JP4372505B2 - 反応器 - Google Patents
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Description
この文献の高温高圧反応装置は、反応容器を常に高圧の状態に保つ手段が必要であり、容器の入口側に送液ポンプを設置し、容器の出口側にばね式圧力調整弁を設置して、容器内の圧力を高圧に保っている。
この装置について、図2、図3を参照して説明すると、タンク31、31aに貯留の反応原液を送液する送液ポンプ32、32aは、流量計33、33a、熱交換器35を介して反応容器36の入口側に設置してあり、反応容器36の出口側には冷却器37を介して圧力調整弁38が設置されている。
そして、この圧力調整弁38は、駆動用シリンダ47で駆動されるシリンダーポンプ42の動きをロータリーエンコーダ46で検出し、この信号を介して制御部Aによって、ACサーボモータ49でスプリング50の押し量を変化させる構成である。
そのため、シリンダーポンプ42の動きとスプリング50の押し量のタイミングを適当に選択すれば、反応器内の圧力変動を小さくすることができる。
又、高温高圧反応装置の反応後の液体や気体などを採取するに際し、圧力調整弁の出口側に設置した捕集容器で行うと、反応後の試料が大気中の酸素などの成分と反応してしまったり、圧力変化によって反応生成物が変質してしまうなど、反応容器内での反応を正確に分析することができないという問題点があった。また、高圧環境下から大気中に放出されるため、試料が飛散し、効率良く捕集できないという問題点があった。
そこで、本発明は前記課題を解消する反応器の圧力制御と分析の設備について提供する。
【0009】
請求項1の反応器には、入口と出口が設けてあり、反応器入口から第1送液ポンプで反応原液を送液し、前記反応器出口から排出される反応ガス及び/又は反応液を冷却して反応試料を取り出すが、反応器の圧力は反応器出口に第2主送液ポンプから圧力調整媒体を送液して調整する。そのため、この第2主送液ポンプからの送液ポンプからの送液量を調整することによって、容易に圧力調整ができるばかりでなく、第1送液ポンプを定流量に設定して反応原液を送液し、第2送液ポンプ又は及び第2副送液ポンプから圧力調整媒体を反応器の圧力が所定圧になるように定圧送液する。又、第2主送液ポンプ及び/又は第2副送液ポンプの吐出口には、流路抵抗管16を備えているので、この流路抵抗管16を介することによって反応器の圧力を円滑に調整できる。
【0010】
反応器には、第2主送液ポンプの他に、第2副送液ポンプを反応器出口に接続してある。そして、第2主送液ポンプは多くの圧力調整媒体を送液し、第2副送液ポンプは第2主送液ポンプより少ない圧力調整媒体を送液することによって、応答性の良い反応器の圧力調整が可能となる。
又、反応器は、第1送液ポンプを定流量に設定して反応原液を送液し、第2主送液ポンプ及び/又は第2副送液ポンプから圧力調整媒体を反応器の圧力が所定圧になるように定圧送液する。又、第2主送液ポンプ及び/又は第2副送液ポンプの吐出口には、流路抵抗管16を備えているので、この流路抵抗管16を介することによって反応器の圧力を円滑に調整できる。
【0011】
反応器は入口と出口が設けてあり、反応器入口から第1送液ポンプで反応原液を送液し、反応器出口から排出される反応試料を取り出す。即ち、この反応器は、液体の反応原液を反応器で反応させ、反応したガス又は液を取り出す。
そして、反応器入口の前側には、反応原液を貯留する第1試料保存管を設けてあり、この反応原液を第1送液ポンプで、送液媒体を介して反応器入口に送液するので、反応に必要な反応原液は第1試料保存管の容量だけでよいので、従来の方法より大幅に少なくすることができる。さらに、第1切換バルブの切換操作だけで反応原液を反応器に注入することができるので、反応を開始するタイミングが取り易い。
この分析試料保存槽15に保留の反応試料は、大気中の酸素等による余分な反応を生じることなく、かつ、飛散などがなく効率的に試料を捕集することができる。又、このように、試料の注入から捕集までの操作をすべてオンラインで行うことにより、試料の注入、反応および試料の採取の操作を容易にし、操作の時間を短縮することができる。
反応器は、第3切換バルブ4を切換えることによって、前記溶離液により、標準試料保存管28に貯留の標準試料を分析用カラム6を通って成分分析器5に送ることができるので、簡便に標準液の分析ができる。
反応器に設けてある入口から第1送液ポンプで反応原液を送液し、反応器出口から排出される反応試料を取り出して、反応器出口に設けてある第4切換バルブ20によって、反応試料を第2試料保存槽21に保留可能である。
そのため、反応試料は、大気中の酸素等による余分な反応を生じることなく、かつ、飛散などがなく効率的に試料を捕集することができる。
又、反応器は、反応器を金属チューブ(例えば、ステンレスチューブ等)で構成してあるので、容易に製作できる。
【0014】
請求項1の反応器には、第1送液ポンプで反応原液を送液すると共に、第2主送液ポンプから圧力調整媒体を送液して反応器の圧力を調整するので、容易にかつ精密に調整できる。又、圧力調整媒体を第2主送液ポンプの他に第2副送液ポンプで圧力調整媒体を送液して反応器の圧力を調整するので、応答性の良い反応器の圧力調整が可能となる。
さらに請求項1の反応器は、第1送液ポンプ、第2主送液ポンプ及び/又は第2副送液ポンプを定圧送液すると共に、流路抵抗管16を備えて反応器の圧力を調整することによって、円滑な圧力調整ができる。
反応器は、反応原液を第1送液ポンプで送液媒体を介して反応器入口に送液するので、反応に必要な反応原液は第1試料保存管の容量だけでよいので、従来の方法より大幅に少なくすることができる。
反応器は、出口から排出される反応試料を第2切換バルブ14によって分析試料保存槽15に保留可能であるので、大気中の酸素等による余分な反応を生じることなく、かつ、飛散などがなく効率的に試料を捕集することができる。
反応器は、標準試料を貯留の標準試料保存管28を備えることによって、簡便に標準液の分析ができる。
反応器は、反応器の出口に設けてある第4切換バルブ20によって、反応試料を第2試料保存槽21に保留可能であるので、反応試料は大気中の酸素等による余分な反応を生じることなく、かつ、飛散などがなく効率的に試料を捕集することができる。
又、反応器は、反応器を金属チューブで構成してあるので、容易に製作できる。
第1送液ポンプ8の吸引側(サクション側)は、送液媒体(蒸留水等)を貯蔵の送液媒体タンク7に接続してある。
又、高温高圧反応は、長蛇管で構成の反応器12とそれを加熱する加熱器11(オーブン等)で実施し、反応器12の入口100側には、多方弁である第1切換バルブ9が設けてある。尚、この反応器12は金属製のチューブ(例えば、ステンレスチューブ等)で製作してある。
そして、前記第1切換バルブ9は、下記の何れかの選択が可能である。
(a)第1送液ポンプ8の吐出からの送液媒体(蒸留水等)を反応器12に直接、流す。
(b)第1送液ポンプ8の吐出からの送液媒体を第1試料保存管10に導き、第1試料保存管10に保存してある試料(反応原液)を、ピストンフローで反応器12に送液する。
このため、反応に必要な反応原液は第1試料保存管10の容量だけでよいので、従来の方法より大幅に少なくすることができる。さらに、第1切換バルブ9の切換操作だけで反応原液を反応器に注入することができるので、反応を開始するタイミングが取り易い。
又、反応原液に腐食液を使用する場合であっても、第1試料保存管10〜反応器12の間は耐蝕性材質で製作する必要があるが、腐食性のない送液媒体に接触する送液媒体タンク7や第1送液ポンプ8は、耐蝕性の材質を使用する必要がない。
又、前記のように、送液媒体の送液によって反応器12等の洗浄、反応原液の注入および捕集操作は、第1切換バルブ9の操作のみで実施可能であり、圧力の設定値の変更など、短時間で、反応条件を変更して再度反応原液を注入する操作も容易に行うことができる。尚、この反応器12における反応条件は、必ずしも高温高圧である必要はない。
そして、前記第2切換バルブ14は、下記の何れかを選択可能である。
(a)冷却熱交換器13と分析試料保存槽15と多方弁である第4切換バルブ20が導通状態にする。従って、冷却熱交換器13で冷却されたの反応試料は分析試料保存槽15で保留されると共に第4切換バルブ20に到る。
(b)反応器12と第4切換バルブ20と導通状態である一方、第3送液ポンプ3、多方弁である第3切換バルブ4、分析試料保存槽15、分析用カラム6と成分分析器5(例えば、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ、スペクトル分析器等)を連通にする。
又、前記多方弁の第3切換バルブ4には標準試料保存管28が接続してある。そこで、この標準試料保存管28に標準試料を入れておき、第3切換バルブ4の切換えると、前記溶離液により標準試料保存管28に貯留の標準試料を分析用カラム6を通って成分分析器5に送ることができる。又、前記第3切換バルブ4を他の位置に切換えて、溶離液タンク2に貯留の溶離液を第3送液ポンプ3で送液すると、分析試料保存槽15に保存の反応後の反応試料を分析用カラム6を通って成分分析器5に送って分析できる。
又、この第4切換バルブ20の下流には流路抵抗管16が設けてあると共に、必ずしも必要でないが、この流路抵抗管16の端部には圧力調整ポンプ18Cが取り付けてあり、この圧力調整ポンプ18Cの吐出口にガス捕集器17が取り付けてある。なお、この圧力調整ポンプ18Cを設置すると、反応器12の圧力設定範囲を広げることができる。例えば、この圧力調整ポンプ18Cの定流量を、前記第1送液ポンプ8の送液量より多くすると、後述の第2主送液ポンプ18A又は及び第2副送液ポンプ18Bによる圧力調整がし易くなる。
尚、前記ガス捕集器17の底部にはドレンバルブ22が取り付けてあり、このドレンバルブ22を介してガス捕集器17に溜った液は排出される。
尚、前記主バルブ24は、例えば、定流量を維持するための制御弁であり、副バルブ25は、反応器12の圧力を精度よく制御するための制御弁であり、例えば、反応器12内の圧力を検出し、反応器の設定圧力との差圧でもってフィードバック制御をするPIC制御装置を備えている。
又、前記第2主送液ポンプ18Aと第2副送液ポンプ18Bは、双方で圧力調整する必要はなく、適宜、選定して、少なくとも一方で調整すればよい。
(A)先ず、反応に供する反応原液は、予め第1試料保存管10に満たしておく。そして、第1切換バルブ9を、第1送液ポンプ8の吐出からの送液媒体を反応器12に、直接、流すように切り換える。
又、第2切換バルブ14で、冷却熱交換器13と分析試料保存槽15と第4切換バルブ20が導通状態にする。即ち、反応器12の出口と第2主送液ポンプ18A又は及び第2副送液ポンプ18Bの吐出口を導通状態にする。
そして、この第2主送液ポンプ18A又は及び第2副送液ポンプ18Bを定圧送液モード、或は圧力制御等に基づく送液量によって、前記反応器12内の圧力制御を行う。尚、圧力調整ポンプ18Cを併用して圧力調整をしてもよく、この圧力調整ポンプ18Cを使用すると、調整が容易である。
そして、反応器12内が、送液媒体及び又は圧力調整媒体で満たされて、反応器12の圧力及び温度が安定するようにする。
又、この第1送液ポンプ8の吐出からの送液媒体を所定量に制御することによって、試料が反応器で反応する滞留時間制御を行うことができる。
(D)そして、反応が定常状態になった後に、第4切換バルブ20を開状態にすると、冷却熱交換器13で冷却された反応試料は、第2試料保存槽21に保留される。
前記した様に、第1切換バルブ9と第4切換バルブ20の操作のみで高圧雰囲気中で反応試料を捕集することができるので、大気に触れて余分な反応を起こすことなく、捕集することができる。
そして、第2切換バルブ14を切り換え、反応器12と第4切換バルブ20が導通状態である一方、第3送液ポンプ3、第3切換バルブ4、分析試料保存槽15、分析用カラム6と成分分析器5(例えば、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ、スペクトル分析器等)を連通にすると共に、第3送液ポンプ3により、溶離液タンク2に貯留の溶離液によって、分析試料保存槽15に保存の反応後の反応試料は分析用カラム6を通って成分分析器5に送られて分析される。
以上のように、オンラインの状態で切換バルブの操作のみで分析を行うことができるため、反応から分析までの時間を大幅に短縮することが出来る。
又、このようにして分析した結果を基にして、次の、反応条件の変更は切換バルブの操作のみで、送液媒体の送液によって反応器等の洗浄、反応原液の注入および捕集ができるので、簡便且つ短時間で容易に行うことができる。
反応原液としてリグニンモデル化合物を、予め第1試料保存管10に満たしておく。第1送液ポンプ8は、送液媒体タンク7から送液媒体を一定流量0.2ml/minで送出している。又、第2主送液ポンプ18A又は及び第2副送液ポンプ18Bは、圧力調整媒体タンク19に貯留の圧力調整媒体を反応器12に一定圧力14.7MPaで送出している。
尚、前記第1送液ポンプ8からの送液媒体と第2主送液ポンプ18A又は及び第2副送液ポンプ18Bからの圧力調整媒体の合量されたものは、流路抵抗管16を通してガス捕集器17で集められて排出される。
このようにして、反応部の圧力を前記第2主送液ポンプ18Aからの送液量で、14.7MPaになるように調整する。加熱器11は反応温度である200℃に設定する。
尚、反応器12の容量は2mLであるので、反応原液が反応器12を通り抜ける時間(反応時間)は約10分である。
そして、第2切換バルブ14を分析試料保存槽15に貯留可能に切り換えておくと、冷却された反応試料は分析試料保存槽15に溜る。このとき反応器12の圧力は、設定した圧力14.7MPaを中心に±1MPa以内の変動で抑えられる。
4 第3切換バルブ
5 成分分析器
6 分析用カラム
7 送液媒体タンク
8 第1送液ポンプ
9 第1切換バルブ
10 第1試料保存管
12 反応器
13 冷却熱交換器
14 第2切換バルブ
15 第2試料保存槽
16 流路抵抗管
18A 第2主送液ポンプ
18B 第2副送液ポンプ
18C 圧力調整ポンプ
19 圧力調整媒体タンク
28 標準試料保存管
Claims (1)
- 反応器に入口と出口を設け、前記反応器入口から第1送液ポンプで反応原液を送液し、前記反応器出口から排出される反応ガス及び/又は反応液を冷却して反応試料を取り出す反応器であり、第2主送液ポンプで、前記反応器出口に、圧力調整媒体を送液して反応器の圧力を調整する反応器において、前記第1送液ポンプを定流量に設定して反応原液を送液し、前記第2主送液ポンプ及び/又は第2副送液ポンプから圧力調整媒体を反応器圧力を一定になるように定圧送液し、前記第2主送液ポンプ及び/又は第2副送液ポンプから前記反応器出口に、圧力調整媒体を送液して反応器の圧力を調整する反応器。
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