JP3492427B2 - 冷凍空調装置 - Google Patents

冷凍空調装置

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JP3492427B2
JP3492427B2 JP22521694A JP22521694A JP3492427B2 JP 3492427 B2 JP3492427 B2 JP 3492427B2 JP 22521694 A JP22521694 A JP 22521694A JP 22521694 A JP22521694 A JP 22521694A JP 3492427 B2 JP3492427 B2 JP 3492427B2
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refrigerating
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嘉裕 隅田
利秀 幸田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷媒に対して相互溶
解性がないか、あるいは非常に小さい冷凍機油を用いた
冷凍空調装置において、圧縮機から冷媒回路内に吐出さ
れた冷凍機油を確実に圧縮機に戻す冷凍空調装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図38は例えば特開平5−157379
号公報に示された従来の冷凍空調装置を示す冷媒回路図
であり、図において、1は圧縮機、2は凝縮器、3は冷
媒流量制御器である毛細管、4は蒸発器であり、これら
は配管により直列に接続されて冷凍空調装置を構成して
いる。
【0003】また、この冷凍空調装置内には、冷媒とし
て例えばHFC134aが用いられ、また冷凍機油とし
ては、例えばそのHFC134aに対して相互溶解性が
ないかあるいは非常に小さい、アルキルベンゼン油が用
いられている。
【0004】次に動作について説明する。上記のように
構成された冷凍空調装置において、圧縮機1で圧縮され
た高温高圧の冷媒ガスは凝縮器2で凝縮液化し、毛細管
3で減圧されて低圧の気液二相冷媒となって蒸発器4に
流入する。
【0005】さらに、この冷媒は、蒸発器4で蒸発し、
圧縮機1に戻り、再び圧縮されて凝縮器2へ送り込まれ
る。また、圧縮機1から冷媒と共に吐出された冷凍機油
は、蒸気冷媒や液冷媒と共に冷媒回路内を循環し、圧縮
機1へ戻る。
【0006】このような冷凍空調装置では、冷凍機油と
して、冷媒との相互溶解性がないか、あるいは非常に小
さいものの、圧縮機1内の摺動部に対する潤滑性、耐磨
耗性の優れたアルキルベンゼン油を用いているため、冷
凍機油を圧縮機へ確実に戻すことにより、信頼性の高い
冷凍空調装置を得ることができる。
【0007】このように、従来の冷凍空調装置は運転条
件や負荷条件がほぼ一定であり、冷媒回路を循環する冷
媒流量が十分確保され、さらに圧縮機1から吐出される
冷凍機油の油量が十分小さい場合には、冷凍機油は冷媒
と共に循環し、冷媒回路内の配管内や毛細管内に過度の
滞留が生じることなく、冷凍機油は圧縮機へ還流する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の冷凍空調装置は
以上のように構成されているので、運転条件や負荷条件
が変化し、冷媒流量が低下したり、あるいは圧縮機1か
ら吐出される冷凍機油の油量が増加した場合には、冷媒
回路内に滞留する油量が増加して、圧縮機1へ還流する
油量が低下し、圧縮機1内で冷凍機油不足による潤滑不
良が生じるなどの問題点があった。
【0009】また、凝縮器2や蒸発器4の伝熱管内に多
量の冷凍機油が滞留すると、伝熱性能が低下したり、圧
力損失が増加し、冷凍空調装置のエネルギー効率が低下
するなどの問題点があった。
【0010】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、運転条件や負荷条件が変
化しても、常に冷媒に対し冷凍機油を確実に分離する
ことができると共に、この冷凍機油の圧縮機への供給を
配管などにおける滞留を防止しながら確実にし、かつ冷
媒の流動を滑らかにし、しかも十分にエネルギー効率を
高めることができる冷凍空調装置を得ることを目的とす
る。
【0011】請求項2の発明は気液二相冷媒から分離し
た冷凍機油を圧縮機へ供給できる冷凍空調装置を得るこ
とを目的とする。
【0012】請求項3の発明は冷媒からの冷凍機油の分
離を流入管内において確実に実施できる冷凍空調装置を
得ることを目的とする。
【0013】請求項4の発明は返油管を通してバイパス
油路を形成することで、各配管における冷凍機油の過度
の滞留を防止しながら、分離した該冷凍機油を圧縮機に
効率的に供給できる冷凍空調装置を得ることを目的とす
る。
【0014】請求項の発明は冷凍機油のみを確実に圧
縮機へ供給できる冷凍空調装置を得ることを目的とす
る。
【0015】請求項6の発明は冷房運転や暖房運転に拘
らず第1,第2の熱交換器の配管内での冷凍機油の過度
の滞留を防止でき、分離された冷凍機油を確実に圧縮機
に戻すことができる冷凍空調装置を得ることを目的とす
る。
【0016】請求項の発明は冷媒の圧縮機への供給を
制限して、冷凍機油のみを圧縮機に供給できる冷凍空調
装置を得ることを目的とする。
【0017】請求項の発明は第1,第2の熱交換器が
冷房または暖房のいずれの運転下においても、冷媒から
分離した冷凍機油を圧縮機へ確実に供給できる冷凍空調
装置を得ることを目的とする。
【0018】請求項の発明は第1の熱交換器と冷媒流
量制御器とを結ぶ配管を正逆方向に流れる冷媒から、冷
凍機油を確実に分離して圧縮機に供給できる冷凍空調装
置を得ることを目的とする。
【0019】請求項10の発明は冷媒としてHFCを用
い、冷凍機油としてアルキルベンゼン油を用いることに
より、これらの比重量差を用いて冷凍機油を分離する冷
凍空調装置を得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る冷
凍空調装置は、凝縮器と上記冷媒流量制御器との間に
水平に配設された液配管を用いて、該液配管内で液冷媒
の上方に分離層を形成して流れる冷凍機油を導出する返
油管をその上部に設けた油分離器を備えたものである。
【0021】 請求項2の発明に係る冷凍空調装置は、
媒流量制御器と蒸発器とを結ぶ配管の途中に設置され、
該配管の中を気液二相状態で流れる液冷媒の上方で且つ
ガス冷媒の下方に分離層を形成して流れる冷凍機油を導
出する返油管を設けた油分離器を備えたものである。
【0022】 請求項3の発明に係る冷凍空調装置は、
分離器が、略水平方向に配設された冷媒流量制御器と蒸
発器とを結ぶ配管に、該配管内の中央部に一端が臨むよ
うに返油管を設けたものである。
【0023】 請求項4の発明に係る冷凍空調装置は、
油管が、油分離器から圧縮機の吸入側への配管あるいは
冷媒流量制御器の出口側への配管に接続されたものであ
る。
【0024】 請求項の発明に係る冷凍空調装置は、返
油管の途中に、油分離器内の冷媒が圧縮機側へ流れ出す
のを阻止する開閉器を設けたものである。
【0025】 請求項の発明に係る冷凍空調装置は、冷
媒ガスを圧縮し、かつ該冷媒ガスに対し相互溶解性がな
いかあるいは非常に小さい冷凍機油により潤滑される圧
縮機と、該圧縮機の入口側および出口側にそれぞれ四方
弁を介して接続され、圧縮機から吐出された高圧の冷媒
ガスを凝縮したり、低圧の気液二相の冷媒蒸気を供給す
る第1の熱交換器および第2の熱交換器と、第1の熱交
換器または第2の熱交換器で凝縮液化した冷媒を低圧の
気液二相の冷媒に減圧する冷媒流量制御器と、第1の熱
交換器と冷媒流量制御器を結ぶ配管の途中に接続され、
当該配管中の冷凍機油を分離する油分離器とを備え、油
分離器が第1の熱交換器が凝縮器として働く場合には圧
縮機の吸入側へ冷凍機油を送給する第1の返油管と、第
1の熱交換器が蒸発器として働く場合に圧縮機の吸入側
へ冷凍機油を送給する第2の返油管とを備えたものであ
る。
【0026】 請求項の発明に係る冷凍空調装置は、第
1の返油管および第2の返油管の途中に、油分離器内の
冷媒が流れ出すのを防止する開閉器を設けたものであ
る。
【0027】 請求項の発明に係る冷凍空調装置は、油
分離器が、容器本体の上部より該容器本体内で分離され
た冷凍機油を圧縮機側へ導出する第1の返油管と、容器
本体内の中央部に一端が開放し、他端が容器本体外に貫
通し、該容器本体内で分離された冷凍機油を圧縮機側へ
導出する第2の返油管とから構成されたものである。
【0028】 請求項の発明に係る冷凍空調装置は、油
分離器が、第1の熱交換器および冷媒流量制御器を結ぶ
水平の配管と、該配管の上部に連設されて、該配管内で
分離された冷凍機油を導出する第1の返油管と、配管内
の中央部に一端が開放し、他端が配管外に貫通して該配
管内で分離された冷凍機油を導出する第2の返油管とか
ら構成されたものである。
【0029】 請求項10の発明に係る冷凍空調装置は、
冷媒としてHFCを用い、冷凍機油としてアルキルベン
ゼン油を用いたものである。
【0030】
【作用】請求項の発明における冷凍空調装置は、冷媒
液に対し冷凍機油を分離して、これを圧縮機へ短いバイ
パスルートを介して供給可能にし、かつ配管内や冷媒流
量制御器への冷凍機油の過度の滞留を防止することで、
冷媒の冷凍サイクルでの流動を円滑にし、圧力の損失の
増大や伝熱性能の低下を抑える。
【0031】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
気液二相冷媒に対し冷凍機油を分離して、これを圧縮機
へ短いバイパスルートを介して供給可能にし、かつ配管
内や冷媒流量制御器への冷凍機油の過度の滞留を防止す
ることで、冷媒の冷凍サイクルでの流動を円滑にし、圧
力の損失の増大や伝熱性能の低下を抑える。
【0032】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
油分離器内に導入された気液二相冷媒および冷凍機油の
中から、これらの比重量の違いに基づいて油分離器内の
中心部に一端を貫通させた返油管を通して、冷凍機油の
みを分離送出可能にする。
【0033】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
油分離器からの冷媒機油の圧縮機への供給を、返油管を
用いて独立的にかつ確実に行えるようにする。
【0034】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
開閉器を閉じることで油分離器内の液冷媒が返油管を通
してバイパスしないようにし、誤ってその液冷媒が圧縮
機に流れ込むのを防止する。
【0035】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
ヒートポンプの冷房運転時や暖房運転時において、油分
離器内で液冷媒から分離した冷凍機油を圧縮機へ確実に
戻すと共に、冷媒流量制御器や第1,第2の熱交換器の
配管への冷凍機油の付着を最小限にとどめる。
【0036】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
開閉器の切り換えによって、液冷媒または気液二相冷媒
から分離された冷凍機油を、それぞれ選択的に圧縮機へ
送給可能にする。
【0037】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
冷房運転および暖房運転に応じて、液冷媒または気液二
相冷媒と冷凍機油との混合流体から、これらの比重量の
違いを利用して、容器本体上部または容器本体内の中央
部に一端を突出するように設けた各一の返油管を通し
て、冷凍機油を選択的に圧縮機側へ送給可能にする。
【0038】 請求項の発明における冷凍空調装置は、
冷房運転および暖房運転に応じて、液冷媒または気液二
相冷媒と冷凍機油との混合流体から、これらの比重量の
違いを利用して、容器本体上部または容器本体内の中央
部に一端を突出するように設けた各一の返油管を通し
て、冷凍機油を選択的に圧縮機側へ送給可能にする。
【0039】 請求項10の発明における冷凍空調装置
は、冷媒のHFCと冷凍機油のアルキルベンゼン油とを
比重量の差によって分離させる。
【0040】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1
はこの発明の一実施例による冷凍空調装置を示す冷媒回
路図である。図において、1は冷媒ガスを圧縮する圧縮
機、2は圧縮機1から吐出された高圧冷媒ガスを凝縮さ
せる凝縮器、3Aは冷媒流量制御器である電子式膨張
弁、4は低圧の気液二相冷媒を蒸発させる蒸発器であ
る。
【0041】 また、70は凝縮器2の出口から電子式膨
張弁3Aの入口の液配管12に設けられた油分離器、7
1はこの油分離器70で分離された冷凍機油6を圧縮機
1の吸入配管14へ送給する返油管、72は返油管71
の途中に設けられた毛細管である。
【0042】 なお、この冷凍空調装置内には、冷媒とし
て例えばHFC134aが用いられ、また冷凍機油とし
ては例えばHFC134aと相互溶解性がないかあるい
は非常に小さく、しかもその比重量が液冷媒の比重量よ
りも小さなアルキルベンゼン油が用いられている。
【0043】 次に動作について説明する。まず、凝縮圧
力および凝縮温度条件下において、冷凍機油は液冷媒へ
の溶解性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機油の
比重は液冷媒よりも小さいため、油分離器70内では、
図示のように、冷凍機油6は液冷媒7bの上方に分離層
を形成する。
【0044】 従って、液冷媒と相互溶解性をもつ冷凍機
油を用いた場合には、液冷媒中からの冷凍機油の分離は
不可能であったが、この発明では、液冷媒7bへの溶解
性がないかあるいは微弱である冷凍機油6を用いている
ため、液冷媒7bからの冷凍機油6の分離が可能とな
る。
【0045】 そして、返油管71は油分離器70から毛
細管72を介して圧縮機1の吸入配管14に接続されて
いるため、油分離器70で液冷媒7bとは分離された冷
凍機油6を、毛細管72を介して確実に圧縮機1へ戻す
ことができると共に、電子式膨張弁3Aや蒸発器4の配
管内への冷凍機油6の付着を最小限にとどめることがで
きる。
【0046】 この結果、冷凍機油の不足による圧縮機1
内での潤滑不足を回避できるほか、冷凍空調エネルギー
効率を向上できるものが得られる効果がある。
【0047】 実施例2. 図2はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示す
冷媒回路図である。この実施例では油分離器70の返油
管71Aを毛細管72を介して、電子式膨張弁3Aおよ
び蒸発器4を結ぶ二相配管としての配管13に接続して
いる。なお、このほかの図1に示したものと同一の構成
部分には同一符号を付してその重複する説明を省略す
る。
【0048】 この実施例においても、凝縮圧力および凝
縮温度条件下において、冷凍機油6は液冷媒7bへの溶
解性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機油6の比
重は液冷媒7bよりも小さいため、油分離器70内では
冷凍機油6は液冷媒7bの上方に分離層を形成する。
【0049】 また、返油管71Aは油分離器70から毛
細管72を介して電子式膨張弁3Aの出口側で配管13
に接続されているため、油分離器70で液冷媒7bとは
分離された冷凍機油6は、電子式膨張弁3A内への付着
が回避され、このため、冷媒の膨張作用および円滑な流
動が確保できる。
【0050】 実施例3. 図3はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示す
冷媒回路図である。この実施例では、図1に示すような
返油管71の途中に開閉器である電磁弁73を設けてい
る。
【0051】 この実施例によれば、油分離器70内で分
離された冷凍機油6は、電磁弁73を開とすることによ
り、圧縮機1の吸入配管14へ送給することができる。
また、電磁弁73を閉とすることにより、油分離器70
内に冷凍機油6を保持することができる。
【0052】 図1に示したこの発明の実施例1では、返
油管71は常に圧縮機1の吸入配管14と接続されてお
り、油分離器70内に冷凍機油6が保持されていない時
には、油分離器70内の液冷媒7bの一部が、返油管7
1を通ってバイパスする危険性がある。
【0053】 そこで、この実施例では、返油管71の途
中に電磁弁73を設け、油分離器70内に冷凍機油6が
十分に溜った時点で電磁弁73を開とすることにより、
冷凍機油6のみを確実に圧縮機1へ送ることができる。
【0054】 なお、この電磁弁73の開閉タイミング
は、予め開閉時間間隔を実験的に定めて設定するか、圧
縮機1内の冷凍機油の油面を検知し、油面がある一定量
以下となった場合に電磁弁73を開とするような制御を
行ってもよい。
【0055】 実施例4. 図4はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示す
冷媒回路図である。この実施例では、図2に示すような
返油管71Aの途中に開閉器である電磁弁73を設けて
いる。
【0056】 この実施例によれば、油分離器70内で分
離された冷凍機油6は、電磁弁73を開とすることによ
り、電子式膨張弁3Aから蒸発器4に至る配管13へ送
給され、また、電磁弁73を閉とすることにより、油分
離器70内に冷凍機油6を保持することができる。
【0057】 図2に示したこの発明の実施例では、返油
管71Aは常に配管13と接続されており、油分離器7
0内に冷凍機油6が保持されていない時には、油分離器
70内の液冷媒7bの一部が、返油管71を通ってバイ
パスする危険性がある。
【0058】 そこでこの実施例では、返油管71Aの途
中に電磁弁73を設け、油分離器70内に冷凍機油6が
十分に溜った時点で電磁弁73を開とすることにより、
冷凍機油6のみを確実に配管13へ送ることができる。
【0059】 なお、この電磁弁73の開閉タイミング
は、予め開閉時間間隔を実験的に定めて設定するか、圧
縮機内の冷凍機油の油面を検知し、油面がある一定量以
下となった場合に電磁弁73を開とするような制御を行
ってもよい。
【0060】 実施例5. 図5は上記油分離器70の一実施例を示す縦断面図であ
り、図において、70aは油分離器を構成する筒状の容
器本体、81は液冷媒7bと冷凍機油6の混合体を導入
する流入管、82は油分離器70内で分離された液冷媒
7bを導出する流出管である。
【0061】 また、71は油分離器70内で分離された
冷凍機油6を導出する返油管であり、この返油管71は
油分離器70内の上部に設けられている。
【0062】 この実施例では、流入管81より導入され
た液冷媒7bと冷凍機油6の混合体は、冷凍機油6の比
重が液冷媒7bよりも小さいため、油分離器70内で重
力の影響によって分離され、冷凍機油6は油分離器70
内の上部に浮遊する。この冷凍機油6は、油分離器70
内上部に設けられた返油管71に流出する。
【0063】 一方、液冷媒7bは油分離器70の側面に
接続された流出管82へ流れる。従って、この実施例に
よる油分離器70では、液冷媒7bに対する溶解性がな
いかあるいは微弱である冷凍機油6を、この液冷媒7b
とは分離することができる。
【0064】 また、図6に示すように、流出管82を油
分離器70の筒状容器本体70aの下部に設けることに
より、液冷媒7bと冷凍機油6の分離をより確実にする
ことができる。
【0065】 さらに、図7は分離部を、流入管81と一
体化した筒状容器本体70a内に流出管82端を差し込
むような2重管構造にしたものである。
【0066】 すなわち、この油分離器70は冷媒および
冷凍機油6の混合流体を導入する先端閉塞の流入管81
と、該流入管81の先端閉塞部に小径部が差し込まれ
て、上記流入管81内で分離された冷媒を導出する導出
管82とからなり、上記先端閉塞部付近の上記流入管8
1の上部より、該流入管内で分離された冷凍機油を返油
管71によって導出するようにしたものである。これに
よれば、特別なスペースを必要とせずに、液冷媒7bと
冷凍機油6の分離を確実にすることができる。
【0067】 実施例6. 図8は上記油分離器70の他の実施例を示す要部の断面
図であり、図において、85は凝縮器2の入口部に設け
られた分岐ヘッダーであり、70は凝縮器2の出口部に
設けられた合流ヘッダーとしての油分離器である。
【0068】 この実施例では、凝縮器2に流入した高圧
の冷媒ガスは、空気などと熱交換し、凝縮液化する。凝
縮器2の出口部分には、凝縮した液冷媒7bを合流させ
る合流ヘッダーを兼ねた上記油分離器70が設けられて
おり、この油分離器70内では、液冷媒7bと共に流入
する冷凍機油6がその浮力により上昇するため、油分離
器本体70の上部に冷凍機油6が集まる。この冷凍機油
6は、油分離器70の上部に設けられた返油管71へ流
出する。
【0069】 一方、油分離器70内で分離された液冷媒
7bは、油分離器本体70の下部に設けられた流出管8
2より流出する。従って、この実施例による油分離器7
0では、液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微
弱である冷凍機油6を、凝縮器2出口の合流ヘッダー部
で分離することができる。
【0070】 実施例7. 図9は油分離器の他の実施例を示す縦断面図である。図
において、12は概略水平方向に配設された凝縮器2か
ら電子式膨張弁3Aの入口に至る液配管であり、液配管
12内で分離された冷凍機油を上部より導出する返油管
71を設けて、油分離器70Aを構成している。
【0071】 この実施例では、凝縮圧力および凝縮温度
条件下において、冷凍機油6は液冷媒7bに対する溶解
性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機油6の比重
は液冷媒7bよりも小さいため、水平液配管12内では
冷凍機油6は液冷媒7bの上方に分離層を形成して、矢
印方向に流れる。
【0072】 このため、冷凍機油6は、液配管12の上
部に設けられた返油管71へ流入し、液冷媒7bと分離
される。従って、この実施例による油分離器70Aで
は、液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱で
ある冷凍機油6を、特別な油分離器を用いることなく、
安価かつ確実に分離することができる。
【0073】 また、図10に示すように、凝縮器2の出
口付近の水平配管2aの上部に返油管71を設けてもよ
く、上記実施例と同様の効果が得られる。
【0074】 実施例8. 図11はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では油分離器70B
を、電子式膨張弁3Aと蒸発器4とを接続する配管13
の途中に設置し、油分離器70B内で分離された冷凍機
油6を、返油管71Bを介して、圧縮機1の吸入配管1
4へ送給するように構成されている。
【0075】 この実施例によれば、蒸発圧力条件下およ
び蒸発温度条件下において、冷凍機油6は液冷媒7bに
対する溶解性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機
油6の比重は液冷媒7bよりも小さいため、油分離器7
0B内では冷凍機油6は液冷媒7bの上方でガス冷媒7
aの下方に分離層を形成する。
【0076】 従って、液冷媒と相互溶解性をもつ従来の
冷凍機油を用いた場合には、気液二相冷媒中からの冷凍
機油の分離は不可能であったが、この実施例では液冷媒
7bに対する溶解性がないかあるいは微弱である冷凍機
油6を用いているため、気液二相冷媒からの冷凍機油6
の分離が可能となる。
【0077】 返油管71Bは油分離器70Bから毛細管
72を介して圧縮機1の吸入配管14に接続されている
ため、蒸発器4の配管内への冷凍機油6の過度の滞留を
防止することができると共に、油分離器70Bで分離さ
れた冷凍機油6を、確実に圧縮機1へ戻すことができ
る。
【0078】 実施例9. 図12はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。図において、73は図11に示す
ような返油管71Bの途中に設けられた開閉器である電
磁弁である。なお、このほかの図11に示したものと同
一の構成部分には同一符号を付して、その重複する説明
を省略する。
【0079】 この実施例では、油分離器70B内で分離
された冷凍機油6は、電磁弁73を開とすることによ
り、圧縮機1の吸入配管14へ送給することができる。
また、電磁弁73を閉とすることにより、油分離器70
B内に冷凍機油6を保持することができる。
【0080】 この実施例では、返油管71Bは常に圧縮
機1の吸入配管14と接続されており、油分離器70B
内に冷凍機油6が保持されていない時には、油分離器7
0B内の気液二相冷媒の一部が、返油管71Bを通って
バイパスする危険性がある。
【0081】 しかし、この実施例では、返油管71の途
中に電磁弁73を設け、油分離器70B内に冷凍機油6
が十分に溜った時点で電磁弁73を開とすることによ
り、冷凍機油6のみを確実に圧縮機1へ送ることができ
る。
【0082】 なお、電磁弁73の開閉タイミングは、予
め開閉時間間隔を実験的に定めて設定するか、あるいは
圧縮機1内の冷凍機油の油面を検知し、油面がある一定
量以下となった場合に、電磁弁73を開とするような制
御を行ってもよい。
【0083】 実施例10. 図13は図12で用いられる油分離器70Bの一実施例
を示し、図において、70Bは油分離器、81はガス冷
媒7aと液冷媒7bと冷凍機油6の混合体を導入する流
入管、82は油分離器70B内で分離されたガス冷媒7
aと液冷媒7bを導出する流出管である。
【0084】 71Bは油分離器70B内で分離された冷
凍機油6を導出する返油管であり、この返油管71Bは
油分離器70B内の中央部に一端が開放し、他端が油分
離器70Bの上面より容器外部に突出している。
【0085】 この実施例によれば、流入管81より導入
された気液二相冷媒7a、7bと冷凍機油6の混合体
は、冷凍機油6の比重が液冷媒7bよりも小さいため、
油分離器70B内で重力の影響によって分離され、冷凍
機油6は油分離器70B内の液冷媒7b上部に浮遊す
る。
【0086】 そして、この冷凍機油6は、油分離器70
B内に中央部に一端が開放した返油管71Bに流出し、
一方、ガス冷媒7aと液冷媒7bの混合体は油分離器7
0Bの側面に接続された流出管82へ流れる。
【0087】 従って、この実施例による油分離器70B
では、液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱
である冷凍機油6を、気液二相状態の冷媒から確実に分
離することができる。
【0088】 実施例11. 図14は油分離器の他の実施例を示す縦断面図である。
図において、13は概略水平方向に配設された電子式膨
張弁3Aと蒸発器4とを結ぶ配管であり、この配管13
内の中央部に、この配管13内で分離された冷凍機油を
導出する返油管71Bの一端が臨むように設けられて、
油分離器70Cを構成している。
【0089】 この実施例によれば、蒸発圧力条件下およ
び蒸発温度条件下において、冷凍機油6は液冷媒7bに
対する溶解性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機
油6の比重は液冷媒7bよりも小さいため、水平の配管
13内では冷凍機油6は液冷媒7bの上方において、ガ
ス冷媒7aの下方に分離層を形成して流れる。
【0090】 このため、冷凍機油6は、配管13の中央
部に設けられた返油管71B内に流入し、気液二相冷媒
と分離される。従って、この実施例による油分離器70
Cでは、液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微
弱である冷凍機油6を、気液二相冷媒から、特別な油分
離器を用いることなく、安価で確実に分離することがで
きる。
【0091】 実施例12. 図15はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では、四方弁21を切
り替えることによって、冷房と暖房が行えるヒートポン
プ型冷凍空調装置を示している。
【0092】 図15において、22は暖房時に蒸発器、
冷房時に凝縮器として動作する第1の熱交換器、23は
暖房時に凝縮器、冷房時に蒸発器として動作する第2の
熱交換器である。図中には、暖房時の冷媒の流れを実線
矢印で、冷房時の冷媒の流れを破線矢印で示している。
【0093】 また、第1の熱交換器22と電子式膨張弁
3Aとを接続する配管79の途中には、油分離器70D
が設けられている。さらに、この油分離器70Dを構成
する容器本体70bには、第1の返油管71Cと第2の
返油管76の2本の返油管が接続されており、第1の返
油管71Cは油分離器70Dの上部から、第1の電磁弁
73と第1の毛細管72を介して、圧縮機1の吸入配管
14に接続されている。
【0094】 また、第2の返油管76は、油分離器70
D内の中央部にその一端が開口し、他端は第2の電磁弁
(冷媒流量制御器)78と第2の毛細管77を介して、
圧縮機1の吸入配管14に接続されている。
【0095】 次に動作について説明する。まず、第1の
熱交換器22が凝縮器として働く冷房運転時の油分離器
70Dの動作について、図16を用いて説明する。この
冷房運転時では、第1の電磁弁73は開、第2の電磁弁
78は閉となっている。
【0096】 凝縮圧力条件下および凝縮温度条件下にお
いて、冷凍機油6は液冷媒7bに対する溶解性がないか
あるいは微弱であり、また冷凍機油6の比重は液冷媒7
bよりも小さいため、油分離器70D内ではこの冷凍機
油6は液冷媒7bの上方に分離層を形成する。
【0097】 従って、液冷媒と相互溶解性をもつ従来の
冷凍機油を用いた場合には、液冷媒中からの冷凍機油の
分離は不可能であったが、この実施例では、液冷媒7b
に対する溶解性がないかあるいは微弱である冷凍機油6
を用いているため、液冷媒7bからの冷凍機油6の分離
が可能となる。
【0098】 また、第1の返油管71Cは油分離器70
Dから第1の電磁弁73、第1の毛細管72を介して圧
縮機1の吸入配管14に接続されているため、油分離器
70Dで液冷媒7bから分離された冷凍機油6を、確実
に圧縮機1へ戻すことができると共に、電子式膨張弁3
Aや第2の熱交換器23の配管内への冷凍機油6の付着
を最小限にとどめることができる。
【0099】 次に、第1の熱交換器22が蒸発器として
働く暖房運転時の油分離器70の動作について、図17
を用いて説明する。この暖房運転時では、第1の電磁弁
73は閉、第2の電磁弁78は開となっている。
【0100】 蒸発圧力条件下および蒸発温度条件下にお
いて、冷凍機油6は液冷媒7bに対する溶解性がないか
あるいは微弱であり、また冷凍機油6の比重は液冷媒7
bよりも小さいため、油分離器70D内では冷凍機油6
は液冷媒7bの上方でガス冷媒7aの下方に分離層を形
成する。
【0101】 従って、液冷媒と相互溶解性をもつ冷凍機
油を用いた場合には、液冷媒中からの冷凍機油の分離は
不可能であったが、この実施例では液冷媒7bに対する
溶解性がないかあるいは微弱である冷凍機油6を用いて
いるため、気液二相冷媒からの冷凍機油6の分離が可能
となる。
【0102】 第2の返油管76は油分離器70Dから第
2の電磁弁78、第2の毛細管77を介して圧縮機1の
吸入配管14に接続されているため、蒸発器としての第
1,第2の熱交換器22,23の配管内への冷凍機油6
の過度の滞留を防止することができると共に、油分離器
70Dで分離された冷凍機油6を、確実に圧縮機1へ戻
すことができる。
【0103】 このように、この実施例では、冷房運転や
暖房運転にかかわらず、常に油分離器70D内で分離さ
れた冷凍機油6を、確実に圧縮機1へ戻すことができ、
信頼性の高い冷凍空調装置を得ることができる。
【0104】 実施例13. 図18および図19は冷凍空調装置に用いる他の油分離
器70Eを示す縦断面図であり、図18は冷房運転時の
冷媒と冷凍機油の流れを、図19は暖房運転時の冷媒と
冷凍機油の流れを、それぞれ示している。
【0105】 この実施例では、油分離器70Eとして特
別な容器を用いることなく、第1の熱交換器22と電子
式膨張弁3Aを接続する配管79の水平部分を油分離器
として用い、この水平配管の上部に第1の返油管71C
を設け、さらにこの水平配管内の中央部より第2の返油
管76を取り出している。
【0106】 このような分離器70E内の冷媒と冷凍機
油の流れは、実施例12について説明したものと同様で
あるため、その重複する説明は省略するが、この実施例
では構造が簡単で、しかも安価な油分離器を得ることが
できる。
【0107】 実施例14. 図20はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例において、蒸発器4と
圧縮機1の吸入側との間の配管14には、容器90が設
けられており、この容器90は、冷凍空調装置の運転条
件などが変化したときに発生する余剰冷媒を溜める機能
を有している。
【0108】 また、この容器90の上部には、蒸発器4
からの冷媒と冷凍機油の混合流体を導入する入口管91
が設けられており、この容器90の下部には、蒸発器4
からの冷媒と冷凍機油の混合流体を導出する出口管92
が設けられている。
【0109】 そして、この出口管92の一端は、容器9
0内の中央部に開口し、他端は圧縮機1の吸入配管14
に接続されている。
【0110】 次に、この容器90内の冷媒と冷凍機油の
流動を、図21を用いて説明する。冷凍空調装置の運転
条件変化などにより余剰冷媒が発生する場合には、容器
90には気液二相状態の冷媒と冷凍機油の混合流体が流
入し、容器90内でガス冷媒7aと液冷媒7bおよび冷
凍機油6は分離する。
【0111】 すなわち、蒸発圧力条件下および蒸発温度
条件下において、冷凍機油6は液冷媒7bに対する溶解
性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機油6の比重
は液冷媒7bよりも小さいため、容器90内では冷凍機
油6は液冷媒7bの上方でガス冷媒7aの下方に分離層
を形成する。
【0112】 容器90へ流入する液冷媒7bや冷凍機油
6が増加すると、冷凍機油6の油面は上昇するが、出口
管92の容器90内の開口端以上に冷凍機油6が蓄積さ
れることはなく、出口管92の容器90内における開口
端に達した冷凍機油6は、ガス冷媒7aと共に出口管9
2を通って、圧縮機1へ流れ込む。
【0113】 従って、この実施例では、容器90内に過
度の冷凍機油6を滞留させることなく、冷凍空調装置に
余剰冷媒が発生しても、確実に冷凍機油6を圧縮機1に
供給することができる。
【0114】 実施例15. 図22は図20における冷凍空調装置に用いられる容器
の他の実施例を示す縦断面図であり、蒸発器4と圧縮機
1との間の配管に設けられた容器90Aの中には、フロ
ート93が設けられている。
【0115】 このフロート93の比重量は、液冷媒7b
の比重量(約1100kg/m3 )より小さく、かつ冷
凍機油6の比重量(約900kg/m3 )より大きく設
計されており、例えば1000kg/m3 の比重量を持
つ材料で構成されている。
【0116】 従って、容器90A内では、フロート93
は液冷媒7bと冷凍機油6の間に浮遊し、このため、実
施例14に比べて、容器90A内に溜めることのできる
液冷媒量は同一のままで、容器90A内に滞留する冷凍
機油6の油量を削減することができる。
【0117】 実施例16. 図23はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では液配管12に設け
られた油分離器70の返油管71を毛細管72を介し
て、圧縮機1の吸入配管14に接続している。
【0118】 また、この冷凍空調装置内には、冷媒とし
て例えばHFC134aが用いられ、また、冷凍機油6
Aとしては例えばHFC134aに対し相互溶解性がな
いあるいは非常に小さく、しかもその比重量が液冷媒の
比重量よりも大きなフッ素系油が用いられている。
【0119】 この実施例によれば、凝縮圧力条件下およ
び凝縮温度条件下において、冷凍機油6Aは液冷媒7b
に対する溶解性がないかあるいは微弱であり、また、冷
凍機油6Aの比重は液冷媒7bよりも大きいため、油分
離器70内では冷凍機油6Aは液冷媒7bの下方に分離
層を形成する。
【0120】 返油管71は油分離器70から毛細管72
を介して圧縮機1の吸入配管14に接続されているた
め、油分離器70で液冷媒7bから分離された冷凍機油
6Aは、圧縮機1の吸入配管14へ流入する。
【0121】 さらに、電子式膨張弁3A内への冷凍機油
6Aの付着を最小限にとどめることができ、冷媒の円滑
な流動が確保できると共に、蒸発器4内の配管などへの
冷凍機油6Aの過度の滞留を防止することができる。
【0122】 実施例17. 図24はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では液配管12に設け
られた油分離器70の返油管71A端を、毛細管72を
介して、電子式膨張弁3Aと蒸発器4とを結ぶ配管13
に接続している。
【0123】 この実施例では、凝縮圧力条件下および凝
縮温度条件下において、冷凍機油6Aは液冷媒7bに対
する溶解性がないかあるいは微弱であり、また、冷凍機
油6Aの比重は液冷媒7bよりも大きいため、油分離器
70内では冷凍機油6Aは液冷媒7bの下方に分離層を
形成される。
【0124】 返油管71Aは油分離器70から毛細管7
2を介して電子式膨張弁3A出口から蒸発器4入口の配
管13に接続されているため、油分離器70で液冷媒7
bから分離された冷凍機油6Aは、電子式膨張弁3A内
への付着を最小限にとどめることができ、冷媒の円滑な
流動が確保できる。
【0125】 実施例18. 図25はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では、液配管12の途
中に設けられた油分離器70の返油管71端を、電磁弁
73と毛細管72とを介して、圧縮機1の吸入配管14
に接続している。
【0126】 この実施例では、油分離器70内で分離さ
れた冷凍機油6Aは、電磁弁73を開とすることによ
り、圧縮機1の吸入配管14へ送給することができる。
また、電磁弁73を閉とすることにより、油分離器70
内に冷凍機油6Aを保持することができる。
【0127】 図23に示した接続図では、返油管71は
常に圧縮機1の吸入配管14と接続されており、油分離
器70内に冷凍機油6Aが保持されていない時には、油
分離器70内の液冷媒7bの一部が、返油管71を通っ
てバイパスする危険性がある。
【0128】 そこで、この実施例では、返油管71の途
中に電磁弁73を設け、油分離器70内に冷凍機油6A
が十分に溜った時点で、電磁弁73を開とすることによ
り、冷凍機油6Aのみを確実に圧縮機1へ送ることがで
きる。
【0129】 電磁弁73の開閉タイミングは、予め開閉
時間間隔を実験的に定めて設定するか、あるいは圧縮機
1内の冷凍機油6Aの油面を検知し、油面がある一定量
以下となった場合に電磁弁73を開とするような制御を
行ってもよい。
【0130】 実施例19. 図26はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では液配管12に設け
られた油分離器70の返油管71A端を、電磁弁73と
毛細管72を介して、電子式膨張弁3Aとから蒸発器4
とを結ぶ配管13に接続している。
【0131】 この実施例によれば、油分離器70内で分
離された冷凍機油6Aは、電磁弁73を開とすることに
より、電子式膨張弁3Aと蒸発器4とを結ぶ配管13へ
送給することができる。また、電磁弁73を閉とするこ
とにより、油分離器70内に冷凍機油6Aを保持するこ
とができる。
【0132】 すなわち、図24では、返油管71Aは常
に配管13と接続されており、油分離器70内に冷凍機
油6Aが保持されていない時には、油分離器70内の液
冷媒7bの一部が、返油管71Aを通ってバイパスする
危険性がある。
【0133】 そこで、この実施例では、返油管71Aの
途中に電磁弁73を設け、油分離器70内に冷凍機油6
Aが十分に溜った時点で電磁弁73を開とすることによ
り、冷凍機油6Aのみを確実に蒸発器4の入口配管13
へ送ることができる。
【0134】 なお、電磁弁73の開閉タイミングは、予
め開閉時間間隔を実験的に定めて設定するか、あるいは
圧縮機1内の冷凍機油6Aの油面を検知し、油面がある
一定量以下となった場合に、電磁弁73を開とするよう
な制御を行ってもよい。
【0135】 実施例20. 図27は図23〜図26に示す油分離器70の一実施例
を示す縦断面図である。図において、70は油分離器、
81は液冷媒7bと冷凍機油6Aの混合体を導入する流
入管、82は油分離器70内で分離された液冷媒7bを
導出する流出管である。
【0136】 また、71Aは油分離器70内で分離され
た冷凍機油6Aを導出する返油管で、この返油管71A
は油分離器70内の下部に設けられている。
【0137】 この実施例では、流入管81より導入され
た液冷媒7bと冷凍機油6Aの混合体は、冷凍機油6A
の比重が液冷媒7bよりも大きいため、油分離器70内
で重力の影響によって分離され、冷凍機油6Aは油分離
器70内の下部に滞留する。
【0138】 この冷凍機油6Aは、油分離器70内下部
に設けられた返油管71Aに流出する。一方、液冷媒は
油分離器70の側面に接続された流出管82へ流れる。
【0139】 従って、この実施例による油分離器では、
液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱であ
り、かつその比重量が液冷媒よりも大きな冷凍機油6A
を分離することができる。
【0140】 また、図28に示すように、流出管82を
油分離器70の上部に設けることにより、より一層、液
冷媒7bと冷凍機油6Aの分離を確実にすることができ
る。
【0141】 さらに、図29に示すように、分離部を流
入管81と一体化した筒状容器本体70a内に流出管8
2端を差し込むような2重管構造にすることにより、特
別なスペースを必要とせずに、液冷媒7bと冷凍機油6
Aの分離を確実にすることができる。
【0142】 実施例21. 図30は図23〜図26に示す油分離器の他の実施例を
示す要部の断面図であり、ここでは分岐ヘッダー85を
経て凝縮器2に流入した高圧の冷媒ガスは、空気などと
熱交換し、凝縮液化される。
【0143】 また、上記凝縮器2の出口部分には、凝縮
した液冷媒7bを合流させる合流ヘッダーを兼ねた油分
離器70が設けられている。この油分離器70内では、
液冷媒7bと共に流入する冷凍機油6Aが重力の影響に
よって下降するため、油分離器70の下部に冷凍機油6
Aが集まる。
【0144】 この冷凍機油6Aは、油分離器70の下部
に設けられた返油管71Aへ流出する。一方、油分離器
70内で分離された液冷媒7bは、油分離器70の上部
に設けられた流出管82より流出する。
【0145】 従って、この実施例による油分離器70で
は、液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱で
ある冷凍機油6Aを、凝縮器2の出口の合流ヘッダー部
で分離することができる。
【0146】 また、この実施例では、液単相状態の液冷
媒7bと冷凍機油6Aとの分離について説明したが、冷
媒が気液二相状態であっても、同様の効果を発揮する。
【0147】 実施例22. 図31は油分離器の他の実施例を示す縦断面図である。
冷凍機油6Aは液冷媒7bに対する溶解性がないかある
いは微弱であり、また冷凍機油6Aの比重は液冷媒7b
よりも大きいため、水平に設置された液配管12内では
冷凍機油6Aは液冷媒7bの下方に分離層を形成して流
れる。
【0148】 このため、冷凍機油6Aは、液配管12の
下部に設けられた返油管71Aへ流入し、液冷媒7bと
分離することができる。
【0149】 従って、この実施例による油分離器70A
では、液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱
である冷凍機油6Aを液冷媒から特別な油分離器を用い
ることなく、安価で確実に分離することができる。
【0150】 また図32に示すように、凝縮器2の出口
付近の水平配管2aの下部に返油管71Aを設けてもよ
く、上記実施例と同様の効果が得られる。
【0151】 さらにこの実施例では、液単相状態の冷媒
と冷凍機油との分離について説明したが、冷媒が気液二
相状態であってもよく、上記実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0152】 実施例23. 図33はこの発明の他の実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。この実施例では、油分離器70B
を、電子式膨張弁3Aと蒸発器4とを結ぶ配管13の途
中に設置し、油分離器70B内で分離された冷凍機油6
Aを、返油管71Bを介して、圧縮機1の吸入配管14
へ送給するように構成されている。
【0153】 この実施例によれば、蒸発圧力条件下およ
び蒸発温度条件下において、冷凍機油6Aは液冷媒7b
に対する溶解性がないかあるいは微弱であり、また冷凍
機油6Aの比重は液冷媒7bよりも大きいため、油分離
器70B内では冷凍機油6Aは液冷媒7bの下方に分離
層を形成する。
【0154】 従って、従来のように、液冷媒7bと相互
溶解性をもつ冷凍機油6Aを用いた場合には、気液二相
冷媒中からの冷凍機油6Aの分離は不可能であったが、
この発明では、液冷媒7bに対する溶解性がないかある
いは微弱である冷凍機油6Aを用いているため、気液二
相冷媒からの冷凍機油6Aの分離が可能となる。
【0155】 また、返油管71Bは油分離器70Bから
毛細管72を介して圧縮機1の吸入配管14に接続され
ているため、蒸発器4の配管内への冷凍機油6Aの付着
を最小限にとどめることができると共に、油分離器70
で分離された冷凍機油6Aを、確実に圧縮機1へ戻すこ
とができる。
【0156】 実施例24. 図34はこの発明のさらに他の実施例による冷凍空調装
置を示す冷媒回路図である。この実施例では、油分離器
70Bを、電子式膨張弁3Aと蒸発器4とを結ぶ配管1
3の途中に設置し、油分離器70B内で分離された冷凍
機油6Aを返油管71Bを介して、圧縮機1の吸入配管
14へ送給するように構成されている。
【0157】 さらに、返油管71の途中には、電磁弁7
3と毛細管72が設けられている。
【0158】 この実施例によれば、油分離器70B内で
分離された冷凍機油6Aは、電磁弁73を開とすること
により、圧縮機1の吸入配管14へ送給することができ
る。また、電磁弁73を閉とすることにより、油分離器
70B内に冷凍機油6Aを保持することができる。
【0159】 上記図33に示した実施例では、返油管7
1Bは常に圧縮機1の吸入配管14と接続されており、
油分離器70B内に冷凍機油6Aが保持されていない時
には、油分離器70B内の液冷媒7bやガス冷媒7aの
一部が、返油管71Bを通ってバイパスする危険性があ
る。
【0160】 そこで、この実施例では、返油管71Bの
途中に電磁弁73を設け、油分離器70B内に冷凍機油
6Aが十分に溜った時点で電磁弁73を開とすることに
より、冷凍機油6Aのみを確実に圧縮機1へ送ることが
できる。
【0161】 電磁弁73の開閉タイミングは、予め開閉
時間間隔を実験的に定めて設定するか、あるいは圧縮機
1内の冷凍機油6Aの油面を検知し、油面がある一定量
以下となった場合に電磁弁73を開とするような制御を
行ってもよい。
【0162】 実施例25. 図35はこの発明のまた他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。この実施例では、四方弁21
を切り替えることによって、冷房と暖房が行えるヒート
ポンプ型冷凍空調装置を示している。
【0163】 図において、22は暖房時に蒸発器、冷房
時に凝縮器として動作する第1の熱交換器、23は暖房
時に凝縮器、冷房時に蒸発器として動作する第2の熱交
換器である。図中には、暖房時の冷媒の流れを実線矢印
で、冷房時の冷媒の流れを破線矢印で示している。
【0164】 また、第1の熱交換器22と電子式膨張弁
3Aとを接続する配管79の途中には、油分離器70D
が設けられている。さらに、この油分離器70Dには、
返油管71Cが接続されており、返油管71Cは油分離
器70Dの下部から、毛細管72を介して、圧縮機1の
吸入配管14に接続されている。
【0165】 さらに、この冷凍空調装置には、冷媒とし
て、例えばHFC134aが用いられ、また冷凍機油と
しては、例えばHFC134aに対し相互溶解性がない
かあるいは非常に小さく、しかもその比重量が液冷媒の
比重量よりも大きなフッ素系油が用いられている。
【0166】 次に動作について説明する。まず、第1の
熱交換器22が凝縮器として働く冷房運転時の油分離器
70Dの動作について、図36を用いて説明する。
【0167】 従って、従来のように、液冷媒7bと相互
溶解性をもつ冷凍機油を用いた場合には、液冷媒7b中
からの冷凍機油の分離は不可能であったが、この実施例
では液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱で
ある冷凍機油6Aを用いているため、液冷媒7bからの
冷凍機油6Aの分離が可能となる。
【0168】 また、返油管71Cは油分離器70Dの下
部から、毛細管72を介して圧縮機1の吸入配管14に
接続されているため、油分離器70Dで液冷媒7bとは
分離された冷凍機油6Aを、確実に圧縮機1へ戻すこと
ができると共に、電子式膨張弁3Aや第2の熱交換器2
3の配管内への冷凍機油6Aの付着を最小限にとどめる
ことができる。
【0169】 次に、第1の熱交換器22が蒸発器として
働く暖房運転時の油分離器70Dの動作について、図3
7を用いて説明する。蒸発圧力条件下および蒸発温度条
件下において、冷凍機油6Aは液冷媒7bに対する溶解
性がないかあるいは微弱であり、また冷凍機油6Aの比
重は液冷媒7bよりも大きいため、油分離器70D内で
は冷凍機油6Aは液冷媒7bの下方に分離層を形成す
る。
【0170】 従って、従来のように液冷媒7bと相互溶
解性をもつ冷凍機油を用いた場合には、液冷媒中7bか
らの冷凍機油の分離は不可能であったが、この実施例で
は液冷媒7bに対する溶解性がないかあるいは微弱であ
る冷凍機油6Aを用いているため、気液二相冷媒からの
冷凍機油6Aの分離が可能となる。
【0171】 返油管71Cは油分離器70Dの下部から
毛細管72を介して圧縮機1の吸入配管14に接続され
ているため、蒸発器としての第1,第2の熱交換器2
2,23の配管内への冷凍機油6Aの過度の滞留を防止
することができると共に、油分離器70Dで分離された
冷凍機油6Aを、確実に圧縮機1へ戻すことができる。
【0172】 このように、この実施例では、冷房運転や
暖房運転にかかわらず、常に油分離器70D内で分離さ
れた冷凍機油6Aを、確実に圧縮機1へ戻すことがで
き、信頼性の高い冷凍空調装置を得ることができる。
【0173】
【発明の効果】以上のように、請求項の発明によれ
ば、凝縮器と上記冷媒流量制御器との間に略水平に配設
された液配管を用いて、該液配管内で液冷媒の上方に分
離層を形成して流れる冷凍機油を導出する返油管をその
上部に設けた油分離器を備えたので、運転条件や負荷条
件が変化しても、常に冷凍機油の圧縮機への供給を確実
にし、信頼性が高く、しかも十分にエネルギー効率を高
めることができる効果がある。
【0174】 請求項の発明によれば、冷媒流量制御器
と蒸発器とを結ぶ配管の途中に設置され、該配管の中を
気液二相状態で流れる液冷媒の上方で且つガス冷媒の下
方に分離層を形成して流れる冷凍機油を導出する返油管
を設けた油分離器を備えたので、気液二相冷媒から分離
した冷凍機油を圧縮機へ供給できる効果がある。
【0175】 請求項の発明によれば、油分離器が、略
水平方向に配設された冷媒流量制御器と蒸発器とを結ぶ
配管に、該配管内の中央部に一端が臨むように返油管を
設けたので、水平の冷媒配管内で冷媒からの冷凍機油の
分離を簡単に実施できる効果がある。
【0176】 請求項の発明によれば、返油管が、油分
離器から圧縮機の吸入側への配管あるいは冷媒流量制御
器の出口側への配管に接続されたので、返油管を通して
バイパス油路を形成することで、各配管における冷凍機
油の滞留を防止しながら、分離した該冷凍機油を圧縮機
に効率的に供給できる効果がある。
【0177】 請求項の発明によれば、返油管の途中に
油分離器内の冷媒が圧縮機側へ流れ出すのを阻止する開
閉器を設けたので、冷凍機油のみを確実に圧縮機へ供給
できる効果がある。
【0178】 請求項の発明によれば、冷媒ガスを圧縮
し、かつ該冷媒ガスに対し相互溶解性がないかあるいは
非常に小さい冷凍機油により潤滑される圧縮機と、該圧
縮機の入口側および出口側にそれぞれ四方弁を介して接
続され、圧縮機から吐出された高圧の冷媒ガスを凝縮し
たり、低圧の気液二相の冷媒蒸気を供給する第1の熱交
換器および第2の熱交換器と、第1の熱交換器または第
2の熱交換器で凝縮液化した冷媒を低圧の気液二相の冷
媒に減圧する冷媒流量制御器と、第1の熱交換器と冷媒
流量制御器を結ぶ配管の途中に接続され、当該配管中の
冷凍機油を分離する油分離器とを備え、油分離器が第1
の熱交換器が凝縮器として働く場合には圧縮機の吸入側
へ冷凍機油を送給する第1の返油管と、第1の熱交換器
が蒸発器として働く場合に圧縮機の吸入側へ冷凍機油を
送給する第2の返油管とを備えたので、冷房運転や暖房
運転においても、冷媒流量制御器や熱交換器への冷凍機
油の付着を最小限にとどめることができ、その冷凍機油
を確実に圧縮機へ戻すことが、かつ冷媒の流動も円滑化
できる効果がある。
【0179】 請求項の発明によれば、第1の返油管お
よび第2の返油管の途中に、油分離器内の冷媒が流れ出
すのを防止する開閉器を設けたので、冷媒の圧縮機への
供給を制限して、冷凍機油のみを圧縮機へ供給できる効
果がある。
【0180】 請求項の発明によれば、油分離器を、容
器本体の上部より該容器本体内で分離された冷凍機油を
圧縮機側へ導出する第1の返油管と、容器本体内の中央
部に一端が開放し、他端が容器本体外に貫通し、該容器
本体内で分離された冷凍機油を圧縮機側へ導出する第2
の返油管とから構成したので、第1,第2の熱交換器が
冷房または暖房のいずれの運転下においても、冷媒から
分離した冷凍機油を圧縮機へ確実に供給できる効果があ
る。
【0181】 請求項の発明によれば、油分離器を、第
1の熱交換器および冷媒流量制御器を結ぶ水平の配管
と、該配管の上部に連設されて、該配管内で分離された
冷凍機油を導出する第1の返油管と、配管内の中央部に
一端が開放し、他端が配管外に貫通して該配管内で分離
された冷凍機油を導出する第2の返油管とから構成した
ので、第1の熱交換器と冷媒流量制御器とを結ぶ配管を
正逆方向に流れる冷媒から冷凍機油を確実に分離して圧
縮機に供給できる効果がある。
【0182】 請求項10の発明によれば、冷媒としてH
FCを用い、冷凍機油としてアルキルベンゼン油を用い
たので、冷媒と冷凍機油とを比重量の違いにより簡単に
分離できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による冷凍空調装置を示
す冷媒回路図である。
【図2】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置を
示す冷媒回路図である。
【図3】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置を
示す冷媒回路図である。
【図4】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置を
示す冷媒回路図である。
【図5】 図1における冷凍空調装置の油分離器を示す
縦断面図である。
【図6】 図1における油分離器の他の実施例を示す縦
断面図である。
【図7】 図1における油分離器のさらに他の実施例を
示す縦断面図である。
【図8】 図1における油分離器のまた他の実施例を示
す縦断面図である。
【図9】 図1における油分離器のまた別の実施例を示
す縦断面図である。
【図10】 この発明の油分離器の変形例を示す正面図
である。
【図11】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図12】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図13】 図11における油分離器の詳細を示す縦断
面図である。
【図14】 図11における油分離器の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図15】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図16】 図15における冷凍空調装置の油分離器の
一実施例を示す縦断面図である。
【図17】 図15における冷凍空調装置の油分離器の
他の実施例を示す縦断面図である。
【図18】 図15における冷凍空調装置の油分離器の
他の実施例を示す縦断面図である。
【図19】 図15における冷凍空調装置の油分離器の
さらに他の実施例を示す縦断面図である。
【図20】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図21】 図20における冷凍空調装置の容器の一実
施例を示す縦断面図である。
【図22】 図20における冷凍空調装置の容器の他の
実施例を示す縦断面図である。
【図23】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図24】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図25】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図26】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図27】 図23〜図26における冷凍空調装置の油
分離器の一実施例を示す縦断面図である。
【図28】 図23〜図26における油分離器の他の実
施例を示す縦断面図である。
【図29】 図23〜図26における油分離器のさらに
他の実施例を示す縦断面図である。
【図30】 図23〜図26における油分離器のまた他
の実施例を示す縦断面図である。
【図31】 図23〜図26における油分離器のまた別
の実施例を示す縦断面図である。
【図32】 図31における油分離器の応用例を示す正
面図である。
【図33】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図34】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図35】 この発明の他の実施例による冷凍空調装置
を示す冷媒回路図である。
【図36】 図35における油分離器の一実施例を示す
縦断面図である。
【図37】 図35における油分離器の他の実施例を示
す縦断面図である。
【図38】 従来の冷凍空調装置を示す冷媒回路図であ
る。
【符号の説明】
1 圧縮機、2 凝縮器、3A 電子式膨張弁(冷媒流
量制御器)、4 蒸発器、6 冷凍機油、7b 液冷
媒、12 液配管、13,79 配管、21 四方弁、
22 第1の熱交換器、23 第2の熱交換器、70,
70A,70B,70C,70D,70E 油分離器、
70a 容器本体、71,71A,71B,71C 第
1の返油管(返油管)、73 電磁弁(開閉器)、78
電磁弁(冷媒流量制御器)、81 流入管、82 流
出管、90 容器、91 入口管、92 出口管、93
フロート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−157379(JP,A) 特開 平6−82107(JP,A) 特開 平6−207751(JP,A) 特開 平4−73565(JP,A) 実開 平1−82468(JP,U) 実開 平5−83666(JP,U) 実開 平3−73874(JP,U) 実開 昭55−48054(JP,U) 実開 昭62−167060(JP,U) 実公 昭52−54060(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00 387

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガスを圧縮し、かつ該冷媒ガスに対
    し相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油に
    より潤滑される圧縮機と、該圧縮機から吐出された高圧
    の冷媒ガスを凝縮液化する凝縮器と、該凝縮器で凝縮液
    化した冷媒を低圧の気液二相の冷媒に減圧する冷媒流量
    制御器と、該冷媒流量制御器で得られた低圧の気液二相
    の冷媒を蒸発し、上記圧縮機へ供給する蒸発器とを備え
    た冷凍空調装置において、上記凝縮器と上記冷媒流量制御器との間に略水平に配設
    された液配管を用いて、該液配管内で液冷媒の上方に分
    離層を形成して流れる上記冷凍機油を導出する返油管を
    その上部に設けた油分離器を備えた 冷凍空調装置。
  2. 【請求項2】 冷媒ガスを圧縮し、かつ該冷媒ガスに対
    し相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油に
    より潤滑される圧縮機と、該圧縮機から吐出された高圧
    の冷媒ガスを凝縮液化する凝縮器と、該凝縮器で凝縮液
    化した冷媒を低圧の気液二相の冷媒に減圧する冷媒流量
    制御器と、該冷媒流量制御器で得られた低圧の気液二相
    の冷媒を蒸発し、上記圧縮機へ供給する蒸発器とを備え
    た冷凍空調装置において、上記冷媒流量制御器と蒸発器とを結ぶ配管の途中に設置
    され、該配管の中を上記気液二相状態で流れる液冷媒の
    上方で且つガス冷媒の下方に分離層を形成して流れる上
    記冷凍機油を導出する返油管を設けた油分離器を備えた
    冷凍空調装置。
  3. 【請求項3】 油分離器は、略水平方向に配設された冷
    媒流量制御器と蒸発器とを結ぶ配管に、該配管内の中央
    部に一端が臨むように返油管を設けたことを特徴とする
    請求項2記載の冷凍空調装置。
  4. 【請求項4】 返油管は、油分離器から圧縮機の吸入側
    への配管あるいは冷媒流量制御器の出口側への配管に接
    続されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1項記載の冷凍空調装置。
  5. 【請求項5】 返油管の途中に、油分離器内の冷媒が圧
    縮機側へ流れ出すのを阻止する開閉器を設けたことを特
    徴とする請求項記載の冷凍空調装置。
  6. 【請求項6】 冷媒ガスを圧縮し、かつ該冷媒ガスに対
    し相互溶解性がないかあるいは非常に小さい冷凍機油に
    より潤滑される圧縮機と、 該圧縮機の入口側および出口側にそれぞれ四方弁を介し
    て接続され、上記圧縮機から吐出された高圧の冷媒ガス
    を凝縮したり、低圧の気液二相の冷媒蒸気を供給する第
    1の熱交換器および第2の熱交換器と、 上記第1の熱交換器または第2の熱交換器で凝縮液化し
    た冷媒を低圧の上記気液二相の冷媒に減圧する冷媒流量
    制御器と、 上記第1の熱交換器と上記冷媒流量制御器を結ぶ配管
    の途中に接続され、当該配管中の冷凍機油を分離する油
    分離器とを備え、 上記油分離器は、上記第1の熱交換器が凝縮器として働
    く場合に上記圧縮機の吸入側へ上記冷凍機油を送給する
    第1の返油管と、上記第1の熱交換器が蒸発器として働
    く場合に上記圧縮機の吸入側へ上記冷凍機油を送給する
    第2の返油管とを備えたことを特徴とする冷凍空調装
    置。
  7. 【請求項7】 第1の返油管および第2の返油管の途中
    に、油分離器内の冷媒が流れ出すのを防止する開閉器を
    設けたことを特徴とする請求項記載の冷凍空調装置。
  8. 【請求項8】 油分離器が、容器本体の上部より該容器
    本体内で分離された冷凍機油を圧縮機側へ導出する第1
    の返油管と、上記容器本体内の中央部に一端が開放し、
    他端が上記容器本体外に貫通し、該容器本体内で分離さ
    れた冷凍機油を圧縮機側へ導出する第2の返油管とから
    構成されたことを特徴とする請求項または請求項
    載の冷凍空調装置。
  9. 【請求項9】 油分離器が、第1の熱交換器および冷媒
    流量制御器を結ぶ水平の配管と、該配管の上部に連設さ
    れて、該配管内で分離された冷凍機油を導出する第1の
    返油管と、上記配管内の中央部に一端が開放し、他端が
    上記配管外に貫通して該配管内で分離された冷凍機油を
    導出する第2の返油管とから構成されたことを特徴とす
    る請求項または請求項記載の冷凍空調装置。
  10. 【請求項10】 冷媒としてHFCを用い、冷凍機油と
    してアルキルベンゼン油を用いたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項のいずれか1項記載の冷凍空調装置。
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