JP4373564B2 - 露光工程の診断方法および露光工程の制御方法 - Google Patents

露光工程の診断方法および露光工程の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体、液晶表示素子などの製造過程における、成膜された基板に所望のパターンを転写する露光工程の診断および制御の方法に関し、特に、露光工程の不具合の抽出、診断、および不具合による下地パターンとの合わせ誤差の補正を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体は、回路パターンを順次積層化することにより製造される。各層の回路パターンは下地層と位置合わせがなされた後、形成される。これらは、マスク上に描画された回路パターンを、基板であるウエハ上に転写露光することにより行われる。ここで、重要なのは下地層との位置合わせであり、通常下地層に予め形成されたアライメントマーク位置を計測することにより下地層の位置を認識し、これにより、ウエハの載置されたステージの位置制御を行うことによって位置合わせを行う。
【0003】
下地層と露光層の位置合わせが適正に行われたかどうかは、露光後、合わせ測定装置で合わせ誤差を計測することにより検査が行われる。合わせ誤差の生じる理由は、例えば、ステージ位置計測誤差やアライメントマーク検出誤差、レチクル(マスク)描画誤差など、露光装置の認識しない誤差によって位置合わせが適正に行われないためである。合わせ誤差が生じた場合は、次回露光時に、合わせ誤差の補正値を露光装置に入力し、合わせ誤差の改善を図っている。合わせ誤差は、通常時間と共に変化するため、例えば特開平11−102851号公報には、過去の合わせ誤差計測値の平均により、補正値を算出する方法が開示されている。
【0004】
また、合わせ誤差の検査は、工程期間短縮の観点からロット当たり1枚乃至数枚の抜き取りで行われることが多い。しかし、ロット内での合わせ変動が大きい場合は検査を優先し、全数検査する必要が生じる。このため、露光装置のアライメント計測値のばらつきが規定値を超えたか否かで、合わせの全数検査および抜き取り検査の切り替えを行う方法が、特開平10−64964号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記合わせ誤差の検査および補正値の算出に関し、次のような問題点があることが、本願発明者等により見出された。
【0006】
第1の問題は、合わせ誤差があるということは、露光工程がシステムとして不具合を抱えている可能性があるということである。不具合箇所は検知、抽出して、早期に対策を打つ必要がある。従来は、補正値で補正することにより不具合を抱えたまま露光装置を運用してきたが、不具合箇所を知るための情報が無く、本質的な対策に至らない場合が多かった。また、これらの不具合を抽出するには、従来は、生産を一時止め、実験によって調査を行う必要があった。
【0007】
ここで、露光装置のシステムとしての不具合の例を示す。
【0008】
図8に示すように、露光装置ステージ21の回転量は、ステージ21上の測長ミラー22と、主軸レーザ測長器23、ヨー軸レーザ測長器24と間の距離を、レーザ光230およびレーザ光240で測長し、これらの測長差ΔXにより測定している。
【0009】
回転量Δθへは、
Δθ=ΔX/L ……(1)式
上記(1)式によって換算される。なお、(1)式において、Lはレーザ光230とレーザ光240の測長ミラー22上での設定距離である。
【0010】
レーザ光230とレーザ光240の測長ミラー22上での距離Lは、露光装置組立時のレーザ光230とレーザ光240の調整によって決まるが、実際の距離と(1)式での設定距離Lが異なると、回転量Δθが誤検出される。この場合、ステージ21上に載置された半導体ウエハ8の回転を下地アライメントマーク81、82で検出しステージに回転補正を加えるときに、誤った量の回転補正が施され、結局、下地パターンとの合わせずれが発生する。このような不具合のある場合は、露光装置のアライメントマーク検出時のウエハ回転量と合わせ測定時の下地に対するウエハ回転誤差には、図9に示すように、強い相関(比例関係)が見られる。
【0011】
このような露光工程のシステムとしての不具合を早期に対策するためには、リアルタイムで、生産を続けながら不具合を検知、抽出する必要がある。
【0012】
第2の問題は、補正値の算出にロット内の1枚乃至数枚の合わせ測定値を用いているため、ロット内の他の大多数のウエハの合わせ誤差が全く不明であり、ロット内合わせ変動を反映した適正な補正値算出が困難であるということである。これを解決するには、ロット内全数検査を行えばよいのであるが、工程期間短縮の観点からは検査頻度を上げることは好ましくない。このことは、φ300等の大口径ウエハで半導体を製造するときに特に重要である。φ300のウエハではウエハ製造単価が高いので、ロット単位ではなくウエハ毎に補正を行い、ウエハの不良を減らす必要がある。一方、ウエハが大きいためハンドリングに時間が掛かかるので、ロット全数を検査する場合の検査時間は現行のφ200の場合と比べて増大する。
【0013】
本発明の第1の目的は、露光装置の不具合箇所を検知、抽出する手段を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、ロット内合わせ変動を反映した適正な補正値の算出を、合わせ検査頻度を上げることなく行う手段を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、以下のとおりである。
【0015】
露光工程の診断方法であって、
露光装置およびマスク、ウエハの情報である第1の情報と、露光より前の処理工程の成膜装置での膜厚測定値とCMP装置での残膜測定値である第2の情報と、ウエハ上に既に形成されているアライメントマークを露光装置で計測して得た計測結果である第3の情報と、露光したパターンの下地パターンに対する合わせずれの測定結果である第4の情報とを収集するステップと、
前記第1、第2、第3の情報を独立変数とし、前記第4の情報を従属変数として、組み合わされる前記独立変数と前記従属変数との相関の強さを判定するステップと、
判定の結果としての前記相関の強さから、露光装置または露光工程での組み合わされた前記独立変数と前記従属変数が得られる構成部の設定に誤差がある可能性の有無を診断するステップと、
前記相関の強さ、および診断結果を表示するステップとを、
有するものである。
【0016】
これにより、第1、第2、第3の情報である露光処理情報と、第4の情報である露光後の合わせの測定結果との相関の強さから、不具合箇所並びに不具合に影響を与える因子を抽出することができ、これを元に有効な対策を打つことが可能となる。また、これらの不具合抽出は、生産を続けながら行うことができるので、不具合調査のために生産を一時停止させる必要がない。
【0017】
また、より詳しくは、前記相関の強さを判定するステップはF検定(分散比検定)を実行するステップであることを特徴とする。F検定を用いることにより、因子が例えば、露光装置のウエハ回転検出量のような連続的に変化する数値の場合も、レチクル(マスク)番号のように識別子の場合も、露光後の合わせ測定結果との相関の強さをF値、またはそれより得られるパーセント値により定量的に求めることができる。
【0018】
さらに詳しくは、前記相関の強さ、および不具合の候補を表示するステップは、前記相関の強さが予め設定した値を超えた場合に、相関の強い項目および不具合の候補を、ネットワークを介し前記露光装置とは離れた場所にある端末に表示、または電子メールで通知するものである。これにより、露光工程の管理スタッフが、膨大な項目の中から煩雑な作業を介することなく不具合項目を把握することができ、迅速で適切な対策を講じることが可能となる。
【0019】
また、本発明の別な発明は、露光工程の制御方法であって、
露光装置およびマスク、ウエハの情報である第1の情報と、露光より前の処理工程の成膜装置での膜厚測定値とCMP装置での残膜測定値である第2の情報と、ウエハ上に既に形成されているアライメントマークを露光装置で計測して得た計測結果である第3の情報と、露光したパターンの下地パターンに対する合わせずれの測定結果である第4の情報とを収集するステップと、
前記第1、第2、第3の情報を独立変数とし、前記第4の情報を従属変数として、組み合わされる前記独立変数と前記従属変数との相関の強さを、相関の有無を判定するための予め設定した値と比較して判定するステップと、
前記相関の強さが前記予め設定した値を超えて、前記独立変数と前記従属変数とに相関がある場合、前記従属変数と組み合わされた前記独立変数の情報から露光装置の合わせ補正値を算出するステップと、
前記合わせ補正値を露光装置に入力するステップとを、
有するものである。
【0020】
これにより、合わせ補正を適正に行うことができる。特に第3の情報と第4の情報の項目の相関が強い場合、第3の情報である露光装置の計測結果はウエハ毎に必ず得られるため、ロット内の合わせ変動を反映した適正な補正値の算出が、合わせ検査頻度を上げることなく行うことができる。
【0021】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の説明では、半導体ウエハ上に半導体装置を形成する場合を例にとっているが、本発明による手法は、液晶ディスプレイ、ハードディスクドライブの薄膜ヘッドの製造などにも、同様に適用可能である。
【0022】
図1は、本発明の1実施形態に係る露光工程の診断および制御システムの構成を示す図である。図1に示す本実施形態の露光工程の診断および制御システムは、ホト工程解析システム1と、露光装置2と、合わせ測定装置3と、成膜装置5と、CMP(Chemical Mechanical Polishing )装置6と、エッチング装置7と、居室端末12とからなり、それらがネットワークNtを介して接続され、コマンドやデータのやり取りができるようになっている。
【0023】
半導体ウエハ8は、成膜装置5、CMP装置6で処理された後、露光装置2で露光され、エッチング装置7でエッチングが施される。これら一連の処理を何度も繰り返すことにより、積層化された回路パターンが形成される。また、1ロットの半導体ウエハのうちの1枚乃至数枚が、露光装置2での露光処理後に、合わせ測定装置3によって下地パターンに対する露光パターンのずれが検出される。
【0024】
露光装置2は、半導体ウエハ8を露光するための装置である。下地回路パターンと露光パターンとのアライメントを行うため、露光装置2は、下地の複数のショット(1枚の半導体ウエハの分割領域に対して行われる多数ショットのうちの複数のショット)のアライメントマークを検出し、それぞれのアライメントマークの位置から、ショット配列全体のオフセット(Off_X,Off_y)、回転(θ)、直交度(ω)、スケール(S_X,S_Y)を統計処理(最小2乗法)により算出し、露光すべき位置を割り出す。
【0025】
これらのオフセット(Off_X,Off_y)、回転(θ)、直交度(ω)、スケール(S_X,S_Y)、すなわち、露光装置の計測結果(第3の情報)は、半導体ウエハ8の識別番号、ロット番号と品種、および使用したレチクルの識別番号、および露光装置2の識別番号、すなわち、露光装置およびマスク、ウエハの情報(第1の情報)とともに、ネットワークNtを介してホト工程解析システム1へ送られ、データベース11に格納される。
【0026】
ロット内で抜きとられた露光後の半導体ウエハ8は、下地パターンに対する露光パターンのずれを、合わせ測定装置3により検査される。合わせ測定装置3は、合わせ誤差項目として、ショット配列全体のオフセット誤差(ΔOff_X,ΔOff_y)、回転誤差(Δθ)、直交度誤差(Δω)、スケール誤差(ΔS_X,ΔS_Y)に加え、さらに、ショット回転誤差(ΔRR)、ショット倍率誤差(ΔMR)を測定する。これらも、すなわち、露光後の合わせの測定結果(第4の情報)も、半導体ウエハ8の識別番号、ロット番号、品種とともに、ホト工程解析システム1に送られ、データベース11に格納される。なお、ショット回転誤差(ΔRR)は、主にレチクルのアライメント誤差に起因し、ショット倍率誤差(ΔMR)は、露光時の倍率補正誤差によって生じる。
【0027】
また、露光装置2には、ネットワークNtを介して、上記オフセット誤差(ΔOff_X,ΔOff_y)、回転誤差(Δθ)、直交度誤差(Δω)、スケール誤差(ΔS_X,ΔS_Y)、およびショット回転誤差(ΔRR)、ショット倍率誤差(ΔMR)を補正する補正値が、ホト工程解析システム1より送られる。
【0028】
さらに、露光装置2の前の工程である成膜装置5での膜厚測定値およびCMP装置6での残膜測定値も、すなわち、露光より前の処理工程の情報(第2の情報)も、半導体ウエハ8の識別番号、ロット番号と品種とともに、ネットワークNtを介しホト工程解析システム1に送られ、データベース11に登録される。
【0029】
ホト工程解析システム1は、合わせ測定装置3より新たにデータが送られてくると、図2に示す処理手順に従いデータ処理を行う。
【0030】
まず、ステップST1で、データベース11上の合わせ測定装置3のデータ(第4の情報)であるオフセット誤差(ΔOff_X,ΔOff_y)、回転誤差(Δθ)、直交度誤差(Δω)、スケール誤差(ΔS_X,ΔS_Y)、およびショット回転誤差(ΔRR)、ショット倍率誤差(ΔMR)を従属変数として、例えば、これらにロット番号と品種で対応付けられたデータベース11上のレチクルの識別番号および露光装置2の識別番号(第1の情報)、並びに、露光装置2のアライメント計測値(第3の情報)であるオフセット(Off_X,Off_y)、回転(θ)、直交度(ω)、スケール(S_X,S_Y)、並びに、成膜装置5での膜厚測定値およびCMP装置6での残膜測定値等(第2の情報)を、独立変数として、それぞれ呼び出す。
【0031】
次に、ステップST2において、呼び出した変数から従属変数と独立変数の組み合わせを選択する。ステップST3では、選択した従属変数と独立変数について、相関をF検定(分散比検定)で評価する。F検定の方法を、独立変数が露光装置のウエハ回転検出量のような数値の場合と、レチクル番号のような識別子の場合とに分けて説明する。
【0032】
まず、連続変数の例として、独立変数を露光装置2のアライメント計測値である回転(θ)とし、従属変数を合わせ測定値の回転誤差(Δθ)とした場合について説明する。θを横軸、Δθを縦軸にとると、図3に示すような散布図となり、これより、
y=βθ+C ……(2)式
上記の1次近似直線の(2)式が得られる。
【0033】
ここで、(2)式からのΔθの残差の変動SRは、次の(3)式で与えられる。なお、(3)式において、nはデータ数である。
【0034】
【数1】
Figure 0004373564
さらに、Δθ全体の変動SAは、次の(4)式で求められる。なお、(4)式において、mΔθはΔθi の平均値である。
【0035】
【数2】
Figure 0004373564
さらに、F検定で使われるF値は、次の(5)式で与えられる。
【0036】
【数3】
Figure 0004373564
ここで、「θとΔθは相関が無い」という仮説を立てた場合、θとΔθは全く独立にランダムに変化し、F値の確立分布は、次の(6)式に示すようなF分布に従うことが知られている。この分布形状f(x)は、データ数nによって決まる。ここに、m1、m2はSAとSRの自由度であり、m1=n−1、m2=n−2である。
【0037】
【数4】
Figure 0004373564
但し、ガンマ関数Γ(k)は、次の(7)式で示される。
【0038】
【数5】
Figure 0004373564
例えば、図4でFp値より大きい領域のF分布の積分値がp%となるFの値を、pパーセント点Fpとして求めることができる。仮にp=5%とした場合、(5)式で得られたF値が5パーセント点より大きければ、「θとΔθは相関が無い」という仮説は5%の危険度で棄却され、従って、「θとΔθは相関がある」という判定が5%の危険度でなされる。
【0039】
以上、ステップST3で、F値と予め設定したパーセント点の比較により相関の有無を判定する方法を示したが、独立変数が数値の場合は、例えば「統計学入門,東京大学出版会,1994,第6頁」に記載の相関係数を用いて、相関係数と設定値の比較を行って、相関の有無を判定しも良い。
【0040】
次に、独立変数が識別子の場合としてレチクル番号を例にとり、従属変数としてショット回転誤差ΔRRとのF検定の方法を説明する。
【0041】
ここで、同一工程のレチクルが3枚あった場合を考える。横軸にΔRR、縦軸に頻度をとると、図5に示すようなレチクル1〜3のヒストグラムが得られる。ここで、全変動STは、次の(8)式で与えられる。なお、(8)式において、mΔRRはΔRRk の平均値であり、nはデータ数である。
【0042】
【数6】
Figure 0004373564
また、各レチクル内での変動SA’は、次の(9)式で求められる。ここに、なお、m1ΔRR 、m2ΔRR 、m3ΔRR は、それぞれレチクル1、2、3でのΔRRk の平均値である。
【0043】
【数7】
Figure 0004373564
このとき、F値たるF’は、次の(10)式で与えられる。
【0044】
【数8】
Figure 0004373564
この後の相関有無の検定方法は、先に述べた独立変数が数値の場合と同様である。
【0045】
F検定で算出したF値が予め設定したpパーセント点Fpより小さい場合は、相関がないものと判定し、ステップST5に進み、全ての従属変数と独立変数の組み合わせが終了してない場合には、ステップST2へ戻る。
【0046】
F値がpパーセント点Fpより大きい場合は、対象としている従属変数と独立変数に相関があると判定し、ステップST4に進む。ステップST4では、対象としている従属変数と独立変数、および算出したF値、および対応するパーセント値と診断文書、さらに独立変数が連続変数である場合は、1次近似式の係数および定数を、データベース11上の報告書ファイルに書き込む。診断文書は、従属変数と独立変数の組み合わせに応じて予め登録されている。例えば、露光装置アライメント計測値の回転θと合わせ測定値の回転誤差Δθに相関がある場合は、「レーザ測長器の主軸とヨー軸間隔の設定値に誤差のある可能性あり。」という文書がデータベース11から呼び出される。なお、従属変数と独立変数の特定の複数の組み合わせで相関がある場合に対して診断文書を登録しておいても良い。
【0047】
次にステップST5に進み、全ての従属変数と独立変数の組み合わせが終了した場合、ステップST6に進む。ステップST6では、報告書ファイルをネットワークNtを介し、居室にいるスタッフの居室端末12に、例えば、電子メールを送り、添付ファイルとして報告書ファイルを添付する。居室端末12に表示される報告書ファイルの内容は、従属変数と独立変数および算出したF値および対応するパーセント値と診断文書である。あるいは、電子メールに添付ファイルを付けるのではなく、電子メールはアラームとしてのみ送り、報告書ファイルは、スタッフが居室端末12からデータベース11上の報告書ファイルを開いて内容を確認するようにしても良い。
【0048】
図7に報告書ファイルの内容の例を示す。相関No.の順番は、F値対応パーセント値の小さい順にしておくと、相関の可能性の高い順となり、対策優先度の高いものから表示することができる。
【0049】
次に、本実施形態のシステムにおける露光装置の制御方法について説明する。独立変数が連続変数でかつ従属変数と相関のある場合、前記(2)式のような1次近似式が得られる。なお、独立変数と従属変数の関係を記述する式としては、1次近似式に限らず、高次多項式やその他の非線形式を用いても良い。
【0050】
ここで、独立変数として露光装置2のアライメント計測時の回転(θ)と合わせ測定時の回転誤差(Δθ)に相関があった場合の、露光装置2の補正方法について図6を用いて説明する。
【0051】
まず、ステップST11において、ホト工程解析システム1が、露光装置2に半導体ウエハ8の露光シーケンスをアライメントまで行うよう、ネットワークNt経由で指示を出す。次に、ステップST12において、露光装置2で計測されたアライメント計測値(例えばθ)をホト工程解析システム1が読み込む。この間、露光装置2は、アライメント終了後シーケンスを一時停止する。ステップST13において、ホト工程解析システム1は、データベース11の報告書ファイルにある1次近似式(例えば(2)式)を用い、発生誤差(Δθ)を算出し、符号を逆にした数値を補正値として露光装置2に送る。ステップST14において、ホト工程解析システム1は露光装置2に露光シーケンス再開を指示し、露光装置2は受け取った補正値により、露光位置を補正し、露光シーケンスを再開する。
【0052】
このような手順によれば、半導体ウエハ8に対し1枚毎に補正値をフィードバックすることが可能になり、たとえロット内で合わせ誤差に変動があった場合にも対応することができる。
【0053】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0054】
露光装置およびマスク、ウエハの情報(第1の情報)、露光より前の処理工程の情報(第2の情報)、露光装置の計測結果(第3の情報)を独立変数に、露光後の合わせ測定値(第4の情報)を従属変数として、それらの全ての項目の組み合わせの相関をF検定で定量的に評価することにより、不具合に対する網羅的な診断情報を与えることができるので、不具合対策を迅速に進めることが可能となる。また、不具合診断は生産を続けながら行うことができるので、不具合調査実験のため生産を一時停止させる必要もなくなる。
【0055】
また、上記で抽出した相関のある変数に対して、例えば1次近似式で補正値を算出し、露光装置にフィードバックすることにより、半導体ウエハに対し1枚毎に補正値をフィードバックすることが可能になり、たとえロット内で合わせ誤差に変動があった場合にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係る露光工程の診断および制御システムの構成を示す説明図である。
【図2】本発明の1実施形態における、露光装置の不具合判定および診断の手順を示す説明図である。
【図3】露光装置アライメント計測時の回転値と合わせ測定時の回転誤差の散布図、および1次近似誤差を示す説明図である。
【図4】F検定に用いるF分布を示す説明図である。
【図5】レチクル毎のショット回転誤差のヒストグラムを示す説明図である。
【図6】本発明の1実施形態における、露光装置の補正値算出の手順を示す説明図である。
【図7】報告書ファイルの内容の例を示す説明図である。
【図8】露光装置ステージとレーザ測長軸との関係を示す説明図である。
【図9】露光装置アライメント計測時の回転値と合わせ測定時の回転誤差の散布を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ホト工程解析システム
2 露光装置
3 合わせ測定装置
5 成膜装置
6 CMP装置
7 エッチング装置
8 半導体ウエハ
11 データベース
12 居室端末
21 ステージ
22 測長ミラー
23 主軸レーザ測長器
24 ヨー軸レーザ測長器
230 主軸レーザ測長器レーザ光
240 ヨー軸レーザ測長器レーザ光

Claims (4)

  1. 露光工程の診断方法であって、
    露光装置およびマスク、ウエハの情報である第1の情報と、露光より前の処理工程の成膜装置での膜厚測定値とCMP装置での残膜測定値である第2の情報と、ウエハ上に既に形成されているアライメントマークを露光装置で計測して得た計測結果である第3の情報と、露光したパターンの下地パターンに対する合わせずれの測定結果である第4の情報とを収集するステップと、
    前記第1、第2、第3の情報を独立変数とし、前記第4の情報を従属変数として、組み合わされる前記独立変数と前記従属変数との相関の強さを判定するステップと、
    判定の結果としての前記相関の強さから、露光装置または露光工程での組み合わされた前記独立変数と前記従属変数が得られる構成部の設定に誤差がある可能性の有無を診断するステップと、
    前記相関の強さ、および診断結果を表示するステップとを、
    有することを特徴とする露光工程の診断方法。
  2. 請求項1記載において、
    前記相関の強さを判定するステップは、F検定(分散比検定)を実行するステップであることを特徴とする露光工程の診断方法。
  3. 請求項1記載において、
    前記相関の強さ、および前記診断結果を表示するステップは、前記相関の強さが予め設定した値を超えた場合に、相関の強い項目および不具合の候補をネットワークを介し端末に表示、または電子メールで通知することを特徴とする露光工程の診断方法。
  4. 露光工程の制御方法であって、
    露光装置およびマスク、ウエハの情報である第1の情報と、露光より前の処理工程の成膜装置での膜厚測定値とCMP装置での残膜測定値である第2の情報と、ウエハ上に既に形成されているアライメントマークを露光装置で計測して得た計測結果である第3の情報と、露光したパターンの下地パターンに対する合わせずれの測定結果である第4の情報とを収集するステップと、
    前記第1、第2、第3の情報を独立変数とし、前記第4の情報を従属変数として、組み合わされる前記独立変数と前記従属変数との相関の強さを、相関の有無を判定するための予め設定した値と比較して判定するステップと、
    前記相関の強さが前記予め設定した値を超えて、前記独立変数と前記従属変数とに相関がある場合、前記従属変数と組み合わされた前記独立変数の情報から露光装置の合わせ補正値を算出するステップと、
    前記合わせ補正値を露光装置に入力するステップとを、
    有することを特徴とする露光工程の制御方法。
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