JP4376470B2 - 冷凍サイクル装置およびその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、既使用の冷媒を別の種類の冷媒に置換して使用する冷凍サイクル装置とその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
既存の冷凍サイクル装置を別の冷媒に置換する技術については、例えば、特開2000−9368号公報および特開2000−146369号公報に開示されたものがある。
特開2000−9368号公報に開示されたものでは、圧縮機から持出されるエステル油は高性能な油分離器で完全に分離し、冷媒と共に流れてきた異物をガスラインに設けた異物回収器で捕獲分離するものであるが、圧縮機から持出されたエステル油を完全に分離する高性能油分離器が高価になり、また、高性能油分離器を流出してしまったエステル油は異物捕獲器で捕獲されてしまうので、圧縮機内の冷凍機油の量が低下し、潤滑不良になることもあり得るということがあった。
【0003】
また、特開2000−146369号公報に開示されたものでは、液ラインに設けた油分離器内を仕切り、油分離器の流入配管端部と流出配管端部の位置に差をつけることにより、鉱油を油分離器内に溜める構造を開示しているが、この従来例では、油分離器より下流にあった鉱油は一旦、圧縮機に流入し、圧縮機内のエステル油と混合することで、エステル油を劣化させることと、一旦、エステル油と鉱油が混合してしまうので、鉱油回収に時間がかかると共に、エステル油に対する鉱油濃度が一定値以下に下がらないので、冷凍サイクルの信頼性を落とすということがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、第一の冷媒例えばHCFC系もしくはCFC系冷媒と第一の潤滑油例えば鉱油が用いられていた既設配管を流用する冷凍サイクル装置あるいは冷凍・空調装置において、第二の冷媒例えばHFC系冷媒と第二の潤滑油例えばエステル油やエ−テル油等に置換し、置換した第二の潤滑油であるエステル油等が既設配管中に残留していた第一の潤滑油である鉱油と混合した場合でも、既設配管中に残留していた鉱油を分離回収し、新規のエステル油等の劣化を抑えるとともに、既設配管を使用する冷凍・空調機の施工を容易にし、冷凍サイクル装置の信頼性を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項1に記載のように、既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換した冷凍サイクル装置であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路において、前記冷媒回路から分岐して前記冷媒回路に接続された分岐回路と、前記分岐回路に設けられ第二の冷媒から第一の潤滑油を分離回収する油分離回収器と、前記第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填する追加充填手段と、を備え、所定時間の油分離回収運転の後に前記分岐回路を閉じるものである。
【0006】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項2に記載のように、前記分岐回路を、利用側機の冷媒排出口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたものである。
【0007】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項3に記載のように、前記分岐回路を熱源機の冷媒流入口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたものである。
【0008】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項4に記載のように、前記冷媒回路にアキュムレータを更に備え、前記分岐回路がアキュムレータを介して前記冷媒回路に接続されたものである。
【0009】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項5に記載のように、前記油分離回収器に溜まる第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を備えたものである。
【0010】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項6に記載のように、既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換した冷凍サイクル装置であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路に設けられ、前記第二の冷媒から前記第一の潤滑油を分離すると共に、分離した前記第一の潤滑油を排出する油分離器と、前記油分離器の油排出口からから分岐して、前記圧縮機と前記油分離器との間の前記冷媒回路に接続された第一および第二の分岐回路と、前記第一の分岐回路に設けられ前記油分離器の油排出口から排出された油を回収する油回収器と、を備え、前記第一の分岐回路を開き第二の分岐回路を閉じて所定時間の油分離回収運転を行った後に前記第二の分岐回路を開き前記第一の分岐回路を閉じるものである。
【0011】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項7に記載のように、前記油分離器を、利用側機の冷媒排出口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたものである。
【0012】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項8に記載のように、前記油分離器を熱源機の冷媒流入口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたものである。
【0013】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項9に記載のように、前記冷媒回路にアキュムレータを更に備え、前記第一の分岐回路が前記アキュムレータを介して前記冷媒回路に接続されたものである。
【0014】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項10に記載のように、前記油分離器をアキュムレータと一体に形成したものである。
【0016】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項11に記載のように、前記油回収器に溜まる第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を備えたものである。
【0017】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項12に記載のように、前記アキュムレータに冷媒液を注入する手段と、前記アキュムレータで冷媒液から分離した第一の潤滑油を排出する手段とを備えたものである。
【0018】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項13に記載のように、前記第一の分岐回路において、前記油分離器の油排出口と前記油回収器との間に、前記第二の潤滑油を抽出し冷媒回路に回収する抽出回収手段を設けたものである。
【0019】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項14に記載のように、前記抽出回収手段は、前記第一の潤滑油と前記第二の潤滑油との前記第二の冷媒に対する溶解度の差を利用して前記第二の潤滑油を抽出する手段であるものである。
【0020】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項15に記載のように、前記第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填する追加充填手段を設けたものである。
【0021】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項16に記載のように、前記追加充填手段は、前記冷媒回路における前記第二の潤滑油の量を制御する油量制御手段を有するものである。
【0022】
この発明の冷凍サイクル装置は、請求項17に記載のように、既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換した冷凍サイクル装置であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路において、第二の冷媒から第一の潤滑油を分離回収する油分離回収器を備え、所定時間の油分離回収運転の後に前記油分離回収器を取り外すものである。
【0023】
この発明の冷凍サイクル装置の運転方法は、請求項18に記載のように、冷凍サイクル装置において既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換するための冷凍サイクル装置の運転方法であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷凍回路において、前記冷媒回路から分岐して前記冷媒回路に接続された分岐回路と、前記分岐回路に設けられ第二の冷媒から第一の潤滑油を分離回収する油分離回収器と、前記第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填する追加充填手段と、を備え、冷媒を前記分岐回路に通して所定時間の油分離回収運転を行った後、前記分岐回路を閉じて通常運転をするものである。
【0024】
この発明の冷凍サイクル装置の運転方法は、請求項19に記載のように、冷凍サイクル装置において既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換するための冷凍サイクル装置の運転方法であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路に設けられ、前記第二の冷媒から前記第一の潤滑油を分離すると共に、分離した前記第一の潤滑油を排出する油分離器と、前記油分離器の油排出口から分岐して、前記圧縮機と前記油分離器との間の前記冷媒回路に接続された第一および第二の分岐回路と、前記第一の分岐回路に設けられ前記油分離器の油排出口から排出された油を回収する油回収器と、を備え、前記第一の分岐回路を開き前記第二の分岐回路を閉じて所定時間の油分離回収運転を行った後に前記第二の分岐回路を開き前記第一の分岐回路を閉じて通常運転するものである。
【0025】
この発明の冷凍サイクル装置の運転方法は、請求項20に記載のように、前記油分離回収運転において、運転モード、運転時間、運転容量を含む物理量の少なくともいずれかを検知して、油分離回収運転の運転時間を決めるようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による冷凍・空調装置ないし冷凍サイクル装置の冷媒回路の概略構成を示す図である。図1において、100は室外機など熱源機、200は室内機など利用側機を示す。熱源機100において、1は圧縮機、20は油分離器、2は熱源側熱交換器、22はアキュムレータを示す。油分離器20の下部とアキュムレータ22とは返油回路24により接続され、返油回路24上には返油用毛細管23を設ける。
【0027】
また、室内機200において、3は膨張弁、4は室内熱交換器を示す。なお、図では添え字a,b,cを付して複数並列になっていることを示しているが、説明では簡略化のため添え字の記載を省略する。また、9および10は、それぞれ熱源機100と室内機200とを接続する延長配管としての液管およびガス管を示す。そして、圧縮機1から油分離器20、室外熱交換器2、膨張弁3、室内熱交換器4、アキュムレ−タ22を経て、圧縮機1に冷媒が還流するメインの冷媒回路を構成する。
【0028】
この冷媒回路において、ガス管10は弁28を介してアキュムレータ22に接続されている。この弁28を含む冷媒回路をバイパスするように弁29を含む配管が低圧鉱油分離回収器25(油分離回収器)に接続されている。油分離回収器25の上部空間は配管61によりアキュムレータ22に接続される。また、油分離回収器25とアキュムレータ22との間は毛細管36を介して均圧管37で接続されている。また、34は、室外機の液管を分岐し、絞り装置33、冷媒熱交換器32を介してアキュムレータ22に至る冷媒回路である。
なお、この冷媒回路では、圧縮機の出口側において、冷房運転と暖房運転とで冷媒の流れ方向を逆転させる四方弁は、説明の簡略化のため図示を省略している。
【0029】
このような構成の冷凍サイクルにおいて、既存の冷媒と潤滑油(第一の冷媒と第一の潤滑油)とを用いていた熱源機を、新たな冷媒と潤滑油(第二の冷媒と第二の潤滑油)とを用いる熱源機に取換えて、新たに構成した冷凍サイクル装置と、その構成方法について説明する。
具体的事例としては、第一の冷媒として例えばHCFC系もしくはCFC系の冷媒と、第一の冷凍機油(潤滑油)として例えば鉱油もしくはハ−ドアルキルベンゼン油が用いられていた既存の冷凍・空調装置を、第二の冷媒として例えばHFC系冷媒と、第二の冷凍機油(潤滑油)として例えばエステル油もしくはエ−テル油を用いる冷凍・空調装置に置換して、新たに冷媒回路を形成する。
【0030】
図1を参照して、冷媒にHFC系冷媒を用い、延長配管である液管9とガス管10を既設のものとし、さらに場合により室内機も既設のものとし、その液管9とガス管10に、例えばHCFC系冷媒の冷凍機油(潤滑油)として使用される鉱油が残留している場合の油回収運転について説明する。
油回収運転を行う場合には、弁29を開き、弁28を閉じて圧縮機を起動する。圧縮機1を吐出した高温・高圧のガス冷媒は油分離器20で圧縮機1から持出されたHFC用の冷凍機油、例えば、エステル油を分離され、分離したエステル油は返油回路24を流れ、返油用毛細管23で低圧まで絞られた後、アキュムレータ22に流入し、冷媒ガスと共に、圧縮機1に戻る。
【0031】
油分離器20でエステル油を分離されたガス冷媒は、熱源側熱交換器2で凝縮・液化し、延長配管の液管9に入る。ここで、延長配管中に残留し、液管内壁面に付着した鉱油を、鉱油と冷媒液の間に働くせん断力により引きずりながら押し流し、液管中の鉱油を減少させていく。液管9を流れた冷媒液は、負荷側熱交換器4で蒸発・気化し、延長配管であるガス管10を流れる。ここで、ガス管内壁面に付着した鉱油を、鉱油と冷媒ガスの間に働くせん断力により引きずりながら押し流し、ガス管中の鉱油を減少させていく。
【0032】
ガス管を流れたガス冷媒は、液管およびガス管から回収した鉱油と共に弁29を介して油分離回収器25に流れ込み、鉱油は分離されて油分離回収器25に溜められ、冷媒ガスは配管61を通ってアキュムレータ22に流れ込む。この油回収運転を所定時間行う。
【0033】
なお、油を回収する場合の所定時間は、圧縮機の運転容量、負荷側熱交換器の容量、冷凍サイクルがバランスする高・低圧等により決定される冷媒流量に起因して求められる既設配管中の鉱油の除去に必要な時間から設定するものである。このため、図示省略するが、この冷凍サイクル装置には、運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備え、当該物理量が所定の条件を満たすまで油分離回収運転を行う。
【0034】
所定時間、油を回収した後、弁29を閉じ、弁28を開いて既設配管から回収された油を含む冷媒ガスをアキュムレータ22に吹き込む。
アキュムレータ22では、所定量の冷媒液が溜められ、冷媒ガスと共に流入した油と混合し、エステル油が冷媒液に抽出されると共に、鉱油はアキュムレータ22内の液面上部に浮かび、配管61を介して油分離回収器25に流れる。
アキュムレータ22に冷媒液を溜める手段としては、例えば、絞り装置33の開度を大きくし、冷媒熱交換器32出口の冷媒の状態を湿り状態とすることにより、アキュムレータ22へ液バックさせる方法がある。
【0035】
また、図2に示すように、高圧ガス部(図2では油分離器20の下流側)から、弁30を介して油分離回収器25に至る冷媒回路を設け、圧縮機の起動直後等、油分離回収器25に油と共に冷媒液が流入する場合には、弁30を開き、圧縮機を吐出した高温のガス冷媒を油分離回収器25内に吹き込むことにより、油分離回収器25内の冷媒液を蒸発・気化させ、油のみを確実に油分離回収器25に貯留させることができる。
【0036】
さらに、油分離回収器25内の冷媒液を蒸発させる熱源としては、図3に示すように、冷媒回路34における液管分岐部と絞り装置33の間の配管38を油分離回収器25内部に内蔵してもよい。
また、図4に示すように、液管を分岐し、油分離回収器25内部に配管38を設けて、ここで、油分離回収器25内の冷媒液と配管38を流れる液冷媒を熱交換させてもよい。また、油分離回収器25内の冷媒液を蒸発させる熱源として、電気ヒータなどの別熱源としてもよい。
【0037】
以上説明したように、この実施の形態では、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を連続的に冷媒回路内の一部に蓄積する油分離回収手段(潤滑油蓄積手段)およびその油分離回収手段をバイパスするバイパス手段を設け、運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備え、当該物理量が所定の条件を満たすまで油分離回収器に潤滑油を連続的に蓄積しつづける。したがって、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の劣化した潤滑油が、第二の冷媒の潤滑油と混合して劣化することを防止することができる。
【0038】
また、油分離回収手段は、前記延長配管のガス部もしくは、室外機の低圧ガス配管中に設ける。したがって、既設の延長配管および室内機から回収された第一の冷媒の潤滑油を、圧縮機に流入する前に捕獲することができる。
【0039】
また、油分離回収手段に、潤滑油中に溶解または流入した第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設ける。これにより、液冷媒が油分離回収手段に流入することで油分離回収手段が満液になり、油分離回収手段に蓄積されていた第一の冷媒の潤滑油が再流出することを防止することができる。
【0040】
また、冷凍サイクル装置内の高温の冷媒蒸気または冷媒液を用いて油分離回収手段に溜まった潤滑油中の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設ける。したがって、蒸発手段として別熱源を設ける必要がなく、安価に装置の信頼性を高めることができる。
【0041】
また、第一の冷媒としてCFC系冷媒もしくはHCFC系冷媒とし、第二の冷媒としてHFC系冷媒もしくはHC系冷媒とする。このため、環境に配慮した冷媒を使用した冷媒への置き換えにおいて、延長配管および室内機の流用を可能とすることで、延長配管および室内機の設置工事を省略し、安価にユニットの置き換えを行うことができる。
【0042】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。また、図6はその要部の拡大構成図である。
図6に示すように、アキュムレータ22を仕切板46、47で仕切り、配管61(鉱油回収管)と均圧管37により、油分離回収器25と接続する。既設配管から回収した鉱油を冷媒ガスと共に油分離回収器25に流入させ、油のみを貯留する方法については実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0043】
弁29を閉じ、弁28を開いた場合には、図6において、冷媒ガスは流入管49からアキュムレータ22の空間57aに流入し、ここで、多孔体64にあたり、油が捕獲されると共に、冷媒ガスは空間57aから空間57bに流れ、吸入管48から流出し、圧縮機1に戻る。多孔体64に付着した油は重力に従って空間57aに滴下し、空間57aにおいて、鉱油と冷媒液に二相分離する。ここで、冷媒液は仕切板46の下部の隙間から空間57cに流入し、やがて、仕切板47からオーバーフローして空間57bに流入する。また、空間57aの液面上部に浮いた鉱油は配管61から油分離回収器25に流入する。
この実施の形態2は、実施の形態1などに適用できるアキュムレータ22の具体例を提示するもので、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0044】
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3による冷凍・空調装置の冷媒回路の概略構成を示す図である。図7において、35は低圧用油分離器であり、80は油回収器を示す。油分離器35は、ガス管10とアキュムレータ22との間の冷媒回路に接続される。また、油分離器35の下部は、弁29を介して油回収器80に接続されると共に、弁28を介してアキュムレータ22とも接続される。その他は実施の形態1と同様である。
【0045】
既設配管である液管9とガス管10から回収した鉱油は低圧用油分離器35において、油と冷媒ガスが分離され、冷媒ガスはアキュムレータ22を介して圧縮機1に戻る。ここで、所定時間、弁29を開き、弁28を閉じて、油回収運転を行うと、低圧用油分離器35において分離された油は、弁29を介して油回収器80に流れ込む。この油回収運転を所定時間行う。
【0046】
所定時間、油を回収した後、弁29を閉じ、弁28を開いて既設配管から回収された油をアキュムレータ22に吹き込む。アキュムレータ22では、所定量の冷媒液が溜められ、冷媒ガスと共に流入した油と混合し、エステル油が冷媒液に抽出されると共に、鉱油はアキュムレータ22内の液面上部に浮かび、配管61を介して油回収器80に流れる。
この構成により、弁28、29を小さくすることが可能となり、また、メインの冷媒回路上に弁を設けなくてもよいので、低圧部の圧力損失を最小限に抑え、冷凍・空調運転時の性能低下を防ぐことができる。
以上の説明からも分かるように、この実施の形態3は、例えば実施の形態1における油分離回収器25の機能を、油分離記35と油回収器80とに分離して配置したとみることができる。
【0047】
また、図示省略するが、この冷凍サイクル装置にも、運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備え、当該物理量が所定の条件を満たすまで油分離回収運転を行う。すなわち、油回収運転の時間をこれらの物理量を検出することにより所定の条件を設定して終了させる。
【0048】
以上説明したように、この実施の形態では、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を連続的に冷媒回路から分離する手段と、分離した油を回収(蓄積)する回収手段と、この回収手段をバイパスするバイパス手段を設け、運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備え、該物理量が所定の条件を満たすまで回収手段に潤滑油を連続的に蓄積しつづける。したがって、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の劣化した潤滑油が、第二の冷媒の潤滑油と混合して劣化することを防止することができる。
【0049】
また、この実施の形態においても、油分離器35は、延長配管であるガス管10もしくは、室外機の低圧ガス配管中に設ける。したがって、既設の延長配管および室内機から回収された第一の冷媒の潤滑油を、圧縮機1に流入する前に捕獲することができる。
【0050】
また、図示省略するが、この実施の形態においても、実施の形態1で説明したのと同様に、油回収器80に、潤滑油中に溶解または流入した第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設けることができる。これにより、液冷媒が油回収手段(油回収器)に流入することで油回収手段が満液になり、油回収手段に蓄積されていた第一の冷媒の潤滑油が再流出することを防止することができる。
【0051】
また、冷凍サイクル装置内の高温の冷媒蒸気または冷媒液を用いて油回収器80に溜まった潤滑油中の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設けることができる。したがって、蒸発手段として別熱源を設ける必要がなく、安価に装置の信頼性を高めることができる。
【0052】
また、第一の冷媒をCFC系冷媒もしくはHCFC系冷媒とし、第二の冷媒をHFC系冷媒もしくはHC系冷媒とすることができる。このため、環境に配慮した冷媒を使用した冷媒への置き換えにおいて、延長配管および室内機の流用を可能とすることで、延長配管および室内機の設置工事を省略し、安価にユニットの置き換えを行うことができる。
【0053】
発明の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4による、冷凍サイクル装置における熱源機(室外機)の冷媒回路の概略構成を示す図である。図8において、1は圧縮機、20は油分離器、21は四方弁、2は熱源側熱交換器、22はアキュムレータであり、これらによりメインの冷媒回路を構成する。アキュムレータ22の内部は仕切板47により空間57aと空間57bとに分けられる。油分離器20の下部とアキュムレータ22の空間57bとは返油回路24により接続され、返油回路24上には返油用毛細管23を設ける。四方弁21からアキュムレータ22に至る冷媒配管58はアキュムレータ22の空間57aと接続される。アキュムレータ22の空間57aと油回収器80とは弁28を介して接続されると共に、油回収器80と圧縮機吸入配管とは弁29を介して接続される。アキュムレータ22と弁28の間の冷媒配管と、弁29と圧縮機吸入配管との間の冷媒配管とは、弁31を介して接続される。さらに、油分離器20の下流側を分岐し、弁30、冷媒熱交換器26、毛細管27を順次接続し、液配管56に至る冷媒回路55を設ける。また、液配管56には、負荷側熱交換器の液ラインと接続する液管、ガス管59には負荷側熱交換器のガスラインと接続するガス管とが各々接続され、冷凍サイクルが形成される。
【0054】
係る構成の冷凍サイクルにおいて、冷媒にHFC系冷媒を用い、延長配管である液管とガス管もしくは/および室内機を既設のものとし、その液管とガス管に、例えばHCFC系冷媒の冷凍機油として使用される鉱油が残留している場合の洗浄方法について説明する。圧縮機を吐出した高温・高圧のガス冷媒は油分離器20で圧縮機から持出されたHFC用の冷凍機油、例えば、エステル油を分離され、分離したエステル油は返油回路24を流れ、返油用毛細管23で低圧まで絞られた後、アキュムレータ22の空間57bに流入し、U字管60の下部の孔からU字管60内部に流入し、冷媒ガスと共に、圧縮機1に戻る。
【0055】
油分離器20でエステル油を分離されたガス冷媒は、四方弁21を介して熱源側熱交換器2で凝縮・液化し、液配管56を流れて延長配管の液管に入る。ここで、延長配管中に残留し、液管内壁面に付着した鉱油を、鉱油と冷媒液の間に働くせん断力により引きずりながら押し流し、液管中の鉱油を減少させていく。液管を流れた冷媒液は、負荷側熱交換器で蒸発・気化し、延長配管であるガス管を流れる。ここで、ガス管内壁面に付着した鉱油を、鉱油と冷媒ガスの間に働くせん断力により引きずりながら押し流し、ガス管中の鉱油を減少させていく。
【0056】
ガス管を流れたガス冷媒は、液管およびガス管から回収した鉱油と共に四方弁21を介してアキュムレータ22の空間57aに流れ込む。空間57a内では、ガス冷媒と油とが分離され、ガス冷媒は仕切板47の上の通路を通って空間57bに流れ込み、U字管60を介して圧縮機1に流れる。
【0057】
ここで、空間57aで分離された主に鉱油を含む油を油回収器80に貯留する場合には、弁28、29、30を開き、弁31を閉じると、空間57a内の圧力が油回収器80内の圧力よりも高くなり、圧力差に従って、弁28を介して空間57a内の油は油回収器80内に流れ込む。
【0058】
また、ここでは、弁29を開いて圧縮機吸入側と油回収器80を開通させることにより油回収器80内の圧力を空間57aの圧力よりも下げることで、空間57a内の油を油回収器80内に流す方法について述べたが、油回収器80を空間57aの下部に設けて、重力に従って空間57a内の油を油回収器80内に流してもよい。
【0059】
さらに、油回収器80に流入した油には、溶解する等により冷媒が混入する場合があるので、弁30を開き、高温・高圧のガス冷媒を冷媒回路55に導き、冷媒熱交換器26において、バイパスしたガス高温・高圧のガス冷媒と油回収器80内の油を熱交換させることで、油回収器80内の油に混入した冷媒を蒸発・気化させる。
【0060】
所定時間、上記の油回収を行った後、図9に示すように、弁28、29、30を閉じ、弁31を開く。こうすることで、既設配管内の鉱油が減少し、空間57aに流入する油がエステル油に富むような場合には、そのエステル油に富む油を弁31を介して圧縮機1に返油する。
なお、油を回収する場合の所定時間は、圧縮機の運転容量、負荷側熱交換器の容量、冷凍サイクルがバランスする高・低圧等により決定される冷媒流量に起因して求められる既設配管中の鉱油の除去に必要な時間から設定するものである。このため、図示省略するが、この冷凍サイクル装置には、運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備え、当該物理量が所定の条件を満たすまで油分離回収運転を行う。
【0061】
なお、以上説明したこの実施の形態4の図8に示す構成は、実施の形態3の図7に示した構成を変形したものと考えることができる。すなわち、図8に示す構成は、図7に示した油分離器35とアキュムレータ22とを一体に結合したもので、図8に示すアキュムレータ22の空間57aを形成する部分が図7に示す油分離器35に相当し、図8に示すアキュムレータ22の空間57bを形成する部分が図7に示すアキュムレータ22に相当するといえる。そして、図7において油分離器35とアキュムレータ22とを接続する配管62は、図8においてアキュムレータ22の空間57aと57bとの間の通路に相当するといえる。ただし、図7において油回収器80をバイパスする配管はアキュムレータ22に接続されているが、図8において油回収器80をバイパスする配管はアキュムレータ22の出口側配管に接続されている点が異なる。
【0062】
以上説明したように、この実施の形態では、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を連続的に冷媒回路から分離する手段と、分離した油を回収(蓄積)する回収手段と、この回収手段をバイパスするバイパス手段を設け、運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備え、この物理量が所定の条件を満たすまで回収手段に潤滑油を連続的に蓄積しつづける。したがって、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の劣化した潤滑油が、第二の冷媒の潤滑油と混合して劣化することを防止することができる。
【0063】
また、この実施の形態において、油(第一の冷媒の潤滑油)を分離する手段は、室外機の低圧ガス配管中に設ける。したがって、既設の延長配管および室内機から回収された第一の冷媒の潤滑油を、圧縮機1に流入する前に捕獲することができる。
【0064】
また、この実施の形態において、油回収器80に、潤滑油中に溶解または流入した第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設ける。これにより、液冷媒が油回収手段に流入することで油回収手段が満液になり、油回収手段に蓄積されていた第一の冷媒の潤滑油が再流出することを防止することができる。
【0065】
また、冷凍サイクル装置内の高温の冷媒蒸気または冷媒液を用いて油回収器80に溜まった潤滑油中の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設けることができる。したがって、蒸発手段として別熱源を設ける必要がなく、安価に装置の信頼性を高めることができる。
【0066】
また、第一の冷媒をCFC系冷媒もしくはHCFC系冷媒とし、第二の冷媒をHFC系冷媒もしくはHC系冷媒とすることができる。このため、環境に配慮した冷媒を使用した冷媒への置き換えにおいて、延長配管および室内機の流用を可能とすることで、延長配管および室内機の設置工事を省略し、安価にユニットの置き換えを行うことができる。
【0067】
また、油分離器(空間57a部分)と通常のアキュムレータ(空間57b部分)とを一体に形成した複合型アキュムレ−タを形成しているので、コンパクト化とコスト低減をはかることができる。
また、この実施の形態においても、アキュムレータの空間57bに冷媒液を注入する手段と、アキュムレータの空間57bで冷媒液から分離した第一の潤滑油を排出する手段とを設けることができる。
【0068】
実施の形態5.
図10は、この発明の実施の形態5による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。
図10において、アキュムレータ22の空間57aの下部は、弁28を介して、抽出容器38と接続される。抽出容器38には抽出液流出配管62と抽残液流出配管63が接続され、抽出液流出配管62は冷媒熱交換器42、弁40を介して回収容器39と接続される。抽残液流出配管63は逆止弁45を介して回収容器39と接続される。また回収容器39は、弁29を介して圧縮機1の吸入配管と接続される。冷媒熱交換器42と弁40の間の配管と回収容器39と弁29の間の配管とは弁41を介して接続される。44は、油分離器20の下流を分岐し、弁30、冷媒熱交換器42、毛細管43を介してアキュムレータ22の空間57aに至る冷媒回路である。
【0069】
この回路において、既設配管から回収した油を回収容器39に貯留する場合には、弁28、29,30、40を開き、弁41を閉じると、アキュムレータ22の空間57aの油が、弁28を介して抽出容器38に流れ込み、冷媒液が混入し、二相分離している場合には、鉱油が抽残液流出配管63から流出し、逆止弁45を介して回収容器39に流れ込むと共に、少量のエステル油と鉱油を含む冷媒液は冷媒熱交換器42で、冷媒液が蒸発・気化し、弁40を介して回収容器39に流れ込む。回収容器39に流れ込んだガス冷媒は弁29を介して圧縮機1の吸入へ戻る。また、弁30を開いたことにより、油分離器下流から高温のガス冷媒が冷媒回路44に流れ込み、弁30を介して冷媒熱交換器42に流れ、ここで、抽出液流出配管62を流れる液冷媒と熱交換し、自身は凝縮・液化し、毛細管43で低圧まで絞られ、アキュムレータ22の空間57aに流入する。
【0070】
次に、図11に示すように、抽出運転を行う場合には、弁28,29,30,41を開き、弁40を閉じると、アキュムレータ22の空間57aの冷媒液と油が、弁28を介して抽出容器38に流れ込み、鉱油が抽残液流出配管63から流出し、逆止弁45を介して回収容器39に流れ込む。また、エステル油が主となった油が冷媒液に溶解した状態で抽出液流出配管62にから流出し、冷媒熱交換器42で冷媒液のみが蒸発・気化し、弁41、29を介して圧縮機1に戻る。また、弁30を開いたことにより、油分離器下流から高温のガス冷媒が冷媒回路44に流れ込み、弁30を介して冷媒熱交換器42に流れ、ここで、抽出液流出配管62を流れる液冷媒と熱交換し、自身は凝縮・液化し、毛細管43で低圧まで絞られ、アキュムレータ22の空間57aに流入する。
【0071】
さらに、油の回収・抽出を所定時間行った後は、図12に示すように、弁28、29、30を閉じ弁31を開くと、アキュムレータ22の空間57a内の油は弁31を介して圧縮機1に戻るようになる。
この結果、空間57a内の鉱油濃度が高くなる施工直後においては、回収容器39に油を全て回収し、その後、配管内にわずかに付着した鉱油が、少しずつ空間57aに流入した場合には、抽出によりこの鉱油を除去し、配管内の鉱油がほぼ冷凍サイクルの信頼性に影響しない程度となった時点では、回収容器39および抽出容器38を完全にメインの冷媒回路から切り離すことができるので、既設配管中の鉱油を効率よく回収し、かつ、一旦、回収した鉱油の冷媒回路への再流出を防止することができる。
【0072】
以上説明したように、この実施の形態では、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油と第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油の、第二の冷媒に対する溶解度の差を利用して抽出分離し、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を回収(蓄積)する潤滑油抽出手段を設けた。したがって、第二の冷媒の潤滑油が回収手段(蓄積手段)に回収される量を適度に抑え、圧縮機内の潤滑油が枯渇することを防止することで、圧縮機の潤滑不良を防止することができる。
【0073】
実施の形態6.
図13は、この発明の実施の形態6による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。図13において、油回収容器39は弁28を介してアキュムレータ22と接続されると共に、弁29を介して圧縮機1の吸入配管と接続される。また、油追加充填容器52は、弁30を介してアキュムレータ22と接続されると共に、弁31を介して圧縮機1の吸入配管と接続される。
【0074】
既設配管から回収した油を回収容器39に回収する場合には、弁28、29を開き、弁30、31を閉じ、アキュムレータ22内の油を回収容器39内部に流入させて貯留する。
所定時間、回収を行った後は、弁28、29を閉じ、弁30、31を開き、アキュムレータ22内の油を、一旦、油追加充填容器52に流入させる。油追加充填容器52では、流入した油と新油のエステル油が混合し、その混合した油が、油追加充填容器52に流入した油の量に応じて、油追加充填容器52から圧縮機1の吸入へ弁31を介して供給される。
【0075】
次に、図14〜図16はそれぞれ油追加充填容器の構造例を示す図である。図14では、油追加充填容器52を新油であるエステル油が溜まる空間76aと既設配管から回収した鉱油が溜まる空間76bとに分け、空間76b内に溜まる既設配管から回収した油と新油との境界に仕切板72を設けて、既設配管から回収した油と新油とが混合しないようにする。さらに、仕切板72は、既設配管から回収した油の油追加充填容器52への流入量に応じて移動し、新油を流出管71から流出させる構造とする。
【0076】
図15は、油追加充填容器52内に上部を開放した容器72を設け、油追加充填容器52内部充填したエステル油に浮かべ、容器72には既設配管から回収した油を流入させる。これにより、容器72には、油の流入量に応じてエステル油内に沈み込み、エステル油の液面が上昇するとエステル油が流出管71から流出する仕組みである。
【0077】
図16は、油追加充填容器52内に上部と下部を交互に開口した仕切板75a,75b,75c,75d,75e,75fを設け、仕切板75aと油追加充填容器52とで作られた空間内に既設配管から回収した油を流入させると、この量に対応して、仕切板75bの上部から油がオーバーフローする。このとき、仕切板75aと油追加充填容器52とで作られた空間内に流入した油は、その空間にあるエステル油と瞬時に一様に混ざりあうことはないので、仕切板75bの上部からオーバーフローする油はエステル油の新油に近くなる。さらに、順次、油は仕切板75d,75fを油がオーバーフローしていくと、より新油に近い油を流出配管72から流出させることができる。
【0078】
図17〜図19は、この実施の形態における油追加充填手段の他の例を示す図である。
図17はアキュムレ−タに油追加充填機能を備えた例で、アキュムレータ22内部に初めからエステル油を充填し、吸入管48の下部から一定量ずつ圧縮機1にエステル油を返油してもよい。
また、図18に示すように、アキュムレータ22内を仕切板54で空間57aと空間57bに分け、空間57aには仕切板54の上端まで油を封入しておき、既設配管から回収した鉱油が空間57aに流入すると、空間57aに封入されたエステル油と混合し、鉱油濃度が低下して油が仕切板54の上部からオーバーフローして空間57bに流入し、吸入管48の下部から一定量ずつ圧縮機1にエステル油を返油してもよい。
【0079】
さらに、図19に示すように、油追加充填容器52をアキュムレータ22の上流に配置し、油追加充填容器52とアキュムレータ22を接続する配管の油追加充填容器52内の端部を、所定の高さで開口させ、その高さまで、油追加充填容器52内にエステル油を充填し、既設配管中から回収した鉱油を油追加充填容器52内のエステル油と混合させ、鉱油濃度が低下した油を油追加充填容器52に流入した油の量に応じて、圧縮機1に返油してもよい。
これらの図17〜図19に示したアキュムレータは、実施の形態1または2における冷凍サイクル装置に適用できる。またそのアキュムレータ内での油追加充填の原理は、他の実施の形態の冷凍サイクル装置にも適用できる。
【0080】
以上説明したように、この実施の形態では、第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の冷媒回路内の一部に、第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を追加充填する追加充填手段を設ける。したがって、第二の冷媒の潤滑油が回収手段(蓄積手段)に回収されて減少し、圧縮機内の潤滑油が枯渇することを防止することで、圧縮機の潤滑不良を防止することができる。
【0081】
発明の形態7.
図20は本発明の実施の形態7による冷凍サイクル装置の冷媒回路構成を示す図である。
図20において、圧縮機1、熱源側熱交換器(凝縮器)2を連通してなる室外機と、絞り装置3、負荷側熱交換器(蒸発器)4を連通してなる室内機と、室外機と室内機を液管9とガス管10で接続してなる冷媒回路構成を持ち、この冷媒回路のガス管10と圧縮機1の間の配管に油分離回収器25を配置する。さらに、油分離回収器25の下流の配管を分岐し、電磁弁7を介して油タンク6を接続する。なお、図20は簡略化のため冷凍サイクル装置の主要部のみ示しているが、実際には各実施の形態のような冷媒回路を構成している。また、油分離回収器25の構造は適切な範囲において他の実施の形態で説明したものが適用されうる。
【0082】
動作について説明する。室外機、室内機を鉱油が残留する既設配管である液管9とガス管10で接続して、冷媒回路内を真空引き後、HFC系冷媒(例えばR407C)を充填し、通常の運転を開始する。通常の運転では、圧縮機1を吐出した圧縮機1内の冷凍機油であるエステル油を含む高温・高圧のガス冷媒は熱源側熱交換器2で凝縮・液化し液管9を流れる。この際、液管9内部に残留する鉱油を液冷媒とともに押し流す。液管9を流れた液冷媒は絞り装置3で絞られ、低温・二相状態となり負荷側熱交換器4に流入し蒸発・気化すると共にガス管10に流れる。ガス管10を流れるガス冷媒は、せん断力により壁面に付着した鉱油を引きずるように流して行き、油分離回収器25に流入する。ここで、油分離回収器25に流入する油は、圧縮機1から持出されたエステル油と液管9およびガス管10から回収した鉱油の混合油である。
【0083】
油量検知センサ11は圧縮機1内のエステル油の量を検知し、圧縮機1内のエステル油の量が所定値よりも低下した場合には、電磁弁7を開き、油タンク6からエステル油を圧縮機1の吸入配管に流入させ、冷媒ガスと共に圧縮機1にエステル油を流入させ圧縮機1内のエステル油を補充する。ここで、圧縮機1内の油面に従って動くフロートを設け、圧縮機1内の油面の低下と共に、油タンクから油を圧縮機に供給する弁を開いて、油タンク内のエステル油を圧縮機1内に供給してもよい。油分離回収器25は所定時間後、冷媒回路から切り離す。この際、切り離すタイミングは、運転容量や冷凍サイクルの高低圧の情報から、適宜、決定する。
【0084】
図21に油タンク6からエステル油を圧縮機1に供給する構造を示す。図21において、18は油面制御器であり、油面制御器18は上部連結管16と下部連結管17により圧縮機1と連結されると共に、配管19により油タンク6とも接続される。また、油面制御器18内にはフロート弁15が内蔵される。また、油タンク6は、圧縮機吐出側に接続された油分離器がある場合には、そこで分離した油を油タンク6に流入させる構成としてもよい。
【0085】
動作について説明する。圧縮機1内の油面が低下すると、油面制御器18内の油面も連動して低下する。油面制御器18内の油面が所定値以下に低下すると、フロート弁15が開き、配管19から油タンク6内のエステル油が油面制御器18内に流入する。その結果、油面制御器18の油面高さが高くなると共に、下部連結管17を通じて油面制御器18から圧縮機1へエステル油が流れ込み、圧縮機1内のエステル油が所定値以下になるのを防止することができる。
なお、以上説明したこの実施の形態の油量保持手段は、実施の形態1〜6の各冷凍サイクル装置に適用できるものである。
【0086】
以上説明したように、この実施の形態では、冷凍サイクル装置内に、冷媒回路内の潤滑油の量が一定になるように保持する油量保持手段を備えている。したがって、冷媒回路内へ充填する第二の冷媒の潤滑油が多くなりすぎて、圧縮機内の油量増加による圧縮機の効率低下、圧縮室へ潤滑油が混入し液圧縮による圧縮機の破損、熱交換器での油滞留量増加による伝熱性能の低下を防止することができる。また、逆に冷媒回路内の第二の冷媒の潤滑油が減少しすぎることも防止できる。
また、油分離回収器は所定時間後、言い換えれば鉱油の分離回収運転の終了後には、冷媒回路から取り外すことができる。これにより省スペース化を図れる。なお、油分離回収器は、利用側機から熱源機に冷媒を還流させる冷媒回路、特に熱源機内の冷媒回路に設けるとよい。
【0087】
発明の形態8.
図22は本発明の実施の形態8による冷凍サイクル装置の冷媒回路構成を示す図である。図22において、圧縮機1、熱源側熱交換器2、第二の絞り装置13、冷媒熱交換器14で構成される第一の閉ループ冷媒回路と、冷媒熱交換器14、液ポンプ12、液管9、絞り装置3、負荷側熱交換器4、ガス管10および油分離回収器25で構成される第二の閉ループ冷媒回路を有し、第一の閉ループ冷媒回路と第二の閉ループ冷媒回路は冷媒熱交換器14にて非混合状態で熱交換する構成である。
【0088】
動作について説明する。第一の閉ループ冷媒回路において、圧縮機1を吐出した圧縮機内の冷凍機油であるエステル油を含む高温・高圧のガス冷媒は熱源側熱交換器2で凝縮・液化し、冷媒熱交換器14を流れ、第二の閉ループ冷媒回路内の冷媒と熱交換器し、自身は蒸発・気化し、圧縮機1へ戻る。また、第二の閉ループ冷媒回路において、冷媒熱交換器14にて凝縮・液化した冷媒が液ポンプ12によって流動し、液管9を流れる。この際、液管9内部に残留する鉱油を液冷媒とともに押し流す。液管9を流れた液冷媒は絞り装置3で絞られ、低温・二相状態となり負荷側熱交換器4に流入し蒸発・気化すると共にガス管10に流れる。
【0089】
ガス管10を流れるガス冷媒は、せん断力により壁面に付着した鉱油を引きずるように流して行き、油分離回収器25に流入し、油分離回収器25内で鉱油と冷媒ガスが分離され、鉱油は油分離回収器25内に貯溜される。油分離回収器25、冷媒熱交換器14、冷媒液ポンプ12および第二の絞り装置13は、所定時間後、冷媒回路から切り離し、室外機と室内機を液冠およびガス管10で直結して運転する。この際、切り離すタイミングは、運転容量や冷凍サイクルの高低圧の情報から、適宜、決定する。
【0090】
以上説明した各実施の形態における構成部分の構造、冷媒回路の接続、機能などは必要に応じまた適合する範囲において、取り入れたり、組み合わせたりすることが可能である。煩雑さを避けるためすべての説明をすることは割愛する。
【0091】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成されているので以下のような効果を奏する。
この発明の冷凍サイクル装置およびその運転方法では、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を連続的に冷媒回路内の一部で分離する潤滑油分離手段と、分離された潤滑油を回収・蓄積する回収手段とを設け、あるいは、潤滑油を分離かつ回収する潤滑油分離回収手段を設け、さらにその回収手段あるいは分離回収手段をバイパスするバイパス手段を設ける。また、その分離回収運転の運転時間、運転モード、運転容量等の物理量を検知する手段を備える。これにより、当該物理量が所定の条件を満たすことで分離回収に必要な運転時間を決定できる。また、その後に通常運転に切換できる。したがって、これにより、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の劣化した潤滑油が、第二の冷媒の潤滑油と混合して劣化することを防止することができる。また、分離回収運転に必要な時間を適切に決定できる。
【0092】
また、潤滑油分離手段あるいは分離回収手段は、延長配管のガス管もしくは、室外機の低圧ガス配管中に設ける。したがって、既設の延長配管および室内機から回収された第一の冷媒の潤滑油を、圧縮機に流入する前に捕獲することができる。
【0093】
また、潤滑油分離手段をアキュムレータと一体に形成する。これによりこの部分のコンパクト化を図ることが出来る。
【0094】
また、潤滑油回収手段(蓄積手段)に、潤滑油中に溶解または流入した第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設ける。これにより、液冷媒が回収手段に流入することで回収手段(蓄積手段)が満液になり、回収手段(蓄積手段)に蓄積されていた第一の冷媒の潤滑油が再流出することを防止することができる。
【0095】
また、冷凍サイクル装置内の高温の冷媒蒸気または冷媒液を用いて回収手段(蓄積手段)に溜まった潤滑油中の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を設ける。したがって、蒸発手段として別熱源を設ける必要がなく、安価に装置の信頼性を高めることができる。
【0096】
また、第一の冷媒としてCFC系冷媒もしくはHCFC系冷媒とし、第二の冷媒としてHFC系冷媒もしくはHC系冷媒とする。このため、環境に配慮した冷媒を使用した冷媒への置き換えにおいて、延長配管および室内機の流用を可能とすることで、延長配管および室内機の設置工事を省略し、安価にユニットの置き換えを行うことができる。
【0097】
また、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油と第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油の第二の冷媒に対する溶解度の差を利用して、第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を抽出分離する抽出手段を設ける。また、第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を抽出分離した後の、第一の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を回収・蓄積する潤滑回収手段(蓄積手段)を設ける。したがって、第二の冷媒の潤滑油が回収手段(蓄積手段)に回収される量を適度に抑え、圧縮機内の潤滑油が枯渇することを防止することで、圧縮機の潤滑不良を防止することができる。
【0098】
また、第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の冷媒回路内の一部に、第二の冷媒を用いた冷凍サイクル装置の潤滑油を追加充填する追加充填手段を設ける。したがって、第二の冷媒の潤滑油が回収手段(蓄積手段)に回収されて減少し、圧縮機内の潤滑油が枯渇することを防止することで、圧縮機の潤滑不良を防止することができる。
【0099】
また、冷媒回路内の潤滑油の量が一定になるように保持する油量保持手段を有する。したがって、冷媒回路内へ充填する第二の冷媒の潤滑油が多くなりすぎて、圧縮機内の油量増加による圧縮機の効率低下、圧縮室へ潤滑油混入し液圧縮による圧縮機の破損、熱交換器での油滞留量増加による伝熱性能の低下を防止することができる。第二の冷媒の潤滑油が少なくなりすぎることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置の他の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置のさらに他の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による冷凍サイクル装置のさらに他の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による冷凍サイクル装置の室外機の要部の拡大構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による冷凍・空調装置の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による、冷凍サイクル装置における熱源機の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による、冷凍サイクル装置における熱源機の冷媒回路の概略構成を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態5による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態5による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態5による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態6による冷凍サイクル装置の室外機の概略構成を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態6による油追加充填容器の構造例を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態6による油追加充填容器の他の構造例を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態6による油追加充填容器のさらに他の構造例を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態6による油追加充填手段の他の例を示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態6による油追加充填手段の他の例を示す図である。
【図19】 この発明の実施の形態6による油追加充填手段の他の例を示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態7による冷凍サイクル装置の冷媒回路構成を示す図である。
【図21】 この発明の実施の形態7による冷凍サイクル装置の流量保持手段の例を示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態8による冷凍サイクル装置の冷媒回路構成を示す図である。
【符号の説明】
100 熱源機、 200 室内機、 1 圧縮機、 2 熱源側熱交換器、 3 膨張弁、 4 室内熱交換器、 20 油分離器、 22アキュムレータ、 23 返油用毛細管、 24 返油回路、 25 油分離回収器、 28,29 弁、 32 冷媒熱交換器、 33 絞り装置、 34 冷媒回路、 35 油分離器、 37 均圧管、 39回収容器、 48 吸入管、 61 配管、 80 油回収器。
Claims (20)
- 既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換した冷凍サイクル装置であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路において、前記冷媒回路から分岐して前記冷媒回路に接続された分岐回路と、前記分岐回路に設けられ第二の冷媒から第一の潤滑油を分離回収する油分離回収器と、前記第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填する追加充填手段と、を備え、所定時間の油分離回収運転の後に前記分岐回路を閉じることを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 前記分岐回路を、利用側機の冷媒排出口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記分岐回路を熱源機の冷媒流入口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたことを特徴とする請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒回路にアキュムレータを更に備え、
前記分岐回路が前記アキュムレータを介して前記冷媒回路に接続されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。 - 前記油分離回収器に溜まる第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
- 既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換した冷凍サイクル装置であって、
冷媒が循環する冷媒回路と、
前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、
前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路に設けられ、前記第二の冷媒から前記第一の潤滑油を分離すると共に、分離した前記第一の潤滑油を排出する油分離器と、
前記油分離器の油排出口から分岐して、前記圧縮機と前記油分離器との間の前記冷媒回路に接続された第一および第二の分岐回路と、
前記第一の分岐回路に設けられ前記油分離器の油排出口から排出された油を回収する油回収器と、を備え、
前記第一の分岐回路を開き第二の分岐回路を閉じて所定時間の油分離回収運転を行った後に前記第二の分岐回路を開き前記第一の分岐回路を閉じることを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 前記油分離器を、利用側機の冷媒排出口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたことを特徴とする請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記油分離器を熱源機の冷媒流入口と前記圧縮機の冷媒吸入口との間の前記冷媒回路に設けたことを特徴とする請求項7に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒回路にアキュムレータを更に備え、
前記第一の分岐回路が前記アキュムレータを介して前記冷媒回路に接続されたことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。 - 前記油分離器をアキュムレータと一体に形成したことを特徴とする請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記油回収器に溜まる第二の冷媒を蒸発させる冷媒蒸発手段を備えたことを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
- 前記アキュムレータに冷媒液を注入する手段と、前記アキュムレータで冷媒液から分離した第一の潤滑油を排出する手段とを備えたことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
- 前記第一の分岐回路において、前記油分離器の油排出口と前記油回収器との間に、前記第二の潤滑油を抽出し冷媒回路に回収する抽出回収手段を設けたことを特徴とする請求項6〜12のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
- 前記抽出回収手段は、前記第一の潤滑油と前記第二の潤滑油との前記第二の冷媒に対する溶解度の差を利用して前記第二の潤滑油を抽出する手段であることを特徴とする請求項13に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填する追加充填手段を設けたことを特徴とする請求項6〜14のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
- 前記追加充填手段は、前記冷媒回路における前記第二の潤滑油の量を制御する油量制御手段を有することを特徴とする請求項1又は15に記載の冷凍サイクル装置。
- 既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換した冷凍サイクル装置であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路において、第二の冷媒から第一の潤滑油を分離回収する油分離回収器を備え、所定時間の油分離回収運転の後に前記油分離回収器を取り外すことを特徴とする冷凍サイクル装置。
- 冷凍サイクル装置において既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換するための冷凍サイクル装置の運転方法であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷凍回路において、前記冷媒回路から分岐して前記冷媒回路に接続された分岐回路と、前記分岐回路に設けられ第二の冷媒から第一の潤滑油を分離回収する油分離回収器と、前記第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填する追加充填手段と、を備え、冷媒を前記分岐回路に通して所定時間の油分離回収運転を行った後、前記分岐回路を閉じて通常運転をすると共に、前記油分離回収運転により減少した第二の潤滑油を前記冷媒回路に追加充填することを特徴とする冷凍サイクル装置の運転方法。
- 冷凍サイクル装置において既使用の第一の冷媒と第一の潤滑油とを新規に第二の冷媒と第二の潤滑油とに交換するための冷凍サイクル装置の運転方法であって、冷媒が循環する冷媒回路と、前記冷媒回路に設けられ吸入した冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機の冷媒吸入側の前記冷媒回路に設けられ、前記第二の冷媒から前記第一の潤滑油を分離すると共に、分離した前記第一の潤滑油を排出する油分離器と、前記油分離器の油排出口から分岐して、前記圧縮機と前記油分離器との間の前記冷媒回路に接続された第一および第二の分岐回路と、前記第一の分岐回路に設けられ前記油分離器の油排出口から排出された油を回収する油回収器と、を備え、前記第一の分岐回路を開き前記第二の分岐回路を閉じて所定時間の油分離回収運転を行った後に前記第二の分岐回路を開き前記第一の分岐回路を閉じて通常運転することを特徴とする冷凍サイクル装置の運転方法。
- 前記油分離回収運転において、運転モード、運転時間、運転容量を含む物理量の少なくともいずれかを検知して、油分離回収運転の運転時間を決めるようにしたことを特徴とする請求項18又は19に記載の冷凍サイクル装置の運転方法。
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