JP4371505B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、電子写真方式を用いた画像形成装置、この画像形成装置本体に装着可能なカートリッジ、即ち、プロセスカートリッジ、カートリッジ化された現像装置などに関し、特に、カートリッジに搭載された記憶手段を用いて現像剤の残量を検知する画像形成装置、この画像形成装置に着脱可能なカートリッジに関する。
【0002】
ここで電子写真画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、及び電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
【0003】
又、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジとは、電子写真感光体、電子写真感光体を帯電させる帯電手段、電子写真感光体に現像剤を供給する現像手段、電子写真感光体をクリーニングするクリーニング手段のうち少なくとも一つを有するものをいう。特に、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであるか、又は、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
【0004】
【従来の技術】
従来、電子写真複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真方式の画像形成装置は、画像情報に対応した光を電子写真感光体に照射して潜像を形成し、この潜像に現像手段を用いて現像剤を供給して顕像化し、更に感光体から記録媒体へ画像を転写することで記録媒体上に画像を形成している。現像手段には現像剤収納容器が連結しており、画像を形成することで現像剤は消費されていく。
【0005】
このような画像形成装置において、電子写真感光体、現像剤などの消耗品の交換、メンテナンスの簡便性を図る目的で、電子写真感光体と、電子写真感光体に作用するプロセス手段としての現像手段、帯電手段、クリーニング手段、更には現像剤収納容器や廃現像剤容器などをプロセスカートリッジとして一体化し、画像形成装置本体に対して着脱可能とするプロセスカートリッジ方式がある。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができる。そこでこのプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0006】
又、例えば、複数色の現像手段を有するカラー画像形成装置において、各現像手段の消耗具合が違う場合などに、各色の現像手段と現像剤収納容器とをカートリッジ化した各色の現像カートリッジを画像形成装置に対して着脱可能とし、個別に交換できるようにしたものもある。
【0007】
このようなカートリッジ方式の画像形成装置では、使用者は、例えば現像剤が無くなった時点でカートリッジを交換することで、再び画像を形成することができる。そのため、このような画像形成装置には、現像剤が消費された場合にそれを検知し、使用者に報知する手段、即ち、現像剤量検出装置を備えることがある。
【0008】
現像剤量検出装置は、カートリッジ内に画像形成に供することができる現像剤がどれくらい残っているかを随時知ることを可能とするために、現像剤残量レベルを検知できる現像剤残量検知手段をカートリッジ又は画像形成装置本体に備える。
【0009】
特に、現像剤が無くなったことを使用者に報知するだけではなく、現像剤の量を逐次に検知して報知することによって、使用者の利便性を更に向上したものがある。このような画像形成装置では、現像剤が未使用時の何%だけ残っているかを算出して使用者に逐次報知したり、又、所定品位の画像形成が行えない程現像剤が減ったことを示す「現像剤無し」表示を行い、画像不良が起こる前に現像剤が残り少なくなったことを使用者に警告したりするものがある。
【0010】
この現像剤残量検知手段の一方式として、少なくとも一対の入力側及び出力側電極を備え、両電極間の静電容量を測定することによって現像剤量を検出する静電容量測定方式がある。このような静電容量測定方式として、プレートアンテナ方式がある。このプレートアンテナ方式は、例えば、現像手段が備える現像剤担持体に交流バイアスを印加して電子写真感光体に形成した潜像を現像する現像方式を採用したカートリッジにおいて、電極となる板金を、これと対を成す電極としての現像剤担持体に対向する箇所、若しくはその他の複数の箇所に設けて、この板金と現像剤担持体との間、及びこれら板金と板金との間の静電容量が、絶縁性トナーなどとされる現像剤の量に応じて変化することを利用したものである。
【0011】
即ち、この板金と現像剤担持体との間、若しくは板金と板金との間の空間が現像剤で埋まっていれば、その間の静電容量は大きくなり、現像剤が減るにつれて両者の間の空間を空気が占める率が増え、静電容量は小さくなっていく。従って、この板金と現像剤担持体との間の静電容量や板金間の静電容量と現像剤量の関係を予め求めておけば、静電容量を測定することによって現像剤量レベルを検知することができる。
【0012】
静電容量の測定は、現像剤担持体に交流バイアスを印加した際に、この現像剤担持体に対向して設けられた板金に流れる電流を測定することによって行われる。或は、複数の板金が設けられる場合には、電極である板金に交流バイアスを印加した際にもう一方の板金に流れる電流を測定することによって同様に板金間の静電容量を測定することができる。このプレートアンテナ方式の現像剤残量検知手段では、多くは現像剤担持体に現像バイアスが印加されている画像形成時に現像剤量を検知する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように、現像剤残量レベルを検知できる現像剤残量検知手段が備えられていても、現像剤残量検知手段によって検出した現像残量の値と、実際に現像装置内に残っている現像剤量が一致しない、即ち、正確に現像剤の残量を検出できないことがある。
【0014】
例えば、上述のプレートアンテナ方式の現像剤残量検知手段の場合、現像剤担持体と電極である板金との間の静電容量、又は電極である板金間の静電容量は、それぞれの位置関係によって左右される。即ち、現像装置内に現像剤が無い場合でも、両者の間が近ければ静電容量の絶対値は大きくなり、両者の間が遠ければ小さくなる。これにより、現像剤残量検知手段としてのプレートアンテナの組み付け公差などにより、各カートリッジ間で検出される静電容量値にバラツキが生じることがある。又、その他カートリッジの部品、画像形成装置本体の電子部品などの公差などからも検出される静電容量値にバラツキが生じる。
【0015】
従って、予め設定された静電容量の検出値と現像剤量との関係を用いて現像剤残量レベルの検知を行った場合、検知結果が実際に現像装置内に残っている現像剤量とかけ離れてしまう問題が発生する場合がある。
【0016】
つまり、現像装置内に現像剤がフルに充填されている時(現像剤フル時)、即ち、プロセスカートリッジの使用開始時において、現像剤残量検知手段による静電容量検出値が設定値(想定値)より大きくなっているプロセスカートリッジの場合、現像剤量検出装置は、プロセスカートリッジの使用を通して常に実際の現像剤残量よりも多く見積もった値を検出するので、「現像剤無し」を使用者に警告する前に現像剤が所定値より少なくなり、画像全域を可視化できないことにより発生する不良画像、所謂、白抜け画像が発生してしまう。
【0017】
逆に、現像剤フル時の静電容量の検出値が設定値より小さいプロセスカートリッジの場合、現像剤量検出装置は、プロセスカートリッジの使用を通して常に実際の現像剤残量より少なく見積もった値を検出するので、現像装置内に多くの現像剤が残っているにも拘わらず、「現像剤無し」の警告を発してしまうことがある。そして、使用者がこの警告に従ってプロセスカートリッジを交換してしまうと、多量のトナーを無駄にしてしまい、ひいては資源の無駄使いにつながる。本発明は斯かる問題に鑑みて成されたものである。
【0018】
従って、本発明の主たる目的は、現像剤残量検知手段の出力と現像剤残量とを適正に関係付け、正確に現像装置内の現像剤の残量を検知することを可能とする画像形成装置を提供することである。
【0019】
本発明の他の目的は、正確に現像装置内の現像剤の残量を検知し、それを使用者に報知することにより、使用者に警告を発する前に白抜け画像が発生することがなく、又、白抜け画像の発生を警告する時点における現像剤の残量を極力少なく抑えることができるなど、適切なカートリッジ交換時期(購入時期)を使用者に報知することを可能とする画像形成装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、電子写真感光体に形成された潜像を現像剤を用いて現像する現像ローラと、前記現像剤を収納する現像剤収納容器と、前記現像剤収納容器に設けられた開口を封止する現像剤封止部材であって、前記現像ローラを保持する現像室に現像剤を供給するために開封可能に設けられた現像剤封止部材と、前記現像剤収納容器内及び前記現像室内の現像剤量に応じた少なくとも2つの電極間の静電容量を測定することによって得られる信号を逐次出力可能な、前記現像室に設けられた現像剤残量検知手段と、記憶手段と、前記現像剤封止部材を開封するための自動開封手段と、を有するカートリッジが装置本体に着脱可能な画像形成装置において、
前記カートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記記憶手段と前記装置本体との通信を行う通信手段と、
前記現像剤封止部材が設けられた状態で前記現像剤残量検知手段によって出力される信号に対応する第1情報を前記通信手段によって前記記憶手段に記憶させ、前記自動開封手段を動作させて前記現像剤封止部材が開封されてから前記現像剤残量検知手段によって検出される静電容量の値が最大になった際の信号に対応する第2情報を前記通信手段によって前記記憶手段に随時更新して記憶させる本体制御部と、
前記本体制御部に設けられた演算部であって、前記現像剤封止部材が開封された後に前記現像剤残量検知手段によって逐次出力される前記信号と、前記記憶手段に記憶された前記第1情報及び前記第2情報とに基づいて前記現像剤収納容器内及び前記現像室内の現像剤残量を演算する演算部と、
を有することを特徴とする画像形成装置である。
【0023】
本発明の一実施態様によると、更に、前記本体制御部は前記現像剤収納容器内の現像剤量に対応させて所定の刻み幅で設定された係数が記憶され、前記演算部は、前記現像剤残量検知手段によって逐次出力される前記信号と、前記第1情報及び前記第2情報と、前記本体制御部に記憶された前記係数を用いた関数に基づいて前記現像剤収納容器内及び前記現像室内の現像剤残量を演算する。
【0026】
本発明の一実施態様によると、前記装置本体は更に、表示手段を有し、検知した現像剤量に関する情報を表示するための信号をこの表示手段に送信して表示する。又、他の実施態様によると、装置本体は更に、表示手段を有する機器と通信可能であり、検知した現像剤量に関する情報を表示するための信号をこの表示手段を有する機器に送信する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0032】
参考例
先ず、図1及び図2を参照して、本発明の理解の前提となるプロセスカートリッジを装着可能な電子写真画像形成装置の一参考例について説明する。本参考例にて、電子写真画像形成装置は、電子写真式のレーザービームプリンタAとされ、ホストコンピュータからの画像情報を受け取り、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体、例えば、記録紙、OHPシート、布などに画像を形成するものである。
【0033】
レーザービームプリンタAは、ドラム形状の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム1を有する。感光体ドラム1は、帯電手段である帯電ローラ2によって帯電され、次いで、レーザースキャナー3から画像情報に応じたレーザ光Lを照射することによって、感光体ドラム1に画像情報に応じた潜像が形成される。この潜像は、現像装置Cが現像手段5によって現像し、可視像、即ち、トナー像とする。
【0034】
つまり、現像装置Cは、現像剤収納部として、現像剤担持体である現像ローラ5aを備えた現像室5Aと、現像室5Aに隣接して形成された現像剤収納容器4を有しており、現像剤収納容器4内の現像剤Tが現像室5Aの現像ローラ5aへと供給される。現像剤収納容器4内には、図1中の矢印方向に回転する攪拌手段8が設けられており、この攪拌手段8が回転することで、現像剤Tがほぐされつつ現像ローラ5aへ供給される。本参考例では、現像剤Tとしては、絶縁性磁性1成分トナーを用いた。又、現像ローラ5aは、固定磁石5bを内蔵しており、現像ローラ5aを回転することによって現像剤は搬送され、現像剤層厚規制部材である現像ブレード5cにて摩擦帯電電荷が付与されると共に所定厚の現像剤層とされ、感光体ドラム1の現像領域へと供給される。この現像領域へと供給された現像剤は、感光体ドラム1上の潜像へと転移され、トナー像を形成する。現像ローラ5aは、現像バイアス印加手段33(図3)に接続されており、通常、交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアス電圧が印加される。
【0035】
一方、トナー像の形成と同期して給紙カセット200にセットした記録媒体Pをピックアップローラ12、搬送手段13aを介して転写位置へと搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ14が配置されており、電圧を印加することによって、感光体ドラム1上のトナー像を記録媒体Pに転写する。
【0036】
トナー像の転写を受けた記録媒体Pは、搬送手段13bで定着手段15へと搬送する。定着手段15は、ヒータ15aを内蔵した定着ローラ15b及び駆動ローラ15cを備え、通過する記録媒体Pに熱及び圧力を印加して転写されたトナー像を記録媒体P上に定着する。
【0037】
記録媒体Pは、搬送手段13cにより排出トレイ16へと排出される。この排出トレイ16は、レーザービームプリンタAの装置本体100の上面に設けられている。
【0038】
転写ローラ14によってトナー像を記録媒体Pに転写した後の感光体ドラム1は、クリーニング手段7によって感光体ドラム1上に残留した現像剤を除去した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニング手段7は、感光体ドラム1に当接して設けられた弾性クリーニングブレード7aによって感光体ドラム1上の残留現像剤を掻き落として廃現像剤容器7bへと集める。
【0039】
一方、本参考例において、プロセスカートリッジBは、図2に示すように、現像剤を収納する現像剤収納容器4及び攪拌手段8を備えた現像剤収納容器4を形成する現像剤枠体9と、現像ローラ5a及び現像ブレード5cなどの現像手段5を保持する現像室5Aを形成する現像枠体10とを溶着して一体として現像ユニット(現像装置)Cを形成し、更にこの現像ユニットCに、感光体ドラム1、クリーニングブレード7a及び廃現像剤容器7bなどのクリーニング手段7、及び帯電ローラ2を取り付けたクリーニング枠体11を一体に結合することによってカートリッジ化されている。このプロセスカートリッジBは、ユーザーによって画像形成装置本体100に設けたカートリッジ装着手段101(図1)に対して取り外し可能に装着される。
【0040】
又、現像剤収納容器4と現像室5Aとの間に現像剤封止部材6が設けられる。この現像剤封止部材6は、プロセスカートリッジBが使用されるまで開封されず、プロセスカートリッジBが画像形成装置本体100に装着された際に、詳しくは後述するように自動開封される。
【0041】
本参考例によれば、レーザービームプリンタAは、現像装置C内の現像剤Tの消費に従ってその残量を逐次検知するこのできる現像剤残量検知手段30を備えた現像剤量検出装置を有している。
【0042】
本参考例では、現像剤残量検知手段30としてプレートアンテナを有している。図2に示すように、本参考例では、プレートアンテナとして、現像ローラ5aに対向する位置に、現像装置Cの長手方向の全域にわたって設けられた出力板金32と、出力板金32と略同等の長手長さを有し、出力板金32と対向するように設けられた入力板金31を備えている。
【0043】
このように、プレートアンテナである入力板金31と出力板金32とを現像装置C内に配設し、現像装置C内の現像剤Tの減少に伴って、入力板金31と出力板金32との間、現像ローラ5aと出力板金32との間の静電容量を観測することで、随時現像装置C内の現像剤量を知ることができる。
【0044】
プレートアンテナとしての入力板金31及び出力板金32は、基本的に電流を流すことのできる材料であれば特に限定することなく使用することができるが、本参考例では、板金31、32の材料として、サビに強いSUSを使用している。
【0045】
本参考例では、プレートアンテナである入力板金31及び出力板金32は、現像室5Aを形成する現像枠体10に設けられる。
【0046】
図3をも参照して現像剤量検出装置の回路構成を説明すると、本実施例では、現像ローラ5aと入力板金31は、プロセスカートリッジBが画像形成装置本体100に装着された状態で、画像形成装置本体100に設けられた電圧印加手段としての現像バイアス印加手段である現像バイアス回路33に電気的に接続される。そして、通常の現像バイアスである2KHz程度の交流バイアスと−400V程度の直流バイアスが現像ローラ5a及び入力板金31に印加される。
【0047】
現像バイアス回路33から所定のACバイアスが出力されると、その印加バイアスはリファレンス用コンデンサ34と現像ローラ5aと、入力板金31にそれぞれ印加される。これによって、リファレンス用コンデンサ34の両端には電圧V1が発生し、入力板金31と出力板金32の間には、静電容量C4に応じた電流が発生する。この電流値を演算によって電圧V2に変換する。静電容量C4は、現像ローラ5aと出力板金32との間の静電容量C2、入力板金31と出力板金32との間の静電容量の合成の静電容量である。
【0048】
検出回路35は、入力されるリファレンス用コンデンサ34の両端に発生する電圧V1と、入力板金31と出力板金32の間の電圧V2との電圧差から、電圧V3を生成し、AD変換部36に出力する。AD変換部36はアナログ電圧V3をデジタル変換した結果を本体制御部22に出力する。
【0049】
本体制御部22では、このデジタル値に変換された電圧値により、詳しくは後述するように、図4に示す演算部24、制御手段25、現像剤残量補正テーブル26を用いて、トナー残量レベルを決定する。
【0050】
又、本体制御部22は、検知した現像剤残量に基づいて、現像剤の残り%を求め、装置本体100が備えた表示手段40にその情報、或は所定品位の画像形成が不可能なほど現像剤が減少したことを使用者に報知する「現像剤無し」の警告を表示させる。
【0051】
ここで、以下の説明において、現像ローラ5aと出力板金31との間の静電容量、及び入力板金31と出力板金32との間の静電容量に応じて最終的に出力板金32を介して出力される信号を、単に「現像剤残量検知手段からの出力」、「現像剤残量検知手段の検出値」などと呼ぶ。
【0052】
次に、本参考例の現像剤量検出装置の現像剤残量の検知原理について、更に詳しく説明する。
【0053】
本参考例では、現像剤残量検知手段30によって検出された静電容量値は、上述のように本体制御部22内の本体側現像剤残量検知部23に入力され電圧値に変換される(以下、現像剤残量検知手段30の出力に基づいて画像形成装置本体100の本体制御部22にて検出される電圧値を、単に、「検出電圧値V3」と呼ぶ。)。
【0054】
本参考例の現像剤量検出装置では、現像装置C内の現像剤量に応じて、例えば図5に示すような電圧値が出力される。図5中縦軸は現像剤残量検知手段30としての現像ローラ5aと出力板金32との間、及び入力板金31と出力板金32との間で各々計測される静電容量値が合計された値に対応する検出電圧値V3を示し、横軸は現像装置C内の現像剤残量を示す。又、図5には、現像剤量検出装置による検出電圧値の理想曲線(−○−)と、後述するようにプロセスカートリッジBの個体差によって検出電圧値がそれぞれ理想値からずれた例として、実測値PA(−□−)を示す。ここで、本参考例では、変換回路の関係から、
(静電容量、検出電圧)=(13pF、1.0V)、(18pF、0.8V)
のように、現像ローラ5aと出力板金32の間、及び入力板金31と出力板金32の間の総静電容量と、検出電圧値との減少増加関係は逆の関係にあり、現像剤残量検知手段30によって検出される際、静電容量が大きいときは検出電圧は小さくなり、静電容量が小さいときには検出電圧は大きくなるように設定されている。
【0055】
従って、現像ローラ5aと出力板金32との間、及び入力板金31と出力板金との間に現像剤が無い状態では、検出される静電容量値は最小値を示し、このとき、検出電圧値は最大値を示す(以下、現像剤残量検知手段30の検出電圧値の最大値のことを、「PAE値:(プレートアンテナ・エンプティ値)」と呼ぶ。)。
【0056】
本参考例では、PAE値は、画像形成装置本体100内にプロセスカートリッジBが装着された状態で、現像剤封止部材6が開封される前に現像剤残量検知手段30を用いて検知される。つまり、現像剤残量検知手段30としてのプレートアンテナ(入力板金31及び出力板金32)、及び現像ローラ5aは現像室5Aに設けられており、現像剤封止部材6が開封されるまでは現像ローラ5aと出力板金32の間、及び入力板金31と出力板金32の間には現像剤が存在せず、この現像剤残量検知手段の検知領域内に現像剤がない状態において、現像剤残量検知手段30による検出電圧値は最大値、即ち、PAE値を示す。本参考例のプロセスカートリッジBでは、PAE値はおよそ3.0Vである。
【0057】
尚、本参考例では、現像剤残量検知手段30として、現像ローラ5a、現像ローラ5aに比較的近接した出力板金32、又出力板金32に比較的近接した入力板金31を用いているため、このような現像剤残量検知手段30の配置関係上、図5に示すように、現像装置C内の現像剤が概略半分以下に消費されてから検出電圧値の増加が始まり、その後、現像剤が無くなるまでの範囲の現像剤残量の減少を逐次に検知できる。このような配置構成において、現像装置C内の特定箇所の現像剤残量の検知精度が向上し、高精度に現像剤残量を検出することができる。しかし、これに限定されるものではなく、現像剤残量検知手段30として例えば本参考例のようにプレートアンテナなどにて構成される入力側電極及び出力側電極を現像装置内の任意の箇所に設け、両電極間の静電容量を測定することにより、現像剤の残量がより多い時点から無くなるまでの範囲を逐次に検知できる構成とすることも当然可能である。
【0058】
前述して説明したように、プレートアンテナ方式の現像剤残量検知手段30では、現像ローラ5aと電極としての出力板金32との間の静電容量、又は電極としての板金31、32間の静電容量は、それぞれの位置関係によって左右され、プレートアンテナの組み付け公差のバラツキなどのプロセスカートリッジBの個体差により検出電圧値にバラツキが生じることがある。又、収容される現像剤の製造ロット、使用環境、その他カートリッジの部品、画像形成装置本体の電子部品などの公差などからも検出電圧値にバラツキが生じる。
【0059】
更に説明すると、カートリッジ個体差として、プレートアンテナの位置関係などのズレにより、例えば図5に示すように、理想値(−○−)と実測値PA(−□−)とでは、現像ローラ5aと出力板金32との間、及び入力板金31と出力板金32との間に現像剤が無い状態における検出電圧の最大値(PAE値)が異なってしまう。
【0060】
即ち、理想曲線(−○−)と、実測値PA(−□−)とでは、例えば理想値にてPAE値が3.0Vであるところを、実測値PAでは2.8Vとなる。
【0061】
図5から理解されるように、このように検出電圧にバラツキが生じても、いずれの場合も検出電圧と現像剤残量との関係の曲線形状は、現像装置C内に収容された現像剤量が同じであれば変わらず、前述したような様々な原因により、検出電圧値は、図5に示す実測値PA(−□−)のように、理想曲線(−○−)から相対的にズレを生じることになる。
【0062】
図5に示した理想値(−○−)、実測値PA(−□−)における現像剤残量と検出電圧とのデータを表1に示す。
【0063】
【表1】
このように、様々な原因によるプロセスカートリッジBの個体差によって検出電圧値にズレが生じるため、予め設定された静電容量の検出値(検出電圧値)と現像剤量との関係を用いて現像剤残量レベルの検知を行うと、実際に現像装置C内に残っている現像剤量と検知結果とがかけ離れてしまう問題が発生する場合がある。
【0064】
つまり、図5及び表1に示すような、予め設定された現像剤残量と検出電圧との関係を示す理想曲線だけに基づいて現像剤残量を判断すると、例えば実測値PA(−□−)のようにPAF値が理想値(3.0V)よりも小さい(2.8V)出力特性を有する現像剤残量検知手段を用いる場合、理想曲線(−○−)に基づいて現像剤残量を求めると、実際よりも現像剤残量を多く見積もってしまう。
【0065】
その結果、例えば画像全域を可視化できずに画像不良が発生する状態、所謂、白抜けが現像剤残量が20gとなった時点で発生する恐れがあるとして、検出電圧値が理想曲線においてPAE値(3.0V)より0.8V小さい2.2Vになった時点で「現像剤無し」表示を行うように設定されている場合、実測値PAでは、実際には白抜け画像は検出電圧値が2.0V(2.8V(PAE値)−0.8=2.0V)で発生するにも拘わらず、理想曲線だけで現像剤残量を判断すると検出電圧値が2.0Vであることは25gの現像剤が残っていることを示し、検出電圧値が2.2Vになるまで警告が表示されない。このため、使用者に警告を発する前に白抜け画像を出力してしまう場合が発生する。
【0066】
一方、理想曲線(−○−)よりもPAE値が大きい出力特性を有する場合には、上述の場合とは逆に、理想曲線にて示される現像剤残量と検出電圧値との関係から現像剤残量を判断すると、現像剤残量を実際よりも少なく見積もってしまう。このため、理想曲線に従って白抜け画像が発生する恐れがある「現像剤無し」の警告ポイントを設定していると、斯かる警告を表示した時点で、現像装置C内に多くの現像剤が残ってしまい、現像剤を無駄にしてしまう。
【0067】
そこで、本参考例では、図1、図2及び図4に示すように、プロセスカートリッジBに記憶手段20を配設し、この記憶手段20に現像装置C内に現像剤封止部材6が開封される前の現像剤残量検知手段30の出力に対応する情報を記憶させることによって、プロセスカートリッジBの個体差によって現像剤がない状態での現像剤残量検知手段30の出力が異なるような場合にもこれを補正して、正確な現像剤残量を検知できる構成とする。
【0068】
即ち、より具体的には、本参考例によると
(1)プロセスカートリッジBに記憶手段20を備え、現像剤封止部材6が開封される前に画像形成装置本体100内で検出された現像剤残量検知手段30の検出電圧値、即ち、PAE値をプロセスカートリッジBに付属した記憶手段20に書き込む。
(2)記憶手段20に記憶されたPAE値を用いて、検出電圧値V3のPAE値からの変化量に応じて、現像剤残量補正テーブルを利用することで現像剤残量を算出する。
(3)その結果を、随時表示手段40に表示させる。
という制御を行う。このことにより、カートリッジ個体差を吸収し、より正確な現像剤の残量を逐次検知することができる。
【0069】
先ず、プロセスカートリッジBに備えられる記憶手段20について説明する。図1及び図2に示すように、本参考例によると、プロセスカートリッジBは、廃現像剤容器7bの側面部に、記憶手段20としての読み書き可能なメモリ20と、このメモリ20への情報の読み書きを制御するためのカートリッジ側伝達部21を有している。プロセスカートリッジBが画像形成装置本体100に装着されると、カートリッジ側伝達部21と画像形成装置本体100に設けられた本体制御部22が互いに対向して配置されている。又、本体制御部22は装置本体100側の伝達手段としての機能も含んでいる。
【0070】
本参考例ではメモリ20は廃現像剤容器7bの上側面部に設置されているが、これは、本参考例のレーザービームプリンタAではプロセスカートリッジBが廃現像剤容器7b側を先頭にした方向にて画像形成装置本体100内に挿入されるので、メモリ20に隣接して設けられるカートリッジ側の伝達部21と、画像形成装置本体100側の本体制御部22にて構成する通信手段の位置合わせがし易いように考慮したからである。
【0071】
記憶手段20としては、不揮発性メモリ、揮発性メモリとバックアップ電池を組み合わせたものなど、通常の半導体による電子的なメモリを特に制限なく使用することができる。特に、メモリ20と読みだし/書き込みICの間のデータ通信を電磁波によって行う非接触メモリである場合、カートリッジ側伝達部21と本体制御部22との間が非接触であってもよいため、プロセスカートリッジBの装着状態による接触不良の可能性がなくなり、信頼性の高い制御を行うことができる。本参考例では記憶手段20として非接触型のメモリを用いた。
【0072】
これら二つの本体制御部22及び伝達部21によってメモリ20内の情報の読み出しおよび書き込みを行うための制御手段が構成される。メモリ20の容量については、PAE値を記憶するのに十分な容量をもつものとする。又、PAE値以外に、他の情報を記憶させる場合には、適宜最適な容量を選択することができる。例えば、カートリッジ使用量及びカートリッジ特性値などの複数個の情報を記憶するのに十分な容量をもつものとすることができる。又、メモリ20に、カートリッジが使用された量に関する情報、現像剤残量検知手段30による検出電圧値などをメモリ20に随時書き込み記憶する構成とすることができる。
【0073】
次に、本参考例におけるメモリ20の制御構成を説明する。
【0074】
図4に示すように、プロセスカートリッジB側には、メモリ20と伝達部21が配置されており、画像形成装置本体100に設けられた本体制御部22には、本体側現像剤残量検知部23、演算部24、制御手段25及び現像剤残量補正テーブル26などが配設される。
【0075】
そして、前述のように、現像剤残量検知手段30からの電流は、画像形成装置本体100が備えた電流測定装置33によって計測され、画像形成装置本体100に配置された本体制御部22に送られる。
【0076】
本体制御部22では、現像剤残量検知手段30からの出力信号を、本体側現像剤量検知部23によって電圧信号に変換し、演算部24がプロセスカートリッジBのメモリ20及び本体側現像剤残量検知部23からの信号に基づき後述する所定の演算処理を行い、更に制御手段25が現像剤残量補正テーブル26を用いて演算部24によって得られたデータの照合を行うことによって、現像剤残量検知値を適正に補正し、現像剤残量レベルを決定する。
【0077】
更に、本体制御部22は、検知した現像剤残量に基づいて、現像剤残量(%)を求め、装置本体に表示手段40にその情報、或は「現像剤無し」の警告を表示させる。
【0078】
メモリ内には様々な情報を格納することができるが、本参考例では、少なくとも現像剤封止部材6が開封される前における現像剤残量検知手段30の検出電圧値(PAE値)情報、及び検知された現像剤残量Y(%)情報が記憶されるもとのとする。
【0079】
又、メモリ20内に格納された情報は、本体制御部22内の演算部24と常に送受信可能な状態になっており、これら情報を元に演算され制御手段25によってデータの照合が行われている。
【0080】
次に、プロセスカートリッジBに備えられたメモリ20を用いた、現像剤残量検出値の補正方法について説明する。
【0081】
本参考例では、プロセスカートリッジBが画像形成装置本体100に装着された後、現像剤封止部材6が開封される前に、現像剤残量検知手段30の検出電圧値の測定を行い、その検出電圧値をPAE値としてメモリ20に書き込む。
【0082】
又、本参考例では、本体制御部22内に、検出電圧値を補正するためのテーブルとして、検出電圧値V3のPAE値からの変化量と、現像装置C内の現像剤残量(g)との関係を現像剤残量補正テーブル26に予め格納しておく。本参考例では、検出電圧値V3のPAE値からの変化量として、PAE値と検出電圧値の差(V)を現像剤残量と対応させる。本参考例にて用いる現像剤残量補正テーブル26を表2に示す。
【0083】
【表2】
表2に示すように、本参考例では、現像装置C内の現像剤の残量が20g以下となった場合に白抜け画像が発生する恐れがあるとして、PAE値からの変化量が0.8V以下となった場合に、装置本体100の表示手段40に「現像剤無し」の警告表示を行うように設定している。又、本参考例では、PAE値からの差を0.8〜2.0Vの間で適当な刻み幅に分割し、現像剤の残量と対応させておく。更に、本参考例では、現像剤残量補正テーブル26において、現像剤の残量(g)と、現像剤残量をパーセント表示するための現像剤残量(%)とが対応されている。
【0084】
ここで、現像剤残量のパーセント表示としては、現像剤が未使用時の何%残っているかを表示したり、使用可能な現像剤に対して使用可能な現像剤が何%残っているかなどを表示することができる。例えば、未使用時の現像剤量が200g、現像剤残量が20g以下となった時点で白抜けの恐れがある場合、実際に使用できる現像剤量は180gであり、この使用可能な現像剤量に対して現像剤が何%残っているかに基づいて現像剤残量(%)を表示することができる。表2に示す例では、使用可能な現像剤100gに対して使用可能な現像剤が何%残っているかを表示する例を示す。又、本参考例のように、現像剤残量検知手段30の配置関係から、現像剤がある程度消費されてから検出電圧値の上昇(静電容量の低下)が始まる場合、検出電圧値の変化が始まる以前の現像剤残量(%)は、「30%以上」、或は「100%」などと、現像剤が十分に残っていることを報知する情報を表示することができる。
【0085】
このように本体制御部22では、演算部24は、本体側現像剤残量検知部23を介して入力した検出電圧値及びプロセスカートリッジBのメモリ20に記憶されたPAE値に基づいて検出電圧値のPAE値からの変化量を算出し、制御手段25は演算部24にて算出された変化量と、現像剤残量補正テーブル26に格納されている表2に示すテーブルとを照らし合わせることによって現像剤の残量を判断し、表示手段40にその情報を表示させる。
【0086】
次に、本参考例によるメモリ20内へのPAE値格納機構について説明する。
【0087】
本参考例では、前述のように現像剤封止部材6が画像形成装置本体100内で開封される前に現像剤残量検知手段30によって検出された電圧値をPAE値とする。
【0088】
図1に示すように、プロセスカートリッジBの現像剤収納容器4と現像室5Aとの間には現像剤封止部材6が設けられている。この封止部材はプロセスカートリッジBが使用されるまで開封されず、本参考例では画像形成装置本体100にプロセスカートリッジBが装着された時に自動開封される。
【0089】
現像剤封止部材6としては、カムなどにより機械的に倒れる構造を有するものであっても、巻き取り可能なシール部材であっても良い。本参考例では、現像剤封止部材6としてシール部材を使用した。
【0090】
図6は、現像室5A側からみた現像剤封止部材6と自動開封手段17の断面を示す。図6では、現像ローラ5aと現像ブレード5cは図示していない。本参考例では、現像剤封止部材6の自動開封手段17はプロセスカートリッジBに付属しており、本体制御部22からの開封信号を自動開封手段17の封止検知部18が受け取ると、図中矢印にて示す方向に現像剤封止部材(シール部材)6を巻き取るように構成されている。
【0091】
そして、PAE値情報のメモリ20への格納に際しては、先ず、本体制御部22において画像形成装置本体100内にプロセスカートリッジBが装着されたか否かを確認し、その後、本体制御部22が封止検知部18に現像剤封止部材6の開封信号が入力されているか否かを確認する。ここで、開封されていないと判断された場合には、本体制御部22は現像剤残量検知手段30による検出電圧V3の測定を行い、その値をPAE値としてメモリ20に格納する。
【0092】
その後、本体制御部22は開封信号を封止検知部18に送り、現像剤封止部材6が自動開封され、現像剤が現像剤収納容器4内から現像室10内に入り込む。
【0093】
図7に示すフローチャートを参照して、PAE値のメモリ20への格納動作及び現像剤封止部材6の自動開封動作の一例を説明する。
S101:画像形成装置本体100の電源がスイッチがオンとされる。
S102:本体制御部22が、画像形成装置本体100内にプロセスカートリッジBが装着されているかどうか確認する。“No”と判断した場合には、S103に進み、表示手段40に“カートリッジ無し”と表示する。“Yes”と判断された場合には、S104に進む。
S104:本体制御部22が、プロセスカートリッジBが開封されているかどうか確認する。“Yes”と判断された場合にはS105に進み、PAE値を確認し、シーケンスを終了する。“No”と判断された場合には、S107に進む。
S107:現像剤残量検知手段30により、検出電圧V3を測定する。
S108:S107にて測定された検出電圧V3を、PAE値としてメモリ20に記憶させる。
S109:本体制御部22が封止検知部18に開封信号を送り、封止部材6が自動開封される。
S110:シーケンスを終了する。
【0094】
次に、図8のフローチャートを参照して、現像剤残量の検知動作の一例を説明する。尚、途中使用される現像剤残量補正テーブル26は表2に示したものである。
S201:画像形成装置本体100の電源をオンとする。
S202:本体側現像剤残量検知部23が、メモリ20内にPAE値が記憶されているかどうかを確認する。ここで、“No”と判断された場合は、S203に進み、プロセスカートリッジBに異常があることを報知する情報を画像形成装置本体100の表示手段40に表示する。“Yes”と判断された場合には、S204に進む。
S204:本体側現像剤残量検知部23が、検出電圧値V3を測定する。
S205:演算部24が、PAE値と検出電圧値V3の関係から、検出電圧値VのPAE値からの変化量を算出する。
S206:制御手段25が、S205にて演算部24が算出した値を、現像剤残量補正テーブル26で照らし合わせる。
S207:制御手段25が、現像剤残量がY%であることを示す信号を画像形成装置本体100の表示手段40に発信し、表示手段40にその情報を表示する。
S208:制御手段25が、検知された現像剤残量Y(%)値情報をメモリ20に書き込み更新する。
S209:制御手段25が、現像剤残量Y(%)が0%に達したかどうか確認し、“No”と判断した場合はS204に戻り、上述のシーケンスを繰り返す。又、“Yes”と判断した場合はS210に進む。
S210:シーケンスを終了する。
【0095】
上述のフローチャートに従う制御を行って、PAE値の異なる現像剤量検出装置を備えた2つのプロセスカートリッジB(PA−a、PA−b)について現像剤の消費に伴う現像剤残量表示を評価したところ、図9に示すように、プロセスカートリッジBの個体差を吸収した、現像剤量の逐次残量検知が可能であった。図9中縦軸は、現像剤量検出装置による検出電圧の測定値V3のPAE値からの変化量を示し、横軸は現像装置C内の現像剤の残量表示Y(%)を示す。
【0096】
以上、本参考例によれば、現像剤残量検知手段30の位置関係などによって、現像剤がない状態での現像剤残量検知手段30にて検出される静電容量が各カートリッジ間で異なるような場合にも、現像剤封止部材6が開封されていない状態での現像剤残量検知手段の出力を記憶手段20に記憶させ、現像剤残量検知手段の検知領域内に現像剤がない状態での現像剤残量検知手段の出力に基づいて、現像剤残量検知手段によって検出される静電容量(本参考例では検出電圧値)と現像剤残量との関係を補正し、正確に把握することができるので、正確に現像剤の残量を検出することができる。又、検出された現像剤残量に関する情報を表示することにより、使用者に正確なカートリッジの交換時期(購入時期)を報知することができる。
【0097】
又、カートリッジのメモリに現像剤がない状態で現像剤残量検知手段によって検出された静電容量に対応する情報(本参考例では検出電圧値)を記憶させることによって、カートリッジの使用途中に画像形成装置本体からカートリッジを取り外し、交換するような場合にも、その後再びそのカートリッジを使用する際に、メモリ内に記憶された前記情報を画像形成装置本体で読み取ることによって、個々のカートリッジに即して現像剤残量検知手段の出力(静電容量、検出電圧値)と現像剤残量との関係を補正し、正確に把握することができ、常に正確に現像剤の残量を検出することができる。又、カートリッジを新品のものと交換した際に、画像形成装置本体内で現像剤残量検知手段の検知領域内に現像剤が無い状態での現像剤残量検知手段の出力値をカートリッジの記憶手段に記憶させるので、個々のカートリッジに即した現像剤残量と検出値との関係の補正を行うことができる。
【0098】
尚、上記本参考例では、現像剤残量補正テーブルを使用して、PAE値及び検出電圧値から正確な現像剤残量を演算する構成としたが、PAE値を用いた所定の重み付けの関数にて検出電圧値を補正し、現像剤残量を演算をする構成としても良い。
【0099】
実施例1
次に本発明の一実施例について説明する。本実施例において、画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成は基本的に参考例のものと同様であり、記憶手段20を用いた現像剤残量検出の制御が異なる。従って、同一構成及び機能を有する部材には同一符号を付して詳しい説明は省略し、本実施例の特徴のみ説明する。
【0100】
参考例では、プロセスカートリッジBが画像形成装置本体100に装着された状態にて、現像剤封止部材6が開封される前の現像剤残量検知手段30の出力電圧、即ち、PAE値(第1情報)をメモリ20に記憶させて用いることによって、現像剤残量検知手段30の検出電圧と現像剤残量との関係を補正する構成とした。
【0101】
これに対して、本実施例では、更に、現像装置C内の現像剤がフルに充填された状態での現像剤残量検知手段30の出力電圧値(以下、これをPAF値:「プレートアンテナ・フル値」と呼ぶ。)情報(第2情報)を用いる構成とする。
【0102】
本実施例のレーザービームプリンタAが備えた現像剤量検出装置の回路構成、現像剤残量検知手段30によって検出される静電容量と検出電圧の減少増加関係、及び現像剤残量の検知機構は参考例のものと同様であるので詳しい説明は省略する。
【0103】
参考例にて図5を参照して説明したように、現像剤封止部材6が開封される前の状態にて、現像剤残量検知手段30によって検出される静電容量は最小値を示し、この時検出電圧V3は最大値、即ち、PAE値を示す。本実施例の現像剤残量検知手段30では、PAE値はおよそ3.0Vである。又、現像ローラ5aと出力板金32の間、入力板金31と出力板金32の間に最大に充填されてときには、現像剤残量検知手段30により検出される静電容量は最大値を示し、この時出力電圧V3は最小値、即ち、PAF値を示す。
【0104】
本実施例によると、PAF値は、詳しくは後述するように、プロセスカートリッジBが画像形成装置本体100内に装着されて現像剤封止部材6が開封され、現像剤の充填が終了している状態にて現像剤残量検知手段30を用いて測定され、メモリ20に書き込まれる。そして、レーザービームプリンタAが稼動中に、現像剤残量検知手段の検出電圧はメモリ20内に記憶されたPAF値と常に比較され、検出電圧値が最小(静電容量は最大値)を示すと、随時更新される。本実施例では、PAF値はおよそ1.0Vである。
【0105】
参考例にて説明したように、プレートアンテナ方式の現像剤残量検知手段30は、現像ローラ5aと電極である出力板金32との間の静電容量、又は電極である板金31、32間の静電容量はそれぞれの位置関係によって左右され、プレートアンテナの位置関係のズレなどのカートリッジ個体差によって現像剤残量検知手段の検出電圧値にはバラツキが生じる。又、このようなバラツキは、使用環境、その他カートリッジの部品の公差、画像形成装置本体の電子部品などの公差などによってバラツキが生じる。更に、現像剤残量検知手段30の検出電圧値には、収容される現像剤の製造ロットによってバラツキが生じる。
【0106】
そのため、現像ローラ5aと出力板金32の間、及び入力板金31と出力板金32の間に現像剤がない状態における現像剤残量検知手段30の出力電圧値(PAE値)、及びこれらの間に現像剤がフルに充填された状態における検出電圧値(PAF値)にバラツキが生じる。
【0107】
このように検出電圧が前述したような原因によるプロセスカートリッジB、画像形成装置の個体差によってずれるため、予め設定された検出電圧値と現像剤残量との関係のみを用いて現像剤残量レベルの検知を行うと、実際に現像装置C内に残っている現像剤量と検知結果とがかけ離れてしまう問題が発生してしまう。
【0108】
その結果、例えば図5を参照して前述したように、現像装置内に現像剤がフルに充填されている時の現像剤残量検知手段の出力電圧値が理想値より小さいプロセスカートリッジBでは、予め設定された検出電圧値と現像剤残量との関係を示す理想曲線のみに従って現像剤残量の検知を行うと現像剤残量を実際よりも多く見積もってしまい、「現像剤無し」を使用者に警告する前に白抜け画像などの不具合画像を出力してしまう。これとは逆に、現像装置内に現像剤がフルに充填されている時の現像剤残量検知手段の出力電圧値が理想値よりも大きいプロセスカートリッジBの場合、現像剤残量を実際よりも少なく見積もってしまい、現像装置内に多くの現像剤が残っているにも拘わらず、「現像剤無し」の警告を発してしまう。
【0109】
そこで、本実施例では、PAE値とPAF値と現像剤残量との関係を用いた重み付け関数を予め設定しておき、この重み付け関数と現像剤残量検知手段30の検出電圧値V3との関係を示す演算式に、予め現像剤残量に対応させて所定の刻み幅にて設定された重み付け関数の補正値である係数Zを順次代入し、重み付け関数と検出電圧値V3との所定の関係が成立する係数Zを決定する。その後、予め設定された、係数Zと現像剤残量とが対応された現像剤残量補正テーブル28から現像剤残量を決定する。このような制御を行うことによって、カートリッジ個体差によりPAE値、PAF値がカートリッジ間で異なるような場合にも、現像剤残量検知手段30の検出電圧と現像剤残量との関係を補正できる構成とする。
【0110】
更に具体的に説明すると、本実施例によれば、
(1)プロセスカートリッジBに記憶手段20を備え、現像剤封止部材6が開封される前に画像形成装置本体100内で現像剤残量検知手段30を用いた検出電圧値、即ち、PAE値をプロセスカートリッジBに付属した記憶手段20に書き込む。
(2)現像剤残量検知手段30を用いた検出電圧値の最小値(静電容量値の最大値)、即ち、PAF値を、プロセスカートリッジBに付属した記憶手段20に書き込む。そして、比較手段によって、常時検出される検出電圧値を前に書き込んだPAF値と比べて、小さい場合には記憶手段20内のPAF値を書き換え、そうでない場合は書き換えを行わない、という処理を繰り返す。
(3)予め、PAE値とPAF値と現像剤残量との関係を用いた重み付けの関数を、画像形成装置本体100の本体制御部22若しくはプロセスカートリッジBの記憶手段20内に格納する。
(4)上記重み付け関数と検出電圧値の所定の関係に、予め所定の刻み幅にて設定された重み付け関数の補正値である係数Zを順次代入し、補正値(係数Z)を決定する。
(5)重み係数と現像剤残量とを対応させた現像剤残量補正テーブルを利用して現像剤残量を算出する。
(6)その結果を、随時表示手段40に表示させる。
という制御を行う。このことにより、カートリッジ個体差を吸収し、より正確に現像剤の残量を逐次検知することができる。
【0111】
次に、本実施例におけるメモリ20の制御構成を説明する。
【0112】
本実施例では、図10に示すように、参考例同様、プロセスカートリッジB側にはメモリ20と伝達部21が配置されており、画像形成装置本体100に設けられた本体制御部22には、本体側現像剤残量検知部23、演算部24、制御手段25、演算式27及び現像剤残量補正テーブル28などが配置される。
【0113】
そして、前述のように、現像剤残量検知手段30の出力は画像形成装置本体100に配置された本体制御部22に送られる。本体制御部22では、現像剤残量検知手段30の出力信号を、本体側現像剤量検知部23によって電圧信号に変換し、演算部24がプロセスカートリッジBのメモリ20及び本体側現像剤残量検知部23からの信号及び演算式27に基づき、後述する所定の演算処理を行い、更に、制御手段25が現像剤残量補正テーブル28を用いて演算部24によって得られたデータの照合を行うことで、現像剤残量検出値を適正に補正し、現像剤残量レベルを決定する。
【0114】
更に、本体制御部22は、検知した現像剤残量に基づいて、現像剤残量(%)を求め、装置本体100の表示手段40にその情報、或は「現像剤無し」の警告を表示させる。
【0115】
メモリ20内には、様々な情報を格納することができるが、本実施例では、少なくとも、現像剤封止部材6が開封される前に画像形成装置にて測定された現像剤残量検知手段の出力電圧値情報、即ち、PAE値情報、現像剤残量検知手段30の出力電圧値の最小値情報、即ち、PAF値情報、更には、詳しくは後述するW値情報、現像剤残量Y(%)値情報が格納されるものとする。
【0116】
メモリ20内に格納された情報は、本体制御部22内の演算部24と常に送受信可能な状態になっており、これら情報を元に演算され制御手段25によってデータの照合が行われている。
【0117】
次に、プロセスカートリッジBに備えられたメモリ20を用いた、現像剤残量検知動作の制御方法について説明する。
【0118】
先ず、本実施例の制御方法において、
[PAW値−PAF値]=[PAE値−W−PAF値]・・・(1)
を現像剤の使用範囲として設定した。
【0119】
つまり、現像剤の使用範囲は、白抜け画像が発生する恐れがあるとして、「現像剤無し」の警告を行う時点での現像剤量に対応する検出電圧値、即ち、白抜け電圧(PAW値)と、現像剤がフルに充填された状態における現像剤残量検知手段の検出電圧値、即ち、PAF値との間である。
【0120】
ここで、このPAW値(白抜け電圧)は、
PAW値=[(PAE値)−(実験的データ蓄積に基づいた経験値W)]・・・(2)
のような関係を持っている。白抜け電圧(PAW値)は、白抜け画像が発生する時点での検出電圧値が、PAE値よりどれだけ小さい値であるかによって表される。つまり、W(V)は、例えば、参考例における白抜け画像の警告ポイントである、現像剤残量が20gまで減少した時点での、検出電圧値のPAE値からの隔たりであり、これは実験的データ蓄積に基づいた経験値である。本実施例の現像剤残量検知手段30では、Wは0.8(V)(図5)であり、現像剤の使用範囲は、
[PAW値−PAF値]
=[PAE値−W−PAF値]=3.0−0.8−1.0=1.2(V)
である。
【0121】
次に、重み付けの関数は、
F(PAF、PAE、W)
=|PAF値+[PAW値−PAF値]×Z|・・・(3)
とされる。
【0122】
上式(3)にて示される重み付け関数において、係数Zは重み付け関数の補正値であり、予め、現像剤の使用範囲内を適当な間隔で区切るよう設定される値である。そして、予め、現像剤残量補正テーブル28として現像剤量と対応され、本体制御部22内に格納されている。本実施例にて用いられる現像剤残量補正テーブル28を表3に示す。
【0123】
尚、表3に示すように、本実施例では現像装置内のトナー残量が20g以下となった場合は、白抜け画像が発生する恐れがあるとして、現像剤量検出装置によるZ値が0.99以下になった時装置本体の表示手段40に「トナー無し」の警告表示を行うように設定している。又、重み係数Zを0.1〜0.99の間で適当な刻み幅にし、トナー残量と対応させておく。更に、現像剤残量(g)と、現像剤残量をパーセント表示するための現像剤残量(%)とが対応されている。表3に示す実施例では、使用可能な現像剤100gに対して使用可能な現像剤が何%残っているかを表示する例を示す。
【0124】
【表3】
そして、本体制御部22には、式(3)にて示される重み付け関数F(PAF、PAE、W)と検出電圧値V3との関係を示す下式(4)、
|PAF+[PAW−PAF]×Z|≦|V3|・・・(4)
とされる演算式27が格納されており、現像剤残量は、式(4)の関係に係数Zを順次代入することによって決定される。即ち、現像剤残量の検知に際して、例えば、先ず表3に示す現像剤残量補正テーブル28中最も現像剤が多い区分に対応する重み係数Z=0.1を式(4)に代入する。これが成立しない場合には、現像剤残量が100g以上であると判断して、例えば、現像剤残量は100%であると表示手段40に表示する。又、Z=0.1を代入して、上式(4)が成立する場合には、現像剤が100(g)より減少しているとして、表3に示す現像剤残量補正テーブル中、次に現像剤が少ない区分に対応する重み係数Z=0.18を(4)式に代入する。これが成立しなければ、現像剤残量が50gであると判断して、例えば、現像剤残量は30%であると表示手段40に表示する。
【0125】
つまり、本実施例では、演算式27として本体制御部22に設けられている上式(4)に、表3に示す現像剤残量補正テーブル28に予め現像剤残量と対応されている重み係数Zを、現像剤残量が多い区分に対応するものから順次代入し、(4)式が成立する場合に、順次Z値を増やして(4)式による演算を繰り返すことにより、式(4)が成立しないZを決定し、現像剤残量を認識する。
【0126】
次に、図11〜図13のフローチャートを参照して、現像剤残量の検知動作の一例を説明する。尚、途中使用される現像剤残量補正テーブル28としては、表3に示したものを用いた。PAE値は、参考例にて説明した図8のフローチャートに従って、プロセスカートリッジBのメモリ20内に格納されるものとする。又、PAW値を求めるための、実験的データ蓄積に基づいた経験値W(本実施例では0.8V)はプロセスカートリッジBの製造時にメモリ20内に記憶される。
S401:画像形成装置本体100の電源スイッチがオンとされる。
S402:制御手段25が、メモリ20内のPAE値を確認する。
S403:演算部24が、メモリ20内に記憶されたW値とPAE値とからPAW値を計算する。
S404:本体側現像剤残量検知部23が、検出電圧値V3を測定する。
S405:制御手段25が、メモリ20内のPAF値を確認。
S406:制御手段25が、メモリ20内に格納されているPAF値と検出電圧値V3とを比較し、検出電圧値V3がPAF値を越えるか否かを確認する。“No”と判断した場合には、S407に進み、メモリ20内のPAF値を更新しS408へ進む。又、“Yes”と判断した場合には、S408に進む。
S408:演算部24が、現像剤残量補正テーブル28のZ=0.18をF(PAF、PAE、W)に代入し計算値を得、制御手段25が、V3がF(PAF、PAE、W)を越えるか否かを確認する。“Yes”と判断された場合にはS411に進む。“No”と判断された場合にはS409に進み、制御手段25が現像剤残量が100%であることを示す信号を画像形成装置本体100の表示手段40に発信し、表示手段40にその情報を表示し、更に、S410に進み、メモリ20内の現像剤残量Y(%)値情報を更新する。その後、S404に戻る。
S411:演算部24が、現像剤残量補正テーブル28のZ=0.25をF(PAF、PAE、W)に代入し計算値を得、制御手段25が、V3がF(PAF、PAE、W)を越えるか否かを確認する。“Yes”と判断された場合にはS414に進む。“No”と判断された場合にはS412に進み、制御手段25が現像剤残量が30%であることを示す信号を画像形成装置本体100の表示手段40に発信し、表示手段40にその情報を表示し、更に、S413に進み、メモリ20内の現像剤残量Y(%)値情報を更新する。その後、S404に戻る。
S414:演算部24が、現像剤残量補正テーブル28のZ=0.35をF(PAF、PAE、W)に代入し計算値を得、制御手段25が、V3がF(PAF、PAE、W)を越えるか否かを確認する。“Yes”と判断された場合にはS417に進む。“No”と判断された場合には、S415に進み、制御手段25が、現像剤残量が25%であることを示す信号を画像形成装置本体100の表示手段40に発信し、表示手段にその情報を表示し、更に、S416に進み、メモリ20内の現像剤残量Y(%)値情報を更新する。その後S404に戻る。
S417〜S430:同様に、S417、S420、S423、S426及びS429において、“Yes”と判断された場合には、現像剤残量補正テーブル28に従って順次Zを増加してF(PAF、PAE、W)に代入し、図示のフローチャートをZ=0.95になるまで繰り返す。又、それぞれのステップにおいて“No”と判断された場合には、現像剤残量補正テーブル28において各Z値に対応する現像剤残量(%)を表示し、又メモリ20内の現像剤残量Y(%)を更新し、S404に戻る。
S432:演算部24が、現像剤残量補正テーブル28のZ=0.99をF(PAF、PAE、W)に代入し計算値を得、制御手段25が、V3がF(PAF、PAE、W)を越えるか否かを確認する。“No”と判断された場合には、S433に進み、制御手段25が、現像剤残量が1%であることを示す信号を画像形成装置本体100の表示手段40に発信し、表示手段にその情報を表示し、更に、S434に進み、メモリ20内の現像剤残量Y(%)値情報を更新する。その後S404に戻る。又、“Yes”と判断された場合にはS435に進む。
S435:制御手段25が、現像剤残量が0%であることを示す信号を画像形成装置本体100の表示手段40に発信し、その情報を表示手段40に表示する。
S436:制御手段25が、メモリ20内の現像剤残量Y(%)を更新する。
S437:シーケンスを終了する。
【0127】
上述のフローチャートに従う制御を行って、PAE値及びPAF値の異なる現像剤量検出装置を備えた2つのプロセスカートリッジB(PA−a、PA−b)について現像剤の消費に従う現像剤残量表示を評価したところ、図14に示すように、プロセスカートリッジBの個体差を吸収した、現像剤量の逐次残量検値が可能であった。図14中縦軸は、現像剤量検出装置による検出電圧値V3を示し、横軸は現像装置C内の現像剤の残量表示Y(%)を示す。
【0128】
以上、本発明によれば、現像剤残量検知手段30の位置関係などによって、現像剤がない状態にて現像剤残量検知手段30によって検出される静電容量が各カートリッジで異なり、又、現像剤がフルに充填された状態にて現像剤残量検知手段30によって検出される静電容量が異なるような場合でも、現像剤残量と検出された静電容量(検出電圧値)との関係を補正することができ、正確に現像剤の残量を検出することができる。
【0129】
又、カートリッジのメモリにPAE値、PAF値を記憶させることによって、カートリッジの使用途中に画像形成装置本体からカートリッジを取り外して交換するような場合にも、その後再びそのカートリッジを使用する際に、メモリ内に記憶された情報を利用して常に正確に現像剤の残量を検出することができる。
【0130】
実施例2
図15には、本発明の他の態様であるカートリッジ化された現像装置Cの一実施例を示す。
【0131】
本実施例の現像装置Cは、現像ローラ5a、現像ブレード5cなどの現像手段5を保持する現像室5Aと、現像手段5に供給する現像剤を収容する現像剤収納容器4とをプラスチック製の現像剤枠体9及び現像枠体10により一体的に構成することによってカートリッジ化される。つまり、本実施例の現像装置Cは、参考例及び実施例1で説明したプロセスカートリッジBの現像装置構成部をユニット化したものであり、即ち、プロセスカートリッジBから感光体ドラム1、帯電手段2、クリーニング手段7を除いて一体化したカートリッジと考えることができる。従って、参考例にて説明した全ての現像装置構成部及び現像剤量検出装置の構成が同様に本実施例の現像装置Cにおいても適用される。従って、これら構成及び作用についての説明は、参考例において行った上記説明を援用する。
【0132】
但し、本実施例では、メモリ20は現像剤収納容器4に付帯させている点が異なる。
【0133】
本実施例の構成によっても、参考例及び実施例1と同様の作用効果を達成し得る。
【0134】
以上、本発明のいくつかの例について説明した。
【0135】
尚、当然ながら、カートリッジ構成、特に現像剤残量検知手段の構成と配置によって、現像剤残量と検出電圧値との関係は大きく異なるため、現像剤残量補正テーブルは、表2に示すものに限定されるものではなく、本発明を実施する画像形成装置、カートリッジの特性に応じて適宜決定し得る。
【0136】
又、上記各例では、現像剤残量検出の分解能は、一定間隔だけではなく、100%、30%、20%、15%、10%、8%、5%・・・・と、現像剤の残量が少ないところでの分解能を上げた。当然ながらある一定値を細かくすればするほどより細かい現像剤残量表示を行うことができる。本発明は、表2及び表3に示した現像剤残量検出及び表示の分解能に限定されるものではなく、実施形態に則した形で個々に設定すればよい。
【0137】
又、上記各例では、現像剤残量補正テーブル26、28は本体制御部22内に格納されるものとして説明したが、別法として、これらをカートリッジの記憶手段20内に格納させても良い。そうすることによって、カートリッジ個々の特性に応じたテーブルをカートリッジ自身に保持させて使用することができ、様々なカートリッジに対応してより正確な現像剤の逐次残量検値を行うことができる。
【0138】
又、上記各例では、現像剤残量検知手段によって検出される静電容量と、現像剤残量検出装置が最終的に検知する検出電圧との減少増加関係が逆になるように設定されている場合について説明したが、静電容量と電圧の関係は、画像形成装置に備えられる検出回路により様々であり、静電容量と電圧の関係が同じ減少関数であっても、増加関数であってもよい。
【0139】
現像剤残量の表記方法も、(g)や(%)に限定するものではなく、例えば、他の表示方法として、更に進んだ形で、残り何枚の出力が可能であるかなど、様々な表示方法でも構わない。又、表示手段における表示に関しても、上記各例のように現像剤残量をパーセント表示する方法に限定されるものではない。例えば、ガスゲージ、棒グラフ、値表示とすることも可能である。又、警告メッセージや音声による報知、或は記録媒体に記録し出力することも当然可能であり、現像剤の残量が使用者にわかる方式であればどのような表示方式であっても構わない。更に、現像剤残量の表示は、画像形成装置本体100に設けられた表示手段40にて行うことに限定されるものではなく、画像形成装置本体100と通信可能に接続された、例えば、ホストコンピュータなどの機器の画面とされる表示手段にて行うこともできる。
【0140】
更に、上記各例では、現像剤残量検知手段としてプレートアンテナ方式を用いたが、本発明はこの方式の現像剤残量検知手段を備えたプロセスカートリッジにおける適用に限定されるものではない。現像剤残量検知手段、カートリッジの部品、収容される現像剤の製造ロット、画像形成装置本体の電子部品などの公差、或は使用環境などによって現像剤残量検知手段の出力信号にバラツキが生じる可能性があるものであれば特にその方式は問わず、本発明の原理を適用することによって正確な現像剤残量検知を行うことができる。又、上記各例では、現像ローラ5a、プレートアンテナとしての入力板金31及び出力案金32を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、現像ローラ5aに対向するプレートアンテナを一つ設け、現像ローラ5aに現像バイアスが印加された際に発生する現像ローラ5aとこのプレートアンテナ間の静電容量の変化を検出する構成とするなど、少なくとも一対の電極間の静電容量を測定することによって現像剤量を検出することができ、コストダウンを図ることもできる。
【0141】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像剤残量検知手段によって検出した信号値と、第1情報(PAE値)と、第2情報(PAF値)とを用いて現像剤収納部内の現像剤残量を演算するので、カートリッジの個体差を吸収して正確に現像剤収納容器内及び現像室内の現像剤の残量を検出することができ、又それを報知することが可能であるので、使用者に警告を発する前に白抜け画像が発生することがなく、又、白抜け画像の発生を警告する時点における現像剤の残量を極力少なく抑えることができるなど、適切なカートリッジ交換時期(購入時期)を使用者に報知できる。又、カートリッジを交換使用するような場合にも、個々のカートリッジの記憶手段に現像剤がない状態での現像剤残量検知手段の出力に対応する情報が記憶されているので、常に正確な現像剤残量を検知し、使用者に報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プロセスカートリッジと画像形成装置の一例の断面図である。
【図2】 図1のプロセスカートリッジの拡大断面図である。
【図3】 現像剤量検出装置の一例の回路構成図である。
【図4】 プロセスカートリッジに備えられるメモリの制御構成の一例を説明するためのカートリッジと画像形成装置本体の概略関係図である。
【図5】 現像剤量検出装置の検出電圧値と現像剤残量との関係の一例を示すグラフ図である。
【図6】 現像剤封止部材の長手方向の断面図である。
【図7】 PAE値記憶動作の一例のフローチャート図である。
【図8】 カートリッジの記憶手段を用いた現像剤量検知動作の一例を説明するためのフローチャート図である。
【図9】 現像剤量検出装置の検出電圧値を補正した後の現像剤残量表示の一例を説明するためのグラフ図である。
【図10】 プロセスカートリッジに備えられるメモリの制御構成の他の例を説明するためのカートリッジと画像形成装置本体の概略関係図である。
【図11】 カートリッジの記憶手段を用いた現像剤量検知動作の他の例を説明するためのフロー図である。
【図12】 図11と同様の図であり、図11のフローチャートの続きを示す。
【図13】 図11と同様の図であり、図12のフローチャートの続きを示す。
【図14】 現像剤量検出装置の検出電圧値を補正した後の現像剤残量表示の一例を説明するためのグラフ図である。
【図15】 カートリッジ化された現像装置の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 帯電手段
3 レーザースキャナー
4 現像剤収納容器
5 現像手段
5a 現像ローラ(現像剤担持体)
7 クリーニング手段
15 定着手段
20 記憶手段(メモリ)
21 伝達部
22 本体制御部
26、28 現像剤残量補正テーブル
40 画像形成装置本体の表示手段
100 画像形成装置本体
101 装着手段
A レーザービームプリンター
B プロセスカートリッジ
C 現像装置(現像ユニット)、現像カートリッジ
Claims (4)
- 電子写真感光体に形成された潜像を現像剤を用いて現像する現像ローラと、前記現像剤を収納する現像剤収納容器と、前記現像剤収納容器に設けられた開口を封止する現像剤封止部材であって、前記現像ローラを保持する現像室に現像剤を供給するために開封可能に設けられた現像剤封止部材と、前記現像剤収納容器内及び前記現像室内の現像剤量に応じた少なくとも2つの電極間の静電容量を測定することによって得られる信号を逐次出力可能な、前記現像室に設けられた現像剤残量検知手段と、記憶手段と、前記現像剤封止部材を開封するための自動開封手段と、を有するカートリッジが装置本体に着脱可能な画像形成装置において、
前記カートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記記憶手段と前記装置本体との通信を行う通信手段と、
前記現像剤封止部材が設けられた状態で前記現像剤残量検知手段によって出力される信号に対応する第1情報を前記通信手段によって前記記憶手段に記憶させ、前記自動開封手段を動作させて前記現像剤封止部材が開封されてから前記現像剤残量検知手段によって検出される静電容量の値が最大になった際の信号に対応する第2情報を前記通信手段によって前記記憶手段に随時更新して記憶させる本体制御部と、
前記本体制御部に設けられた演算部であって、前記現像剤封止部材が開封された後に前記現像剤残量検知手段によって逐次出力される前記信号と、前記記憶手段に記憶された前記第1情報及び前記第2情報とに基づいて前記現像剤収納容器内及び前記現像室内の現像剤残量を演算する演算部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 更に、前記本体制御部は前記現像剤収納容器内の現像剤量に対応させて所定の刻み幅で設定された係数が記憶され、前記演算部は、前記現像剤残量検知手段によって逐次出力される前記信号と、前記第1情報及び前記第2情報と、前記本体制御部に記憶された前記係数を用いた関数に基づいて前記現像剤収納容器内及び前記現像室内の現像剤残量を演算することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記装置本体は更に、表示手段を有し、検知した現像剤量に関する情報を表示するための信号をこの表示手段に送信して表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記装置本体は更に、表示手段を有する機器と通信可能であり、検知した現像剤量に関する情報を表示するための信号をこの表示手段を有する機器に送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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