JP5242738B2 - 反応装置 - Google Patents
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Description
注入液が注入ポンプ6によって注入液タンク5から流路27,25,26をとおって生成物タンク7に送液される。このとき、流路26の始点つまり流路24,25の終点からなる合流部の圧力は、流路26を流れる液体の圧力損失によって決定する。
Re=Duρ/μ 式(1)
Reはレイノルズ数、Dは流路26の内径[m]、uは流体の断面平均流速[m/s]、ρは流体の密度[kg/m3]、μは流体の粘度[Pa・s]である。
ΔP=32μLu/D2 式(2)
ΔPは圧力損失[Pa]、Lは流路26の長さ[m]である。流路26での流量をQ
[m3/s ]とすると流体の断面平均流速uと流路26の内径Dとの間に次式が成り立つ。
Q=πD2u/4 式(3)
したがって、圧力損失を示す式(2)は次式のようになり、流量一定の条件下では圧力損失は円管の長さLに比例し円管の内径Dの4乗に反比例する。
ΔP=128μQL/D4 式(4)
合流部の圧力は、流路25を流れる流量、つまり注入液の流量で下限値を決定する。そして、高圧ポンプ3が逆流しなければ、流路22,23,24,反応器1,冷却器4の圧力は式(4)で求めた値を下回ることはない。
反応器1内の圧力がほぼ大気圧であったとした場合、反応器1の温度を沸点以上に設定してしまうと、送液した液体が沸騰してしまい、流量等の反応条件の制御が困難になる。しかし、高温になっている反応器1を含む流路23から流路24までの内圧は、式(4)で求めた流路26の圧力損失を上回っており、条件さえ合えば沸点以上でも原料を液体のまま反応,送液することができる。沸騰させないための反応器の温度と圧力の関係は、反応器1に流入する物質の蒸気圧の全てが式(4)で求めた圧力よりも低くなるように温度を設定すればよい。
さらに、冷却器4および冷却槽12を省いて、反応器1を出た液体が、合流部までの流路23もしくは流路24を流れる最中に沸点以下まで自然冷却してもよい。また、注入液により冷却しても良い。つまり、合流部における温度は必ずしも沸点以下である必要はなく、流路のある一点における圧力が、その点における液体の蒸気圧を上回るように設計,制御すれば良い。
注入液は再利用することができるので、生成物タンク7と注入液タンク5を流路28で接続し、送液量を返送ポンプ8もしくは落差やバルブ等を利用してコントロールする。
停止時は、高圧ポンプ3の停止前、もしくは停止と同時に注入ポンプ6を停止してしまうと、反応器1内が減圧されるため、加温された反応器1内で原料が沸騰してしまい、流路26から蒸気が吐出される恐れがある。したがって、反応器1の温度が沸点以下に低下するまで注入ポンプを駆動し続ける必要があり、この条件を満たすように、インターロックにより、注入ポンプを停止できないようにする。
図2の高圧反応装置は、反応器1,原料タンク2a,2b,高圧ポンプ3a,3b,予熱器9a,9b,加熱槽11,流路21a,21b,22a,22b,29a,29b、および、反応器1から下流では図1に示した高圧反応装置と同等の構成になっている。化学反応を目的とする原料は、原料タンク2a,2bから高圧ポンプ3a,3bにより、流路21a,21b,22a,22bを通って予熱器9a,9bに送液される。原料はそれぞれ所定の温度まで昇温され、流路29a,29bを通って反応器1に供給されて混合され、化学反応が開始される。生成物が反応器1から排出された後の高圧反応装置及びその機能は、図1のものと同様である。また、使用する原料の種類が3種類以上の場合でも同様に、原料タンクから予熱器までの装置を並列に原料の種類の数分を設置させればよい。
分岐後の流路25a,25b,25c,25d,25eが流路26に対して十分に太い場合、合流部の圧力が一定になる。したがって、各反応器1の流量は流路22の分岐後から合流部までの圧力損失によって決定される。
流量調節バルブは接続する前後の流路よりも狭い流路構造となるため、詰まる確率が増大するが、注入液の流量を調節することにより、生成物が流れる流路の流量を調節し、詰まる恐れを少なくすることができる。
したがって、固体の溶解度があがり生産性が向上したり、反応速度の低い化学反応を大幅に促進させたり、することができる。さらに、高圧にすると、溶存する気体の量も増加するため溶存気体を用いる反応でも効率が向上する。
さらに、高温高圧という条件と混合時間の縮小という条件の相乗効果や、超臨界流体の利用で、新たな化学反応が起こる可能性も増大することから、新物質の合成や新規合成方法の発見に貢献することができる。
Claims (7)
- 原料を保存する原料タンクと、該原料タンクと流路接続され前記原料を送液する高圧ポンプと、該高圧ポンプの下流に設置され前記原料が加圧されて供給される反応器と、該反応器を加熱して反応を促進する加熱槽と、前記生成物を流入させ回収する生成物タンクと、を備える反応装置において、
前記加熱槽と前記生成物タンクとの間に設けられた注入口と、
注入液を前記注入口から注入する注入ポンプと、
前記加熱槽と前記注入口の間に前記加熱槽で加熱されて反応した生成物を冷却する冷却器と、
前記注入液を蓄える注入液タンクと、
前記生成物タンクから前記注入液タンクに送液する返送流路と、
を備え、かつ、
前記注入液の流量により前記生成物タンクへ流出する圧力を減圧すると共に、前記高圧ポンプから前記注入口までの圧力を流路内物質の飽和蒸気圧以上とし、前記生成物タンクへ流出する圧力を大気圧とすることを特徴とする反応装置。 - 請求項1に記載のものにおいて、前記注入液を蓄える注入液タンクを設け、該注入液タンクはオイルセパレータを介して前記生成物タンクと接続され、前記生成物タンクから前記注入液タンクに送液されることを特徴とする反応装置。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記高圧ポンプの起動よりも先に前記注入ポンプが起動されることを特徴とする反応装置。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記原料タンク及び前記高圧ポンプはそれぞれ複数設けられ、複数の原料が合流して前記反応器へ流入することを特徴とする反応装置。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記原料タンク及び前記高圧ポンプはそれぞれ複数設けられ、予熱器を介して前記反応器へ流入することを特徴とする反応装置。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記反応器は複数のマイクロリアクタとされ、それぞれの前記マイクロリアクタの下流側に前記注入口が設けられたことを特徴とする反応装置。
- 請求項1に記載のものにおいて、複数の前記反応器を有し、それぞれの前記反応器の下流側に前記注入口が設けられ、前記注入ポンプと前記注入口との間で前記注入液の流量が可変とされたことを特徴とする反応装置。
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