JP2007251136A - 推定パターン生成方法、製造管理方法、演算装置及び製造管理システム - Google Patents

推定パターン生成方法、製造管理方法、演算装置及び製造管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程の途中で歩留りを推定でき、早期に不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる推定パターン生成方法、製造管理方法、演算装置及び製造管理システムを提供することにある。
【解決手段】初期データから単位空間データと信号データを選択し、単位空間データと、信号データと、歩留り真値を隠したテスト用ウエハデータとから、T法を用いてテスト用ウエハデータの歩留り推定を行った(ステップS1〜S5)。次に、歩留り推定の感度及びSN比を検査し、単位空間データ、信号データ及びテスト用ウエハデータの検査データ数を縮減する(ステップS6,S7)。そして、縮減したテスト用ウエハデータの歩留り推定を行って、その感度及びSN比を検査し、縮減した単位空間データ及び信号データを第1工程群の第1推定パターンとした(ステップS8〜S11)。
【選択図】図2

Description

本発明は、推定パターン生成方法、製造管理方法、演算装置及び製造管理システムに関する。
近年では、パーソナルコンピュータと生産設備とを通信可能に接続し、そのパーソナルコンピュータが製造計画から製造工程まで全てを管理する製造管理システムが開発されている。このような製造管理システムは、例えば半導体装置の製造工程にも適用されている。なお、半導体装置の製造工程は、設計工程、マスク製作工程、ウエハ製造工程、ウエハ処理工程、検査工程等から構成される。さらに、例えばウエハ処理工程は、成膜、感光レジスト塗布、感光、現像、エッチング、レジスト除去、洗浄の各工程に細分化されて、製造工程が数百工程と多数から構成されている。そのため、半導体装置は、ロット(ウエハ)を製造工程に投入してから完成後の最終検査を行うまでに数ヶ月かかるものが多い。
また、各製造工程を実行する製造装置は、一般に複雑な機構を有しており、歩留まりを低下させる要因を数多く含んでいる。そのため、半導体装置は、すべての製造工程において不良となる可能性がある。しかしながら、半導体装置は、寸法が微細であるため目視では各工程において良否の判定を行うことができないため、不良の原因となる製造装置(製造工程)を特定することが困難であった。
そこで、ウエハ処理工程終了後の半導体装置に対して電気特性検査を含めた最終検査を行って、フェイルビット解析などの手法により不良発生原因の調査をしている。例えば、完成後の半導体装置の電気特性と製造装置との関係を統計的に解析して、原因となる製造装置を確定する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平11−354396号公報
ところが、特許文献1の方法では、最終検査で得られた半導体装置の電気特性に基づいて解析を行うことから、ロット(ウエハ)を製造工程に投入してから最終検査までの数ヵ月間は解析が行えない。そのため、製造工程の途中で不良が発生しても、不良対策を行えないまま不良装置を大量に製造してしまうという課題があった。
また、従来は、半導体装置を一度製造工程に投入してから最終検査までの数ヶ月間は半導体装置の歩留り及び良品の半導体装置がいくつ得られるかを把握することができない。そのため、良品の半導体装置を必要数に確実に達するように、一定の余裕を持って余分にロット(ウエハ)を製造工程に投入するようにしていた。その結果、必要数を超える多数の良品の半導体装置が製造されるという無駄が生じていた。
本発明は、前述した上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、製造工程の途中で歩留りを推定でき、早期に不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる推定パターン生成方法、製造管理方法、演算装置及び製造管理システムを提供することにある。
本発明の推定パターン生成方法は、歩留りが未知の製品の複数の検査データを取得した
際に、前記検査データの前記歩留りを推定するための推定パターンを生成する推定パターン生成方法であって、前記複数の検査データを有する複数の製品データからなる初期製品データを取得する初期製品データ取得ステップと、前記各初期製品データの初期製品歩留りを取得する初期製品歩留り取得ステップと、前記初期製品歩留りについて統計的処理をし、その統計的処理によって算出された値に基づいて正常空間である単位空間データと非正常空間である信号データとを選択する選択ステップと、前記初期製品データと同一項目である複数の検査データを有する被解析データを取得する被解析データ取得ステップと、前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データの前記検査データのうち、取得順序の遅い検査データから縮減して、その縮減した縮減単位空間データと、縮減信号データと、縮減被解析データとから、T(Taguchi)法を用いて前記縮減被解析データの
第1歩留り推定値を算出する第1推定値算出ステップと、前記被解析データの被解析歩留りを取得する被解析歩留り取得ステップと、前記第1歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第1歩留り推定値の第1信頼度を算出する第1信頼度算出ステップと、前記第1信頼度と第1所定値とを比較する第1比較ステップと、前記第1比較ステップにおいて前記第1信頼度が前記第1所定値の範囲内にあるとき、前記縮減単位空間データ及び前記縮減信号データを第1推定パターンとする第1生成ステップとを備えた。
本発明の推定パターン生成方法によれば、第1推定値算出ステップによって、単位空間データ、信号データ及び被解析データを縮減することができる。さらに、その縮減した縮減単位空間データ及び縮減信号データを推定パターンとして第1推定パターンを生成することができる。これによって、第1推定パターンになる単位空間データ及び信号データの検査データ数を減らすことができる、すなわち歩留りを推定するために必要な検査データ数を減らすことができる。従って、製品完成までの全ての検査データを取得する前に、つまり、途中の製造工程において、第1推定パターンを使用して歩留りを推定することができる。その結果、早期に不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる。
また、第1比較ステップにおいて、T法によって算出された第1歩留り推定値の第1信頼度と第1所定値とを比較することによって、推定の信頼性を維持して推定パターンを生成することができるため、この推定パターンを使用することによって精度良く歩留りを推定することができる。
本発明の推定パターン生成方法は、歩留りが未知の製品の複数の検査データを取得した際に、前記検査データの前記歩留りを推定するための推定パターンを生成する推定パターン生成方法であって、前記複数の検査データを有する複数の製品データからなる初期製品データを取得する初期製品データ取得ステップと、前記各初期製品データの初期製品歩留りを取得する初期製品歩留り取得ステップと、前記初期製品歩留りについて統計的処理をし、その統計的処理によって算出された値に基づいて正常空間である単位空間データと非正常空間である信号データとを選択する選択ステップと、前記初期製品データと同一項目である複数の検査データを有する被解析データを取得する被解析データ取得ステップと、前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データの前記検査データのうち、取得順序の遅い検査データから縮減して、その縮減した縮減単位空間データと、縮減信号データと、縮減被解析データとから、TS(Taguchi Schmidt)法を用いて前記縮減被解
析データの第1歩留り推定値を算出する第1推定値算出ステップと、前記被解析データの被解析歩留りを取得する被解析歩留り取得ステップと、前記第1歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第1歩留り推定値の第1信頼度を算出する第1信頼度算出ステップと、前記第1信頼度と第1所定値とを比較する第1比較ステップと、前記第1比較ステップにおいて前記第1信頼度が前記第1所定値の範囲内にあるとき、前記縮減単位空間データ及び前記縮減信号データを第1推定パターンとする第1生成ステップとを備えた。
本発明の推定パターン生成方法によれば、第1推定値算出ステップによって、単位空間データ、信号データ及び被解析データを縮減することができる。さらに、その縮減した縮減単位空間データ及び縮減信号データを推定パターンとして第1推定パターンを生成することができる。これによって、第1推定パターンになる単位空間データ及び信号データの検査データ数を減らすことができる、すなわち歩留りを推定するために必要な検査データ数を減らすことができる。従って、製品完成までの全ての検査データを取得する前に、つまり、途中の製造工程において、第1推定パターンを使用して歩留りを推定することができる。その結果、早期に不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる。
また、第1比較ステップにおいて、TS法によって算出された第1歩留り推定値の第1信頼度と第1所定値とを比較することによって、推定の信頼性を維持して推定パターンを生成することができるため、この推定パターンを使用することによって精度良く歩留りを推定することができる。
この推定パターン生成方法において、前記第1推定値算出ステップよりも前に、前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データとから、前記T法を用いて前記被解析データの第2歩留り推定値を算出する第2推定値算出ステップと、前記第2歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第2歩留り推定値の第2信頼度を算出する第2信頼度算出ステップと、前記第2信頼度と第2所定値とを比較する第2比較ステップとをさらに備えるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、単位空間データ、信号データ及び被解析データを縮減する前に、単位空間データ及び信号データから被解析データの第2歩留り推定値をT法を用いて算出することができる。また、第2比較ステップにおいて、その第2歩留り推定値の第2信頼度と第2所定値とを比較して、推定の信頼性を確認することができる。さらに、推定の信頼性が低いときに、単位空間データ及び信号データを見直すことができる。
この推定パターン生成方法において、前記第1推定値算出ステップよりも前に、前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データとから、前記TS法を用いて前記被解析データの第2歩留り推定値を算出する第2推定値算出ステップと、前記第2歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第2歩留り推定値の第2信頼度を算出する第2信頼度算出ステップと、前記第2信頼度と第2所定値とを比較する第2比較ステップとをさらに備えるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、単位空間データ、信号データ及び被解析データを縮減する前に、単位空間データ及び信号データから被解析データの第2歩留り推定値をTS法を用いて算出することができる。また、第2比較ステップにおいて、その第2歩留り推定値の第2信頼度と第2所定値とを比較して、推定の信頼性を確認することができる。さらに、推定の信頼性が低いときに、単位空間データ及び信号データを見直すことができる。
この推定パターン生成方法において、前記第2比較ステップにおいて前記第2信頼度が前記第2所定値の範囲内にあるとき、前記単位空間データ及び前記信号データを第2推定パターンとする第2生成ステップとを備えるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、第2比較ステップにおいて推定の信頼性が高いことが判明したときに、単位空間データ及び信号データを推定パターンとして第2推定パターンを生成することができる。第2推定パターンを使用して歩留りを推定することによって、製品完成後の製品の歩留りを推定することができる。通常、製品完成後から最終検査
までには数週間の日数がかかるため、第2推定パターンによってその時間を短縮することができる。
この推定パターン生成方法において、前記第2比較ステップにおいて前記第2信頼度が前記第2所定値の範囲から外れたとき、追加データを取得して前記単位空間データ及び前記信号データを修正する修正ステップをさらに備えるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、単位空間データ及び信号データから算出された第2歩留り推定値の信頼性が低いときに、その単位空間データ又は信号データに追加データを追加することができる。これによって、第2歩留り推定値の信頼性を高く維持した状態で、単位空間データ及び信号データを縮減することができる。従って、縮減単位空間データ及び縮減信号データから算出される第1歩留り推定値も高い信頼性を得ることができる。
この推定パターン生成方法において、前記第1所定値と前記第2所定値とを同一にしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、単位空間データ及び信号データを縮減しても、推定の信頼度を一定に保つことができる。
この推定パターン生成方法において、前記第2信頼度は、感度及びSN比からなるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、第2歩留り推定値の信頼性を感度及びSN比から求めることができる。
この推定パターン生成方法において、前記第1信頼度は、感度及びSN比からなるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、第1歩留り推定値の信頼性を感度及びSN比から求めることができる。
この推定パターン生成方法において、前記被解析データを前記信号データとし、前記被解析歩留りを前記信号データの歩留りとしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、新たに被解析データを取得する必要がないため、使用する製品データ数を減らすことができ、データ取得時間も短縮することができる。
この推定パターン生成方法において、前記被解析データを前記単位空間データとし、前記被解析歩留りを前記単位空間データの歩留りとしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、新たに被解析データを取得する必要がないため、使用する製品データ数を減らすことができ、データ取得時間も短縮することができる。
この推定パターン生成方法において、前記第1推定値算出ステップと、前記第1信頼度算出ステップと、前記第1比較ステップとを繰り返して前記第1信頼度が前記第1所定値の範囲内に収まる限界の検査データ数になるまで前記単位空間データ及び前記信号データの検査データを縮減するようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、第1推定パターンの検査データ数を減らすことができるため、その第1推定パターンを使用して歩留りを推定する際に、より早期の途中工程において歩留りを推定することができる。従って、より早期に不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる。
この推定パターン生成方法において、前記単位空間データ及び前記信号データから縮減
されて前記縮減単位空間データ及び前記縮減信号データから除外された検査データを複数に分割して、複数の推定パターンを生成するようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、複数段階の推定パターンを生成することができるため、途中の製造工程において、製品に対して複数回歩留りを推定することができる。従って、各歩留り推定に関与する製造工程を少なくすることができるため、不良原因となる製造工程を特定しやすくなる。
この推定パターン生成方法において、前記統計的処理は、前記初期製品データの前記初期製品歩留りの平均値を算出することであってもよい。
この推定パターン生成方法によれば、初期製品歩留りの平均値を算出することによって単位空間データ及び信号データを選択することができる。
この推定パターン生成方法において、前記検査データは、検査装置から取得する工程データと、前記歩留りに影響を及ぼすデータである環境データとからなるようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、検査データの中に環境データを含めることによって、推定パターンを生成する際に使用する検査データの数を大幅に増加させることが可能になるため、生成される推定パターンによる推定の精度を向上させることができる。
この推定パターン生成方法において、前記初期製品データ取得ステップにおいて、所定の前記検査データを、所定単位毎に正規化するようにしてもよい。
この推定パターン生成方法によれば、検査データを正規化することにより、例えば校正の行われていない装置からデータを取得した場合においても、装置間の校正状態の差異による影響を低減することができる。
この推定パターン生成方法において、前記所定単位は、複数のウエハからなるロットであってもよい。
この推定パターン生成方法によれば、所定の検査データについて、ロット毎に正規化させることができる。
本発明の製造管理方法は、歩留り真値未知の製品の検査データを取得して、上記の推定パターン生成方法によって生成された推定パターンを使用して前記製品の歩留り推定値を算出する第3推定値算出ステップを備えた。
本発明の製造管理方法によれば、途中の製造工程において、少なくとも第1推定パターンを使用して製品の歩留り推定値を算出することができる。従って、早期の製造工程において不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる。
この製造管理方法において、前記歩留り推定値と規定値とを比較して、前記歩留り推定値が前記規定値の範囲から外れたとき、製造工程について解析をするようにしてもよい。
この製造管理方法によれば、製品の歩留りを規定値に維持して、製品を製造することができる。また、製品の歩留りが規定値から外れたときすぐ不良対策等の解析を行うことができる。
この製造管理方法において、前記製品の完成後に行なわれる最終検査によって前記製品の歩留り真値を求めた後に、前記製品の検査データ及び前記歩留り真値を、前記単位空間データ及び前記信号データのいずれか一方に追加する学習ステップを備えるようにしてもよい。
この製造管理方法によれば、製品の製造を繰り返すことによって、推定パターンになる単位空間データ又は信号データに、製品の検査データ及び歩留り真値が追加される。これによって、単位空間データ及び信号データのデータ数を増加させることができるため、その単位空間データ及び信号データによって構成されている推定パターンの精度を徐々に向上させることができる。
この製造管理方法において、前記製品は、半導体装置であってもよい。
この製造管理方法によれば、途中の製造工程において歩留りを推定して半導体装置を製造することができる。従って、早期の製造工程において不良対策を行えて余分な半導体装置の製造を抑制することができる。
本発明の演算装置は、上記の推定パターン生成方法によって推定パターンを生成する。
本発明の演算装置によれば、途中の製造工程において製品の歩留りを推定する際に使用する推定パターンを生成することができる。
本発明の製造管理システムは、前記製品を製造する製造工程を実行する製造装置と、前記製造装置によって製造工程が実行された後に前記製品に対して検査を行う検査装置と、前記製造装置及び前記検査装置を制御する制御装置と、上記の演算装置とを備え、前記製品に対して所定の製造工程を終了した時に、前記演算装置によって生成される前記推定パターンを使用して、前記製品の歩留り推定値を算出する。
本発明の製造管理システムによれば、途中の製造工程において、少なくとも第1推定パターンを使用して製品の歩留り推定値を算出することができる。従って、早期の製造工程において不良対策を行えて余分な装置の製造を抑制することができる。
この製造管理システムにおいて、前記制御装置は、前記歩留り推定値と規定値とを比較して、前記歩留り推定値が前記規定値の範囲から外れたとき、前記製造工程について解析をするようにしてもよい。
この製造管理システムによれば、製品の歩留りを規定値に維持して、製品を製造することができる。また、製品の歩留りが規定値から外れたときすぐ不良対策等の解析を行うことができる。
この製造管理システムにおいて、前記検査装置は、前記製品に対して最終検査をして歩留り真値を求めて、前記制御装置は、前記製品の前記検査データ及び前記歩留り真値を、前記単位空間データ及び前記信号データのいずれか一方に追加するようにしてもよい。
この製造管理システムによれば、製品の製造を繰り返すことによって、推定パターンになる単位空間データ又は信号データに、製品の検査データ及び歩留り真値が追加される。これによって、単位空間データ及び信号データのデータ数を増加させることができるため、その単位空間データ及び信号データによって構成されている推定パターンの精度を徐々に向上させることができる。
この製造管理システムにおいて、前記製品は、半導体装置であってもよい。
この製造管理システムによれば、途中の製造工程において歩留りを推定して半導体装置を製造することができる。従って、早期の製造工程において不良対策を行えて余分な半導体装置の製造を抑制することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。図1は、製造管理システム1の構成を説明するためのブロック図である。
図1に示すように、製造管理システム1の電子システム2は、制御装置4を備えている。制御装置4は、CPU等からなる制御部5と、演算処理機能を有する演算部6と、各種データや各種プログラムを格納する記憶部7とから構成されている。そして、制御装置4では、これら制御部5、演算部6及び記憶部7が、図示しないバスを介して互いに接続されている。
記憶部7は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(H ard Disk Drive)等からなり、プログラム格納部10とデータベース11とを有している。プログラム格納部10には、制御プログラムや演算プログラム等の各種プログラムが格納されるとともに、データベース11には、検査データや演算部6によって算出された演算結果等の各種データが格納されている。
また、演算部6は、例えばプログラム格納部10に格納された演算プログラムに基づいて、データベース11に格納された各種データを用いて半導体装置の歩留りを推定するようになっている。
また、制御装置4は、入力部13と電気的に接続されている。入力部13は、キーボードやタッチパネル等からなり、種々のデータを制御装置4に入力することができるようになっている。なお、データベース11は、入力部13から入力されたデータを格納するようになっている。
また、制御装置4は、出力部15と電気的に接続されている。出力部15は、ディスプレイやプリンタ等からなり、入力部13から入力したデータや演算部6によって算出された演算結果等を表示したり、プリント出力したりする。なお、電子システム2は、1台のパーソナルコンピュータに実装してもよいし、電子システム2(制御装置4)の各部を複数のパーソナルコンピュータ等に分散して実装してもよい。
電子システム2は、製造装置20と電気的に接続されるとともに、検査装置22と電気的に接続されている。製造装置20及び検査装置22は、第1工程P1、第2工程P2、・・・、第k工程Pkを介して製造ラインLと電気的に接続されている。ここで、第1工程P1、第2工程P2、・・・、第k工程Pkは、例えば成膜工程、感光レジスト塗布工程、感光工程、現像工程、エッチング工程、レジスト除去工程、洗浄工程等の製造ラインLを流れるロットLTの各ウエハWに施されるウエハ処理工程である。すなわち、ロットLTの各ウエハWは、図1において製造ラインLを左側から右方向に流れて、第1工程P1、第2工程P2、・・・、第50工程P50、第51工程P51、・・・、第k工程Pkが順に施されるようになっている。なお、本実施形態では、1つのロットLTは第1ウエハW1、第2ウエハW2、・・・、第25ウエハW25の25枚のウエハから構成されている。
電子システム2の制御部5は、プログラム格納部10に格納された制御プログラムに基づいて製造装置20を制御して、製造ラインLを流れるロットLTの各ウエハW(第1ウエハW1〜第25ウエハW25)に対して各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)を実行させるようになっている。また、製造装置20は、各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)を実行した後、その実行した旨を制御部5に出力するようになっている。
電子システム2の制御部5は、製造装置20から各工程(例えば、第1工程P1)の実
行完了の信号が入力されると、前記制御プログラムに基づいて検査装置22を制御して、第1工程P1が実行された各ウエハWを検査(例えば、膜厚検査、異物検査、電気的特性検査等)するようになっている。検査装置22は、検査したロットLT(各ウエハW)の検査データを演算部6に出力するようになっている。演算部6は、検査装置22から入力された検査データに基づいてそのロットLT(ウエハW)の平均値を算出して、その平均値を記憶部7のデータベース11に格納する。
このように製造装置20により各ウエハWに対して第1工程P1〜第k工程Pkまでの数百の製造工程が実行されることによって、各ウエハW上に複数の半導体装置が形成される。また、検査装置22によってk種類(第1工程P1〜第k工程Pk分)の検査データが演算部6に出力されて、演算部6によって各検査データの平均値が算出されてデータベース11に格納されるようになっている。そして、ウエハW上に形成された各半導体装置は、検査装置22によって動作確認の電気的特性検査(最終検査)が行われて歩留り真値C(図4参照)が求められ、その後、ダンシングされて個々の半導体装置に分離される。なお、検査された歩留り真値Cは、記憶部7のデータベース11に出力されて格納されるようになっている。
本実施形態では、図1において製造装置20及び検査装置22を1つに具体化したが、各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)毎に、それぞれ対応する製造装置又は検査装置を設置するようにしてもよい。また、同一の処理を行う複数の製造装置又は検査装置の集合体であってもよい。
次に、公知のMT(Mahalanobis Taguchi)システムの一種であるT(Taguchi)法に基づく歩留り推定のための推定パターンの生成について図2〜図6に従って説明する。図2は、推定パターンの生成方法を説明するためのフローチャート、図3及び図4は、各種ウエハデータを説明するためのテーブル、図5は、歩留り推定方法を説明するためのフローチャート、図6は、単位空間データの縮減・分割について説明するための説明図である。
ここで、まずMTシステムについて簡単に説明する。MTシステムは、品質工学を中心として発達したパターン認識方法で、機器監視や予防保全のための各機器のデータ解析等によく用いられる。MTシステムでは、正常状態の複数の製品からセンサ等によって取得される特性量(検査データ)に基づいて複数のベクトルデータを生成して、単位空間を形成する。MTシステムでは、この単位空間において導出されるマハラノビス距離計算式に、評価対象の製品から取得されるベクトルデータを代入してマハラノビス距離を算出し、このマハラノビス距離と所定の閾値とを比較することによって製品の異常を検出することができる。そのMTシステムの中のT法は、評価対象の製品が単位空間よりも正方向に異常であるか、又は負方向に異常であるかを判定することができる。さらに、T法は、行列や直交展開を使用せずに簡便に対象の製品を評価することができる。
図2に示すように、制御装置4は、まず、初期製品データとしての初期データを取得する(初期製品データ取得ステップとしてのステップS1)。詳述すると、制御部5は、3ロット(25×3=75ウエハ)を製造ラインLに流して、製造装置20を制御して各ウエハWに対して第1工程P1〜第k工程Pkを順に実行する。また、制御部5は、製造装置20から各工程の完了信号が入力されると、検査装置22を制御して各ウエハWのランダムな位置の半導体装置に対して各工程の抜き取り検査を行わせ、その検査データを演算部6に出力させる。次に、演算部6は、入力された各半導体装置における各工程の検査データから、図3(a)に示す各ウエハWにおける各工程の検査データの平均値を算出してデータベース11に格納する。そして、制御部5は、第k工程終了後、検査装置22に各ウエハW上の全半導体装置に電気特性検査を行わせ、各ウエハWにおける初期製品歩留りとしての歩留りを求めて、その各ウエハWにおける歩留りをデータベース11に格納する
(初期製品歩留り取得工程)。これによって、制御装置4は、図3(a)に示す75枚分の初期ウエハデータから構成される初期データを取得することができる。
次に、演算部6は、取得した初期データから単位空間データを選択する(選択ステップを構成するステップS2)。詳述すると、演算部6は、初期データにおける歩留りの平均値を求める(本実施形態では、0.91であったとする)。そして、演算部6は、初期データの中から、歩留りがその平均値(0.91)に近い初期ウエハデータから順に±5枚分の初期ウエハデータ(図3(b)参照)を抜き出して、合計10枚分の初期ウエハデータを単位空間データとしてデータベース11に格納する。ここで、単位空間データとは、歩留り推定の基準となる標準的なデータを意味している。このようなデータは、推定対象によって適宜選択されるものであり、ユーザによって自由に選択されるものである。なお、本実施形態では、説明の便宜上、図3(b)に示すデータを、
Figure 2007251136
と表す。すなわち、1つの単位空間ウエハデータ(1列のデータ)は、k個の単位空間入力検査データX(例えば、X11,X12,…,X1k)と1つの単位空間入力真値B(例えば、B1)を有している。なお、本実施形態では、単位空間データは10枚分の単位空間ウエハデータから構成されているため、mは10となる。
次に、演算部6は、初期データのうち、歩留りが平均値(0.91)から離れた値である残りの65枚分の初期ウエハデータ(図3(c)参照)を、信号データとしてデータベース11に格納する(選択ステップを構成するステップS3)。なお、本実施形態では、説明の便宜上、図3(c)に示すデータを、
Figure 2007251136
と表す。すなわち、1つの信号ウエハデータ(1列のデータ)は、k個の信号入力検査データY(例えば、Y11,Y12,…,Y1k)と1つの信号入力真値B´(例えば、B1´)を有している。本実施形態では、信号データは、65枚分の信号ウエハデータから構成されているため、pは65となる。ここで、信号データとして選択された65個全ての信号入力真値B´(B1´〜Bp´)は、単位空間データを形成するために選択された単位空間入力真値Bの最大値よりも大きい値、又は、最小値よりも小さい値となる。これによって、単位空間入力真値Bから離れた値を示す信号入力真値B´に基づいて、分散や回帰係数等が算出されるので、単位空間入力真値Bの近傍のみならず、単位空間入力真値Bから離れた値についての歩留り推定も行うことができる。
次に、図4(a)に示すように、予め全ての工程の検査が終了し、被解析歩留りとしての歩留り真値Cの判明しているウエハデータ(被解析データとしてのテスト用ウエハデータ)を用意して、その歩留り真値Cを隠してテスト用ウエハデータを入力部13から入力
する(被解析データ取得ステップ及び被解析歩留り取得ステップを構成する図2のステップS4)。なお、本実施形態では、説明の便宜上、図4(a)に示すデータのうち検査データ(歩留り真値Cを除いたデータ)を、
Figure 2007251136
と表す。すなわち、1つのテスト用ウエハデータ(1列のデータ)は、k個の被解析検査データZ(例えば、Z11,Z12,…,Zgk)を有している。また、本実施形態では、テスト用ウエハデータを入力部13から入力するようにしたが、これに限らず、たとえばテスト用ウエハデータを予めデータベース11に記憶させておき、演算部6がデータベース11からテスト用ウエハデータを読み出すようにしてもよい。また、実際にロットLTを製造ラインLに流して各検査データ及び歩留り真値Cを取得するようにしてもよい。
次に、演算部6は、単位空間データと、信号データと、テスト用ウエハデータとから、公知のT法を用いて各テスト用ウエハデータの歩留り推定を行う(ステップS5)。
図5に示すように、はじめに図3(c)に示す信号データを基準化する(ステップS5−1)。具体的には、まず、下記の式により、図3(b)に示す単位空間入力検査データXの各工程項目毎の平均値Xaと単位空間入力真値Bの平均値Baとを求める。
Figure 2007251136
次に、この平均値Xa,Baを用いて、下記の式により信号データを基準化して基準化信号データを算出する。
Figure 2007251136
ここで、説明の便宜上、上記の式を下記のように表す。
Figure 2007251136
次に、テスト用ウエハデータを基準化する(ステップS5−2)。具体的には、単位空間入力検査データXの各工程項目毎の平均値Xaを用いて、下記の式により被解析検査データZを基準化して基準化被解析データを算出する。
Figure 2007251136
ここで、説明の便宜上、上記の式を下記のように表す。
Figure 2007251136
次に、基準化信号データに基づいて、下記の式により分散Ve及び回帰係数βaを各工程項目毎に算出する(ステップS5−3)。
Figure 2007251136
このとき、
Figure 2007251136
である。また、各工程項目毎のSN比ηaiを、下記の式により算出する。
Figure 2007251136
次に、上記の式により算出されたSN比ηaiと、回帰係数βaiと、基準化被解析データとを用いて、下記の式により各テスト用ウエハデータの第2歩留り推定値としての歩留り推定値Fを算出する(第2推定値算出ステップとしてのステップS5−4)。
Figure 2007251136
からは、算出した歩留り推定値F(F1,F2,…,Fg)の第2信頼度を構成する感度βとSN比ηとを算出する。まず、各テスト用ウエハデータの歩留り真値C(C1,C2,…,Cg)とステップS5−4で算出した歩留り推定値Fとを、下記の式によりロジット変換する(ステップS5−5)。
Figure 2007251136
なお、図4(b)には、テスト用ウエハデータの歩留り真値C及び歩留り推定値Fをロジット変換した実際のデータを例示する。
次に、ロジット変換した歩留まり真値CL(CL1,CL2,…,CLg)及び歩留り
推定値FL(FL1,FL2,…,FLg)を用いて、下記の式により歩留まり推定値FL(F)の感度β及びSN比ηを算出する(第2信頼度算出ステップとしてのステップS5−6)。
Figure 2007251136
このとき、
Figure 2007251136
である。
このように、歩留り真値Cと歩留り推定値Fとの回帰分析を行うことで、歩留り真値Cに対する歩留り推定値Fの誤差を求めることができる。すなわち、歩留り推定値Fの感度βとSN比ηとを求めることができ、推定の信頼性を検査することができる。
次に、図2に示すように、演算部6は、算出した感度βが第2所定値を構成する1.0±0.1dbであって、且つSN比ηが第2所定値を構成する0.0db以上でない場合(第2比較ステップとしてのステップS6でNO)、例えば感度βが1.2db以上の場合やSN比ηが0.0db未満の場合には、ステップS5−4で算出された歩留り推定値Fの信頼性が低いと判断する。そして、制御装置4は、初期データに加えてさらに追加データを取得する(修正ステップとしてのステップS7)。詳しくは、例えば初期データの際と同様に、新たに3ロット(25×3ウエハ)を製造ラインLに流して第1工程P1〜第k工程Pkを順に実行し、各工程の検査データと歩留りとをデータベース11に格納する。そして、その追加データと初期データとから再度単位空間データ及び信号データを生成する。これによって、単位空間データ及び信号データのデータ数を増加させることができるため、歩留り推定の精度を向上させることができる。
一方、演算部6は、算出した感度βが1.0±0.1dbであって、且つSN比ηが0.0db以上である場合(ステップS6でYES)に、ステップS5−4で算出された歩留り推定値Fの信頼性が高いと判断し、歩留り推定に使用する単位空間データ及び信号デ
ータの検査データを縮減する(第1推定値算出ステップを構成するステップS8)。詳述すると、図6に示すように、まず、演算部6は、第1工程P1〜第k工程Pkまでのk個(例えば、420個)の単位空間データ(図3(b)参照)を、第k工程Pkから例えば50個減らして370個、すなわち第1工程P1〜第370工程P370までの検査データ(縮減単位空間データ)にする。次に、縮減単位空間データと同様に、信号データ(図3(b)参照)を縮減して、第1工程P1〜第370工程P370までの検査データ(縮減信号データ)にする。また、テスト用ウエハデータ(図4参照)を同様に縮減して、第1工程P1〜第370工程P370までの検査データ(縮減テスト用データ)にする。
そして、図2に示すように、演算部6はT法を用いて歩留まり推定を行う(第1推定値算出ステップ及び第1信頼度算出ステップとしてのステップS9)。詳述すると、演算部6は、縮減単位空間データと、縮減信号データと、縮減被解析データとしての縮減テスト用データとから、ステップS5と同様に、テスト用ウエハデータの第1歩留り推定値としての歩留り推定値Fを算出する(ステップS5−1〜S5−4)。なお、ステップS9の演算では、ステップS5の演算に比べてkの値が小さくなっている(例えば、420が370になっている)。次に、演算部6は、縮減テスト用データの歩留り推定値Fと、テスト用ウエハデータの歩留り真値C(図4参照)とから、縮減単位空間データ及び縮減信号データの第1信頼度としての感度βとSN比ηとを算出する(ステップS5−5及びS5−6)。
次に、演算部6は、ステップS9で算出した感度βが第1所定値を構成する1.0±0.1dbであって、且つSN比ηが第1所定値を構成する0.0db以上である場合(第1比較ステップとしてのステップS10でYES)に、縮減テスト用データの歩留り推定値Fの信頼性が高いと判断し、歩留り推定に使用する縮減単位空間データ及び縮減信号データをさらに縮減する。演算部6は、このように算出される歩留り推定値Fの信頼性が高いと判断される間、単位空間データ及び信号データを縮減し続けて(ステップS8〜S10の繰り返し)、感度βが1.0±0.1dbであって、且つSN比ηが0.0db以上の範囲から外れる検査データ数の限界値を探索する。なお、本実施形態では、検査データを49個にまで減らすと、歩留り推定値Fの信頼性が低くなる(ステップS10でNO)。すなわち、図6に示すように、第1工程P1〜第50工程P50までの50個の検査データを使用すれば、信頼性を維持して、縮減テスト用データの歩留り推定値Fを算出することができる。ここで、説明の便宜上、第1工程P1〜第50工程P50の集合を第1工程群C1とする。
次に、限界値(本実施形態では、第50工程P50)まで検査データ数を縮減した縮減単位空間データ及び縮減信号データを、第1工程群C1の推定パターン(第1推定パターン)としてデータベース11に登録する(第1生成ステップとしてのステップS11)。
次に、図6に示すように、演算部6は、単位空間データの第51工程P51〜第k工程Pkの検査データを任意の位置(第q工程)で分割する(ステップS12)。単位空間データと同様に、信号データ及びテスト用ウエハデータについても、第51工程P51〜第k工程Pkの検査データを第q工程で分割する。
次に、演算部6は、T法を用いて歩留り推定を行う(ステップS13)。詳述すると、ステップS9と同様に、演算部6は、第1工程P1〜第q工程までの単位空間データ(分割単位空間データ)と、信号データ(分割信号データ)と、テスト用ウエハデータ(分割テスト用データ)とから、分割テスト用データの歩留り推定値Fを算出する(ステップS5−1〜S5−4)。次に、演算部6は、分割テスト用データの歩留り推定値Fと、テスト用ウエハデータの歩留り真値C(図4参照)とから、分割テスト用データの歩留り推定値Fの感度β及びSN比ηを算出する(ステップS5−5及びS5−6)。
次に、演算部6は、歩留り推定値Fの信頼性が高く維持されているかを確認して(ステップS14)、歩留り推定値Fの信頼性が低くなった場合(ステップS14でNO)には、分割の位置(第q工程の位置)を第k工程Pk側に変更する(ステップS15)。そして、演算部6は、再びT法によって分割テスト用データの歩留り推定値Fと、その感度β及びSN比ηを算出して信頼性を調べる(ステップS13及びS14)。ここで、説明の便宜上、第51工程P51〜第q工程の集合を第2工程群C2(図1及び図6参照)とする。
演算部6は、分割テスト用データの歩留り推定値Fの信頼性が高い場合(ステップS14でYES)には、第1工程P1〜第q工程までの分割単位空間データ及び分割信号データを、第2工程群C2の推定パターン(第2推定パターン)としてデータベース11に登録する(第2生成ステップを構成するステップS16)。
次に、演算部6は、最終工程である第k工程の検査データが第2推定パターン(第N推定パターン)に含まれているかを判断(ステップS17)し、第k工程が第N推定パターンに含まれている場合(ステップS17でYES)、すなわち第k工程の検査データが第N推定パターンに登録されている場合には、推定パターンの生成を終了する。
一方、演算部6は、第k工程の検査データが第N推定パターンに含まれていない場合(ステップS17でNO)には、ステップS12〜S17の処理を繰り返す。すなわち、第51工程P51〜第k工程Pkを、n個の工程群(第1工程群C1〜第n工程群Cn)に分割するようになっている。そして、演算部6は、そのn個の工程群をそれぞれデータベース11に登録するようになっている。ここで、第k工程Pkを含む工程群を、第n工程群Cn(図1参照)とする。
次に、実際に製造ラインLを流れて製造されるロットLTに対して各推定パターン(第1推定パターン〜第n推定パターン)を使用して歩留りを推定する方法について図7及び図8のフローチャートに従って説明する。図7は、製造管理方法について説明するためのフローチャート、図8は、推定パターンの学習について説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、まず、制御部5は、ロットLTを製造ラインLに流して、製造装置20を制御して各ウエハWに対して第1工程群C1(第1工程P1〜第50工程P50)について第1工程P1から順に実行する(ステップS30)。次に、制御部5は、製造装置20から各工程の完了信号が入力されると、検査装置22を制御してロットLTのランダムな位置の半導体装置に対して各工程の抜き取り検査を行わせ、その検査データを演算部6に出力させる。そして、演算部6は、入力された各半導体装置における各工程の検査データから、各ロットLTにおける各工程の検査データの平均値を算出してデータベース11に格納する(ステップS31)。
次に、制御部5は、検査データ数Kjが50に達したかを判定して(ステップS32)、検査データ数Kjが50に達していない場合(ステップS32でNO)には、ステップS30及びステップS31を繰り返して、第1工程群C1(第1工程P1〜第50工程P50)の全ての工程を実行して各工程の検査データを取得する。
一方、制御部5は、検査データ数Kjが50に達した場合(ステップS32でYES)には、すなわち製造工程が第50工程P50まで終了すると、演算部6を動作させて図2のステップS11でデータベース11に登録した第1工程群C1の第1推定パターンに基づいてロットLTの歩留り推定値FをT法を用いて算出する(第3推定値算出ステップを
構成するステップS33)。なお、その歩留り推定値Fは、ステップS5−1〜S5−4と同様の算出方法によって算出される。そして、作業者は、算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9未満の場合(ステップS34でNO)には、対象のロットLTの歩留りが低いため、ロットLTを製造ラインLから取り出し、第1工程群C1における不具合工程を解析する(ステップS35)。また、算出した歩留り推定値Fの値に応じて、新たに追加のロットLT(ウエハW)を製造ラインLに流すようにしてもよい。
このように本実施形態では、最終工程である第k工程Pkを実行する前に(途中の製造工程において)、ロットLTの歩留りを推定することができる。従って、出荷量に対して半導体装置の完成前にロットLTの補充ができるため、在庫リスクや納期遅延を低減することができる。また、製造工程(製造装置20)の不具合を早期に発見できるため、不良対策を早期に行うことができ、安定した歩留りを確保することができる。また、上流の検査で不良品を排除して、その後の工程に不良品を流さないようにするため、無駄な製造コストを低減することができる。なお、本実施形態では、歩留り推定値Fと比較する規定値を0.9としたが、この値は経済性等の観点を考慮して作業者によって定められる値であって、作業者によって自由に設定・変更可能な値である。
一方、算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9以上の場合(ステップS34でYES)には、制御部5は、次の工程、すなわち第2工程群C2(第51工程P51〜第q工程)の第51工程P51を実行する(ステップS36)。そして、第1工程群C1の場合と同様に、第2工程群C2の最終工程である第q工程が実行されるまで各工程の検査データを取得する(ステップS37)。制御部5は、第q工程が実行されて検査データが取得されると(ステップS38でYES)、演算部6を動作させて図2のステップS16でデータベース11に登録した第2工程群C2の第2推定パターンに基づいてロットLTの歩留り推定値FをT法を用いて算出する(第3推定値算出ステップを構成するステップS39)。なお、その歩留り推定値Fは、ステップS5−1〜S5−4と同様の算出方法によって算出される。
そして、作業者は、算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9未満の場合(ステップS40でNO)には、ステップS35と同様に、対象のロットLTの歩留りが低いため、ロットLTを製造ラインLから取り出し、第2工程群C2における不具合工程を解析する(ステップS41)。また、算出した歩留り推定値Fの値に応じて、新たに追加のロットLT(ウエハW)を製造ラインLに流すようにしてもよい。
一方、算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9の場合(ステップS40でYES)には、次の工程を実行して、ステップS30〜ステップS34(ステップS36〜ステップS40)と同様のステップを繰り返し第3工程群、第4工程群等を経て第n工程群Cnを実行する(ステップS50)。そして、最終工程である第k工程Pkが実行されるまで各工程の検査データを取得する(ステップS51)。制御部5は、第k工程Pkが実行されて検査データが取得されると(ステップS52でYES)、演算部6を動作させて図2のステップS16でデータベース11に登録した第n工程群Cnの第n推定パターンに基づいてロットLTの歩留り推定値FをT法を用いて算出する(第3推定値算出ステップを構成するステップS53)。なお、その歩留り推定値Fは、ステップS5−1〜S5−4と同様の算出方法によって算出される。
そして、作業者は、算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9未満の場合(ステップS54でNO)には、ステップS35と同様に、対象のロットLTの歩留りが低いため、ロットLTを製造ラインLから取り出し、第n工程群Cnにおける不具合工程を解析する(ステップS55)。また、算出した歩留り推定値Fの値に応じて、新たに追加のロットLT(ウエハW)を製造ラインLに流すようにしてもよい。
このように、複数の工程群(第1工程群C1、第2工程群C2・・・第n工程群Cn)に分割して歩留り推定値Fを算出することによって、各工程群毎に不良原因の解析を行うことができるため、不具合工程を特定しやすくなる。
一方、算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9以上の場合(ステップS54でYES)には、制御部5は、検査装置22を制御して最終検査を行う(ステップS56)。詳述すると、検査装置22は、ロットLTを構成する各ウエハW上に形成された全半導体装置に電気特性検査を行って、対象のロットLTの歩留り真値Cを求める。次に、演算部6は、対象のロットLTの全検査データ及び歩留り真値Cを新たに単位空間データ又は信号データに登録して、単位空間データ又は信号データに新たなデータを追加して学習させる(学習ステップとしてのステップS57)。
詳述すると、図8に示すように、まず第n工程群Cnの第n推定パターンに基づいて算出した歩留り推定値Fと、最終検査によって求められた歩留り真値Cを比較する(ステップS7−1)。演算部6は、その歩留り推定値Fと歩留り真値Cに相関がある場合(ステップS7−2でNO)には、対象のロットLTの検査データがデータベース11に現在格納されている単位空間データ及び信号データと類似しているため、その検査データ及び歩留り真値Cを学習する必要がないと判断して処理を終了する。なお、本実施形態では、歩留り推定値Fと歩留り真値Cとの相関係数が0.7以上の場合に、両者に相関があると判断した。
一方、演算部6は、歩留り推定値Fと歩留り真値Cに相関がない場合(ステップS7−2でYES)には、対象のロットLTの検査データがデータベース11に現在格納されている単位空間データ及び信号データと類似していないため、新たに学習する必要があると判断する。そして、演算部6は、そのロットLTの歩留り真値Cが、図3(b)に示す単位空間データの歩留りの範囲(0.89〜0.93)に入っている場合(ステップS7−3でYES)には、単位空間データとしてデータベース11に登録する。また、演算部6は、歩留り真値Cが、図3(b)に示す単位空間データの歩留りの範囲(0.89〜0.93)に入っていない場合(ステップS7−3でNO)には、信号データとしてデータベース11に登録する。これによって、単位空間データ又は信号データに新たなデータが追加(学習)されてウエハデータ数が増加するため、歩留り推定の精度が徐々に向上される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、最終工程である第k工程Pkを実行する前に(途中の製造工程において)、ロットLTの歩留りを推定することができる。従って、出荷量に対して半導体装置の完成前にロットLTの補充ができるため、納期遅延や投入ロットLT数の余裕を低減することができる。その結果、無駄なウエハの削減と、製造に要する無駄な時間と、資材の節約とを図ることができる。
また、製造工程(製造装置20)の不具合を早期に発見できるため、不良対策を早期に行うことができ、安定した歩留りを確保することができる。また、上流の検査で不良品を排除して、その後の工程に不良品を流さないようにするため、無駄な製造コストを低減することができる。
(2)本実施形態によれば、複数の工程群(第1工程群C1、第2工程群C2・・・第n工程群Cn)に分割して、ロットLTの歩留りを複数段階に分けて推定するようにした。従って、歩留り推定値Fが規定値の0.9未満になった工程群毎に不良原因の解析を行うことができるため、不具合工程を特定しやすくなる。
(3)本実施形態によれば、T法を用いて歩留り推定値Fを算出するようにした。そのため、各検査データ間の相互作用を考慮して歩留りを推定することができる。また、直交展開を行わなくてもよいため、計算方法が単純であり計算時間を短縮することができる。また、各工程の特徴を掴むような専門家的な考え方を使用せずに、精度良く歩留りを推定することができる。従って、新たに開発された半導体装置を量産開始する場合、あるいは、新たな製造装置を製造ラインLに追加した場合等に、すぐに対応して精度良く歩留りを推定することができる。
(4)本実施形態によれば、ロットLTを製造ラインLに流す度に、そのロットLTの全検査データ及び歩留り真値Cを、単位空間データ又は信号データに新たに追加(学習)させるようにした。これによって、製造回数が増加するに連れて単位空間データ又は信号データに新しいデータが追加されてウエハデータ数が増加するため、歩留り推定の精度を徐々に向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図9〜図13に従って説明する。この実施形態の初期データ取得ステップは、取得される検査データ及びその検査データの処理方法が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、先の図1〜図8に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図9に示すように、電子システム2の制御部5は、プログラム格納部10に格納された制御プログラム基づいて複数(本実施形態では、3つ)の製造装置20a,20b,20cを制御して、製造ラインLに流れるロットLTの各ウエハWに対して各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)を実行させるようになっている。詳しくは、複数のロットLTa,LTb,LTcが製造ラインLに同時に流されると、各製造装置20a〜20cによって、各ロットLTa〜LTcに対して並行に各工程が施されるようになっている。
各製造装置20a〜20cは、各種センサ等によって検出される真空度、温度やプラズマパワー等の各工程における製造条件を示すr種類の環境データDE(第1環境データDE1〜第r環境データDEr)を、各ロット(各ウエハ)毎にそれぞれデータベース11に出力するようになっている。また、各製造装置20a〜20cは、各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)を実行した後、その実行した旨を制御部5に出力するようになっている。
電子システム2の制御部5は、製造装置20から各工程(例えば、第1工程P1)の実行完了の信号が入力されると、上記制御プログラムに基づいて検査装置22を制御して、第1工程P1が実行された各ウエハWを検査(例えば、膜厚検査、異物検査、電気的特性検査等)するようになっている。検査装置22は、検査したロットLT(ウエハW)の工程データを演算部6に出力するようになっている。演算部6は、検査装置22から入力された工程データに基づいてそのロットLT(ウエハW)の平均値を算出して、その平均値を検査工程データDT(第1検査工程データDT1〜第k検査工程データDTk)としてデータベース11に格納する。
次に、上記T法に基づく歩留り推定のための推定パターンの生成について図10〜図12に従って説明する。図10は、初期データの取得方法について説明するためのフローチャートである。
図10に示すように、制御装置4は、まず、初期検査データを取得する(ステップS1
−1)。詳述すると、制御部5は、3つのロットLTa〜LTc(25×3=75ウエハ)を製造ラインLに流し、3つの製造装置20a〜20cを制御して、各ロットLTa〜LTcにおける各ウエハWに対して並行に第1工程P1〜第k工程Pkを実行する。このとき、制御部5は、各工程P1〜Pk毎に各製造装置20a〜20cを制御して、各製造装置20a〜20cから各ウエハW毎にr種類の環境データDE(第1環境データDE1〜第r環境データDEr)をそれぞれ出力させる(図11参照)。また、制御部5は、各製造装置20a〜20cから各工程の完了信号がそれぞれ入力されると、検査装置22を制御して各ウエハWのランダムな位置の半導体装置に対して各工程の抜き取り検査を行わせ、その工程データを演算部6に出力させる。次に、演算部6は、入力された各半導体装置における各工程の工程データから、各ウエハWにおける各工程の工程データの平均値を算出して、その平均値を検査工程データDT1〜DTkとしてデータベース11に格納する(図11参照)。これによって、制御装置4は、図11に示す75枚分の検査データ(環境データDE及び検査工程データDT)からなる初期検査データを取得することができる。
次に、演算部6は、取得した初期検査データのうち、正規化対象に予め設定された検査データを正規化する(ステップS1−2)。ここでは、例えば各製造装置20a〜20c間で校正が行われていない温度センサ等から取得された環境データなどが予め作業者によって正規化対象に設定されている。すなわち、温度センサ等の校正が行われていないことによって誤ったデータ値がデータベース11に格納される検査データを、正規化対象に設定している。なお、検査工程データDTは、該検査工程データDTを演算部6に出力する検査装置22の校正が通常行われているため、正規化対象に設定されることは少ない。
図12(a)に、本実施形態において正規化対象に設定されている第1環境データDE1の正規化前の各ウエハWのデータ値を示した。図12(a)に示すように、正規化対象に設定された検査データ(第1環境データDE1)は、各ロットLTa〜LTc毎に、データの中心値がばらついている。このような各ロットLTa〜LTc毎のデータのばらつきは、各工程P1〜Pkを実行する製造装置20a〜20cの違いによって生じている。すなわち、この第1環境データDE1は、各工程P1〜Pkを実行する製造装置の違い、すなわち製造装置間の校正状態の差異による影響を強く受けている。そのため、これらのデータをそのまま使用して歩留り推定を行うと、製造装置間の校正状態の差異による影響を受け、推定精度が低下することになる(図14参照)。
そこで、本実施形態では、これら正規化対象の検査データを正規化することにより、製造装置間の校正状態の差異を低減しつつも、各ロットLTa〜LTc内の各ウエハW毎のデータのばらつきを保持することによって、歩留り推定の予測精度の向上を図っている。以下に、ステップS1−2における検査データの正規化について詳述する。
本実施形態では、説明の便宜上、正規化対象の検査データ(ここでは、第1環境データDE1)における各ロットLTa〜LTc毎のデータを、
Figure 2007251136
と表す。すなわち、1つのロット(1行のデータ)は、s個の正規化対象データを有している。なお、本実施形態では、1つのロットLTは25枚のウエハWから構成されているため、sは25となる。
第1環境データDE1の正規化は、まず、下記の式により、各ロットLTa〜LTc毎に第1環境データDE1の平均値Daa,Dba,Dcaを求める。
Figure 2007251136
次に、この平均値Daa,Dba,Dcaを用いて、下記の式により各ロットLTa〜LTc毎に正規化対象環境データを正規化して正規化データを生成する。
Figure 2007251136
図12(b)に、正規化後の第1環境データDE1(正規化データ)の各ウエハWのデータ値を示した。図12(b)に示すように、正規化データは、全ロットLTa〜LTcにおいてそのデータの中心値が同一となるとともに、各ロットLTa〜LTc内の各ウエハW毎のデータのばらつきを保持している。これにより、製造装置間の校正状態の差異を低減することができる。そして、演算部6は、この正規化データを新たな第1環境データDE1としてデータベース11に格納する。なお、本実施形態では、検査データの正規化を、第1環境データDE1を例に挙げて説明したが、実際には多数の検査データが正規化対象に設定される。
次に、制御部5は、検査装置22に各ウエハW上の全半導体装置に電気特性検査を行わせ、各ウエハWにおける歩留りを求めて、その各ウエハWにおける歩留りをデータベース11に格納する(ステップS1−3)。これによって、制御装置4は、図11に示す75枚分の初期ウエハデータ(検査データ及び歩留り)から構成される初期データを取得することができる。この後、上記第1実施形態と同様に図2に示すステップS2以降の処理を行って、推定パターンの生成及び歩留り推定が行われる。
図13及び図14は、正規化データを含む検査データ及び正規化前の検査データからそれぞれ推定パターンを生成して、その推定パターンに基づく歩留り推定を行ったときのロジット変換後の歩留り推定値Fと歩留り真値Cとの相関を示したものである。図13及び図14において、横軸(x軸)は歩留り推定値Fを示し、縦軸は歩留り真値Cを示すとともに、各プロットはロットLTa〜LTcの各ウエハWのデータを示している。なお、図13及び図14においては、歩留り推定値FLが歩留り真値CLと等しくなる、すなわちy=xの直線上にプロットが集中するほど、歩留り推定の精度が高いことを示している。また、図13及び図14に使用したロットLTa〜LTcの各ウエハWの検査データは同一であり、図13と図14とでは正規化対象の検査データを正規化したか否かが異なるのみである。
正規化を行っていない図14では、各ロットLTa〜LTc毎にデータ(プロット)が集中しているとともに、y=xの直線から離間した位置にプロットが集中している。このことから、各検査データにおいて生じた各製造装置20間の校正状態の差異による影響は
、歩留り推定にもそのまま強い影響を与え、さらにその歩留り推定の精度を著しく低下させることが明らかになった。一方、正規化を行った図13では、各ロットLTa〜LTc毎にデータ(プロット)が集中することなく、y=xの直線の近傍にプロットが集中している。このことから、所定の検査データの正規化を行うことにより、各製造装置20間の校正状態の差異を低減でき、ひいては歩留り推定の精度を向上させることができることが確認された。
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態における(1)〜(4)の作用効果に加え以下の効果を奏する。
(5)本実施形態によれば、検査データを、工程データとしての検査工程データDTと環境データDEとから構成するようにした。製造装置20a〜20cにおける製造条件等のデータである環境データDEを含むようにしたことによって、検査データの数を大幅に増加させることができる。これにより、これら検査工程データDTと環境データDEとからなる検査データに基づいて生成された推定パターンによる推定精度を向上させることができる。
(6)本実施形態によれば、ステップS1−2において、正規化対象の検査データを正規化した。これにより、製造装置20a〜20c間の校正状態の差異による影響を低減することができ、歩留り推定の精度を向上させることができる。
なお、製造装置20a〜20c(各種センサ)間の校正を行う方法では、数万種類のデータから構成される検査データの場合には数千に及ぶ校正を行う必要があるため、労力と時間がかかり製造コスト・製造時間の増大につながることになる。これに対して、本実施形態のように検査データを正規化する方法では、演算部6において簡便に処理することができるため、製造コスト・製造時間の増大を効果的に抑制することができる。
なお、上記各実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記第2実施形態では、環境データとして各工程における製造装置の製造条件を示すデータを取得するようにしたが、環境データとして取得するデータは、各ウエハ(ロット)における歩留りに影響を及ぼす要素であれば何でもよい。そのため、検査装置22の検査条件を示すデータ、製造時の天候や操作者の名前等を環境データとして取得するようにしてもよい。
・上記第1実施形態においても、上記第2実施形態と同様に、検査データとして環境データと検査工程データとを取得するようにしてもよい。
・上記第2実施形態では、所定の検査データについて、所定単位として各ロットLTa〜LTc毎に正規化を行うようにしたが、例えば使用される各製造装置20a〜20c毎に正規化を行うようにしてもよい。すなわち、ロットLTa,LTbに対して製造装置20aにより各工程が実行された場合には、ロットLTa及びロットLTbをまとめて正規化するようにしてもよい。
・上記各実施形態におけるステップS5−4で式1によって歩留り推定値Fを算出したが、この式1を下記の式(式2)に変更してもよい。
Figure 2007251136
・上記各実施形態では、ステップS6において感度β及びSN比ηが規定値から外れた
場合に、追加データを取得して(ステップS7)単位空間データ及び信号データを生成しなおすようにしたが、このステップS7を省略するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、ステップS5及びステップS6において、初期データから生成された単位空間データ及び信号データから算出された歩留り推定値Fの感度β及びSN比ηを確認したが、ステップS5及びステップS6を省略してその確認を省略するようにしてもよい。
・上記各実施形態におけるステップS12〜ステップS17を省略するようにしてもよい。すなわち、第2工程群C2〜第n工程群Cnの第2推定パターン〜第n推定パターンの生成を省略して、第1工程群C1の第1推定パターンのみを生成するようにしてもよい。これによって、推定パターンを生成するための時間を短縮することができる。
・上記各実施形態では、ステップS4において予め歩留り真値Cの判明しているテスト用ウエハデータを入力して、ステップS5でそのテスト用ウエハデータの歩留り推定値Fを算出した。これに限らず、新たにテスト用ウエハデータを入力するのではなく、信号データの信号入力真値B´を隠して、信号データの検査データから歩留まり推定値Fを算出するようにしてもよい。これによって、初期データと別にウエハデータを用意しなくてもよいため、推定パターンを生成するための時間を短縮でき、労力を低減することができる。あるいは、信号データの代わりに単位空間データを歩留り推定値Fの算出に使用してもよい。
・上記各実施形態では、ステップS5−6で歩留り推定値Fの感度β及びSN比ηを算出するために、ステップS5−5で歩留り真値Cと歩留り推定値Fとをロジット変換したが、ロジット変換せずに、歩留り真値C及び歩留り推定値Fから感度β及びSN比ηを算出するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、感度βが1.0±0.1db以上であって、且つSN比ηが0.0db以上の場合に歩留り推定値Fの信頼性が高いと判断するようにしたが、この感度β及びSN比ηの値に制限されない。
・上記各実施形態では、感度β及びSN比ηを算出して、歩留り推定値Fの信頼性を調べるようにしたが、これに限らず、例えば感度βのみを算出して歩留り推定値Fの信頼性を調べるようにしてもよい。あるいは、SN比ηのみを算出して歩留り推定値Fの信頼性を調べるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、単位空間データと信号データの選択の仕方は、特に制限されるものではない。例えば、初期データの歩留りにおける標準誤差σを算出して、歩留りの平均値±1σのウエハデータを単位空間データとして、平均値±1σから外れるウエハデータを信号データとするようにしてもよい。
・上記各実施形態では、初期データ取得の際に、3ロットを製造ラインLに流したが、これに限らず、例えば予め3ロット分のデータを用意しておき、テスト用ウエハデータと同様に、入力部13から入力するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、初期データを3ロット(3×25=75ウエハ)分のウエハデータとしたが、このデータ数に制限されない。
・上記各実施形態では、初期ウエハデータのうち、10枚分のウエハデータを単位空間データとして選択したが、このデータ数に制限されない。
・上記各実施形態では、初期ウエハデータのうち、65枚分のウエハデータを信号データとして選択したが、このデータ数に制限されない。
・上記各実施形態では、ロットLTの歩留り推定値Fが0.9未満の場合には、そのロットLTを製造ラインLから取り出して、その工程群(例えば、第1工程群C1等)についての不良原因の解析を行うようにした。これに限らず、例えば対象のロットLTに目印を付けてそのまま製造ラインLに流した上で、その歩留り推定値Fの算出に使用した推定パターンの工程群(例えば、第1工程群C1等)について不良原因の解析を行ってもよい。
・上記各実施形態では、多数の工程群(第1工程群C1、第2工程群C2・・・第n工程群Cn)に分割するようにしたが、第1工程群C1と第2工程群C2の2つの工程群に分割するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、ロットLTを製造ラインLに流す度に、そのロットLTの全検査データ及び歩留り真値Cを、単位空間データ又は信号データに新たに追加(学習)させるようにしたが、この学習のステップ(ステップS57)を省略するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、図7における算出した歩留り推定値Fが規定値の0.9未満の場合に、解析処理(ステップS35、S41及びS55)を行うようにしたが、これに制限されない。例えば、規定値を0.95としてもよい。また、工程群毎に規定値を変化させるようにしてもよい。例えば、第1工程群C1の第1推定パターンに基づいて算出された歩留り推定値Fの規定値を0.94とし、第2工程群C2の第2推定パターンに基づいて算出された歩留り推定値Fの規定値を0.92とし、第n工程群Cnの第n推定パターンに基づいて算出された歩留り推定値Fの規定値を0.9としてもよい。
・上記各実施形態では、学習ステップにおいて、歩留り推定値Fと歩留り真値Cとの相関係数が0.7以上の場合に、両者に相関があると判断したが、この値は特に制限されない。
・上記各実施形態では、ステップS5、S9、S13、S33、S39及びS53において歩留り推定値FをT法によって算出するようにしたが、これに限らず、例えばT法と同じくMTシステムの一種であるTS(Taguchi Schmidt)法で算出するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、1つのロットLTを25枚のウエハから構成するようにしたが、この数に制限されず、ウエハは1〜24枚でもよく、26枚以上でもよい。
・上記各実施形態では、全工程(第1工程P1〜第k工程Pk)を実行する製造装置20(製造装置20a〜20c)に具体化したが、各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)毎に、それぞれ対応する製造装置を設置するようにしてもよい。
・上記第1実施形態においても、上記第2実施形態と同様に、複数の製造装置20によって複数のロットLTを並行に処理するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、検査装置22を1つに具体化したが、各工程(第1工程P1〜第k工程Pk)毎に、それぞれ対応する検査装置を設置するようにしてもよい。また、同一の処理を行う複数の検査装置の集合体であってもよい。
・上記各実施形態では、全ての工程(第1工程P1〜第k工程Pk)に対して検査を行うようにしたが、任意の工程(例えば、第1工程P1、第50工程P50、第51工程P51、第k工程Pk)の後にのみ検査を行うようにしてもよい。これによって、半導体装置の製造時間を短縮することができる。
・上記各実施形態では、製造管理システムとして半導体装置の製造管理システムに具体化したが、多数の工程によって装置が製造される製造管理システムであれば特に制限されない。
第1実施形態における製造管理システムの構成を説明するためのブロック図。 同じく、推定パターンの生成方法を説明するためのフローチャート。 (a)、(b)、(c)はそれぞれ、初期ウエハデータ、単位空間ウエハデータ、信号ウエハデータを説明するためのテーブル。 (a)、(b)は同じく、テスト用ウエハデータを説明するためのテーブル。 同じく、歩留り推定方法を説明するためのフローチャート。 同じく、単位空間データの縮減・分割について説明するための説明図。 同じく、製造管理方法について説明するためのフローチャート。 同じく、推定パターンの学習について説明するためのフローチャート。 第2実施形態における製造管理システムの構成を説明するためのブロック図。 同じく、初期データの取得方法を説明するためのフローチャート。 同じく、初期データを説明するためのテーブル。 (a)、(b)は同じく、第1環境データのデータ値を説明するための特性図。 同じく、歩留り推定値と歩留り真値との相関を説明するための特性図。 同じく、歩留り推定値と歩留り真値との相関を説明するための特性図。
符号の説明
LT,LTa〜LTc…ロット、W…ウエハ、1…製造管理システム、2…電子システム、4…制御装置、5…制御部、6…演算部、7…記憶部、10…プログラム格納部、11…データベース、13…入力部、15…出力部、20,20a〜20c…製造装置、22…検査装置。

Claims (26)

  1. 歩留りが未知の製品の複数の検査データを取得した際に、前記検査データの前記歩留りを推定するための推定パターンを生成する推定パターン生成方法であって、
    前記複数の検査データを有する複数の製品データからなる初期製品データを取得する初期製品データ取得ステップと、
    前記各初期製品データの初期製品歩留りを取得する初期製品歩留り取得ステップと、
    前記初期製品歩留りについて統計的処理をし、その統計的処理によって算出された値に基づいて正常空間である単位空間データと非正常空間である信号データとを選択する選択ステップと、
    前記初期製品データと同一項目である複数の検査データを有する被解析データを取得する被解析データ取得ステップと、
    前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データの前記検査データのうち、取得順序の遅い検査データから縮減して、その縮減した縮減単位空間データと、縮減信号データと、縮減被解析データとから、T(Taguchi)法を用いて前記縮減被解析データ
    の第1歩留り推定値を算出する第1推定値算出ステップと、
    前記被解析データの被解析歩留りを取得する被解析歩留り取得ステップと、
    前記第1歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第1歩留り推定値の第1信頼度を算出する第1信頼度算出ステップと、
    前記第1信頼度と第1所定値とを比較する第1比較ステップと、
    前記第1比較ステップにおいて前記第1信頼度が前記第1所定値の範囲内にあるとき、前記縮減単位空間データ及び前記縮減信号データを第1推定パターンとする第1生成ステップとを備えたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  2. 歩留りが未知の製品の複数の検査データを取得した際に、前記検査データの前記歩留りを推定するための推定パターンを生成する推定パターン生成方法であって、
    前記複数の検査データを有する複数の製品データからなる初期製品データを取得する初期製品データ取得ステップと、
    前記各初期製品データの初期製品歩留りを取得する初期製品歩留り取得ステップと、
    前記初期製品歩留りについて統計的処理をし、その統計的処理によって算出された値に基づいて正常空間である単位空間データと非正常空間である信号データとを選択する選択ステップと、
    前記初期製品データと同一項目である複数の検査データを有する被解析データを取得する被解析データ取得ステップと、
    前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データの前記検査データのうち、取得順序の遅い検査データから縮減して、その縮減した縮減単位空間データと、縮減信号データと、縮減被解析データとから、TS(Taguchi Schmidt)法を用いて前記縮減被
    解析データの第1歩留り推定値を算出する第1推定値算出ステップと、
    前記被解析データの被解析歩留りを取得する被解析歩留り取得ステップと、
    前記第1歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第1歩留り推定値の第1信頼度を算出する第1信頼度算出ステップと、
    前記第1信頼度と第1所定値とを比較する第1比較ステップと、
    前記第1比較ステップにおいて前記第1信頼度が前記第1所定値の範囲内にあるとき、前記縮減単位空間データ及び前記縮減信号データを第1推定パターンとする第1生成ステップとを備えたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  3. 請求項1に記載の推定パターン生成方法において、
    前記第1推定値算出ステップよりも前に、前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データとから、前記T法を用いて前記被解析データの第2歩留り推定値を算出する第2推定値算出ステップと、
    前記第2歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第2歩留り推定値の第2信頼度を算出する第2信頼度算出ステップと、
    前記第2信頼度と第2所定値とを比較する第2比較ステップとをさらに備えたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  4. 請求項2に記載の推定パターン生成方法において、
    前記第1推定値算出ステップよりも前に、前記単位空間データ及び前記信号データ及び前記被解析データとから、前記TS法を用いて前記被解析データの第2歩留り推定値を算出する第2推定値算出ステップと、
    前記第2歩留り推定値と前記被解析歩留りとから、算出した前記第2歩留り推定値の第2信頼度を算出する第2信頼度算出ステップと、
    前記第2信頼度と第2所定値とを比較する第2比較ステップとをさらに備えたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  5. 請求項3又は4に記載の推定パターン生成方法において、
    前記第2比較ステップにおいて前記第2信頼度が前記第2所定値の範囲内にあるとき、前記単位空間データ及び前記信号データを第2推定パターンとする第2生成ステップとを備えたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  6. 請求項5に記載の推定パターン生成方法において、
    前記第2比較ステップにおいて前記第2信頼度が前記第2所定値の範囲から外れたとき、追加データを取得して前記単位空間データ及び前記信号データを修正する修正ステップをさらに備えたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記第1所定値と前記第2所定値とを同一にしたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  8. 請求項3〜7のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記第2信頼度は、感度及びSN比からなることを特徴とする推定パターン生成方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記第1信頼度は、感度及びSN比からなることを特徴とする推定パターン生成方法。
  10. 請求項1〜9に記載の推定パターン生成方法において、
    前記被解析データを前記信号データとし、前記被解析歩留りを前記信号データの歩留りとしたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  11. 請求項1〜10に記載の推定パターン生成方法において、
    前記被解析データを前記単位空間データとし、前記被解析歩留りを前記単位空間データの歩留りとしたことを特徴とする推定パターン生成方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記第1推定値算出ステップと、前記第1信頼度算出ステップと、前記第1比較ステップとを繰り返して前記第1信頼度が前記第1所定値の範囲内に収まる限界の検査データ数になるまで前記単位空間データ及び前記信号データの検査データを縮減することを特徴とする推定パターン生成方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記単位空間データ及び前記信号データから縮減されて前記縮減単位空間データ及び前
    記縮減信号データから除外された検査データを複数に分割して、複数の推定パターンを生成することを特徴とする推定パターン生成方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記統計的処理は、前記初期製品データの前記初期製品歩留りの平均値を算出することであることを特徴とするパターン生成方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記検査データは、検査装置から取得する工程データと、前記歩留りに影響を及ぼすデータである環境データとからなることを特徴とするパターン生成方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法において、
    前記初期製品データ取得ステップにおいて、所定の前記検査データを、所定単位毎に正規化することを特徴とするパターン生成方法。
  17. 請求項16に記載の推定パターン生成方法において、
    前記所定単位は、複数のウエハからなるロットであることを特徴とするパターン生成方法。
  18. 歩留り真値未知の製品の検査データを取得して、請求項1〜17のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法によって生成された推定パターンを使用して前記製品の歩留り推定値を算出する第3推定値算出ステップを備えたことを特徴とする製造管理方法。
  19. 請求項18に記載の製造管理方法において、
    前記歩留り推定値と規定値とを比較して、前記歩留り推定値が前記規定値の範囲から外れたとき、製造工程について解析をすることを特徴とする製造管理方法。
  20. 請求項18又は19に記載の製造管理方法において、
    前記製品の完成後に行なわれる最終検査によって前記製品の歩留り真値を求めた後に、前記製品の検査データ及び前記歩留り真値を、前記単位空間データ及び前記信号データのいずれか一方に追加する学習ステップを備えたことを特徴とする製造管理方法。
  21. 請求項18〜20のいずれか1つに記載の製造管理方法において、
    前記製品は、半導体装置であることを特徴とする製造管理方法。
  22. 請求項1〜17のいずれか1つに記載の推定パターン生成方法によって推定パターンを生成することを特徴とする演算装置。
  23. 前記製品を製造する製造工程を実行する製造装置と、前記製造装置によって製造工程が実行された後に前記製品に対して検査を行う検査装置と、前記製造装置及び前記検査装置を制御する制御装置と、請求項22に記載の演算装置とを備え、
    前記製品に対して所定の製造工程を終了した時に、前記演算装置によって生成される前記推定パターンを使用して、前記製品の歩留り推定値を算出することを特徴とする製造管理システム。
  24. 請求項23に記載の製造管理システムにおいて、
    前記制御装置は、前記歩留り推定値と規定値とを比較して、前記歩留り推定値が前記規定値の範囲から外れたとき、前記製造工程について解析をすることを特徴とする製造管理システム。
  25. 請求項23又は24に記載の製造管理システムにおいて、
    前記検査装置は、前記製品に対して最終検査をして歩留り真値を求めて、
    前記制御装置は、前記製品の前記検査データ及び前記歩留り真値を、前記単位空間データ及び前記信号データのいずれか一方に追加することを特徴とする製造管理システム。
  26. 請求項23〜25のいずれか1つに記載の製造管理システムにおいて、
    前記製品は、半導体装置であることを特徴とする製造管理システム。
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