JP4439563B2 - シェービング用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 - Google Patents
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Description
また、ミシン目法は、プリント回路板の境界線に沿って、多数の小孔をあけ、小孔に沿って破断させる方法である。ミシン目法は、破断後の境界線に凹凸が残るので、外形の寸法精度が要求されないプリント回路板に対してのみ適用可能である。なお、ミシン目に代えて、プリント回路板の境界線に沿って不連続な長孔を離散的に形成し、幅の狭い連結部で枠部に仮止めする方法も知られている。
(1) 電気回路が印刷されたプリント配線母板にプッシュバック用の基準穴を形成し、
(2) プッシュバック用金型を用いて、プリント回路板のプッシュバック加工、及び、必要に応じて部品穴等の穿孔を行い、
(3) 外形切断用金型を用いてプリント配線母板の外形を切断し、所定個数のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出す、
ことにより行われている。
例えば、特許文献1には、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれた前記プリント回路板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記プリント配線母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記プリント回路板を含む実装用基板を前記プリント配線母板から切り出すための外形切断手段とを備えたプリント配線母板加工用金型が開示されている。
同文献には、プッシュバック手段によりプッシュバックされた領域が外形切断手段により逐次切り離されるので、プリント配線母板の反りの影響を大きく受けることなく容易に外形切断が行える点、及び、1つの金型でプッシュバック加工と外形切断加工とを行うことができるので、金型コストを低減できる点が記載されている。
母板の搬送方向に対して上流側に配置された第1手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置された第2手段とを備え、
前記第1手段は、加工板と同一又はそれより大きい領域を前記母板から打ち抜き、打ち抜かれた前記領域を元の穴にはめ込むプッシュバック手段と、前記領域のプッシュバックと同時に、前記領域内に形成された製品板の外周の一部に、離散的に第1長穴を形成する第1長穴形成手段とを備え、
前記第2手段は、前記製品板を含む前記加工板を前記母板から打ち抜く打抜手段と、前記加工板の打ち抜きと同時に、少なくともその一端が前記第1長穴の一端に近接するように、前記製品板の外周であって、前記第1長穴の間に第2長穴を形成する第2長穴形成手段とを備えた母板加工用金型が開示されている。
同文献には、このような構成を採用することによって、直前のプレスで形成された第1長穴に近接して、第2長穴を形成することができるので、別個の金型を用いた従来の方法に比べて、金型費用及び工数を大幅に削減することができる点、及び、長穴が2段階に分けて形成されるので、プレス時に連結部が破損することもない点が記載されている。
これに対し、特許文献2に開示されているように、上流側に実装用基板のプッシュバック手段、下流側に実装用基板の打抜手段を備えた金型を用いると、離散的な長孔を効率よく形成できるだけでなく、実装用基板の外周面のシェービングも同時に行うことができるという利点がある。また、同一の長孔や部品孔などを上流側及び下流側で2回プレスを行うと、孔の内周面のシェービングを行うこともできる。
一方、実装用基板の全周に渡って高精度のシェービングを行うためには、別個の金型を用いて2回プレスする必要がある。しかしながら、このような方法では、製造コストが高くなり、効率も極めて悪い。
(1) 前記シェービング用金型は、母板の搬送方向に対して上流側に配置された第1手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置された第2手段とを備えている。
(2) 前記第1手段は、加工板と同一又はそれより大きい領域を前記母板から打ち抜き、打ち抜かれた前記領域を元の穴にはめ込むプッシュバック手段を備えている。
(3) 前記第2手段は、
前記領域を前記母板から再度打ち抜くことによって、外周がシェービングされた前記加工板を得るシェービング手段と、
前記シェービング手段によるシェービングが行われる前に、前記母板から前記領域の全部又は一部を抜き出し、抜き出された前記領域の周囲に空間を形成し、シェービング中に発生する切り屑を前記空間内に排出する切り屑排出手段と
を備えている。
前記第1手段及び前記第2手段の少なくとも一方は、前記領域内に含まれる製品板の外周に離散的な長孔を形成するための長孔形成手段をさらに備えていても良い。
(イ) 請求項1から8までのいずれかに記載のシェービング用金型を用いて、
前記第1手段において、前記母板から領域(A)をプッシュバックする第1工程。
(ロ) 前記領域(A)が前記第2手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記第1手段において、前記母板から新たに領域(B)をプッシュバックすると同時に、
前記第2手段において、前記領域(A)の周囲に形成された前記空間内にシェービング時の切り屑を排出しながら、前記母板から前記領域(A)を打ち抜き、前記領域(A)の周囲をシェービングする第2工程。
(イ) 請求項9に記載のシェービング用金型を用いて、
前記第1手段において、前記母板から領域(A)をプッシュバックする第1工程。
(ロ) 前記領域(A)が前記第2手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記第1手段において、前記母板から新たに領域(B)をプッシュバックすると同時に、
前記第2手段において、前記領域(A)の周囲に形成された前記空間内にシェービング時の切り屑を排出しながら、前記母板から前記領域(A)を打ち抜き、前記領域(A)の周囲をシェービングする第2工程。
これに対し、このような金型を用いてシェービングする場合において、シェービングが行われる前に、母板から領域の全部又は一部を抜き出し、抜き出された領域の周囲に空間を形成すると、シェービング中に発生する切り屑が空間内に排出される。そのため、雌型と加工板との隙間への切り屑の咬み込みが抑制され、別個の金型を用いて2段階に分けてシェービングを行った場合とほぼ同等のシェービング精度が得られる。
なお、以下の説明においては、プリント配線母板からシェービングされた実装用基板を製造するためのシェービング用金型、及び、このような金型を用いた実装用基板の製造方法について説明するが、本発明は、プリント配線母板以外の「母板」、実装用基板以外の「加工板」についても適用することができる。
また、本発明は、プリント配線母板から切り出された実装用基板がそのままプリント回路板(製品板)となる加工板だけでなく、プリント回路板(製品板)がプッシュバック法や離散的な長孔によって枠部に仮止めされた実装用基板(加工板)に対しても適用することができる。
[1.1 シェービング用金型(1)]
図1、2に、本発明の第1の実施の形態に係るシェービング用金型1を示す。図1、2において、シェービング用金型1は、下型20と上型50とを備えている。また、下型20及び上型50は、それぞれ、母板の搬送方向に対して上流側が第1プレス部(第1手段)3に、また、搬送方向に対して下流側が第2プレス部(第2手段)5になっている。
第2プレス部5は、実装用基板を含む領域をプリント配線母板から再度打ち抜くことによって、外周がシェービングされた加工板を得るシェービング手段と、シェービング手段によるシェービングが行われる前に、プリント配線母板からプッシュバックされた領域の全部又は一部を抜き出し、抜き出された領域の周囲に空間を形成し、シェービング中に発生する切り屑を空間内に排出する切り屑排出手段とを備えている。
なお、図1に示す例において、第1下パンチ22a及び第2下パンチ22bの外形は、矩形になっているが、これは単なる例示であり、これらの下パンチの外形は、矩形に限定されるものではない。すなわち、第1下パンチ22a及び第2下パンチ22bの外形は、部分的に凹凸、切り欠き、曲線などを含んでいるものでも良い。
しかしながら、切り屑の排出を確実に行うためには、パンチ上面の高低差は、プリント配線母板の板厚の1.0倍以上が好ましく、さらに好ましくは、1.2倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上である。
なお、第2プレス部5においてシェービングが始まる前にプッシュバック領域を母板から確実に抜き出し、かつ、第1プレス部3においてプッシュバック領域を確実に元の穴にはめ込むためには、図1に示すように、第1下パンチ22aと下型ストリッパー24の上面をほぼ同一にするのが好ましい。しかしながら、パンチ上面の高低差、弾性部材の付勢力、プッシュバック領域の形状等によっては、プッシュバック領域の抜き出しとプッシュバック領域の元の穴へのはめ込みに支障がない場合もある。そのような場合には、第2下パンチ22bの上面と下型ストリッパー24の上面がほぼ同一となるように、ボルト26、26…の長さ、及び、弾性部材28、28…の付勢力を調整しても良い。
単に貫通孔を形成する場合には、第1誘導孔34a又は第2誘導孔34b(及び、これに対応する貫通孔形成ピン)のいずれか一方があれば足りる。しかしながら、双方の下パンチの対応する位置にそれぞれ誘導孔を設けると、実装用基板の外周のシェービングと同時に、貫通孔内周面のシェービングも行うことができる。この場合、第2誘導孔34bの内径は、第1誘導孔34aの内径と同一でも良いが、第2貫通孔34bの内径を第1誘導孔34aの内径よりやや大きくすると、より平滑な内周面が得られる点は、実装用基板外周のシェービングと同様である。
また、図示はしないが、幅の狭い連結部を介して枠部に仮止めされたプリント回路板を含む実装用基板を製造する場合、第1下パンチ22a及び第2下パンチ22bの少なくとも一方に、離散的な長孔を形成するための誘導孔(長孔形成手段)を設けても良い。この場合、特許文献2に開示されるように、いずれか一方のパンチ側で離散的な長孔を互い違いに打ち抜いても良く、あるいは、双方のパンチ側で同一の長孔を打ち抜き、離散的に形成された長孔の内周面のシェービングを行っても良い。
第1上型ストリッパー60aの下面は、シェービング前にプリント配線母板からプッシュバックされた領域の全部又は一部を抜き出し、抜き出された領域の周囲に空間を形成することができるように、上型50の下面より突き出している必要がある(切り屑排出手段)。そのためには、上型50の下面の第1上型ストリッパー60a下面の差(突き出し長さ)は、第1下パンチ22aと第2下パンチ22bの上面の高低差以上が好ましい。
一方、第2上型ストリッパー60bには、プリント配線母板からプッシュバックされた領域を抜き出す機能はないので、その下面は、必ずしも第1上型ストリッパー60aの下面と同一面上にある必要はない。
なお、シェービングを行わない貫通孔を形成する場合、いずれか一方のパンチ側にのみ貫通孔形成ピンを設けることができる。また、離散的な長孔を形成する場合、いずれか一方又は双方のパンチ側に、長孔を形成するための長孔形成ピン(長孔形成手段)を設けることができる。
押圧ピン84、84…、及び、弾性部材86、86…は、弾性部材86、86…の下方向の付勢力によってシェービング前にプリント配線母板を下方に押圧し、プリント配線母板からプッシュバックされた領域の全部又は一部を抜き出すためのもの(弾性押圧手段)である。弾性押圧手段は、必ずしも必要ではないが、これを設けることによってプッシュバックされた領域の抜き出しが容易化するという利点がある。
なお、図2に示す例においては、第2上型ストリッパー60bの側方に、合計4個の押圧ピン84、84…が配置されているが、これは単なる例示であり、第2上型ストリッパー60bの周囲であって、プッシュバック領域の抜き外しが可能であれば、その個数や配置は特に限定されるものではない。
次に、本実施の形態に係るシェービング用金型1を用いた実装用基板の製造方法について説明する。図3〜図5に、プレス加工の工程図を示す。
まず、図3(a)に示すように、下型20の上面に母板10を載せる。この母板10は、直前のプレスにおいて、実装用基板11と同一又はこれより大きい形状を有する領域(A)11Aのプッシュバックと、第1貫通孔形成ピン82aによる貫通孔の打ち抜きが行われた状態になっている。
また、図3に示す例では、第2下パンチ22bの上面は、下型ストリッパー24の上面より突き出している。このような場合には、母板10の上流端は、図示しない支持板で支えるか、あるいは、作業者が手で支持し、母板10を下型ストリッパー24の上面とほぼ平行に保っておく。
また、第2上型ストリッパー60bが上方に押し上げられるに伴い、第2上型ストリッパー60bの下面から、第2貫通孔形成ピン82bが突き出す。その結果、第1貫通孔形成ピン82aにより形成された貫通孔に、再度、第2貫通孔形成ピン82bが挿入され、貫通孔の内周面がシェービングされる。シェービング時に発生する切り屑は、第2誘導孔34bを通って下型20の下方から排出される。
また、第1上型ストリッパー60aが上方に押し上げられるに伴い、第1上型ストリッパー60aの下面から、第1貫通孔形成ピン82aの先端が突出し、領域(B)11Bの内部に貫通孔を形成する。これと同時に、ホルダ54dは、弾性部材28の弾性力に抗して、領域(B)11Bが打ち抜かれた後の母板10及び下型ストリッパー24を下方に押し下げる。また、貫通孔の抜きカスは、第1誘導孔34aを通って下型20の下方から排出される。
さらに、プリント配線母板に対して、予めプッシュバック加工を行うと、プリント回路板が元の孔にはめ込まれたプリント配線母板が得られる。このような母板を用いて、本実施の形態に係るシェービング用金型1により実装用基板11のプッシュバック及びシェービングを行うと、プッシュバック法によりプリント回路板が仮止めされた実装用基板が得られる。このような場合には、実装基板への自動実装終了後、枠部を破断させることによって枠部とプリント回路板を分離し、分離したプリント回路板を各種の電子機器に組み込むことができる。
上流側に配置された第1プレス部3において実装用基板を含む領域をプッシュバックし、下流側に配置された第2プレス部5においてその領域を再度打ち抜くと、同一箇所を2度、打ち抜くことになるので、実装用基板の外周部をシェービングすることができる。しかしながら、実装用基板の左右辺及び下流側の辺は平滑な面になるが、搬送方向に対して上流側(プッシュバック手段側)の辺は、これらに比べて平滑性に劣る。
これに対し、第2上型ストリッパー60bの周囲に、弾性押圧手段(押圧ピン84、84…及び弾性部材86、86…)を設けると、第1上型ストリッパー60aと弾性押圧手段の双方により、母板10が均等に下方に押圧される。その結果、プッシュバックされた領域11Aの抜き外しを確実に行うことができる。
[2.1 シェービング用金型(2)]
図6、7に、本発明の第2の実施の形態に係るシェービング用金型1’を示す。なお、各部の符号の内、図1、2に示すシェービング用金型1に対応する部分については同一の符号を用いた。
図6、7において、シェービング用金型1’は、下型20と上型50とを備えてる。また、下型20及び上型50は、それぞれ、母板の搬送方向に対して上流側が第1プレス部(第1手段)3に、また、搬送方向に対して下流側が第2プレス部(第2手段)5になっている。
第2プレス部5は、実装用基板を含む領域をプリント配線母板から再度打ち抜くことによって、外周がシェービングされた加工板を得るシェービング手段と、シェービング手段によるシェービングが行われる前に、プリント配線母板からプッシュバックされた領域の全部又は一部を抜き出し、抜き出された領域の周囲に空間を形成し、シェービング中に発生する切り屑を空間内に排出する切り屑排出手段とを備えている。
しかしながら、切り屑の排出を確実に行うためには、凹溝56の深さは、プリント配線母板の板厚の1.0倍以上が好ましく、さらに好ましくは、1.2倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上である。
一方、母板の横幅が相対的に短い場合において、シェービング用押圧板58a、58bに加えてシェービング用押圧板58c、さらには、シェービング用押圧板58dを設けると、母板の外周が押圧板によって確実に狭持されるので、プッシュバックされた領域の抜き外しをさらに容易化することができる。
次に、本実施の形態に係るシェービング用金型1’を用いた実装用基板の製造方法について説明する。図8〜図10に、プレス加工の工程図を示す。
まず、図8(a)に示すように、下型20の上面に母板10を載せる。この母板10は、直前のプレスにおいて、実装用基板11と同一又はこれより大きい形状を有する領域(A)11Aのプッシュバックと、第1貫通孔形成ピン82aによる貫通孔の打ち抜きが行われた状態になっている。
また、第1上型ストリッパー60aが上方に押し上げられるに伴い、第1上型ストリッパー60aの下面から、第1貫通孔形成ピン82aの先端が突出し、領域(B)11Bの内部に貫通孔を形成する。これと同時に、ホルダ54dは、弾性部材28の弾性力に抗して、領域(B)11Bが打ち抜かれた後の母板10及び下型ストリッパー24を下方に押し下げる。また、貫通孔の抜きカスは、第1誘導孔34aを通って下型20の下方から排出される。
また、これと同時に、第2上型ストリッパー60bの下面から、第2貫通孔形成ピン82bが突き出す。その結果、第1貫通孔形成ピン82aにより形成された貫通孔に、再度、第2貫通孔形成ピン82bが挿入され、貫通孔の内周面がシェービングされる。シェービング時に発生する切り屑は、第2誘導孔34bを通って下型20の下方から排出される。
さらに、プリント配線母板に対して、予めプッシュバック加工を行うと、プリント回路板が元の孔にはめ込まれたプリント配線母板が得られる。このような母板を用いて、本実施の形態に係るシェービング用金型1’により実装用基板11のプッシュバック及びシェービングを行うと、プッシュバック法によりプリント回路板が仮止めされた実装用基板が得られる。このような場合には、実装基板の自動実装終了後、枠部を破断させることによって枠部とプリント回路板を分離し、分離したプリント回路板を各種の電子機器に組み込むことができる。
上流側に配置された第1プレス部3において実装用基板を含む領域をプッシュバックし、下流側に配置された第2プレス部5においてその領域を再度打ち抜くと、同一箇所を2度、打ち抜くことになるので、実装用基板の外周部をシェービングすることができる。しかしながら、実装用基板の左右辺及び下流側の辺は平滑な面になるが、搬送方向に対して上流側(プッシュバック手段側)の辺は、これらに比べて平滑性に劣る。
これに対し、第2上型ストリッパー60bの周囲に、シェービング用押圧板58a〜58dを設けると、上型50とシェービング用押圧板58a〜58dの双方により、母板10が均等に下方に押圧される。その結果、プッシュバックされた領域11Aの抜き外しを確実に行うことができる。
[3.1 シェービング用金型(3)]
図11に、本発明の第3の実施の形態に係るシェービング用金型1cを示す。なお、各部の符号の内、図1、2に示すシェービング用金型1に対応する部分については同一の符号を用いた。
図11において、シェービング用金型1cは、下型20と上型(図示せず)とを備えてる。また、下型20及び上型は、それぞれ、母板の搬送方向に対して上流側が第1プレス部(第1手段)3に、また、搬送方向に対して下流側が第2プレス部(第2手段)5になっている。
例えば、図2に示すように、上型50に母板押圧用の押圧ピン84、84…が設けられている場合には、押圧ピン84、84…に対応する位置に母板付勢用弾性部材92、92…を設け、押圧ピン84、84…を付勢する弾性部材86、86…より母板付勢用弾性部材92、92…の付勢力を弱くすると、母板に曲げ応力を作用させることなく、プッシュバック領域の抜き外し及びプレス終了後の母板の持ち上げを行うことができる。
一般に、第2下パンチ22b及び母板付勢用弾性部材92、92…より遠い位置に母板支持用弾性部材94、94を設けると、母板を安定に支持することができる。また、母板支持用弾性部材94、94と母板付勢用弾性部材92、92…の付勢力及び配置を均等にすると、プレス時における母板の変形が抑制され、かつ、母板を安定に支持することができる。
シェービング用金型1cに関するその他の点は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係るシェービング用金型1cを用いた実装用基板の製造方法について説明する。
本実施の形態において、第1プレス部3に母板支持用弾性部材94、94が設けられているので、プレス前の母板を水平に支持することができる。また、第2下パンチ22bの周辺に母板付勢用弾性部材92、92…が設けられているので、プレス終了後にその付勢力によって母板が第2下パンチ22bの上面の位置まで押し上げられ、かつ、プレス後も母板が水平に支持される。そのため、母板の下流側への搬送が容易化する。プレス時における金型の動作に関するその他の点は、第1の実施の形態に係るシェービング金型1と同様であるので、説明を省略する。
さらに、プリント配線母板に対して、予めプッシュバック加工を行うと、プリント回路板が元の孔にはめ込まれたプリント配線母板が得られる。このような母板を用いて、本実施の形態に係るシェービング用金型1cにより実装用基板のプッシュバック及びシェービングを行うと、プッシュバック法によりプリント回路板が仮止めされた実装用基板が得られる。このような場合には、実装基板の自動実装終了後、枠部を破断させることによって枠部とプリント回路板を分離し、分離したプリント回路板を各種の電子機器に組み込むことができる。
(1)プリント回路板がプッシュバック法により枠部に仮止めされた実装用基板、
(2)プリント回路板が幅の狭い連結部を介して枠部に仮止めされた実装用基板、
(3)母板から切り出したままの状態で自動実装及び各種装置への組み付けが行われる実装用基板、
などの各種加工板の打ち抜き及び外周部のシェービングを行うための金型として用いることができる。
また、本発明に係る加工板の製造方法及び製品板の製造方法は、このようなシェービング用金型を用いた実装用基板の製造方法、及び、このような方法により得られる実装用基板から枠部を分離し、プリント回路板を得る方法として用いることができる。
3 第1プレス部(第1手段)
5 第2プレス部(第2手段)
10 プリント配線母板(母板)
11 実装用基板(加工板)
20 下型
22a、22b 第1、第2下パンチ
24 下型ストリッパ
50 上型
60a、60b 第1、第2上型ストリッパ
Claims (14)
- 以下の構成を備えたシェービング用金型。
(1) 前記シェービング用金型は、母板の搬送方向に対して上流側に配置された第1手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置された第2手段とを備えている。
(2) 前記第1手段は、加工板と同一又はそれより大きい領域を前記母板から打ち抜き、打ち抜かれた前記領域を元の穴にはめ込むプッシュバック手段を備えている。
(3) 前記第2手段は、
前記領域を前記母板から再度打ち抜くことによって、外周がシェービングされた前記加工板を得るシェービング手段と、
前記シェービング手段によるシェービングが行われる前に、前記母板から前記領域の全部又は一部を抜き出し、抜き出された前記領域の周囲に空間を形成し、シェービング中に発生する切り屑を前記空間内に排出する切り屑排出手段と
を備えている。 - 以下の構成をさらに備えた請求項1に記載のシェービング用金型。
(4) 前記プッシュバック手段は、
下型に立設された、前記領域をプッシュバックするための第1下パンチと、
前記第1下パンチの側壁に沿って上下方向にスライドし、かつ上方向に付勢された下型ストリッパと、
上型下面に設けられた第1雌型内を上下方向にスライドし、かつ下方向に付勢された、前記領域をプッシュバックするための第1上型ストリッパと
を備えている。
(5) 前記シェービング手段は、
前記下型に立設された、前記領域を打ち抜くための第2下パンチと、
前記上型下面に設けられた第2雌型内を上下方向にスライドする第2上型ストリッパと
を備えている。
(6) 前記切り屑排出手段は、
前記第1下パンチと、
シェービング時に前記空間を形成することができるように、その上面が前記第1下パンチの上面より高くなっている前記第2下パンチと、
シェービング時に前記空間を形成することができるように、その下面が前記上型下面より突き出ている前記第1上型ストリッパと
を備えている。 - 前記第2上型ストリッパの周囲に設けられ、弾性部材の下方向の付勢力によってシェービング前に前記母板を下方に押圧し、前記母板から前記領域の全部又は一部を抜き出すための弾性押圧手段をさらに備えた請求項2に記載のシェービング用金型。
- 前記下型ストリッパの上面の前記第2下パンチの周囲に設けられた、前記母板を上方に付勢するための母板付勢用弾性部材をさらに備えた請求項2又は3に記載のシェービング用金型。
- 前記下型ストリッパの上面の前記第1手段のいずれかの部分に設けられた、前記母板を水平に支持するための母板支持用弾性部材をさらに備えた請求項2から4までのいずれかに記載のシェービング用金型。
- 以下の構成をさらに備えた請求項1に記載のシェービング用金型。
(4) 前記プッシュバック手段は、
下型に立設された、前記領域をプッシュバックするための第1下パンチと、
前記第1下パンチの側壁に沿って上下方向にスライドし、かつ上方向に付勢された下型ストリッパと、
上型下面に設けられた第1雌型内を上下方向にスライドし、かつ下方向に付勢された、前記領域をプッシュバックするための第1上型ストリッパと
を備えている。
(5) 前記シェービング手段は、
前記下型に立設された、前記領域を打ち抜くための第2下パンチと、
前記上型下面に設けられた第2雌型内を上下方向にスライドする第2上型ストリッパと
を備えている。
(7) 前記切り屑排出手段は、
前記上型下面の前記第2雌型の外周に形成された、前記空間を形成するための凹溝
を備えている。 - 前記凹溝内に設けられた、シェービング前に前記母板の周囲を押圧するためのシェービング用押圧板をさらに備えた請求項6に記載のシェービング用金型。
- 前記第1手段は、前記領域内に貫通孔を形成するための第1貫通孔形成手段をさらに備え、
前記第2手段は、前記貫通孔をシェービングするための第2貫通孔形成手段をさらに備えている請求項1から7までのいずれかに記載のシェービング用金型。 - 前記第1手段及び前記第2手段の少なくとも一方に設けられた、前記領域内に含まれる製品板の外周に離散的な長孔を形成するための長孔形成手段をさらに備えた請求項1から8までのいずれかに記載のシェービング用金型。
- 以下の工程を備えた加工板の製造方法。
(イ) 請求項1から8までのいずれかに記載のシェービング用金型を用いて、
前記第1手段において、前記母板から領域(A)をプッシュバックする第1工程。
(ロ) 前記領域(A)が前記第2手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記第1手段において、前記母板から新たに領域(B)をプッシュバックすると同時に、
前記第2手段において、前記領域(A)の周囲に形成された前記空間内にシェービング時の切り屑を排出しながら、前記母板から前記領域(A)を打ち抜き、前記領域(A)の周囲をシェービングする第2工程。 - 前記母板は、前記領域内にプッシュバックされた製品板を備えている請求項10に記載の加工板の製造方法。
- 請求項11に記載の方法により得られた加工板から枠部を分離し、製品板を得る製品板の製造方法。
- 以下の工程を備えた加工板の製造方法。
(イ) 請求項9に記載のシェービング用金型を用いて、
前記第1手段において、前記母板から領域(A)をプッシュバックする第1工程。
(ロ) 前記領域(A)が前記第2手段上に来るように、前記母板を搬送し、前記第1手段において、前記母板から新たに領域(B)をプッシュバックすると同時に、
前記第2手段において、前記領域(A)の周囲に形成された前記空間内にシェービング時の切り屑を排出しながら、前記母板から前記領域(A)を打ち抜き、前記領域(A)の周囲をシェービングする第2工程。 - 請求項13に記載の方法により得られた加工板から枠部を分離し、製品板を得る製品板の製造方法。
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