JP4378248B2 - ステッピングモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ステッピングモータに関する。
従来、ステッピングモータとして、回転軸を中心とする直径を小さくし、かつ出力を高めたものが提案されている(特許文献1参照)。図9は従来のステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。図10は組み立て後のステッピングモータの構造を示す断面図である。このステッピングモータは、ロータ201、第1のコイル202、第2のコイル203、第1のステータ204、第2のステータ205、出力軸206および連結リング207から主に構成される。
ロータ201は、円周方向に4分割して異なる極性に交互に着磁された永久磁石からなる。第1のコイル202および第2のコイル203は、ロータの軸方向に隣り合って配置されている。第1のステータ204は、軟磁性材料からなり、第1のコイル202により励磁される。第2のステータ205は、軟磁性材料からなり、第2のコイル203により励磁される。
第1のステータ204は、ロータ201の外周面に隙間をあけて対向する第1の外側磁極204A、204B、およびロータ201の内周面に隙間をあけて対向する第1の内側磁極204C、204Dを有する。第2のステータ205は、ロータ201の外周面に隙間をあけて対向する第2の外側磁極205A、205B、およびロータ201の内周面に隙間をあけて対向する第2の内側磁極205C、205Dを有する。
出力軸206は、ロータ201に固着され、第1のステータ204の軸受け部204Eおよび第2のステータ205の軸受け部205Eに回転自在に支持される。連結リング207は、非磁性材料からなり、第1のステータ204および第2のステータ205を所定の間隔で保持する。
上記構造を有するステッピングモータは、第1のコイル202および第2のコイル203への通電方向を切り替えることにより、第1の外側磁極204A、204B、第1の内側磁極204C、204D、第2の外側磁極205A、205B、第2の内側磁極205C、205Dの極性を切り替え、ロータを回転させるものである。
このステッピングモータでは、コイルに通電することで発生した磁束が外側磁極から対向する内側磁極に、あるいは内側磁極から対向する外側磁極に流れ、外側磁極と内側磁極の間に位置するマグネットに効率的に作用する。また、外側磁極と内側磁極との距離を円筒形状のマグネット(ロータ)の厚さ程度にすることができるので、外側磁極および内側磁極から構成される磁気回路の抵抗を小さくすることができる。磁気回路の抵抗が小さいほど、少ない電流で多くの磁束を発生させることができ、出力が向上する。
しかしながら、特許文献1に示される、このタイプのステッピングモータは、中実の円筒形状であるので、カメラの鏡筒内で光軸と平行になるように、ステッピングモータを配置し、絞り羽根、シャッタ、レンズ等を駆動させようとした場合、鏡筒の半径寸法は、レンズの半径および絞り開口の半径寸法にモータの直径を加えた値になり、カメラの鏡筒の直径を十分小さいものにすることはできなかった。図11は径方向における光量調節装置、開口部およびモータの関係を示す図である。モータMの直径をD1、開口部301の直径をD2、光量調節装置(鏡筒地板)300の直径をD3とすると、鏡筒地板300の直径D3は少なくとも(2×D1+D2)以上になってしまう。このため、このような用途に対し、半径方向の厚さ寸法の薄いドーナツ型のモータが望まれていた。また、鏡筒装置あるいは光量調節装置についても、コンパクト化が望まれていた。
このような問題を解決したステッピングモータが既に提案されている(特許文献2参照)。図12は他の従来のステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。図13は組み立て後のステッピングモータの構造を示す図である。この断面図は軸の中心を通るように描かれている。また、このステッピングモータは、ロータ401、第1のコイル402、第2のコイル404、第1のステータ418、第2のステータ419および連結リング420から主に構成される。
ロータ401は、円周方向にN分割して異なる極性に交互に着磁された永久磁石からなる。ここでは、N=16に分割されている。第1のコイル402および第2のコイル404は、ロータ401の軸方向に隣り合って配置されている。第1のステータ418は、軟磁性材料からなり、第1のコイル402により励磁される。第2のステータ419は、軟磁性材料からなり、第2のコイル404により励磁される。連結リング420は、非磁性材料からなり、第1のステータ418および第2のステータ419を所定の距離および角度を持たせて同心に保持する。
上記構造を有するステッピングモータでは、ロータ401は連結リング420に 内挿され、連結リングの凸部420a、420iによって回転自在に保持されている。また、ロータ401にピン401tを設けることにより、絞り羽根やレンズ鏡筒を動かすための出力が取り出される。
このステッピングモータは、中空の円筒形状を有するので、カメラの鏡筒内で光軸と平行になるように配置され、モータの内径部に絞り羽根、シャッタ、レンズなどを配置することができる。したがって、カメラの鏡筒の直径を小さくすることができる。
特開平09−331666号公報 特開2002−51526号公報
しかしながら、上記特許文献2に示されたステッピングモータでは、ロータであるマグネットがヨークに覆われる形状であるので、出力を取り出すためには、ピン401tを設ける必要があった。これにより、寸法が大きくなり、部品点数が増え、コストアップに繋がるなどの問題があった。
また、連結リング420の突起部420tは、マグネット401の外周面から径方向内側に位置するので、マグネット401を連結リング420に内挿する際、突起部を弾性変形させなければならず、組立性が良くなかった。
また、ロータ401を回転自在に支持する2つの軸受け部420a、420iの軸方向距離を、ロータであるマグネットの軸方向長さ以上に大きくすることができず、ロータが傾きやすく、回転が安定しないという問題があった。
また、ロータ401とステータの間に径方向の空隙が必要であった。これは、磁気抵抗の増大やスペース効率の低減の原因となり、高出力トルクを得ることができなくなる。
そこで、本発明は、中空の円筒形状を有しつつ、ロータをモータの外部に露出させることができるステッピングモータを提供することを目的とする。また、本発明は、組立性を高めることができるステッピングモータを提供することを他の目的とする。また、本発明は、ロータを支持する軸受け部間の距離をモータの軸方向距離とほぼ同じだけ離すことができ、ロータの回転軸がステータに対して傾くことがなく、ロスの少ない回転を実現できるステッピングモータを提供することを他の目的とする。また、本発明は、小型でありながら高出力トルクを得ることができるステッピングモータを提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1のステッピングモータは、中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の外周面を周方向に分割して異なる極性に交互に着磁されるマグネットと、第1のコイルが巻回されるとともに第1の軸受け部が形成され、前記マグネットの軸方向の一方側に配置される第1のボビンと、第2のコイルが巻回されるとともに第2の軸受け部が形成され、前記マグネットの軸方向の他方側に配置される第2のボビンと、軟磁性材で形成されるものであって、中空円筒形状を有し、前記第1のボビンと前記第2のボビンと前記マグネットとが前記中空円筒形状の外周面に固定される固定ヨークと、軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第1の磁極部が前記マグネットの一方側および前記第1のボビンの外側で、前記マグネットの一方側および前記第1のボビンに対して向かい合うように配置され、前記第1の軸受け部によって前記マグネットおよび前記第1のボビンに対して回転可能に支持される第1の回転ヨークと、軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第2の磁極部が前記マグネットの他方側および前記第2のボビンの外側で、前記マグネットの他方側および前記第2のボビンに対して向かい合うように配置され、前記第2の軸受け部によって前記マグネットおよび前記第2のボビンに対して回転可能に支持される第2の回転ヨークと、非磁性材で形成されるものであって、前記マグネットの外側で、前記マグネットに対して向かい合うように配置されるとともに、前記第1の磁極部と第2の磁極部と係合して、前記第1の回転ヨークおよび前記第2の回転ヨークと一体となって、前記第1のボビンと前記第2のボビンと前記マグネットに対して回転可能に支持される連結部材とを有することを特徴とする。
また、請求項2のステッピングモータは、中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の内周面を周方向に分割して異なる極性に交互に着磁されるマグネットと、前記マグネットの軸方向の一方側に配置される第1のコイルと、前記マグネットの軸方向の他方側に配置される第2のコイルと、軟磁性材で形成されるものであって、中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の内周面に前記第1のコイルと前記マグネットの一方側を固定する第1の固定ヨークと、軟磁性材で形成されるものであって、中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の内周面に前記第2のコイルと前記マグネットの他方側を固定する第2の固定ヨークと、軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第1の磁極部が前記マグネットの一方側および前記第1のコイルの内側で、前記マグネットの一方側および前記第1のコイルに対して向かい合うように配置され、前記マグネットおよび前記第1のコイルに対して回転可能に支持される第1の回転ヨークと、軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第2の磁極部が前記マグネットの他方側および前記第2のコイルの内側で、前記マグネットの他方側および前記第2のコイルに対して向かい合うように配置され、前記マグネットおよび前記第2のコイルに対して回転可能に支持される第2の回転ヨークと、非磁性材で形成されるものであって、前記マグネットの内側で、前記マグネットに対して向かい合うように配置されるとともに、前記第1の磁極部と第2の磁極部と係合して、前記第1の回転ヨークおよび前記第2の回転ヨークと一体となって、前記第1のコイルと前記第2のコイルと前記マグネットに対して回転可能に支持される連結部材とを有することを特徴とする。
請求項1のステッピングモータによれば、第1のボビン、第2のボビンおよびマグネットを中空円筒形状の固定ヨークの外周面に固定し、第1の回転ヨーク、第2の回転ヨークおよび連結部材からなるロータを第1のボビン、第2のボビンおよびマグネットの外側に配置することで、ロータをモータの最外層に位置させることができる。
また、請求項1のステッピングモータによれば、固定ヨークの外周面にマグネットを軸方向に挟んで固定される第1のボビンと第2のボビンにて第1の回転ヨーク、第2の回転ヨークおよび連結部材からなるロータを軸受けするので、ロータの回転軸が固定ヨークに対して傾くことがなく、ロスの少ない回転を実現できる。
請求項2のステッピングモータによれば、第1のコイル、第2のコイルおよびマグネットを中空円筒形状の第1および第2の固定ヨークの内周面に固定し、第1の回転ヨーク、第2の回転ヨークおよび連結部材からなるロータを第1のコイル、第2のコイルおよびマグネットの内側に配置することで、ロータをモータの最内層に位置させることができる。
また、請求項2のステッピングモータによれば、第1の固定ヨークの内周面に第1のコイルおよびマグネットの一方側を固定し、第2の固定ヨークの内周面に第2のコイルおよびマグネットの他方側を固定することによって、第1のコイルが作り出す磁気回路と第2のコイルが作り出す磁気回路との干渉を防ぐことができる。
本発明のステッピングモータの実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
(ステッピングモータの構造)
図1は第1の実施形態におけるステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。図2は組み立て後のステッピングモータの構造を示す断面図である。図2では、軸の中心を通るように断面が描かれている。本実施形態のステッピングモータは、マグネット1、第1のコイル2、第2のコイル4、固定ヨーク6、第1の回転ヨーク7、第2の回転ヨーク8および連結部材9から主に構成される。
マグネット1は、中空円筒形状を有し、その外周表面(外周面)が円周方向にN分割され、S極およびN極が交互に着磁された着磁部を有する。本実施形態では、N=20である。一方、マグネット1の内周面には、外周面に比べ弱い着磁分布を持つか、全く着磁されていないか、あるいは外周面と逆の極性に着磁されているかのいずれかになっている。
第1のコイル2は、円筒形状を有し、第1のボビン3に巻き付けられている。また、第1のコイル2は、マグネット1と同心かつ軸方向に重ねた位置に配置される。第1のコイル2の外径は、マグネット1の外径とほぼ同じ寸法である。第1のボビン3は軸受け部31を有し、この軸受け部31の外径は第1のコイル2の外径よりも僅かに大きい。
第2のコイル4は、円筒形状を有し、第2のボビン5に巻き付けられている。第2のコイル4は、第1のコイル2と同様、マグネット1と同心かつ軸方向に重ねた位置に配置される。この結果、第1のコイルおよび第2のコイルは、マグネット1を挟み込むような位置関係になる。第2のコイル4の外径はマグネット1の外径とほぼ同じ寸法である。第2のボビン5は軸受け部51を有し、この軸受け部51の外径は第2のコイル4の外径よりも僅かに大きい。
固定ヨーク6は、軟磁性材料からなり、中空円筒形状を有する。固定ヨーク6の外径はマグネット1の内径とほぼ同じ寸法であり、最小値Ds2となっている。固定ヨーク6の片側端部は1段高くなっており、その端部には、天板61および磁束伝達部62が一体に形成されている。磁束伝達部62の外径は、第1および第2のボビンの軸受け部31、51の外径よりも僅かに小さく、最大値Ds1となっている。
固定ヨーク6の外周部に、第1のコイル2、第1のボビン3、マグネット1、第2のコイル4および第2のボビン5を固定することで、本実施形態におけるステッピングモータのステータは構成される。このとき、マグネット1の内径Diと固定ヨーク6の外径の最大値Ds1、最小値Ds2との間には、Ds2≦Di、Di<Ds1<Dr1の関係が成り立っている。ここで、Dr1は第1の回転ヨーク7(ロータ)の内径の最大値である。また、固定ヨーク6の内径が最小になる箇所は開口端であるので、マグネット1を固定ヨーク6の開口端側から挿入することにより、容易に組み立てることができる。
第1の回転ヨーク7は、軟磁性材料からなり、外筒71、ドーナツ状の天板72および磁束伝達部73から構成されている。第1の回転ヨーク7の外筒71は、その先端部に第1の磁極部71−1,71−2,……,71−N/2を有する(図3参照)。これら第1の磁極部71−1,71−2,……,71−N/2は、円筒形状の一部を切り欠き、マグネット1の着磁面に対して平行にその中心軸方向に延設された、いわゆる櫛歯状に形成されている。第1の磁極部の櫛歯の数は、1本ないしN/2本であり、本実施形態では10本である。したがって、第1の磁極部は、円周方向に720/N°の間隔をおき、所定の歯幅で形成されている。また、磁束伝達部73の内径は、外筒71の内径よりも小さく、第1のボビン3の軸受け部31の外径とほぼ同じ寸法である。磁束伝達部73は、天板72を介して外筒71と一体となっている。
第2の回転ヨーク8は、軟磁性材料からなり、外筒81から構成される。第2の回転ヨークの外筒81は、その先端部に第2の磁極部81−1,81−2,……,81−N/2を有する。第2の磁極部81−1,81−2,……,81−N/2は、円筒形状の一部を切り欠き、マグネット1の着磁面に対して平行にその中心軸方向に延設された、いわゆる櫛歯状に形成されている。第2の磁極部の櫛歯の数は、1本ないしN/2本であり、本実施形態では10本である。したがって、第2の磁極部は、円周方向に720/N°の間隔をおき、所定の歯幅で形成されている。
連結部材9は、非磁性材料からなる中空円筒形状を有する。連結部材9の内径は第2の回転ヨーク8の内径とほぼ同じ寸法である。連結部材9の内周面には、第1の回転ヨーク位置決め部および第2の回転ヨーク位置決め部を有する。第1の回転ヨーク位置決め部は、第1の回転ヨーク7の第1の磁極部71−1とほぼ同じ幅の溝部からなり、その数は第1の磁極部の数と同じである。第2の回転ヨーク位置決め部は、第2の回転ヨーク8の第2の磁極部81−1とほぼ同じ幅の溝部からなり、その数は第2の磁極部の数と同じである。
本実施形態におけるステッピングモータのロータは、第1の回転ヨーク7、連結部材9および第2の回転ヨーク8から構成される。また、連結部材9の第1の回転ヨーク位置決め部に第1の回転ヨーク7の第1の磁極部を嵌合し、第2の回転ヨーク位置決め部に第2の回転ヨーク8の第2の磁極部を嵌合することにより、第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8は、同軸上の所定の位置および位相で配置される。また、連結部材9は、非磁性材料で構成されているので、第1の回転ヨーク7と第2の回転ヨーク8との間の磁気回路を分断し、互いの磁極の影響が出にくい構成となっている。尚、第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8は、それぞれ請求項1の第1の磁極部材および第2の磁極部材に相当する。
また、ロータ内径の最大値Dr1は、第1の磁極部71および第2の磁極部81の位置に相当し、その大きさはマグネット1の外径Doより僅かに大きい。ロータ内径の最小値Dr2は、第1の回転ヨーク7の磁束伝達部73の位置に相当し、その値はDi<Dr2<Doの関係を満たしている。ここで、Diは、マグネット1の内径である。このような関係を有することから、ステッピングモータは、ロータにステータ(固定ヨーク6)を内挿することにより組み立てられる。このとき、ロータの第2の回転ヨーク側からステータを内挿することにより、組み立てが容易に行える。また、第1の回転ヨーク7が第1のボビン3の軸受け部31に、第2の回転ヨーク8が第2のボビン5の軸受け部51に回転自在に支持されることにより、ロータはステータに対して回転自在に支持されることになる。このとき、固定ヨーク6の磁束伝達部62は、軸径方向に僅かな隙間をあけて第2の回転ヨーク8と対向する。また、第1の回転ヨーク7の磁束伝達部73は、軸径方向に僅かな隙間をあけて固定ヨーク6と対向する。
(ステッピングモータの動作)
上記構造を有するステッピングモータの回転動作を示す。図3、図4、図5および図6はステッピングモータの回転時における第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8の磁極部の極性および回転位置を示す図である。図3(A)〜図6(A)は図2のA−A線方向から視た断面図であり、図3(B)〜図6(B)は図2のB−B線方向から視た断面図である。
図3には、第1のコイル2に正通電を行って、第1の回転ヨーク7をN極に励磁し、同時に第2のコイル4に正通電を行って、第2の回転ヨーク8をN極に励磁した状態が示されている。このとき、ステータ側であるマグネット1の外周表面の磁極(N極)と、励磁された第1の回転ヨーク7の磁極(N極)との間の磁力(反発力)により、反時計回りの回転力が発生する。同時に、ステータ側のマグネット1の外周表面のS極と、N極に励磁された第2の回転ヨーク8との間の磁力(吸引力)により、反時計回りの回転力が発生する。この結果、この通電状態の安定点である角度(図4参照)に向かって、ロータは回転する。
図4には、図3の状態からロータが180/N°(本実施形態では、9°)回転した状態が示されている。第1のコイル2に正通電を続けて、第1の回転ヨーク7をN極に励磁し、第2のコイル4を逆通電に切り替え、第2の回転ヨークをS極に励磁する。図3の場合と同様、ステータ側であるマグネット1の外周表面の磁極(S極)と、励磁された第2の回転ヨーク8の磁極(S極)との間の磁力(反発力)、および同時に発生する、マグネット1の外周表面のS極と、N極に励磁された第1の回転ヨーク7との間の磁力(吸引力)により、反時計回りの回転力が発生する。この結果、この通電状態の安定点である角度(図5参照)に向かって、ロータは回転する。
図5には、図4の状態からロータが2×180/N°(本実施形態では、18°)回転した状態が示されている。第1のコイル2を逆通電に切り替えて、第1の回転ヨーク7をS極に励磁し、第2のコイル4の逆通電を続けて、第2の回転ヨーク8をS極に励磁する。図3、図4と同様、ステータ側であるマグネット1の外周表面の磁極と、励磁された第1、第2の回転ヨークの磁極との間の磁力により、反時計回りの回転力が発生し、この通電状態の安定点である角度(図6参照)に向かって、ロータは回転する。
図6には、図5の状態からロータが3×180/N°(本実施形態では、27°)回転した状態が示されている。第1のコイル2に逆通電を続けて、第1の回転ヨーク7をS極に励磁し、第2のコイル4を正通電に切り替えて、第2の回転ヨーク8をN極に励磁する。図3、図4および図5と同様、ステータ側であるマグネット1の外周表面の磁極と、励磁された第1、第2の回転ヨークの磁極との間の磁力により、反時計回りの回転力が発生し、この通電状態の安定点である角度(図3参照)に向かって、ロータは回転する。
このように、第1のコイル2と第2のコイル4への通電方向を順次切り替えていくことにより、第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8で構成されたロータは、通電時の位相に応じた位置に順次回転することになる。尚、上記実施形態では、マグネット1の外周面を周方向に分割してなる着磁層の軸方向2箇所における、第1の回転ヨーク7と対向する一方の着磁層と第2の回転ヨーク8と対向する他方の着磁層の位相を同じものとし、第1の回転ヨークと第2の回転ヨークの位相を互いに180/N°ずらすようにしたが、これに限らず、第1の回転ヨーク7と対向する一方の着磁層と第2の回転ヨーク8と対向する他方の着磁層の位相を互いに180/N°ずらし、第1の回転ヨークと第2の回転ヨークの位相を同じものとしてもよく、本発明は同様に適用できる。
本実施形態のステッピングモータによれば、ロータをモータの最外層に配置して露出させることができ、出力が取り出し易い中空円筒形状のモータを実現できる。また、ロータを支持する2つの軸受け部の間の距離をほぼモータの軸方向距離と同じだけ離すことができる。したがって、ロータの回転軸がステータに対して傾くことが少なく、よりロスの少ない回転が可能となる。また、固定ヨークの外周面とマグネットの内周面との間に、空隙を設ける必要がなく、外側磁極部と内側磁極部の距離を短くすることが可能である。これにより、磁気抵抗を減少させ、モータの出力を高めることができる。また、固定ヨークの片方の端面に磁束伝達部を設け、かつ第1の回転ヨークに磁束伝達部を設けることにより、ロータとステータを別々に組み立てた後、ステータにロータを外挿することで、モータを完成することができ、組立性に優れたモータを実現できる。
(ステッピングモータの特徴)
以下に、本実施形態のステッピングモータの特徴的構成およびその効果を列挙する。本実施形態では、ステッピングモータを中空構造とすることができ、モータ内径部を、光路、流体の管路、電気の配線などに利用することができる。このことは装置全体の小型化に有利である。
また、第1の回転ヨーク7の第1の磁極部は、マグネット1の外周面に所定の隙間をもって対向しており、第2の回転ヨーク8の第2の磁極部も、同様にマグネット1の外周面に所定の隙間をもって対向している。また、第1の回転ヨーク7は第1のコイル2によって励磁され、第2の回転ヨーク8は第2のコイル4によって励磁される。第1の回転ヨーク7の磁極部および第2の回転ヨーク8の磁極部が対向してマグネット1を挟む位置に、固定ヨーク6は配置される。また、固定ヨーク6の、マグネット1を挟んで第1の回転ヨーク7と対向する部分は、第1のコイル2によって第1の回転ヨーク7の磁極部と反対の極性に励磁され、第1の内側磁極部として機能する。同様に、固定ヨーク6の、マグネット1を挟んで第2の回転ヨーク8と対向する部分は、第2のコイル4によって第2の回転ヨーク8の磁極部と反対の極性に励磁され、第2の内側磁極部として機能する。
第1のコイル2により発生する磁束は、マグネット1の外周面に対向する第1の回転ヨーク7の第1の磁極部と、マグネット1の内周面に固定され、第1の内側磁極部を構成する固定ヨーク6との間を通過するので、マグネット1に効果的に作用する。その際、固定ヨーク6とマグネット1の内周面との間に空隙を設ける必要がない。
同様に、第2のコイル4により発生する磁束は、マグネット1の外周面に対向する第2の回転ヨーク8の第2の磁極部と、マグネット1の内周面に固定され、第2の内側磁極部を構成する固定ヨーク6との間を通過するので、マグネット1に効果的に作用する。その際、固定ヨーク6の外周面とマグネット1の内周面との間に空隙を設ける必要がない。このように、外側磁極部と内側磁極部の距離を短くすることができ、特許文献2に記載された従来例に比べ、磁気抵抗を減少させ、トルク出力を高めることができる。
また、固定ヨーク6の片方の端面に磁束伝達部62を、第1の回転ヨーク7に磁束伝達部73を設けることにより、マグネット1の外径をDo、内径をDiとし、ロータの内径の最大値をDr1、内径の最小値をDr2とし、ステータの外径の最大値をDs1、外径の最小値をDs2とすると、Dr1≧Do、Di<Dr2<Doであり、Ds2≦Di、Di<Ds1<Dr1の関係を有する。これにより、ロータとステータを別々に組み立てた後、ステータにロータを外挿することで、モータを完成でき、組立性に優れたモータを実現することができる。
ここで、モータのトルクを上げるためには、固定ヨークと回転ヨークの間に大きな磁束を流す必要がある。その結果、固定ヨークと回転ヨークの間には大きな磁力が働く。このとき、固定ヨークと回転ヨークが接触すると、接触点において大きな摩擦力が発生してしまう。この対策として、本実施形態では、第1のボビン3および第2のボビン5で軸受け部を構成し、固定ヨークと回転ヨークの間に常に僅かな空隙を存在させることで、ロータの滑らかな回転を可能にしている。尚、第1のボビン3および第2のボビン5は、請求項5の中間部材に相当する。
しかし、固定ヨークと回転ヨークの間の空隙は、磁気抵抗の増大を招くので、なるべく小さくすることが望ましい。本実施形態では、磁束伝達部を軸方向に延ばし、固定ヨークと回転ヨークとの対向面積を増やすことによって、固定ヨークと回転ヨークの間に磁束が流れ易くなるようにしている。また、固定ヨークおよび回転ヨーク間の空隙に、磁性流体を注入することにより、摺動性の向上と磁気抵抗の低減を図ることも有効である。
尚、本実施形態では、ステータに固定されたボビンを中間部材として利用したが、ロータ(例えば、連結部材9)に中間部材を固定して軸受け部としてもよい。あるいは、固定ヨークで回転ヨークを回転自在に直接支持し、固定ヨークと回転ヨークを接触させることで、磁気抵抗の低減を図ってもよい。
この場合、固定ヨーク、回転ヨークそれぞれの摺動面に潤滑材の塗布(潤滑性オイル、磁性流体など)、潤滑塗装(フッ素系潤滑塗装、グラファイト系潤滑塗装、二流化モリブデン系潤滑塗装など)、潤滑めっき(ポリテトラフルオロエチレン粒子を含有した無電解ニッケルめっき、テフロン(登録商標)潤滑無電解ニッケルめっきなど)などを施すことにより、摺動面の摩擦によるトルク損失を抑制し、摺動面の耐久性を損なうことを防ぎ、出力トルクを向上させることも可能である。あるいは、磁性材料からなるベアリング部材を用いて、ステータに対し、ロータを回転自在に支持することにより、ロータの摺動性を向上させつつ、磁気抵抗の増大を避けることも可能である。
また、本実施形態では、ロータは最外層に位置するので、従来例のように、出力ピンを立てる必要がなく、出力を取り出すことが容易である。また、モータの被駆動部材が、プラスチックモールド製のレンズ鏡筒のように、非磁性の円筒形状である場合、被駆動部材を連結部材として用いることができ、従来に比べ、より一層径方向に薄い(径の小さい)モータを実現することができる。
また、ロータを支える2つの軸受け部間の距離をほぼモータの軸方向距離と同じだけ離すことが可能である。これは、特許文献2に記載された従来例のように、軸受け部間の距離がほぼマグネットの高さだけ離れている場合に比べて有利であるので、ロータの回転軸がステータに対して傾くことが少なく、よりロスの少ない回転が可能となる。
また、マグネット1は、ロータ側の固定ヨークに固定されて回転しないので、振動や衝撃にさらされることは少なく、また内側が固定されるので、機械的強度も増す。これにより、従来に比べ、薄いマグネットを用いることができる。
さらに、マグネットおよびコイルはステータ側に固定されるので、コイルとマグネットを軸方向に密着させることができる。これにより、従来例に比べ、マグネットと第1のコイル、マグネットと第2のコイルの間に存在した2つの空隙の分だけ軸方向に短くでき、磁束をより有効に使うことができる。
さらに、従来では、ステータは「コ」の字型の断面を有する形状しており、内側磁極部と外側磁極部を一体的に構成しなければならなかった。このようなステータは、例えばメタルインジェクションモールドにより成形可能であるが、コスト高となってしまう。一方、本実施形態のステッピングモータでは、筒状の固定ヨーク、略筒状の第1および第2の回転ヨークなど、単純な部材で構成されるので、板材を円筒状に折り曲げて製作でき、加工が低コストで済む。
[第2の実施形態]
前記第1の実施形態では、最外層にロータが配置されたステッピングモータを示したが、第2の実施形態では、最内層にロータが配置されたステッピングモータを示す。図7は第2の実施形態におけるステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。図8は組み立て後のステッピングモータの構造を示す断面図である。図8では、軸の中心を通るように断面が描かれている。また、前記第1の実施形態と同一の構成部品については、同一の符号が付されている。第2の実施形態のステッピングモータは、マグネット11、第1のコイル2、第2のコイル4、第1の固定ヨーク17、第2の固定ヨーク16、第1の回転ヨーク18、第2の回転ヨーク19および連結部材20から主に構成される。
マグネット11は、中空円筒形状を有しており、その内周表面を円周方向にN分割してS極およびN極が交互に着磁された着磁部を有する。本実施形態では、N=20に分割されている。マグネット1の外周面は、内周面に比べて弱い着磁分布を持つか、全く着磁されていないか、あるいは内周面と逆の極性に着磁されているかのいずれかとなっている。また、マグネットを小径化していくと、内周側の面を着磁することが困難になってくる。この場合、シート状のマグネットを着磁した後にリング状に丸める方法、円弧状のマグネットを着磁した後に複数組み合わせる方法などにより、磁力の強いリング状のマグネットを製作することができる。
第1の固定ヨーク17は、軟磁性材料からなり、一体に形成された磁極部161、天板162および磁束伝達部163から構成される。磁極部161は、中空円筒形状を有しており、その内径はマグネット11の外径とほぼ同じである。磁束伝達部163は、中空円筒形状を有しており、その内径は第1の回転ヨーク18の外径とほぼ同じである。また、第2の固定ヨーク16は、軟磁性材料からなり、第1の固定ヨーク17と同じ形状を有する。本実施形態のステータは、第1および第2のコイル、第1および第2の固定ヨークでマグネット11を挟み込み、これらが同心となるように固定することで構成される。
第1の回転ヨーク18は、軟磁性材料からなる内筒181で構成されている。第1の固定ヨーク18の内筒181は、その先端部に第1の磁極部181−1,181−2,…181−N/2を有する。第1の磁極部181−1,181−2,…181−N/2は、円筒形状の一部を切り欠き、マグネット11の着磁面に対向し、マグネット11の中心軸方向に延設された、いわゆる櫛歯状に形成されている。第1の磁極部の櫛歯の数は、1本ないしN/2本である。本実施形態では、10本であり、円周方向に180/N°の間隔をおき、所定の歯幅で形成されている。また、第2の回転ヨーク19は、軟磁性材料からなり、第1の回転ヨーク18と同じ形状を有する。
連結部材20は、非磁性材料からなる中空円筒形状を有しており、その外径は第1および第2の回転ヨークの外径とほぼ同じ寸法である。また、連結部材20の外周面には、第1の回転ヨーク位置決め部20a、および第2の回転ヨーク位置決め部20bが設けられている。第1の回転ヨーク位置決め部20aは、第1の回転ヨーク18の第1の磁極部181−1とほぼ同じ幅の溝からなり、その数は第1の磁極部の数と同じである。第2の回転ヨーク位置決め部20bは、第2の回転ヨーク19の第2の磁極部191−1とほぼ同じ幅の溝からなり、その数は第2の磁極部の数と同じである。
そして、連結部材20の第1の回転ヨーク位置決め部20aに第1の回転ヨーク18を嵌合させ、第2の回転ヨーク位置決め部20bに第2の回転ヨーク19を嵌合させることにより、第1の回転ヨーク18と第2の回転ヨーク19は、同軸上の所定の位置に所定の位相で配置される。本実施形態のロータは、このように配置された、第1の回転ヨーク18、連結部材20および第2の回転ヨーク19から構成される。また、連結部材20は、非磁性材料からできているので、第1の回転ヨーク18および第2の回転ヨーク19間の磁気回路は分断され、互いの磁極の影響が出にくくなる。
このように、第2の実施形態によれば、最内層にロータが配置されているので、外側を固定して内側を回転させるもの、例えばレンズ鏡筒のカム筒等に利用することが好適である。この際、非磁性材料であるカム筒を連結部材として用いることにより、鏡筒全体として、径方向に薄い(径の短い)ものにすることができる。
ここで、回転ヨークとマグネットを比べると、一般的に回転ヨークの方が径方向に薄い。また、回転ヨークに用いられる電磁ステンレス、電磁軟鉄などの軟磁性材料の比重と、マグネットに用いられるネオジウム−鉄−ボロンやサマリウム−コバルトなどの希土類の比重は、ほぼ同程度である。したがって、本実施形態のように、回転ヨークをロータとすることで、ロータのイナーシャが小さいモータを実現することができる。
また、本実施形態のように、固定ヨークを2つの部品に分けることによって、第1のコイルが作り出す磁気回路と第2のコイルが作り出す磁気回路との干渉を防ぐことができる。また、第1および第2の固定ヨーク、第1および第2の回転ヨークをそれぞれ同じ形状で構成できるので、低コスト化を図ることができる。すなわち、第1の実施形態に比べ、部品点数は1点増えるものの、部品の種類は1種類減らすことができる。
尚、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、固定ヨークを固定側、回転ヨークを回転側に設定したが、用途によっては、固定ヨークを回転側、回転ヨークを固定側に利用してもよい。
第1の実施形態におけるステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。 組み立て後のステッピングモータの構造を示す断面図である。 ステッピングモータの回転時における第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8の磁極部の極性および回転位置を示す図である。 ステッピングモータの回転時における第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8の磁極部の極性および回転位置を示す図である。 ステッピングモータの回転時における第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8の磁極部の極性および回転位置を示す図である。 ステッピングモータの回転時における第1の回転ヨーク7および第2の回転ヨーク8の磁極部の極性および回転位置を示す図である。 第2の実施形態におけるステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。 組み立て後のステッピングモータの構造を示す断面図である。 従来のステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。 組み立て後のステッピングモータの構造を示す断面図である。 径方向における光量調節装置、開口部およびモータの関係を示す図である。 他の従来のステッピングモータの構成部品を示す分解斜視図である。 組み立て後のステッピングモータの構造を示す図である。
符号の説明
1、11 マグネット
2 第1のコイル
4 第2のコイル
6 固定ヨーク
7 第1の回転ヨーク
8 第2の回転ヨーク
31、51 軸受け部
71−1、…、71−10 第1の磁極部
81−1、…、81−10 第2の磁極部

Claims (2)

  1. 中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の外周面を周方向に分割して異なる極性に交互に着磁されるマグネットと、
    第1のコイルが巻回されるとともに第1の軸受け部が形成され、前記マグネットの軸方向の一方側に配置される第1のボビンと、
    第2のコイルが巻回されるとともに第2の軸受け部が形成され、前記マグネットの軸方向の他方側に配置される第2のボビンと、
    軟磁性材で形成されるものであって、中空円筒形状を有し、前記第1のボビンと前記第2のボビンと前記マグネットとが前記中空円筒形状の外周面に固定される固定ヨークと、
    軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第1の磁極部が前記マグネットの一方側および前記第1のボビンの外側で、前記マグネットの一方側および前記第1のボビンに対して向かい合うように配置され、前記第1の軸受け部によって前記マグネットおよび前記第1のボビンに対して回転可能に支持される第1の回転ヨークと、
    軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第2の磁極部が前記マグネットの他方側および前記第2のボビンの外側で、前記マグネットの他方側および前記第2のボビンに対して向かい合うように配置され、前記第2の軸受け部によって前記マグネットおよび前記第2のボビンに対して回転可能に支持される第2の回転ヨークと、
    非磁性材で形成されるものであって、前記マグネットの外側で、前記マグネットに対して向かい合うように配置されるとともに、前記第1の磁極部と第2の磁極部と係合して、前記第1の回転ヨークおよび前記第2の回転ヨークと一体となって、前記第1のボビンと前記第2のボビンと前記マグネットに対して回転可能に支持される連結部材とを有することを特徴とするステッピングモータ。
  2. 中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の内周面を周方向に分割して異なる極性に交互に着磁されるマグネットと、
    前記マグネットの軸方向の一方側に配置される第1のコイルと、
    前記マグネットの軸方向の他方側に配置される第2のコイルと、
    軟磁性材で形成されるものであって、中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の内周面に前記第1のコイルと前記マグネットの一方側を固定する第1の固定ヨークと、
    軟磁性材で形成されるものであって、中空円筒形状を有し、前記中空円筒形状の内周面に前記第2のコイルと前記マグネットの他方側を固定する第2の固定ヨークと、
    軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第1の磁極部が前記マグネットの一方側および前記第1のコイルの内側で、前記マグネットの一方側および前記第1のコイルに対して向かい合うように配置され、前記マグネットおよび前記第1のコイルに対して回転可能に支持される第1の回転ヨークと、
    軟磁性材で形成されるものであって、櫛歯状に形成した第2の磁極部が前記マグネットの他方側および前記第2のコイルの内側で、前記マグネットの他方側および前記第2のコイルに対して向かい合うように配置され、前記マグネットおよび前記第2のコイルに対して回転可能に支持される第2の回転ヨークと、
    非磁性材で形成されるものであって、前記マグネットの内側で、前記マグネットに対して向かい合うように配置されるとともに、前記第1の磁極部と第2の磁極部と係合して、前記第1の回転ヨークおよび前記第2の回転ヨークと一体となって、前記第1のコイルと前記第2のコイルと前記マグネットに対して回転可能に支持される連結部材とを有することを特徴とするステッピングモータ。
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