JP4369874B2 - フレキシブルプリント基板のパンチング加工方法 - Google Patents

フレキシブルプリント基板のパンチング加工方法 Download PDF

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本発明は電子機器に使用されるフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法に関するものであり、特に、電子部品を搭載するための非スルーホール加工や不用部分の除去などの形状加工について、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工方法に関するものである。
可撓性を有するフレキシブルプリント基板に、非スルーホールや電子部品を収納する開口部などを形成する方法として、打ち抜き用パンチを使用するパンチング加工が広く行われている。通常は、絶縁基板上に銅箔などで必要な導体回路を形成し、カバーレイ、ソルダーレジスト層などで被覆した後に、パンチング加工が行われる。
従来のパンチング加工では、上型と下型との間にフレキシブルプリント基板を挿入し、上型の押さえ板でフレキシブルプリント基板を押さえながらパンチングする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の金型を図7に示す。この金型は上型11と下型12とからなり、上型11は打ち抜き用パンチ13の基端部が嵌着されているプレート11aと、打ち抜き用パンチ13の先端部が挿入されているサポート穴11bを有する押さえ板(特許文献1では上型プレート)11cとから構成され、下型12には前記打ち抜き用パンチ13の先端部が挿入されてフレキシブルプリント基板が打ち抜かれるパンチ穴12aを有し、該パンチ穴12aの下部は徐々に拡径されてテーパ部12bが設けられている。
図8に示すように、上型11と下型12との間にフレキシブルプリント基板14を挿入し、図示はしないが、フレキシブルプリント基板14に開穿されたガイド穴を、下型12に立設されたガイドピンに挿通させて位置合わせが行われる。
図9に示すように、上型11が下降してくると、先ず押さえ板11cがフレキシブルプリント基板14を下型12との間に挟み込み、フレキシブルプリント基板14の歪みや曲がりなどを矯正する。この押さえ板11cは、ばね機構(図示せず)によってフレキシブルプリント基板14を挟み込んだまま固定し、この状態で、上型のプレート11aおよびそれに嵌着された打ち抜き用パンチ13が一体に下降すると、打ち抜き用パンチ13の先端部が下型のパンチ穴12aに挿入されて、打ち抜き用パンチ13と下型12とのせん断によりフレキシブルプリント基板14が打ち抜かれる。
図10に示すように、打ち抜き用パンチ13が下型のパンチ穴12aを抜けてテーパ部12bの位置まで挿通されれば、フレキシブルプリント基板14の抜きかす15が下型12の下方へ落下し、抜きかす15が下型12内に詰まることはない。そのためには、打ち抜き用パンチ13の全長及び下型12とのストローク(下型のパンチ穴12aへの挿通長さ)を長くする必要がある。
一般に、打ち抜き用パンチ13の全長は短い方が加工精度がよく、また、上型のプレート11aに嵌着された際に突出長さが短い方が垂直角度の精度が向上する。さらに、下型12とのストロークが短い方が摩擦が少なくて済み、金型の寿命も長くなる。そこで、打ち抜き用パンチ13の全長及びストロークはできる限り短い方が好ましく、フレキシブルプリント基板14の打ち抜きに必要なストロークは、フレキシブルプリント基板14の先端部が下型12の表面からパンチ穴12aへ0.3mm〜0.5mm程度挿通されれば十分である。
これに対して、下型のパンチ穴12aの表面からテーパ部12bの最上部までの長さは、下型12を例えばHS鋼などの硬度の高い材質を使用しても、強度確保のために2mm以上とる必要がある。したがって、前述したように、フレキシブルプリント基板14の打ち抜きストロークを0.3mm〜0.5mm程度にした場合は、図11に示すように、打ち抜き用パンチ13の先端部が下型のパンチ穴12aを抜けてテーパ部12bの位置まで挿通されず、フレキシブルプリント基板14の抜きかす15が下型のパンチ穴12aの内部に詰まり、破線G部分に示すように、抜きかす15が順次蓄積されていくことになる。
これが、下型のテーパ部12bまで到達して順次排出されれば問題が生じることはないが、図12に示すように、抜きかす15がパンチ穴12aから下型12の表面へ飛び出すことがある。
抜きかす15がパンチ穴12aから飛び出す原因としては次のように考えられる。フレキシブルプリント基板14に非スルーホールなどを形成するために、両面に銅箔がある箇所をパンチング加工した場合は、図13に示すように、抜きかす15の上側の銅箔部分16aが下側の銅箔部分16bよりも大きい略逆台形状となる。これはパンチング加工がせん断によって裁断されるためである。
したがって、図14に示すように、フレキシブルプリント基板14の抜きかす15が下型のパンチ穴12aの内部に押し込まれたときに、破線H部分のように上面側が凸状に湾曲し、その反発力で抜きかす15が下型12の表面へ飛び出すことがある。
一方、フレキシブルプリント基板14の不用部分をパンチングする場合に、銅箔がエッチングにて除去されて絶縁層のみとなっているときは機械的強度が低いため、図15に示すように、抜きかす15が褶曲した状態となる。
したがって、図16に示すように、フレキシブルプリント基板14の抜きかす15が下型のパンチ穴12aの内部に押し込まれたときに、破線I部分に示すように褶曲している抜きかす15が下型のパンチ穴12aの内周面に引っ掛かりにくく、打ち抜き用パンチ13が上昇する際に、抜きかす15が瞬間的に打ち抜き用パンチ13の先端部下面に真空吸着して下型12の上方へ持ち上げられるものと考えられる。
このように、何れかの原因で、フレキシブルプリント基板14の抜きかす15が下型12の表面に飛び出すと、次の工程で新たなフレキシブルプリント基板14をパンチング加工したときに、飛び出した抜きかす15が下型12とフレキシブルプリント基板14との間に挟まれて、フレキシブルプリント基板14に打痕などの不具合を生じることになる。
このため、新たなフレキシブルプリント基板14を装着する際に、その都度、下型12の表面に抜きかす15がないことを確認し、万一、抜きかす15があるときは、エアブローやブラッシングで抜きかす15を除去した後に、次のフレキシブルプリント基板14を装着しなければならず、作業効率が悪化するという問題があった。
フレキシブルプリント基板14の抜きかす15が下型12の表面に飛び出さないように、下型12の下部を密閉構造にして抜きかす15をエアにて吸引排出する方法も考えられるが、フレキシブルプリント基板14にパンチング加工する箇所が複数あって同一系統で吸引する場合は、複数箇所のうち何れか一つの箇所で抜きかす15が排出された瞬間に、吸引圧力が低下して吸引排出操作が連続的には行えないという欠点がある。パンチング加工するすべての箇所へ個別に吸引手段を設置すればよいが、金型構造が複雑となって現実には困難である。
このほか、パンチング加工する際に開口部周辺にクラックが発生するのを防止するために、パンチング加工する箇所に予め開口部より小さい穴をドリル加工で開穿しておく方法(例えば特許文献2及び特許文献3参照)や、開口部をパンチング加工する前に、開口内側周辺に複数の穴をドリル加工で開穿しておく方法(例えば特許文献4参照)や、スリット穴形成部に予め小径の予備穴を開穿しておき、突起を設けたスリット穴用パンチで予備穴をパンチング加工する方法(例えば特許文献5参照)などが知られている。
特開平7−24792号公報 特開昭64−51295号公報 特開平7−256594号公報 特開平6−164100号公報 特開平7−24793号公報
特許文献1記載の発明は、前述したように、打ち抜き用パンチの先端部が下型のパンチ穴からテーパ部へ突出する位置までのストロークが長いため、加工精度並びに垂直角度の精度を向上するのが困難であり、摩擦が多いために金型の寿命が短くなりやすい。ストロークを短くすると、パンチ穴の内部に抜きかすが蓄積され、その抜きかすが下型の表面に飛び出すことがあり、作業効率が悪化するという不具合があった。
特許文献2、特許文献3、特許文献4記載の発明は、何れも、開口部周辺にクラックが発生するのを防止するとともに、エアにて吸引しなくても抜きかすが下型の表面に飛び出すのを防止できる。しかし、最近では直径1mm未満の非スルーホールをパンチング加工で形成することや、局部的に細かい形状を打ち抜くこともあって、予備穴をドリル加工で開穿することは困難となっている。
特許文献5記載の発明は、突起を設けたスリット穴用パンチを使用しているが、これも予備穴加工が必要であり、予備穴なしでパンチの突起を設置すると打ち抜き形状が変形してしまうことになる。
そこで、本発明は、フレキシブルプリント基板に非スルーホールや不用部分の除去などの形状加工について、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工方法において、打ち抜き用パンチが下型のパンチ穴からテーパ部へ突出する位置まで挿通されない短いストロークの金型を使用しても、フレキシブルプリント基板の抜きかすが下型の表面に飛び出すことなく、下型のテーパ部から順次下方へ排出されるようなパンチング加工方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所が、絶縁層の片面または両面に銅箔が施されているパターン形成部位である場合のパンチング加工方法において、
前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記パターン形成部位を予めエッチングにて除去して前記絶縁層を露出させておくとともに、
前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法を提供する。
この構成によれば、非スルーホールのような銅箔が施されているパターン形成部位をパンチング加工する場合は、開口部となる内側の銅箔を予めエッチングで除去しておくことにより、抜きかすのうち銅箔が除去された部分は絶縁層のみとなるため屈曲しやすくなり、反発力が緩和されて抜きかすが下型の表面へ飛び出すことを防止できる。
請求項2記載の発明は、フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所が、絶縁層の片面または両面にシートやフィルムなどの回路基板用補材が貼着されている補材部位である場合のパンチング加工方法において、
前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記補材を予め除去して前記絶縁層を露出させておくとともに、
前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法を提供する。
この構成によれば、絶縁層にシートやフィルムなどの回路基板用補材が貼着されている部位をパンチング加工する場合は、開口部となる内側の補材を予め打ち抜き処理などで除去しておくことにより、抜きかすのうち補材が除去された部分は絶縁層のみとなるために屈曲しやすくなり、反発力が緩和されて抜きかすが下型の表面へ飛び出すことを防止できる。
請求項3記載の発明は、フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所に銅箔が施されてなく、絶縁層が露出している露出部位である場合のパンチング加工方法において、
前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記露出部位に、予めパターン形成のエッチング処理時に絶縁層の片面または両面の少なくとも一部分に銅箔を残存させておくとともに、
前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法を提供する。
この構成によれば、フレキシブルプリント基板に銅箔が施されてない部位をパンチング加工する場合は、開口部となる内側の絶縁層が露出している部位の少なくとも一部分に予め銅箔を残存させておくことにより、抜きかすの断面が凸形状となるので機械的強度が増加し、抜きかすの褶曲が抑制されて下型のパンチ穴の内周面に引っ掛かりやすくなり、打ち抜き用パンチへの真空吸着がなくなって抜きかすが下型の上部へ飛び出しことを防止できる。
請求項4記載の発明は、フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所に銅箔が施されてなく、絶縁層が露出している露出部位である場合のパンチング加工方法において、
前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記露出部位に、予めソルダーレジスト層形成時に絶縁層の片面または両面にソルダーレジスト層を形成しておくとともに、
前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法を提供する。

この構成によれば、フレキシブルプリント基板に銅箔が施されてない部位をパンチング加工する場合は、開口部となる内側の絶縁層が露出している部位の少なくとも一部分に予めソルダーレジスト層形を形成しておくことにより、抜きかすの断面が凸形状となるので機械的強度が増加し、抜きかすの褶曲が抑制されて下型のパンチ穴の内周面に引っ掛かりやすくなり、打ち抜き用パンチへの真空吸着がなくなって抜きかすが下型の上部へ飛び出すことを防止できる。
本発明は、上述したように、フレキシブルプリント基板の電子部品を搭載するための非スルーホール加工や不用部分の除去などの形状加工について、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工方法において、打ち抜き用パンチが下型のパンチ穴からテーパ部へ突出する位置まで挿通されない短いストロークの金型を使用しても、フレキシブルプリント基板の抜きかすが下型の表面に飛び出すことなく、下型のテーパ部から効率よく順次下方へ排出されていくため、抜きかすに付随する種々の不具合を解消することができる。また、新たなパンチング加工を開始する直前に、毎回下型の表面に抜きかすがないことを確認する作業が不要となり、作業効率を飛躍的に向上することができる。
以下、本発明に係るフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法について、好適な実施例をあげて説明する。フレキシブルプリント基板のパンチング加工方法において、フレキシブルプリント基板の抜きかすが下型の表面に飛び出すことなく、下型のテーパ部から順次下方へ排出されるようなパンチング加工方法を提供するという目的を、例えば、フレキシブルプリント基板に開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の銅箔が施されているパターン形成部位を予めエッチングにて除去して絶縁層を露出させておくことにより実現した。
なお、説明の都合上、図7乃至図16にて説明した構成と同一構成部分については、同一符号を使用して重複説明は省略する。
図1はフレキシブルプリント基板に銅箔にて形成されたパターン部位(円形ランド)に円形の開口部(非スルーホール)を形成するパンチング加工の一例を示し、同図(1)は平面図、(2)はX−X線断面図である。フレキシブルプリント基板14には絶縁層17の両面に銅箔16a,16bによって円形ランド(配線パターン部分)が形成されており、破線Aによって囲繞されている部分に開口部を打ち抜いて、非スルーホールを形成する。開口部となる破線Aの内側部分18は、予めエッチングにて銅箔を除去して絶縁層17を露出させておく。
上記フレキシブルプリント基板14の破線A部分を打ち抜き用パンチ13にてパンチング加工すれば、図2に示すように、抜きかす15が下型12のパンチ穴12a内に蓄積されていくことになるが、抜きかす15の内側部分18は銅箔16a,16bが除去されて絶縁層17のみとなるため屈曲しやすくなり、破線B部分に示すように、内側部分18の変形が容易で、破線C部分に示すように、銅箔16a,16bが残存する抜きかす15の周縁部と下型のパンチ穴12aの内周面との反発力が緩和されて、抜きかす15が下型12の表面へ飛び出すことを防止でき、抜きかす15は順次下型のテーパ部12bまで到達して効率よく下方へ排出される。
なお、前記破線B部分に示す抜きかす15の変形は、フレキシブルプリント基板14の絶縁層17の可撓性によって異なるが、パンチングされる破線Aの部分のうち、エッチングにて銅箔が除去される内側部分18を破線Aから0.3mm以内の領域で形成すれば効果的である。すなわち、破線Aから0.3mm以内の位置まで銅箔16a,16bを残存させる。したがって、例えば円形ランドから1.0mmφの非スルーホールを形成する場合は、ハッチングにて銅箔を除去する内側部分18を0.4mmφ以上とする。位置合わせ精度がよければ、銅箔を除去する内側部分18をさらに大きくして0.6mmφ〜0.8mmφ程度にすることが好ましい。
また、パンチングによって形成される開口部の形状が、長手方向と短手方向とで近似した寸法である場合は、前述したように、打ち抜き形状と同一形状でかつ破線Aから0.3mm以内の領域までエッチングによる銅箔除去部分を形成しておくことが好ましい。しかし、パンチングによって形成される開口部の形状が、長手方向と短手方向とで寸法差が1.5倍以上ある場合は、長手方向の端部に沿って銅箔を除去する部分を近接して設定すれば、必ずしもパンチングによる開口部と同一形状でなくてもよい。
例えば、図3(1)〜(3)に示す変形例のように、破線Aの内側部分18をそれぞれ種々の形状にエッチングして銅箔を除去しても、前述と同様の効果を得ことができる。これは、長手方向の方が抜きかすの変形がエッチングによって生じやすく、下型のパンチ穴12aと抜きかす15との間の反発力緩和により一層の効果を有するためである。
なお、以上説明した実施例1におけるフレキシブルプリント基板14では、絶縁層17の両面に銅箔16a,16bがあるランドを示したが、片面のみに銅箔がある場合でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、図示は省略するが、絶縁層の片面または両面に接着剤シート、粘着剤シート、接着剤若しくは粘着剤を少なくとも一方の面に有する補強板、電磁シールドシート、遮光フィルムなど、種々のシートやフィルムなどの回路基板用補材が貼着されている部位をパンチング加工にて開口部を形成するに場合も、開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の補材を予め打ち抜き処理などで除去しておくことにより、抜きかすのうち補材が除去された部分は絶縁層のみとなるため屈曲しやすくなり、反発力が緩和されて抜きかすが下型の表面へ飛び出すことを防止できる。補材を除去する領域については、図1乃至図3にて説明した銅箔を除去するパンチング加工と同様である。
図4はフレキシブルプリント基板に銅箔がなく、絶縁層が露出している部位に不用部分となる円形の開口部を打ち抜き形成するパンチング加工の一例を示し、同図(1)は平面図、(2)はY−Y線断面図である。フレキシブルプリント基板14には、破線Dで示す開口部に銅箔が施されてなく、絶縁層17が露出している。破線Dの内側部分には、予めパターン形成のエッチング処理時に、絶縁層17の片面または両面の少なくとも一部分に銅箔を残すか、或いは、図示したように、予め絶縁層17の片面または両面の少なくとも一部分にソルダーレジスト層21a,21bを形成しておく。
上記フレキシブルプリント基板14の破線Dの内側部分を打ち抜き用パンチ13にてパンチング加工すれば、図5に示すように、抜きかす15が下型12のパンチ穴12a内に蓄積されていくことになるが、抜きかす15の断面が凸形状となるので機械的強度が増加し、破線E部分及び破線F部分に示すように、抜きかす15の褶曲が抑制されて下型のパンチ穴12aの内周面に引っ掛かりやすくなり、打ち抜き用パンチ13への真空吸着がなくなって抜きかす15が下型12の上部へ飛び出しことを防止できる。
前記抜きかす15の褶曲を抑制するためには、パンチングされる破線D部分のうち、銅箔またはソルダーレジスト層21a,21bを破線Dから0.3mm以内の領域で形成すれば効果的である。すなわち、破線Dから0.3mm以内の位置まで絶縁層17を露出させておく。銅箔またはソルダーレジスト層21a,21bにて形成される凸状部分は、パンチ13が抜きずれを生じないように考慮すると、破線Dから0.1mm〜0.3mm程度の領域で断面凸状部分を形成することが好ましい。したがって、例えば1.0mmφの円形を打ち抜く場合は、0.4mmφ〜0.8mmφ程度の断面凸状部分を形成する。
また、パンチングによって形成される開口部の形状が、長手方向と短手方向とで近似した寸法である場合は、前述したように、打ち抜き形状と同一に近い形状でかつ破線Dから0.3mm以内の領域まで銅箔またはソルダーレジスト層21a,21bにて断面凸状部分を形成しておくことが好ましい。しかし、断面凸状部分によって抜きかす15の褶曲が抑制され、抜きかす15が下型のパンチ穴12aの内周面に引っ掛かりやすく、抜きかす15と打ち抜き用パンチ13との真空吸着が緩和される形状であれば、必ずしもパンチングによる開口部と同一形状でなくてもよい。
例えば、図6(1)〜(3)に示す変形例のように、破線Dの内側にそれぞれ種々の形状に銅箔またはソルダーレジスト層21a,21bにて断面凸状部分を形成しても抜きかすの褶曲が抑制されて、前述と同様に効果を得ることができる。
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明に係るフレキシブルプリント基板のパンチング加工の一例を示し、(1)はパンチング位置に銅箔が施されているランド形状の平面図。(2)は(1)のX−X線断面図。 図1に示すランド形状をパンチング加工したときの下型内での抜きかすの挙動を示す縦断面図。 (1)〜(3)は図1に示したランド形状の変形例を示す解説平面図。 本発明に係るフレキシブルプリント基板のパンチング加工の一例を示し、(1)はパンチング位置に銅箔が施されていないランド形状の平面図。(2)は(1)のY−Y線断面図。 図4に示すランド形状をパンチング加工したときの下型内での抜きかすの挙動を示す縦断面図。 (1)〜(3)は図4に示したランド形状の変形例を示す解説平面図。 従来のパンチング型の概略構造を示す縦断面図。 図7に示すパンチング型を使用してフレキシブルプリント基板をパンチング加工方法を示す縦断面図。 図8に示すパンチング加工方法の次の工程を示す縦断面図。 図9に示すパンチング加工方法の次の工程を示す縦断面図。 従来のパンチング型でパンチのストロークが短い場合の下型内での抜きかすの挙動を示す縦断面図。 従来のパンチング型でパンチのストロークが短い場合に抜きかすが下型のパンチ穴から飛び出す挙動を示す斜視図。 従来のパンチング型で両面に銅箔が施されている部分をパンチング加工したときの抜きかすの縦断面図。 従来のパンチング型で両面に銅箔が施されている部分をパンチング加工した場合に抜きかすが下型のパンチ穴から飛び出す挙動を示す縦断面図。 従来のパンチング型で絶縁層のみの部分をパンチング加工したときの抜きかすの縦断面図。 従来のパンチング型で絶縁層のみの部分をパンチング加工した場合に抜きかすが下型のパンチ穴から飛び出す挙動を示す縦断面図。
符号の説明
11 上型
12 下型
12a パンチ穴
12b テーパ部
13 打ち抜き用パンチ
14 フレキシブルプリント基板
15 抜きかす
16a,16b 銅箔
17 絶縁層
18 破線Aの内側部分
21a,21b ソルダーレジスト層

Claims (4)

  1. フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所が、絶縁層の片面または両面に銅箔が施されているパターン形成部位である場合のパンチング加工方法において、
    前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記パターン形成部位を予めエッチングにて除去して前記絶縁層を露出させておくとともに、
    前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
    ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法。
  2. フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所が、絶縁層の片面または両面にシートやフィルムなどの回路基板用補材が貼着されている補材部位である場合のパンチング加工方法において、
    前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記補材を予め除去して前記絶縁層を露出させておくとともに、
    前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
    ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法。
  3. フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所に銅箔が施されてなく、絶縁層が露出している露出部位である場合のパンチング加工方法において、
    前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記露出部位に、予めパターン形成のエッチング処理時に絶縁層の片面または両面の少なくとも一部分に銅箔を残存させておくとともに、
    前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
    ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法。
  4. フレキシブルプリント基板に、打ち抜き用パンチを使用して開口部を打ち抜き形成するパンチング加工であって、該パンチング加工する箇所に銅箔が施されてなく、絶縁層が露出している露出部位である場合のパンチング加工方法において、
    前記開口部をパンチング加工する前に、該開口部となる内側の前記露出部位に、予めソルダーレジスト層形成時に絶縁層の片面または両面にソルダーレジスト層を形成しておくとともに、
    前記打ち抜き用パンチは、その先端部が下降した際の下型表面からパンチ穴に対するストロークが、0.3mm〜0.5mmとされている
    ことを特徴とするフレキシブルプリント基板のパンチング加工方法。
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