JP4803234B2 - 配管洗浄装置 - Google Patents

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Description

この発明は、配管の洗浄装置に関するものであり、さらに詳しくは、冷凍サイクル装置において熱源側ユニットと利用側ユニットを新たな冷媒および冷凍機油を用いるものに交換する際、接続配管を交換することなく使用するために、配管内に残留する異物を洗浄除去する配管洗浄装置に関するものである。
従来のCFCおよびHCFC冷媒を用いた冷凍機で使用されてきた既設配管を洗浄する方法としては、HFC等の新冷媒を洗浄媒体とし、新冷媒対応の熱源側ユニットを洗浄媒体搬送手段として、高低圧熱交換器、減圧装置、分離装置などから成る洗浄装置により、冷媒を気液二相状態とした後に配管内を循環させ、洗浄する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、新冷媒対応の熱源側ユニットに置換後、利用側ユニット内の電動膨張弁の開度調整により吸入過熱度を大きくする油回収運転でアキュムレータに溜まる油を回収する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−141340号公報(第4―8頁、第1図〜第6図) 特開2003−302127号公報(第4―9頁、第1図〜第3図)
従来の方法では、新冷媒対応の熱源側ユニットおよび洗浄装置により配管内の洗浄を行い、洗浄終了後に洗浄装置の取外し、再度真空引きなどを行う必要があり、手間がかかる。
また、熱源側ユニットから利用側ユニットまでの既設配管の取りまわしが、現地の建築物状況に依存するため複雑で、熱源側ユニット内の圧縮機の回転数を制御できない冷凍サイクルにおいては、配管洗浄中の圧力損失などの影響により、十分な洗浄を行えない可能性がある。
さらに、従来の利用側ユニットの減圧装置調整により吸入過熱度を大きくする制御は電動膨張弁を有するようなシステム、例えば空気調和機では可能であるが、利用側ユニットが例えばショーケースのように温度膨張弁を備えた、冷凍機のような冷凍サイクル装置には適用できない。また、従来のように、利用側ユニットに気液二相状態で冷媒を流通させると温度膨張弁が絞り込み、低圧が下がり込むため、安定した洗浄運転を行えない可能性がある。
また、多数のショーケースが1台の冷凍機に接続されたスーパーマーケットの食品売場の冷凍サイクル装置の配管洗浄の場合は、長期間店舗を閉鎖することは不利益となるため、冷凍サイクル装置の交換作業を極めて短時間で行う必要があり、また、配管が天井内や床下などを複雑に配設されており、配管まで交換することが困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は簡易な作業で、短時間に、確実に配管を洗浄することができる配管洗浄装置を得るものである。第2の目的は、交換後の冷凍装置において、冷凍能力の向上および性能向上を可能とする配管洗浄装置を得るものである。
この発明に係る配管洗浄装置は、圧縮機、熱交換器を備える熱源側ユニットと、開閉弁、温度式膨張弁、熱交換器を備える1台もしくは複数台の利用側ユニットと、それらを接続する液管及びガス管により冷媒回路を形成する冷凍サイクル装置の作動冷媒を変更する際に、HFC、HCなどの冷媒を洗浄媒体とし、新冷媒対応の熱源側ユニットを洗浄媒体搬送手段として用いるとともに、冷媒−冷媒熱交換器、第1の減圧手段、第2の減圧手段および異物回収容器などを備える配管洗浄装置により気液二相状態の冷媒で配管内の洗浄を行う洗浄方法に用いられるものであって、新冷媒対応の1台もしくは複数台の利用側ユニットのそれぞれ分岐された配管の末端を連通するバイパス管およびこのバイパス管を開閉する開閉弁を備え、配管洗浄装置は、新冷媒対応の熱源側ユニットと液管及びガス管に接続され、配管洗浄運転モードでは、熱源側ユニットから出たガス冷媒は配管洗浄装置内の冷媒−冷媒熱交換器の高圧側に流入し、低圧の冷媒と熱交換して気液二相冷媒となって液管へと流れ、液管を通過した気液二相冷媒は利用側ユニットには流入せず利用側ユニットの端末部のバイパス管を通過してガス管に流入し、第1の減圧手段を介して配管洗浄装置の冷媒−冷媒熱交換器の低圧側に流入し、高圧ガス冷媒と熱交換して蒸発し過熱ガスとなって異物回収容器に流入するように構成され、配管洗浄後の通常冷却運転モードでは、利用側ユニットのバイパス管には冷媒を流通させず、熱源側ユニットから出た液冷媒は配管洗浄装置内の冷媒−冷媒熱交換器の高圧側に流入し、そこを流出した液冷媒の一部は第2の減圧手段により減圧され、低圧の気液二相状態と変化して再び冷媒−冷媒熱交換器の低圧側へ流入し、高圧側液冷媒との熱交換により高圧側液冷媒の過冷却度を増すことにより、配管洗浄装置を過冷却熱交換器として再利用するものである。
この発明の配管洗浄装置は、配管洗浄装置を配管洗浄後も再利用できるので、冷凍サイクル装置の性能を向上させることができるとともに、配管の洗浄後に上記配管洗浄装置を取外して再度真空引きおよび冷媒充填を行う手間が省けるため、短時間に簡単に配管を洗浄できるという効果がある。
また、配管洗浄装置を熱源側ユニットと配管との間に接続し、利用側ユニットの末端を連通させて運転させるとともに、洗浄装置内に高圧側と低圧側を連通させる回路を備えることにより、安定的に冷媒を流通させることができ、確実に配管を洗浄できるという効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態における作動冷媒交換前の冷凍サイクル装置を示す冷媒回路図である。図において、1は熱源側ユニットであり、2は複数台設置された利用側ユニットである。3、4は熱源側ユニット1と利用側ユニット群2を接続する配管で、3は液管、4はガス管である。熱源側ユニット1は圧縮機5、凝縮器6、レシーバ7、そしてアキュムレータ8で構成され、液操作弁12を介して液管3に、ガス操作弁13を介してガス管4に接続される。また、利用側ユニット2はこの実施の形態では2a、2b、…など複数のショーケースのグループとして設置され、ショーケースは液電磁弁9、温度膨張弁10、蒸発器11で構成されている。この冷凍サイクル装置の作動冷媒はR12、R22などのCFC、HCFC冷媒であり、冷凍機油には鉱油が用いられている。
この冷凍サイクル装置は、通常冷却運転時、次のような動作を行う。圧縮機5で圧縮された高温高圧のガス冷媒は、凝縮器6で外気に放熱して凝縮する。凝縮した高圧液冷媒は、レシーバ7に貯留されるとともに、液管3を通って利用側ユニット2へと流れる。さらに利用側ユニット2においては、開放された液電磁弁9を通過し、温度膨張弁10により減圧され、低圧二相冷媒となる。この低圧二相冷媒は蒸発器11により利用側の冷却負荷から吸熱し、低圧ガス冷媒となってガス管4、アキュムレータ8を通って再び圧縮機5に吸入される。この動作により、利用側負荷から吸熱し、外気に放熱する冷凍サイクルを形成する。
ここで、作動冷媒R12またはR22と潤滑油である鉱油は相溶であるため、液管3においては互いに溶解した状態で、すなわち冷媒と油は同じ速度で流動する。一方、蒸発器11およびガス管4においては、冷媒はガス状態であるため、鉱油は分離し、配管壁に付着して冷媒よりゆっくりと流動する。よって、蒸発器11およびガス管4には相当量の鉱油が滞留している。この鉱油を洗浄除去することがこの発明の目的である。
次に、図2を参照して配管洗浄装置の構成を説明する。図2は配管洗浄装置が取り付けられたときの冷媒回路図である。また図2において、百番台の番号は新冷媒対応であることを示すものであり、下二桁は旧冷媒対応のものと等しい。すなわち、101は新冷媒対応の熱源側ユニットであり、102は新冷媒対応の利用側ユニットである。
配管洗浄装置14は、冷媒−冷媒熱交換器15および第1の減圧手段16、第2の減圧手段17、圧力調整弁18、鉱油回収容器19、異物吸着手段20とその前後に電磁弁21a、21b、開閉弁22a、22b、22c、22d、制御装置35よりなる。接続口は液入口ポート23、液出口ポート24、ガス入口ポート25、ガス出口ポート26の4箇所であり、熱源側ユニット101には液入口ポート23とガス出口ポート26が繋がれ、液出口ポート24には液管3、ガス入口ポート25にはガス管4が接続される。そして、利用側ユニット102の配管洗浄手段としての構成としては、それぞれ分岐された配管の末端を連通するバイパス管27a、27bおよびこのバイパス管にそれぞれ設けられた開閉弁28a、28bとが接続されている。
続いて、図2および図3を参照して洗浄運転時の動作を説明する。図3は洗浄運転時の冷凍サイクル状態を示すPh線図である。制御装置35の運転モードを洗浄運転モードへ切り替えることにより、電磁弁21a、21bおよび第2の減圧手段17は閉止され、また、開閉弁22a、22dも全閉とし、この部位には冷媒を流通させない。また、利用側ユニット群102においては、液電磁弁109はすべて閉止され、開閉弁28a、28bは開放されるため、冷媒はバイパス配管27a、27bを通過し、利用側ユニット内に流れることはない。
圧縮機105から吐出されるガス冷媒(図3の状態A)は凝縮器106に流入するが、ここでの冷媒圧力は外気温度相当の飽和圧力に近く、ほとんど凝縮せずに流出する(図3の状態B)。レシーバ107にも液冷媒が貯留されることなく通過し、冷媒−冷媒熱交換器15の高圧側へ流入する。ここで、状態Bのガス冷媒は低圧の冷媒と熱交換を行い、気液二相流(図3の状態C)へと状態変化して液管3へと流れる。
この状態Cの気液二相冷媒は、液管3の管壁に付着する鉱油を引き剥がしながら進行し、バイパス管27a、27bを通過後、さらにガス管4を通って管壁に残留する鉱油を引き剥がしながら再び配管洗浄装置14へと戻る。
配管洗浄装置14へ戻った状態Dの気液二相冷媒は、第1の減圧手段16により減圧され、低圧二相冷媒(図3の状態E)となって冷媒−冷媒熱交換器15の低圧側に流入する。前述のように、低圧二相冷媒はここで高圧ガス冷媒と熱交換して蒸発後、過熱ガス(図3の状態F)となって回収した鉱油とともに鉱油回収器19に流入する。この鉱油回収器19に鉱油が回収され、冷媒ガスは再び圧縮機105に吸入される。
前述の動作により、HFC冷媒と鉱油は非相溶であるが、液管3、ガス管4には高圧の気液二相冷媒が循環するため、管壁に付着する鉱油を引き剥がしながら冷媒中を移動させ、短時間で配管を清浄することが可能である。
また、液管3を通過した気液二相冷媒は利用側ユニットには流通せず、利用側ユニット102の端末部のバイパス管27a、27bを通過し、ガス管4に流入するので、利用側ユニットの102の温度式膨張弁110で絞られること無く、安定した状態で洗浄運転を行うことができる。
ここで、冷凍装置の配管系統によっては、バイパス管27が1箇所しかない場合や、末端の利用側ユニットが小容量であるがゆえに末端の液管径が熱源側ユニット容量に対して非常に細い場合などが考えられる。このような場合には配管側の圧力損失が大きくなり、第1の減圧手段16を全開にしても圧縮機105の吸入過熱度が大きくなり過ぎる危険性がある。
そのために、圧力差保持手段としての圧力調整弁18が設置されている。この圧力調整弁18はその前後の圧力差が所定値、例えば1MPa以上となるとその圧力を保持すべく開放されるという機能を有する。この動作により、圧縮機105により循環する冷媒の一部が圧力調整弁18を介して第1の減圧手段16手前へと流れ、配管3、4へ流れる冷媒が減少し、配管側の圧力損失が過大となることを防止する。よって、第1の膨張弁16は配管側が如何なる形態であっても吸入過熱度を所定範囲内に制御することが可能となる。
なお、圧力調整弁18の代わりに電子式膨張弁(以下LEVと記述)等の弁を圧力差保持手段として用いて、制御装置35により圧力差が所定値以下となるべく制御を行っても良い。この場合の制御方法を、図4に示す制御フローに基づき説明する。まず、制御装置35において、運転モードの確認を行う(ステップS1)。洗浄運転以外のモードではLEV等の弁は閉止し、この部分に冷媒を流通させない(ステップS5)。洗浄運転モードにおいては、洗浄装置14内の液出口ポート24の直前およびガス入口ポート25の直後の圧力を取り込み、圧力差を計算する(ステップS2)。この圧力差が設定値、例えば1MPaより大きい場合は、前記LEV等の弁を開き、圧縮機105により循環する冷媒の一部を第1の減圧手段16手前へと流入させる(ステップS3)。この制御を前記圧力差が、設定値、例えば1MPa以下になるまで繰り返し、設定値以下となった場合は弁の開度を維持する(ステップS4)。これにより、配管3、4へ流れる冷媒量が減少し、配管側の圧力損失が過大となることを防止する。
また、配管側の差圧が過大となる場合は、洗浄冷媒を追加充填してもよい。冷媒を追加充填することで、配管内を流通する冷媒の乾き度が小さくなり、体積流量が減少することで圧力損失を小さくすることができる。さらに、配管を流通する液冷媒が増加することで洗浄性能が向上し、より短時間に洗浄することが可能となる。
さらに、既設配管内の洗浄後の通常冷却運転時は、制御装置35の運転モードを通常冷却運転モードに切り替え、上記配管洗浄装置14を過冷却熱交換器として再利用する。
図2を参照して通常冷却運転時に上記配管洗浄装置14を過冷却熱交換器として再利用した場合の動作を説明する。
配管洗浄装置14内の制御装置35の運転モードを通常冷却運転モードへ切り替えることにより、電磁弁21a、21b、第1の減圧手段16は閉止され、また、圧力調整弁18、開閉弁22b、22cは閉止され、この部分、すなわち、鉱油回収容器19、異物吸着手段20に冷媒を流通させない。利用側ユニット群102においても開閉弁28a、28bは閉止され、この部分、すなわち、バイパス管27a、27bに冷媒を流通させない。また、開閉弁22a、22dは開放され、第2の減圧手段17が制御装置35により動作するように操作される。
圧縮機105から吐出された高温高圧のガス冷媒は凝縮器106で外気に放熱して凝縮液化し、レシーバ107に貯留されるとともに液冷媒は冷媒−冷媒熱交換器15の高圧側へ流入する。冷媒−冷媒熱交換器15の高圧側を流出した液冷媒の一部は第2の減圧手段17により減圧され、低圧の気液二相状態と変化して再び冷媒−冷媒熱交換器15の低圧側へ流入し、高圧側液冷媒との熱交換により、高圧側液冷媒は過冷却度を増し、一方低圧側冷媒は蒸発してガス冷媒となり、利用側ユニット102で蒸発した低圧ガス冷媒と合流して再び圧縮機105に吸入されるという動作を繰り返す。これにより、利用側ユニット102で利用できる蒸発エンタルピ差が拡大するとともに、低圧側の圧力損失低減により冷媒流量が増加し冷凍能力の向上が可能となる。また、圧縮機吸入側の冷媒ガス温度が低下し、圧縮機の吐出温度昇温を防止できる。
このような動作を行うことにより、配管洗浄運転後に上記配管洗浄装置を取外しすることなく再利用できるため、取外しの作業工程を省くことができる。
続いて、図5を参照しながら洗浄作業時の工程を説明する。図5はこの発明の実施の形態1における作業フローである。
ステップS11においては、図1に示す冷媒回路において、液操作弁12を閉止し、圧縮機5を運転する。この運転により液管3、利用側ユニット2、ガス管4内にある冷媒はすべて熱源側ユニット1内の凝縮器6およびレシーバ7に回収される。
ステップS12では、熱源側ユニット1を新冷媒対応の熱源側ユニット101に交換するとともに、熱源側ユニット101と液管3およびガス管4の間に配管洗浄装置14を取り付ける。その状態での冷媒回路が図2である。一方、利用側ユニット2においては、新冷媒対応の利用側ユニット102に交換するとともに、末端の利用側ユニットに液配管とガス配管をバイパスする配管を取付け、複数の端末部にバイパス管27a、27bおよび開閉弁28a、28bが接続される。このバイパス管27a、27bを備えることにより、利用側ユニット102には洗浄冷媒を流通させずに洗浄運転可能となる。この作業後、ステップS13で冷凍装置内を真空引きする。さらにその後、ステップS14で新冷媒(例えばR404A)が充填される。
ステップS15では、前述の洗浄運転を行う。運転時間は数時間程度である。この洗浄運転により、液管3、ガス管4に滞留していた鉱油は洗浄装置14内の鉱油回収容器19に回収される。
ここで、図6に、ある冷凍サイクルにおける、洗浄運転時間と冷凍サイクル内の残鉱油量の関係を示す。図6より、この冷凍サイクルシステムでは洗浄運転を1時間以上行えば、サイクル内の残鉱油量がほぼ一定となることが判る。ただし、このデータはある1つの冷凍サイクルにおける結果であり、実際の市場では配管の取りまわし方法などにより大きく変化する可能性がある。そのため、洗浄運転は配管の取りまわしなどにあわせ、数時間程度運転を行う。
ステップS16では、塩素化合物回収運転が行われる。これは、配管内にわずかに残留した異物、特に、圧縮機の潤滑に悪影響を及ぼす塩素化合物を、例えば活性炭を含む、異物吸着手段20により取り去る目的で行われる。このときの動作を図2を参照して説明する。
この塩素化合物回収運転では、利用側ユニット102の開閉弁28a、28bを閉止し、通常の冷却運転を行う。そのときの動作は前述の通りである。一方、配管洗浄装置14では、この塩素化合物回収運転時に制御装置35の運転モードを塩化物回収運転モードへ切り替えることにより、電磁弁21a、21bを開放し、液冷媒の一部が異物吸着手段20へ流通するようにする。また、開閉弁22a、22dは開放され、開閉弁22b、22c、第1の膨張手段16および圧力調整弁18は閉止される。第2の膨張手段17は熱源側ユニット101より流入する高圧液冷媒の一部を減圧し、冷媒−冷媒熱交換器15によって、大部分の高圧液冷媒を冷却するように機能する。
なお、異物吸着手段20は、活性炭に限らず、例えばゼオライトや活性アルミナなど塩素化合物を吸着するものであればよい。
この塩素化合物回収運転は数時間から数十時間行われた後、電磁弁21a、21bが閉止され、異物吸着手段20は冷媒回路から切り離される。
このステップS16で、洗浄工程は終了である。次のステップS17では、配管洗浄装置14内の制御装置35の運転モードを通常冷却運転モードへ切り替え、通常冷却運転を行う。運転時の動作は前述の通りである。なお、塩素化合物回収運転モードから通常冷却運転モードへの切り替えは塩素化合物回収運転モード開始後、数時間で切り替わるなど、タイマーなどにより自動的に切り替わるようにしても良い。
以上のように、この発明の配管洗浄方法においては、交換前の冷媒を高圧気液二相の状態で安定的に配管内を循環させるようにしているので、短時間で確実に配管を洗浄することができる。
また、洗浄運転モードと通常冷却運転モードの2つの運転モードを設け、洗浄運転後に過冷却熱交換器として用いるため、冷凍サイクルの能力を向上させることができるとともに、洗浄運転終了後に配管洗浄装置を取外し、再度真空引きを行う手間が省け、作業工程を簡素化することができる。
また、利用側ユニットの末端をバイパスするようにしているので、利用側ユニット内を流通させずに安定的に洗浄冷媒を流通させることができる。
また、利用側ユニット間の圧力差を所定範囲内に保つ圧力差保持手段を設けたため、利用側ユニットの配管仕様によらず、洗浄運転時の冷凍サイクル動作を制御することができる。
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、凝縮器が熱源側ユニット内に一体に収められている一体型冷凍装置における配管洗浄装置および配管洗浄方法について説明したが、実施の形態2においては、凝縮器が圧縮機を内蔵する熱源側ユニットと別置のような場合の配管洗浄装置および配管洗浄方法について説明する。
図7は、上記のような場合の、冷凍サイクル装置を示す冷媒回路図である。図1と同一符号は説明を省略する。29は室外に設置されるリモート凝縮器であり、高圧ガス管30および戻り液管31で室内に設置される熱源側ユニット1に接続されている。6は凝縮器、32は送風機である。熱源側ユニット1にはリモート凝縮器29との接続ポート33、34が備えられている。
この実施の形態2の動作は前述の図1で説明したものと全く同一であるため説明を省略する。このような実施の形態2においては、高圧ガス管30、戻り液管31も洗浄対象となる。
この実施の形態2における配管洗浄装置14と接続された状態の冷媒回路図を図8に示す。この実施の形態2においても、まず熱源側ユニット1を新冷媒対応の熱源側ユニット101に、利用側ユニット2を新冷媒対応の利用側ユニット102へ交換するとともに、圧縮機105の吐出側接続ポート133は配管洗浄装置14の接続ポート23に繋がれ、また、配管洗浄装置14の液出口ポート24が高圧ガス管30に接続され、戻り液管31は液管3に接続される。また、リモート凝縮器29も新冷媒対応リモート凝縮器129に交換する。
この冷媒回路において以下のような洗浄運転を行う。圧縮機105から出た吐出ガスは冷媒−冷媒熱交換器15によって凝縮液化し、高圧ガス管30、戻り液管31、液管3、バイパス管27a、27b、ガス管4、というように流通する。すなわち、洗浄対象である高圧ガス管30、戻り液管31、液管3、ガス管4には凝縮液化した冷媒が流通することとなり、それら配管内に残留する鉱油を引き剥がしながら洗浄する。
この実施の形態2であるリモート凝縮器を備えた場合の配管洗浄方法においては、この洗浄運転終了後、配管洗浄装置14を図9に示すような位置に繋ぎ替える工程を有する。この工程では、液操作弁112と液管3の間に配管洗浄装置14の高圧側を接続する。また、高圧ガス管30は圧縮機105の吐出側へ、戻り配管31はレシーバ107入口に接続される。
この後の異物吸着手段20に冷媒を流通させる塩素化合物回収運転、冷媒―冷媒熱交換器15を過冷却熱交換器として用いる通常冷却運転については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、この実施の形態2によれば、リモート凝縮器を有する冷凍サイクル装置においても、リモート凝縮器側接続配管、利用側接続配管の両者に凝縮液化した冷媒を流通させることができるので、短時間で確実に配管を洗浄することができる。
また、利用側ユニットの末端をバイパスするようにしているので、利用側ユニットが温度式膨張弁を備えたものであっても、確実に洗浄冷媒を流通させることが可能である。
また、利用側ユニット間の圧力差を所定範囲内に保つ圧力差保持手段を設けたので、配管仕様によらず洗浄運転時の冷凍サイクル動作を制御することができる。
また、洗浄運転モードと通常冷却運転モードの2つの運転モードを設け、洗浄運転後に過冷却熱交換器として用いるため、冷凍サイクルの能力を向上させることができるとともに、洗浄運転終了後に配管洗浄装置を取外し、再度真空引きを行う手間が省け、作業工程を簡素化することができる。
この発明の活用例として、多数のショーケースが1台の冷凍機に接続されたスーパーマーケットの食品売場の冷凍サイクル装置の配管洗浄がある。長期間店舗を閉鎖することは不利益となるため、冷凍サイクル装置の交換作業を極めて短時間で行う必要があり、また、配管が天井内や床下などを複雑に配設されており、配管まで交換することが困難な場合に適している。
この発明の実施の形態1を示す作動冷媒変更前の冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1を示す作動冷媒変更後の冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1を示す洗浄運転時の冷媒状態を示すPh線図である。 この発明の実施の形態1に示す圧力差保持手順の制御フローである。 この発明の実施の形態1を示す配管洗浄手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1を示す配管洗浄時間と冷凍サイクル内の残鉱油量との関係である。 この発明の実施の形態2を示す作動冷媒変更前の冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態2を示す配管洗浄運転時の冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態2を示す作動冷媒変更後の冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。
符号の説明
1 熱源側ユニット、 2 利用側ユニット、
3 液管、 4 ガス管、
5 圧縮機、 6 凝縮器、
7 レシーバ、 8 アキュムレータ、
9 液電磁弁、 10 温度式膨張弁、
11 蒸発器、 12 液操作弁、
13 ガス操作弁、 14 配管洗浄装置、
15 冷媒−冷媒熱交換器、 16 第1の膨張手段、
17 第2の膨張手段、 18 圧力調整弁、
19 鉱油回収容器、 20 異物吸着手段
21a、21b 電磁弁、 22a、22b、22c、22d 開閉弁、
23 液入口ポート、 24 液出口ポート、
25 ガス入口ポート、 26 ガス出口ポート、
27a、27b バイパス管、 28a、28b 開閉弁
29 リモート凝縮器、 30 高圧ガス管、
31 戻り液管、 32 送風機、
33、34 接続ポート、 35 制御装置、
101 新冷媒対応熱源側ユニット、 102 新冷媒対応利用側ユニット、
105 新冷媒対応圧縮機、 106 新冷媒対応凝縮器、
107 新冷媒対応レシーバ、 108 新冷媒対応アキュムレータ、
109 新冷媒対応液電磁弁、 110 新冷媒対応温度式膨張弁、
111 新冷媒対応蒸発器、 112 新冷媒対応液操作弁、
113 新冷媒対応ガス操作弁、 129 新冷媒対応リモート凝縮器
133、134 新冷媒対応接続ポート

Claims (3)

  1. 圧縮機、熱交換器を備える熱源側ユニットと、開閉弁、温度式膨張弁、熱交換器を備える1台もしくは複数台の利用側ユニットと、それらを接続する液管及びガス管により冷媒回路を形成する冷凍サイクル装置の作動冷媒を変更する際に、HFC、HCなどの冷媒を洗浄媒体とし、新冷媒対応の熱源側ユニットを洗浄媒体搬送手段として用いるとともに、冷媒−冷媒熱交換器、第1の減圧手段、第2の減圧手段および異物回収容器などを備える配管洗浄装置により気液二相状態の冷媒で配管内の洗浄を行う洗浄方法に用いられるものであって、新冷媒対応の1台もしくは複数台の利用側ユニットのそれぞれ分岐された配管の末端を連通するバイパス管およびこのバイパス管を開閉する開閉弁を備え、前記配管洗浄装置は、新冷媒対応の熱源側ユニットと前記液管及びガス管に接続され、配管洗浄運転モードでは、熱源側ユニットから出たガス冷媒は配管洗浄装置内の前記冷媒−冷媒熱交換器の高圧側に流入し、低圧の冷媒と熱交換して気液二相冷媒となって液管へと流れ、液管を通過した気液二相冷媒は前記利用側ユニットには流入せず利用側ユニットの端末部のバイパス管を通過してガス管に流入し、第1の減圧手段を介して配管洗浄装置の前記冷媒−冷媒熱交換器の低圧側に流入し、高圧ガス冷媒と熱交換して蒸発し過熱ガスとなって異物回収容器に流入するように構成され、配管洗浄後の通常冷却運転モードでは、前記利用側ユニットのバイパス管には冷媒を流通させず、熱源側ユニットから出た液冷媒は配管洗浄装置内の冷媒−冷媒熱交換器の高圧側に流入し、そこを流出した液冷媒の一部は前記第2の減圧手段により減圧され、低圧の気液二相状態と変化して再び冷媒−冷媒熱交換器の低圧側へ流入し、高圧側液冷媒との熱交換により高圧側液冷媒の過冷却度を増すことにより、配管洗浄装置を過冷却熱交換器として再利用することを特徴とする配管洗浄装置。
  2. 配管洗浄装置内の高圧側と低圧側の圧力差を所定の圧力差以下に保持する圧力差保持手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の配管洗浄装置。
  3. 圧力差保持手段は、高圧側と低圧側を圧力調整弁により連通させ、高圧圧力側と低圧圧力側を検知して、その圧力差が所定の圧力差を保持するように制御することを特徴とする請求項記載の配管洗浄装置。
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