
次に、収納容器6に積層状態で収納されたウェハを取り出す際の、各手段の作動について説明する。尚、上記のようにウェハ7等を収納した収納容器6が、図示しない外部装置によって、前記予備受入箇所Aに蓋部10が底部9より上側に位置する天地正状態で受け入れられ、予備受入箇所Aに収納容器6が天地正状態で載置される。
収納容器天地反転手段1による収納容器6の前記受入箇所Bへの供給作動について説明する。尚、供給作動は、予備受入箇所Aに収納容器6が天地正状態で置かれている状態で開始する。
図4、図5に示すように、まず、予備受入箇所Aに載置する収納容器6が開き状態の一対の把持アーム16の間に位置するように、揺動フレーム15を横軸芯周りに予備受入箇所A側に揺動させ、把持アーム16を閉じ状態として収納容器6を把持する。そして、収納容器6を把持した状態のまま、天地反転させて底部9が蓋部10より上側に位置する天地逆転状態で収納容器6を受入箇所Bに供給するように、揺動フレーム15を横軸芯周りに受入箇所B側に揺動させる。その後、把持アーム16を開き状態とし、揺動フレーム15を予備受入箇所A側に揺動させて、収納容器天地反転手段1を受入箇所Bから退避させる。
収納容器開き手段2による収納容器6の底部9を開く開き作動について説明する。尚、開き作動は、受入箇所Aに収納容器6が天地反転状態で置かれ、且つ、底部9が蓋部10に組み付けられた状態で開始する。
図6に示すように、まず、収納容器6の蓋部10が動かないようにクランプ機構18にて挾持する。そして、図7に示すように、解除アーム22を内方側スライド移動させ、解除本体23を上昇させて、解除アーム22の先端部22aが係止部9cの内方側に位置するようにし、解除アーム23を外方側にスライド移動させて、作用部22aの収納容器外方側への移動により、係止部9cの被係止部10cに対する係止を解除する。その後、底部持ち上げ機構21を下降させ、底部9を底部用吸着パッド20にて吸着保持し、底部持ち上げ機構21を上昇させることで、収納容器6の底部が開いた状態となる。
板状体移載手段3における前搬送処理部3Aによる仮置き部Dに移載する前移載作動について説明する。尚、前移載作動は、受入箇所Bに底部9が開かれた収納容器6が天地反転状態で置かれ、収納部12にウェハ7が最も上方に収納されている状態で開始する。
図8に示すように、まず、前搬送用アーム35を受入箇所B側に揺動させ、前搬送用吸着パッド36が下降するように、前搬送用支持体32を下方にスライド移動させて、前搬送用吸着パッド36をウェハ7の上方を向く裏面7bに接触させ、前搬送用吸着パッド36の吸着作用によってウェハ7の裏面7bを吸着保持する。その後、前搬送用吸着パッド36が上昇するように、前搬送用支持体31を上方にスライド移動させて、吸着保持したウェハ7を収納容器6から取り出し、前搬送用アーム35を仮置き部D側に横軸芯周りに揺動させて、吸着保持したウェハ7を表面7aが上向きとなるように反転させ、前搬送用吸着パッド36が下降するように、前搬送用支持体32を下方にスライド移動させて、仮置き部Dにウェハ7を表面7aが上向きとなるように載置する。そして、前搬送用吸着パッド36による吸着保持を解除し、前搬送用吸着パッド36が下降するように、前搬送用支持体32を下方にスライド移動させて退避させる。
ウェハ移載手段3における後搬送処理部3Bによる搬送容器Eに受け渡す後移載作動について説明する。尚、後移載作動は、表面7aが上向きとなる姿勢でウェハ7が仮置き部Dに置かれた状態で開始する。
図9に示すように、まず、後搬送用アーム45による後搬送用吸着パッド46の後搬送用支持体42に対する遠近移動、並びに、後搬送用支持体42の回動によって、後搬送用アーム45の先端側の後搬送用吸着パッド46を前記操作用空間26に位置させ、後搬送用吸着パッド46が上昇するように、後搬送用支持体42を上方にスライド移動させて、後搬送用吸着パッド46をウェハ7の下方を向く裏面7bに接触させ、後搬送用吸着パッド46の吸着作用によってウェハ7の裏面7bを吸着保持する。その後、後搬送用吸着パッド46が上昇するように、後搬送用支持体42を上方にスライド移動させ、後搬送用アーム45による後搬送用吸着パッド46の後搬送用支持体42に対する遠近移動、並びに、後搬送用支持体42の回動により搬送容器E内に収納する。尚、このウェハ7を搬送容器E内に収納する際には、搬送容器Eにおける所定の支持部29に載置するように、後搬送用支持体42を上下方向にスライド移動させる。そして、後搬送用吸着パッド46による吸着保持を解除し、後搬送用吸着パッド46が下降するように、後搬送用支持体42を下方にスライド移動させて退避させる。
緩衝材移載手段4によるインナー8及び緩衝材12を介在体収集箇所Dに受け渡す受け渡し作動について説明する。尚、受け渡し作動は、受入箇所Bに底部9が開かれた収納容器6が天地反転状態で置かれ、収納部11にインナー8或いは緩衝材12が最も上方に収納されている状態で開始する。
図10に示すように、まず、介在体用支持体52を回動させて、介在体用吸着パッド56を収納部11に収納されているインナー8或いは緩衝材12の上方に位置させ、介在体用吸着パッド56が下降するように、介在体用支持体52を下方にスライド移動させて、介在体用吸着パッド56をインナー8或いは緩衝材12の上面に接触させ、介在体用吸着パッド56の吸着作用によってインナー8或いは緩衝材12の上面を吸着保持する。その後、介在体用吸着パッド56が上昇するように、介在体用支持体52を上方にスライド移動させ、介在体用支持体52を回動させて、介在体用吸着パッド56を介在体収集箇所Cの上方に位置させる。その後、介在体用吸着パッド56による吸着保持を解除し、インナー8或いは緩衝材12を介在体収集箇所Cに落下させて受け渡す。
〔別実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、板状体移載手段を、前搬送処理部と後搬送処理部とを備えて、収納容器から板状体供給箇所に搬送する板状体を、その搬送途中に仮置き部に一旦仮置きするために仮置き部まで移載するように構成したが、仮置き部に仮置きせずに、収納容器から板状体供給箇所に直接に移載するように構成してもよい。
つまり、図11、12に示すように、板状体移載手段としての搬送処理部60を、搬送用基台61と、下端側が上下方向にスライド移動並びに縦軸芯周りに回動自在に内嵌された搬送用支持体62と、搬送用基体61に内装されて、搬送用支持体62を搬送用基台61に対してスライド移動ならびに回動させる搬送用駆動機構63と、搬送用支持体62の上端部に基端側が連結され、搬送用支持体62の回動により縦軸芯周りに基端側を支点にして揺動する搬送用アーム65と、搬送用アーム65の先端側に設けた搬送用吸着パッド66とを備えて構成されている。尚、搬送用アーム65は、3つのアーム部が基端側継手機構67と先端側継手機構68により連結されており、図外の駆動機構により、基端側の継手機構67の箇所で基端のアーム部と中間のアーム部とが縦軸芯周りに相対回転するように構成され、先端側の継手機構68の箇所で中間のアーム部と先端のアーム部とが縦軸芯周りに相対回転するように構成されており、搬送用アーム65の先端側が、つまりは、搬送用吸着パッド66が、搬送用支持体62に対して遠近移動可能に構成され、さらに、搬送用吸着パッド66を備えた先端のアーム部が、中間のアーム部の先端側に位置する横軸芯周りに揺動するように連結されて構成されている。
板状体移載手段60による搬送容器Eに受け渡す移載作動について説明する。尚、移載作動は、受入箇所Bに底部9が開かれた収納容器6が天地反転状態で置かれ、収納部12にウェハ7が最も上方に収納されている状態で開始する。
図12に示すように、まず、搬送用アーム65を受入箇所B側に揺動させ、搬送用アーム65による搬送用吸着パッド66の搬送用支持体62に対する遠近移動、並びに、搬送用支持体62の回動によって、搬送用吸着パッド66をウェハ7の上方を向く裏面7bに接触させ、搬送用吸着パッド66の吸着作用によってウェハ7の裏面7bを吸着保持する。その後、搬送用吸着パッド66が上昇するように、搬送用支持体62を上方にスライド移動させ、搬送用アーム65を搬送容器E側に揺動させ、搬送用アーム65による搬送用吸着パッド66の搬送用支持体62に対する遠近移動、並びに、搬送用支持体62の回動により搬送容器E内に収納する。尚、このウェハ7を搬送容器E内に収納する際には、搬送容器Eにおける所定の支持部29に載置するように、後搬送用支持体62を上下方向にスライド移動させる。そして、搬送用吸着パッド66による吸着保持を解除し、搬送用吸着パッド66が下降するように、後搬送用支持体62を下方にスライド移動させて退避させる。
(2) 上記実施の形態では、後搬送処理部3Bにて仮置き部から搬送容器Eに受け渡す際に、板状体の裏面を吸着保持したが、板状体の周縁部を厚み方向或いは面方向に把持することで保持するように構成してもよい。
(3) 上記実施の形態及び上記別実施の形態(1)、(2)では、板状体として、半導体のウェハとしたが、液晶用のガラス基板でもよく、板状体の形状や大きさは上記実施の形態に限定されるものではない。
板状体取出装置の平面図 収納容器の分解斜視図 収納容器の斜視図 収納容器天地反転手段の平面図 収納容器天地反転手段の側面図 収納容器開き手段を示す図 収納容器開き手段を示す図 前搬送処理部の側面図 後搬送処理部の側面図 緩衝材移載手段の側面図 別実施の形態における板状体取出装置の平面図 別実施の形態における搬送処理部の側面図
符号の説明
1 収納容器天地反転手段
2 収納容器開き手段
3 板状体移載手段
3A 前搬送処理部
3B 後搬送処理部
4 介在物移載手段
6 収納容器
7 板状体
7a 表面
7b 裏面
8 介在物(インナー)
9 底部
10 蓋部
12 緩衝材
A 予備受入箇所
B 受入箇所
C 仮置き部
D 介在体収集箇所
E 板状体供給箇所
S 板状体取出装置

Claims (4)

  1. 収納容器に積層状態で収納された板状体を取り出す板状体取出装置であって、
    横軸心周りに基端側を支点にして揺動するアームを備え、天地反転状態で且つ底部を開いた状態で受入箇所に置かれた前記収納容器内に積層状態で収納されている前記板状体の上方を向く裏面に対して保持作用して前記アームの先端側に前記板状体を保持し、保持した板状体を前記収納容器から取り出すように移動させ且つ前記アームを前記受入箇所側に延びる姿勢から板状体供給箇所側に延びる姿勢に前記横軸心周りに揺動させて表面が上向きとなるように反転させ、表面が上向きとなる姿勢の板状体を前記板状体供給箇所に受け渡す板状体移載手段が設けられ
    予備受入箇所に天地正状態で受け入れた前記収納容器を横軸心周りに基端側を支点として揺動する揺動フレームの先端側に保持し且つ当該揺動フレームを前記予備受入箇所側に延びる姿勢から受入箇所側に延びる姿勢に前記横軸心周りに揺動させることにより当該収納容器を天地反転させて前記受入箇所に供給する収納容器天地反転手段が設けられている板状体取出装置。
  2. 前記板状体が隣接するもの同士の間に介在体を装填する形態で積層状態に前記収納容器に収納されており、
    前記介在体を保持して前記収納容器から取り出して介在体収集箇所に受け渡す介在体移載手段が設けられている請求項1記載の板状体取出装置。
  3. 前記板状体移載手段が、前搬送処理部と後搬送処理部とから構成されており、
    前記前搬送処理部が、天地反転状態で且つ底部を開いた状態で受入箇所に置かれた前記収納容器内に積層状態で収納されている前記板状体の上方を向く裏面に対して保持作用して前記板状体を保持し、保持した板状体を前記収納容器から取り出すように移動させ且つ表面が上向きとなるように反転させて仮置き部に移載するように構成され、
    前記仮置き部が、前記前搬送処理部にて表面が上向きとなる姿勢で置かれる前記板状体の下方に操作用空間を形成するように構成され、
    前記後搬送処理部が、前記前搬送処理部にて表面が上向きとなる姿勢で前記仮置き部に置かれている前記板状体の下向きの裏面を保持作用して前記板状体を保持し、保持した板状体をその表面を上向きとする姿勢のままで前記板状体供給箇所に受け渡すように構成されている請求項1又は2に記載の板状体取出装置。
  4. 前記受入箇所に天地反転状態で置かれた収納容器の底部を開くようにする収納容器開き操作手段が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状体取出装置。
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