JP3759743B1 - 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 - Google Patents

母板加工用金型、加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 相対的に長い直線部を介して、かつ、相対的に短い間隔で対向している複数個の製品板を含む加工板をプッシュバック加工により作製する場合において、母板の破損や金型強度及び寿命の低下を抑制する。
【解決手段】 プッシュバック領域3において、母板10をステップ送りしながら母板10のプッシュバック加工を行い、母板10の搬送方向に沿って並んだ2個のプリント回路板14a、14bを形成する。次に、プリント回路板14a、14bが外形切断領域5上に来るように母板10を搬送し、実装用基板18の切り出し及び枠部の切断を行うと同時に、プッシュバック領域においプリント回路板14cのプッシュバック加工を行う。さらに、母板10を後退させ、プッシュバック領域3においてプリント回路板14cの下流側に位置する未加工部分のプッシュバック加工を行い、プリント回路板14dを形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、母板加工用金型、加工板の製造方法及び製品板の製造方法に関し、さらに詳しくは、製品板(例えば、プリント回路板)がプッシュバック加工により仮止めされた加工板(例えば、実装用基板)を母板(例えば、プリント配線母板)から作製するための母板加工用金型、このような加工板の製造方法、及び、このような加工板から得られる製品板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に用いられるプリント回路板に対しても小型化、異形化の要求が増大している。一方、プリント回路板に電子部品を装着するためのチップマウンターや自動挿入機などの電子部品自動装着機(以下、これを「自装機」という。)は、搬送の関係から、ワークの大きさに上限と下限がある。また、自装機に使用するワークの外形は、実質的に長方形であること、すなわち、少なくとも一つの辺が直線で、これに直交する辺の少なくとも1つが直線であることが要求される。
そこで、小型、かつ異形のプリント回路板上に自装機を用いて電子部品を装着する場合には、まず、プリント配線母板に複数のプリント回路板を作り込み、Vカット法、プッシュバック法、ミシン目法等を用いて、プリント回路板がもとのプリント配線母板に仮止めされた状態とし、次いで、プリント配線母板の外形を自装機で搬送可能な大きさ、形状を有する基板(実装用基板)に切断する方法が用いられている。
この内、Vカット法は、プリント配線母板上に印刷されたプリント回路の境界線に沿ってV字形の溝(Vカット)を入れ、プリント回路上に電子部品を実装した後、Vカットに沿って破断させる方法である。従って、Vカット法は、その外形が直線的であるプリント回路板に対してのみ適用可能である。
また、ミシン目法は、プリント回路板の境界線に沿って、多数の小孔をあけ、小孔に沿って破断させる方法である。ミシン目法は、破断後の境界線に凹凸が残るので、外形の寸法精度が要求されないプリント回路板に対してのみ適用可能である。
一方、プッシュバック法は、上型及び下型でプリント配線母板を狭持しながら、所定の形状を有する刃物を用いてプリント回路板を打ち抜き、次いで、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込む方法である。プッシュバック法は、外形の寸法精度が高く、かつ、プリント回路板の形状に制約はないので、特に、異形のプリント回路板に電子部品を自動装着する場合に有効な方法である。
プッシュバック法を用いたプリント配線母板の加工は、一般に、
(1) 電気回路が印刷されたプリント配線母板にプッシュバック用の基準穴を形成し、
(2) プッシュバック用金型を用いて、プリント回路板のプッシュバック加工、及び、必要に応じて部品穴等の穿孔を行い、
(3) 外形切断用金型を用いてプリント配線母板の外形を切断し、所定個数のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出す、
ことにより行われている。
しかしながら、プッシュバック加工は、一般に、プリント配線母板に強いせん断力が作用するため、反りが発生しやすい。プッシュバック加工と外形切断は、従来、別個の金型を用いて行うのが一般的であったが、母板に対してプッシュバック加工のみを連続して行うと母板に大きな反りが発生し、外形切断が困難になるという問題があった。また、プッシュバック加工用の金型と外形切断用の金型が必要となり、高コスト化を招くという問題があった。
そこでこの問題を解決するために、特許文献1には、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれた前記プリント回路板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記プリント配線母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記プリント回路板を含む実装用基板を前記プリント配線母板から切り出すための外形切断手段とを備えたプリント配線母板加工用金型が開示されている。
同文献には、プッシュバック手段によりプッシュバックされた領域が外形切断手段により逐次切り離されるので、プリント配線母板の反りの影響を大きく受けることなく容易に外形切断が行える点、及び、1つの金型でプッシュバック加工と外形切断加工とを行うことができるので、金型コストを低減できる点が記載されている。
特開2002−233996号公報
プリント配線母板は、通常、規格化された一定の寸法を有している。各ユーザは、一定の寸法を有するプリント配線母板を、必要に応じて適当なワークサイズに切断した後、プッシュバック加工、外形切断加工等に供している。そのため、ワークサイズは、母板の分割数に応じて、ほぼ一義的に定まる。
一方、プリント回路板の形状及び大きさは、多種多様である。そのため、ワーク当たりの取り数を多くするためには、プリント回路板の形状及び大きさ、並びに、ワークサイズに応じて、プリント回路板の間隔や配置を変える必要がある。
しかしながら、プッシュバックされたプリント回路板を隣接して作り込む場合において、隣接するプリント回路板が相対的に長い直線部を介して対向しているときには、両者の間隔は、通常、板厚の3倍より大きいことが必要である。例えば、板厚1.6mmの母板をプッシュバック加工する場合、隣接するプリント回路板の間には、約5mmの間隔が必要である。これは、
(1) 相対的に長い直線部を介して対向しているプリント回路板間の間隔が狭い場合において、これらを同時にプッシュバックすると、プリント回路板の間に残った母板の部分が割れやすいこと、及び、
(2) 金型には、プリント回路板の形状に対応した貫通孔を形成する必要があるが、この貫通孔間の距離が短くなりすぎると、貫通孔の間に残った金型の部分が割れやすくなり、金型の強度及び寿命が低下すること、による。
一方、プリント回路板間の間隔を広くすると、ワークサイズがほぼ決まっているために、取り数が減り、製品歩留まりが低下する。また、隣接するプリント回路板が相対的に長い直線部を介して対向している場合において、母板の破損や金型強度の低下を抑制するために、複数個の金型を用いてこれを作製する方法も考えられるが、複数個の金型を用いる方法では、高コスト化を招く。
本発明が解決しようとする課題は、相対的に長い直線部を介して、かつ、相対的に短い間隔で対向しているプリント回路板(製品板)を含む実装用基板(加工板)をプッシュバック加工により作製する場合において、プリント配線母板(母板)の破損や金型強度及び寿命の低下を抑制することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、高コスト化を招くことなく、ワーク当たりの取り数が多く、材料歩留まりの高い実装用基板(加工板)を製造可能な母板加工用金型及びこれを用いた加工板の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、このような加工板から製品板を製造する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る母板加工用金型の1番目は、母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込むプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた2n個(nは、1以上の整数)の前記製品板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断領域とを備え、
前記プッシュバック領域は、前記製品板のプッシュバック加工を行うためのn個のプッシュバック手段と、前記製品板1個分に相当するn個の空打ち領域とを備え、前記プッシュバック手段と前記空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、前記母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって前記プッシュバック手段:前記空打ち領域の順で交互に並んでおり、
前記外形切断領域は、前記加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記母板から前記加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも前記母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段を備えていることを要旨とする。
また、本発明に係る母板加工用金型の2番目は、母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込むプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた(2n+1)個(nは、1以上の整数)の前記製品板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断領域とを備え、
前記プッシュバック領域は、前記製品板のプッシュバック加工を行うための1個のプッシュバック手段と、前記製品板1個分に相当する2n個の空打ち領域とを備え、前記プッシュバック手段と前記空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、前記プッシュバック手段が最上流側に来るように、前記母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって並んでおり、
前記外形切断領域は、前記加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記母板から前記加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも前記母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段を備えていることを要旨とする。
また、本発明に係る加工板の製造方法は、本発明に係る母板加工用金型を用いて、
(イ) 前記プッシュバック領域において、「前記製品板の搬送方向の長さ+前記プッシュバック手段と前記空打ち領域の間又は隣接する前記空打ち領域の間の長さ」に相当する送り幅だけ前記母板をステップ送りしながら、前記プッシュバック手段を用いて前記母板のプッシュバック加工を行い、前記母板の搬送方向に沿って並んだ複数個の第1の製品板を前記母板に形成する第1工程と、
(ロ) プッシュバック加工された複数個の前記第1の製品板が前記外形切断領域上に来るように前記母板を搬送し、
前記外形切断領域において、前記外形切断手段を用いて前記加工板を切り出し、かつ、前記枠部切断手段を用いて前記枠部の切断を行うと同時に、
前記プッシュバック領域において、前記プッシュバック手段を用いて第2の製品板のプッシュバック加工を行う第2工程と、
(ハ) 前記母板を後退させ、前記プッシュバック領域において前記母板のプッシュバック加工を行い、前記第2の製品板の下流側に位置する未加工部分に第3の製品板を形成する第3工程と、
を備えていることを要旨とする。
さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、本発明に係る加工板の製造方法により得られた加工板から前記製品板を分離することを要旨とする。
プッシュバック領域にプッシュバック手段と空打ち領域とを交互に設け、あるいは、プッシュバック領域に1個のプッシュバック手段のみを設けると、貫通孔が隣接して形成されることに起因する金型の強度及び寿命の低下を抑制することができる。
また、このようなプッシュバック領域において、母板をステップ送りしながらプッシュバック加工を行うと、製品板が相対的に長い直線部を介して、かつ、相対的に短い間隔で対向している場合であっても、母板を破損させることなく、プッシュバック加工を行うことができる。
また、プッシュバック加工が行われた後、その部分を外形切断領域上に搬送し、加工板の外形切断を行うと、プッシュバックされた領域が母板から逐次切り離されるので、母板の反りの影響を受けることなく、外形切断を容易に行うことができる。
さらに、外形切断と同時に枠部の切断が行われるので、母板を後退させ、第2の製品板の下流側にある未加工部分のプッシュバック加工を行う際に、枠部が外形切断手段により切断され、破片が金型表面に散乱することがない。しかも、枠部が切断されることによって、枠部の容積が小さくなるので、枠部の保管及び廃棄が容易化・低コスト化する。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、プリント配線母板を加工するためのプリント配線母板加工用金型、この金型を用いた実装用基板の製造方法、及び、プリント回路板の製造方法について説明するが、本発明は、プリント配線母板以外の「母板」、実装用基板以外の「加工板」、及び、プリント回路板以外の「製品板」に対しても適用することができる。
初めに、本発明の第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型(母板加工用金型)について説明する。図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型の下型及び上型を示す。図1及び図2において、プリント配線母板加工用金型1は、下型20と上型50からなる。また、下型20及び上型50は、それぞれ、プリント配線母板(母板)の搬送方向に対して上流側が、プリント回路板(製品板)のプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域3に、また、搬送方向に対して下流側が、実装用基板(加工板)の外形切断及び枠部の切断を行うための外形切断領域5になっている。
プッシュバック領域3は、プリント回路板のプッシュバック加工を行うためのn個のプッシュバック手段と、プリント回路板1個分に相当するn個の空打ち領域とを備えている。「空打ち領域」とは、プッシュバック加工が行われない領域であって、母板をステップ送りしながらプッシュバック手段によりプッシュバック加工を行う際に、前の工程で既にプッシュバック加工が行われ、又は、次の工程でプッシュバック加工が行われるプリント配線母板の部分が載置される領域を言う。プッシュバック手段と、空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって、プッシュバック手段:空打ち領域の順で交互に並んでいる。
また、外形切断領域5は、プッシュバック領域3においてプッシュバックされた2n個(nは、1以上の整数)のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出すための領域であり、実装用基板を母板から切り出すための外形切断手段と、母板から加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段とを備えている。
図1及び図2には、1個のプッシュバック手段と、1個の空打ち領域が交互に並んだ状態が例示されている。すなわち、下型20は、図1に示すように、下型ベース板22と、下型ストリッパー24とを備えている。下型ベース板22のプッシュバック領域3には、プリント回路板のプッシュバック加工を行うための1個の第1下パンチ(プッシュバック手段)22aと、プリント回路板1個分に相当する1個の空打ち領域(図1(a)中、破線で示す領域)23aが形成されており、母板の搬送方向に対して上流側が下パンチ22a、下流側が空打ち領域23aになっている。
下パンチ22aと空打ち領域23aの間の間隔は、特に限定されるものではなく、母板の寸法並びにプリント回路板の形状及び大きさに応じて任意に選択することができる。一般に、プッシュバック加工において、2つのプリント回路板が相対的に長い直線部を介して対向している場合において、両者を同時にプッシュバック加工する時には、両者の間隔は、母板の板厚の3倍より大きいことが必要である。また、金型の強度保持という点では、プリント回路板の間の間隔は、少なくとも約5mm程度は必要である。
しかしながら、本発明においては、隣接するプリント回路板のプッシュバック加工が段階的に行われるので、下パンチ22aと空打ち領域23aの間の間隔は、板厚の2倍以下でも良い。また、両者の間隔を、板厚の1.5倍以下、あるいは、板厚の1.0倍程度とすることもできる。例えば、母板の板厚が1.6mmである場合、間隔は、1.6mm程度にすることができる。
下型ベース板22の外形切断領域5には、母板から、合計2個のプリント回路板を含む実装用基板を切り出すための第2下パンチ(外形切断手段)22fが設けられている。下型ストリッパー24の上面であって、第2下パンチ22fの左右には、後述する上型50に設けられる枠部切断ピン81、81を誘導するための枠部切断ピン誘導穴33、33が設けられている。この枠部切断ピン81、81及び枠部切断ピン誘導穴33、33が枠部切断手段に該当する。また、本実施例において、枠部切断切断ピン81、81及び枠部切断ピン誘導穴33、33は、その内側端が第2下パンチ22fの内部に達している。そのため、枠部切断ピン81、81及び枠部切断ピン誘導穴33、33により、枠部が切断されると同時に、実装用基板の外周に連通し、かつ、プリント回路板に連通していないスリットが形成されるようになっている。
なお、図1においては、矩形状の第1下パンチ22aが示されているが、これは単なる例示であり、第1下パンチ22aの形状は、特に限定されるものではない。また、図1においては、母板の搬送方向に対して上流側に1個の第1下パンチ22aが設けられているが、搬送方向に対して垂直方向に複数個の第1下パンチ22aを所定の間隔で並べても良い。
さらに、図1においては、枠部切断手段は、スリット形成手段も兼ねているが、枠部切断ピン81、81及び枠部切断ピン誘導穴33、33の内側端が第2上型ストリッパー60f及び第2下パンチ22fの側壁面に接するようにその長さを定め、枠部の切断のみを行わせるようにしても良い。
また、図1においては、左右1組の枠部切断手段が例示されているが、同様の枠部切断手段を、搬送方向に沿って複数個設けても良い。また、枠部の内、搬送方向に対して平行方向に残った部分(縦枠)を切断する枠部切断手段(縦枠切断手段)に加えて又はこれに代えて、枠部の内、搬送方向に対して垂直方向に残った部分(横枠)を切断する枠部切断手段(横枠切断手段)をさらに備えていても良い。
横枠切断手段の位置は、特に限定されるものではないが、外形切断領域5に横枠切断手段のみが設けられる場合、横枠切断手段は、第2下パンチ22fの角部であって、母板の搬送方向に対して下流側の辺に設けるのが好ましい。
下型ストリッパー24には、第1下パンチ22a及び第2下パンチ22fに対応する位置に貫通孔が設けられ、各下パンチの側壁面に沿って下型ストリッパー24が上下動可能になっている。また、下型ストリッパー24は、下型ベース板22の下方から遊挿される複数個のボルト26、26…によって上方向への移動が規制され、かつ、下型ベース板22と下型ストリッパー24の間に介挿される弾性部材28、28…によって上方向に付勢されている。弾性部材28、28…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。さらに、下型ストリッパー24の四隅には、下型ベース板22の下方から挿入されるポスト30a〜30dが立設される。ポスト30a〜30dは、プレスの際に下型20及び上型50の位置決めに用いられるものである。
下型ストリッパー24の上面であって、第1下パンチ22aの近傍には、プッシュバック加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32a及び32bが設けられる。また、第2下パンチ22fの近傍には、位置決めピン32a及び32bに対応する位置に、それぞれ、外形切断加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32c及び32dが立設される。
さらに、第2下パンチ22fの上面には、部品穴を形成するための部品穴形成孔34、34…、実装用基板の外周に連通し、かつ、プリント回路板に連通していないスリットを形成するためのスリット形成孔36、36…、並びに、電子部品を自動実装する際の基準穴を形成するための基準穴形成孔38a及びサブ基準穴を形成するためのサブ基準穴形成孔38bが設けられている。
上型50は、図2に示すように、上型ベース板52と、4つのホルダ54a〜54dとを備えている。上型ベース板52及び各ホルダ54a〜54dは、上型ベース板52に立設されたノックピン56、56を基準として積層され、複数の締結ボルト58、58…により締結されている。また、上型50の最先端に位置するホルダ54dのプッシュバック領域3及び外形切断領域5には、それぞれ、プリント回路板を打ち抜くための第1上型ストリッパー60a、及び、実装用基板を切り出すための第2上型ストリッパー60fが取り付けられる。第1上型ストリッパー60a及び第2上型ストリッパー60fは、それぞれ、下型に設けられる第1下パンチ22a及び第2下パンチ22fに対応する位置に設けられる。また、第1上型ストリッパー60aの下流側には、下型20の空打ち領域23aに対応する位置に、空打ち領域61a(図2(a)中、破線で示す領域)が設けられている。
第1上型ストリッパー60aは、ホルダ54dに設けられた第1スライドスペース62a内に遊挿される。また、第1上型ストリッパー60aは、その先端がホルダ54dの表面から僅かに突出するように、ホルダ54cの上方から遊挿されるボルト64、64…によって支持され、かつ、下方向への移動が規制されている。また、ボルト64、64…は、ホルダ54b内に設けられる貫通孔65に沿って上下動可能になっている。
第1押圧ピン66a、66a…は、第1上型ストリッパー60aを下方に押圧するためのものであり、ホルダ54b、54cを縦方向に貫通する貫通孔内に遊挿される。その一端は、第1上型ストリッパー60aの上面に当接し、その他端は、ホルダ54aの中央スペース68内に配置される第1押圧板70aの下面に当接している。
第1押圧板70aは、第1押圧ピン66a、66a…を下方に押圧するためのものである。第1押圧板70aの上面とキャップボルト72との間には、弾性部材74、74…が介挿され、弾性部材74、74…により、第1押圧板70aを下方に付勢するようになっている。弾性部材74、74…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。
同様に、第2上型ストリッパー60fは、ホルダ54dに設けられた第2スライドスペース62f内に遊挿される。また、第2上型ストリッパー60fは、その先端がホルダ54dの表面から僅かに突出するように、ホルダ54cの上方から遊挿されるボルト64、64…により支持され、下方向への移動が規制されている。
第2押圧ピン66b、66b…は、第2上型ストリッパー60fを下方に押圧するためのものであり、ホルダ54b、54cを縦方向に貫通する貫通孔内に遊挿される。その一端は、第2上型ストリッパー60fの上面に当接し、その他端は、ホルダ54aの中央スペース68内に配置される第2押圧板70bの下面に当接している。第2押圧板70bは、第2押圧ピン66b、66b…を下方に押圧するためのものである。第2押圧板70bの上面には、第2押圧板70bを下方に押圧するためのノックアウト用ブッシュ76、76…が設けられる。ノックアウト用ブッシュ76、76は、無負荷状態において、その先端が上型ベース板52の上面から僅かに突出するように、その長さが決められている。
また、ホルダ54dには、下型20に立設されるポスト30a〜30dに対応する位置に、それぞれ、ポスト誘導穴78a〜78dが設けられる。また、ホルダ54dの下面及び第2上型ストリッパー60fには、下型20に立設される位置決めピン32a〜32dに対応する位置に、それぞれ、位置決めピン誘導穴80a〜80dが設けられる。
さらに、下パンチ22fの上面に形成される枠部切断ピン誘導穴33、33に対応する位置には、枠部切断ピン81、81が設けられている。枠部切断ピン81、81は、その先端がホルダ54dの下面から僅かに突出している。突出部の長さは、母板を傷つけることなく、枠部を切断可能な長さであれば良く、特に限定されるものではない。
また、下パンチ22fの上面に形成される部品穴形成孔34、34…、スリット形成孔36、36…、並びに、基準穴形成孔38a及びサブ基準穴形成孔38bに対応する位置には、それぞれ、部品穴形成ピン82、82…、スリット形成ピン84、84…、並びに基準穴形成ピン86a及びサブ基準穴形成ピン86bが設けられている。これらの先端は、第2上型ストリッパー60fに設けられた貫通孔内に遊挿されており、第2上型ストリッパー60fが第2スライドスペース62fに沿って上方に移動するに伴い、第2上型ストリッパー60fの下面から突き出すようになっている。
第2上型ストリッパー60fに設けられるスリット形成ピン84、84…及びこれに対応するスリット形成孔36、36…(スリット形成手段)の個数、形状及び位置、すなわち、実装用基板の余白部分に形成されるスリットの個数、形状及び位置は、プリント配線母板から実装用基板を切り出した時に、実装用基板に発生する反りが最も小さくなるように選択するのが好ましい。
例えば、実装用基板に発生する反りが比較的小さい場合には、実装用基板の少なくとも一辺にスリットを形成するだけでよい。また、実装用基板に発生する反りが比較的大きい場合には、少なくとも実装用基板の対向する2辺にスリットを形成するのが好ましい。
また、実装用基板の面積が大きい場合等、発生する反りが大きい場合には、実装用基板の4辺すべてにスリットを設けるのが好ましい。
さらに、プリント回路板の形状、配置等により可能であるときには、実装用基板の周囲に1又は2以上のスリットを形成することに加えて、実装用基板中央の余白部分に1又は2以上の孤立した長孔を形成しても良い。
また、一般に、スリットの長さが長くなるほど、実装用基板に発生する反りの低減効果が大きくなる。例えば、実装用基板外周の余白部分(実装用基板の外周からプリント回路板に至るまでの部分)にスリットを形成する場合、スリットの長さは、その余白部分の長さの2/3以上が好ましい。但し、スリットが長すぎると、実装用基板の強度が低下する。従って、スリットの長さは、自動実装に耐える程度の強度が維持されるように、プリント回路板の形状、配列等に応じて、最適な長さを選択するのが好ましい。
また、各スリットの長さは、すべて同一であっても良く、あるいは、異なっていても良い。例えば、スリットを設けようとする余白部分の長さがほぼ均等である場合には、各スリットの長さは、同一であっても良い。一方、余白部分の長さが場所によって異なる場合には、スリットを形成する位置に応じて、各スリットの長さを変えてもよい。実装用基板に設けるスリットの数も同様であり、反りの程度と実装用基板の強度とを考慮して定めると良い。
なお、図1において、スリット形成手段、部品穴形成ピン82、82…及び部品穴形成孔34、34…(部品穴形成手段)、基準穴形成孔38a及び基準穴形成ピン86a(基準穴形成手段)、並びに、サブ基準穴形成孔38b及びサブ基準穴形成ピン86b(サブ基準穴形成手段)は、いずれも外形切断領域5側に設けられているが、これらの手段は、プッシュバック領域3側に設けても良い。但し、これらの手段をプッシュバック領域3に設けた場合、打ち抜き終了後にピンが母板から引き抜かれる際に、打ち抜かれたプリント回路板が母板から抜ける場合があるので、これらの手段は、ともに外形切断領域5側に設けるのが好ましい。
また、実装用基板上にすべての電子部品を1回で自動実装する場合には、基準穴及びサブ基準穴は、各1個ずつあれば足りるが、電子部品を複数回に分けて自動実装する場合には、複数個の基準穴及びサブ基準穴が必要となる。従って、このような場合には、複数組の基準穴形成手段及びサブ基準穴形成手段をプッシュバック領域3側又は外形切断領域5側に設け、同時に複数個の基準穴及びサブ基準穴を形成すると良い。
次に、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1の使用方法について説明する。図3に、プレス加工の工程図を示す。まず、図3(a)に示すように、下型20の上面にプリント配線母板10を載せる。このプリント配線母板10は、直前のプレスにおいて、プリント回路板14、14のプッシュバック加工が行われたものである。プリント配線母板10は、直前のプレスが終了した後、図3(a)の右方向に搬送され、プッシュバック加工が行われた部分が外形切断領域5上に来るように、下型20の上面に載置される。プリント配線母板10の位置決めは、下型20の上面に設けられた位置決めピン32a〜32dをプリント配線母板10に設けられたプッシュバック基準穴に挿入することにより行われる。
この状態から上型50を下降させると、まず、第1上型ストリッパー60a及び第2上型ストリッパー60fの先端がプリント配線母板10の上面に接触し、第1上型ストリッパー60a及び第2上型ストリッパー60fは、それぞれ、第1スライドスペース62a及び第2スライドスペース62fに沿って上方に移動する。これと同時に、枠部切断ピン81、81が、プリント配線母板10の枠部を切断する。
さらに上型50を下降させると、図3(b)に示すように、プッシュバック領域3側では、第1下パンチ22aが第1上型ストリッパー60aを上方に押し上げることによって、新たなプリント回路板14’を打ち抜く。この時、ホルダ54dは、弾性部材28の弾性力に抗して、プリント回路板14’が打ち抜かれた後のプリント配線母板10及び下型ストリッパー24を下方に押し下げる。
一方、外形切断領域5側では、第2下パンチ22fが第2上型ストリッパー60fを上方に押し上げることによって、実装用基板18が打ち抜かれる。また、第2上型ストリッパー60fが上方に押し上げられるに伴い、第2上型ストリッパー60fの下面から、部品穴形成ピン82、82…、スリット形成ピン84、84…、並びに、基準穴形成ピン86a及びサブ基準穴形成ピン86bの先端が突きだし、プリント配線母板10に、それぞれ、部品穴、スリット、並びに、基準穴及びサブ基準穴を形成する。
次に、打ち抜きが終了した後、上型50を上昇させると、弾性部材28、28…が、その復元力によって、下型ストリッパー24と共にプリント配線母板10を上方に押し上げる。この時、プッシュバック領域3側では、弾性部材74、74…により付勢された第1押圧板70aが、第1押圧ピン66aを介して第1上型ストリッパー60aを下方に押し下げる。そのため、上型50が下型20から完全に離脱したときには、図3(c)に示すように、新たに打ち抜かれたプリント回路板14’は、プリント配線母板10の元の穴にはめ込まれた状態となる。
一方、外形切断領域5側では、第2上型ストリッパー60fには下方向の付勢力が作用しない。そのため、図3(c)に示すように、上型50が下型から離脱しても、第2上型ストリッパー60fは下降せず、打ち抜かれた実装用基板18は、第2スライドスペース62f内に一端保持される。また、この時、ノックアウト用ブッシュ76、76…は、上型ベース板52の上方から突き出た状態となる。
上型50をさらに上昇させ、上型50が上死点近傍に近づくと、やがて、プレス機械に設けられた図示しない押圧手段がノックアウト用ブッシュ76、76…を下方に押圧する。また、第2押圧板70bは、第2押圧ピン66bを介して第2上型ストリッパー60fを下方に押し下げる。そのため、上型50が上死点に達した時には、図3(d)に示すように、第2上型ストリッパー60fが元の位置まで押し下げられ、これと同時に、実装用基板18が第2スライドスペース62f内から押し出される。
下型20の表面に残った枠部10aを取り除いた後、プリント配線母板10を後退させる。次いで、新たに打ち抜かれたプリント回路板14’に隣接して、さらに新たなプリント回路板のプッシュバック加工を行う。さらに、プッシュバックされた部分が外形切断領域5の真下に来るように、プリント配線母板10を右方向に搬送する。そして、上述した手順と同一の手順に従って、次のプリント回路板のプッシュバック加工と、直前のプレスで打ち抜かれたプリント回路板14’、14’を含む実装用基板の外形切断加工とを必要回数だけ繰り返す。
次に、図1及び図2に示す金型を用いた実装用基板の製造方法について説明する。図4に、その工程図を示す。
まず、予め所定の位置にプッシュバック基準孔12、12…が形成されたプリント配線母板10を用意する。次に、図4(a)に示すように、下型20に立設された位置決めピン32a、32bを、プリント配線母板の1列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12に挿入し、プッシュバック領域3において1回目のプッシュバック加工を行う。次いで、図4(b)に示すように、プリント配線母板10を所定の送り幅でステップ送りし、プリント配線母板の2列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12に位置決めピン32a、32bを挿入し、2回目のプッシュバック加工を行う(第1工程)。
これにより、1回目のプレスで1個目のプリント回路板(第1の製品板)14aが形成され、2回目のプレスでプリント回路板(第1の製品板)14aに隣接して、新たに2個目のプリント回路板(第1の製品板)14bが形成される。また、この場合、プリント配線母板10の送り幅は、プリント回路板14a(14b)の搬送方向の長さ+プリント回路板14a、14b間の間隔の長さに相当する距離である。
次に、図4(c)に示すように、プッシュバック加工された2個のプリント回路板14a、14bが外形切断領域5上に来るようにプリント配線母板10を搬送する。位置決めは、プリント配線母板10の2列目のプッシュバック基準孔12、12に、位置決めピン32c、32dを挿入し、4列目のプッシュバック基準穴12、12に位置決めピン32a、32bを挿入することにより行う。
この状態でプレスを行うと、外形切断領域5においては、実装用基板18の切り出しと、プリント配線母板10から実装用基板18を切り出した後に残る枠部(縦枠)の切断が行われる。また、これと同時に、プッシュバック領域3では、プッシュバック手段により3個目のプリント回路板14c(第2の製品板)のプッシュバック加工が行われる(第2工程)。切り出された実装用基板18は、上型からノックアウトされ、取り除かれる。また、切断された枠部10aは、金型上から排除される。
次に、図4(d)に示すように、プリント配線母板10を後退させる。次いで、1列目のプッシュバック基準孔12、12に位置決めピン32a、32bを挿入し、第2工程でプッシュバックされたプリント回路板14cの下流側に位置する未加工部分プッシュバック加工を行う(第3工程)。これにより、プリント回路板14cの下流側に、新たなプリント回路板(第3の製品板)14dが形成される。
以下、同様にして、実装用基板18の切り出し及び枠部の切断、並びに、プリント回路板(第2の製品板)のプッシュバック加工を行う第2工程(図4(c)の工程)、及び、プリント配線母板10を後退させ、未加工部分のプッシュバック加工を行う第3工程(図4(d)の工程)とを交互に繰り返す(第4工程)と、プリント配線母板10から実装用基板18を順次切り出すことができる。
さらに、得られた実装用基板18に対し、電子部品の自動実装、はんだ付け等を行った後、実装用基板18の枠部の破断等を行うことにより、プリント回路板14a、14bを分離させる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型について説明する。本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型は、プッシュバック領域に設けられたプッシュバック手段及び空打ち領域の個数が異なる点以外は、第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1と同一の構造を備えている。図5に、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1aの下型の平面図を示す。
図5において、プリント配線母板加工用金型1aの下型20は、プリント配線母板(母板)の搬送方向に対して上流側がプッシュバック領域3に、また、搬送方向に対して下流側が外形切断領域5になっている。
プッシュバック領域3は、プリント回路板のプッシュバック加工を行うための2個の第1下パンチ(プッシュバック手段)22a、22bと、プリント回路板1個分に相当する2個の空打ち領域23a、23bとを備えている。第1下パンチ22a、22bと、空打ち領域23a、23bとは、一定の間隔を隔てて、かつ、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって、第1下パンチ22a:空打ち領域23a:第1下パンチ22b:空打ち領域23bの順で交互に並んでいる。
外形切断領域5には、プッシュバック領域3においてプッシュバックされた合計4個のプリント回路板を含む実装用基板をプリント配線母板から切り出すため第2下パンチ(外形切断手段)22fが設けられている。また、第2下パンチ22fの左右には、上型(図示せず)に設けられる枠部切断ピン(図示せず)を誘導するための枠部切断ピン誘導穴(枠部切断手段)33、33が設けられている。なお、枠部切断手段がスリット形成手段を兼ねている点は、第1の実施の形態と同様である。
下型ストリッパー24の上面であって、第1下パンチ22a、22bの近傍には、プッシュバック加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32a〜32dが設けられる。また、第2下パンチ22fの近傍には、位置決めピン32c及び32dに対応する位置に、それぞれ、外形切断加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32e及び32fが立設される。
その他の点については、第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1と同様であるので、説明を省略する。また、図5中のその他の符号及びその名称は、図1及び図2に示す第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1と同一のものである。
次に、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1aを用いた実装用基板の製造方法について説明する。図6に、その工程図を示す。
まず、予め所定の位置にプッシュバック基準孔12、12…が形成されたプリント配線母板10を用意する。次に、図5(a)に示すように、下型20に立設された位置決めピン32a〜32dを、プリント配線母板10の1列目及び3列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12…に挿入し、プッシュバック領域3において1回目のプッシュバック加工を行う。次いで、図5(b)に示すように、プリント配線母板10を所定の送り幅でステップ送りし、プリント配線母板10の2列目及び4列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12…に挿入し、2回目のプッシュバック加工を行う(第1工程)。
これにより、1回目のプレスで2個のプリント回路板(第1の製品板)14a、14aが形成され、2回目のプレスでプリント回路板(第1の製品板)14a、14aに隣接して、新たに2個のプリント回路板(第1の製品板)14b、14bが形成される。また、この場合、プリント配線母板10の送り幅は、プリント回路板14a(14b)の搬送方向の長さ+プリント回路板14a、14b間の間隔の長さに相当する距離である。
次に、図6(c)に示すように、プッシュバック加工された合計4個のプリント回路板14a、14a、14b、14bが外形切断領域5上に来るようにプリント配線母板10を搬送する。位置決めは、プリント配線母板10の前から2列目のプッシュバック基準孔12、12に位置決めピン32e、32fを挿入し、6列目及び8列目のプッシュバック基準穴12、12に位置決めピン32a〜32dを挿入することにより行う。
この状態でプレスを行うと、外形切断領域5においては、実装用基板18の切り出しと、プリント配線母板10から実装用基板18を切り出した後に残る枠部(縦枠)の切断が行われる。また、これと同時に、プッシュバック領域3では、プッシュバック手段により、さらに2個のプリント回路板14c、14c(第2の製品板)のプッシュバック加工が行われる(第2工程)。切り出された実装用基板18は、上型からノックアウトされ、取り除かれる。また、切断された枠部10aは、金型上から排除される。
次に、図6(d)に示すように、プリント配線母板10を後退させる。次いで、前から1列目及び3列目のプッシュバック基準孔12、12…に位置決めピン32a〜32dを挿入し、第2工程でプッシュバックされた各プリント回路板14c、14cの下流側に位置する未加工部分プッシュバック加工を行う(第3工程)。これにより、プリント回路板14c、14cの下流側に、新たに2個のプリント回路板(第3の製品板)14d、14dが形成される。
以下、同様にして、実装用基板18の切り出し及び枠部の切断、並びに、プリント回路板(第2の製品板)のプッシュバック加工を行う第2工程(図6(c)の工程)、及び、プリント配線母板10を後退させ、未加工部分のプッシュバック加工を行う第3工程(図6(d)の工程)とを交互に繰り返す(第4工程)と、プリント配線母板10から実装用基板18を順次切り出すことができる。
さらに、得られた実装用基板18に対し、電子部品の自動実装、はんだ付け等を行った後、実装用基板18の枠部の破断等を行うことにより、プリント回路板14a、14bを分離させる。
実装用基板に含まれるプリント回路板の個数が6個、8個…の場合も同様であり、プッシュバック領域にプッシュバック手段と、空打ち領域とを交互に配置すれば、上述と全く同一の手順に従い、プッシュバックされた偶数個のプリント回路板を含む実装用基板を効率よく製造することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型について説明する。本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型は、プッシュバック領域に設けられたプッシュバック手段及び空打ち領域の個数、並びに、これらの配置が異なる点以外は、第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1と同一の構造を備えている。図7に、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1bの下型の平面図を示す。
図7において、プリント配線母板加工用金型1bの下型20は、プリント配線母板(母板)の搬送方向に対して上流側がプッシュバック領域3に、また、搬送方向に対して下流側が外形切断領域5になっている。
プッシュバック領域3は、プリント回路板のプッシュバック加工を行うための1個のプッシュバック手段と、プリント回路板1個分に相当する合計2n個(nは、1以上の整数)空打ち領域とを備えている。プッシュバック手段と、空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、プッシュバック手段が最上流側に来るように、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって並んでいる。
外形切断領域5は、プッシュバック領域3においてプッシュバックされた(2n+1)個のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出すための外形切断手段と、プリント配線母板から実装用基板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくともプリント配線母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段とを備えている。
図7には、1個のプッシュバック手段の下流側に2個の空打ち領域が配置された状態が例示されている。すなわち、プッシュバック領域3は、プリント回路板のプッシュバック加工を行うための第1下パンチ(プッシュバック手段)22aと、プリント回路板1個分に相当する2個の空打ち領域23a、23bとを備えている。第1下パンチ22aと、空打ち領域23a、23bとは、一定の間隔を隔てて、かつ、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって、第1下パンチ22a:空打ち領域23a:空打ち領域23bの順で並んでいる。
外形切断領域5には、プッシュバック領域3においてプッシュバックされた合計3個のプリント回路板を含む実装用基板をプリント配線母板から切り出すため第2下パンチ(外形切断手段)22fが設けられている。また、第2下パンチ22fの左右には、上型(図示せず)に設けられる枠部切断ピン(図示せず)を誘導するための枠部切断ピン誘導穴(枠部切断手段)33、33が設けられている。なお、枠部切断手段がスリット形成手段を兼ねている点は、第1の実施の形態と同様である。
下型ストリッパー24の上面であって、第1下パンチ22aの近傍には、プッシュバック加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32a、32bが設けられる。また、第2下パンチ22fの近傍には、位置決めピン32a及び32bに対応する位置に、それぞれ、外形切断加工の際の位置決めに用いられる位置決めピン32c及び32dが立設される。
その他の点については、第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1と同様であるので、説明を省略する。また、図7中のその他の符号及びその名称は、図1及び図2に示す第1の実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1と同一のものである。
次に、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1bを用いた実装用基板の製造方法について説明する。図8に、その工程図を示す。
まず、予め所定の位置にプッシュバック基準孔12、12…が形成されたプリント配線母板10を用意する。次に、図8(a)に示すように、下型20に立設された位置決めピン32a、32bを、プリント配線母板10の1列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12に挿入し、プッシュバック領域3において1回目のプッシュバック加工を行う。次いで、図8(b)に示すように、プリント配線母板10を所定の送り幅でステップ送りし、プリント配線母板10の2列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12に位置決めピン32a、32aを挿入し、2回目のプッシュバック加工を行う。さらに、図8(c)に示すように、プリント配線母板10をさらにステップ送りし、プリント配線母板10の3列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12に位置決めピン32a、32aを挿入し、3回目のプッシュバック加工を行う(第1工程)。
これにより、1回目のプレスで1個のプリント回路板(第1の製品板)14aが形成され、2回目のプレスでプリント回路板(第1の製品板)14aに隣接して、新たに1個のプリント回路板(第1の製品板)14bが形成され、さらに、3回目のプレスでプリント回路板(第1の製品板)14bに隣接して、新たに1個のプリント回路板(第1の製品板)14cが形成される。また、この場合、プリント配線母板10の送り幅は、プリント回路板14a(14b、14c)の搬送方向の長さ+プリント回路板14a、14b間(14b、14c間)の間隔(又は、空白領域間の間隔)の長さに相当する距離である。
次に、図8(d)に示すように、プッシュバック加工された合計3個のプリント回路板14a、14b、14cが外形切断領域5上に来るようにプリント配線母板10を搬送する。位置決めは、プリント配線母板10の前から3列目に形成されたプッシュバック基準孔12、12に、位置決めピン32c、32dを挿入し、6列目のプッシュバック基準穴12、12に位置決めピン32a、32bを挿入することにより行う。
この状態でプレスを行うと、外形切断領域5においては、実装用基板18の切り出しと、プリント配線母板10から実装用基板18を切り出した後に残る枠部の切断が行われる。また、これと同時に、プッシュバック領域3では、プッシュバック手段により、さらに1個のプリント回路板14d(第2の製品板)のプッシュバック加工が行われる(第2工程)。切り出された実装用基板18は、上型からノックアウトされ、取り除かれる。また、切断された枠部10aは、金型上から排除される。
次に、プリント配線母板10を後退させる。次いで、プリント配線母板10をステップ送りしながら、図8(a)及び図8(b)の位置で、それぞれ、プリント回路板14dの下流側に位置する未加工部分のプッシュバック加工を行う(第3工程)。これにより、プリント回路板14dの下流側に、新たに2個のプリント回路板(第3の製品板)が形成される(図示せず)。
以下、同様にして、実装用基板18の切り出し及び枠部の切断、並びに、プリント回路板(第2の製品板)のプッシュバック加工を行う第2工程(図8(d)の工程)、及び、プリント配線母板10を後退させ、未加工部分のプッシュバック加工を行う第3工程(図8(a)及び図8(b)に相当する工程)とを交互に繰り返す(第4工程)と、プリント配線母板10から実装用基板18を順次切り出すことができる。
さらに、得られた実装用基板18に対し、電子部品の自動実装、はんだ付け等を行った後、実装用基板18の枠部を破断等させることにより、プリント回路板14a、14bを分離させる。
実装用基板に含まれるプリント回路板の個数が5個、7個…の場合も同様であり、プッシュバック領域に1個のプッシュバック手段と、その下流側に2n個の空打ち領域とを配置すれば、上述と全く同一の手順に従い、プッシュバックされた奇数個のプリント回路板を含む実装用基板を効率よく製造することができる。
本発明に係るプリント配線母板加工用金型は、プッシュバック領域にプッシュバック手段と空打ち領域とが交互に設けられ、あるいは、プッシュバック領域に1個のプッシュバック手段と、その下流側に複数個の空打ち領域が設けられており、母板をステップ送りしながらプッシュバック加工を行うことができるので、隣接するプリント回路板の間隔が狭い場合であっても、母板が破損するおそれが少ない。また、金型に貫通孔を隣接して形成する必要がないので、プリント回路板が相対的に長い直線部を介して、かつ、相対的に短い間隔で対向している場合であっても、金型の強度及び寿命の低下を抑制することができる。
さらに、プリント回路板間の距離を究極まで狭くすることができるので、一定の大きさを有する母板に、より多くのプリント回路板を作り込むことができる。そのため、材料歩留まりが大幅に向上する。
また、所定個数のプッシュバック加工が行われた後、その部分を外形切断領域5上に搬送し、実装用基板の外形切断を行うと、プッシュバックされた領域が母板から逐次切り離される。そのため、外形切断の都度、母板の内部応力が開放され、母板の反りの影響を受けることなく、外形切断を容易に行うことができる。
さらに、外形切断が行われた後、母板を後退させ、直前のプレスで形成されたプリント回路板の下流側にある未加工部分のプッシュバック加工を行う際に、母板から実装用基板を切り出した後に残る枠部がそのまま残っていると、未加工部分のプッシュバック加工を行う際に枠部(特に、搬送方向に対して垂直方向に残った部分)が外形切断領域5において再度、切断され、破片が金型表面に散乱する。そのため、次のプレスを行う前に、金型表面から破片を除去する作業が必要となり、作業が繁雑となる。
これに対し、本実施の形態に係るプリント配線母板加工用金型1は、外形切断と同時に枠部の切断が行われるので、母板を後退させ、未加工部分のプッシュバック加工を行う際に、外形切断手段により枠部が切断され、枠部の破片が金型表面に散乱することがない。そのため、金型表面の清掃作業が不要となり、作業効率が向上する。
しかも、枠部が切断されることによって、枠部の容積が小さくなるので、枠部の保管及び廃棄が容易化・低コスト化するする。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る母板加工用金型は、プリント配線母板から実装用基板を製造するための金型として用いることができる。また、本発明に係る加工板の製造方法は、実装用基板の製造方法として用いることができる。さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、プリント回路板の製造方法として使用することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型の下型の平面図であり、図1(b)は、そのA−A’線断面図、図1(c)は、そのB−B’線断面図である。 図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型の上型の底面図であり、図2(b)は、そのA−A’線断面図、図2(c)は、そのB−B’線断面図である。 図1及び図2に示す母板加工用金型を用いたプレス加工の工程図である。 図1及び図2に示す母板加工用金型を用いた加工板の製造方法を示す工程図である。 本発明の第2の実施の形態に係る母板加工用金型の下型の平面図である。 図5に示す母板加工用金型を用いた加工板の製造方法を示す工程図である。 本発明の第3の実施の形態に係る母板加工用金型の下型の平面図である。 図7に示す母板加工用金型を用いた加工板の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
1 プリント配線母板加工用金型(母板加工用金型)
3 プッシュバック領域
5 外形切断領域
10 プリント配線母板(母板)
14、14’ プリント回路板(製品板)
18 実装用基板(加工板)
20 下型
22a 第1下パンチ
23a 空打ち領域
50 上型
60a 第1上型ストリッパー
60f 第2上型ストリッパー
61a 空打ち領域
70a 第1押圧板
70b 第2押圧板
74 弾性部材
76 ノックアウト用ブッシュ
84 スリット形成ピン

Claims (12)

  1. 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込むプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域と、
    前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた2n個(nは、1以上の整数)の前記製品板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断領域とを備え、
    前記プッシュバック領域は、前記製品板のプッシュバック加工を行うためのn個のプッシュバック手段と、前記製品板1個分に相当するn個の空打ち領域とを備え、前記プッシュバック手段と前記空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、前記母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって前記プッシュバック手段:前記空打ち領域の順で交互に並んでおり、
    前記外形切断領域は、前記加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記母板から前記加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも前記母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段を備えた母板加工用金型。
  2. 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込むプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域と、
    前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた(2n+1)個(nは、1以上の整数)の前記製品板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断領域とを備え、
    前記プッシュバック領域は、前記製品板のプッシュバック加工を行うための1個のプッシュバック手段と、前記製品板1個分に相当する2n個の空打ち領域とを備え、前記プッシュバック手段と前記空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、前記プッシュバック手段が最上流側に来るように、前記母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって並んでおり、
    前記外形切断領域は、前記加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記母板から前記加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも前記母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段を備えた母板加工用金型。
  3. 前記枠部切断手段は、前記枠部の内、前記母板の搬送方向に対して平行方向に残った部分を切断するものである請求項1又は2に記載の母板加工用金型。
  4. 前記外形切断手段は、前記母板から切り出された前記加工板を前記母板加工用金型の上型で一旦保持し、該上型が母板から離脱した後、前記上型から前記加工板を押し出すためのノックアウト手段をさらに備えている請求項1から3までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  5. 前記プッシュバック手段は、前記上型の下面に遊挿されるプッシュバック用の第1上型ストリッパーを下方に付勢するための第1押圧板を備え、
    前記外形切断手段は、前記上型の下面に遊挿される外形切断用の第2上型ストリッパーをノックアウト時に下方に押し出すための第2押圧板を備えている請求項4に記載の母板加工用金型。
  6. 前記外形切断領域は、前記加工板の余白部分に1又は2以上のスリットを形成するためのスリット形成手段をさらに備えている請求項1から5までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  7. 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込むプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域と、
    前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた2n個(nは、1以上の整数)の前記製品板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断領域とを備え、
    前記プッシュバック領域は、前記製品板のプッシュバック加工を行うためのn個のプッシュバック手段と、前記製品板1個分に相当するn個の空打ち領域とを備え、前記プッシュバック手段と前記空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、前記母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって前記プッシュバック手段:前記空打ち領域の順で交互に並んでおり、
    前記外形切断領域は、前記加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記母板から前記加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも前記母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段を備えた母板加工用金型を用いた加工板の製造方法であって、
    (イ) 前記プッシュバック領域において、「前記製品板の搬送方向の長さ+前記プッシュバック手段前記空打ち領域の間の長さ」に相当する送り幅だけ前記母板をステップ送りしながら、前記プッシュバック手段を用いて前記母板のプッシュバック加工を行い、前記母板の搬送方向に沿って並んだ複数個の第1の製品板を前記母板に形成する第1工程と、
    (ロ) プッシュバック加工された複数個の前記第1の製品板が前記外形切断領域上に来るように前記母板を搬送し、
    前記外形切断領域において、前記外形切断手段を用いて前記加工板を切り出し、かつ、前記枠部切断手段を用いて前記枠部の切断を行うと同時に、
    前記プッシュバック領域において、前記プッシュバック手段を用いて第2の製品板のプッシュバック加工を行う第2工程と、
    (ハ) 前記母板を後退させ、前記プッシュバック領域において前記母板のプッシュバック加工を行い、前記第2の製品板の下流側に位置する未加工部分に第3の製品板を形成する第3工程と
    を備えた加工板の製造方法。
  8. 母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記製品板を元の穴にはめ込むプッシュバック加工を行うためのプッシュバック領域と、
    前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた(2n+1)個(nは、1以上の整数)の前記製品板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断領域とを備え、
    前記プッシュバック領域は、前記製品板のプッシュバック加工を行うための1個のプッシュバック手段と、前記製品板1個分に相当する2n個の空打ち領域とを備え、前記プッシュバック手段と前記空打ち領域とは、一定の間隔を隔てて、かつ、前記プッシュバック手段が最上流側に来るように、前記母板の搬送方向に対して上流側から下流側に向かって並んでおり、
    前記外形切断領域は、前記加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段と、前記母板から前記加工板を切り出した後に残る枠部を切断し、少なくとも前記母板の搬送方向に対して垂直方向に残った部分を除去する枠部切断手段を備えた母板加工用金型を用いた加工板の製造方法であって、
    (イ) 前記プッシュバック領域において、「前記製品板の搬送方向の長さ+前記プッシュバック手段と前記空打ち領域の間又は隣接する前記空打ち領域の間の長さ」に相当する送り幅だけ前記母板をステップ送りしながら、前記プッシュバック手段を用いて前記母板のプッシュバック加工を行い、前記母板の搬送方向に沿って並んだ複数個の第1の製品板を前記母板に形成する第1工程と、
    (ロ) プッシュバック加工された複数個の前記第1の製品板が前記外形切断領域上に来るように前記母板を搬送し、
    前記外形切断領域において、前記外形切断手段を用いて前記加工板を切り出し、かつ、前記枠部切断手段を用いて前記枠部の切断を行うと同時に、
    前記プッシュバック領域において、前記プッシュバック手段を用いて第2の製品板のプッシュバック加工を行う第2工程と、
    (ハ) 前記母板を後退させ、前記プッシュバック領域において前記母板のプッシュバック加工を行い、前記第2の製品板の下流側に位置する未加工部分に第3の製品板を形成する第3工程と、
    を備えた加工板の製造方法。
  9. 前記第2工程と前記第3工程とを交互に繰り返す第4工程をさらに備えた請求項7又は8に記載の加工板の製造方法。
  10. 前記プッシュバック手段と前記空打ち領域の間又は隣接する前記空打ち領域の間の長さは、前記母板の板厚の2.0倍以下である請求項7から9までのいずれかに記載の加工板の製造方法。
  11. 前記外形切断領域は、前記加工板の余白部分に1又は2以上のスリットを形成するためのスリット形成手段をさらに備え、
    前記第2工程は、プッシュバック加工された複数個の前記第1の製品板が前記外形切断領域上に来るように前記母板を搬送し、
    前記外形切断領域において、前記外形切断手段を用いて前記加工板を切り出し、前記枠部切断手段を用いて前記枠部の切断を行い、かつ、前記スリット形成手段を用いて前記加工板の余白部分に1又は2以上のスリットを形成すると同時に、
    前記プッシュバック領域において、前記プッシュバック手段を用いて第2の製品板のプッシュバック加工を行うものである請求項7から10までのいずれかに記載の加工板の製造方法。
  12. 請求項7から11までのいずれかに記載の方法により得られた加工板から前記製品板を分離する製品板の製造方法。
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