JPH08252453A - 液相流通式小型反応器システム - Google Patents

液相流通式小型反応器システム

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JPH08252453A
JPH08252453A JP8317095A JP8317095A JPH08252453A JP H08252453 A JPH08252453 A JP H08252453A JP 8317095 A JP8317095 A JP 8317095A JP 8317095 A JP8317095 A JP 8317095A JP H08252453 A JPH08252453 A JP H08252453A
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JP
Japan
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reactor
pressure
liquid
liquid phase
valve
Prior art date
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Pending
Application number
JP8317095A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Kumada
文雄 熊田
Takanari Matsumoto
隆也 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Mitsubishi Oil Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP8317095A priority Critical patent/JPH08252453A/ja
Publication of JPH08252453A publication Critical patent/JPH08252453A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、小型反応器での液相流通式加
圧反応が容易に実施でき、触媒活性や寿命が精度よく測
定できる液相流通式小型反応器システムを提供すること
にある。 【構成】本発明は、流通式小型反応器において、液相加
圧下で反応を実施するに際し、反応器出口部に、ガスを
用いて加圧する加圧器を設置することを特徴とする液相
流通式小型反応器システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液相流通式小型反応器シ
ステムに関し、詳しくは小量の原料液及び少量の触媒を
用いる液相流通式小型反応器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1時間当たり原料油通油量が数m
l〜数lの小規模の生産や実験を液相加圧下で行う場
合、小型の液相圧力制御弁がないため、通常はオートク
レーブを用いてバッチ式にて反応を行い、液相流通式に
て反応を行うことはなかった。
【0003】尚、小型の液相圧力制御弁がないのは、流
体が液体の場合は近似的には非圧縮性であるので、僅か
な流量変動は圧力変動として現れ、著しく制御が困難な
ためである。
【0004】一方、大型の実用生産設備においては、高
度な機能をもつ大型の流量及び圧力制御システムが、液
相加圧下での流通式反応器の運転制御のために用いられ
ている。これらのシステムは精度及び信頼性も高いが、
価格が高いと共に、大きさが大きく、小型のシステムに
組み込むのは不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】オートクレーブを用い
て流通式の反応を再現することは、反応条件を適切に選
択することにより可能であり、従来は小量規模ではオー
トクレーブで行い、大規模には流通式で実施されてき
た。
【0006】しかしながら、オートクレーブには以下の
ような問題点があり、その解決のために液相流通式小型
反応器システムが求められてきた。例えば、小規模の生
産や実験をオートクレーブを用いて行うと、条件変更が
多く、多数回の操作を繰り返す必要がある場合には、一
般には、オートクレーブの方が準備、反応、後処理等の
作業が煩雑であり、連続式で条件変更する方が容易であ
る。
【0007】また、オートクレーブでは昇温や降温に時
間がかかるため、反応の開始時間や終了時間を正確に決
めることができず、正確な反応速度因子を定めるための
実験を実施することが困難である。さらに反応途中で液
を抜き出し、その性状を分析し、反応速度データを求め
ることはできるが、その場合、触媒と反応物との比が変
化してしまうという本質的な問題がある。加えてオート
クレーブで触媒反応を実施する場合、触媒開発において
重要な触媒寿命を正確に求めることが難しい。
【0008】
【発明の目的】そこで本発明の目的は、小型反応器での
液相流通式加圧反応が容易に実施でき、触媒活性や寿命
が精度よく測定できる液相流通式小型反応器システムを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った
ものである。
【0010】即ち、本発明に係る液相流通式小型反応器
システムは、流通式小型反応器において、液相加圧下で
反応を実施するに際し、反応器出口部に、ガスを用いて
加圧する加圧器を設置することを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る液相流通式小型反応器
システムの好ましい実施態様は、反応器出口部の加圧
器の前に逆止弁を設置すること、加圧器の圧力を制御
するためにガス流量制御弁とガス圧力制御弁を組み合わ
せて用いること、流通式小型反応器において、原料液
が反応器の下部から注入され、反応器を下から上に向っ
て上昇流にて流れること、である。
【0012】
【発明の具体的構成】以下、本発明の具体的構成につい
て添付図面に基づき説明する。図1は本発明に係る液相
流通式小型反応器システムの一実施例を示すフローチャ
ート、図2は本発明に係る液相流通式小型反応器システ
ムの他の実施例を示すフローチャートである。
【0013】図1において、原料液は、送液ポンプ1に
より、原料ラインに注入される。送液ポンプ1には、プ
ランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、チュウブポン
プ、渦流ポンプ、イモポンプ等各種有り、目的とする圧
力及び流量により適当なポンプを選べばよい。小量の原
料液を高圧で精度よく送るにはプランジャーポンプやダ
イヤフラムポンプが適する。チュウブポンプは正確であ
るが、高圧には向かない。渦流ポンプやイモポンプ等は
比較的大量の原料液を送るのに適する。
【0014】原料液は反応の種類により、1〜数種類混
合され、触媒を充填した反応器2へと導かれる。流通式
反応器は、触媒の状態により、固定床、流動床、沸騰
床、完全混合槽式等があり、反応物の流れ方により、ア
ップフロー、ダウンフロー、ラジアルフロー等に分類さ
れる。本発明のシステムは反応器の形式に依存しないた
め、如何なる反応器に対しても適用可能である。
【0015】最も一般的な触媒床形式である固定床の場
合、液相加圧下の反応という特徴とを生かすには、触媒
と原料液との接触がよく、反応開始前のガス抜きも容易
なアップフローがより好ましい。図1では、固定床・ア
ップフローの例が示されている。
【0016】一定温度に保持された反応器中で触媒と接
触し、反応した生成液はラインを通る間に常温まで冷却
され、逆止弁3を通過後、加圧器4に入る。逆止弁3は
逆流を防ぐためであり、また加圧のために用いるガス
が、送液ラインに入るのを防止している。逆止弁3は当
該業者によく知られたものであり、使用流量や圧力に応
じ各種のものが市販されている。
【0017】加圧器4の圧力は、図1のガス圧力制御弁
5で設定される圧力に制御される。加圧器4に一定圧力
をかけることにより、原料液送入部から加圧器4に至る
ライン全体が加圧下に保持される。ここで用いられるガ
ス圧力制御弁5は、背圧弁ないし保圧弁と呼ばれ、入口
側を一定の加圧状態とし、出口側を低圧排気ラインとす
る機能をもつ。背圧弁も当該業者によく知られたもので
あり、使用ガスの種類、流量、圧力に応じ各種のものが
市販されている。
【0018】ガス流量制御弁6の機能は、一定流量のガ
スを供給することである。これは加圧器4部分で液流量
変化や、また液の抜き出しのため容積が変化すると圧力
も変動するので、常に一定の過剰ガスを流しておくこと
により、圧力変動を抑制するためである。実際には液の
抜き出しによる溶液変化が最も大きな容積変化なのでこ
の量より僅かに多い量のガスを流せばよい。
【0019】ガス流量制御弁6は、通常精密な流量制御
は必要ないので、前後の差圧に応じ適当量のガスを流す
ニードル弁で十分であるが、精密な流量制御が必要な場
合にはガスマスフローコントローラ等が用いられる。ガ
スマスフローコントローラがガス流量を検知し、常に設
定した一定流量が流れるように制御する装置である。ニ
ードル弁は流路の断面積を変化させ、弁の前後の差圧を
一定にして流量を制御することができる。ガスマスフロ
ーコントローラ、ニードル弁ともに当該業者によく知ら
れたものであり、使用ガスの種類、流量、圧力に応じ各
種のものが市販されている。
【0020】一定圧力に保持された加圧器4に溜った生
成液は、加圧器下部に設置した抜き出し弁7から手動又
は自動的に抜き出される。手動の場合は、弁の手動によ
る開閉により生成液を抜き出す。
【0021】自動的には、例えば、図2の実施例に例示
したように、四つの自動開閉弁7A、7B、7C、7D
を装着することにより実施される。上部の加圧器4に影
響を与えないように抜き出すために以下の操作が実施さ
れる。自動制御により、自動開閉弁7Aを開けて生成液
を加圧器4と同圧に保った生成液容器8に落とし、自動
開閉弁7Aを閉じる。次に自動開閉弁7Cを開いて生成
液容器8内を常圧にする。次いで自動開閉弁7Dを開い
て生成液を採取し、自動開閉弁7Dを閉じる。次に自動
開閉弁7Cを閉じ、自動開閉弁7Bを開け生成液容器8
内を加圧器4と同圧にする。最後に自動開閉弁7Bを閉
じて一連の操作が完了する。
【0022】上記一連の操作を、通油量や加圧器4及び
生成液容器8の容量に合わせて、適当な時間間隔で繰り
返すことにより自動抜き出しが達成される。本操作を実
施するための計装器は、シーケンスコントローラないし
プログラマブルコントローラとして当該業者によく知ら
れたものであり、入出力点数や処理速度に応じ各種のも
のが市販されている。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0024】図2に示す実施例を例示する。図では本シ
ステムに不可欠な機器類のみ示し、温度、流量等の測定
用計装機器は示していない。
【0025】原料液はi−ブタン及びブテンである。原
料液は夫々ポンプ1A、1Bで送入される。i−ブタン
供給量は10g/h、ブテン供給量は2g/hである。
反応器2は直径1.5cmのステンレス製反応管であ
る。反応管中にはY型ゼオライト触媒5gを充填してお
り、電気炉により反応温度は100℃一定に保持されて
いる。最初にポンプ1A、1Bを動かし、原料液を送
り、反応器2上部のガス抜き弁9からガス抜きを行っ
た。原料液が加圧器4に達し、ライン全体が液で満ちた
後、加圧器4の圧力を圧力計10Aで59.5kg/c
になるように、背圧弁5(ガス圧力制御弁)の圧力
を制御した。その時、反応管入口圧力は圧力計10Dで
60kg/cmとなった。減圧弁11Aは出口側を6
5kg/cmとし、ニードル弁6A(ガス流量制御
弁)を調節して微量適当量の窒素ガスを流した。減圧弁
11Bは出口側を59.5kg/cmとした。ニード
ル弁6Bは自動開閉弁7Cが開いた時のガスの放出を緩
和するためであり、適当な開度に調節された。
【0026】生成液は加圧器4に溜った後、自動液抜き
出し採取システムにより、自動開閉弁7A、7B、7
C、7Dが作動し、自動的に抜き出され、採取された。
即ち、自動制御により、自動開閉弁7Aを開けて生成液
を加圧器4と同圧に保った生成液容器8に落とし、自動
開閉弁7Aを閉じる。次いで自動開閉弁7Cを開いて生
成液容器8内を常圧にする。次に自動開閉弁7Dを開い
て生成液を採取し、自動開閉弁7Dを閉じる。次いで自
動開閉弁7Cを閉じ、自動開閉弁7Bを開け生成液容器
8内を加圧器4と同圧にする。最後に自動開閉弁7Bを
閉じて一連の操作が完了する。反応は100時間継続
し、反応系全体は順調に運転された。その間、採取試料
の分析により触媒活性の変化が測定された。
【0027】
【発明の効果】本発明の液相流通式小型反応器システム
を用いることにより、従来難しかった小型反応器での液
相流通式加圧反応が容易に実施できるようになり、触媒
活性や寿命が精度よく測定できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液相流通式小型反応器システムの
一実施例を示すフローチャートである。
【図2】本発明に係る液相流通式小型反応器システムの
他の実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 送液ポンプ 1A、1B ポンプ 2 反応器 3 逆止弁 4 加圧器 5 ガス圧力制御弁(背圧弁) 6 ガス流量制御弁 6A ニードル弁(ガス流量制御弁) 6B ニードル弁 7 抜き出し弁 7A、7B、7C、7D 自動開閉弁 8 生成液容器 9 ガス抜き弁 10A、10D 圧力計 11A、11B 減圧弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流通式小型反応器において、液相加圧下で
    反応を実施するに際し、反応器出口部に、ガスを用いて
    加圧する加圧器を設置することを特徴とする液相流通式
    小型反応器システム。
  2. 【請求項2】反応器出口部の加圧器の前に逆止弁を設置
    することを特徴とする請求項1記載の液相流通式小型反
    応器システム。
  3. 【請求項3】加圧器の圧力を制御するためにガス流量制
    御弁とガス圧力制御弁を組み合わせて用いることを特徴
    とする請求項1又は2記載の液相流通式小型反応器シス
    テム。
  4. 【請求項4】流通式小型反応器において、原料液が反応
    器の下部から注入され、反応器を下から上に向って上昇
    流にて流れることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載の液相流通式小型反応器システム。
JP8317095A 1995-03-15 1995-03-15 液相流通式小型反応器システム Pending JPH08252453A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006298817A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Asahi Glass Co Ltd フルオロアルキルアイオダイドおよびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8729321B2 (en) 2005-04-20 2014-05-20 Asahi Glass Company, Limited Fluoroalkyl iodide and its production process
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